JPH06286281A - 印 鑑 - Google Patents

印 鑑

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Publication number
JPH06286281A
JPH06286281A JP7361693A JP7361693A JPH06286281A JP H06286281 A JPH06286281 A JP H06286281A JP 7361693 A JP7361693 A JP 7361693A JP 7361693 A JP7361693 A JP 7361693A JP H06286281 A JPH06286281 A JP H06286281A
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JP
Japan
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main body
cam
lid
seal
sliding
Prior art date
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Pending
Application number
JP7361693A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Hashimoto
安行 橋本
Hiroshi Okamoto
弘嗣 岡本
Ichiro Yoneda
一郎 米田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ancos Co Ltd
Original Assignee
Ancos Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP7361693A priority Critical patent/JPH06286281A/ja
Publication of JPH06286281A publication Critical patent/JPH06286281A/ja
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  • Mechanical Pencils And Projecting And Retracting Systems Therefor, And Multi-System Writing Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】蓋体の開閉操作並びに印字部の繰り出し収納操
作が片手だけで簡単かつ確実にできる印鑑を提供をせし
める。 【構成】本体の先端開口に開閉自在に装着された蓋体2
を、常時、閉蓋状態にに付勢せしめると共に、同本体内
に、複数のカム溝1a1 に沿って摺動する摺動カム4
と、該摺動カム4の摺動に応じて同方向へ変位する回転
カム5とを配設する。更に、前記摺動カム4の摺動に応
じて本体の先端開口から印字面6a側が外方へ突出する
ように印鑑ユニット6を同本体内に出没自在に配設する
と共に、該印鑑ユニット6をスプリング(付勢手段)1
2を介して、常時、後退方向へ付勢せしめ、かつ、前記
本体に往復動作自在に装着された操作手段7と前記摺動
カム4とを連動せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インキを含浸させるこ
とができるスポンジ状ゴムを印材として使用した蓋付印
鑑の改良に関し、更に詳しくは、本体を握持したまま持
ち替えることなく指先の操作だけで蓋体の開閉並びに印
字部の繰り出し収納操作がワンタッチでできる、部品点
数が少なくて安価な印鑑に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、印字面を被装する蓋の付いた印
鑑としては、例えば、図11(a)に示すように、有底
筒状の本体1内に摺動自在に配設された摺動体40と、
該摺動体40の摺動に応じてその先端側で出没自在にな
るように前記本体1内に配設された軟質の多孔性ゴム材
からなる印字面6aと、該印字面6aの背後から顔料系
インキ等を浸透させるインキカートリッジ41と、前記
印字面6aを被装すべく前記本体1の上部に着脱自在に
嵌合された筒状の蓋体2とを備えたものが既に知られて
いる。
【0003】而して、この種の蓋付印鑑にあっては、前
記印字面6aが露出していると同印字面に傷が付いた
り、埃塵が付着してしまうことから、前記蓋体2で印字
面6aを被装するようにしているものであるが、印鑑を
使用する度に、前記蓋体2を着脱するのが面倒であり、
また、前記本体1の上部に単に前記蓋体2が嵌合されて
いることも相俟って、意に反して同蓋体2が外れたり、
或いは蓋体2を紛失してしまうといった問題があるた
め、昨今では、斯かる問題を解消すべく前記蓋体2を前
記本体1に開閉自在に連結させた印鑑が種々と案出され
ている。
【0004】従来、斯かる印鑑としては、例えば、図1
1(b)に示すように、本体の後端部に印鑑を収納し
て、開口部を常時遮蔽する蓋体をキャップ後端部の側面
にバネ性を有した弾性片と適宜箇所にヒンジを形成して
弾性的に回動自在に設けると共に、前記キャップを本体
の外周部に軸推移可能に被装して、当該キャップを本体
の先方に軸推移させた時、前記蓋体の内方面が印字面を
避けた前記印鑑部の角部に接触しながら拡開して印字面
が開口部より露出して捺印可能となるようにし、当該キ
ャップを本体の後方に軸推移させた時に、前記蓋体が前
記弾性片のバネ性により開口部を遮蔽するように構成し
た印鑑付筆記具があった(実開平5−486号公報参
照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た実開平5−486号公報に開示されている印鑑にあっ
ては、前記キャップを上下方向にスライド操作するだけ
で前記蓋体が自動的に開閉すると共に、同蓋体が前記キ
ャップに連結支持されているため、意に反して蓋体が紛
失してしまうことがないといった利点を有するものの、
前記キャップを下方にスライドさせて前記印字面を露出
する時、本体を握っている手の指に、前記キャップの下
端部が当たってしまうため、片手での開蓋操作がしにく
いといった欠点を有するばかりではなく、また、前記キ
ャップを上方に戻す閉蓋操作の時には、握持している手
の指で同キャップの下半部を掴んでいることも相俟っ
て、ワンタッチで前記キャップを元の位置に戻すことが
難しく、蓋体の開閉操作が円滑にでき得ないといった問
題があった。
【0006】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたもので、蓋体が安易に紛失することなく片手で
も蓋体の開閉操作が簡単かつ確実にできる、部品点数が
少なくて安価な印鑑を提供することを目的としたもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の如き従来の問題点
を解決し、所期の目的を達成するため本発明の要旨とす
る構成は、少なくとも長手方向の先端側が開口された中
空筒状の本体と、該本体内に形成されたカム溝と、該カ
ム溝に沿って摺動するように前記本体内に摺動自在に配
設された摺動カムと、該摺動カムの摺動に応じて変位す
ると共に、前記カム溝の所望位置に係止される回転カム
と、少なくとも印字面側が前記摺動カムの摺動に応じて
前記本体の先端開口から外方へ突出するように同本体内
に出没自在に配設された印鑑ユニットと、該印鑑ユニッ
トを常時、後退方向に付勢せしめる付勢手段と、該付勢
手段の付勢力に抗して前記摺動カムを作動させる操作手
段と、前記印鑑ユニットの出没に応じて開閉するように
前記本体に装着された蓋体とを備えてなり、かつ、前記
印鑑ユニットは、前記付勢手段に抗して前記操作手段を
先端方向へ前進させた時、前記蓋体を押し開けて前記本
体の先端開口から印字面側が突出すると共に、前記回転
カムが、一旦、前記カム溝の遊端に連設された傾斜溝に
係止されて押印可能状態になり、再度、同操作手段を同
方向へ前進させた時、前記係止状態が解除されて元の位
置にまで後退すると共に前記蓋体を閉蓋させる印鑑に存
し、延いては、前記操作手段が、前記本体の表面に摺動
自在に装着された操作部と、前記本体内に配設されて前
記摺動カムを結合せしめる保持部とを備えたスライダー
片からなる印鑑に存する。
【0008】また、前記操作手段は、一端が前記摺動カ
ムに固定され、他端が前記本体の後端側から外方へ突出
するように同本体内に摺動自在に挿着された筒状のノッ
クキャップで構成しても良い。
【0009】更に、前記蓋体は、合成紙等からなるヒン
ジを介して前記本体の先端開口に開閉自在に被冠される
と共に、常時、同本体の先端開口を閉塞するように付勢
するのが好ましい。
【0010】また、前記本体の後端側には筆記具や棒状
化粧品等の付属品を取り付けるための空隙室を設けてお
くのが良い。
【0011】
【作用】このように構成される本発明の印鑑では、本体
を握持する手の親指で前記付勢手段に抗して前記操作手
段を先端方向へ押し出すべく前進させれば、まず、前記
蓋体の内方面に、前記印鑑ユニットの先端角部が当接し
て同蓋体を押し開けながら前記印鑑ユニットの印字面側
が前記本体の先端開口から突出することとなり、その
後、前記操作手段から親指が離れることにより、同印鑑
ユニットが前記付勢手段の付勢力により後方へ引き戻さ
れると共に、前記回転カムが僅かに回動して、一旦、前
記カム溝(詳しくは、浅いカム溝)の遊端に連設された
傾斜溝に係止され押印可能状態にロックされることとな
る。
【0012】一方、前記操作手段を、再度、同方向へ前
進させれば、前記摺動カムが前記傾斜溝との係止状態を
解除すべく前記回転カムを前方へ押し上げると共に前記
回転カムが回動してカム溝(詳しくは、深いカム溝)と
整合し、その瞬間に、前記付勢力を受けて前記摺動カム
と共に前記印鑑ユニットが元の位置まで押し戻されるこ
ととなる。しかも、前記印鑑ユニット(詳しくは、印鑑
ユニットの印字面側)が前記本体の先端開口部から後退
すると共に、前記蓋体が自動的に閉蓋されることは云う
までもない。
【0013】また、前記操作手段を、前記本体の表面に
摺動自在に装着された操作部と、前記本体内に配設され
て前記摺動カムを結合せしめる保持部とを備えたスライ
ダー片にて構成すれば、片手だけで前記蓋体の開閉操作
が可能になることは勿論のこと、手元での操作、すなわ
ち、本体を握持する手の指(詳しくは、親指)をスライ
ドさせるだけの簡単なワンタッチ操作が可能になる。
【0014】更に、前記操作手段を、一端側が前記摺動
カムに固定され、他端側が前記本体の後端から外方へ突
出するように同本体内に摺動自在に挿着された筒状のノ
ックキャップで構成すれば、本体を握持したまま、親指
を前記ノックキャップの頂面に乗せて押すだけの片手操
作が可能になる。
【0015】また、前記蓋体を、合成紙等からなるヒン
ジを介して前記本体の先端開口に開閉自在に被冠すると
共に、常時、同本体の先端開口を閉塞するように付勢せ
しめれば、部品点数が少なく、組み立ても簡単になされ
ることとなる。
【0016】また、前記本体の後端側に、筆記具や棒状
化粧品等の付属品を取り付けるための空隙室を設けてお
けば、色々な仕様態様が可能となる。
【0017】
【実施例】次に、本発明の第1実施例を図1〜図8を参
照しながら説明する。図中Aは、本発明に係る印鑑であ
り、この印鑑Aは、図1〜図2に示すように、両端が開
口した中空状の先軸1aと、該先軸1aの後端開口に着
脱自在に螺合されたキャップ状の後軸1bとからなる本
体1と、前記先軸1aの先端開口に開閉自在に被冠され
た蓋体2とを備えている。
【0018】この蓋体2は、軽量の蓋体を閉じるだけの
可撓力を有した細くて薄い板バネや合成紙、或いはポリ
プロピレンのような合成樹脂材等からなるヒンジ3を介
して前記本体1(詳しくは、先軸1a)の先端開口に装
着されており、前記ヒンジ3の可撓力によって、常時、
同先端開口を閉塞するように付勢されている。また、こ
の蓋体2の内方面には、後述する印鑑ユニットの先端角
部のみが当接するように、換言すれば、同蓋体2の内壁
面に印字面が付着することなく円滑に同蓋体2を押し開
けられるように、断面テーパー状のガイド片2aが突設
されている(図2参照)。
【0019】また、前記本体1内には、図2〜図4に示
すように、前記先軸1aの内壁面に形成された複数のカ
ム溝1a1 ,1a1 …に沿って摺動する摺動カム4と、
該摺動カム4の摺動に応じて同方向へ変位する回転カム
5と、少なくとも印字面6a側が前記摺動カム4の摺動
に応じて前記本体1の先端開口から外方へ突出するよう
に同本体1内に出没自在に配設された印鑑ユニット6と
が配設されている。
【0020】前記カム溝1a1 ,1a1 …は、前記先軸
1a内を6等分すべく同内壁面の長手方向へ延設された
6本の突条1a2 ,1a2 ,…を介して形成されている
ものであり(図5参照)、遊端面に連設された傾斜溝1
3 を有する浅いカム溝1a 4 と、深いカム溝1a5
が交互になるように形成されている(図6参照)。
【0021】また、前記摺動カム4は、図2及び図8に
示すように、環状の大径部4aと小径部4bとが同心状
に連設された筒体を呈しており、前記大径部4aの外周
面に、前記カム溝1a1 ,1a1 …に整合される突起部
4a1 ,4a1 …が突設されている。また、その大径部
4aの先端開口縁には、後述する回転カム5のテーパー
面に噛み合わされるカム歯4a2 ,4a2 …が形成され
ている。
【0022】従って、この摺動カム4は、前記突起部4
1 ,4a1 …を前記カム溝1a1,1a1 …に整合さ
せるべく前記先軸1aの先端開口から挿着することによ
り、前記カム溝1a1 ,1a1 …に沿って摺動すること
になると共に、前記カム歯4a2 ,4a2 …を介して後
述する回転カム5の各突起部と噛み合い状態に当接する
ものである。尚、この摺動カム4の前進方向への摺動限
界位置は前記本体1に設けた後述の操作手段7(詳しく
は、操作手段の摺動距離)により規制される。
【0023】一方、前記回転カム5は、長手方向両端が
開口した筒体からなり、前記摺動カム4の先端開口内
に、回転自在に挿着できる大きさに形成されている。ま
た、その外周面には、前記カム溝1a1 ,1a1 …に遊
嵌される突起部5a1 ,5a1…が形成されると共に、
各突起部5a1 ,5a1 …の下端面に、前記摺動カム4
のカム歯4a2 ,4a2 …と噛み合い整合するテーパー
面5a2 ,5a2 …が形成されている。
【0024】また、前記摺動カム4を作動させる操作手
段は、前記本体1(詳しくは、先軸1a)の表面に露出
する板状の操作部7aと、該操作部7aに垂下されて前
記先軸1aの胴面に開口された一条のスリット1c内に
摺動自在に挿着される脚部7bと、該脚部7bの遊端に
突設された環状の保持部7cとから構成されたスライダ
ー片7からなるものであり、前記本体1内に配設させた
前記環状保持部7cの中に、前記摺動カム4の小径部4
bを嵌入させることにより、両者は一体的に結合持され
るものである。
【0025】尚、この環状保持部7cは、同保持部7c
の環状孔が前記本体1の軸方向と直交するように横向き
にした状態で、換言すれば、前記スリット1cに対して
平行になるように90度回転させた状態で、同スリット
1c内に嵌まり込むものであり、また、斯かる保持部7
cを先軸1a内に完全に嵌め込んだ状態で前記操作部7
aを、先軸1aと平行にすべく90度回転させること
で、該保持部7cは本体1と同心配置になり、前記摺動
カム4の受け入れ体制が整うものである。
【0026】他方、前記印鑑ユニット6は、図3〜図4
に示すように、軟質の多孔性ゴム材からなる印字面6a
と該印字面6aの背後に配置されたスポンジ等のインキ
含浸体6bとを収納するための金属円筒6cと、該金属
円筒6cを支持するためのホルダー6dとを備えてい
る。
【0027】このホルダー6dは、前記インキ含浸体6
bに連通するインキ補充孔6d1 を形成した小径環状の
連結管6d2 を兼備しており、その後端開口に圧入され
た尾栓8を取り外すことにより背後からインキが補充で
きるようになっている。
【0028】更に、斯かる印鑑ユニット6は、前記ホル
ダー6dの後端にスプリング等の弾性部材9を介して組
み付けられた加圧吸収体10と、前記先軸1aの後端近
傍に内設された環状の段差部1dに支持された円板状の
固定板11とを、前記摺動カム4及び回転カム5内に挿
通される引張りスプリング(付勢手段)12で連結する
ことにより、常時、本体1内へ収納されるべく後端側へ
付勢されている。
【0029】また、前記加圧吸収体10は、捺印する際
に、前記印字面6cが均等に押圧できるように弾性変位
するものであり、前端が開口し後端が閉塞した環状体を
呈している。また、この表面には、鈎状(略L字状)の
スリット10aが形成されており、前記印鑑ユニット6
の連結管6d2 に着脱かつ伸縮自在になるように組み付
けられるものである。
【0030】すなわち、この印鑑ユニット6と加圧吸収
体10とは、図7に示すように、前記印鑑ユニット6の
ホルダー6dに突設された突起6d3 を、前記スリット
10aの遊端開口10a1 に差し入れて前記弾性部材9
を縮めるべく同ユニット6を前記加圧吸収体10内に押
し込み、次いで、前記スリット10の鈎溝10a2 に前
記突起6d3 が嵌まり込むように横回しすることで、係
止状態に連結されるものである。尚、図中、10bは、
前記引張りスプリング12の先端側を固定するための突
起片である。
【0031】また、この印鑑の組み立て方法を簡単に説
明すれば、まず、先軸1aの胴部に形成されたスリット
1c内に前記スライダー片7の環状保持部7cを差し入
れて先軸1a内に同心配置にセットした後、同先軸1a
の先端開口から前記摺動カム4を落し込んで同カム4の
小径部4bを前記保持部7bに嵌入して結合し、次い
で、前記回転カム5と、予め一体的に組み付けられた印
鑑ユニット6と加圧吸収体10並びに引っ張りスプリン
グ12とを、順次、落し込み、次いで、引っ張りスプリ
ング12の遊端側を前記摺動カム4の後端から引っ張り
出して前記固定板11に連結させ、次いで、同固定板1
1を前記段差部1dに当接させた後、前記先軸1aの後
端開口に前記後軸1bを螺合し、先端開口にヒンジ3を
介して蓋体2を取り付けるだけで簡単に組み付けできる
ものである。また、前記蓋体2は最初から先軸1aに取
り付けておいても良い。
【0032】このように構成される本実施例の印鑑は、
本体1を握持している手の親指で、前記スライダー片7
(詳しくは、同スライダー片7の操作部7a)を前記引
っ張りスプリング12の付勢力に抗して先端方向へ押し
出すべく前進させれば、まず、前記蓋体2の内方面に形
成されたテーパー状のガイド片2aに、前記印鑑ユニッ
ト6(詳しくは、金属筒体6c)の先端角部が当接して
同蓋体2を押し開けながら前記印鑑ユニット6の印字面
6a側が前記先軸1aの先端開口から突出することにな
る(図3(b)参照)。
【0033】また、その際、前記回転カム5の突出部5
1 に形成されたテーパー面5a2と、先軸1内に突設
された前記突条1a2 の遊端傾斜面とが一直線に並び合
った時に下降面が形成され(図示せず)、その瞬間に前
記突出部5a1 が、前記下降面を伝って摺動カム4のカ
ム歯4a2 と完全に噛み合うまで、強制的に滑り落ちる
ことにより同回転カム5が僅かに回転し、そのまま摺動
限界位置まで持ち上げられる(図6(b)参照)。
【0034】その後、前記スライダー片7から親指が離
れることにより、同印鑑ユニット6が前記付勢力により
後方へと引き戻されると共に、前記回転カム5が前記突
条1a2 の遊端傾斜面に当接案内されて更に回動し、一
旦、浅いカム溝1a1 の遊端に連設された傾斜溝1a3
に係止され、捺印可能状態にロックされる(図4並びに
図6(c)参照)。
【0035】そして、再度、前記スライダー片7を、親
指で同方向へ押し出すことにより、前記摺動カム4が、
前記傾斜溝1a3 との係止状態を解除すべく前記回転カ
ム5を押し上げると共に、前述した動作を繰り返して同
回転カム5が更に僅かに回転し、その後、前記スライダ
ー片7から親指が離れることにより、同回転カム5は、
前記付勢力にて押し戻されると共に、前記突出部5a1
のテーパー面5a2 が前記突条1a2 の遊端傾斜面に当
接案内されて隣の深いカム溝1a5 と整合すべく回転
し、その瞬間に、前記摺動カム4と共に前記印鑑ユニッ
ト6が限界位置(元の位置)まで押し戻される。その
際、前記印鑑ユニット6(詳しくは、印鑑ユニット6の
印字面6a)が前記本体1の先端開口部から後退すると
共に、前記蓋体2が自動的に閉蓋されるのである(図3
(a)参照)。
【0036】次に、本発明の第2実施例を図9〜図10
を参照しながら説明する。尚、前述した第1実施例と同
一部分は同一符号で示し、構成の異なる処を新たに番号
を付して以下に説明する。図9は、長手方向両端が開口
した本体1の後部に、ノックキャップ13を摺動自在に
嵌合した状態を示す縦断面図であり、このノックキャッ
プ13は、一端側が前記摺動カム4の小径部4aに圧接
嵌合された保持円筒14を介して前記本体1の後端開口
から外方へ突出するように配設されている。
【0037】また、この保持円筒14の胴部両側面に
は、後部端面に連通した嵌合スリット14a,14aが
軸方向に延設されており、該嵌合スリット14a,14
aを後述する固定リング16の横架片16b,16bに
嵌入することで、円滑に摺動カム4を作動させることが
できる。
【0038】更に、前記印鑑ユニット6は、先端側が前
記印字面6a等を着脱自在に保持するホルダー6dの下
端に固定された棒状の連結脚15を兼備している。この
連結脚15は、前記摺動カム4、回転カム5並びに固定
リング16の各中心孔に貫通させた状態で、その後端側
からスプリング17を装着し、かつ、該スプリング17
の先端を前記固定リング16に少し押し付けた状態で他
端側をスプリング止め18で抜け止めすることにより、
印鑑ユニット6を、常時、後方側へすなわち内蔵状態に
付勢させるものである。
【0039】一方、固定リング16は、図10(c)に
示すように、前記保持円筒14を組み付けるための開口
16a並びに横架脚16bと、前記連結脚15を挿通さ
せるための中心孔16cとを備えており、前記本体1内
に形成された段差部1dに圧入状態で係止されものであ
る。
【0040】また、この印鑑の組み立て方法を簡単に説
明すれば、まず、本体1の先端開口から前記保持円筒1
4を組み付けた摺動カム4を落し込んで浅いカム溝(図
示せず)に座着して止まらせ、次いで、前記回転カム5
を落し込んだ後、印鑑ユニット6に前記連結脚15を結
合したものを前記回転カム5、摺動カム4の中心孔に挿
通する。次いで、本体1の後端開口から前記固定リング
16を本体1の段差部1dに当接するところまで圧入固
定せしめる。その際、前記固定リング16の中心孔16
cに印鑑ユニット6の連結脚15を挿通すると共に、前
記保持円筒14の嵌合スリット14a,14aを同固定
リング16の横架脚16b,16bに挿通するることは
前述したとおりである。
【0041】次いで、前記スプリング17を前記連結脚
15の後方から装着し、かつ、該スプリング17の先端
を前記固定リング16に当座せしめて止めると共に、同
スプリング17を少し縮めた状態でスプリング止め18
を同連結脚15の後端に固定する。そして、ノックキャ
ップ13を本体1の後端開口から挿入し、前記保持円筒
14の後端に連結固定するだけで簡単に組み付けられる
ものである。
【0042】このように構成される本実施例の印鑑は、
本体1を握持している手の親指を前記ノックキャップ1
3の頂面に押し当てて先端方向へ摺動させれば、該ノッ
クキャップ13に連結された前記保持筒14を介して前
記摺動カム5が前進して前記蓋体2を開蓋させることが
でき(図9(b)参照)、第1実施例と同様にして、所望
位置で前記回転カム5が回動して浅いカム溝(図示せ
ず)の傾斜溝1a3 に係止され(図6(b)参照)、捺印
可能状態にロックされる(図10参照)。また、前記ノ
ックキャップ13を、再度、指で押し込むことにより、
前記摺動カム4の先端(詳しくは、摺動カムのカム歯4
2 )で前記回転カム5を押し上げて前記傾斜溝1a3
との係止状態を解除し、その後、前記スライダー片7か
ら指が離れることにより、前記印鑑ユニット6が自動的
に後退して蓋体2を閉蓋させると共に、本体1内に内蔵
状態に押し戻される作動は、第1実施例にて詳しく述べ
たとおりである。
【0043】尚、本発明の印鑑は本実施例に限定される
ことなく本発明の目的の範囲内で自由に設計変更し得る
ものであり、本発明はそれらの全てを包摂するものであ
る。
【0044】
【発明の効果】本発明は上述のように構成され、少なく
とも長手方向の先端側が開口された中空筒状の本体と、
該本体内に形成されたカム溝と、該カム溝に沿って摺動
するように前記本体内に摺動自在に配設された摺動カム
と、該摺動カムの摺動に応じて変位すると共に、前記カ
ム溝の所望位置に係止される回転カムと、少なくとも印
字面側が前記摺動カムの摺動に応じて前記本体の先端開
口から外方へ突出するように同本体内に出没自在に配設
された印鑑ユニットと、該印鑑ユニットを常時、後退方
向に付勢せしめる付勢手段と、該付勢手段の付勢力に抗
して前記摺動カムを作動させる操作手段と、前記印鑑ユ
ニットの出没に応じて開閉するように前記本体に装着さ
れた蓋体とを備えたことによって、蓋体の開閉操作並び
に印字部の繰り出し収納操作が片手だけで簡単かつ確実
にできる印鑑を提供できることとなった。
【0045】特に、前記操作手段を、前記本体の表面に
摺動自在に装着された操作部と前記本体内に配設されて
前記摺動カムを結合せしめる保持部とを備えたスライダ
ー片で構成すれば、片手だけで前記蓋体の開閉操作がで
きることは勿論のこと、手元での操作、すなわち、本体
を握持する手の指(詳しくは、親指)をスライドさせる
だけのより簡単なワンタッチ操作ができるといった効果
を奏するものである。
【0046】更に、前記操作手段を、一端側が前記摺動
カムに支持され、他端側が前記本体の後端から外方へ突
出するように同本体内に摺動自在に挿着された筒状のノ
ックキャップで構成すれば、印字面を露出させる開蓋操
作の時にあっても、本体を握持している手の指にノック
キャップが当たることがなく、また、本体を握持したま
ま、親指を動かすだけで、前記蓋体の開閉操作並びに印
字部の繰り出し収納操作を片手で行うことができる操作
性の良い印鑑を提供できるものである。
【0047】また、前記蓋体を、合成紙等からなるヒン
ジを介して前記本体の先端開口に開閉自在に被冠すると
共に、常時、同本体の先端開口を閉塞するように付勢せ
しめれば、低コストでありながらも開閉作動が確実にで
き、また、部品点数が少ないことも相俟って、より組み
立てが簡単にできるといった効果を奏する。
【0048】更に、前記本体の後端側に筆記具や棒状化
粧品等の付属品を取り付けるための空隙室を設けておけ
ば、他の商品との組み合せが可能となることから、より
商品価値の高い印鑑を提供できるものである。
【0049】また、印鑑ユニットを前記加圧吸収体と着
脱自在に連結しておけば、印鑑ユニットを捺印可能位置
において取り外し、印鑑ユニット後方からのインキ補充
や、印鑑ユニット自体の交換もできるものである。
【0050】このように本発明に係る印鑑は、作動が確
実で、部品点数が少なく組み立ても簡単であるため、故
障することの少ない商品を安価に提供できるものでる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る印鑑の第1実施例を示す斜視図で
ある。
【図2】同印鑑の本体のみを切断した状態を示す要部縦
断面図である。
【図3】図3(a)は同印鑑の縦断面図、図2(b)は
スライダー片を摺動させて回転カムを回転可能位置まで
前進させた状態を示す同縦断面図である。
【図4】捺印可能状態を示す同縦断面図である。
【図5】図5(a)は図3のIII−III線要部断面
図、図5(b)は図4のIV−IV線要部断面図であ
る。
【図6】図6(a)は回転カムが深いカム溝に落ち込ん
だ状態を示す説明図、図6(b)は回転カムが僅かに回
転して前進限界位置まで押し上げられた状態を示す説明
図、図6(c)は回転カムが浅いカム溝の遊端に形成さ
れた傾斜溝に係止された状態を示す説明図である。
【図7】印鑑ユニットと加圧吸収体との組み付けを示す
説明図である。
【図8】同印鑑の組み立て分解斜視図である。
【図9】図9(a)は本発明の第2実施例を示す印鑑の
縦断面図、図9(b)はノックキャップを押し込んで回
転カムを回転可能位置まで前進させた状態を示す同縦断
面図である。
【図10】図10(a)は同印鑑の捺印可能状態を示す
縦断面図、図10(b)は図10(a)のX−X線断面
図、図10(c)は本実施例で使用する固定リングの斜
視図である。
【図11】図11(a)は従来の蓋付印鑑を示す一部省
略縦断面図、図11(b)は従来の印鑑付筆記具を示す
縦断面図である。
【符号の説明】
1 本体 1a 先軸 1a1 カム溝 1a2 突条 1a3 傾斜溝 1a4 浅いカム溝 1a5 深いカム溝 1b 後軸 1c スリット 1d 段差部 2 蓋体 2a ガイド片 3 ヒンジ 4 摺動カム 4a 大径部 4a1 突起部 4a2 カム歯 4b 小径部 5 回転カム 5a1 突起部 5a2 テーパー面 6 印鑑ユニット 6a 印字面 6b インキ含浸体 6c 金属円筒 6d ホルダー 6d1 インキ補充孔 6d2 連結管 6d3 突起 7 スライダー片 7a 操作部 7b 脚部 7c 保持部 8 尻栓 9 弾性部材 10 加圧吸収体 10a スリット 10a1 遊端開口 10a2 鈎溝 10b 突起片 11 固定板 12 引張りスプリング 12a 操作部 13 ノックキャップ 14 保持円筒 14a 嵌合スリット 15 連結脚 16 固定リング 16a 開口 16b 横架脚 16c 中心孔 17 スプリング 18 スプリング止め

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも長手方向の先端側が開口された
    中空筒状の本体と、該本体内に形成されたカム溝と、該
    カム溝に沿って摺動するように前記本体内に摺動自在に
    配設された摺動カムと、該摺動カムの摺動に応じて変位
    すると共に、前記カム溝の所望位置に係止される回転カ
    ムと、少なくとも印字面側が前記摺動カムの摺動に応じ
    て前記本体の先端開口から外方へ突出するように同本体
    内に出没自在に配設された印鑑ユニットと、該印鑑ユニ
    ットを常時、後退方向に付勢せしめる付勢手段と、該付
    勢手段の付勢力に抗して前記摺動カムを作動させる操作
    手段と、前記印鑑ユニットの出没に応じて開閉するよう
    に前記本体に装着された蓋体とを備えてなり、かつ、前
    記印鑑ユニットは、前記付勢手段に抗して前記操作手段
    を先端方向へ前進させた時、前記蓋体を押し開けて前記
    本体の先端開口から印字面側が突出すると共に、前記回
    転カムが、一旦、前記カム溝の遊端に連設された傾斜溝
    に係止されて押印可能状態になり、再度、同操作手段を
    同方向へ前進させた時、前記係止状態が解除されて元の
    位置にまで後退すると共に前記蓋体を閉蓋させることを
    特徴とする印鑑。
  2. 【請求項2】前記操作手段は、前記本体の表面に摺動自
    在に装着された操作部と、前記本体内に配設されて前記
    摺動カムを結合せしめる保持部とを備えたスライダー片
    からなることを特徴とする請求項1に記載の印鑑。
  3. 【請求項3】前記操作手段は、一端側が前記摺動カムに
    固定され、他端側が前記本体の後端から外方へ突出する
    ように同本体内に摺動自在に挿着された筒状のノックキ
    ャップからなることを特徴とする請求項1に記載の印
    鑑。
  4. 【請求項4】前記蓋体は、合成紙等からなるヒンジを介
    して前記本体の先端開口に開閉自在に被冠されると共
    に、常時、同本体の先端開口を閉塞するように付勢され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の印鑑。
  5. 【請求項5】前記本体の後端側には筆記具や棒状化粧品
    等の付属品を取り付けるための空隙室が設けてあること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の印鑑。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030021848A (ko) * 2001-09-08 2003-03-15 조영국 다용도 스탬프 장치
JP2010208166A (ja) * 2009-03-11 2010-09-24 Kotobuki & Co Ltd キャップレス印鑑
JP2019006069A (ja) * 2017-06-28 2019-01-17 シヤチハタ株式会社 印判

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JP2010208166A (ja) * 2009-03-11 2010-09-24 Kotobuki & Co Ltd キャップレス印鑑
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