JPH06286246A - 紙送り装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 シートフィーダのスプロケットホイール５１
はドライブ角シャフトを内部に挿入可能な開口部を有す
るとともに挿入されるドライブ角シャフトに沿って複数
に分割されて延在するガイド部５７を有する。このガイ
ド部５７は先端部が厚く根元部が薄く構成されており、
このガイド部５７の外面にはこのガイド部と接するスラ
イドカラー５２が該ガイド部の先端部と根元部の間をロ
ックレバー５３により前後に移動可能に設けられてい
る。 【効果】 最小限の構成部材によりシートフィーダのド
ライブ角シャフトへの位置決め固定を可能にし、かつス
プロケットホイール自体をドライブ角シャフトに固定す
る構造としたため、ドライブ角シャフトとスプロケット
ホイールの角穴との嵌め合いガタによる改行不良の発生
を防止するとともに、製造コストの大幅削減及び量産性
を著しく向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、プリンタにおける紙送
り装置、詳しくは、紙送り装置のドライブシャフトへの
位置決めロック構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図９は、従来の左右で対となった紙送り
装置（以下シートフィーダと呼ぶ）の左側のシートフィ
ーダの分解斜視図である。図１０は、シートフィーダの
全体を示す斜視図である。図において、スプロケットホ
イール２は、ねじ１１、ワッシャ１２により２箇所で対
向して固定されたシートフィーダフレーム１間に回転自
在に組み込まれている。又、スプロケットホイール２に
は、ディスク７及びディスク８が２本のスナップシャフ
ト９、ワッシャ６，１２及びＥ型スナップリング１３に
より連結されており、図１０に示すドライブ角シャフト
１７をスプロケットホイール２及びディスク７，８に通
した際、ディスク７，８間に組み込まれたリングスプリ
ング５のバイアス力により、ディスク７の丸穴とディス
ク８の角穴でドライブ角シャフトの外形を噛み挟んで、
シートフィーダをドライブ角シャフト１７へロック、位
置決めする構造となっている。

【０００３】このシートフィーダのドライブ角シャフト
１７へのロックを解除する場合はディスク７，８をつま
んでディスク７に対してディスク８を一定角度回転させ
ることによりディスク７の丸穴とディスク８の角穴の相
対角度を変化させてドライブ角シャフト１７への噛み付
きを解くことができる。尚、シートフィーダカバ３はシ
ートフィーダフレーム１に設けた溝部１４に組み込まれ
たスプリング４により開閉自在にシートフィーダフレー
ム１上に取り付けられている。ゴム材質のＯリングは、
スプロケットホイール２の外周溝部に用紙と接触するよ
うに組み込まれ、用紙フィード時にその摩擦力によって
用紙のすべりを防止し、改行ピッチを安定させる。又、
複写紙等の多パーツ紙の層間ずれなどを防止している。

【０００４】図１０は、シートフィーダ１５及びシート
フィーダ１６がドライブ角シャフト１７とガイドシャフ
ト１８により支持され、ドライブ角シャフト１７の所定
の位置に位置決め固定された状態を示す斜視図である。

【０００５】この様に、プリンタにおいては種種の幅の
用紙が使用されるため、使用される用紙の幅に応じて、
シートフィーダを移動させかつ、位置決め固定すること
が必要となる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成の紙送り装置では、実際の用紙をフィードする駆動軸
であるドライブ角シャフト１７でシートフィーダ１５，
１６を位置決め固定でき、しかもディスク７，８と連結
したスプロケットホイール２自体をドライブ角シャフト
１７に固定する構造であるため、スプロケットホイール
２の角穴とドライブ角シャフト１７の嵌め合いガタによ
る用紙フィード時の改行ピッチ不良の発生などを防止で
き改行精度を向上させることができる反面、部品点数が
多くなり、製造コストがかさみ、又組立工数も増え作業
性、量産性が悪いなどの課題があった。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、説明したよう
な部品点数が多く、製造コストがかさむことと、これに
伴い組立工数も増加し作業性、量産性が悪化するという
課題を解決し、これによって良好な改行精度を確保しつ
つ部品点数が少なく低コストで量産性に優れた紙送り装
置を提供することを目的とする。

【０００８】本発明は、ドライブ角シャフトと、該ドラ
イブ角シャフトが中心を貫通し該ドライブ角シャフトに
沿って移動可能であってかつ所定の位置で固定されるス
プロケットホイールとを有する紙送り装置において、上
記スプロケットホイールは前記ドライブ角シャフトを内
部に挿入可能な開口部を有するとともに該ドライブ角シ
ャフトに沿って分割されて延在するガイド部を有し、前
記ガイド部は先端部と根元部で厚さが異なる様構成さ
れ、該ガイド部の外面には該ガイド部と接する枠体が該
ガイド部の先端部と根元部を移動可能に設けられている
ものである。

【０００９】

【作用】本発明は、以上のように構成したので枠体を、
ガイド部の先端部に移動するか根元部に移動するかによ
り、ガイド部によるドライブ角シャフトの固定及び解放
を行なうことができるのである。

【００１０】

【実施例】図１は本発明の一実施例を説明するための左
側シートフィーダの構成を示す分解斜視図である。図２
はこれを組み立てた際の平面図である。図１に示すよう
に、左側シートフィーダは、シートフィーダフレーム５
０と、これと嵌め合わさるスプロケットホイール５１
と、スライドカラー５２と、ロックレバー５３と、シー
トフィーダカバー５４、スプリング５５及びＯリング５
６とから構成される。

【００１１】スプロケットホイール５１は、スライドカ
ラー５２の内側に挿入されるガイド部５７を有し、この
先端にはこのスライドカラー５２が外れないように止め
るつめ部５８を有する。又、ガイド部５７の根元にはス
ライドカラー５２の回転を防止する為に２箇所の突起部
５９を有する。ガイド部５７の内側には図２に示すドラ
イブ角シャフト６５が挿入される角穴を有する。

【００１２】スライドカラー５２は、縁を有する円筒状
に形成されており、スプロケットホイール５１に設けら
れた突起部５９と嵌め合わさる凹部６１を有する。

【００１３】シートフィーダフレーム５０は、ガイド部
５７を貫通する開口部が設けられスプロケットホイール
５１とスライドカラー５２によって挟まれる凹部６１を
有する。凹部６１の下方には回転支持軸６２を有しロッ
クレバー５３に設けられた筒部５３ｂと嵌め合わさりこ
のロックレバー５３が凹部６１に沿って回転可能に支持
されている。回転支持軸６２は、４分割されてその先端
につめ部を設けることによりロックレバー５３をこの回
転支持軸６２によりばね力をもって取り付けることがで
き、取り付ける際の部品点数を少なくすることができ
る。

【００１４】シートフィーダカバー５４はスプリング５
５によりシートフィーダフレーム５０に取り付けられ
る。

【００１５】図３はスプロケットホイール５１のガイド
部５７にスライドカラー５２を組み込んだ状態を示す側
面図である。図４は図２に示す左側シートフィーダのＡ
−Ａ断面図であり、このシートフィーダにおけるロック
解除時の状態を示す。スライドカラー５２は、図３に示
すように、突起部５９に沿って軸方向につめ部５８に衝
突するまで移動可能である。スライドカラー５２は、図
４に示すように、ロックレバー５３のリブ６３と噛み合
い、このリブ６３によりガイド部５７と平行な方向に移
動する。ガイド部５７は先端のつめ部５８直前に他の部
分より肉厚に形成されたガイド部テーパ６９が設けられ
ており、スライドカラー５２がガイド部テーパ６９上に
かかるとドライブ角シャフト６５を締め付け、シートフ
ィーダを固定する。

【００１６】図５は、ロックレバー５３の正面図であ
る。図６は、ロックレバー５３の底部からみた透視図で
ある。図７は、ロックレバー５３がシートフィーダを固
定する際のロックレバー５３の位置を示す図である。図
８は、図２に示す左側シートフィーダのＡ−Ａ断面図で
あり、このシートフィーダにおけるロック時の状態を示
す。ロックレバー５３は、これら図５及び図６に示すよ
うに、ロックレバー５３の上部内面にリブ６３と傾斜リ
ブ６４を有する。

【００１７】シートフィーダをロックする場合には、ま
ず、図２に示すように、ロックレバー５３を回転支持軸
６２を中心として回転しリミッタ６７により制限される
一点鎖線の位置（又は図７に示す位置）にセットする。
これにより、スライドカラー５２は、図６に示す斜傾リ
ブ６４によりガイド部５７の先端に移動し図８のように
なる。これによりガイド部テーパ６９はスライドカラー
５２によりドライブ角シャフト６５に押し付けられ上述
のようにシートフィーダをドライブ角シャフト６５に固
定する。

【００１８】シートフィーダを解除する場合には、ま
ず、図２に示すように、ロックレバー５３を回転支持軸
６２を中心として回転し上記と逆のリミッタ６７により
制限される実線の位置にセットする。スライドカラー５
２は斜傾リブ６４により逆の方向に押されて図４に示す
ようにガイド部５７先端のガイド部テーパ６９上から離
れ、ドライブ角シャフト６５の締め付けを緩め、シート
フィーダを解放する。

【００１９】以上ドライブ角シャフト６５への位置決め
ロック構造について説明したが、本発明は本実施例で示
すシートフィーダ構造に限定されるものではなく、例え
ば大小２個のスプロケットホイールを組み込んだシート
フィーダなどについても、同様に実施することができ
る。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、最
小限の構成部材によりシートフィーダのドライブ角シャ
フトへの位置決め固定を可能にし、かつスプロケットホ
イール自体をドライブ角シャフトに固定する構造とした
ため、ドライブ角シャフトとスプロケットホイールの角
穴との嵌め合いガタによる改行不良の発生を防止すると
ともに、製造コストの大幅削減及び量産性を著しく向上
させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を説明するための左側シート
フィーダの構成を示す分解斜視図。

【図２】左側シートフィーダを組み立てた際の平面図。

【図３】スプロケットホイールのガイド部にスライドカ
ラーを組み込んだ状態を示す側面図。

【図４】図２に示す左側シートフィーダのＡ−Ａ断面図
であり、このシートフィーダにおけるロック解除時の状
態を示す。

【図５】ロックレバーの正面図。

【図６】ロックレバーの底部からみた透視図。

【図７】ロックレバーがシートフィーダを固定する際の
ロックレバーの位置を示す平面図。

【図８】図２に示す左側シートフィーダのＡ−Ａ断面図
であり、このシートフィーダにおけるロック時の状態を
示す。

【図９】従来の左右で対となった紙送り装置（以下シー
トフィーダと呼ぶ）の左側のシートフィーダの分解斜視
図。

【図１０】シートフィーダの全体を示す斜視図。

【符号の説明】 ５０ シートフィーダフレーム ５１ スプロケットホイール ５２ スライドカラー ５３ ロックレバー ５３ｂ 筒部 ５４ シートフィーダカバー ５５ スプリング ５６ Ｏリング ５７ ガイド部 ５８ つめ部 ５９ 突起部 ６０ 切り欠き部 ６１ 凹部 ６２ 回転支持軸 ６３ リブ ６４ 斜傾リブ ６５ ドライブ角シャフト ６６ ガイドシャフト ６７ リミッタ ６８ リブとの接触部 ６９ ガイド部テーパ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ドライブ角シャフトと、該ドライブ角シ
   ャフトが中心を貫通し該ドライブ角シャフトに沿って移
   動可能であってかつ所定の位置で固定されるスプロケッ
   トホイールとを有する紙送り装置において、 前記スプロケットホイールは前記ドライブ角シャフトを
   内部に挿入可能な開口部を有するとともに該ドライブ角
   シャフトに沿って分割されて延在するガイド部を有し、 前記ガイド部は先端部と根元部で厚さが異なる様構成さ
   れ、該ガイド部の外面には該ガイド部と接する枠体が該
   ガイド部の先端部と根元部の間を移動可能に設けられて
   いる紙送り装置。