JPH06286046A - 積層フイルム - Google Patents

積層フイルム

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JPH06286046A
JPH06286046A JP10359493A JP10359493A JPH06286046A JP H06286046 A JPH06286046 A JP H06286046A JP 10359493 A JP10359493 A JP 10359493A JP 10359493 A JP10359493 A JP 10359493A JP H06286046 A JPH06286046 A JP H06286046A
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JP
Japan
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film
layer
gas barrier
ultraviolet
laminated
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JP10359493A
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Denichiro Goto
傳一郎 後藤
Hiroshi Narui
博 成井
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Oike and Co Ltd
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Oike and Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 透明性、 ガスバリヤー性、耐レトルト殺菌処
理性にすぐれた酸化マグネシウム系と酸化珪素系とから
なる混合物のガスバリヤー層および紫外線遮断層とを積
層することによってレトルト殺菌処理の如き過酷な高
温、高湿処理後においても良好なガスバリヤー性と紫外
線遮断性の維持を可能とする。 【構成】 合成樹脂系フイルムの少なくとも片面に酸化
マグネシウム系(MgOX 、x=0.5〜1.0)と酸
化珪素系(SiOx 、x=1.0〜2.0)とからなる
混合物のガスバリヤー性を有する薄膜層および紫外線遮
断層を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明性、紫外線遮断
性、ガス遮断性などの高機能性を有し包装用フイルムに
好適に使用でき、さらにまた建材の保護材、発光素子
(エレクトロルミネッセンス、液晶表示板など)の保護
材などにも使用できる積層フイルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より透明合成樹脂系フイルム上に酸
化珪素系薄膜を形成した、透明性、ガスバリヤー性を有
する包装用フイルムが知られている(例えば特公昭52
−48510号公報、実公昭52−3418号公報な
ど)。また食品包装フイルムの保存性を高めるため紫外
線遮断フイルムとして、紫外線吸収剤をコーティング剤
とともに塗布したものが知られているが、食品包装用と
して実用できるものは少ない。
【0003】例えば合成樹脂系フイルムの表面に紫外線
吸収剤を塩化ビニリデン系コーティング剤とともに表面
コートしたフイルムが知られている。しかしながらこれ
は、レトルト処理の如き高温、高湿処理により紫外線吸
収剤が溶出し、紫外線遮断性が低下するのみならず、ガ
スバリヤー性も大幅に低下するため、食品包装用フイル
ムとしては極めて不満足なものであるという問題点があ
った。
【0004】また、合成樹脂系フイルムの表面に酸化珪
素系薄膜を蒸着したフイルムが知られている。しかしな
がらこれはレトルト処理の如き高温、高湿処理によりガ
スバリアヤー性が大幅に低下するようなことはないが、
極僅かながら珪素酸化物蒸着膜に存在する微少ピンホー
ル、微少クラックなどの欠陥のために例えば透湿度、酸
素透過率などの特性が低下するのが普通であって必ずし
も満足できるものではなく、さらに紫外線遮断性におい
て劣るため、食品包装用フイルムとしてはまだ不満足な
ものであるという問題点があった。
【0005】さらに透湿度、酸素透過率の小さい、紫外
線遮断性も優れた透明なフイルムを得ようとして珪素酸
化物蒸着膜の厚みを厚くすることも試みられたが、実際
問題としては、単に厚みを増加しても微少ピンホール、
微少クラックなどの欠陥は改良されることなく、得られ
る膜の着色が濃くなるだけであって透明性が悪くなると
いう新たな問題点が生じた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来の積層フ
イルムの前記種々の問題点、例えば合成樹脂系フイルム
の表面に紫外線吸収剤を塩化ビニリデン系コーティング
剤とともに表面コートしたフイルムはレトルト処理の如
き高温、高湿処理により紫外線吸収剤が溶出し、紫外線
遮断性が低下するのみならず、ガスバリヤー性も大幅に
低下するため、食品包装用フイルムとしては極めて不満
足なものであるという問題点、また合成樹脂系フイルム
の表面に酸化珪素系薄膜を蒸着したフイルムは極僅かな
がら珪素酸化物蒸着膜に存在する微少ピンホール、微少
クラックなどの欠陥のために例えば透湿度、酸素透過率
などの特性が低下するという問題点、さらに紫外線遮断
性において劣るため、食品包装用フイルムとしては不満
足なものであるという問題点があり、さらに透湿度、酸
素透過率の小さい、紫外線遮断性も優れた透明なフイル
ムを得ようとして珪素酸化物蒸着膜の厚みを厚くしても
微少ピンホール、微少クラックなどの欠陥は改良される
ことがなく、得られる膜の着色が濃くなるだけであって
透明性が悪くなるという問題点などの課題を解決しよう
とするものである。
【0007】すなわち、本発明は透明性、 ガスバリヤー
性、耐レトルト殺菌処理性にすぐれた特定のガスバリヤ
ー性を有する薄膜層と紫外線遮断層とを積層することに
よってレトルト殺菌処理の如き過酷な高温、高湿処理後
においても良好なガスバリヤー性と紫外線遮断性が得ら
れる積層フイルムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の積層フイルム
は、1.合成樹脂系フイルム(A)の少なくとも片面に
酸化マグネシウム系(MgOX 、x=0.5〜1.0)
と酸化珪素系(SiOx、x=1.0〜2.0)とから
なる混合物のガスバリヤー性を有する薄膜層(B)およ
び紫外線遮断層(C)を設けた構成、具体的には、2.
合成樹脂系フイルム(A)、薄膜層(B)および紫外線
遮断層(C)が、A/B/C、A/C/B、B/
A/C、C/B/A/B/C、 B/C/A/C/
B、B/C/A/B/C、A/B/C/B/A、
A/B/C/Aの何れかの順に積層されてなる構成にし
たことを特徴とする。
【0009】さらにまた、これらの構成の最外層にポリ
オレフィン系合成樹脂などからなるヒートシール層
(D)を設けるようにしてもよい。また紫外線遮断層
(C)は接着剤層としての機能を兼ね備えていてもよ
い。
【0010】本発明は、上記構成、すなわち酸化マグネ
シウム系(MgOX )と酸化珪素系(SiOx )とから
なる混合物のガスバリヤー性を有する薄膜層と紫外線遮
断層とを積層することによってレトルト殺菌処理の如き
過酷な高温・高湿処理後においても良好なガスバリヤー
性と紫外線遮断性が得られる積層フイルムを提供するこ
とを可能としたものである。
【0011】本発明の積層フイルムにおいて用いる合成
樹脂系フイルム(A)としては特に制限はないが、充分
な自己保持性、耐熱性、フレキシビリティ、透明性を有
するものであればいずれも用いられる。例えばポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ナイロン
6、ナイロン12などのポリアミド、ポリプロピレン、
ポリ4メチルペンテン1などのポリオレフィンなどの合
成樹脂系フイルムで、厚さとしては4〜100μm、好
ましくは9〜25μm程度のものを用いるのが、しわや
亀裂などのない積層フイルムの製造が連続的に大量生産
できる点から好ましい。
【0012】また合成樹脂系フイルム(A)は、無延伸
はもとより一軸延伸や二軸延伸されたものであってもよ
く、光沢、強度などの面からは二軸延伸されたものが好
ましく用いられる。また、その表面がコロナ放電処理、
低温プラズマ処理などの表面処理がなされたものであっ
てもよく、一般にフイルムと蒸着した薄膜層との密着性
を良くすることができて好ましい。
【0013】さらにまた、合成樹脂系フイルム(A)
は、その表面に下塗層を設けたものであってもよく、下
塗層を形成するための樹脂としては、例えば熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹
脂のいずれもが用いられ、例えばアクリル系樹脂、塩化
ビニルー酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、
ポリカーボネート、ニトロセルロース、セルロースアセ
テート、ウレタン系樹脂、尿素系樹脂、メラミン系樹
脂、尿素ーメラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、アルキッ
ド系樹脂、アミノアルキッド系樹脂、ロジン変性マレイ
ン酸樹脂などの単独または混合物や、シランカップリン
グ剤が好ましく用いられる。
【0014】下塗層の形成には、前記下塗層を形成する
ための樹脂の有機溶剤溶液、水溶液などやカップリング
剤をロールコーティング法、グラビアコーティング法、
リバースコーティング法、スプレイコーティング法など
の通常のコーティング法により塗布し、乾燥(熱硬化性
樹脂、電子線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂などの場合
は硬化)することによって行なわれる。
【0015】薄膜層(B)としては、酸化マグネシウム
系(MgOX 、x=0.5〜1.0)と酸化珪素系(S
iOx 、x=1.0〜2.0)とからなるの混合物を主
体とするもので、少量のAl23 、MgO、ZnO、
TiO2 などの他の金属化合物を含有していてもよい。
その形成には抵抗加熱真空蒸着法、高周波加熱真空蒸着
法、電子ビーム加熱蒸着法、イオンプレーティング法、
スパッタリング法などが用いられる。
【0016】薄膜層(B)を構成する酸化マグネシウム
系(MgOX 、x=0.5〜1.0)と酸化珪素系(S
iOx 、x=1.0〜2.0)とからなるの混合物中の
MgとSiとの混合割合は通常重量比で前者100に対
して後者は200〜50程度の範囲、好ましくは150
〜75程度の範囲から選ばれる。50以下ではバリヤー
性(O2 TR)及び透明性に劣るので好ましくなく、2
00以上では耐レトルト性(特に密着)に劣るので好ま
しくなくない。150〜75程度の範囲のものは透明
性、バリヤー性、耐レトルト性に優れており、バランス
のとれたフイルムとしてより好ましい。
【0017】蒸着形成される薄膜層の厚さとしては特に
制限はないが、その製品の用途と所望される性能などに
よって適宜選択決定されるが、ガスバリヤー性と耐屈曲
性などを考慮して通常は100〜3000Å程度の範囲
から、より好ましくは200〜1000Å程度の範囲か
ら選ばれる。膜厚が100Å以下ではバリヤー性が劣る
ので好ましくなく、膜厚が3000Å以上では薄膜の内
部応力のために、耐クラック性に劣るので好ましくなく
ない。膜厚が200〜1000Å程度の範囲のものはバ
リヤー性、透明性、耐レトルト性が満足できるものでよ
り好ましい。
【0018】紫外線遮断層(C)としては、特に制限は
ないが、例えば2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチル
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−
オクトキシベンゾフェノンなどの有機系紫外線吸収剤、
酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化チタン、酸化マグネシウ
ムなどの微粉末系紫外線遮蔽剤を有機物バインダーに分
散させた層が好ましい。有機物バインダーは合成樹脂類
が使用できるが、ポリエステルポリオール、ポリエステ
ルポリウレタン、アクリル系樹脂、尿素−メラミン系樹
脂、エポキシ系樹脂などが好適である。
【0019】コーティング膜の形成方法としては、樹脂
の有機溶剤溶液をグラビアコーティング法、リバースコ
ーティング法、ロールコーティング法、スプレーコーテ
ィング法などの通常のコーティング法により塗布乾燥、
硬化する方法が用いられる。硬化方法としては、樹脂の
種類などにもよるが熱硬化法、紫外線硬化法、電子線硬
化法などが好適に用いられる。
【0020】紫外線吸収遮断層の厚さとしては特に制限
はないが、その製品の用途と所望される性能などによっ
て適宜選択決定されるが、紫外線遮断性などを考慮して
通常は0.1〜20μm程度の範囲から、より好ましく
は0.3〜5μm程度の範囲から選ばれる。膜厚が0.
1μm以下では紫外線吸収剤の濃度が薄く、効果が不十
分であるので好ましくなく、膜厚が20μm以上では全
体の厚みが厚くなり、また経済的にもここまでは不必要
なので好ましくなくない。膜厚が0.3〜5μm程度の
範囲のものは紫外線吸収効果も充分であり、且つ、経済
的にも適当なのでより好ましい。
【0021】また有機物バインダーに対する紫外線吸収
剤、遮断剤の比率は0.1〜10%、好ましくは0.5
〜5%である。比率が0.1%以下では紫外線吸収効果
が少なく不充分であり不十分であり好ましくなく、比率
が10%以上では紫外線吸収剤の樹脂との相溶性が悪く
好ましくなくない。比率が0.1〜10%程度の範囲の
ものはコーティングにおいても、何ら問題なく、且つ紫
外線吸収効果も充分であるとの理由でより好ましい。
【0022】
【実施例】つぎに実施例をあげて本発明を説明する。
尚、表1および表2に実施例と比較例のデータをまとめ
た。
【0023】実施例1 厚さ12μmの二軸延伸されたポリエチレンテレフタレ
ートの透明フイルムを基材(A)として、真空槽内をあ
らかじめ5×10-5Torrに排気した後、酸化マグネシウ
ム50部(重量部、以下同様)と一酸化珪素50部を均
一に混合した物を蒸発源として電子ビーム加熱方式で蒸
発させ、500Å/secの成膜速度で基材上に蒸着した。
形成された薄膜層(B)の厚さは約600Åであり、そ
の組成はESCAで分析したところ、MgO0.7 、Si
1.8 であった。
【0024】次にウレタン変性ポリエステルワニス(東
洋紡績株式会社製、バイロンUR−1200、固形分3
0%(重量%、以下同様))メチルエチルケトン、トル
エン、シクロヘキサノン混合溶液)中にベンゾトリアゾ
ール系紫外線吸収剤(チバガイギー製、チヌビンP)を
固形分比3%添加したものを上記薄膜層上に固形分の膜
厚が3μmになるように塗布、乾燥、硬化せしめて紫外
線遮断層(C)を設けて本発明の積層フイルムを得た。
(A/B/C)
【0025】上記積層フイルムおよびレトルト処理品の
諸物性を測定した結果、表1の通り、ガスバリア性、紫
外線遮断性は良好であった。
【0026】比較例1 実施例1において、紫外線遮断層(C)を設けなかった
場合(A/B)の積層フイルムの諸特性は表1に示すよ
うに、実施例1に比べ、紫外線遮断性は不満足なるもの
であった。
【0027】実施例2 厚さ12μmの二軸延伸されたポリエチレンテレフタレ
ートの透明フイルムを基材(A)として、該基材の両面
に紫外線遮断層(C)を実施例1と同様にして形成し
た。
【0028】ウレタン変性ポリエステルワニス(東洋紡
績株式会社性、バイロンUR−1200)中に紫外線吸
収剤チヌビンP(チバガイギー製)を固形分比3%添加
したものを、固形分の膜厚が片面3μmになるようにポ
リエチレンテレフタレートフイルムの両面に、塗布、乾
燥、硬化せしめて、紫外線遮断層(C)を設けた。
【0029】次に上記積層フイルムの両面に実施例1と
同様にして真空蒸着法により薄膜層(B)を各々約60
0Åの厚さに形成した。(B/C/A/C/B)
【0030】上記積層フイルムおよびレトルト処理品の
諸物性を測定した結果、表2に示すように、レトルト処
理後においても良好な透明性、紫外線遮断性、ガスバリ
ア性を示した。
【0031】比較例2 実施例2の薄膜層のかわりに酸化アルミニウム蒸着膜を
両面に各々約600Å形成した積層フイルムおよびレト
ルト処理後の諸物性を測定した結果、表2の結果を得
た。
【0032】実施例2に比べて、レトルト処理後の紫外
線遮断性、ガスバリア性は不満足なものであった。
【0033】実施例3 実施例1と同じ方法で、ポリエチレンテレフタレートフ
イルム上に薄膜層を形成した積層フイルム(A/B)を
作成し、下記の方法で2枚を積層した。
【0034】すなわち、上記積層フイルム(A/B)の
薄膜層上にポリエステル系接着剤アドコートAD−81
0Aおよび硬化剤AD−810B(東洋モートン社製)
中に紫外線吸収剤チヌビンP(チバガイギー社製)を固
形分比3%添加したものを、固形分の膜厚が3μmにな
るように塗布、乾燥後、別に用意した上記積層フイルム
(A/B)の薄膜層面と熱圧着法によりラミネートし、
アフターキュアーした。(A/B/C/B/A)
【0035】この積層フイルムおよびレトルト処理後の
諸物性を測定した結果、表1および表2の通り極めて満
足すべき値を得た。
【0036】比較例3 実施例3の薄膜層のかわりに、ポリ塩化ビニリデン系樹
脂をコーティングし、固形分として約3μmのガスバリ
ア層を形成した。
【0037】上記積層をフイルム2枚をポリ塩化ビニリ
デン系樹脂側が接着剤で接着されるように実施例3と同
様ポリエステル系接着剤アドコートAD−810Aおよ
び硬化剤AD−810B(東洋モートン社製)中に紫外
線吸収剤チヌビンP(チバガイギー社製)を固形分比3
%添加したものを用いて、ラミネートし、アフターキュ
アーした。
【0038】この積層フイルムおよびレトルト処理後の
諸物性を測定した結果、表1および表2の通り、実施例
3に比べると、レトルト処理後の紫外線遮断性、ガスバ
リア性は不満足な値であった。
【0039】実施例4 実施例1と同様の方法で、二軸延伸されたポリエチレン
テレフタレートフイルム上に厚さ約600Åの薄膜層を
形成した積層フイルム(A/B)を作成した。次いで、
薄膜層上にポリエステル系接着剤アドコートAD−81
0Aおよび硬化剤AD−810B(東洋モートン社製)
中に紫外線吸収剤チヌビンP(チバガイギー社製)を固
形分比3%添加したものを、固形分の膜厚が3μmにな
るように塗布、乾燥後、別に用意した厚さ60μmのポ
リプロピレン系無延伸フイルム(D)をラミネートし、
アフターキュアーした。(A/B/C/D)
【0040】この積層フイルムは、実施例1で得たもの
と同様、レトルト処理後も良好なガスバリヤー性と紫外
線遮断性を示した。またこの積層フイルムのポリプロピ
レンフイルム面をヒートシール面としてヒートシールし
た結果、レトルト処理後も、充分な接着強さを有してい
た。
【0041】
【表1】 注)*紫外線遮断率:分光光度計で波長 350nmにおける
透過率(T350 )を測定し(100−T350 )(%)で
示す。 **酸素ガス透過率:MODERN CONTROLLER 製 MODEL OX-
TRAN 100 TWIN を使用。 ***透湿度:MODERN CONTROLLER 製 MODEL WATER VAP
OR TRANSMISSIONDL100 を使用。
【0042】
【表2】 注)*紫外線遮断率:分光光度計で波長 350nmにおける
透過率(T350 )を測定し(100−T350 )(%)で
示す。 **酸素ガス透過率:MODERN CONTROLLER 製 MODEL OX-
TRAN 100 TWIN を使用。 ***透湿度:MODERN CONTROLLER 製 MODEL WATER VAP
OR TRANSMISSIONDL100 を使用。
【0043】
【発明の効果】本発明の積層フイルムは、前記構成、す
なわち酸化マグネシウム系と酸化珪素系混合物からなる
ガスバリヤーを有する薄膜層(B)と紫外線遮断層
(C)の2層が存在するため、その相互作用によりレト
ルト処理後においても極めて優れた透明性、 ガスバリヤ
ー性と紫外線遮断性を発揮する。したがって、レトルト
食品包装用フイルムとして使用する場合、レトルト処理
後でも内容物の透視性がよく、かつ食品保存に有害な酸
素、紫外線、細菌などを極めて少ない状態に長時間維持
することができ、食品保存特性としては抜群の作用効果
を発揮する。
【0044】紫外線遮断層(C)の形成を例えばA/C
/BやA/B/C/B/Aのように内層に形成すること
により、該層が合成樹脂系フイルム層(A)、薄膜層層
(B)などによって、さらに強固に保護されるため、レ
トルト殺菌処理などの過酷な高温、高湿(例えば125
℃、30分)処理を受けても紫外線吸収剤が溶出、揮発
などによって失われ、その効果が減少することを完全に
防止できる。このことは、食品包装用フイルムとして使
用する場合には、内容物である食品に紫外線吸収剤が移
行しないと言う作用効果を発揮し、極めて好ましい。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂系フイルム(A)の少なくとも
    片面に酸化マグネシウム系(MgOX 、x=0.5〜
    1.0)と酸化珪素系(SiOx 、x=1.0〜2.
    0)とからなるの混合物のガスバリヤー性を有する薄膜
    層(B)および紫外線遮断層(C)を設けることを特徴
    とする積層フイルム。
  2. 【請求項2】 合成樹脂系フイルム(A)、薄膜層
    (B)および紫外線遮断層(C)が、 A/B/C A/C/B B/A/C C/B/A/B/C B/C/A/C/B B/C/A/B/C A/B/C/B/A A/B/C/A の順に積層されてなる請求項1記載の積層フイルム。
JP10359493A 1993-04-06 1993-04-06 積層フイルム Pending JPH06286046A (ja)

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