JPH06285848A - 熱可塑性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物の製造方法

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JPH06285848A
JPH06285848A JP5080576A JP8057693A JPH06285848A JP H06285848 A JPH06285848 A JP H06285848A JP 5080576 A JP5080576 A JP 5080576A JP 8057693 A JP8057693 A JP 8057693A JP H06285848 A JPH06285848 A JP H06285848A
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JP
Japan
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thermoplastic resin
extruder
supplied
nitrogen gas
resin composition
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Michiyuki Nakase
道行 中瀬
Koji Sugata
孝司 菅田
Noritsugu Ito
典次 伊藤
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Toray Industries Inc
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    • B29C48/25Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C48/36Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die
    • B29C48/375Plasticisers, homogenisers or feeders comprising two or more stages
    • B29C48/39Plasticisers, homogenisers or feeders comprising two or more stages a first extruder feeding the melt into an intermediate location of a second extruder
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
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    • B29C48/40Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die using screws surrounded by a cooperating barrel, e.g. single screw extruders using two or more parallel screws or at least two parallel non-intermeshing screws, e.g. twin screw extruders

Abstract

(57)【要約】 【構成】 シリンダ1の駆動側の第1供給口3から少な
くとも1種の熱可塑性樹脂を供給し溶融後、該第1供給
口3より押出方向側に設けた単数または複数の第2番目
以降の供給口9から熱可塑性樹脂および/または添加剤
を順次供給し混練する際に、第2場合目以降の供給口9
付近に設けたガス供給口5から窒素ガスを供給し、シリ
ンダ1内を窒素ガスで充満させながら溶融混練する方
法。 【効果】 溶融混練前後で酸化劣化が少ないため、色調
変化が少なく、黄色度が小さく白色度や明度が大きい、
製品としての熱可塑性樹脂組成物中に炭化物・ゲル化物
などの異物が少ない熱可塑性樹脂組成物を製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性樹脂組成物の
製造方法に関する。更に詳しくは、押出機中で溶融・混
練して熱可塑性樹脂組成物を製造する際、溶融混練前後
での酸化劣化が防止されるため色調変化が少なくて黄色
度が小さく、製品としての熱可塑性樹脂組成物中に炭化
物・ゲル化物などの異物が少ない品質の優れた熱可塑性
樹脂組成物を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂に他の熱可塑性樹脂および
/または添加剤を加え、押出機内で混練して、多くの優
れた特性を有した熱可塑性樹脂組成物に改質し、射出あ
るいは押出成形用材料などに供することは、広く実施さ
れている。一般的には、単軸押出機や2軸押出機などの
多軸押出機を用いて熱可塑性樹脂と他の熱可塑性樹脂お
よび/または添加剤をあらかじめ一括ブレンドして押出
機駆動側の第1供給口から供給し溶融・混練するか、又
は、他の熱可塑性樹脂と添加剤を該第1供給口から供給
し、溶融・混練後第2番目以後の供給口から順次、無機
フィラーやガラス繊維などの補強材を供給し、溶融・混
練するいわゆるダウン・ストリーム法などが採用されて
いる。
【0003】これらの製造方法においては、熱可塑性樹
脂や添加剤が、各供給口から押出機中へ供給される時に
空気も随伴して押出機中に入り込む。これらの空気は、
原材料が供給された押出機の開口部から押出機外へ逃げ
て行くか、押出機に設置されたベント孔から除去される
か、溶融ポリマ中に練り込まれて押出ノズルから押し出
されるかのいずれかである。熱可塑性樹脂組成物の製造
において、水やモノマ、オリゴマなどの揮発分を除去す
る必要がある場合には、熱可塑性樹脂の溶融後に、押出
ノズルまでの間にベント孔を設け、例えば、100トー
ル以下などの減圧下でこれら揮発分を除去することもあ
り、そのとき空気も同時に除去される。
【0004】しかし、ベント孔から除去される空気は、
各供給口から持ち込まれた空気の一部であり、ほとんど
の空気は、固体で供給された樹脂が溶融して押出機内の
充満率が100%に近くなっているゾーンから、押出機
の駆動側 (溶融樹脂の搬送方向と逆向き) へ流れて押出
機外へ出ていくか、溶融ポリマ中に練り込まれてベント
からも除去されずに溶融樹脂と共に押出ノズルから押出
される。従って、押出機内は常時空気が存在しており、
樹脂やその他の材料は、酸素存在下にさらされているこ
とになる。
【0005】押出機内を酸素存在下にさらさないように
する方法としては、原材料中の酸素濃度をあらかじめ下
げる目的で、原材料の貯槽や供給装置を窒素置換するな
どの方法が考えられる。しかし次のような理由で効率的
にも経済的にも満足なものではない。すなわち、同じ押
出機、同じ生産系列で品種切り替えを行って多品種の熱
可塑性樹脂組成物の製造を行うことは広く工業的に行わ
れており、単一品種のみ製造することよりもむしろ一般
的である。その場合、原材料の切り替えに伴う装置の清
掃・交換をできるだけ短時間で行うために、押出機の接
続部分は脱着が容易な構造になっていたり、原材料の種
類毎に供給装置をもつといった工夫がなされており、接
続部分における空気の出入りをなくすことは非常に難し
い。更に押出機に対しては原材料の供給と製品の排出が
連続的であるため、このような連続装置の酸素濃度を効
率的に下げることも非常に難しい。以上のように、これ
まで押出機内の酸素濃度を下げる有効な方法はなかっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このようにして、原材
料と共に持ち込まれた空気中に含まれる酸素と、押出機
内で融点以上に加熱されて溶融状態にある熱可塑性樹脂
が、高温下で接触すると熱可塑性樹脂組成物が空気酸化
によって変質して、黄色度が大きくなり白色度が小さく
なるなど溶融混練前後の色調変化が著しく大きい。
【0007】一方、押出機のシリンダ内壁やスクリュウ
表面、そしてシリンダに設けた各供給口やベント孔の周
囲に樹脂や各種添加剤、補強材あるいは樹脂組成物が付
着した場合、原材料と共に持ち込まれた空気中に含まれ
る酸素によって、高温下で酸化劣化し、いわゆる炭化物
やヤケなどと呼ばれるような黒茶色異物 (以下、炭化物
と略す) となって製品中に混入するという問題をひきお
こす。
【0008】このような色調変化が大きかったり、炭化
物が混入している熱可塑性樹脂組成物がそのままペレタ
イズされ、製品化されると、それを射出成形などの方法
により成形品にした場合、成形品の色調変動や、炭化物
による外観不良などの重大欠陥の他、最悪の場合には成
形品の機械的強度低下、電気特性低下など製品品質を損
なう結果となり、著しく商品価値を下げてしまう。
【0009】従来、空気酸化により着色したペレットや
炭化物を含むペレットの製品への混入防止は各供給口や
ベント孔、押出機内のスクリュウやバレルを清掃するし
か方法がなかった。そして万一、混入が認められた時は
製品中から選別除去するしか方法がなかった。これらの
方法では除去率が低かったり、選別に膨大な労力と時間
を要するなどの理由で充分とは言えず、熱可塑性樹脂組
成物製造者にとっては、解決が切望される重要課題であ
った。
【0010】熱可塑性樹脂組成物としては例えばポリア
ミド樹脂組成物を例にとると、その劣化機構は酸素存在
下における熱酸化分解反応や架橋反応であり、酸素濃度
を下げることが劣化による炭化物の発生・色調変化防止
に有効である。本発明の目的は、上述の問題をひきおこ
す押出機内の酸素に注目し、その濃度を下げるために有
効な熱可塑性樹脂組成物の製造方法を提供することにあ
る。即ち、押出機内を含めた熱可塑性樹脂組成物の製造
工程が品種切り替えを容易にするために、例えば押出機
と供給装置の接続部分が脱着容易な構造になっており、
窒素ガスで完全に密閉することが非常に困難であった
り、連続運転装置であるため押出機中の酸素濃度を下げ
ることが非常に困難であったが、非常に簡単な装置で品
種切り替え時間も増加させずに、押出機内を窒素ガスで
充満させることにより有効に酸素濃度を低下させ、空気
酸化による着色や炭化物を発生させず、製品品質の優れ
た熱可塑性樹脂組成物の製造方法を提供するものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、熱可塑性樹脂と他の熱可塑性樹脂および/
または添加剤を押出機内で混練して成形用材料を製造す
るにあたり、押出機駆動側の第1供給口から少なくとも
1種の熱可塑性樹脂を供給し溶融後、該第1供給口より
押出方向側に設けた単数または複数の第2番目以降の供
給口から熱可塑性樹脂および/または添加剤を順次供給
し混練する際に、第2番目以降の供給口付近に設けたガ
ス供給口から窒素ガスを供給し、第2供給口以降の押出
機内を窒素ガスで充満させながら溶融混練することを特
徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法である。
【0012】本発明において「熱可塑性樹脂」とは、溶
融押出機によってペレット化することのできる樹脂、例
えばポリアミド、ポリエステル、ポリフェニレンオキサ
イド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリプロピ
レン、ポリエチレン、ポリスチレン、アクリロニトリル
/スチレン共重合体、アクリロニトリル/スチレン/ブ
タジエン共重合体などである。これらの樹脂は、射出成
形や押出成形などの成形用材料として、使用されるもの
である。
【0013】本発明において「添加剤」とは、補強材と
しての繊維状充填剤、例えばガラス繊維、チタン酸カリ
ウム繊維、炭素繊維、金属炭化物繊維、ワラステナイト
などや、ガラスビーズ、ガラスフレーク、タルク、マイ
カなどの無機充填剤のほか、滑剤、核剤、可塑剤、難燃
剤、加工安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、離型剤、
着色剤、帯電防止剤、表面処理剤、架橋剤、カップリン
グ剤、さらには衝撃性アップのためのゴムなど、熱可塑
性樹脂と混練されるものすべてのことを言う。また、無
機系でも有機系でもよく、固体でも液体でもよい。
【0014】本発明において「熱可塑性樹脂組成物」と
は、前述した熱可塑性樹脂 (単独樹脂) 、熱可塑性樹脂
と他の樹脂の組成物 (樹脂アロイ) 、これらの単独樹脂
または樹脂アロイに前述した添加剤を添加した組成物を
含む総称である。また「押出機」とは単軸押出機、2軸
押出機などの多軸押出機やニーダー、バンバリタイプの
連続式混練機などのことである。本発明の効果は特に押
出機のタイプには限定されない。いわゆる飢餓供給状態
で、即ち押出機の搬送能力未満で重量式や容量式の定量
フィーダーにより、第1供給口から押出機中へペレット
や粉状の熱可塑性樹脂や熱可塑性樹脂組成物が供給され
溶融した後に、第2番目以降の供給口から定量フィーダ
ーにより添加剤などを供給するような状態下において、
第2番目以降の供給口付近に設けたガス供給口から窒素
ガスを供給するときに特に著しい。
【0015】「押出機駆動側の第1供給口」とは、押出
機に各種原材料を供給する場合1ケ所以上の供給口が存
在する時の、最も駆動モータに近い供給口のことで、例
えば、モジュールタイプで組立式のブロックシリンダか
らなる押出機では、いわゆる第1バレルのことである。
一般に第1供給口からは主要成分である熱可塑性樹脂ペ
レットか熱可塑性樹脂粉末が供給されることが多く、ま
た成分的には最も多量の原料が供給されるため、それに
付随して持ち込まれる酸素も多い。この第1供給口から
供給された熱可塑性樹脂を、シリンダに取り付けられた
ヒータからの伝熱や、スクリュウから与えられる剪断応
力により、溶融させる。
【0016】「第2番目以降の供給口」とは、押出機駆
動側の第1供給口から主要成分である熱可塑性樹脂ペレ
ットか熱可塑性樹脂粉末を供給して溶融後に、強化樹脂
組成物を製造する場合にはいわゆるダウン・ストリーム
法として順次、無機フィラーやガラス繊維などの補強材
を供給し混練するときの補強材の供給口や、樹脂アロイ
を製造する場合には順次、熱可塑性樹脂や他の樹脂、添
加剤を供給し混練するときの供給口のことである。第2
番目以降の供給口の個数は単数でも複数であってもよ
い。一般的には、1個ないしは2個である。「第2番目
以降の供給口」への熱可塑性樹脂や他の樹脂、添加剤を
供給するタイプとしては押出機の樹脂の流れ方向に対し
て水平横向きから供給する方式であるサイド・フィーダ
ーがよく使用されている。サイド・フィーダー以外に
も、押出機に対して垂直方向上部から供給するタイプも
あり装置としては単なる供給配管であってもよく、タイ
プは特に限定はしない。従って「第2番目以降の供給口
付近」とは、「第2番目以降の供給口」に接続された熱
可塑性樹脂や他の樹脂、補強材、添加剤を供給する装置
そのもののことを言う場合が多い。
【0017】本発明で使用する「窒素ガス」とは、本発
明の効果を発揮させる上でも、製品へ直接接触するとい
う理由からも、好ましくは99.98%以上、より好ま
しくは99.999%以上の純度のものを使用すると良
い。窒素ガスの供給方法は、「第2番目以降の供給口付
近」である熱可塑性樹脂や他の樹脂、補強材、添加剤を
供給する装置に設けた小孔から供給する方法などがあ
る。例えば、サイド・フィーダーの場合には押出機同
様、シリンダとスクリュウから構成されているため、そ
のシリンダに設けた小孔から窒素ガスをサイド・フィー
ダーへ確実に供給でき、熱可塑性樹脂や他の樹脂、補強
材、添加剤が供給口を通じてサイド・フィーダーから出
てこないような方法であれば、特に限定しない。サイド
・フィーダーのシリンダにそのような小孔を有していれ
ば良い。
【0018】窒素ガスの供給量としては、押出機の軸方
向の長さ1m当たりのシリンダとスクリュウの間隙で形
成される流路容積に対して、0℃、1気圧という標準状
態の窒素で1分間当たり10倍量以上供給することが好
ましい。1分間当たり10倍量より少ないと酸化防止効
果がほとんどなく、色調変動や炭化物の発生の防止に効
果が得られない。また、供給量の上限は特にないが実用
上は押出機の軸方向の長さ1m当たりのシリンダとスク
リュウの間隙で形成される流路容積に対して、0℃、1
気圧と言う標準状態の窒素ガスで1分間当たり50倍量
程度までで十分である。それ以上の窒素ガスを供給して
も色調変動や炭化物の発生防止効果の向上はなく、窒素
ガスの供給量が増える分製造コストが増加するだけで意
味がないことが多い。ただし、この供給量は、第2番目
以降の供給口のタイプや押出機シリンダにおける位置、
熱可塑性樹脂や他の樹脂、補強材、添加剤の種類などに
依存して変化するため適宜、最適な量を決めてやる必要
がある。
【0019】本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物の製造
用押出機への窒素ガスの代表的な供給方法を図1,図2
に示す。図1は全体の略断面図であり、図2はサイド・
フィーダーの略断面図である。図1,2において1は押
出機のシリンダであり、2はスクリュウである。3は、
固体状態の熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂組成物を供
給するホッパーを示し、このホッパー3から熱可塑性樹
脂または熱可塑性樹脂組成物は定量供給装置4によって
押出機のシリンダ1中へ供給される。供給された熱可塑
性樹脂または熱可塑性樹脂組成物は、固体状態で輸送さ
れる固体ゾーン6に続いて、固体から溶融状態への遷移
状態である遷移ゾーン7を経て、溶融状態で輸送される
溶融ゾーン8に移動していく。
【0020】9は第2番目の供給口を示す。第2番目の
供給口9から供給する熱可塑性樹脂や他の樹脂、補強
材、添加剤は、ホッパー11から投入され、定量供給装
置12によって定量的にサイド・フィーダー10のホッ
パー14へ供給され、樹脂の流れ方向に対して水平横向
きから押出機のシリンダ1中へ供給される。一般的に、
第2番目の供給口9は図1のように熱可塑性樹脂が溶融
状態で輸送される溶融ゾーン8に設けることが多いが、
特に限定するものではない。13は揮発分などを除去す
る脱揮口を示す。
【0021】図2は第2番目の供給口9の位置で樹脂の
流れ方向に対して直角に設けられるサイド・フィーダー
10と押出機のシリンダ1の位置関係を示したものであ
る。本発明においては、窒素ガスの供給口5は、サイド
・フィーダー10のシリンダ内であって、第2番目の供
給口9の付近に配置されるのが良い。
【0022】
【作用】熱可塑性樹脂と他の熱可塑性樹脂および/また
は添加剤を、押出機中で溶融・混練して、多くの優れた
特性を有した熱可塑性樹脂組成物に改質する際、押出機
中は少なくとも樹脂の融点以上の高温になっており、原
材料と共に持ち込まれた空気中に含まれる酸素の存在下
では、熱可塑性樹脂は熱酸化分解反応や架橋反応などの
劣化反応を起こしやすい。これらの劣化反応の結果、製
品としての熱可塑性樹脂組成物の色調変動や炭化物の発
生がひきおこされる。従って、押出機内の酸素濃度を下
げることができれば、劣化反応を抑えることができ、熱
可塑性樹脂組成物の色調変動や炭化物の発生を防止でき
る。本発明では、押出機内の酸素濃出機内で混練して成
形用材料を製造するにあたり、押出機駆動側の第1供給
口から少なくとも1種の熱可塑性樹脂を供給し溶融後、
該第1供給口より押出方向側に設けた単数または複数の
第2番目以降の供給口から熱可塑性樹脂および/または
添加剤を順次供給し混練する際に、第2番目以降の供給
口付近に設けたガス供給口から窒素ガスを供給し、第2
供給口以降の押出機内を窒素ガスで充満させながら溶融
混練することにより、押出機内の酸素濃度を有効に下げ
ることができ、該樹脂の熱酸化分解反応や架橋反応など
の劣化反応を抑えることができ、製品としての該樹脂の
色調変動や炭化物の発生を防止できるものと考えられ
る。
【0023】
【実施例】以下、実施例・比較例を挙げて本発明を具体
的に説明する。10個のブロック・シリンダから成り、
第1番目のブロック・シリンダに供給口を有し、第9番
目のブロック・シリンダにベント孔を有するスクリュウ
直径47mm、スクリュウ長さ1645mmの同方向回転2
軸押出機 (日本製鋼所製TEX44) を使用し、スクリ
ュウの駆動側端 (シリンダの駆動側端と同じ) から47
0mmまでは押出方向に沿って漸次スクリュウ・ピッチが
小さくなるようなフルフライト・スクリュウの配列で、
470mmから800mmまでは溶融・混練させるためのス
クリュウ・エレメント (いわゆるニーディング・ディス
クと逆ねじスクリュウの組み合わせ) で、800mmから
945mmまではフルフライト・スクリュウの配列で、9
45mmから1090mmまでは再び溶融・混練させるため
のスクリュウ・エレメントの配列で、1090mm以降1
645mmまではフルフライト・スクリュウで漸次スクリ
ュウ・ピッチが小さくなるようにして押出圧力を発生さ
せるようなスクリュウ配列とした。また、10ブロック
の内、押出機の駆動側から数えて第6番目のシリンダを
「第2番目の供給口」として、そこにサイド・フィーダ
ーを接続し、樹脂の流れ方向に対して水平方向左側から
熱可塑性樹脂や他の樹脂、補強材、添加剤を供給できる
ようにした。
【0024】実施例1〜4では窒素ガス供給用の小孔を
サイド・フィーダーのシリンダの押出機側端に設け、純
度99.98%の窒素ガスを供給できるようにした。窒
素ガスの供給量は、該押出機の軸方向の長さ1m当たり
のシリンダとスクリュウの間隙で形成される流路容積に
対して、0℃、1気圧という標準状態の窒素で1分間当
たり10倍量、30倍量、50倍量、70倍量の4水準
に変化させて供給した。
【0025】比較例1では実施例1〜4と同様の装置で
窒素ガスを供給しなかった。比較例2、3では第1番目
のブロック・シリンダに設けた供給口に熱可塑性樹脂ペ
レットを供給できるように設置したホッパに窒素ガス供
給用の小孔を設け、実施例1〜4と同様の窒素ガスを供
給できるようにした。窒素ガスの供給量も、実施例1〜
4と同様で、該押出機の軸方向の長さ1m当たりのシリ
ンダとスクリュウの間隙で形成される流路容積に対し
て、0℃、1気圧という標準状態の窒素で1分間当たり
10倍量と70倍量の2水準に変化させて供給した。
【0026】上記装置において、第1番目のブロック・
シリンダに設けた供給口から濃硫酸相対粘度2.95の
ナイロン66を70kg/hrの速度で定量供給し、第6番
目のシリンダへ接続したサイド・フィーダーから、チョ
ップド・ストランドタイプのガラス繊維 (日本電気硝子
製) を30kg/hrの速度で定量供給した。シリンダ設定
温度280℃、スクリュウ回転数200rpm で溶融・混
練し、ベント孔からは−720mmHgの減圧度で水などの
揮発成分を脱揮後、押出機先端のダイスから熱可塑性樹
脂組成物を、ストランド状で押出し、冷却バス中で水冷
後ペレタイズし、直径3mm、長さ3mmの円筒状のペレッ
トを得た。
【0027】該ペレットの色調評価として、黄色度 (イ
エロー・インデックス:YI) をスガ試験機 (株) のカ
ラーコンピュータを使用して測定した。又、製品中の炭
化物量は該ペレット300〜500gを目視検査し、大
蔵省印刷局製造のきょう雑物測定図表にある面積0. 0
8mm2 以上の黒茶色異物の量を、ペレット100g当た
りの数値で表した。
【0028】結果を表1に示す。 倍量は、0℃、1気圧という標準状態の窒素の1分間当
たりの供給量を、押出機の軸方向の長さ1m当たりのシ
リンダとスクリュウの間隙で形成される流路容積に対す
る倍数で示した。
【0029】比較例2, 3においては、窒素ガスの供給
位置を、第1番目のブロック・シリンダに設けた供給口
に設置したナイロンペレット供給用ホッパに設けた小孔
とした。窒素ガスの供給量が、該押出機の軸方向の長さ
1m当たりのシリンダとスクリュウの間隙で形成される
流路容積に対して、0℃、1気圧という標準状態の窒素
で1分間当たり10倍量、30倍量、50倍量、70倍
量の範囲では、黄色度が10〜13の範囲であり、炭化
物量は0〜0. 1個/100gの範囲であった。比較例
1で示すように窒素ガスの供給なしの場合は黄色度が1
9で、炭化物量は5. 0個/100gであった。また、
比較例2, 3では、第1番目のブロック・シリンダに設
けた供給口に設置したナイロンペレット供給用ホッパに
設けた窒素ガス供給用小孔から、該押出機の軸方向の長
さ1m当たりのシリンダとスクリュウの間隙で形成され
る流路容積に対して、0℃、1気圧という標準状態の窒
素で1分間当たり10倍量、70倍量の窒素ガスを供給
したが、窒素ガスの供給なしの場合と、黄色度・炭化物
量共、差がなかった。
【0030】窒素ガスを実施例1〜4で示すような量、
供給することで混練前後の色調変化を小さく、即ち黄色
度を小さくすることができ、炭化物量も1/10以下に
することができるという画期的な効果があることが分か
った。また、実施例3と4を比較してわかるように窒素
ガスの供給量が50倍量と70倍量では、黄色度と炭化
物量に差はなく50倍量以上供給しても、酸化劣化防止
効果は向上しないと言える。
【0031】次に実施例1〜4, 比較例1〜3と同じ装
置、同じ供給方法で、実施例5〜8, 比較例4〜6では
相対粘度1. 46のポリブチレンテレフタレートを70
kg/hrの速度で定量供給し、第6番目のシリンダへ接続
したサイド・フィーダーから、チョップド・ストランド
タイプのガラス繊維 (日本電気硝子製) を30kg/hrの
速度で定量供給した。ポリブチレンテレフタレートの相
対粘度は25℃、0.5g/100mlのO−クロルフェ
ノール溶液中で測定した値である。シリンダ設定温度2
50℃、スクリュウ回転数200rpm で溶融・混練後、
実施例1〜4,比較例1〜3と同じ装置、同じ方法で、
揮発物を除去し、押出・冷却・ペレタイズし、炭化物量
を評価した。色調については黄色度以外に、W値 (白色
度を示し、数値が大きいほど白色度が大きい) 、ハンタ
ーダイヤグラムによるL値 (明度を示し、数値が大きい
ほど明るい) 、a値 (プラス方向が赤味、マイナス方向
が緑味) 、b値 (プラス方向は黄味、マイナス方向が青
味) についてもスガ試験機(株) のカラーコンピュータ
を使用して測定した。
【0032】結果を表2,3に示す。
【0033】
【0034】実施例5〜8においては黄色度は16〜1
8、白色度は78〜80、明度は80〜82、a値は−
2. 1〜−2. 9、b値は8. 8〜9. 6の範囲であ
り、炭化物量は0〜0. 1個/100gの範囲であっ
た。一方、比較例4〜6で示すように窒素ガスの供給な
しの場合、または窒素ガスを第1供給口ホッパに設けた
小孔から供給した場合には、黄色度が23、白色度は7
5、明度は78、a値は−1. 3、b値は11であり、
炭化物量は3個/100gであった。ポリブチレンテレ
フタレートとガラス繊維という処方においても、窒素ガ
スを本発明のような方法で供給すれば、黄色度を小さ
く、白色度を大きく、明度を大きく、a値を小さく赤味
の少ない方向へ、b値を小さく黄色味の少ない方向へ変
化させることができ、炭化物量も1/10以下にするこ
とができるという画期的効果があることが分かった。
【0035】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、熱可
塑性樹脂と他の熱可塑性樹脂および/または添加剤を押
出機内で混練して成形用材料を製造するにあたり、押出
機駆動側の第1供給口から少なくとも1種の熱可塑性樹
脂を供給し溶融後、該第1供給口より押出方向側に設け
た単数または複数の第2番目以降の供給口から熱可塑性
樹脂および/または添加剤を順次供給し混練する際に、
第2番目以降の供給口付近に設けたガス供給口から窒素
ガスを供給し、押出機内を窒素ガスで充満させながら溶
融混練することにより、溶融混練前後で酸化劣化が少な
いため色調変化が少なくて黄色度が小さかったり、白色
度や明度が大きかったり、製品として熱可塑性樹脂組成
物中に炭化物・ゲル化物などの異物が少ない品質の優れ
た熱可塑性樹脂組成物を製造できるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いた2軸押出機の概略断面
図である。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダ 2 スクリュウ 3 ホッパ 4 定量供給装置 5 窒素ガス用供給口 6 固体ゾーン 7 遷移ゾーン 8 溶融状態で輸
送されるゾーン 9 第2番目の供給口 10 サイド・フ
ィーダー 11 ホッパ 12 定量供給装
置 13 脱揮口 14 サイド・フ
ィーダーのホッパ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂と他の熱可塑性樹脂および
    /または添加剤を押出機内で混練して成形用材料を製造
    するにあたり、押出機駆動側の第1供給口から少なくと
    も1種の熱可塑性樹脂を供給し溶融後、該第1供給口よ
    り押出方向側に設けた単数または複数の第2番目以降の
    供給口から熱可塑性樹脂および/または添加剤を順次供
    給し混練する際に、第2番目以降の供給口付近に設けた
    ガス供給口から窒素ガスを供給し、第2供給口以降の押
    出機内を窒素ガスで充満させながら溶融混練することを
    特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10315302A (ja) * 1997-05-15 1998-12-02 Asahi Chem Ind Co Ltd ポリカーボネートシートの成形方法
JP2003103517A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Teijin Chem Ltd 熱可塑性樹脂組成物の製造方法

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