JPH06285682A - フラックス組成物およびろう付け用アルミニウム材 - Google Patents

フラックス組成物およびろう付け用アルミニウム材

Info

Publication number
JPH06285682A
JPH06285682A JP10608093A JP10608093A JPH06285682A JP H06285682 A JPH06285682 A JP H06285682A JP 10608093 A JP10608093 A JP 10608093A JP 10608093 A JP10608093 A JP 10608093A JP H06285682 A JPH06285682 A JP H06285682A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flux
brazing
aluminum material
water
aluminum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10608093A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaji Saito
正次 斉藤
Shinji Takeno
親二 竹野
Toshiki Muramatsu
俊樹 村松
Nobuyuki Kakimoto
信行 柿本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sky Aluminium Co Ltd
Original Assignee
Sky Aluminium Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sky Aluminium Co Ltd filed Critical Sky Aluminium Co Ltd
Priority to JP10608093A priority Critical patent/JPH06285682A/ja
Publication of JPH06285682A publication Critical patent/JPH06285682A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルミニウム材にフラックス懸濁液の塗布に
おいて、密着不良、付着量のばらつき、付着フラックス
の脱落及びそれに起因する各種トラブル等を解決し、新
たに高価な設備を必要としないフラックス組成物及びこ
れが塗布されたろう付け用アルミニウム材の開発。 【構成】 1.0〜20重量%の水溶性有機樹脂溶液に
乾燥重量として1〜60重量%のフラックスを分散した
ろう付け用フラックス組成物を塗布し、乾燥させ、フラ
ックス重量として0.01〜20g/m2 を付着させた
ろう付け用アルミニウム材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はろう付け仕様によって製
作されるアルミニウム製品、例えば自動車用ラジエータ
ー、カーエアコン用のエバポレーターやコンデンサー、
その他の電気、産業機械用の各種アルミニウム製熱交換
器、あるいは自動車用のアルミニウム製吸気マニホルド
等のアルミニウムろう付け品に使用するフラックスをプ
レコートしたろう付け用アルミニウム材の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム製品をろう付けによって製
造する場合、真空ろう付けの場合を除き、通常はフラッ
クスを用いて構成部材をろう付け接合する方法が用いら
れている。
【0003】従来、フラックスろう付けを行う場合、ろ
う付けすべきアルミニウム材を組み立てた後、フラック
スを水に混合させた懸濁液を表面にスプレー塗り、浸漬
塗り、刷毛塗り、静電塗り、またはロール塗り等で塗布
した後、これを予熱乾燥し、然る後に非酸化性雰囲気中
で所定温度に加熱し、接合用ろう材を溶融してろう付け
を行っていた。
【0004】しかしながら、上記のようなろう付け品を
組み立てた後にフラックスを塗布してろう付けする方法
では、懸濁液の塗布作業や塗布後の乾燥作業が必要とな
るため、ろう付け工程に至るまでに長時間を要し、生産
性が良くなかった。また乾燥炉からろう付け炉へと続く
連続炉を用いる場合には乾燥炉から発生する余分の水分
がろう付け炉に持ち込まれて、ろう付け炉雰囲気中の水
分濃度を増加させ、ろう付け性を低下させる恐れがあっ
た。
【0005】またろう付け品を組み立てた後のアルミニ
ウム材表面へのフラックス塗布は、水に単にフラックス
を懸濁させた形で行うので、バインダーの働きがないた
め、塗布したフラックスはアルミニウム表面に対して密
着性が弱く、表面から簡単に脱落する。また場所による
付着量のばらつきも大きいために、安全のためにはフラ
ックスは多めに付着させなければならない。フラックス
を塗布した後、ろう付け炉までの工程途中では表面に付
着させたフラックスが脱落して汚染が多く発生するので
清掃を多く必要とする。更にフラックスが脱落した箇所
はフラックスが少なくなるのでろう付け性が劣る危険性
もある。
【0006】このようにろう付け品を組み立てた後にフ
ラックスを塗布する方法は、フラックス付着量は概して
非常に多いのでろう付け炉が汚染されるとか、炉中で溶
融したフラックスが滴下して炉内に蓄積される事態を生
じ、このため炉のクリーニング、オーバーホールの頻度
を多くせざるを得ないという問題もあった。さらにはま
た、余剰のフラックスがろう付け後のアルミニウム表面
に残留して、灰色ないし白色のシミを生じ、色調斑を呈
して外観体裁を損なうばかりか、その後の表面処理を妨
げるという問題もあった。
【0007】このようにろう付け品を組み立てた後の表
面へのフラックス塗布方法は、フラックス付着量が不均
一であったり、フラックスは多く付着させざるを得ない
ことになり、コスト的にも非常に不経済であることに問
題もあった。
【0008】これらのことはフラックスを懸濁させるも
のが水の替わりにアルコール等の有機溶剤であってもほ
ぼ同様の問題が生ずる他に、火災の危険があるため防爆
設備とする必要があってコストが高くなること、臭気、
環境汚染などの問題がある。
【0009】そこで、上記のような問題を改善しうるア
ルミニウム材のろう付け方法として、(1)アルミニウ
ム材をカリウム及びフッ素を含有する処理溶液と接触せ
しめることにより、該アルミニウム材の表面に化学反応
によってK2 AlF5 フラックス層を形成した後、ろう
付けを行う方法が提案されている(特開昭60−837
71号)。
【0010】また、(2)上記反応を促進して短時間で
アルミニウム材表面にK2 AlF5層を形成する方法と
して、上記処理溶液内でアルミニウム材を電解化成処理
する方法も提案されている(特開昭61−52984
号)。これらの方法によれば、アルミニウム材へのフラ
ックス付着量を少なくでき、炉内の汚染の問題やろう付
け後の外観の問題を解決できるとされている。
【0011】一方、(3)フラックス皮膜の形成を乾式
法で行う、ろう付けする方法も提案されている(特開平
4−111968号)。
【0012】しかしながら、上記の方法(1)(特開昭
60−83771号)はフッ素を含む無機系の化成皮膜
を付けた後成形すると割れが発生し易く、フラックス皮
膜が脱落し、その結果ろう付け性が低下することが避け
られない。
【0013】また、方法(1)の反応を促進させるため
に電解処理する方法(2)(特開昭61−52984
号)は更に酸化皮膜が生じ皮膜が厚くなるためにろう付
け性が劣る危険性がある。フラックス皮膜を乾式法で行
う方法(3)(特開平4−111968号)は真空系で
実施するために、設備が非常に大掛かりになり、コスト
がかかりすぎる欠点がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明はフラックス懸
濁液によるフラックス塗布法の密着性不良、付着量のば
らつき、付着フラックスの脱落し易さ、これらに原因す
る高価なフラックスを多量に使用すること、フラックス
脱落による各種トラブルの発生、低生産性などの問題あ
るいはK2 AlF5 の化成処理や乾式法によるフラック
ス皮膜形成などにおける新たにかつ高価な設備を必要と
するなどの問題を含まず、高価なフラックスを必要最小
限均一に塗布することができるフラックス組成物及びそ
れが塗布されたろう付け用アルミニウム材の開発を目的
とする。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、乾燥
重量として水溶性有機樹脂1.0〜20重量%、または
これと硬化剤および界面活性剤の少なくとも一種を含む
水溶液に、全体の乾燥重量の1〜60重量%のフラック
スを分散させたことを特徴とするアルミニウム材のろう
付け用フラックスおよび、アルミニウム材の表面に、フ
ラックスを1〜60重量%および水溶性有機樹脂からな
るフラックス組成物を、フラックスの乾燥重量として
0.01g/m2 〜20g/m2 塗布されていることを
特徴とするろう付け用アルミニウム材、また該フラック
ス組成物に水溶性有機樹脂の乾燥重量に対して1〜50
重量%の硬化剤においてフラックス組成物を塗布したろ
う付け用アルミニウム材、更にこれらフラックス組成物
に対し、全体の乾燥重量に対し0.05〜20重量%の
界面活性剤を配合したフラックス組成物を塗布したろう
付け用アルミニウム材を開発することにより上記の目的
を達成した。
【0016】本発明において、アルミニウム材とは純ア
ルミニウムまたはアルミニウム合金を意味し、本明細書
においてはこれらを単にアルミニウムという。
【0017】本発明に使用するフラックスの種類として
は特に限定されるものではなく、アルミニウム材表面の
ろう付けにおけるフラックス作用、即ちアルミニウム材
表面の酸化皮膜を除去してろうの濡れ及び流動を良好に
する作用を発揮しうるものであれば良い。例えば、従来
より用いられているKAlF4 ,K2 AlF5 ,K3
lF6 、その他のKFとAlF3 の共晶組成物等のフッ
化物系フラックス、あるいは塩化物系、臭素系等のフラ
ックス等を用いることができる。また、フラックスは1
種だけでなく2種以上を混合して用いても良い。しか
し、塩化物系フラックスは腐食性残渣を生じ、臭素系フ
ラックスは安全性の面で問題があることから、かかる不
都合のないフッ化物系フラックス、たとえばKAlF4
とK3 AlF6 の混合物(商品名:NOCOLOK F
LUX)を用いるのが良い。
【0018】フラックスの配合量は全乾燥重量の1〜6
0重量%である。1重量%より少ないとフラックスの効
果が充分に発揮できず、また60重量%以上配合すると
付着性が低下するなどの問題がある。
【0019】フラックス組成物の一成分である水溶性有
機樹脂としては、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、
ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、アルキド
樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポ
リビニルピロリドン樹脂、フラン樹脂等の水溶性有機樹
脂が挙げられる。また、これらの樹脂はこれらの樹脂の
誘導体を含む。例えば誘導体としてはアクリルアルキド
樹脂、アクリルアミド樹脂等のアクリル系樹脂、メチル
セルロース、エチルセルロース、アセチルセルロース等
のセルロース系樹脂等が挙げられる。
【0020】水溶性樹脂としては光硬化性樹脂を使用し
てもよく、その時は光、紫外線照射などにより硬化させ
ることになる。フラックスを分散させる水溶性有機樹脂
は上記の水溶性有機樹脂の1種または2種以上の混合物
であっても良い。配合量としては水溶液として1.0〜
20重量%程度が取り扱い易い。これより低いときは効
果が発揮できず、濃度が高いときは粘度が高くなり塗布
性が低下する。
【0021】フラックスに混合する水溶性有機樹脂はフ
ラックスのバインダーとして使用するのであるからアル
ミニウム材料との密着性を有していれば良い。密着性と
してはプレコートであるので、プレコートアルミニウム
材を板金加工などにより熱交換器等を成形するときに、
フラックスが脱落しない程度の密着性があれば良い。
【0022】密着性が有機樹脂のみではやや不足する場
合に硬化剤を添加することにより改善できる。硬化剤
は、有機系、無機系いずれでもよい。要するにバインダ
ーとしての有機樹脂と架橋反応を起こす物質であれば良
い。架橋反応すると、フラックスを強固につなぎ止め、
更にアルミニウムとの密着性が強固になる。
【0023】有機系硬化剤としては、メラミン樹脂、も
しくはベンゾグアナミン樹脂等があげられるが、これら
の誘導体も含まれる。例えばメラミン樹脂であるとメチ
ル化メチロールメラミン樹脂等の誘導体が挙げられる。
【0024】無機系硬化剤としては、クロム酸化合物、
ジルコニウム化合物等が挙げられる。クロム酸化合物で
は三酸化クロム等であり、ジルコニウム化合物では有機
酸塩、酸素酸塩、錯塩、酸化物、ハロゲン化物等が挙げ
られる。
【0025】硬化剤を加える場合、その量は有機樹脂の
乾燥重量の1重量%から50重量%が良い。1重量%未
満であると架橋の数が少なく、50重量%をこえると架
橋が充分になるが硬化剤の量が過剰になるだけで、硬化
剤の添加効果は期待できなく、コストがかさむだけであ
る。
【0026】硬化剤は有機系、無機系の1種あるいは2
種以上の硬化剤を混在させて使用しても良い。
【0027】フラックス組成物のアルミニウム材に対す
る濡れ性を改善するため、該組成物に添加する界面活性
剤はアニオン系、カチオン系、ノニオン系、両性イオン
系のいずれでも良い。要するにアルミニウム表面と樹脂
との濡れ性を向上させて、フラックス組成物が均一に塗
布されれば良い。界面活性剤はアニオン系では脂肪酸塩
類、高級アルコール硫酸エステル類、脂肪族アミン及び
脂肪族アマイドの硫酸塩類、脂肪アルコールりん酸エス
テル塩類、二塩基性脂肪酸エステルのスルホン酸塩類
等、カチオン系では脂肪族アミン塩類、第四アンモニウ
ム塩類、アルキルピリジニウム塩類等、ノニオン系では
ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエ
チレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキルエステ
ル類等が挙げられるが、これらの誘導体も含まれる。
【0028】添加する界面活性剤の量はフラックス組成
物全体の乾燥重量に対して0.05%〜20%が良い。
0.05%未満であると濡れ性改善の効果が期待でき
ず、一方20%を越えると濡れ性の効果はそれ以上の向
上は認められず、かえってコストの増大となる。また、
界面活性剤はアニオン系、カチオン系、ノニオン系、両
性イオン系の1種あるいは2種以上の界面活性剤を混在
させて使用しても良い。
【0029】アルミニウム表面に塗布されたフラックス
組成物はフラックスの量として0.01g/m2 〜20
g/m2 が良い。0.01g/m2 未満であるとフラッ
クスの効果が認められず、20g/m2 を越えても性能
の向上は認められず、それ以上の効果は期待できないだ
けでなく、経済的にもコストがかかりすぎる。より望ま
しくは0.05〜5g/m2 程度である。
【0030】塗布方法は焼き付け、乾燥後のフラックス
皮膜が均一に形成するものであればどのような方法でも
良い。しかし、均一性、効率性等を考えれば、ロールコ
ーターでの塗布が適当と思われる。
【0031】皮膜の焼き付け乾燥は、成形したときにフ
ラックスがアルミニウム表面から脱落しないでつなぎ止
められていれば良いので、それほど強固に架橋構造が構
成されなくても良い。しかし、皮膜中に溶媒が残ってい
ると、ろう付け不良の危険性があるので溶媒がすべて蒸
発していることが必要である。即ち、少なくとも溶媒が
すべて蒸発している以上の焼き付け、乾燥条件が必要で
ある。
【0032】上記のように形成したプレコートフラック
ス皮膜は有機樹脂でフラックスを固定しているために熱
交換器部品に成形したときもフラックス皮膜の脱落もな
く、ろう付け後のろう付け性も良好である。
【0033】以上、ろう付け工程において組立前のアル
ミ板、条にフラックス組成物を塗布する場合について説
明してきたが、ろう付け品を仮組み立てした後にフラッ
クス組成物塗布し、焼きつけた場合にも、バインダーが
存在するのでフラックスの脱落がなく、少量のフラック
スでろう付けが可能であるというメリットがある。但し
この時はろう付け前に塗布、乾燥があるので生産効率は
落ちる。
【0034】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づき更に詳細に説
明する。使用したフラックスは市販品(商品名:NOC
OLOK FLUX)である。 (実施例1)板厚0.6mmのブレージング用アルミニ
ウムクラッド材(Al−10%Si/3003/Al−
10%Si)の表面をアルカリ系脱脂剤で脱脂した後、
表1に示す組成の水溶性アクリル樹脂水溶液に分散させ
たフラックス組成物をロールコーターで塗布した。その
後230℃×20秒で焼き付け0.5g/m2 の皮膜を
生成させた(フラックス量0.05g/m2 )。その
後、必要の寸法に切断しカップ成形後組み立てた。
【0035】(実施例2)板厚0.6mmのブレージン
グ用アルミニウムクラッド材(Al−10%Si/30
03/Al−10%Si)の表面をアルカリ系脱脂剤で
脱脂した後、表1に示す組成の水溶性ポリウレタン樹脂
水溶液に分散させたフラックス組成物をロールコーター
で塗布した。その後180℃×20秒で焼き付け0.5
g/m2 の皮膜を生成させた(フラックス量0.15g
/m2 )。その後、必要の寸法に切断しカップ成形後組
み立てた。
【0036】(実施例3)板厚0.6mmのブレージン
グ用アルミニウムクラッド材(Al−10%Si/30
03/Al−10%Si)の表面をアルカリ系脱脂剤で
脱脂した後、表1に示す組成の水溶性エポキシ樹脂水溶
液に分散させたフラックス組成物をロールコーターで塗
布した。その後200℃×20秒で焼き付け1.0g/
2 の皮膜を生成させた(フラックス量0.3g/m
2 )。その後、必要の寸法に切断しカップ成形後組み立
てた。
【0037】(実施例4)板厚0.6mmのブレージン
グ用アルミニウムクラッド材(Al−10%Si/30
03/Al−10%Si)の表面をアルカリ系脱脂剤で
脱脂した後、表1に示す組成の水溶性セルロース樹脂水
溶液に分散させたフラックス組成物をロールコーターで
塗布した。その後230℃×20秒で焼き付け1.0g
/m2 の皮膜を生成させた(フラックス量0.5g/m
2 )。その後、必要の寸法に切断しカップ成形後組み立
てた。
【0038】(実施例5)板厚0.6mmのブレージン
グ用アルミニウムクラッド材(Al−10%Si/30
03/Al−10%Si)の表面をアルカリ系脱脂剤で
脱脂した後、表1に示す組成の水溶性アクリル樹脂と水
溶性セルロース樹脂の混合水溶液に分散させたフラック
ス組成物をロールコーターで塗布した。その後230℃
×20秒で焼き付け1.0g/m2 の皮膜を生成させた
(フラックス量0.5g/m2 )。その後、必要の寸法
に切断しカップ成形後組み立てた。
【0039】(実施例6)板厚0.6mmのブレージン
グ用アルミニウムクラッド材(Al−10%Si/30
03/Al−10%Si)の表面をアルカリ系脱脂剤で
脱脂した後、表1に示す組成の水溶性アクリル樹脂に硬
化剤の水溶性メラミン樹脂(乾燥重量比:5%)を混合
させた水溶液に分散させたフラックス組成物をロールコ
ーターで塗布した。その後230℃×20秒で焼き付け
1.0g/m2 の皮膜を生成させた(フラックス量0.
2g/m2 )。その後、必要の寸法に切断しカップ成形
後組み立てた。
【0040】(実施例7)板厚0.6mmのブレージン
グ用アルミニウムクラッド材(Al−10%Si/30
03/Al−10%Si)の表面をアルカリ系脱脂剤で
脱脂した後、表1に示す組成の水溶性セルロース樹脂と
硬化剤である水溶性メラミン樹脂(乾燥重量比:5%)
を混合させた水溶液に分散させたフラックス組成物をロ
ールコーターで塗布した。その後230℃×20秒で焼
き付け1.0g/m2 の皮膜を生成させた(フラックス
量0.5g/m2 )。その後、必要の寸法に切断しカッ
プ成形後組み立てた。
【0041】(実施例8)板厚0.6mmのブレージン
グ用アルミニウムクラッド材(Al−10%Si/30
03/Al−10%Si)の表面をアルカリ系脱脂剤で
脱脂した後、表1に示す組成の水溶性アクリル樹脂と水
溶性セルロース樹脂と硬化剤である水溶性メラミン樹脂
(乾燥重量比:5%)を混合させた溶液に分散させたフ
ラックス組成物をロールコーターで塗布した。その後2
30℃×20秒で焼き付け1.0g/m2 の皮膜を生成
させた(フラックス量0.5g/m2 )。その後、必要
の寸法に切断しカップ成形後組み立てた。
【0042】(実施例9)板厚0.6mmのブレージン
グ用アルミニウムクラッド材(Al−10%Si/30
03/Al−10%Si)の表面をアルカリ系脱脂剤で
脱脂した後、表1に示す組成の水溶性セルロース樹脂と
硬化剤としての三酸化クロム(乾燥重量比:1%)を混
合させた溶液に分散させたフラックス組成物をロールコ
ーターで塗布した。その後230℃×20秒で焼き付け
1.0g/m2 の皮膜を生成させた(フラックス量0.
5g/m2 )。その後、必要の寸法に切断しカップ成形
後組み立てた。
【0043】(実施例10)板厚0.6mmのブレージ
ング用アルミニウムクラッド材(Al−10%Si/3
003/Al−10%Si)の表面をアルカリ系脱脂剤
で脱脂した後、表1に示す組成の水溶性アクリル樹脂に
ノニオン系界面活性剤(乾燥重量比:0.5%)を添加
した溶液に分散させたフラックス組成物をロールコータ
ーで塗布した。その後230℃×20秒で焼き付け2.
0g/m2 の皮膜を生成させた(フラックス量0.5g
/m2 )。その後、必要の寸法に切断しカップ成形後組
み立てた。
【0044】(実施例11)板厚0.6mmのブレージ
ング用アルミニウムクラッド材(Al−10%Si/3
003/Al−10%Si)の表面をアルカリ系脱脂剤
で脱脂した後、表1に示す組成の水溶性エポキシ樹脂に
カチオン系界面活性剤(乾燥重量比:0.5%)を添加
した溶液に分散させたフラックス組成物をロールコータ
ーで塗布した。その後200℃×20秒で焼き付け2.
0g/m2 の皮膜を生成させた(フラックス量1.0g
/m2 )。その後、必要の寸法に切断しカップ成形後組
み立てた。
【0045】(実施例12)板厚0.6mmのブレージ
ング用アルミニウムクラッド材(Al−10%Si/3
003/Al−10%Si)の表面をアルカリ系脱脂剤
で脱脂した後、表1に示す組成の水溶性アクリル樹脂に
ノニオン系界面活性剤(乾燥重量比:0.5%)を添加
したものに硬化剤である水溶性メラミン樹脂(乾燥重量
比:5%)と混合した溶液に分散させたフラックス組成
物をロールコーターで塗布した。その後230℃×20
秒で焼き付け3.0g/m2 の皮膜を生成させた(フラ
ックス量1.0g/m2 )。その後、必要の寸法に切断
しカップ成形後組み立てた。
【0046】(実施例13)板厚0.6mmのブレージ
ング用アルミニウムクラッド材(Al−10%Si/3
003/Al−10%Si)の表面をアルカリ系脱脂剤
で脱脂した後、表1に示す組成の水溶性セルロース樹脂
にアニオン系界面活性剤(乾燥重量比:0.5%)を添
加したものに硬化剤である水溶性メラミン樹脂(乾燥重
量比:5%)と混合した溶液に分散させたフラックス組
成物をロールコーターで塗布した。その後230℃×2
0秒で焼き付け3.0g/m2 の皮膜を生成させた(フ
ラックス量1.0g/m2 )。その後、必要の寸法に切
断しカップ成形後組み立てた。
【0047】
【表1】 塗布液の作成:純水に有機樹脂、硬化剤、フラックス、
界面活性剤をそれぞれ加え、最終的に純水を加えてトー
タルの重さが1000gになるように調整した。
【0048】(比較例1)板厚0.6mmのブレージン
グ用アルミニウムクラッド材(Al−10%Si/30
03/Al−10%Si)を必要の寸法に切断、カップ
成形、溶剤(メチルエチルケトン)で脱脂後組み立て
た。次いで該組み立て品を水に分散させたフラックスの
懸濁液中に浸漬させた後120℃×20min乾燥さ
せ、3.0g/m2 のフラックスを塗布した。
【0049】以上の各プレコートした実施例及びポスト
コートした比較例で得た成形品を外観、均一性、密着性
について評価を行った。また、モデルカップ各熱交換器
組立物を水分100ppm、O2 濃度30ppmの窒素
雰囲気中で610℃×10min加熱してろう付けを行
った。上記により得た各ろう付け品に付き、経済性、効
率性、外観、ろう付け性状態を目視観察すると共に表面
処理性の評価を行った。
【0050】表面処理性は各ろう付け品をアロジン#1
200溶液中に45℃で2分間浸漬して化成処理を行っ
た後、アクリル系塗料を用いて浸漬塗装を行った。次い
で、ろう付け品の平坦部において塗膜面に1mm目のマ
ス目を縦横各10個づつ100個けがいてテープ剥離試
験を実施し塗膜の残ったマス目の数で評価した。これら
の結果を表2に示す。
【0051】
【表2】
【0052】以上の結果から、プレコートによりフラッ
クス皮膜を形成した本発明のろう付け用アルミニウム材
は、その表面の外観状もよく、かつ均一にフラックス皮
膜が形成され、アルミニウム表面に対してフラックス皮
膜の密着性も良好であり、またプレコートアルミニウム
材を板金加工などの成形後の密着性も良好であり、フラ
ックスの脱落も認められなかった。そして、この本発明
実施品は良好なろう付けが達成されたばかりか、得られ
たろう付け品はその表面状態も良好であることを確認し
えた。
【0053】
【発明の効果】この発明は上述に記載されたように、プ
レコートによりフラックス皮膜を形成するため、ろう付
け直前のフラックスの塗布がないので、ろう付け炉への
水分の持ち込みの危険もなく効率的である。また、フラ
ックス皮膜を確実に均一に必要量だけ付着させているこ
とにより、ろう付け不良のない安定した品質のろう付け
品の提供が可能となる。
【0054】フラックス量は塗布量で調整が簡単であ
り、しかも高価なフラックスが必要最小限のフラックス
量で均一に被覆されることから、経済的効果は非常に大
きい。
フロントページの続き (72)発明者 柿本 信行 東京都中央区日本橋室町4丁目3番18号ス カイアルミニウム株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾燥重量として水溶性有機樹脂1.0〜
    20重量%、またはこれと硬化剤および界面活性剤の少
    なくとも一種を含む水溶液に、全体の乾燥重量の1〜6
    0重量%のフラックスを分散させたことを特徴とするア
    ルミニウム材ろう付け用フラックス組成物。
  2. 【請求項2】 アルミニウム材の表面に、フラックス1
    〜60重量%および水溶性有機樹脂からなるフラックス
    組成物が、フラックスの乾燥重量として0.01g/m
    2 〜20g/m2 塗布されていることを特徴とするろう
    付け用アルミニウム材。
  3. 【請求項3】 フラックス組成物において、水溶性有機
    樹脂の乾燥重量に対して1〜50重量%の硬化剤をさら
    に含むフラックス組成物である請求項1記載のろう付け
    用アルミニウム材。
  4. 【請求項4】 フラックス組成物において、全体の乾燥
    重量に対して0.05〜20重量%の界面活性剤がさら
    に混合されたフラックス組成物である請求項1または2
    記載のろう付け用アルミニウム材。
JP10608093A 1993-04-07 1993-04-07 フラックス組成物およびろう付け用アルミニウム材 Pending JPH06285682A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10608093A JPH06285682A (ja) 1993-04-07 1993-04-07 フラックス組成物およびろう付け用アルミニウム材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10608093A JPH06285682A (ja) 1993-04-07 1993-04-07 フラックス組成物およびろう付け用アルミニウム材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06285682A true JPH06285682A (ja) 1994-10-11

Family

ID=14424604

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10608093A Pending JPH06285682A (ja) 1993-04-07 1993-04-07 フラックス組成物およびろう付け用アルミニウム材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06285682A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0980738A2 (en) * 1998-08-20 2000-02-23 Toyo Aluminium Kabushiki Kaisha Flux compositions for brazing aluminium, their films and brazing methods
JP2001226540A (ja) * 2000-02-17 2001-08-21 Toyo Aluminium Kk アルミニウムろう付用フラックス組成物、その塗膜、及びろう付方法
EP1287941A1 (de) 2001-08-28 2003-03-05 Behr GmbH & Co. Flussmittelzusammensetzungen zum Hartlöten von Teilen, insbesondere auf der Basis von Aluminium als Grundmaterial, sowie deren Verwendung
WO2013061843A1 (ja) * 2011-10-26 2013-05-02 株式会社神戸製鋼所 フラックス組成物及びブレージングシート
WO2014168057A1 (ja) 2013-04-09 2014-10-16 ハリマ化成株式会社 水系アルミニウムろう付組成物

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0980738A2 (en) * 1998-08-20 2000-02-23 Toyo Aluminium Kabushiki Kaisha Flux compositions for brazing aluminium, their films and brazing methods
EP0980738A3 (en) * 1998-08-20 2000-09-20 Toyo Aluminium Kabushiki Kaisha Flux compositions for brazing aluminium, their films and brazing methods
US6203628B1 (en) 1998-08-20 2001-03-20 Toyo Aluminium Kabushiki Kaisha Flux compositions for brazing aluminum, their films and brazing method
US6409074B1 (en) 1998-08-20 2002-06-25 Toyo Aluminium Kabushiki Kaisha Flux compositions for brazing aluminum, their films and brazing method
JP2001226540A (ja) * 2000-02-17 2001-08-21 Toyo Aluminium Kk アルミニウムろう付用フラックス組成物、その塗膜、及びろう付方法
EP1287941B1 (de) * 2001-08-28 2009-07-08 Behr GmbH & Co. KG Flussmittelzusammensetzungen zum Hartlöten von Teilen, insbesondere auf der Basis von Aluminium als Grundmaterial, sowie deren Verwendung
EP1287941A1 (de) 2001-08-28 2003-03-05 Behr GmbH & Co. Flussmittelzusammensetzungen zum Hartlöten von Teilen, insbesondere auf der Basis von Aluminium als Grundmaterial, sowie deren Verwendung
WO2013061843A1 (ja) * 2011-10-26 2013-05-02 株式会社神戸製鋼所 フラックス組成物及びブレージングシート
US10086480B2 (en) 2011-10-26 2018-10-02 Kobe Steel, Ltd. Flux composition and brazing sheet
WO2014168057A1 (ja) 2013-04-09 2014-10-16 ハリマ化成株式会社 水系アルミニウムろう付組成物
JP5974166B2 (ja) * 2013-04-09 2016-08-23 ハリマ化成株式会社 水系アルミニウムろう付組成物
EP2985112A4 (en) * 2013-04-09 2016-11-30 Harima Chemicals Inc AQUEOUS COMPOSITION FOR ALUMINUM BRAZING
US10252377B2 (en) 2013-04-09 2019-04-09 Harima Chemicals, Incorporated Aqueous aluminum brazing composition

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4606495A (en) Uniform braze application process
KR20050011751A (ko) 융제 코팅된 브레이징 시트
JPH07303858A (ja) ろう付け用スラリーの塗布方法
CN1345358A (zh) 钢材用涂覆底漆
EP1287941A1 (de) Flussmittelzusammensetzungen zum Hartlöten von Teilen, insbesondere auf der Basis von Aluminium als Grundmaterial, sowie deren Verwendung
JPH06285682A (ja) フラックス組成物およびろう付け用アルミニウム材
US5514211A (en) Composition for surface treatment
US5156326A (en) Brazing flux and method of using the same
US4901907A (en) Heat exchanger core made of aluminum and method for application of flux during process of soldering thereof
JPH06285681A (ja) フラックス組成物およびろう付け用アルミニウム材
JPH02267277A (ja) 亜鉛系めっき鋼板のクロメート処理方法
JPH06285680A (ja) フラックス組成物およびろう付け用アルミニウム材
EP0573489B1 (en) Composition for surface treatment
JPH06179072A (ja) 熱交換器の製造方法
JP2552696B2 (ja) アルミニウム材のろう付方法
JPH0639586A (ja) ろう付け用組成物、ろう付け用組成物が塗布されたアル ミニウム合金材及び熱交換器の製造方法
JP3331156B2 (ja) アルミニウム塗装材
JPH06315793A (ja) 基板上に薄いろう層を施すためのろう懸濁液
KR20070015081A (ko) 방오 처리제 및 이를 사용한 건축판
JP3671339B2 (ja) 熱交換器用プレコートフィン材の製造方法
JP2011161487A (ja) ろう付接合用ペーストとろう材設置・塗布方法
JPH07316443A (ja) 水性樹脂組成物
JP2747344B2 (ja) アルミニウム材のろう付方法
JP2002144078A (ja) 線状アルミニウムろう材
JP2509963B2 (ja) アルミニウム材のろう付方法