JPH06285680A - フラックス組成物およびろう付け用アルミニウム材 - Google Patents

フラックス組成物およびろう付け用アルミニウム材

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JPH06285680A
JPH06285680A JP10607893A JP10607893A JPH06285680A JP H06285680 A JPH06285680 A JP H06285680A JP 10607893 A JP10607893 A JP 10607893A JP 10607893 A JP10607893 A JP 10607893A JP H06285680 A JPH06285680 A JP H06285680A
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JP
Japan
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flux
brazing
aluminum material
weight
water glass
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JP10607893A
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English (en)
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Masaji Saito
正次 斉藤
Shinji Takeno
親二 竹野
Toshiki Muramatsu
俊樹 村松
Nobuyuki Kakimoto
信行 柿本
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Sky Aluminium Co Ltd
Original Assignee
Sky Aluminium Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルミニウム材にフラックス懸濁液の塗布に
おいて、密着不良、付着量のばらつき、付着フラックス
の脱落及びそれに起因する各種トラブル等を解決し、新
たに高価な設備を必要としないフラックス組成物及びこ
れが塗布されたろう付け用アルミニウム材の開発。 【構成】 1〜20重量%の水ガラス水溶液に乾燥重量
として1〜60重量%のフラックスを分散したろう付け
用フラックス組成物を塗布し、乾燥させ、フラックス重
量として0.01〜20g/m2 を付着させたろう付け
用アルミニウム材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はろう付け仕様によって製
作されるアルミニウム製品、例えば自動車用ラジエータ
ー、カーエアコン用のエバポレーターやコンデンサー、
その他の電気、産業機械用の各種アルミニウム製熱交換
器、あるいは自動車用のアルミニウム製吸気マニホルド
等のアルミニウムろう付け品に使用するフラックスをプ
レコートしたろう付け用アルミニウム材の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム製品をろう付けによって製
造する場合、真空ろう付けの場合を除き、通常はフラッ
クスを用いて構成部材をろう付け接合する方法が用いら
れている。
【0003】従来、フラックスろう付けを行う場合、ろ
う付けすべきアルミニウム材を組み立てた後、フラック
スを水に混合させた懸濁液を表面にスプレー塗り、浸漬
塗り、刷毛塗り、静電塗り、またはロール塗り等で塗布
した後、これを予熱乾燥し、然る後に非酸化性雰囲気中
で所定温度に加熱し、接合用ろう材を溶融してろう付け
を行っていた。
【0004】しかしながら、上記のようなろう付け品を
組み立てた後にフラックスを塗布してろう付けする方法
では、懸濁液の塗布作業や塗布後の乾燥作業が必要とな
るため、ろう付け工程に至るまでに長時間を要し、生産
性が良くなかった。また乾燥炉からろう付け炉へと続く
連続炉を用いる場合には乾燥炉から発生する余分の水分
がろう付け炉に持ち込まれて、ろう付け炉雰囲気中の水
分濃度を増加させ、ろう付け性を低下させる恐れがあっ
た。
【0005】またろう付け品を組み立てた後のアルミニ
ウム材表面へのフラックス塗布は、水に単にフラックス
を懸濁させた形で行うので、バインダーの働きがないた
め、塗布したフラックスはアルミニウム表面に対して密
着性が弱く、表面から簡単に脱落する。また場所による
付着量のばらつきも大きいために、安全のためにはフラ
ックスは多めに付着させなければならない。フラックス
を塗布した後、ろう付け炉までの工程途中では表面に付
着させたフラックスが脱落して汚染が多く発生するので
清掃を多く必要とする。更にフラックスが脱落した箇所
はフラックスが少なくなるのでろう付け性が劣る危険性
もある。
【0006】このようにろう付け品を組み立てた後にフ
ラックスを塗布する方法は、フラックス付着量は概して
非常に多いのでろう付け炉が汚染されるとか、炉中で溶
融したフラックスが滴下して炉内に蓄積される事態を生
じ、このため炉のクリーニング、オーバーホールの頻度
を多くせざるを得ないという問題もあった。さらにはま
た、余剰のフラックスがろう付け後のアルミニウム表面
に残留して、灰色ないし白色のシミを生じ、色調斑を呈
して外観体裁を損なうばかりか、その後の表面処理を妨
げるという問題もあった。
【0007】このようにろう付け品を組み立てた後の表
面へのフラックス塗布方法は、フラックス付着量が不均
一であったり、フラックスは多く付着させざるを得ない
ことになり、コスト的にも非常に不経済であることに問
題もあった。
【0008】これらのことはフラックスを懸濁させるも
のが水の替わりにアルコール等の有機溶剤であってもほ
ぼ同様の問題が生じていた。
【0009】そこで、上記のような問題を改善しうるア
ルミニウム材のろう付け方法としてフラックス皮膜の形
成を乾式法で行いろう付けする方法が提案されている
(特開平4−111968号)。
【0010】しかしながら、フラックス皮膜を乾式法で
行う上記の方法は真空系で実施するために、設備が非常
に大掛かりになり、コストがかかりすぎる欠点がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明はフラックス懸
濁液によるフラックス塗布法の密着性不良、付着量のば
らつき、付着フラックスの脱落し易さ、これらに原因す
る高価なフラックスを多量に使用すること、フラックス
脱落による各種トラブルの発生、低生産性などの問題あ
るいは乾式法によるフラックス皮膜形成などにおける新
たにかつ高価な設備を必要とするなどの問題を含まず、
高価なフラックスを必要最小限均一に塗布することがで
きるフラックス組成物およびそれが塗布されたろう付け
用アルミニウム材の開発を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、組成
物として1〜20重量%の水ガラス水溶液または水ガラ
スの乾燥重量に対して1〜50重量%の硬化剤および全
体の乾燥重量に対して0.05〜20重量%の界面活性
剤の少なくとも一種を含む水ガラス水溶液に、全体の乾
燥重量に対して1〜60重量%のフラックスを分散させ
たことを特徴とするアルミニウム材のろう付け用フラッ
クス組成物およびアルミニウム材の表面に、フラックス
を1〜60重量%および水ガラスからなるフラックス組
成物が、フラックスの乾燥重量として0.01g/m2
〜20g/m2 塗布されていることを特徴とするろう付
け用アルミニウム材、また該フラックス組成物に水ガラ
スの乾燥重量に対して1〜50重量%の硬化剤を含むフ
ラックス組成物を塗布したろう付け用アルミニウム材、
更にこれらフラックス組成物において、全体の乾燥重量
に対し0.05〜20重量%の界面活性剤を配合したフ
ラックス組成物を塗布したろう付け用アルミニウム材を
開発することにより上記の目的を達成した。
【0013】本発明において、アルミニウム材とは純ア
ルミニウムまたはアルミニウム合金を意味し、本明細書
においてはこれらを単にアルミニウムという。
【0014】本発明に使用するフラックスの種類として
は特に限定されるものではなく、アルミニウム材表面の
ろう付けにおけるフラックス作用、即ちアルミニウム材
表面の酸化皮膜を除去してろうの濡れ及び流動を良好に
する作用を発揮しうるものであれば良い。例えば、従来
より用いられているKAlF4 ,K2 AlF5 ,K3
lF6 、その他のKFとAlF3 の共晶組成物等のフッ
化物系フラックス、あるいは塩化物系、臭素系等のフラ
ックス等を用いることができる。また、フラックスは1
種だけでなく2種以上を混合して用いても良い。しか
し、塩化物系フラックスは腐食性残渣を生じ、臭素系フ
ラックスは安全性の面で問題があることから、かかる不
都合のないフッ化物系フラックス、例えばKAlF4
3 AlF6 の混合物(商品名:NOCOLOK FL
UX)を用いるのが良い。
【0015】フラックスに混合する水ガラスはアルカリ
−ケイ酸塩系であり、一般式はXSiO2 /Na2 Oで
表される。Xは2〜4が用いられるのが一般的である。
また、Naの代りにK、Li等を用いても良い。使用す
る濃度は特に制限されないが、1〜20重量%くらいの
水溶液が取り扱い易い濃度である。
【0016】フラックスに混合する水ガラスはフラック
スのバインダーとして使用するのであるからアルミニウ
ム材料との密着性を有していれば良い。密着性としては
プレコートであるので、プレコートアルミニウム材を板
金加工などにより熱交換器等を成形するときに、フラッ
クスが脱落しない程度の密着性があれば良い。
【0017】また、フラックスに対する水ガラスの量は
フラックスのバインダーの効果が失われなければ良い。
水ガラスとフラックスの混合割合は乾燥重量でフラック
スが水ガラスおよびフラックス全体の1〜60重量%が
良い。
【0018】1%未満では水ガラスがフラックスの効果
を阻害する。60%を越えると水ガラスのバインダーと
しての効果が少なくなる。
【0019】密着性が水ガラスのみではやや不足する場
合に硬化剤を添加することにより改善できる。硬化剤
は、有機系、無機系いずれでもよい。要するにバインダ
ーとしての水ガラスと架橋反応を起こす物質であれば良
い。架橋反応すると、フラックスを強固につなぎ止め、
更にアルミニウムとの密着性が強固になる。
【0020】有機系硬化剤としてはメラミン樹脂、もし
くはベンゾグアナミン樹脂等があげられるが、これらの
誘導体も含まれる。例えばメラミン樹脂であるとメチル
化メチロールメラミン樹脂等の誘導体が挙げられる。
【0021】無機系硬化剤ではクロム酸化合物、ジルコ
ニウム化合物等が挙げられる。クロム酸化合物では三酸
化クロム等であり、ジルコニウム化合物では有機酸塩、
酸素酸塩、錯塩、酸化物、ハロゲン化物等が挙げられ
る。
【0022】硬化剤を加える場合、その量は水ガラスの
乾燥重量の1重量%から50重量%が良い。1重量%未
満であると架橋の数が少なく、50重量%をこえると架
橋が充分になるが硬化剤の量が過剰になるだけで、硬化
剤の添加効果は期待できなく、コストがかさむだけであ
る。
【0023】硬化剤は有機系、無機系の1種あるいは2
種以上の硬化剤を混在させて使用しても良い。
【0024】フラックス組成物のアルミニウム材に対す
る濡れ性を改善するため、該組成物に添加する界面活性
剤はアニオン系、カチオン系、ノニオン系、両性イオン
系のいずれでも良い。要するにアルミニウム表面と樹脂
との濡れ性を向上させて、フラックス組成物が均一に塗
布されれば良い。界面活性剤はアニオン系では脂肪酸塩
類、高級アルコール硫酸エステル類、脂肪族アミン及び
脂肪族アマイドの硫酸塩類、脂肪アルコールりん酸エス
テル塩類、二塩基性脂肪酸エステルのスルホン酸塩類
等、カチオン系では脂肪族アミン塩類、第四アンモニウ
ム塩類、アルキルピリジニウム塩類等、ノニオン系では
ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエ
チレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキルエステ
ル類等が挙げられるが、これらの誘導体も含まれる。
【0025】添加する界面活性剤の量はフラックス組成
物全体の乾燥重量に対して0.05%〜20%が良い。
0.05%未満であると濡れ性改善の効果が期待でき
ず、一方20%を越えると濡れ性の効果はそれ以上の向
上は認められず、かえってコストの増大となる。また、
界面活性剤はアニオン系、カチオン系、ノニオン系、両
性イオン系の1種あるいは2種以上の界面活性剤を混在
させて使用しても良い。
【0026】アルミニウム表面に塗布されたフラックス
組成物はフラックスの量として0.01g/m2 〜20
g/m2 が良い。0.01g/m2 未満であるとフラッ
クスの効果が認められず、20g/m2 を越えても性能
の向上は認められず、それ以上の効果は期待できないだ
けでなく、経済的にもコストがかかりすぎる。より望ま
しくは0.05〜5g/m2 程度である。
【0027】塗布方法は焼き付け、乾燥後のフラックス
皮膜が均一に形成するものであればどのような方法でも
良い。しかし、均一性、効率性等を考えれば、ロールコ
ーターでの塗布が適当と思われる。
【0028】皮膜の焼き付け乾燥は、成形したときにフ
ラックスがアルミニウム表面から脱落しないでつなぎ止
められていれば良いので、それほど強固に架橋構造が構
成されなくても良い。しかし、皮膜中に溶媒が残ってい
ると、ろう付け不良の危険性があるので溶媒がすべて蒸
発していることが必要である。即ち、少なくとも溶媒が
すべて蒸発している以上の焼き付け、乾燥条件が必要で
ある。
【0029】上記のように形成したプレコートフラック
ス皮膜は水ガラスでフラックスを固定しているために熱
交換器部品に成形したときもフラックス皮膜の脱落もな
く、ろう付け後のろう付け性も良好である。
【0030】以上、ろう付け工程において組立前のアル
ミ板、条にフラックス組成物を塗布する場合について説
明してきたが、ろう付け品を仮組み立てした後にフラッ
クス組成物塗布し、焼きつけた場合にも、バインダーが
存在するのでフラックスの脱落がなく、少量のフラック
スでろう付けが可能であるというメリットがある。但し
この時はろう付け前に塗布、乾燥があるので生産効率は
落ちる。
【0031】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づき更に詳細に説
明する。 (実施例1)板厚0.6mmのブレージング用アルミニ
ウムクラッド材(Al−10%Si/3003/Al−
10%Si)の表面をアルカリ系脱脂剤で脱脂した後、
表1に示す組成の水ガラスに分散させたフラックス組成
物(NOCOLOK FLUX)をロールコーターで塗
布した。その後200℃×20秒で焼き付け0.5g/
2 の皮膜を生成させた(フラックス量0.05g/m
2 )。その後、必要の寸法に切断しカップ成形後組み立
てた。
【0032】(実施例2)板厚0.6mmのブレージン
グ用アルミニウムクラッド材(Al−10%Si/30
03/Al−10%Si)の表面をアルカリ系脱脂剤で
脱脂した後、表1に示す組成の水ガラスにノニオン系の
界面活性剤(乾燥重量比で0.5%)を添加したものに
分散させたフラックス組成物(NOCOLOK FLU
X)をロールコーターで塗布した。その後200℃×2
0秒で焼き付け0.5g/m2 の皮膜を生成させた(フ
ラックス量0.05g/m2 )。その後、必要の寸法に
切断しカップ成形後組み立てた。
【0033】(実施例3)板厚0.6mmのブレージン
グ用アルミニウムクラッド材(Al−10%Si/30
03/Al−10%Si)の表面をアルカリ系脱脂剤で
脱脂した後、表1に示す組成の水ガラスに硬化剤である
メラミン樹脂(乾燥重量比で2%)を混合させたものに
分散させたフラックス組成物(NOCOLOK FLU
X)をロールコーターで塗布した。その後230℃×2
0秒で焼き付け0.5g/m2 の皮膜を生成させた(フ
ラックス量0.15g/m2 )。その後、必要の寸法に
切断しカップ成形後組み立てた。
【0034】(実施例4)板厚0.6mmのブレージン
グ用アルミニウムクラッド材(Al−10%Si/30
03/Al−10%Si)の表面をアルカリ系脱脂剤で
脱脂した後、表1に示す組成の水ガラスに酢酸ジルコニ
ウム(乾燥重量比で1%)を混合させたものに分散させ
たフラックス組成物(NOCOLOK FLUX)をロ
ールコーターで塗布した。その後250℃×20秒で焼
き付け1.0g/m2 の皮膜を生成させた(フラックス
量0.3g/m2 )。その後、必要の寸法に切断しカッ
プ成形後組み立てた。
【0035】(実施例5)板厚0.6mmのブレージン
グ用アルミニウムクラッド材(Al−10%Si/30
03/Al−10%Si)の表面をアルカリ系脱脂剤で
脱脂した後、表1に示す組成の水ガラスに硬化剤である
メラミン樹脂(乾燥重量比で2%)とノニオン系の界面
活性剤(乾燥重量比で0.5%)を混合させたものに分
散させたフラックス組成物(NOCOLOK FLU
X)をロールコーターで塗布した。その後230℃×2
0秒で焼き付け1.0g/m2 の皮膜を生成させた(フ
ラックス量0.5g/m2 )。その後、必要の寸法に切
断しカップ成形後組み立てた。
【0036】(実施例6)板厚0.6mmのブレージン
グ用アルミニウムクラッド材(Al−10%Si/30
03/Al−10%Si)の表面をアルカリ系脱脂剤で
脱脂した後、表1に示す組成の水ガラスに酢酸ジルコニ
ウム(乾燥重量比で1%)とカチオン系の界面活性剤
(乾燥重量比で0.5%)を混合させたものに分散させ
たフラックス組成物(NOCOLOK FLUX)をロ
ールコーターで塗布した。その後250℃×20秒で焼
き付け1.0g/m2 の皮膜を生成させた(フラックス
量0.3g/m2 )。その後、必要の寸法に切断しカッ
プ成形後組み立てた。
【0037】
【表1】
【0038】(比較例1)板厚0.6mmのブレージン
グ用アルミニウムクラッド材(Al−10%Si/30
03/Al−10%Si)を必要の寸法に切断、カップ
成形、溶剤(メチルエチルケトン)で脱脂後組み立て
た。次いで該組立品を水に分散させたフラックスの懸濁
液中に浸漬させた後120℃×20min乾燥させ、
3.0g/m2のフラックスを塗布した。
【0039】以上の各プレコートした実施例及びポスト
コートした比較例で得た成形品を外観、均一性、密着性
について評価を行った。また、モデルカップ各熱交換器
組立物を水分100ppm、O2 濃度30ppmの窒素
雰囲気中で610℃×10min加熱してろう付けを行
った。上記により得た各ろう付け品に付き、経済性、効
率性、外観、ろう付け性状態を目視観察すると共に表面
処理性の評価を行った。
【0040】表面処理性は各ろう付け品をアロジン#1
200溶液中に45℃で2分間浸漬して化成処理を行っ
た後、アクリル系塗料を用いて浸漬塗装を行った。次い
で、ろう付け品の平坦部において塗膜面に1mm目のマ
ス目を縦横各10個づつ100個けがいてテープ剥離試
験を実施し塗膜の残ったマス目の数で評価した。これら
の結果を表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】以上の結果から、プレコートによりフラッ
クス皮膜を形成した本発明のろう付け用アルミニウム材
は、その表面の外観状もよく、かつ均一にフラックス皮
膜が形成され、アルミニウム表面に対してフラックス皮
膜の密着性も良好であり、またプレコートアルミニウム
材を板金加工などの成形後の密着性も良好であり、フラ
ックスの脱落も認められなかった。そして、この本発明
実施品は良好なろう付けが達成されたばかりか、得られ
たろう付け品はその表面状態も良好であることを確認し
えた。
【0043】
【発明の効果】この発明は上述に記載されたように、プ
レコートによりフラックス皮膜を形成するため、ろう付
け直前のフラックスの塗布がないので、ろう付け炉への
水分の持ち込みの危険もなく効率的である。また、フラ
ックス皮膜を確実に均一に必要量だけ付着させているこ
とにより、ろう付け不良のない安定した品質のろう付け
品の提供が可能となる。
【0044】フラックス量は塗布量で調整が簡単であ
り、しかも高価なフラックスが必要最小限のフラックス
量で均一に被覆されることから、経済的効果は非常に大
きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柿本 信行 東京都中央区日本橋室町4丁目3番18号ス カイアルミニウム株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組成物として1〜20重量%の水ガラス
    水溶液または水ガラスの乾燥重量に対して1〜50重量
    %の硬化剤および全体の乾燥重量に対して0.05〜2
    0重量%の界面活性剤の少なくとも一種を含む水ガラス
    水溶液に、全体の乾燥重量に対して1〜60重量%のフ
    ラックスを分散させたことを特徴とするアルミニウム材
    のろう付け用フラックス組成物。
  2. 【請求項2】 アルミニウム材の表面に、フラックスを
    1〜60重量%および水ガラスからなるフラックス組成
    物が、フラックス乾燥重量として0.01g/m2 〜2
    0g/m2 塗布されていることを特徴とするろう付け用
    アルミニウム材。
  3. 【請求項3】 フラックス組成物において、水ガラスの
    乾燥重量に対して1〜50重量%の硬化剤をさらに含む
    フラックス組成物である請求項1記載のろう付け用アル
    ミニウム材。
  4. 【請求項4】 フラックス組成物において、全体の乾燥
    重量に対して0.05〜20重量%の界面活性剤がさら
    に混合されたフラックス組成物である請求項1または2
    記載のろう付け用アルミニウム材。
JP10607893A 1993-04-07 1993-04-07 フラックス組成物およびろう付け用アルミニウム材 Pending JPH06285680A (ja)

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