JPH0628480U - プラスチック管の継手装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 締め付けリングの締め付け状態を維持してプ
ラスチック管の接続状態が確定できるように、締め付け
リングの戻りを防止する。 【構成】 継手本体上のインナーコア部２上にインナー
コア部２との間にプラスチック管ｐを挾着する割りリン
グ３が、割りリング３上に割りリング３を締め付ける締
め付けリング４がそれぞれ嵌着している継手装置であっ
て、締め付けリング４の先端部４ａ側の内周面を先端部
４ａに向かって拡開したテーパー面部４ｂに形成し、テ
ーパー面部４ｂに近接した上記内周面の部分には円周方
向に沿って凹溝５を、割りリング３の外周面には締め付
けリング４の締め付け完了時点で凹溝５に係入できるよ
うにした凸条６をそれぞれ設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、湯水等の流体供給口にプラスチック管を接続するために用いる継手 装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

プラスチック管を湯水等の流体供給口に接続する継手装置としては、例えば、 インナーコア部が一体に突設されている継手本体と、上記インナーコア部との間 にプラスチック管を挾着できるように該インナーコア部上に嵌着した割りリング と、この割リング上に摺動可能に嵌着した締め付けリングとを具備し、締め付け リングを割りナット等を用いて摺動させ、割りリングを締め付けてプラスチック 管をインナーコア部と割りリングの間に挾着できるようにした構造のものが知ら れている（実開平３−７８１９８号公報を参照）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この公知の継手装置では、割りナット等の締め付け部材が締め付けリングより 外されると、締め付けリングは、縮径されてプラスチック管を圧着していた割り リングの大径側である裾部の反発作用で押し戻され、接続が不完全となる問題が ある。そこで、本考案の目的は割りナット等の締め付け部材が外された場合でも 、締め付けリングの締め付け状態は維持され、その戻りを防止できるように改良 したプラスチック管の継手装置を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案の特徴とするプラスチック管の継手装置は 継手本体の一端部に該継手本体と一体にインナーコア部が突設され、このインナ ーコア部上には該インナーコア部との間にプラスチック管を挾着する割りリング が、また割りリング上には該割りリングを締め付ける締め付けリングがそれぞれ 嵌着している継手装置において、締め付けリングの継手本体側に臨んだ先端部側 の内周面を該先端部に向かって拡開したテーパー面部に形成し、このテーパー面 部に近接した上記内周面の部分には円周方向に沿って凹溝を設ける一方、割りリ ングの外周面には締め付けリングの締め付け完了時点で上記凹溝に係入できるよ うにした凸条を設けて成るものである。

【０００７】

【作用】

締め付けリングによる割りリングの締め付け完了時点で凹溝と凸条が係合し、 締め付けリングの戻りは防止されて、プラスチック管の接続状態は確定する。ま た、凹溝と凸条が係合した瞬間に締め付け力が弱まり、その時点での感触によっ て締め付け完了の判断ができる。

【０００８】

【実施例】

以下に、本考案の実施例を添付図面を参照しながら説明する。図１及び図２に おいて、継手本体は符号１で示されており、継手本体１の一端部１ａには該継手 本体１と一体にインナーコア部２が突設されている。なお、図上では流体の供給 口側に接続する雄ネジ管部や鍔部は省略されている。

【０００９】 インナーコア部２上には該インナーコア部２との間にプラスチック管ｐを挾着 する割りリング３が、また割りリング３上には該割りリング３を締め付ける締め 付けリング４がそれぞれ嵌着し、締め付けリング４を継手本体１側へ摺動するこ とで割りリング３を締め付け、プラスチック管ｐをインナーコア部２との間に挾 着して接続できる仕組になっている。

【００１０】 そして、締め付けリング４の継手本体１側に臨んだ先端部４ａ側の内周面を該 先端部４ａに向かって拡開したテーパー面部４ｂに形成し、このテーパー面部に 近接した上記内周面の部分には円周方向に沿って凹溝５を設ける一方、割りリン グ３の外周面には締め付けリング４の締め付け完了時点で上記凹溝５に係入でき るようにした凸条６を設け、締め付けリング４の締め付け状態を維持できるよう に工夫されている。

【００１１】 上記構成において、凹溝５は連続状に設けられるが、凸状６は不連続状態に設 けてもよく、凸状６の高さは凹溝５の深さと同じかそれ以下である。また、テー パー面部４ｂと凹溝５との間は水平部４ｃに形成しておくのが強度上好ましい。

【００１２】 なお、従来のこの種継手装置と同様であるが、インナーコア部２の外周面部上 には軸線方向に沿って鋭角上に傾斜させた係止用刻み部２ａが、また割りリング ３の内周面上にはプラスチック管ｐに食い込む突条３ａがそれぞれ設けられてい る。また、割りリング３は図上で右半部側が後端部３ｂへ向かって次第に小径に なるように傾斜したテーパー面３ｃに形成されており、３ｄは割りを示す。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は上記の如くであって、締め付け完了時点での凹溝と凸条との係合で締 め付けリングの戻りが防止されるため、プラスチック管の接続状態は完全なもの となる。また、締め付け完了の判断がタイミングよくできて、無理な締め付けを 防止する上に有効である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の１実施例を示す接続状態の側断面図で
ある。

【図２】図１に示すものからプラスチック管を取外した
解除状態の側断面図である。

【符号の説明】

１は継手本体 １ａは一端部 ２はインナーコア部 ３は割りリング ４は締め付けリング ４ａは先端部 ４ｂはテーパー面部 ５は凹溝 ６は凸条 ｐはプラスチック管

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 継手本体の一端部に該継手本体と一体に
   インナーコア部が突設され、このインナーコア部上には
   該インナーコア部との間にプラスチック管を挾着する割
   りリングが、また割りリング上には該割りリングを締め
   付ける締め付けリングがそれぞれ嵌着している継手装置
   において、締め付けリングの継手本体側に臨んだ先端部
   側の内周面を該先端部に向かって拡開したテーパー面部
   に形成し、このテーバー面部に近接した上記内周面の部
   分には円周方向に沿って凹溝を設ける一方、割りリング
   の外周面には締め付けリングの締め付け完了時点で上記
   凹溝に係入できるようにした凸条を設けて成ることを特
   徴とするプラスチック管の継手装置。