JPH06284519A - 列車走行制御装置 - Google Patents

列車走行制御装置

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JPH06284519A
JPH06284519A JP6004683A JP468394A JPH06284519A JP H06284519 A JPH06284519 A JP H06284519A JP 6004683 A JP6004683 A JP 6004683A JP 468394 A JP468394 A JP 468394A JP H06284519 A JPH06284519 A JP H06284519A
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矢 純 子 大
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木 康 夫 高
Minoru Iino
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 予め求めた目標走行パターンに列車を追従さ
せ、目標走行パターンと実際の走行パターンがずれた場
合でも、乗り心地を悪化させず、かつ停止精度を低下さ
せることなく、実走行パターンを目標走行パターンに近
づけること。 【構成】 モニタ装置15で求めた現在の位置、速度お
よび時刻と、データベース13またはICカード14か
らの路線データおよび列車性能データとに基づいて、パ
ターン修正装置107において目標走行パターンを修正
する。修正後の目標走行パターンに基づいて、ノッチ指
令算出装置103でノッチ指令を算出し、ノッチ指令出
力装置104から駆動/制動装置3にノッチ指令を出力
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、運転手の負担を軽減し
列車の正確な運行を可能とする自動列車運転システムに
おける、列車走行制御装置に関する。
【0002】自動列車運転(Automatic Train Operatio
n )システム(ATOシステム)とは、コンピュータに
より列車の自動運転を行うものである。近年の列車の運
行ダイヤの過密化に対応し、列車の正確な運行や省力化
が期待できることから、ニーズが高く、国内外の地下
鉄、モノレール、新交通システムなどで実用化されつつ
ある。
【0003】これらのATOシステムは、列車の駆動/
制動装置への力行(加速)/ブレーキ指令を出力するも
のであり、離散的な加減速度に対応したノッチ指令を持
つ列車を対象としている。またATOシステムは、自動
列車制御(Automatic TrainControl )システムや自動
列車停止(Automatic Train Stop)システムが作動しな
い領域で列車の運行管理を行っており、他方ATC/A
TSシステムは、前方の列車に近づきすぎたときに臨時
に制限速度を下げる/緊急停止を指令するなどして、列
車の最低限の安全を確保するものである。
【0004】上述のATOシステムのうち、制限速度よ
りいくらか低めの速度で定速走行しようとするシステム
があり、この場合、走行速度と目標速度のずれに応じて
ノッチを切り換えている。また目標停止点からずれて停
止した場合には、低速で停止位置の微調整を行っている
が、定時性や、乗り心地、消費エネルギーの節約など
は、あまり考慮されていない。
【0005】また、あらかじめノッチの選択に関するフ
ァジィルールを定めておき、走行中、このルールに基づ
いてノッチの選択を行うATOシステムもある。このA
TOシステムでは、制限速度より低めの目標速度を維持
するとともに、頻繁にノッチを切り換えることなく(乗
り心地良く)、消費エネルギーを節約しながら走るよう
にファジィルールが定められ、また、目標停止点に精度
良く停止するように、ファジィルールが定められてい
る。このATOシステムでは、目標速度を守ることによ
って定時性を維持できるとしており、上位系で、簡単な
走行シミュレーションを繰り返して所定走行時間内で走
れる目標速度を求めている。しかしながら、走行シミュ
レーションでは、目標速度に達したら定速走行に切換え
るが、実際は、走行抵抗や勾配抵抗などの影響を打ち消
して定速走行するためにはノッチを細かく切り換えなけ
ればならない。他方ノッチの頻繁な切換を禁止すると、
目標速度から大きく逸脱した走行となり、定時性の確保
は難しい。さらに、目標速度が下がる地点では、制限速
度をオーバーしないための努力は特に行われないので、
ATCシステムにより非常(強い)ブレーキがかかるこ
とがあり、乗り心地が悪くなってしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、目標速
度からの偏差に基づいて直接ノッチの切換を制御する方
法では、定時性を確保しながら省エネルギーで乗り心地
良い走行を実現することは難しい。
【0007】走行時間を守り省エネルギーを実現して乗
り心地良い走行を行うためには、乗り心地と消費エネル
ギーについて最適化した目標走行パターンをあらかじめ
求めておき、外乱を考慮しながらその走行パターンに従
って走行する方法が有効である。目標走行パターンと
は、ノッチの切換をいつどこでどんな速度のときに行う
か指定したもので、距離または時間に対する走行速度の
曲線で表されたものを特にランカーブという。この方法
では、実際の走行時に適宜ノッチを切り換えたり、切り
換えるタイミングを調整したりして、目標走行パターン
に追従して走行する。また最適化を行う部分を分離する
ことにより、最適に近い走行制御が実現できる。さらに
力行/惰行(慣性による走行)/ブレーキによるランカ
ーブの形で走行パターンを算出することにより、実際の
走行時にむやみにノッチを切り換えなくても追従でき、
乗り心地を悪化させることがない。
【0008】このようなATOシステムは、主に、目標
走行パターン算出部とパターン追従走行部から構成され
る。
【0009】目標走行パターン算出部では、なるべく乗
り心地良く少ない消費エネルギーで走るための目標走行
パターンや、運転手の技量によらず安定した回復率を実
現できるダイヤ回復運転のための回復走行パターンなど
を算出する。このような列車の走行パターンを求めるも
のとして、本件出願人は列車の走行シミュレーションを
利用した最適走行パターン算出装置を提案している(特
願平3−280028)。
【0010】パターン追従走行部では、目標走行パター
ン算出部から与えられた目標走行パターンに列車が追従
走行するように、列車へのノッチ指令を算出する必要が
ある。
【0011】ノッチ指令の算出方法としては、例えば、
追従走行中の目標走行パターンからのずれに基づいてノ
ッチ指令を算出する方法が考えられる。しかし、パター
ン作成時に想定した条件と実際の走行時の条件との違い
や、車輪の滑りといった外乱などのために、列車がある
程度目標走行パターンからずれてしまうのは避けられ
ず、目標走行パターンに追従するためには頻繁にノッチ
を切り換えなければならなくなって、乗り心地が悪化し
てしまうことがある。
【0012】この場合、乗り心地が悪化するほどまでに
厳密に目標走行パターンに追従する必要はなく、多少パ
ターンからずれていても問題はない。いくつかの地点に
おいて目標走行パターンに一致すれば、そのあいだの部
分でもおおよそ目標走行パターンどおりに走れるので、
あらかじめ定めた所定地点における目標走行パターンか
らのずれを予想し、このずれに基づいて目標走行パター
ンを微修正してゆくことにより、乗り心地を悪化させず
に、しかも、停止精度を低下させることなく、目標走行
パターンに追従して走行することができる。
【0013】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、乗り心地を悪化させずに、しかも停止精度
を低下させることなく、列車を目標走行パターンに追従
させることができる列車走行制御装置を提供することを
目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、列車の駆動制
御を行なう駆動/制動装置を制御する列車走行制御装置
において、予め求められた目標走行パターンが入力され
るパターン入力装置と、列車の現在の位置、速度および
時刻を求めるモニタ装置と、路線データおよび列車性能
データを蓄積するデータ蓄積装置と、モニタ装置で求め
た現在の位置、速度、および時刻と、データ蓄積装置か
らの路線データおよび列車性能データとに基づいて、前
記駆動/制動装置を制御するために目標走行パターンを
修正するパターン修正装置と、を備えたことを特徴とす
る列車走行制御装置である。
【0015】
【作用】モニタ装置で求めた列車の現在の位置、速度お
よび時刻と、データ蓄積装置からの路線データおよび列
車性能データとに基づいて、パターン修正装置において
目標走行パターンを修正する。修正後の目標走行パター
ンに基づいて駆動/制動装置を制御する。
【0016】
【実施例】(第1の実施例)以下、図面を参照して本発
明の実施例について説明する。図1および図2は、本発
明による列車走行制御装置の第1の実施例を示す図であ
る。
【0017】図1において、列車の駆動制御を行なう駆
動/制動装置3が設けられ、この駆動/制動装置3は本
発明による列車走行制御装置10によって与えられるノ
ッチ指令に従って、列車の駆動や制動を行うようになっ
ている。
【0018】列車走行制御装置10は、目標走行パター
ン算出装置11で予め求められた目標走行パターンが入
力されるパターン入力装置101と、目標走行パターン
が複数入力されたときに適切なパターンを選択するパタ
ーン選択装置102と、目標走行パターンを修正するパ
ターン修正装置107と、修正後の目標走行パターンに
基づいて列車のノッチ指令を算出するノッチ指令算出装
置103と、算出したノッチ指令を駆動/制動装置3に
出力するノッチ指令出力装置104とを備えている。
【0019】また、列車走行制御装置10は、列車の現
在の位置および速度と時刻とを求めるモニタ装置15
と、路線データおよび列車性能データとが蓄積されたデ
ータベース13およびICカード14を備えている。
【0020】また、パターン修正装置107には、モニ
タ装置15で求めた現在の位置、速度および時刻と、デ
ータベース13からの路線データおよび列車性能データ
とに基づいて、現在走行地点から所定地点までの列車の
走行シミュレーションを行なって走行状況を予測する内
部予測装置105と、走行シミュレーションの演算結果
に対する評価関数を設定する評価関数設定装置106が
接続されている。
【0021】また、モニタ装置15とパターン選択装置
102との間にはユーザインタフェイス12が設けら
れ、列車走行制御装置10と、目標走行パターン算出装
置11と、ユーザインタフェイス12とで、ATOシス
テム1が構成されている。また、目標走行パターン算出
装置11には、ATC/運行管理システム2が接続され
ている。
【0022】次にこのような構成からなる本実施例の作
用について説明する。
【0023】まず、地上設置型、あるいは、車上搭載型
の目標走行パターン算出装置11で、列車の性能や運行
ダイヤに合わせて目標走行パターンが算出される。そし
てこの目標走行パターンが目標走行パターン算出部11
から直接、あるいは、図示しない通信システムやICカ
ード14などの記録媒体を通じてパターン入力装置10
1に入力される。目標走行パターンは、ノッチの切換点
情報としての走行パターンであり、ノッチ切換点の位
置、時刻、速度、および使用ノッチ等を示す。さらに、
パターン入力装置101には、目標走行パターンの他
に、列車番号、運行ダイヤなどの運転条件データも入力
される。
【0024】目標走行パターン算出装置11において、
所定走行時間で走る目標走行パターン(標準パター
ン)、所定走行時間より短めの時間で走る目標走行パタ
ーン(速めパターン)、所定走行時間より長めの時間で
走る目標走行パターン(遅めパターン)など、目標走行
パターンが複数求められた場合には、パターン選択装置
102においてパターン入力装置101に入力された目
標走行パターンのうちから走行ダイヤからの遅れなどに
応じて適切なパターンが選択される。パターンの選択
は、ユーザインタフェイス12より走行開始の指示が与
えられてから行なわれる。
【0025】走行中、モニタ装置15において、タコジ
ェネレータなどの各種センサからの信号に基づいて、現
在の列車の位置および速度と、時刻とを算出し、算出し
た情報をノッチ指令算出装置103、ユーザインタフェ
イス12、内部予測装置105、および目標走行パター
ン算出装置11に伝える。図示しない地上子信号受信機
により地上子信号がモニタ装置15に入力されたとき
は、計測位置を正しい位置に訂正する。また、モニタ装
置15には、現在出力中のノッチ指令がノッチ指令出力
装置104から入力され、ユーザインタフェイス12に
伝えられる。
【0026】走行開始後、ノッチ指令算出装置103に
おいて、目標走行パターンと現在時刻が照合され、目標
走行パターンで指令されたノッチをノッチ指令として算
出する。そしてノッチの切換点では、次に使用するよう
目標走行パターンで指令されたノッチに、ノッチ指令を
変更する。
【0027】このようにノッチ指令算出装置103で算
出されたノッチ指令は、ノッチ指令出力装置104から
列車の駆動/制動装置3に出力される。ここでノッチ指
令算出装置103において求められるノッチ指令とは、
力行/ブレーキに数段づつ設けられたノッチあるいは惰
行(0(ゼロ)ノッチとみなす)のうち、どのノッチで
走行するべきか指定したものである。そして列車の駆動
/制動装置3において、このノッチ指令に対応する加速
度あるいは減速度を実現するよう列車の駆動機器や制動
機器を制御する。
【0028】ユーザインタフェイス12は、走行中、目
標走行パターンおよび現在までの実際の走行パターン
と、現在出力中のノッチ指令等を表示する。もし、列車
走行制御装置10に何らかの異常が起こったときは、ユ
ーザインタフェイス12に表示される走行パターンなど
を見ながら、図示しない手動運転装置を用いて手動運転
を行うことができる。
【0029】ところで、目標走行パターンを作成したと
きの条件と列車の条件が完全に一致していれば、上記の
機能で列車は目標走行パターンに追従して走行できる。
しかしながら実際には、列車を質点とみなすことによる
モデル化誤差、乗車率出力トルクなどの車両条件の変
動、車輪の滑走や空走、天候の変化などによる路線条件
の変動、距離計測器などの各種センサの誤差、および目
標走行パターン通りのタイミングで必ずしもノッチを切
り換えられないことがあり、実際の走行状態が目標走行
パターンからずれるのは避けられない。
【0030】このような場合、なるべくノッチの切換回
数を増加させず、しかも停止精度を低下させることな
く、目標走行パターンに追従して列車走行させるため
に、パターン修正装置107によって必要に応じて目標
走行パターンを修正する。この修正は、以下の手順で行
われる。
【0031】予測周期毎に、まず、内部予測装置105
において、現在走行中の地点から、次に使用する予定の
ノッチの終了点、あるいは、定められたポイントまで、
列車の走行シミュレーションを行う。このとき、予めモ
ニタ装置15から、列車の現在の位置および速度と時刻
とが、内部予測装置105に入力される。また、固定デ
ータである駅間距離、勾配、曲線、分岐、制限速度など
の路線データが、ATOシステムに備えられたデータベ
ース13から内部予測装置105に入力される。さら
に、車両重量、車両長、列車編成、加速度、減速度、勾
配抵抗式、曲線抵抗式、天候毎の走行抵抗式、時間帯毎
の乗車率などで構成され、列車によって異なる列車性能
データが、運転条件データと同様にICカード14など
の記憶媒体からあるいは通信システムを通じて、内部予
測装置105に入力される。
【0032】内部予測装置105において、次に使用す
る予定のノッチに切り換える予定時刻を、(1)目標走
行パターン通りの基準ノッチ切換時刻、(2)基準ノッ
チ切換時刻より早めのノッチ切換時刻、(3)基準ノッ
チ切換時刻より遅めのノッチ切換時刻、に変化させて走
行シミュレーションが行なわれ、シミュレーションの終
了地点における現在の目標走行パターンからの速度と時
刻のずれが、それぞれの場合について求められる(図2
参照)。
【0033】すなわち図2において、実際の走行パター
ンrのa地点(現在走行地点)において、現在の目標走
行パターンpを基にして3種類の予測シミュレーション
が行なわれる。このうち目標走行パターンと同一の切換
時刻tc においてノッチ切換えを行なう予測シミュレー
ションによって、予測走行パターンpo が求まる。また
早めの時刻tc −dtにおいてノッチ切換えを行なう予
測シミュレーションによって、予測走行パターンp-
求まり、さらに遅めの時刻tc +dtにおいてノッチ切
換えを行なう予測シミュレーションによって、予測走行
パターンP+ が求まる。各予測シミュレーションは、次
に使用する予定のノッチの終了予定地点まで行われる。
【0034】なお、図2において、目標走行パターンp
は、次に使用する予定のノッチの終了予定点cまで示し
てある。この予定点cにおける位置はx、速度はv、時
刻はtで表してある。同様に各予測走行パターンpo
+ ,p- は、各々シミュレーション終了点co
+ ,c- で終了する。これらは、各予測シミュレーシ
ョンでの位置が、ノッチ終了予定点の位置と同じxにな
ったところである。各予測シミュレーション終了点
o ,c+ ,c- における速度は各々vo ,v+ ,v-
で、時刻は各々to ,t+ ,t- で表してある。
【0035】次に評価関数設定装置106において、目
標走行パターンと予測走行パターンとの間の速度と時刻
のずれを評価するための評価関数を設定する。この評価
関数は、予測シミュレーションの終了地点によって、評
価の重みを変化させるものである。すなわち、出発点近
くでは時刻のずれを重視し、終点近くでは速度のずれを
重視する。これにより、走行時間誤差を少なくし、終点
では精度良く停止することができる。
【0036】次にパターン修正装置107では、予測シ
ミュレーションで求めた三つの場合の速度と時刻のずれ
から、それぞれの場合の評価関数値を求め、その値が最
も小さくなるものに従って、ノッチ切換時刻を移動さ
せ、このノッチ切換予定時刻の移動に合せて目標走行パ
ターンを修正する。この際、ノッチ切換予定時刻を早め
/遅めに動かす大きさを変えながら、内部予測装置10
5において予測シミュレーションとノッチ切換予定時刻
の変更を繰り返すことにより、効率良く、充分な精度
で、目標走行パターンを修正することができる。例え
ば、図2の例では、予測シミュレーションの結果、遅め
切換の予測走行パターンの場合に目標走行パターンとの
間の速度と時刻のずれに基づく評価関数値が最小になっ
たものと仮定する。この場合、ひとまず、tc +dtを
新しいノッチ切換予定時刻t′c とする。
【0037】次に、もう一度、ノッチ切換予定時刻を
t′c ,t′c −dt/2,t′c +dt/2とした三
種類の予測シミュレーションを行い、それぞれの場合の
評価関数値を求める。
【0038】ここで、早め切換の予測走行パターンの場
合に評価関数値が最小になった場合は、ノッチ切換予定
時刻はさらに変更され、t′c −dt/2、すなわちt
c +dt/2が新しいノッチ切換予定時刻t″c とな
る。ノッチ切換予定時刻を早め/遅めに動かす大きさが
充分小さくなるまで、この予測シミュレーションとノッ
チ切換予定時刻の変更をくりかえすことにより、効率よ
く充分な精度でノッチ切換時刻を調整して目標走行パタ
ーンを修正することができる。
【0039】このようにパターン修正装置107におい
て調整されたノッチ切換予定時刻になるまでは、予測周
期毎にこの調整(予測シミュレーションとノッチ切換予
定時刻の調整のくりかえし)をくりかえす。次に調整さ
れたノッチ切換予定時刻になると、ノッチ指令算出装置
103がノッチ指令を変更して最適ノッチ指令を算出す
ることになる。そしてパターン修正装置107での調整
の対象は、次のノッチ切換予定時刻に移る。
【0040】このように、現在よりも先の所定地点で位
置、速度、時刻が予め求められた目標走行パターン上の
位置、速度、時刻に近づくよう目標走行パターンを修正
してノッチ切換予定時刻を調整するので、ノッチ切換回
数を増やすことなく、しかも、停止精度を低下させるこ
となく、目標走行パターンに追従走行することができ
る。
【0041】なお何らかの理由で走行パターンが当初の
目標走行パターンから大きくずれてしまった場合は、ず
れや先行車との距離などから自動的に判断して、あるい
は、運転手の判断により、パターン選択装置102で目
標走行パターンを選び直すか、目標走行パターン算出部
11が車載されている場合は走行中の地点からの目標走
行パターン再計算を指示する。
【0042】雨が振り出すなど路線の状態が変わった場
合は、センサの情報から自動的に判断して、あるいは、
運転手の判断により、パターン選択装置102により目
標走行パターンを選び直したり、また車載型のパターン
算出システムで目標走行パターンを再計算したりする。
また、何らかの理由で臨時速度制限が発生した場合や、
事故などにより走行ダイヤが混乱した場合などは、自動
的にパターン選択装置102により目標走行パターンを
選び直したり、また車載型のパターン算出システムで目
標走行パターンを再計算したりする。運転手によるパタ
ーン最選択や再計算の指示は、ユーザインタフェイス1
2から行うことができる。
【0043】次に図3に目標走行パターン算出機能を車
載型のパターン算出システム111で実現した例を示
す。
【0044】図3において、図1に示す目標走行パター
ン算出装置11の代わりにパターン算出システム111
が設けられ、またパターン算出システム111には列車
走行制御装置110が接続されている。この列車走行制
御装置110は図1に示すパターン入力装置101と、
パターン選択装置102と、ノッチ指令算出装置103
と、ノッチ指令出力装置104と、内部予測装置105
と、パターン修正装置107と、評価関数設定装置10
6とからなり、モータ装置、データベース、ICカード
は、ATOシステムのものを共通に利用している。
【0045】またパターン算出システム111には、A
TCシステム22が接続され、ATCシステム22には
通信システム23が接続されている。また通信システム
23は運行管理システムおよび他の列車24のATOシ
ステムに接続されている。さらに通信システム23は、
ユーザインタフェイス12、モニタ装置15、およびパ
ターン算出システム111に接続されている。
【0046】図10(a)(b)(c)(d)は、目標
走行パターンの再計算を行う場合の一例を示す。図10
(a)は、走行パターンが目標走行パターンに追従して
いる例を示す。図10(b)に示すように、信号が赤に
なると臨時速度制限が行なわれ、確実に止まれる目標走
行パターンを再計算する。図10(c)に示すように、
信号が青に戻ると、なるべく早く、かつなるべく乗り心
地良く復帰する目標走行パターンを計算する。また、図
10(d)に示すように、先行車両が近づきすぎた場合
は、先行車が急ブレーキを掛けてもぶつからずに止ま
れ、先行車がいなくなったときにスムーズに復帰できる
目標走行パターンを計算する。(第2の実施例)図4乃
至図7は、本発明による列車走行制御装置の第2の実施
例を示す図である。
【0047】図4において、列車の駆動/制動装置を行
う駆動/制動装置3が設けられ、この駆動/制動装置3
は本発明による列車走行制御装置10によって与えられ
るトルク指令に従って、列車の駆動や制動を行うように
なっている。
【0048】列車走行制御装置10は、目標走行パター
ン算出装置11であらかじめ求められた目標走行パター
ンが入力されるパターン入力装置201と、目標走行パ
ターンが複数入力されたときに適切なパターンを選択す
るパターン選択装置202と、目標走行パターンを修正
するパターン修正装置207と、修正後の目標走行パタ
ーンに基づいて列車のトルク指令を算出するトルク指令
算出装置203と、算出したトルク指令を駆動/制動装
置3に出力するトルク指令出力装置204とを備えてい
る。
【0049】また、列車走行制御装置10は、列車の現
在の位置および速度と時刻とを求めるモニタ装置15
と、路線データおよび列車性能データとが蓄積されたデ
ータベース13およびICカード14を備えている。
【0050】また、パターン修正装置207には、モニ
タ装置15で求めた現在の位置、速度および時刻と、デ
ータベース13からの路線データおよび列車性能データ
とに基づいて、現在走行地点から所定地点までの列車の
走行シミュレーションを行って走行状況を予測する内部
予測装置205と、走行シミュレーションの演算結果に
対する評価関数を設定する評価関数設定装置206と
が、接続されている。
【0051】また、モニタ装置15とパターン選択装置
202との間には、ユーザインタフェイス12が設けら
れ、列車走行制御装置10と、目標走行パターン算出装
置11と、ユーザインタフェイス12とで、ATOシス
テム1が構成されている。また、目標走行パターン算出
装置11には、ATC/運行管理システム2が接続され
ている。
【0052】次に、このような構成から成る本実施例の
作用について説明する。
【0053】まず、地上設置型、あるいは、車上搭載型
の目標走行パターン算出装置11で、列車の性能や運行
ダイヤに合わせて目標走行パターンが算出される。そし
て、この目標走行パターンが、目標走行パターン算出装
置11から、直接、あるいは、図示しない通信システム
や、ICカード14などの記憶媒体を通じて、パターン
入力装置201に入力される。さらに、パターン入力装
置201には、目標走行パターンの他に、列車番号、運
行ダイヤなどの運転条件データも入力される。
【0054】第1の実施例における目標走行パターン
は、ノッチの切換点情報としての走行パターンである
が、本実施例は出力トルクを離散的ではなく連続的に変
えられる列車を対象としており、本実施例の目標走行パ
ターンは、力行/定速走行/惰行/ブレーキの各走行モ
ードの切換点情報としての走行パターンであり、走行モ
ードの切り換わる点の位置、時刻、速度、および加減速
度などを示す。目標走行パターンが連続トルクで算出さ
れている場合、すなわち、最大出力に対する連続的な比
率で示される場合は、パターン入力装置に入力する前
に、例えば低次曲線に近似するなどして、力行/定速走
行/惰行/ブレーキの各走行モードへの分割処理を行っ
ておく(図5)。各走行モードは、加減速度に応じて、
複数種類のサブモードに分かれていてもよい。ここでサ
ブモードとは、例えば力行モードに関して強め力行モー
ド、弱め力行モードのように示されるサブモードをい
う。
【0055】目標走行パターン算出装置11において、
所定走行時間で走る目標走行パターン(標準パター
ン)、所定走行時間より短めの時間で走る目標走行パタ
ーン(速めパターン)、所定走行時間より長めの時間で
走る目標走行パターン(遅めパターン)など、目標走行
パターンが複数求められた場合には、パターン選択装置
202において、走行ダイヤからの遅れなどに応じて、
パターン入力装置201に入力された目標走行パターン
のうちから適切なパターンが選ばれる。このパターンの
選択は、ユーザインタフェイス12より走行開始の指示
が与えられてから、行われる。
【0056】走行中、モニタ装置15において、タコジ
ェネレータなどの各種センサからの信号に基づいて、現
在の列車の位置および速度と、時刻とを算出し、算出し
た情報をトルク指令算出装置203、ユーザインタフェ
イス12、内部予測装置205、および目標走行パター
ン算出装置11に伝える。図示しない地上子信号受信機
により地上子信号がモニタ装置15に入力されたとき
は、計測位置を正しい位置に訂正する。また、モニタ装
置15には、現在出力中のトルク指令がトルク指令出力
装置204から入力され、ユーザインタフェイス12に
伝えられる。
【0057】走行開始後、トルク指令算出装置203に
おいて、目標走行パターンと現在位置ないし時刻が照合
され、パターンで指定された加減速度に対応するトルク
をトルク指令として算出する。目標走行パターンで指定
されている加減速度が変化したときは、この変化に合わ
せてトルク指令を変更する。
【0058】このようにトルク指令算出装置203で算
出されたトルク指令は、トルク指令出力装置104から
列車の駆動/制動装置3に出力される。
【0059】トルク指令算出装置203において求めら
れるトルク指令とは、目標走行パターンで指定されてい
る加減速度を実現するトルクに最も近いトルクを出力す
るノッチに対する指令、すなわち、力行/ブレーキに各
々多数段(例えば31段)設けられたノッチあるいは惰
行(0ノッチとみなす)のうち、どのノッチで走行する
べきか指定したものである。このような多段ノッチに対
する指令は連続的なトルク変化が可能なため、本実施例
ではトルク指令とよぶ。そして、列車の駆動/制動装置
は、このトルク指令に対応するトルクを出力するよう列
車の駆動機器や制動機器を制御する。
【0060】ユーザインタフェイス12は、走行中、目
標走行パターンおよび現在までの実際の走行パターン
と、現在出力中のトルク指令などを表示する。もし、列
車走行制御装置10に何らかの異常が起こったときは、
ユーザインタフェイス12に表示される走行パターンな
どを見ながら、図示しない手動運転装置を用いて手動運
転を行うことができる。
【0061】目標走行パターンを作成したときの条件と
列車の条件が完全に一致していれば、上記の機能で列車
は目標走行パターンに追従して走行できる。しかし、実
際には、列車を質点とみなすことによるモデル化誤差、
乗車率や出力トルクなどの車両条件の変動、天候の変化
などによる路線条件の変動、距離計測器などのセンサの
信号の誤差、車輪の滑走・空転、といった様々な要因の
ため、列車がある程度目標走行パターンからずれてしま
うのは避けられない。
【0062】このような場合、なるべくトルクを変動さ
せずに、しかも、停止精度を低下させることなく、目標
走行パターンに追従して走行させるために、パターン修
正装置207では、必要に応じて目標走行パターンを修
正する。この修正は、以下の手順で行われる。
【0063】出発時、ユーザインタフェイス12から走
行開始の指示が与えられると、パターン修正装置207
では、最初の走行モードである力行に対し、目標走行パ
ターンで与えられた加速度に対応するトルク、あるい
は、標準力行トルクとして定められたトルクを、その走
行モードが指定されている区間での区間トルクとして設
定する。ここで一区間とは、同一走行モード(力行等)
で走行する区間をいい、区間内の走行モードは修正され
ることなく一定である。パターン修正装置207によっ
て、区間内の区間トルクが修正される。また、標準力行
トルクは力行モードに対応して予め定められた標準トル
クをいう。
【0064】次にトルク指令算出装置203では、パタ
ーン修正装置207で設定された区間トルクと、出発前
のトルク(0ノッチ)の差に応じて、徐々に加速度が増
えるように、あらかじめ記憶しておいた繋ぎパターンに
従って、トルク指令を算出する。繋ぎパターンは、ノッ
チを細かく階段状に変化させてトルクを滑らかに変える
部分的な走行パターンであり(図6)、例えば、「現在
のトルク指令と目標とするトルク指令との間に5ノッチ
以上差があるときは制御周期毎に2ノッチづつ変化させ
る」といった変化のさせ方を設定しておく。この繋ぎパ
ターンにより、トルク変化に伴う衝撃を小さくして、乗
り心地の悪化を防ぐ。
【0065】図8に示すように、走行中は、予測周期毎
に、内部予測装置205において、現在の走行モードの
区間の終了点、あるいは定められたポイントまで、列車
の走行シミュレーションを行う。このとき、予めモニタ
装置15から、列車の現在の位置および速度と時刻と
が、内部予測装置205に入力される。また、固定デー
タである駅間距離、勾配、曲線、分岐、制限速度などの
路線データが、ATOシステムに備えられたデータベー
ス13から内部予測装置205に入力される。さらに、
車両重量、車両長、列車編成、加速度、減速度、勾配抵
抗式、曲線抵抗式、天候毎の走行抵抗式、時間帯毎の乗
車率などで構成され、列車によって異なる列車性能デー
タが、運転条件データと同様にICカード14などの記
憶媒体から、あるいは、通信システムを通じて、内部予
測装置205に入力される。
【0066】内部予測装置205において、現在の走行
モード区間での区間トルクを、(1)現在の目標走行パ
ターンに基づいて求められた基準区間トルク、(2)基
準区間トルクよりも強めの区間トルク、(3)基準区間
トルクよりも弱めの区間トルク、とした場合の走行シミ
ュレーションが行われ、シミュレーション終了地点にお
ける現在の目標走行パターンからの速度と時刻のずれ
が、それぞれの場合について求められる。このとき、
(2)の強めの区間トルクおよび(3)の弱めの区間ト
ルクでの走行シミュレーションは、それぞれ複数種類の
トルクについて行ってもよい。現在の指令トルクが設定
された区間トルクと異なるときは、走行シミュレーショ
ンの最初の部分は繋ぎパターンに従って行われる。
【0067】図7は、(1)、(2)および(3)の各
々の走行シミュレーションを示す図であり、図4におい
て(2)および(3)は一種類づつの区間トルクでの走
行シミュレーションを行っている。図7に示すようにa
地点(現在走行点)において、三種類の予測シミュレー
ションを行う。このうち、パターン修正装置207で求
められた基準区間トルクを指令する予測シミュレーショ
ンによって、予測走行パターンpo が求まる。また、強
めの区間トルクを指令する予測シミュレーションによっ
て、予測走行パターンp+ が求まり、さらに、弱めの区
間トルクを指令する予測シミュレーションによって、予
測走行パターンp- が求まる。各予測シミュレーション
は、現在の走行モード区間の終了点まで行われる。
【0068】なお、図7において、目標走行パターンp
は、現在の走行モード区間の終了点cまで示してある。
この終了点cにおける位置はx、速度はv、時刻はtで
表しである。同様に、各予測走行パターンpo ,p+
- は、各々予測シミュレーション終了点co ,c+
- で終了する。これらは、各予測シミュレーションで
の位置が、現走行モード区間の終了点cの位置と同じx
になったところである。各予測シミュレーション終了点
o ,c+ ,c- における速度は各々vo ,v+ ,v-
で、時刻は各々to ,t+ ,t- で表してある。
【0069】次に、評価関数設定装置206において、
目標走行パターンと予測走行パターンとの間の速度と時
刻のずれを評価するための評価関数を設定する。この評
価関数は、予測シミュレーションの終了地点によって、
評価の重みを変化させるものである。すなわち、出発点
近くでは時刻のずれを重視し、停止点近くでは速度のず
れを重視する。これにより、走行時間誤差を少なくし、
停止点では精度良く停止することができる。
【0070】次に、パターン修正装置207では、予測
シミュレーションで求めた三つの場合の速度と時刻のず
れから、それぞれの場合の評価関数値を求め、その値が
最も小さくなる二つのケースを抽出し、これらのケース
でのトルク指令値を補間して、最も目標走行パターンに
よく合う走行ができると予想されるトルクを、区間トル
クとして算出し、算出された区間トルクに合わせて目標
走行パターンを修正する。
【0071】こうして算出された区間トルクが現在のト
ルク指令と異なる場合には、トルク指令算出装置203
において、現在のトルクから区間トルクまで徐々に変化
するように、繋ぎパターンに従ってトルク(ノッチ)指
令が算出される。
【0072】次の走行モード区間に近づいた場合は、現
在の走行モード区間の目標走行パターンの修正を行うこ
となく、次の走行モード区間の目標走行パターンを修正
する。すなわち、内部予測装置205では、次の走行モ
ード区間の区間トルクを、目標走行パターンで与えられ
た加減速度に対応するトルク、あるいは、その走行モー
ドに対し標準として定められた標準力行トルクに設定す
る。この場合、現在の走行モード区間の区間トルクは固
定とし、次の走行区間の区間トルクを基準区間トルク、
強め区間トルク、弱め区間トルクに変化させながら、次
の走行モード区間の終点までの予測シミュレーションを
行う。この予測シミュレーションの際は、次の走行モー
ドの開始部分に繋ぎパターンを用いる。予測シミュレー
ションの結果、最も評価関数値の小さかったものを補間
して、最も目標走行パターンによく合う走行ができると
予想される区間トルクを次の走行モード区間の区間トル
クとして算出し、この算出された区間トルクに合わせて
目標走行パターンを修正する。
【0073】出発時に最初の走行モード区間のトルクを
決めるときや、次の走行モード区間に近づいてその区間
の区間トルクを初めて決めるときに、その走行モードの
標準として定められた標準トルクを仮の区間トルクに設
定して予測シミュレーションを行う場合は、強め/弱め
のトルクとして、多めの種類のトルクを設定しておく
と、適切な区間トルクが効率よく得られる。出発時等に
用いられる標準トルクは、実際の走行状況に無関係に定
められるものであり、制御が不安定になりがちなので、
多めの種類のトルクを設定しておくことにより、適切な
制御を行うことができる。
【0074】このように、現在よりも先の点で位置、速
度、時刻が目標走行パターンになるべく一致するよう区
間トルクを調整し、この区間トルクまで滑らかにトルク
指令を変化させるので、トルクの変動を抑えながら、し
かも、停止精度を低下させることなく、目標走行パター
ンに追従走行することができる。
【0075】なお、何らかの理由で走行パターンが当初
の目標走行パターンから大きくずれてしまった場合は、
ずれや先行車との距離などから自動的に判断して、ある
いは、運転手の判断により、パターン選択装置202で
目標走行パターンを選び直すか、目標走行パターン算出
装置11が車載されている場合は走行中の地点からの目
標走行パターン再計算を指示する。雨が降り出すなど路
線の状態が変わった場合は、センサの情報から自動的に
判断して、あるいは、運転手の判断により、パターン選
択装置202により目標走行パターンを選びなおした
り、車載型のパターン算出システムで目標走行パターン
を再計算したりする。また、何らかの理由で臨時速度制
限が発生した場合や、事故などにより走行ダイヤが混乱
した場合などは、自動的に、パターン選択装置202に
より目標走行パターンを選びなおしたり、車載型のター
ン算出システムで目標走行パターンを再計算したりす
る。運転手によるパターン再選択ないし再計算の指示
は、ユーザインタフェイス12から行うことができる。
【0076】次に、図9に、目標走行パターン算出機能
を車載型の目標走行パターン算出システム211で実現
した例を示す。
【0077】図9において、図4に示す目標走行パター
ン算出装置11の代わりに、パターン算出システム21
1が設けられ、また、パターン算出システム211には
列車走行制御装置210が接続されている。この列車走
行制御装置210は図4に示すパターン入力装置201
と、パターン選択装置202と、トルク指令算出装置2
03と、トルク指令出力装置204と、内部予測装置2
05と、評価関数設定装置206と、パターン修正装置
207とからなり、モニタ装置、データベース、ICカ
ードは、ATOシステムのものを共通に利用している。
【0078】また、パターン算出システム211には、
ATCシステム22が接続され、ATCシステム22に
は通信システム23が接続されている。また、通信シス
テム23は運行管理システム21および他の列車24の
ATOシステム、ATCシステムに接続されている。さ
らに、通信システム22は、ユーザインタフェイス1
2、モニタ装置15、およびパターン算出システム21
1に接続されている。
【0079】図10(a)(b)(c)(d)は、目標
走行パターンの再計算を行う場合の一例を示す。図10
(a)は、走行パターンが目標走行パターンに追従して
いる例を示す。図10(b)に示すように、信号が赤に
なると臨時速度制限が行なわれ、確実に止まれる目標走
行パターンを再計算する。図10(c)に示すように、
信号が青に戻ると、なるべく早く、かつなるべく乗り心
地良く復帰する目標走行パターンを計算する。また、図
10(d)に示すように、先行車両が近づきすぎた場合
は、先行車が急ブレーキを掛けてもぶつからずに止ま
れ、先行車がいなくなったときにスムーズに復帰できる
目標走行パターンを計算する。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
走行中目標走行パターンを随時微修正していくので、予
め求めた目標走行パターンと実際の走行パターンがずれ
た場合でも、実情に即した運転制御を行なうことができ
る。このため乗り心地を悪化させることなく、安定した
列車の走行制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による列車走行制御装置の第1の実施例
を示す概略系統図。
【図2】内部予測装置における予測シミュレーションを
示す図。
【図3】本発明による列車走行制御装置の変形例を示す
車上搭載型パターン算出システムによるATOシステム
構成図。
【図4】本発明による列車走行制御装置の第2の実施例
を示す概略系統図。
【図5】目標走行パターンの一例を示す図。
【図6】繋ぎパターンのトルク指令にともなうノッチ変
化の一例を示す図。
【図7】内部予測装置における予測シミュレーションを
示す図。
【図8】第2の実施例の作用を示すフローチャート。
【図9】本発明による列車走行制御装置の変形例を示す
車上搭載型パターン算出システムによるATOシステム
構成図。
【図10】目標走行パターンを再計算する場合の例を示
す図。
【符号の説明】
3 駆動/制動装置 10 列車走行制御装置 11 目標走行パターン算出装置 13 データベース 14 ICカード 15 モニタ装置 101 パターン入力装置 102 パターン選択装置 103 ノッチ指令算出装置 104 ノッチ指令出力装置 105 内部予測装置 106 評価関数設定装置 107 パターン修正装置 201 パターン入力装置 202 パターン選択装置 203 トルク指令算出装置 204 トルク指令出力装置 205 内部予測装置 206 評価関数設定装置 207 パターン修正装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】列車の駆動制御を行なう駆動/制動装置を
    制御する列車走行制御装置において、 予め求められた目標走行パターンが入力されるパターン
    入力装置と、 列車の現在の位置、速度および時刻を求めるモニタ装置
    と、 路線データおよび列車性能データを蓄積するデータ蓄積
    装置と、 モニタ装置で求めた現在の位置、速度、および時刻と、
    データ蓄積装置からの路線データおよび列車性能データ
    とに基づいて前記駆動/制動装置を制御するために目標
    走行パターンを修正するパターン修正装置と、 を備えたことを特徴とする列車走行制御装置。
  2. 【請求項2】現在の目標走行パターンに対応する基準ノ
    ッチ切換時刻と、この基準ノッチ切換時刻より早め、遅
    めのノッチ切換時刻を選択し、これら基準ノッチ切換時
    刻、および早め、遅めのノッチ切換時刻に関し、モニタ
    装置で求めた現在の位置、速度および時刻と、データ蓄
    積装置からの路線データおよび列車性能データとに基づ
    いて現在走行地点から所定地点までの列車の走行状況を
    予測する内部予測装置と、 内部予測装置で行なわれた予測演算結果に対する評価関
    数を設定する評価関数設定装置と、 ノッチ指令算出装置と、を更に備え、 前記パターン修正装置は内部予測装置の予測演算結果に
    対する評価関数値に基づいて目標走行パターンを修正す
    るとともに、修正後の目標走行パターンに基づいて前記
    ノッチ指令算出装置によりノッチ指令が算出されて前記
    駆動/制動装置に出力されることを特徴とする請求項1
    記載の列車走行制御装置。
  3. 【請求項3】現在の目標走行パターンに対応する基準区
    間トルクと、この基準区間トルクより強め、弱めの区間
    トルクを選択し、これら基準区間トルク、および強め、
    弱めの区間トルクに関し、モニタ装置で求めた現在の位
    置、速度および時刻と、データ蓄積装置からの路線デー
    タおよび列車性能データとに基づいて現在走行地点から
    所定地点までの列車の走行状況を予測する内部予測装置
    と、 内部予測装置で行なわれた予測演算結果に対する評価関
    数を設定する評価関数設定装置と、 トルク指令算出装置と、を更に備え、 前記パターン修正装置は内部予測装置の予測演算結果に
    対する評価関数値に基づいて目標走行パターンを修正す
    るとともに、修正後の目標走行パターンに基づいて前記
    トルク指令算出装置によりトルク指令が算出されて前記
    駆動/制動装置に出力されることを特徴とする請求項1
    記載の列車走行制御装置。
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