JPH06284094A - 最尤系列推定装置 - Google Patents

最尤系列推定装置

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JPH06284094A
JPH06284094A JP297992A JP297992A JPH06284094A JP H06284094 A JPH06284094 A JP H06284094A JP 297992 A JP297992 A JP 297992A JP 297992 A JP297992 A JP 297992A JP H06284094 A JPH06284094 A JP H06284094A
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JP
Japan
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maximum likelihood
likelihood sequence
transmission line
tap
circuit
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Application number
JP297992A
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English (en)
Inventor
Hirotsugu Kubo
博嗣 久保
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 最尤系列推定装置において、フェージングの
遅延時間が小さい場合の特性劣化を抑圧し、フェージン
グによる伝送路特性の時間変動に対する追随特性の改善
を図ることを目的とする。 【構成】 分数間隔タップFIRフィルタ1、タップ係
数選択回路2、最尤系列推定回路3、伝送路特性推定回
路4、オーバーサンプリング受信信号入力端子5、既知
系列入力端子6、判定値出力端子7とからなる最尤系列
推定装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動車電話をはじめと
するディジタル・データ伝送に用いる最尤系列推定装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術を説明する前に、本発明に関
する技術的背景について説明する。フェージングにより
引き起こされる符号間干渉の概念について説明する。図
7に簡単なフェージング伝送路のモデルを示した。本モ
デルにおいて受信波は送信された信号が直接受信される
先行波と、反射して受信される時間遅延を有した遅延波
の合成波であるとする。本モデルでは先行波と遅延波の
時間差は遅延回路により与えられ、先行波及び遅延波は
それぞれタップ係数(タップ0、タップ1)を乗算され
合成回路で合成される。更に、該合成波は雑音が加算さ
れて受信信号となる。図8にフェージング波形の時間変
化の一例を示す。今後は簡単のために雑音が印加されな
い合成波を受信信号とみなして説明をする。符号間干渉
成分は、このフェージングのように他のシンボルに影響
を与える成分のことである。
【0003】FIRフィルタを説明する。FIRフィル
タは有限インパルス応答(Finit Impluse
Response)フィルタの略で、インパルス応答
が有限時間で終了するフィルタである。図9にFIRフ
ィルタの説明図を示す。FIRフィルタは入力される信
号に順次遅延を与えタップの重みを乗算した後、総ての
信号を加算するものである。通常、遅延の量は一定値で
単位遅延量と呼ばれる。
【0004】オーバーサンプリングの概念について説明
する。連続時間系の受信信号がr(t)で表現され、r
(t)をサンプリング間隔T/Kで時刻t=(n+k/
K)T+t0 にオーバーサンプリングされたものをr
[n;k]で表現するとする。ここで、Tはシンボル周
期、K(≧,通常は自然数)をオーバーサンプリングの
割合、t0 は特性に大きな影響を与えるサンプリングに
依存する定数である。なお、K=1の場合がシンボルレ
ートサンプリングに相当する。次に、受信信号を標本化
した場合の表示を示す。kがk0 の場合の伝送路特性
(伝送路インパルス応答:CIR)をf[i;k0
(i=0,1,・・・,L)とすると、r[n;k0
は、 となる。ここで、I(n)は送信系列、Lは伝送路メモ
リ長、w[n;k ]は時刻t=(n+k0 /K)T
+t0 で標本化された雑音である。
【0005】最尤系列推定装置の構成について説明す
る。図10にG.D.Forney,により、提案され
た最尤系列推定装置の最適構成について示す(文献
[1]G.D.Forney,Jr.,“Maximu
m−likelihood sequence est
imation of digital sequen
cein the presence of inte
rsymbol interference,”IEE
E Trans.Inform.Theory,vo
l.IT−19,pp.63−378,May 197
2.)。一般にオーバーサンプリングされた受信信号
は、整合フィルタに入力されシンボルレートの整合フィ
ルタ出力が出力される。次に、雑音白色化フィルタは該
整合フィルタ出力を入力し、該整合フィルタ出力中の雑
音成分を白色化(ランダム化)するように動作し、シン
ボルレートの雑音白色化フィルタ出力を出力する。ここ
で、この雑音白色化フィルタは伝送路が非最小位相遷移
形の場合は構成が困難であるという問題がある。最尤系
列推定回路は、該雑音白色化フィルタ出力を入力して以
下のように動作する。推定した伝送路特性に基づいて、
シンボルレートの受信信号を入力し、生起する可能性の
ある送信系列の組み合わせである各々の「ステート」に
対する「確からしさ」と過去の「ステート」の繋がる
「生き残り系列」に対してすでに計算され記憶された
「確からしさ」から、現在の各々の「ステート」に対す
る最も生起する可能性の高い系列を「生き残り系列」と
して記憶するビタビアルゴリズムを用いて、全ての入力
信号系列を入力した後最終的に残った唯一の「生き残り
系列」(最尤系列)を送信した送信系列として判定す
る。
【0006】次に、修正形最尤系列推定回路について述
べる。図11にG.Ungerboeckにより、提案
された最尤系列推定装置の最適構成について示す(文献
[2]G.Ungerboeck,“Adaptive
maximum−likelihood recei
ver for carrier−modulated
data−transmission system
s,”IEEE Trans.Commun,vol.
COM−22,pp.624−636,May197
4.)。修正形最尤系列推定回路は、最尤系列推定回路
と雑音白色化フィルタを結合させたもので、基本的な動
作概念は最尤系列推定回路と同一である。この修正形最
尤系列推定回路の利点は雑音白色化フィルタ回路が不要
であるため、伝送路特性が非最小位相遷移形であっても
構成が容易な点である。
【0007】伝送路特性の推定について説明する。なお
簡単のために、K=1として考える。既知系列(トレー
ニング系列)をx(n)(n=0,1,・・・,N−
1)で表現すると、既知系列とシンボルレートの受信信
号r[n]の初期位相がiの相互相関をP[i]とする
と、 なる関係を有する。このP[i]はx(n)の自己相関
がインパルスであれば伝送路特性の推定値に一致する。
つまり、伝送路特性の推定値をg[i](i=0,1,
・・・,L)で表現すると、g[i]=P[i]とな
る。なお、x(n)の自己相関がインパルスでない場合
は、Wiener−Hopfの方程式を解くか、その近
似解を逐次的にを求めるアルゴリズム(LMSアルゴリ
ズム、RLSアルゴリズム等)により求めることが可能
である。
【0008】Wiener解を逐次的に求めるアルゴリ
ズムの一つである、LMSアルゴリズムに代表されるゲ
ラディエント法について述べる。グラディエント法は誤
差e(n)の自乗平均が最小になるように、最急降下法
を用いて、FIRフィルタのタップ係数を逐次的に調整
するものである。なお簡単のために、K=1として考え
る。受信信号で説明すると、r[n]とg[n;i]か
らFIRフィルタで作成した受信信号の推定値の誤差e
(n)自乗平均を最小にするように、g[n;i]を調
整する。LMSアルゴリズムは、 g[n+1;i]=g[n;i]+Δe(n)I(n−1)* (i=0,1 ,・・・,L) と表現でき、アルゴリズム中のI(n)を特に参照入力
と呼ぶ。ここで、*は複素共役を示す。この参照入力は
収束特性や安定性に大きく関与し、参照入力はその大き
さが一定で、時間的に相関を有さないほうが望ましい。
通常、送信系列はこの条件を満たすためにこのアルゴリ
ズムは、参照入力が送信系列である場合が優れた特性を
有する。
【0009】従来の最尤系列推定装置の一例について述
べる。図5は、例えば久保ら著の「高速フェージング伝
送路のための適応形最尤系列推定器」(1990年電子
情報通信学会秋季全国大会,B−283)に示された従
来の最尤系列推定装置を示すブロック図であり、図中、
3は最尤系列推定回路、4は伝送路推定回路、5はオー
バーサンプリング受信信号入力端子、7は判定値出力端
子、18はシンボルレート間引き回路である。
【0010】従来の最尤系列推定装置の一例について述
べる。図6は、前記文献[2]に示された従来の最尤系
列推定装置を示すブロック図であり、図6において図5
と同一、又は相当部分については同一符号を付けて重複
説明を省略する。図中、8は整合フィルタ、12は修正
形最尤系列推定回路、19は修正形伝送路推定回路であ
る。
【0011】図5の従来の最尤系列推定装置の動作につ
いて説明する。シンボルレート間引き回路18はオーバ
ーサンプリング受信信号から1系統のシンボルレート受
信信号を出力する。最尤系列推定回路3はシボルレート
受信信号と伝送路推定回路4の出力する伝送路特性を入
力しビタビ・アルゴリズムに従って最尤系列推定を行
い、送信信号の推定値である判定値及び仮判定値を出力
する。伝送路推定回路4は該仮判定値とシボルレート受
信信号を入力して伝送路特性を出力する。
【0012】一例として図4に示したように、フェージ
ングの時間遅延が1シンボル周期の半分で、フェージン
グ波形が時間とともに(a)から(b)に変化するよう
な場合について考える。(a)においては最適標本化点
はであるが、(b)においてはと変化する。既知系
列(トレーニング系列)が(a)において送信された場
合が選択されるが、波形が(b)に変化した場合、信
号対雑音比が劣化し、最尤系列推定装置の特性が劣化す
るという問題が生じる。
【0013】図6の従来の最尤系列推定装置の動作につ
いて説明する。整合フィルタ5はオーバーサンプリング
受信信号を入力し修正形伝送路推定回路19の推定した
伝送路特性をタップ係数とし、シンボルレートの整合フ
ィルタ出力を出力する。修正形最尤系列推定回路12は
整合フィルタ出力と伝送路特性を入力して修正ビタビア
ルゴリズムに従って最尤系列推定を行い、送信信号の推
定値である判定値及び仮判定値を出力する。修正形伝送
路推定回路19は該仮判定値とシボルレートの信号を入
力して伝送路特性を出力する。
【0014】修正形伝送路推定回路19の動作アルゴリ
ズムについては、詳細には文献[2]にゆずるが、グラ
ディエント法において参照入力が符号間干渉を受けた受
信信号となる。つまり、この受信信号は入力レベルが時
間的に変動し、かつ符号間干渉により前後の参照入力が
相関を有する。その結果アルゴリズムの収束特性や安定
性に悪影響を及ぼすという問題が生じる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来の最尤系列推定装
置は以上のように構成されているので、a.図5の例で
はフェージングの遅延時間が小さい場合には特性が劣化
すること、b.図6の例ではフェージングの高速時間変
動に追随できないこと、等の問題点がある。
【0016】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、フェージングの遅延時間が小さ
い場合の特性劣化を抑圧し、フェージングによる伝送路
特性の時間変動に対する追随特性の改善を図ることを目
的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明に係る最尤系列
推定装置は、a.図5の例の最尤系列推定装置の前段に
分数間隔タップの固定フィルタを設置し、b.図6の例
の最尤系列推定装置の伝送路推定回路を複数個用意す
る、ようにしたものである。
【0018】
【作用】この発明における最尤系列推定装置は、a.図
5の例の最尤系列推定装置は、分数間隔タップフィルタ
による整合フィルタ効果により、フェージングの遅延時
間が小さい場合の特性が劣化を抑圧し、b.図6の例の
最尤系列推定装置は、参照入力の大きさを一定にし、相
関を無くすことを可能にしたため、フェージングによる
伝送路特性の時間変動に対する追随特性の改善すること
が可能である。
【0019】
【実施例】実施例1.図1はこの発明の実施例1を示す
ブロック図であり、図1において図5及び図6と同一、
又は相当部分については同一符号を付けて重複説明を省
略する。図において、1は分数間隔タップFIRフィル
タ、2はタップ係数選択回路、6は既知系列入力端子で
ある。
【0020】次に動作について説明する。タップ係数選
択回路2はオーバーサンプリングした受信信号と既知系
列を入力し、あらかじめ容易しておいたタップ係数の1
組を出力する。分数間隔タップFIRフィルタ1は該タ
ップ係数に従って分数間隔タップのFIRフィルタを構
成し、シボルレートの分数間隔タップFIRフィルタ出
力を出力する。後続の回路はシボルレートの分数間隔タ
ップFIRフィルタ出力を入力し、図5の例の最尤系列
推定装置と同様の動作をする。
【0021】図4を用いて説明する。本実施例では例え
ば、タップ係数選択回路2がT/2間隔でタップ数が2
個(等振幅)を設定したとする。つまり、T/2間隔の
信号とを加算してシンボルレートの信号を出力した
とする。その結果、(a)においてはの信号成分が、
(b)においてはの信号成分が優位となり、信号対雑
音比が劣化が抑圧され、最尤系列推定装置の特性が改善
される。
【0022】実施例2.図2はこの発明の実施例2を示
すブロック図であり、図2において、9はK系統シンボ
ルレート分配回路、10は第1系統伝送路推定回路、1
1は第K系統伝送路推定回路である。
【0023】次に動作について説明する。K系統シンボ
ルレート分配回路9はオーバーサンプリング受信信号を
K系統のシンボルレートの受信信号に分配する。第1系
統伝送路推定回路10はK系統のシンボルレートの受信
信号のうち第1系統のシンボルレートの受信信号と仮判
定値を入力して伝送路推定を行い第1系統伝送路特性を
出力する。第K系統伝送路推定回11はK系統のシンボ
ルレートの受信信号のうち第K系統のシンボルレートの
受信信号と仮判定値を入力して伝送路推定を行い第K系
統伝送路特性を出力する。後続の回路は伝送路特性が第
1系統伝送路特性〜第K系統伝送路特性となる以外は、
図6の例の最尤系列推定装置と同様の動作をする。
【0024】実施例2によると、参照信号として望まし
い送信系列を用いるため、収束特性や安定性が改善され
る。
【0025】実施例3.図3はこの発明の実施例3を示
すブロック図であり、図3において、13は最尤系列推
定装置、14は最尤系列推定装置、15は装置選択信号
作成回路、16は判定値選択回路である。
【0026】次に動作について説明する。装置選択信号
作成回路15は、既知系列とオーバーサンプリング受信
信号を入力して、請求項1または請求項2の最尤系列推
定装置13と請求項4または請求項5の最尤系列推定装
置14のうち優れた特性を有する方の最尤系列推定装置
を選択するための装置選択信号を作成する。判定値選択
回路16は装置選択信号に対する最尤系列推定装置の判
定値を出力する。
【0027】2種類の従来例より優れた特性を有する最
尤系列推定装置の中から、特性の優れた方の最尤系列推
定装置を選択するため、更なる特性改善が期待できる。
【0028】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、最尤系
列推定装置において、フェージングの遅延時間が小さい
場合の特性が劣化を抑圧し、フェージングによる伝送路
特性の時間変動に対する追随特性を改善することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1による最尤系列推定装置の
ブロック図である。
【図2】この発明の実施例2による最尤系列推定装置の
ブロック図である。
【図3】この発明の実施例3による最尤系列推定装置の
ブロック図である。
【図4】この発明の実施例1による最尤系列推定装置の
特性の説明図である。
【図5】従来の最尤系列推定装置のブロック図である。
【図6】従来の最尤系列推定装置のブロック図である。
【図7】従来のフェージング伝送路の説明図である。
【図8】従来のフェージング波形の説明図である。
【図9】従来のFIRフィルタの説明図である。
【図10】従来の最尤系列推定回路を用いた最尤系列推
定装置の説明図である。
【図11】従来の修正形最尤系列推定回路を用いた最尤
系列推定装置の説明図である。
【符号の説明】
1 分数間隔タップFIRフィルタ 2 タップ係数選択回路 3 最尤系列推定回路 4 伝送路推定回路 5 オーバーサンプル受信信号入力端子 6 既知系列入力端子 7 判定値出力端子 8 整合フィルタ 9 K系統シンボルレート分配回路 10 第1系列の伝送路推定回路 11 第K系列の伝送路推定回路 12 修正形最尤系列推定回路 13 最尤系列推定装置 14 最尤系列推定装置 15 装置選択信号作成回路 16 判定値選択回路 17 選択判定値出力端子 18 シンボルレート間引き回路 19 修正形伝送路推定回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年3月11日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】オーバーサンプリングの概念について説明
する。連続時間系の受信信号がr(t)で表現され、r
(t)をサンプリング間隔T/Kで時刻t=(n+k/
K)T+t0 にオーバーサンプリングしたものをr
[n;k]で表現するとする。ここで、Tはシンボル周
期、K(≧,通常は自然数)をオーバーサンプリングの
割合、t0 は特性に大きな影響を与えるサンプリングに
依存する定数である。なお、K=1の場合がシンボルレ
ートサンプリングに相当する。次に、受信信号を標本化
した場合の表示を示す。kがk0 の場合の伝送路特性
(伝送路インパルス応答:CIR)をf[i;k0
(i=0,1,・・・,L)とすると、r[n;k0
は、 となる。ここで、I(n)は送信系列、Lは伝送路メモ
リ長、w[n;k0 ]は時刻t=(n+k0 /K)T+
0 で標本化された雑音である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】Wiener解を逐次的に求めるアルゴリ
ズムの一つである、LMSアルゴリズムに代表される
ラディエント法について述べる。グラディエント法は誤
差e(n)の自乗平均が最小になるように、最急降下法
を用いて、FIRフィルタのタップ係数を逐次的に調整
するものである。なお簡単のために、K=1として考え
る。受信信号で説明すると、r[n]とg[n;i]か
らFIRフィルタで作成した受信信号の推定値の誤差e
(n)自乗平均を最小にするように、g[n;i]を調
整する。LMSアルゴリズムは、 g[n+1;i]=g[n;i]+Δe(n)I(n−1)* (i=0,1 ,・・・,L) と表現でき、アルゴリズム中のI(n)を特に参照入力
と呼ぶ。ここで、*は複素共役を示す。この参照入力は
収束特性や安定性に大きく関与し、参照入力はその大き
さが一定で、時間的に相関を有さないほうが望ましい。
通常、送信系列はこの条件を満たすためにこのアルゴリ
ズムは、参照入力が送信系列である場合が優れた特性を
有する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1の最尤系列推定
装置は、伝送路特性に基づいて、現在の受信信号に対し
て生起する可能性のある送信系列に組み合わせである各
々の「ステート」に対する「確からしさ」と過去の「ス
テート」に繋がる「生き残り系列」に対してすでに計算
され記憶された「確からしさ」から、現在の各々の「ス
テート」に対する最も生起する可能性の高い系列を「生
き残り系列」として記憶するビダビ・アルゴリズムを用
いて、すべての受信信号を入力した後最終的に残った唯
一の「生き残り系列」(最尤系列)を判定値(送信信号
の推定値)として判定し出力する最尤系列推定装置にお
いて、受信信号をシンボルレートの数倍で標本化したオ
ーバーサンプリング受信信号と、あらかじめ機知の系列
(トレーニング系列)を入力し、あらかじめ用意してお
いてタップ係数の候補の中から後述の分数間隔タップF
IR(有限インパルス応答)フィルタのタップ係数を選
択し出力するタップ係数選択回路と、オーバーサンプリ
ング受信信号とタップ係数を入力しシンボルレートの分
数間隔タップFIRフィルタ出力を出力する分数間隔タ
ップFIRフィルタと該分数間隔タップFIRフィルタ
出力と後述の伝送路推定回路の推定した伝送路特性を入
力し文頭に述べた最尤系列推定を行い判定値と仮判定値
を出力する最尤系列推定回路と、分数間隔タップFIR
フィルタ出力と仮判定値を入力し、電送路特性を出力す
る伝送路推定回路と、からなるものである。請求項2の
最尤系列推定装置は、オーバーサンプリング受信信号を
入力しK系等の第1〜第K系統シンボルレート受信信号
を出力するK系統シンボルレート変換回路と、K系統の
シンボルレート受信信号それぞれに対して用意され、第
k系統シンボルレート受信信号(k=1,…,K)と後
述の修正形最尤系列推定回路の出力する仮判定値を入力
し第k系統伝送路特性(k=1,…,K)を出力する第
k系統伝送路推定回路(k=1,…,K)と、オーバー
サンプリング受信信号と第1〜第K系統伝送路特性を入
力しシンボルレートの整合フィルタ出力を出力する分数
間隔タップFIRフィルタである整合フィルタと、整合
フィルタ出力と第1〜第K系統伝送路特性を入力し文頭
にのべた最尤系列推定を行い判定値と仮判定値を出力す
る修正形最尤系列推定回路と、からなるものである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】
【作用】請求項1の最尤系列推定装置は、分数間隔タッ
プフィルタによる整合フィルタ効果により、フェージン
グの遅延時間が小さい場合の特性が劣化を抑圧する。請
求項2の最尤系列推定装置は、参照入力の大きさを一定
にし、相関を無くすことを可能にしたため、フェージン
グによる伝送路特性の時間変動に対する追随特性の改善
することが可能である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】次に動作について説明する。装置選択信号
作成回路15は、既知系列とオーバーサンプリング受信
信号を入力して、最尤系列推定装置13と最尤系列推定
装置14のうち優れた特性を有する方の最尤系列推定装
置を選択するための装置選択信号を作成する。判定値選
択回路16は装置選択信号に対する最尤系列推定装置の
判定値を出力する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】
【発明の効果】請求項1の最尤系列推定装置は、伝送路
特性に基づいて、現在の受信信号に対して生起する可能
性のある送信系列に組み合せである各々の「ステート」
に対する「確からしさ」と過去の「ステート」に繋がる
「生き残り系列」に対して既に計算され記憶された「確
からしさ」から、現在の各々の「ステート」に対する最
も生起する可能性の高い系列を「生き残り系列」として
記憶するビダビ・アルゴリズムを用いて、すべての受信
信号を入力した後最終的に残った唯一の「生き残り系
列」(最尤系列)を判定値(送信信号の推定値)として
判定し出力する最尤系列推定装置において、受信信号を
シンボルレートの数倍で標本化したオーバーサンプリン
グ受信信号と、あらかじめ既知の系列(トレーニング系
列)を入力し、あらかじめ用意しておいてタップ係数の
候補の中から後述の分数間隔タップFIR(有限インパ
ルス応答)フィルタのタップ係数を選択し出力するタッ
プ係数選択回路と、オーバーサンプリング受信信号とタ
ップ係数を入力しシンボルレートの分数間隔タップFI
Rフィルタ出力を出力する分数間隔タップフィルタFI
Rフィルタと該分数間隔タップFIRフィルタ出力と後
述の伝送路推定回路の推定した伝送路特性を入力し文頭
に述べた最尤系列推定を行い判定値と仮判定値を出力す
る最尤系列推定回路と、分数間隔タップFIRフィルタ
出力と仮判定値を入力し、伝送路特性を出力する伝送路
推定回路と、からなる構成にしたので、分数間隔タップ
フィルタによる整合フィルタ効果により、フェージング
の遅延時間が小さい場合の特性が劣化を抑圧できる。請
求項2の最尤系列推定装置は、オーバーサンプリング受
信信号を入力しK系統の第1〜第K系統シンボルレート
受信信号を出力するK系統シンボルレート変換回路と、
K系統のシンボルレート受信信号それぞれに対して用意
され、第k系統シンボルレート受信信号(k=1,…,
K)と後述の修正形最尤系列推定回路の出力する仮判定
値を入力し第k系統伝送路特性(k=1,…,K)を出
力する第k系統伝送路推定回路(k=1,…,K)と、
オーバーサンプリング受信信号と第1〜第K系統伝送路
特性を入力しシンボルレートの整合フィルタ出力を出力
する分数間隔タップFIRフィルタである整合フィルタ
を、整合フィルタ出力と第1〜第K系統伝送路特性を入
力し文頭に述べた最尤系列推定を行い判定値と仮判定値
を出力する修正形最尤系列推定回路と、からなる構成に
したので、参照入力の大きさを一定にし、相関を無くす
ことを可能にしたため、フェージングによる伝送路特性
の時間変動に対する追随特性の改善することが可能であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝送路特性に基づいて、現在の受信信号
    に対して生起する可能性のある送信系列に組み合わせで
    ある各々の「ステート」に対する「確からしさ」と過去
    の「ステート」に繋がる「生き残り系列」に対してすで
    に計算され記憶された「確からしさ」から、現在の各々
    の「ステート」に対する最も生起する可能性の高い系列
    を「生き残り系列」として記憶するビダビ・アルゴリズ
    ムを用いて、全ての受信信号を入力した後最終的に残っ
    た唯一の「生き残り系列」(最尤系列)を判定値(送信
    信号の推定値)として判定し出力する最尤系列推定装置
    において、 受信信号をシンボルレートの数倍で標本化したオーバー
    サンプリング受信信号と、あらかじめ既知の系列(トレ
    ーニング系列)を入力し、あらかじめ用意しておいてタ
    ップ係数の候補の中から後述の分数間隔タップFIR
    (有限インパルス応答)フィルタのタップ係数を選択し
    出力するタップ係数選択回路と、オーバーサンプリング
    受信信号とタップ係数を入力しシンボルレートの分数間
    隔タップFIRフィルタ出力を出力する分数間隔タップ
    FIRフィルタと該分数間隔タップFIRフィルタ出力
    と後述の伝送路推定回路の推定した伝送路特性を入力し
    文頭に述べた最尤系列推定を行い判定値と仮判定値を出
    力する最尤系列推定回路と、分数間隔タップFIRフィ
    ルタ出力と仮判定値を入力し、伝送路特性を出力する伝
    送路推定回路と、からなる最尤系列推定装置。
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