JPH06283810A - 半導体レーザ装置およびその製造方法 - Google Patents
半導体レーザ装置およびその製造方法Info
- Publication number
- JPH06283810A JPH06283810A JP6949493A JP6949493A JPH06283810A JP H06283810 A JPH06283810 A JP H06283810A JP 6949493 A JP6949493 A JP 6949493A JP 6949493 A JP6949493 A JP 6949493A JP H06283810 A JPH06283810 A JP H06283810A
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- Japan
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- laser light
- laser beam
- optical system
- holding groove
- laser
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Abstract
(57)【要約】
【構成】本発明の半導体レーザ装置は、複数の半導体層
からなりレーザ光を発生するレーザ光発生部と、このレ
ーザ光発生部に一体的に着設されこのレーザ光発生部か
ら出射したレーザ光をコリメートするコリメート部とか
らなる。 【効果】上記構成の半導体レーザ装置は、レーザ光発生
部にて発生した放射レーザ光を装置内部にてコリメート
し平行なレーザ光に変換することができるので、従来の
ようにコリメート手段を外部に特設せねばならない場合
に比べて、アセンブリとしての省空間が可能となり、装
置の小型化が可能となる。
からなりレーザ光を発生するレーザ光発生部と、このレ
ーザ光発生部に一体的に着設されこのレーザ光発生部か
ら出射したレーザ光をコリメートするコリメート部とか
らなる。 【効果】上記構成の半導体レーザ装置は、レーザ光発生
部にて発生した放射レーザ光を装置内部にてコリメート
し平行なレーザ光に変換することができるので、従来の
ようにコリメート手段を外部に特設せねばならない場合
に比べて、アセンブリとしての省空間が可能となり、装
置の小型化が可能となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、放出されるレーザ光
の放射角を狭くすることのできる半導体レーザ装置およ
びその製造方法に関する。
の放射角を狭くすることのできる半導体レーザ装置およ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、半導体レーザ装置は、光通信、光
ディスク用デバイスとして不可欠のものである。図7
は、従来の半導体レーザ装置を示している。この半導体
レーザ装置は、GaAs活性層Aを挾む両側にp型GaAlAs層
B及びn型GaAlAs層Cが形成されている。さらに、p型
GaAlAs層Bの外側にp型GaAs層Dが、また、n型GaAlAs
層の外側にn型GaAs層Eが形成されている。これらp型
GaAlAs層B、n型GaAlAs層C、p型GaAs層Dおよびn型
GaAs層Eは、ヘテロ接合構造をなしていて、各層のバン
ドギャップの構造は、キャリアと放出光の両方を閉じ込
めるように設計されている。つまり、GaAs活性層Aを囲
むp型GaAlAs層B及びn型GaAlAs層Cは、バンドギャッ
プの広い物質でできており、これが、GaAs活性層Aから
出ていこうとする電子と正孔をGaAs活性層Aに閉じ込め
る作用をする。また、p型GaAlAs層B及びn型GaAlAs層
Cの屈折率は、GaAs活性層Aより小さくなっており、こ
れが光ファイバのクラッドと同じ働きをして、放射光を
GaAs活性層Aに閉じ込める役割を果たしている。さら
に、p型GaAs層D及びn型GaAs層Eのそれぞれの外側に
は、電極F,Gが形成され、これら一対の電極F,G間
に、電極F側が正、電極G側が負になるように電圧を印
加すると、GaAs活性層A内にキャリアが閉じ込められ、
このキャリアの再結合により、キャリアの反転分布が生
じ、誘導放出光が発生する。しかして、この誘導放出光
は、半導体レーザ装置の両端面に形成された全反射鏡H
と半透明鏡Jとの間を何度も往復するうちに増幅され、
ついには半透明鏡Jからレーザ光Lが出射する。
ディスク用デバイスとして不可欠のものである。図7
は、従来の半導体レーザ装置を示している。この半導体
レーザ装置は、GaAs活性層Aを挾む両側にp型GaAlAs層
B及びn型GaAlAs層Cが形成されている。さらに、p型
GaAlAs層Bの外側にp型GaAs層Dが、また、n型GaAlAs
層の外側にn型GaAs層Eが形成されている。これらp型
GaAlAs層B、n型GaAlAs層C、p型GaAs層Dおよびn型
GaAs層Eは、ヘテロ接合構造をなしていて、各層のバン
ドギャップの構造は、キャリアと放出光の両方を閉じ込
めるように設計されている。つまり、GaAs活性層Aを囲
むp型GaAlAs層B及びn型GaAlAs層Cは、バンドギャッ
プの広い物質でできており、これが、GaAs活性層Aから
出ていこうとする電子と正孔をGaAs活性層Aに閉じ込め
る作用をする。また、p型GaAlAs層B及びn型GaAlAs層
Cの屈折率は、GaAs活性層Aより小さくなっており、こ
れが光ファイバのクラッドと同じ働きをして、放射光を
GaAs活性層Aに閉じ込める役割を果たしている。さら
に、p型GaAs層D及びn型GaAs層Eのそれぞれの外側に
は、電極F,Gが形成され、これら一対の電極F,G間
に、電極F側が正、電極G側が負になるように電圧を印
加すると、GaAs活性層A内にキャリアが閉じ込められ、
このキャリアの再結合により、キャリアの反転分布が生
じ、誘導放出光が発生する。しかして、この誘導放出光
は、半導体レーザ装置の両端面に形成された全反射鏡H
と半透明鏡Jとの間を何度も往復するうちに増幅され、
ついには半透明鏡Jからレーザ光Lが出射する。
【0003】ところで、半透明鏡Jから出射したレーザ
光Lには、放射角が存在するため、平行ビームとはなり
得なかった。このため、平行ビームを得ようとすれば、
例えばコリメータレンズなどからなる平行光学系を半導
体レーザ装置に付設し、この光学系によりレーザ光Lを
平行ビームに変換していた。このように従来の半導体レ
ーザ装置は、レーザ光Lを平行ビームに変換するための
平行光学系が不可欠であるので、平行光学系の分だけ余
分なスペースを必要とする不具合を有している。たとえ
ば、多数の半導体レーザ装置を光通信用光源としてアセ
ンブリに組みあげたとき、装置サイズが大きくなる欠点
をもっている。したがって、省空間という設計上の観点
からは、半導体レーザ装置に対し平行光学系を独立して
連設させるという従来の方式は好ましいものではなく、
改善が求められていた。
光Lには、放射角が存在するため、平行ビームとはなり
得なかった。このため、平行ビームを得ようとすれば、
例えばコリメータレンズなどからなる平行光学系を半導
体レーザ装置に付設し、この光学系によりレーザ光Lを
平行ビームに変換していた。このように従来の半導体レ
ーザ装置は、レーザ光Lを平行ビームに変換するための
平行光学系が不可欠であるので、平行光学系の分だけ余
分なスペースを必要とする不具合を有している。たとえ
ば、多数の半導体レーザ装置を光通信用光源としてアセ
ンブリに組みあげたとき、装置サイズが大きくなる欠点
をもっている。したがって、省空間という設計上の観点
からは、半導体レーザ装置に対し平行光学系を独立して
連設させるという従来の方式は好ましいものではなく、
改善が求められていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
半導体レーザ装置では、レーザ光を平行ビームに変換す
るための平行光学系が不可欠であるので、この平行光学
系の分だけ余分なスペースを必要とする不具合を有して
いる。この発明は、上記事情を勘案してなされたもの
で、平行光学系を連設する必要のなく大幅な省空間が可
能な半導体レーザ装置を提供することを目的とする。
半導体レーザ装置では、レーザ光を平行ビームに変換す
るための平行光学系が不可欠であるので、この平行光学
系の分だけ余分なスペースを必要とする不具合を有して
いる。この発明は、上記事情を勘案してなされたもの
で、平行光学系を連設する必要のなく大幅な省空間が可
能な半導体レーザ装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体レーザ装
置は、複数の半導体層からなりレーザ光を発生するレー
ザ光発生部と、このレーザ光発生部に一体的に着設され
このレーザ光発生部から出射したレーザ光をコリメート
するコリメート部とからなる。
置は、複数の半導体層からなりレーザ光を発生するレー
ザ光発生部と、このレーザ光発生部に一体的に着設され
このレーザ光発生部から出射したレーザ光をコリメート
するコリメート部とからなる。
【0006】本発明の半導体レーザ装置の製造方法は、
レーザ光発生部を製作するレーザ光発生部製作工程と、
このレーザ光発生部製作工程に引き続いてレーザ光発生
部にコリメート部を形成するコリメート部製作工程とか
らなり、このコリメート部製作工程は、発散レーザ光を
平行レーザ光に変換するマイクロ光学系を集束イオンビ
ームにより成形するマイクロ光学系製作工程と、レーザ
光発生部に保持溝を集束イオンビームにより形成する保
持溝製作工程と、保持溝にマイクロ光学系を一体的に着
設する組立工程とからなるものである。
レーザ光発生部を製作するレーザ光発生部製作工程と、
このレーザ光発生部製作工程に引き続いてレーザ光発生
部にコリメート部を形成するコリメート部製作工程とか
らなり、このコリメート部製作工程は、発散レーザ光を
平行レーザ光に変換するマイクロ光学系を集束イオンビ
ームにより成形するマイクロ光学系製作工程と、レーザ
光発生部に保持溝を集束イオンビームにより形成する保
持溝製作工程と、保持溝にマイクロ光学系を一体的に着
設する組立工程とからなるものである。
【0007】
【作用】上記構成の半導体レーザ装置は、レーザ光発生
部にて発生した放射レーザ光を装置内部にてコリメート
し平行なレーザ光に変換することができるので、従来の
ようにコリメート手段を外部に特設せねばならない場合
に比べて、アセンブリとしての省空間が可能となり、装
置の小型化が可能となる。
部にて発生した放射レーザ光を装置内部にてコリメート
し平行なレーザ光に変換することができるので、従来の
ようにコリメート手段を外部に特設せねばならない場合
に比べて、アセンブリとしての省空間が可能となり、装
置の小型化が可能となる。
【0008】上記構成の半導体レーザ装置の製造方法
は、集束イオンビームによりマイクロ光学系およびこの
マイクロ光学系を保持する保持溝をサブμmオーダの加
工精度で形成するようにしているので、再現性が向上し
量産が可能となる。
は、集束イオンビームによりマイクロ光学系およびこの
マイクロ光学系を保持する保持溝をサブμmオーダの加
工精度で形成するようにしているので、再現性が向上し
量産が可能となる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳
述する。図1及び図2は、この実施例の半導体レーザ装
置を示している。この半導体レーザ装置は、レーザ光1
を発生させるレーザ光発生部2と、このレーザ光発生部
2に一体的に埋設されこのレーザ光発生部2から出射し
たレーザ光1をコリメート(平行光に)するコリメート
部3とからなっている。しかして、レーザ光発生部2
は、全体として直方体をなし、その寸法は、例えば縦1
00μm,横400μm及び高さ100μmである。し
かして、レーザ光発生部2は、ヘテロ接合構造をなすも
のであって、電子と正孔が閉じ込められるGaAs活性層4
と、GaAs活性層4の一方の面側に積層されたp型GaAlAs
層5と、GaAs活性層4の他方の面側に積層されたn型Ga
AlAs層6と、p型GaAlAs層5の外側に積層されたp型Ga
As層7と、n型GaAlAs層6の外側に積層されたn型GaAs
層8と、p型GaAs層7の外側に積層されたAu電極9と、
n型GaAs層8の外側に積層されたSn電極10とから構成
されている。一方、コリメート部3は、レーザ光発生部
2の一端部に形成された保持溝11と、この保持溝11
に保持されたマイクロミラー12とからなっている。上
記保持溝11は、断面矩形状の収納部13と、この収納
部13の両内側面に刻設された一対の係止溝14,14
とからなっている。しかして、収納部13の奥行き及び
幅は、それぞれ例えば30μmとなっている。また、係
止溝14,14の深さは例えば2μm及び幅は例えば8
μmに設定されている。さらに、マイクロミラー12
は、内周面が放物面15となっている円筒状の本体部1
6と、この本体部16の外周中央部にその円周方向に沿
ってリング状に突設された鍔部17とからなっている。
上記本体部16の外径は例えば30μmに設定されてい
る。また、鍔部17の径方向の高さは例えば2μmに、
また、幅は例えば7μmに設定されている。そして、マ
イクロミラー12の鍔部17が保持溝11に嵌入され、
マイクロミラー12は、レーザ光発生部2に一体的に保
持されている。さらに、レーザ光発生部2の収納部13
形成側端面には発生した誘導放出光18の一部を透過す
る半透明鏡19が形成されているとともに、レーザ光発
生部2の半透明鏡19に対向する端面には誘導放出光1
8を全反射させる全反射鏡20が形成されている。な
お、マイクロミラー12の放物面15の焦点は、半透明
鏡19上におけるレーザ光1の出射点21と一致するよ
うに設定されている。ここで、半透明鏡19とマイクロ
ミラー12の入射側端部とは密接していてもよいし、離
間していてもよい。
述する。図1及び図2は、この実施例の半導体レーザ装
置を示している。この半導体レーザ装置は、レーザ光1
を発生させるレーザ光発生部2と、このレーザ光発生部
2に一体的に埋設されこのレーザ光発生部2から出射し
たレーザ光1をコリメート(平行光に)するコリメート
部3とからなっている。しかして、レーザ光発生部2
は、全体として直方体をなし、その寸法は、例えば縦1
00μm,横400μm及び高さ100μmである。し
かして、レーザ光発生部2は、ヘテロ接合構造をなすも
のであって、電子と正孔が閉じ込められるGaAs活性層4
と、GaAs活性層4の一方の面側に積層されたp型GaAlAs
層5と、GaAs活性層4の他方の面側に積層されたn型Ga
AlAs層6と、p型GaAlAs層5の外側に積層されたp型Ga
As層7と、n型GaAlAs層6の外側に積層されたn型GaAs
層8と、p型GaAs層7の外側に積層されたAu電極9と、
n型GaAs層8の外側に積層されたSn電極10とから構成
されている。一方、コリメート部3は、レーザ光発生部
2の一端部に形成された保持溝11と、この保持溝11
に保持されたマイクロミラー12とからなっている。上
記保持溝11は、断面矩形状の収納部13と、この収納
部13の両内側面に刻設された一対の係止溝14,14
とからなっている。しかして、収納部13の奥行き及び
幅は、それぞれ例えば30μmとなっている。また、係
止溝14,14の深さは例えば2μm及び幅は例えば8
μmに設定されている。さらに、マイクロミラー12
は、内周面が放物面15となっている円筒状の本体部1
6と、この本体部16の外周中央部にその円周方向に沿
ってリング状に突設された鍔部17とからなっている。
上記本体部16の外径は例えば30μmに設定されてい
る。また、鍔部17の径方向の高さは例えば2μmに、
また、幅は例えば7μmに設定されている。そして、マ
イクロミラー12の鍔部17が保持溝11に嵌入され、
マイクロミラー12は、レーザ光発生部2に一体的に保
持されている。さらに、レーザ光発生部2の収納部13
形成側端面には発生した誘導放出光18の一部を透過す
る半透明鏡19が形成されているとともに、レーザ光発
生部2の半透明鏡19に対向する端面には誘導放出光1
8を全反射させる全反射鏡20が形成されている。な
お、マイクロミラー12の放物面15の焦点は、半透明
鏡19上におけるレーザ光1の出射点21と一致するよ
うに設定されている。ここで、半透明鏡19とマイクロ
ミラー12の入射側端部とは密接していてもよいし、離
間していてもよい。
【0010】つぎに、この実施例の半導体レーザ装置の
作用について述べる。まず、Au電極9とSn電極10との
間に、Au電極9側が正かつSn電極10側が負となるよう
に電圧を印加すると、GaAs活性層4内に電子と正孔とか
らなるキャリヤが閉じ込められ、このキャリヤの再結合
により、キャリヤの反転分布が生じ、誘導放出光18が
発生する。しかして、この誘導放出光18は、全反射鏡
20と半透明鏡19との間を何度も往復するうちに増幅
され、ついには半透明鏡19からレーザ光1が出射点2
1にて放射方向に出射する。そして、この出射したレー
ザ光1は、マイクロミラー12の放物面15にて入射す
ると光軸方向に平行となる方向に反射される。つまり、
放射レーザ光1は、マイクロミラー12にてコリメート
され、平行なレーザ光22に変換される。
作用について述べる。まず、Au電極9とSn電極10との
間に、Au電極9側が正かつSn電極10側が負となるよう
に電圧を印加すると、GaAs活性層4内に電子と正孔とか
らなるキャリヤが閉じ込められ、このキャリヤの再結合
により、キャリヤの反転分布が生じ、誘導放出光18が
発生する。しかして、この誘導放出光18は、全反射鏡
20と半透明鏡19との間を何度も往復するうちに増幅
され、ついには半透明鏡19からレーザ光1が出射点2
1にて放射方向に出射する。そして、この出射したレー
ザ光1は、マイクロミラー12の放物面15にて入射す
ると光軸方向に平行となる方向に反射される。つまり、
放射レーザ光1は、マイクロミラー12にてコリメート
され、平行なレーザ光22に変換される。
【0011】このように、この実施例の半導体レーザ装
置は、レーザ光発生部2にコリメート部3が一体的に付
設されているので、レーザ光発生部2から射出された放
射レーザ光1を装置内部にてコリメートし、平行なレー
ザ光22に変換することができる。それゆえ、従来のよ
うにコリメート手段を外部に特設せねばならない場合に
比べて、アセンブリとしてコリメート手段の分だけ省空
間が可能となり、装置の小型化が可能となる。とくに、
光通信用ファイバが多数存在し、これら各光通信用ファ
イバのそれぞれに半導体レーザ装置を接続しなければな
らない場合に極めて有効なものとなる。
置は、レーザ光発生部2にコリメート部3が一体的に付
設されているので、レーザ光発生部2から射出された放
射レーザ光1を装置内部にてコリメートし、平行なレー
ザ光22に変換することができる。それゆえ、従来のよ
うにコリメート手段を外部に特設せねばならない場合に
比べて、アセンブリとしてコリメート手段の分だけ省空
間が可能となり、装置の小型化が可能となる。とくに、
光通信用ファイバが多数存在し、これら各光通信用ファ
イバのそれぞれに半導体レーザ装置を接続しなければな
らない場合に極めて有効なものとなる。
【0012】なお、上記実施例における半導体レーザ装
置を単独で用いることなく、図3に示すように、アレイ
状に多段に配設してもよい。この場合、各半導体レーザ
装置LS…から平行なレーザ光22が出射するので間隔
を狭めることができ、装置全体としての小型化を推進す
ることが可能となる。
置を単独で用いることなく、図3に示すように、アレイ
状に多段に配設してもよい。この場合、各半導体レーザ
装置LS…から平行なレーザ光22が出射するので間隔
を狭めることができ、装置全体としての小型化を推進す
ることが可能となる。
【0013】また、上記実施例におけるマイクロミラー
12の代わりに、石英またはガラスなどにより製作した
非球面マイクロレンズ25(図4参照)を収納部13に
一体的に装着し、このマイクロレンズ25により放射レ
ーザ光1を平行レーザ光22に変換するようにしてもよ
い。
12の代わりに、石英またはガラスなどにより製作した
非球面マイクロレンズ25(図4参照)を収納部13に
一体的に装着し、このマイクロレンズ25により放射レ
ーザ光1を平行レーザ光22に変換するようにしてもよ
い。
【0014】つぎに、この実施例の半導体レーザ装置の
製造方法について述べる。この実施例の半導体レーザ装
置の製造方法は、レーザ光発生部2を製作するレーザ光
発生部製作工程と、このレーザ光発生部製作工程に引き
続いてレーザ光発生部2にコリメート部3を形成するコ
リメート部製作工程とからなっている。しかして、レー
ザ光発生部製作工程は、n型GaAs層8をなす基板上にn
型GaAlAs層6を形成する工程と、このn型GaAlAs層6上
にGaAs活性層4上にp型GaAlAs層5を形成する工程と、
p型GaAlAs層5上にp型GaAs層7を形成する工程と、n
型GaAs層8の外側にSn電極10を形成する工程と、p型
GaAs層7の外側にAu電極9を形成する工程とからなって
いる。一方、コリメート部製作工程は、マイクロミラー
12をイオンビームにより成形するマイクロミラー製作
工程と、レーザ光発生部2に保持溝11を形成する保持
溝製作工程と、保持溝11にマイクロミラー12を一体
的に嵌着する組立工程とからなっている。しかして、レ
ーザ光発生部製作工程およびマイクロミラー製作工程
は、図5に示すFIB(FocusedIon Bea
m:フォーカスド イオンビーム)装置30を用いて行
う。このFIB装置30は、イオンビーム31を発生さ
せるイオン源32と、このイオン源32に対向する位置
に設けられレーザ光発生部2またはマイクロミラー12
となる素材Wを三次元的に直線方向変位自在かつ回転自
在に保持するステージ部33と、このステージ部33と
イオン源32との間に設けられイオン源32からのイオ
ンビーム31をレーザ光発生部2に集束させるイオンビ
ーム集束部34と、イオン源32およびステージ部33
およびイオンビーム集束部34を減圧状態で格納する筐
体部35とからなっている。しかして、イオンビーム集
束部34は、イオンビーム31の束径を電気的に制御可
能な複数の電子レンズ36…と、これら電子レンズ36
…間に介設されたアパーチャ37とからなっている。そ
して、マイクロミラー製作工程は、図6に示すように、
例えば銅などからなる素材Wをステージ部33に保持さ
せる工程と、イオンビーム31を素材Wに照射しながら
ステージ部33により変位させ放物面15を形成する放
物面形成工程と、鍔部17と本体部16を形成する円筒
形成工程と、本体部16の入射側端面16aを形成する
端部形成工程とからなっている。さらに、円筒形成工程
は、鍔部17の外周面17aを形成するために部材37
を除去する工程と、本体部16の出射側外周面16bを
形成するために部材38を除去する工程と、本体部16
の入射側外周面16cを形成するために部材39を除去
する工程とからなっている。一方、保持溝製作工程は、
レーザ光発生部2をステージ部33に保持させる工程
と、イオンビーム31をレーザ光発生部2に照射しなが
らステージ部33により変位させ断面矩形状の収納部1
3を形成する収納部形成工程と、この収納部形成工程に
続いて収納部13と同様にしてイオンビーム31により
収納部13の両内側面に一対の係止溝14,14を形成
する係止溝形成工程とからなっている。かくして、保持
溝製作工程と収納部形成工程とが終了すると、マイクロ
ミラー12の鍔部17を保持溝11に嵌入させ、マイク
ロミラー12をレーザ光発生部2に一体的に保持させ
る。
製造方法について述べる。この実施例の半導体レーザ装
置の製造方法は、レーザ光発生部2を製作するレーザ光
発生部製作工程と、このレーザ光発生部製作工程に引き
続いてレーザ光発生部2にコリメート部3を形成するコ
リメート部製作工程とからなっている。しかして、レー
ザ光発生部製作工程は、n型GaAs層8をなす基板上にn
型GaAlAs層6を形成する工程と、このn型GaAlAs層6上
にGaAs活性層4上にp型GaAlAs層5を形成する工程と、
p型GaAlAs層5上にp型GaAs層7を形成する工程と、n
型GaAs層8の外側にSn電極10を形成する工程と、p型
GaAs層7の外側にAu電極9を形成する工程とからなって
いる。一方、コリメート部製作工程は、マイクロミラー
12をイオンビームにより成形するマイクロミラー製作
工程と、レーザ光発生部2に保持溝11を形成する保持
溝製作工程と、保持溝11にマイクロミラー12を一体
的に嵌着する組立工程とからなっている。しかして、レ
ーザ光発生部製作工程およびマイクロミラー製作工程
は、図5に示すFIB(FocusedIon Bea
m:フォーカスド イオンビーム)装置30を用いて行
う。このFIB装置30は、イオンビーム31を発生さ
せるイオン源32と、このイオン源32に対向する位置
に設けられレーザ光発生部2またはマイクロミラー12
となる素材Wを三次元的に直線方向変位自在かつ回転自
在に保持するステージ部33と、このステージ部33と
イオン源32との間に設けられイオン源32からのイオ
ンビーム31をレーザ光発生部2に集束させるイオンビ
ーム集束部34と、イオン源32およびステージ部33
およびイオンビーム集束部34を減圧状態で格納する筐
体部35とからなっている。しかして、イオンビーム集
束部34は、イオンビーム31の束径を電気的に制御可
能な複数の電子レンズ36…と、これら電子レンズ36
…間に介設されたアパーチャ37とからなっている。そ
して、マイクロミラー製作工程は、図6に示すように、
例えば銅などからなる素材Wをステージ部33に保持さ
せる工程と、イオンビーム31を素材Wに照射しながら
ステージ部33により変位させ放物面15を形成する放
物面形成工程と、鍔部17と本体部16を形成する円筒
形成工程と、本体部16の入射側端面16aを形成する
端部形成工程とからなっている。さらに、円筒形成工程
は、鍔部17の外周面17aを形成するために部材37
を除去する工程と、本体部16の出射側外周面16bを
形成するために部材38を除去する工程と、本体部16
の入射側外周面16cを形成するために部材39を除去
する工程とからなっている。一方、保持溝製作工程は、
レーザ光発生部2をステージ部33に保持させる工程
と、イオンビーム31をレーザ光発生部2に照射しなが
らステージ部33により変位させ断面矩形状の収納部1
3を形成する収納部形成工程と、この収納部形成工程に
続いて収納部13と同様にしてイオンビーム31により
収納部13の両内側面に一対の係止溝14,14を形成
する係止溝形成工程とからなっている。かくして、保持
溝製作工程と収納部形成工程とが終了すると、マイクロ
ミラー12の鍔部17を保持溝11に嵌入させ、マイク
ロミラー12をレーザ光発生部2に一体的に保持させ
る。
【0015】このように、この実施例の半導体レーザ装
置の製造方法は、FIB装置30からの集束イオンビー
ム31により形成するようにしているので、サブμmオ
ーダの加工精度でコリメート部3を高能率かつ再現性よ
く加工することができ、量産が可能となる。なお、上記
マイクロレンズ25の製作にこの実施例の半導体レーザ
装置の製造方法を適用した場合でも同様の作用効果を奏
することができる。
置の製造方法は、FIB装置30からの集束イオンビー
ム31により形成するようにしているので、サブμmオ
ーダの加工精度でコリメート部3を高能率かつ再現性よ
く加工することができ、量産が可能となる。なお、上記
マイクロレンズ25の製作にこの実施例の半導体レーザ
装置の製造方法を適用した場合でも同様の作用効果を奏
することができる。
【0016】
【発明の効果】本発明の半導体レーザ装置は、複数の半
導体層からなりレーザ光を発生するレーザ光発生部と、
このレーザ光発生部に一体的に着設されこのレーザ光発
生部から出射したレーザ光をコリメートするコリメート
部とからなるもので、レーザ光発生部にて発生した放射
レーザ光を装置内部にてコリメートし平行なレーザ光に
変換することができるので、従来のようにコリメート手
段を外部に特設せねばならない場合に比べて、アセンブ
リとしての省空間が可能となり、装置の小型化が可能と
なる。
導体層からなりレーザ光を発生するレーザ光発生部と、
このレーザ光発生部に一体的に着設されこのレーザ光発
生部から出射したレーザ光をコリメートするコリメート
部とからなるもので、レーザ光発生部にて発生した放射
レーザ光を装置内部にてコリメートし平行なレーザ光に
変換することができるので、従来のようにコリメート手
段を外部に特設せねばならない場合に比べて、アセンブ
リとしての省空間が可能となり、装置の小型化が可能と
なる。
【0017】また、本発明の半導体レーザ装置の製造方
法は、レーザ光発生部を製作するレーザ光発生部製作工
程と、このレーザ光発生部製作工程に引き続いてを用い
てレーザ光発生部にコリメート部を形成するコリメート
部製作工程とからなり、このコリメート部製作工程は、
発散レーザ光を平行レーザ光に変換するマイクロ光学系
を集束イオンビームにより成形するマイクロ光学系製作
工程と、レーザ光発生部に保持溝を集束イオンビームに
より形成する保持溝製作工程と、保持溝にマイクロ光学
系を一体的に着設する組立工程とからなるものであっ
て、集束イオンビームによりマイクロ光学系およびこの
マイクロ光学系を保持する保持溝をサブμmオーダの加
工精度で形成するようにしているので、再現性が向上し
量産が可能となる。
法は、レーザ光発生部を製作するレーザ光発生部製作工
程と、このレーザ光発生部製作工程に引き続いてを用い
てレーザ光発生部にコリメート部を形成するコリメート
部製作工程とからなり、このコリメート部製作工程は、
発散レーザ光を平行レーザ光に変換するマイクロ光学系
を集束イオンビームにより成形するマイクロ光学系製作
工程と、レーザ光発生部に保持溝を集束イオンビームに
より形成する保持溝製作工程と、保持溝にマイクロ光学
系を一体的に着設する組立工程とからなるものであっ
て、集束イオンビームによりマイクロ光学系およびこの
マイクロ光学系を保持する保持溝をサブμmオーダの加
工精度で形成するようにしているので、再現性が向上し
量産が可能となる。
【図1】本発明の一実施例の半導体レーザ装置の要部拡
大断面図である。
大断面図である。
【図2】本発明の一実施例の半導体レーザ装置の上面図
である。
である。
【図3】本発明のの半導体レーザ装置の他の実施例を示
す図である。
す図である。
【図4】本発明の他の実施例の半導体レーザ装置の上面
図である。
図である。
【図5】本発明の一実施例の半導体レーザ装置の製造方
法に用いられる装置の概略図である。
法に用いられる装置の概略図である。
【図6】本発明の一実施例の半導体レーザ装置の製造方
法の説明図である。
法の説明図である。
【図7】従来技術の説明図である。
2:レーザ光発生部,3:コリメート部,11:保持
溝,12:マイクロミラー,25:マイクロレンズ。
溝,12:マイクロミラー,25:マイクロレンズ。
Claims (5)
- 【請求項1】複数の半導体層を有して発散レーザ光を発
生するレーザ光発生部と、このレーザ光発生部に一体的
に着設され上記レーザ光発生部から出射した発散レーザ
光を平行レーザ光に変換するコリメート部とを具備する
ことを特徴とする半導体レーザ装置。 - 【請求項2】コリメート部は、レーザ光発生部のレーザ
光出射端部に形成された保持溝と、この保持溝に保持さ
れ上記レーザ光出射端部から出射された発散レーザ光を
平行レーザ光に変換するマイクロ光学系とを具備するこ
とを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装置。 - 【請求項3】マイクロ光学系はマイクロミラーであるこ
とを特徴とする請求項2記載の半導体レーザ装置。 - 【請求項4】マイクロ光学系はマイクロレンズであるこ
とを特徴とする請求項2記載の半導体レーザ装置。 - 【請求項5】複数の半導体を有して発散レーザ光を発生
するレーザ光発生部を製作するレーザ光発生部製作工程
と、このレーザ光発生部製作工程に引き続いて上記レー
ザ光発生部のレーザ光出射端部に保持溝を集束イオンビ
ームにより形成する保持溝製作工程と、上記発散レーザ
光を平行レーザ光に変換するマイクロ光学系を集束イオ
ンビームにより成形するマイクロ光学系製作工程と、上
記保持溝に上記マイクロ光学系を一体的に着設する組立
工程とを具備することを特徴とする半導体レーザ装置の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6949493A JPH06283810A (ja) | 1993-03-29 | 1993-03-29 | 半導体レーザ装置およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6949493A JPH06283810A (ja) | 1993-03-29 | 1993-03-29 | 半導体レーザ装置およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06283810A true JPH06283810A (ja) | 1994-10-07 |
Family
ID=13404330
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6949493A Pending JPH06283810A (ja) | 1993-03-29 | 1993-03-29 | 半導体レーザ装置およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06283810A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100701006B1 (ko) * | 2005-05-31 | 2007-03-29 | 한국전자통신연구원 | 포물선 도파로형 평행광 렌즈 및 이를 포함한 파장 가변외부 공진 레이저 다이오드 |
WO2010008119A1 (en) * | 2008-07-16 | 2010-01-21 | Electronics And Telecommunications Research Institute | Semiconductor laser diode having waveguide lens |
-
1993
- 1993-03-29 JP JP6949493A patent/JPH06283810A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100701006B1 (ko) * | 2005-05-31 | 2007-03-29 | 한국전자통신연구원 | 포물선 도파로형 평행광 렌즈 및 이를 포함한 파장 가변외부 공진 레이저 다이오드 |
WO2010008119A1 (en) * | 2008-07-16 | 2010-01-21 | Electronics And Telecommunications Research Institute | Semiconductor laser diode having waveguide lens |
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