JPH06283303A - チップ抵抗器、並びに、これを用いる電流検出回路および電流検出方法 - Google Patents

チップ抵抗器、並びに、これを用いる電流検出回路および電流検出方法

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JPH06283303A
JPH06283303A JP5072343A JP7234393A JPH06283303A JP H06283303 A JPH06283303 A JP H06283303A JP 5072343 A JP5072343 A JP 5072343A JP 7234393 A JP7234393 A JP 7234393A JP H06283303 A JPH06283303 A JP H06283303A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電流測定のためのセンサとして用いるに適し
ており、かつ信頼性および寿命をさらに向上させること
ができるチップ抵抗器を提供することを目的とする。 【構成】 角形ないし略角形チップ基板2上に、抵抗体
3と、この抵抗体の両端部からそれぞれ枝分かれ状に延
びる各一対の端子を形成するとともに、上記合計四つの
端子のうち、チップ基板の対角線方向に対向する各二つ
の端子を、それぞれ電流端子4a,4a と電圧端子4b,4b と
する一方、上記抵抗体3の延びる方向を、上記二つの電
流端子4a,4a 間をつなぐ対角線の方向に一致させるか、
または近づけたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、チップ抵抗器、並び
に、これを用いる電流検出回路および電流検出方法に関
し、DC/DCコンバータの保護回路内に電流検出セン
サとして組み込むに適するように構成したものに関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】DC
/DCコンバータの保護回路内に電流検出センサ部分と
して抵抗が組み込まれる場合があり、回路の高集積化の
要請から、かかる抵抗としてチップ抵抗器が採用される
場合が多い。
【0003】上記のチップ抵抗器は、電流センサである
がゆえに、たとえば、0.1Ω程度の低抵抗値をもつも
のが求められる。
【0004】ところで、チップ抵抗器は、回路基板に面
実装することを前提として形成されており、一般に、図
8および図9のように、平面視角形をした所定の厚みの
チップ基板a上に、抵抗体bを厚膜印刷形成するととも
に、この抵抗体bの両端部に、電極端子c,cを形成す
ることによって基本的に構成される。
【0005】上記抵抗体bないし上記電極端子c,cの
一部には、ガラスペーストを印刷・焼成することによる
保護コーティングdが施される。
【0006】上記抵抗体bの抵抗値を低めるための方策
としては、図10に示すように、抵抗体bの電極端子間
距離を縮める方法がある他、図11に示すように、抵抗
体部分として、電極端子を形成するのと同じ導体材料を
用いてこれら電極端子とともに一括パターン形成し、そ
の幅寸法を小さくするという方法がある。
【0007】いずれにしても、従来のチップ抵抗器は、
その抵抗値がいかにあろうとも、チップ基板上の中央部
に抵抗体bあるいは抵抗体部分が配置されるとともに、
これを挟むようにしてチップ基板の両端部に電極端子
c,cが形成されるという基本的構成をもっている。
【0008】ところで、上記のような低抵抗値をもつチ
ップ抵抗器を構成する場合、電極間抵抗値を所定の範囲
内にそろえることが困難な場合が多い。その理由は次の
とおりである。
【0009】上記の構成をもつチップ抵抗器の抵抗値
を、たとえば4端子法で測定する場合の等価回路は、図
12のようになる。図12においてR1 は抵抗体部分の
抵抗を表し、R2 およびR3 は、電極端子部分の内部抵
抗を表している。抵抗体部分の抵抗値R1 が小さいゆえ
に、その両端に存在する電極端子の内部抵抗R2 ,R3
がチップ抵抗器全体としての抵抗値、すなわち、端子間
抵抗の値に少なからず影響を与えることになる。
【0010】上記のチップ抵抗器の抵抗値を測定する場
合に、図12に示すように、両端電極c,c間に一定電
流を流しながら、両電極に電圧測定プローブp,pを当
てるなどすることによって、両端電極間の電圧降下を計
測し、オームの式によって、上記R1 ,R2 ,R3 の抵
抗値の総和を求めることができる。
【0011】しかしながら、特に、電極端子c,cも厚
膜印刷法によって形成されることから、電極端子の内部
抵抗R2 ,R3 の値が、チップ抵抗器の製造条件によっ
てまちまちとなり、それゆえに、上記R1 、R2 、R3
の和によって与えられるチップ抵抗器全体としての端子
間抵抗値の一定化が困難になるのである。
【0012】これにより、要求される定格抵抗値に対し
て許される誤差範囲が小さい場合には、抵抗器の歩留り
の低下をもたらすことになる。なお、抵抗値の調整は、
図10に示すタイプのものについては、抵抗体にトリミ
ングを施すことによって比較的容易に行えるが、図11
に示すタイプの導体による細幅状の抵抗をもつものにつ
いては、トミリングによる抵抗値調整は、実際上困難で
ある。
【0013】また、抵抗値のばらつきが存在すれば、か
かるチップ抵抗器を電流センサ部分として用いるユーザ
側においても、正確な電流検出ができないという問題に
もつながる。そして、電流センサとしてのチップ抵抗器
を回路基板上にハンダ付けする場合、このハンダの内部
抵抗もセンサとしての全抵抗を増大させる傾向を与え、
チップ抵抗のメーカ側が提示する定格抵抗値と、実際の
使用時での抵抗値との間に整合がとれなくなり、その結
果として電流検出が正確に行えなくなるということもあ
りえた。
【0014】このように、従来のチップ抵抗器の構成
は、低抵抗値が求められ、かつ、電流センサとして用い
る場合において、必ずしも好適なものとはいえないもの
であった。
【0015】本願発明は、上記の事情のもとで考え出さ
れたものであって、低電流値測定のためのセンサ部分と
して用いるに適するように構成した新たなチップ抵抗
器、ならびに、これを用いる電流検出回路および電流検
出方法を提供することをその課題としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0017】すなわち、本願の請求項1に記載したチッ
プ抵抗器は、角形ないし略角形チップ基板上に、抵抗体
と、この抵抗体の両端部からそれぞれ枝分かれ状に延び
る各一対の端子を形成するとともに、上記合計四つの端
子のうち、チップ基板の対角線方向に対向する各二つの
端子を、それぞれ電流端子と電圧端子とする一方、上記
抵抗体の延びる方向を、上記二つの電流端子間をつなぐ
対角線の方向に一致させるか、または近づけたことを特
徴としている。
【0018】なお、上記抵抗体は、電極端子を形成する
ための導体以外の抵抗体材料を用いて形成する他、導体
端子を形成するための材料と同一の材料を用いて、導体
端子とともに一括パターン形成する場合の双方が含まれ
るのはいうまでもない。
【0019】本願の請求項3および請求項4に記載した
発明は、上記請求項1のチップ抵抗器を用いて電流検出
を行うための回路および方法に関するものであり、上記
電流端子間に被測定電流を流すとともに、上記電圧端子
間の電圧降下を検出することによって被測定電流の検出
を行うようにしたことに特徴づけられている。
【0020】
【発明の作用および効果】本願発明の基本思想は、チッ
プ抵抗器におけるチップ基板上に形成される抵抗体の両
端部に、それぞれ、電流端子と電圧端子とを各別に形成
したというものである。
【0021】これをチップ抵抗器の製造段階における抵
抗値検査についてみれば、電流端子間に一定の電流を流
しながら、電圧端子を介して、上記電流端子を含まない
抵抗体の両端部間の電圧降下を正確に検出することがで
き、オームの式より、抵抗体の両端部間の抵抗値を正確
に計測することができる。
【0022】そして、かかるチップ抵抗器を電流検出回
路のセンサ部分として用いる場合についてみれば、電流
端子間に被測定電流を流しながら、電圧端子間の電圧降
下を計測することになる。この場合、抵抗体の抵抗値は
上記のように正確に測定された既知のものであるから、
オームの式より被測定電流を正確に検出することができ
ることになる。
【0023】さらに、本願発明では、上記合計四つの端
子のうち、チップ基板の対角線方向の対向する各二つの
端子を、それぞれ電流端子と電圧端子としている。たと
えば、角形チップ基板の四隅近傍にそれぞれ端子が形成
されている場合、右上および左下の端子を電流端子と
し、左上および右下の二つの端子を電圧端子とするので
ある。このようにすると、チップ抵抗器全体が、その中
心に関して点対称となり、180°反転させても全く同
じ形態となる。このように、チップの方向性を考慮する
ことなく、パッケージング、ユーザ側での搬送、ないし
は回路基板に対する実装を簡便に行うことができる。
【0024】さらに、本願発明では、上記抵抗体の延び
る方向を、二つの電流端子間をつなぐ対角線の方向に一
致させるか、または近づけるようにしている。これは、
電流が導体部分の最短距離を流れるという性質に着目
し、チップ基板上での電流経路にできるだけ屈曲をなく
し、チップ基板上での電流集中ないしはこれに起因する
発熱集中を回避して、熱破壊による抵抗体劣化を抑制す
るとともに、電流センサとして用いる場合のチップ抵抗
器の寿命を著しく延長しようとするものである。
【0025】以上のように、本願発明によれば、チップ
基板上の抵抗体を挟んで形成される端子の内部抵抗ある
いは基板実装時のハンダの内部抵抗を全く考慮外におい
て、抵抗体そのもの正味の抵抗値をもって電流検出セン
サとしての定格抵抗値とすることができるので、求めら
れる誤差範囲が少なくとも、容易にこの誤差範囲内に抵
抗体の抵抗値を収めることができる。
【0026】そして、チップ自体の方向性を考慮するこ
となく、簡便な搬送あるいはハンドリングによって、基
板に対する実装を行うことができる他、チップ基板上で
の電流集中に起因する抵抗体劣化を都合よく抑制してお
り、その結果、本願発明のチップ抵抗器は、低電流検出
用センサ部分としての用途に対応し、きわめて適したも
のとなり、その歩留りの向上も期待できる他、信頼性お
よび寿命が向上する。
【0027】
【実施例の説明】以下、本願発明の好ましい実施例を、
図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0028】図1および図2は、本願発明のチップ抵抗
器1の一実施例の平面および外観を示す。アルミナセラ
ミック等でできたチップ基板2の上面には、抵抗体3
と、この抵抗体3の両端部から枝分かれ状に延びる電極
端子4a,4b,4a,4bが形成されている。本実施
例においては、銀・パラジウムペースト、あるいは、銀
ペースト等の導体ペーストによって、上記抵抗体3と各
電極端子4a,4b,4a,4bとを同時に一体的に厚
膜印刷形成している。抵抗体3を上記のような導体ペー
ストで形成しても、図1に表れているように、抵抗体部
分の幅を縮めるとともに、長さを一定に保持することに
より、たとえば、0.01Ωないし1.00Ωという、
低抵抗値をもつ抵抗体として充分に機能させることがで
きる。
【0029】本願の発明のチップ抵抗器1は、後述する
ように、電流検出のためのセンサ部分として用いること
が予定されており、この抵抗体3に電流を流すための電
流端子4a,4aと、抵抗体3の両端部間の電圧降下を
検出するための電圧端子4b,4bとが、単一チップ基
板上に形成されていることによって基本的に特徴づけら
れる。
【0030】図1に示されているように、角形チップ基
板4の四隅近傍にそれぞれ端子4a,4b,4a,4b
が形成されているが、本願発明では、チップ抵抗器1の
方向性をなくすため、基板2について対角線方向に対向
する各二つの端子4a,4aおよび4b,4bを、それ
ぞれ、電流端子および電圧端子としている。本実施例に
ついてさらに具体的にいうと、図1において、基板2の
左上および右下に形成されている端子4a,4aが電流
端子であり、右上および左下に形成されている端子4
b,4bが電圧端子である。このようにすると、チップ
抵抗器1が図1において180°反転しも、全く同様の
形態となるので、非常に都合よく実装のためのハンドリ
ングを行うことができる。
【0031】さらに、本願発明では、上記抵抗体3の延
びる方向が、特に、上記二つの電流端子4a,4aを結
ぶ基板対角線の方向に一致させるか、または近づけてい
る。図1に表れているように、上記抵抗体3は、図1に
おいて水平方向に延びるように形成するのではなく、そ
の両端部がそれぞれ上記各電流端子4a,4aに近づく
ように傾斜させられているのである。
【0032】なお、図1において符号5,5は、必要に
応じて抵抗体3の長さを変更してその抵抗値を調整する
ためのトリミングを表している。
【0033】上記のチップ抵抗器1の製造は、一般的な
チップ抵抗器を同様に行うことができる。図1は完成さ
れた単一のチップ抵抗器を示しているが、このチップ抵
抗器の製造は、角形をした単位チップ基板領域が格子状
のスリットによって複数行複数列形成された材料基板上
に上記抵抗体3ないその両端部からそれぞれ枝分かれす
る合計四つの電極端子4a,4b,4a,4bからなる
導体配線パターンを、全ての領域について一括して厚膜
印刷形成し、そうしてこの材料基板をスリットに沿って
基板分割して最終的に図1のような単位チップ抵抗器を
得るのである。
【0034】なお、単位チップ基板の表面上において各
電極端子4a,4b,4a,4bの露出させるべき部分
を除く表面は、保護ガラスコート6によって覆われるの
が通常である。また、各電極端子4a,4b,4a,4
bは、チップ基板上の一次電極と、基板側面に二次電極
と、基板裏面の回り込む三次電極とがつながっており、
基板の表面から裏側に回り込むようにして最終的な形態
をとるのであるが、これについても、従前のチップ抵抗
器の製造における手法と同様に行うことができる。
【0035】上記のようなチップ抵抗器1の抵抗体(あ
るいは抵抗体部分)3の抵抗値の測定は、次のようにし
て行われる。
【0036】図3に、かかる抵抗値測定のための等価回
路を示す。両電流端子4a,4a間に一定電流を流しな
がら、両電圧端子4b,4b間の電圧降下を計測する。
かかる計測は、いわゆる4端子法によって行われる。
【0037】この図3から明らかなように、電圧端子4
b,4b間にはほとんど電流が流れないことを考慮する
と、本願発明においては、各電圧端子4b,4bが、電
流端子4a,4aとは別に抵抗体3(R1 )の端部に直
接接続されているため、仮に電流端子4a,4aに内部
抵抗(R2 ,R3 )が存在したとしても、その影響を全
く受けることなく、抵抗体3(R1 )の正味の抵抗値を
正確に計測することができる。この点は、従来において
は、図12の測定等価回路に示されるように、測定電流
が流れる端子c,c間の電圧降下を測定していたため
に、端子部の内部抵抗(R2 ,R3 )を含んだ抵抗値
(R1 +R2 +R3 )が計測されてしまい、端子部の内
部抵抗の変動によって、全体としての端子部間抵抗が大
きく変動していたことに比較し、著しい改善となってい
ることになる。
【0038】こうして、抵抗として機能させるべき部分
の抵抗値が正確に計測されることから、本願発明による
チップ抵抗器の特性の画一性が高まり、また、歩留りの
向上にもつながる。
【0039】上記のチップ抵抗器1を電流の検出回路に
おいて、電流検出センサとして用いるには、たとえば、
次のようになされる。
【0040】図4は、本願発明のチップ抵抗器1を用い
て電流検出回路7を構成する場合の等価回路例である。
図4において、符号4a,4aは、チップ上の電流端子
を、符号4b,4bは、チップ上の電圧端子をそれぞれ
示す。そして、抵抗体3の抵抗値がR1 として示され、
各電極4a,4b,4a,4bの内部抵抗値が、それぞ
れ、R2 ないしR5 として示されている。また、図中R
6 ないしR9 は、回路基板の線抵抗を示し、R10,R11
は、電圧検知器8内の内部抵抗を示している。
【0041】図4から明らかなように、電流端子4a,
4a間に測定するべき電流が流される。たとえば、DC
/DCコンバータにおける電流検出回路を構成する場合
には、上記電流端子4a,4a間に電源電流を流すべく
導線接続される。そして、電圧端子4b,4bには、電
圧検知器8の各入出力端子が接続される。
【0042】上記したことから明らかなように、かかる
検出回路7を構成するに際しては、チップ抵抗器におけ
る抵抗体3の抵抗値R1 は、既知であり、かつ正確な値
である。したがって、この抵抗体3(抵抗値R1 )間の
電圧降下を計測することにより、オームの式より、上記
抵抗体3を流れる電流値を正確に計測しうるのである。
【0043】電圧検知器の計測回路部分にはほとんど電
流が流れないから、電圧端子4b,4bの各内部抵抗R
4 ,R5 は、上記抵抗体3の両端部間の電圧降下を計測
する上でなんら不都合は生じない。
【0044】このように、本願発明では、上記電圧端子
4b,4bは、それぞれ被測定電流が流れる電流端子4
b,4b,とは別個に上記抵抗体3の両端部間に直接接
続されているため、電流端子4a,4aの内部抵抗
2 ,R3 に全く影響されることなく、被測定電流の電
流値を正確に検出することができるのである。
【0045】そして、この場合、本願発明のチップ抵抗
器1においては、抵抗体3の延びる方向を、両電流端子
4a,4aをつなぐチップ対角線の方向に近づけるよう
にしているので、各電流端子4a,4a間に被測定電流
が流れる場合、その電流経路の屈曲が少なくなる。した
がって、チップ上での電流集中に起因して局部的な発熱
集中が生じ、これが抵抗体の劣化ないし破損を促すとい
った事態を都合よく回避することができる。これによ
り、電流センサとしての使用が予定された本願発明のチ
ップ抵抗器の信頼性および寿命を著しく延長することが
できるようになる。
【0046】そして、すでに述べたとおり、本願発明の
チップ抵抗器1は、その表面上に形成される電極および
抵抗体のパターンが、中心に関して180°の点対称と
なっているので、方向性を気にすることなく、簡便な操
作によって回路基板上に実装することが可能となる。
【0047】図5は、本願発明のチップ抵抗器1の第二
の実施例を示している。この実施例では、図1に示した
単位チップ抵抗器の構成を横方向に2連式としている。
各単位部分についての構成は、図1に示したものと同様
である。
【0048】このように2連式あるいは多連式とするこ
とにより、電流検出部分が複数存在する場合に容易に対
応することができるのみならず、電流系と電圧系とを複
数の抵抗器に並列接続することにより、抵抗値を変更す
ることができる。すなわち、2連の抵抗体3のそれぞれ
が0.1Ωの抵抗値をもつとすると、これを並列的に使
用することにより、チップ抵抗器全体を0.5Ωの抵抗
として用いることが可能となる。
【0049】図6は、本願発明のチップ抵抗器の第三の
実施例を示している。図1に示した実施例では、抵抗体
3と各電極端子4a,4b,4a,4bを、同一の導体
ペーストを用いて一体パターン形成したが、この第三の
実施例では、抵抗体3を、上記各電極4a,4b,4
a,4bを形成するのとは、別の抵抗体ペーストを用い
て形成している。この抵抗体ペーストとしてはたとえば
酸化ルテニウムペースト等がある。その余の構成は、図
1の実施例と同様であり、これを電流検出センサとして
用いる場合の作用は、上記の実施例と同様である。
【0050】図7は、本願発明の第四の実施例を示して
いる。図1および図5に示した実施例では、抵抗体3の
一端から枝分かれする電圧端子4bおよび電流端子4a
を、チップ基板2の対向辺に形成したが、この第四の実
施例では、抵抗体3の一端から枝分かれする電流端子4
aおよび電圧端子4bをチップ基板2の同一辺に形成し
ている。この場合においても、抵抗体3に対して電流端
子4aと電圧端子4bが各別に形成されており、電流端
子間を流れる電流経路の屈曲をできるだけ少なくするべ
く、抵抗体3の延びる方向を両電流端子4a,4b間を
つなぐ基板対角線方向に近づけている点は、上記の各実
施例と同様である。
【0051】したがって、この第四の実施例においては
も、上記した各実施例と同様の作用効果を期待すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明のチップ抵抗器の一実施例の平面図で
ある。
【図2】図1に示したチップ抵抗器の全体斜視図であ
る。
【図3】図1に示したチップ抵抗器の抵抗値測定におけ
る等価回路図である。
【図4】図1に示したチップ抵抗器を電流測定における
電流センサとして使用する場合の回路図例である。
【図5】本願発明のチップ抵抗器の他の実施例の平面図
である。
【図6】本願発明のチップ抵抗器のさらに他の実施例の
平面図である。
【図7】本願発明のチップ抵抗器のさらに他の実施例の
平面図である。
【図8】従来のチップ抵抗器の一般的構成を示す平面図
である。
【図9】図8のIX−IX線断面図である。
【図10】低抵抗のチップ抵抗器の従来構成例を示す平
面図である。
【図11】低抵抗のチップ抵抗器の従来構成例の他の例
を示す平面図である。
【図12】従来のチップ抵抗器の抵抗チップ測定におけ
る等価回路図である。
【符号の説明】
1 チップ抵抗器 2 チップ基板 3 抵抗器 4a 電流端子 4b 電圧端子 7 電流測定回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 角形ないし略角形チップ基板上に、抵抗
    体と、この抵抗体の両端部からそれぞれ枝分かれ状に延
    びる各一対の端子を形成するとともに、 上記合計四つの端子のうち、チップ基板の対角線方向に
    対向する各二つの端子を、それぞれ電流端子と電圧端子
    とする一方、 上記抵抗体の延びる方向を、上記二つの電流端子間をつ
    なぐ対角線の方向に一致させるか、または近づけたこと
    を特徴とする、チップ抵抗器。
  2. 【請求項2】 請求項1のチップ抵抗器を複数連成して
    なる多連チップ抵抗器。
  3. 【請求項3】 請求項1のチップ抵抗器を用い、上記電
    流端子間に被測定電流を流すとともに、上記電圧端子間
    の電圧降下を検出することによって上記被測定電流の検
    出を行うようにしたことを特徴とする、電流検出回路。
  4. 【請求項4】 請求項1のチップ抵抗器を用い、上記電
    流端子間に被測定電流を流すとともに、上記電圧端子間
    の電圧降下を検出することによって、上記被測定電流の
    検出を行うことを特徴とする、電流検出方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH1126202A (ja) * 1997-07-03 1999-01-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 抵抗器
US8144481B2 (en) 2009-01-09 2012-03-27 Samsung Electronics Co., Ltd. Memory board structure having stub resistor on main board

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