JPH06282203A - 現像剤再生装置及びこの装置を用いた画像形成装置 - Google Patents

現像剤再生装置及びこの装置を用いた画像形成装置

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JPH06282203A
JPH06282203A JP6009566A JP956694A JPH06282203A JP H06282203 A JPH06282203 A JP H06282203A JP 6009566 A JP6009566 A JP 6009566A JP 956694 A JP956694 A JP 956694A JP H06282203 A JPH06282203 A JP H06282203A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 分離部における現像剤の凝集・固化を防止
し、再使用する現像剤による画像不良の発生を防止する
こと。 【構成】 網目フィルタ18を介して対向位置に配置し
た磁力発生手段19′,20′を内蔵するスリーブ1
9,20を各々回転し、磁性剤と非磁性物からなる混合
物を一方の磁力発生手段に補給して付着させ、網目フィ
ルタを通して他方の磁力発生手段へ磁性剤のみを搬送し
て、前記磁性剤に混在している非磁性物を分離する分離
装置であって、前記網目フィルタ18を介して対向位置
に配置した磁力発生手段の磁性の相対位置を変位可能に
構成した。 【効果】 上記構成により、装置本体の停止時または休
止時に前記分離部に現像剤等が凝集・固化するといった
不具合を回避できると共に、凝集・固化した現像剤によ
る画像不良の発生も防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は現像剤と異物の混在物か
ら現像剤を再生する現像剤再生装置及びこの装置を用い
た画像形成装置に関する。
【0002】
【関連技術】
(1)従来、像担持体から記録材に現像剤像を転写した
後像担持体上に残った残留物は、クリーニングブレード
等で除去され、不要物として廃棄されていた。
【0003】そこで資源の有効利用の観点から残留物の
中から現像剤を分離する装置や、この現像剤を再利用す
る装置が種々提案されている。その中でも特にメッシュ
状フィルタ上に残留物を落してこのフィルタをスリ抜け
る現像剤と、すり抜けられないその他の異物とを分離す
る装置が簡単な構成として数多く提案されている。
【0004】しかしながら、フィルタ、特にメッシュ状
フィルタを用いて現像剤とその他の異物を分離して現像
剤を再生する場合、像担持体から除去した残留物中に含
まれる紙粉等の異物によるメッシュの目詰まりが問題に
なる。特に、小さな異物をも除去する為にメッシュの目
を小さくすると、メッシュの目詰まりが生じ易い。
【0005】したがって、再生装置のメンテナンスを頻
繁に行わなければならず、実用化するのが難しかった。
【0006】この問題を解決するものとして、像担持体
から除去した残留物中の磁性トナーが、重力の作用方向
と反対方向に飛翔するように、一対の磁石によって磁場
を形成し、更に一対の磁石の間にメッシュフィルタを設
けて、磁性トナーにまみれて飛翔する紙粉等の異物の通
過を規制する装置を提案している。
【0007】この装置により、メッシュフィルタで規制
された紙粉等の非磁性物から成る異物は磁性トナーと分
離され、自重で落下、即ちメッシュフィルタから離れる
ので、メッシュの目詰まり防止に非常に有効である。
【0008】(2)また近年、環境保護を考慮して省資
源、リサイクル、廃棄物削減などへの取組が要請されて
いる状況の中で、複写機等の画像形成装置においてもそ
の部品、ユニット、或いは装置枠体などを再生または再
使用する、所謂リファービッシュが行われており、今後
もこの傾向が益々盛んになることが予想されている。ま
た耐久寿命の過ぎた製品を解体しリサイクルする作業に
おける解体のし易さを求める声も大きくなってきてい
る。
【0009】このような状況にあって、複写機等の画像
形成装置のリファービッシュまたは解体作業において
は、装置内部に残留する現像剤(トナー)の処理が最も
難しく、また扱い難い問題として指摘されている。前記
装置に用いられる現像剤としては、現在は粉体が主流で
あるが、粉体は液体または固体に比べ、大変扱い難く、
特に空気中への飛散問題は環境及び人体への影響を考え
たとき、大変に深刻な問題であり、早急なる対策が求め
られているところである。
【0010】前記問題に対する対策の1つとして、装置
内部の各ユニットに残留する現像剤を全て廃トナーとし
て1つの容器に収容するための特別な稼動モータと、こ
れを実現するための機構的な改良を施された装置が提案
されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
(1)しかしながら装置を長期間使用しないでいると、
一対の磁石の間に磁性トナーの穂立ち(紙粉等の異物も
トナーにまみれて含まれている)が形成されたままとな
る。したがってメッシュフィルタを通過せずに穂立ちと
なっている磁性トナーがメッシュフィルタに固着して、
装置を作動させてもメッシュフィルタからトナーが離れ
ずにメッシュの目詰まりを招く恐れがある。
【0012】(2)また、上記従来の装置においては、
装置内部に残留した現像剤が廃棄物として生みだされ、
この処理に大変な手間がかかるという問題があった。特
にリファービッシュ等の実現のために新たな機構を付け
加えることは、逆に廃棄物が増えることにもなり好まし
くない。またコスト的にも高い装置となり、安価な装置
の提供に障害となるものであった。
【0013】(1)そこで本発明の目的は、分離部にお
ける現像剤の凝集・固化を防止し、再使用する現像剤に
よる画像不良の発生を防止することである。
【0014】(2)また、本発明の目的は、装置のリフ
ァービッシュまたは解体時における現像剤の飛散による
人体・環境の汚染を防止することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
(1)上述した課題を解決する本発明は、一対の磁場形
成部材と、一対の磁場形成部材の一方から他方への異物
の移動を規制するフィルタと、を有し、磁性トナーと異
物の混在物から磁性トナーを再生する現像剤再生装置及
びこの装置を用いる画像形成装置において、上記一対の
磁場形成部材で形成される磁場の形状を切換える切換え
手段を有し、この切換え手段は上記一対の磁場形成部材
の互いに向い合う磁極が異極性となる第1の位置と、こ
の第1の位置とは異なる第2の位置と、に上記一対の磁
場形成部材の相対位置を切換え可能であることを特徴と
する。
【0016】(2)更に前記目的を達成する本発明は、
磁性剤に混在している非磁性物を分離する分離装置を備
えた画像形成装置において、前記画像形成装置内部に残
っている全ての磁性剤を、非磁性物を分離して回収すべ
く前記装置を制御するための制御手段を有することを特
徴としている。
【0017】
【実施例】次に、本発明を適用した分離装置を備えた画
像形成装置の第1実施例について図面を参照して説明す
る。図1は画像形成装置の概略構成を模式的に示した断
面説明図である。
【0018】図1において、1は像担持体としての感光
体、2は像担持体1上に形成された潜像に現像剤を付着
することによって顕像化する現像装置、3は現像装置2
に現像剤(本実施例における現像剤は磁性トナーを有す
る一成分現像剤)を送り込むホッパー部、4は像担持体
1上に顕像化された現像剤をシート(記録材)に転写す
る転写分離帯電器、5は像担持体1上に残留した現像剤
及びその他の付着物を回収するクリーニング装置、6は
像担持体1の除電を行う除電部、7は像担持体1上を一
様に帯電させる一次帯電器、8は原稿の画像情報を読み
取る光学読取系、8aは前記画像情報を像担持体1上に
潜像として形成する露光部、9は原稿を画像読取部へ導
く原稿処理装置、10は画像形成部にシートを給送する
シート給送部、11は搬送台、12は画像形成部で転写
されたシート上の画像(現像剤像)を定着する定着装
置、13は画像形成の完了したシートを排出するシート
排出部、14は両面記録時或いは多重記録時に再給送す
るシートを誘導する再給送シート誘導部、15は前記再
給送するシートを一旦収納する中間トレイ、16は中間
トレイ15に収納されたシートを再度画像形成部に給送
するシート再給送部である。
【0019】次に前記画像形成装置の動作について説明
する。図示しないコピー動作ボタンを押すと、原稿処理
装置9内の原稿は画像読取部へと導かれ、次いで光学読
取系8によって原稿の画像情報が読み取られ、除電部6
によって除電された感光体1は一次帯電器7によって所
定の電位に帯電され、次いで露光部8aにおいて前記画
像情報が潜像として書き込まれる。次に感光体1上に形
成された潜像は現像装置2において磁性トナーが付着さ
れることによって顕像化される。このとき現像装置2内
に磁性トナーが足りなくなるとホッパー部3より適宜補
充される。同時にシート給送部10から画像形成部の転
写位置にシートPが送り込まれると、転写分離帯電器4
によって像担持体1上の現像剤像が前記シートP上に転
写され、転写後搬送台11により定着装置12へ送ら
れ、シートP上の現像剤像は定着される。定着後、前記
シートPは片面コピーの場合はそのままシート排出部1
3へと排出され、両面記録モード或いは多重記録モード
の場合は排出されずに再給送シート誘導部14によって
中間トレイ15上に積載・収納され、所定枚数収納され
たところで、シート再給送部16によって一枚ずつ分離
・給送され、画像形成部の転写位置へと再度給送され
る。そして次の原稿が原稿処理装置9により画像読取部
に導かれると、同様にして前述した工程を繰り返し、定
着後シート排出部13へと排出される。
【0020】そして、画像形成動作中に転写分離帯電器
4によってシートP上に転写されなかった感光体1上の
現像剤及び紙粉、ゴミ等の残留物はクリーニング装置5
によって除去される。ここで除去された現像剤及びその
他の付着物(以下、異物と記す)を後述する現像剤再生
装置17(以下、再生装置と称する)へと送られる。
【0021】次に再生装置について図面を参照して説明
する。図2は本発明を適用した再生装置の構成を示す断
面説明図、図3は本発明を適用した再生装置の側面説明
図、図4は再生装置によって磁性トナーと非磁性物(異
物)を分離している様子を示した要部説明図である。
【0022】図において、17aは再生装置17の枠体
であり、非磁性材(例えば非磁性ステンレス線、非磁性
黄銅線やナイロン繊維など)から成る網目フィルタ18
重力作用方向に対して略垂直(即ち水平面に対する傾き
のα=0°)に配置されており、その上下にはマグネッ
トローラ(磁場形成部材)19′、20′を内蔵する非
磁性のスリーブ19、20が配置されている。そしてマ
グネットローラ19′、20′の磁極N19とS20が図2
のように常に向き合ったままの状態で、スリーブ19、
20は図2の矢印の方向に回転する。このスリーブ20
の回転により、スリーブ20表面に吸着した残留物がス
リーブ20の回転方向と同方向に移動し、また、スリー
ブ19の回転により、スリーブ19表面に吸着した磁性
トナーがスリーブ19の回転方向と同方向に移動する。
【0023】尚、前記スリーブ19、20同士が前記メ
ッシュ18を介して対向する磁性トナーと異物を分離す
る分離部における磁極N19、S20の磁力の関係は、N19
>S20となるように設定されている。また、前記メッシ
ュ18は支持部材21によって保持されており、この支
持部材21には駆動モータ22に連結されたカム23が
接している。従って、前記駆動モータ22の駆動によっ
て回転するカム23によって前記支持部材21に振動が
付与され、それに保持されたメッシュ18に振動が伝達
される。
【0024】また、24、25は現像剤を搬送するため
の搬送スクリューであって、搬送スクリュー24はクリ
ーニング装置5に回収された磁性トナー及び異物を再生
装置17へ搬送するものであり、搬送スクリュー25は
再生された磁性トナーを現像装置2(ホッパー部3を含
む)へ再供給するものである。26はスリーブ20表面
の付着物の層厚を規制するドクターブレード、27はス
リーブ19表面に付着した磁性トナーを掻き取る掻き取
りブレードである。28はスリーブ20表面に付着して
いる付着物(非磁性物)を回収部29へ掻き落とす非磁
性当接部材である。また、30はトナー等の微粉体が再
生装置外にもれるのを防ぐシール部材である。
【0025】次に、前記再生装置17による磁性トナー
と異物との分離動作について説明する。先ず、クリーニ
ング装置5によって像担持体1上から回収された磁性ト
ナー及び異物は、搬送スクリュー24によって再生装置
17内部のスリーブ20側へ供給される。次いで磁性ト
ナー及び異物は、前記スリーブ20表面に付着してスリ
ーブ20の回転に伴い上方へ搬送される。ここで、紙粉
等の異物は非磁性であるが、感光体から回収された状態
では磁性トナーにまみれているので、磁性トナーと共に
スリーブ20表面に付着する。そして、スリーブ20に
付着したトナーと異物の混在物はドクターブレード25
によって所定の層厚に規制され、スリーブ20とスリー
ブ19とが対向する分離部へ送り込まれる。
【0026】前記分離部における磁極N19、S20の磁力
関係は、前述したようにN19>S20となるように設定さ
れているため、前記スリーブ20によってスリーブ19
と対向する分離部へ送られた磁性トナー及び異物は、マ
グネット19′、20′によって形成される磁場によっ
て前記スリーブ20の表面から前記スリーブ19表面に
向って飛翔する。
【0027】この時、スリーブ19、20の間にはメッ
シュ状のフィルタ18が設けられているので、粒径の小
さな磁性トナーだけがメッシュ18の目を通過し、トナ
ーよりもはるかに大きな紙粉等の異物はメッシュ18に
よって通過を規制される。
【0028】前記メッシュ18の目は(好適には、開口
150μm(#100)〜開口37.5μm(#40
0)の開口を有している)図4に示すように磁性トナー
の粒径(平均粒径5〜20μm)の数倍の隙間を有して
いるため、磁性トナーはスムーズに通過する。
【0029】また、メッシュ18によって通過を規制さ
れた非磁性の異物は、異物に付着していた磁性トナーが
少なくなることにより、重力に反して飛翔する力を失
い、自重でスリーブ20表面上に落下する。
【0030】更に本実施例においては、メッシュ18の
目にひっかかった紙粉があっても、駆動モータ22に連
結されたカム23によってメッシュ18に振動(好適に
は、振動数50Hz以上、振幅0.2〜4.0mm程
度)が与えられているため、メッシュ18にひっかかっ
た異物は振り落される。
【0031】また、磁性トナー自体の自重は小さく、磁
力による搬送力の方が充分に大きくなるように磁場を設
定することによりより容易に磁性トナーを飛翔させるこ
とができる。
【0032】このように本実施例では、残留物を重力作
用方向下流側から上流側へ搬送してトナーと異物を分離
するように設定しているため、磁性トナーから分離され
た非磁性物(異物)はメッシュ18の下側面で通過を規
制され、それゆえ、スリーブ19側へ移動する力を失っ
た非磁性物は自重でスリーブ20上へ落下する。更に本
実施例ではメッシュ18に与えられる振動によって強制
的に非磁性物を振り落しているので、効率的に磁性トナ
ーと異物とを分離でき、また継続的にメッシュ18の目
詰まりを防止できる。
【0033】また、分離されスリーブ19に付着した磁
性トナーはスリーブ19回転に伴い下流側へと搬送さ
れ、掻き取りブレード27によりその表面から掻き落と
され、搬送スクリュー25によって再生装置17外へと
搬送される。そして再生された磁性トナーは図示しない
搬送装置によって現像装置2(ホッパー部3を含む)へ
と搬送されて再度現像に供与される。
【0034】前記分離部で分離されたたき落とされた異
物は、スリーブ20上に落ち、スリーブ19側へ飛翔せ
ずに、その表面に残留した磁性トナーと共に更に搬送さ
れ、該スリーブ20に当接している非磁性当接部材28
によって一旦スリーブ20表面から剥離される。この非
磁性当接部材28は小さい当接圧によりスリーブ20に
接触しているため、スリーブ20上に弱い力で付着して
いる異物などは掻き取ることができるが、分離部で分離
しきれず残留してしまった磁性トナーのかたまりは磁力
によりスリーブ20上に強い力で吸着されているため、
非磁性当接部材28によっては掻き落とすことができ
ず、更に下流側へ搬送されて再度分離の機会を得ること
となる。このような一連の工程を繰り返すことにより、
磁性トナーのかたまりも徐々に破壊され、スリーブ19
に付着するようになる。依って回収部29には磁性トナ
ーは殆ど回収されず、回収部29に貯留されるのは非磁
性物から成る異物が大部分である。
【0035】以上のように、磁性トナーの凝集を破壊
し、メッシュ18に付着した異物を重力作用方向にたた
き落とすことにより前記メッシュ18部分の目詰まりを
抑制して継続的に効率的に分離することができる。
【0036】また、本発明に係る再生装置は、コピー動
作休止時または装置のメインスイッチOFF時等の再生
装置に通電がされていない時におけるメッシュ18の目
詰まり防止をするために、前記メッシュ18を介して対
向位置に各々配置したスリーブ19、20内のマグネッ
ト19′、20′の磁極の相対位置を変位可能に構成し
ている。以下図5及び図6を用いて詳述する。
【0037】再生装置17の枠体17aの外部には、前
記スリーブ19、20に対して回動自在に内蔵されてい
るマグネットの軸端19a、20aが突出しており、こ
の軸端19a、20aはDカット形状を成している。前
記Dカット形状の軸端19a、20aには極決め板3
1、32の一端がそれぞれ嵌合している。前記極決め板
31の他端は前記枠体17aにビス固定されている。再
生装置が作動してトナーと紙粉の分離を行っている時の
スリーブ19に内蔵されたマグネットの磁極位置は図2
に示す如き位置に固定されている。また、マグネット2
0′に固定された軸に嵌合している前記極決め板32の
他端には軸33が締められていて、この軸33にレバー
34の一端に穿設された長穴35が嵌合している。前記
レバー34は枠体17aに固着した回転支点36を有
し、その他端はピン37によりソレノイド38の鉄芯3
9に係合している。また前記レバー34の一端の長穴3
5近傍には引張バネ40の一端が引っ掛けられていて、
この引張バネ40の他端はソレノイド支台41の曲げ起
こし部42に引っ掛けられている。これにより前記スリ
ーブ20に内蔵されたマグネットは引張バネ40の復元
力により反時計方向に回転付勢されている。更にこのよ
うに回転付勢されたスリーブ20のマグネットはレバー
34がソレノイド支台41の曲げ起こし部43に当接す
ることによりその位置規制、即ち磁極位置が固定され
る。尚、前記スリーブ19、20の回転駆動は不図示の
駆動源よりギア等を介して駆動伝達されて行われる。
【0038】従って本実施例の現像剤再生装置では、コ
ピー動作中も、それ以外の時もマグネット19′は常に
同じ向きに固定されている。即ちメッシュ18に対向す
る位置には図2のように常にN極が固定されている。
【0039】一方、マグネット20′はコピー動作中と
それ以外の時で、メッシュ18に対向する磁極が変わ
る。
【0040】即ち、コピー動作中は図5に示すように、
ソレノイド38に通電して鉄芯39を吸引することによ
り、スリーブ20に内蔵されたマグネットの磁極位置が
図2に示す如き現像剤再生可能位置に固定される。ここ
に前記ソレノイド38はその支台41に対し、鉄芯39
の吸引時にマグネット20′の磁極位置を正確にするた
め、調整可能に取り付け得る構成となっている。
【0041】そして、コピー動作が終了すると、図6に
示すように前記ソレノイド38の通電がOFFして、レ
バー34が引張バネ40の復元力により反時計方向へ回
動すると共に極決め板32も同方向に回動して、マグネ
ット20′の磁極N20がスリーブ19のマグネットの磁
極N19に対向するところで前記レバー34がソレノイド
支台41の曲げ起こし部43に当接して、マグネット2
0′の磁極位置が固定される。即ち、コピー動作時以外
の時は、メッシュに対してN20とN19が対向するので磁
性トナーはN20からN19に飛翔しない。
【0042】以上の構成及び動作により、スリーブ1
9、20の分離部近傍での現像剤の凝集固化が、コピー
動作休止中または画像形成装置のメインスイッチOFF
時に生じるのを防止することができる。
【0043】尚、この実施例では、コピー休止時の一対
の磁場形成部材の互いに向い合う磁極が同極性になるよ
うに設定されているが、必ずしも同極性が対向している
必要はなく、N19に対してS20とN20の中間位置が対向
していてもかまわない。ただしN19に対してN20を対向
させた方がメッシュの目詰まりにより効果がある。要す
るに、再生装置が作動していない時に、一対の磁場形成
部材の間に磁性トナー(この時点では非磁性の異物も含
まれている)の穂立ちができないような磁場を形成すれ
ばよい。
【0044】また上記実施例においては、前記ソレノイ
ド38のOFF時のマグネットの回転方向をスリーブ2
0の回転方向と同方向に設定しているが、これをスリー
ブ20の回転方向と逆方向に回転するように設定しても
良く、この場合にはドクターブレード26とスリーブ2
0との間に入り込んだ現像剤以外の紙粉等の夾雑物(異
物)をコピー動作休止時にスリーブ18・ブレード26
間から外方へ出すように作用するので、これらの夾雑物
がもとで前記スリーブ20・ブレード26間に現像剤の
塊が生じるなどしてスリーブ20表面の現像剤層厚が部
分的に変化してメッシュ18部への現像剤の搬送力が低
下するなどの不具合を回避できる。
【0045】更に、上記実施例において、スリーブ20
に内蔵されたマグネット20′の代わりにスリーブ19
に内蔵されたマグネットの方を回転させるように構成し
ても良いことは言うまでもない。
【0046】また図7に示すように、網目フィルタとし
てのメッシュ18を概略垂直に設置し、その両側の対向
位置に磁性発生手段としてのマグネットを内蔵したスリ
ーブ19、20を設置して構成した再生装置に対しても
前述した本発明の適用は可能である。
【0047】次に本発明の第2実施例について図面を参
照して説明する。図8は本実施例の構成を示す断面説明
図である。尚、前述した実施例において説明した部材と
同等の機能を有する部材には同符号を付している。
【0048】図8において、51、52はそれぞれ分離
部の対向位置で反対の極性の磁極がくるように配置され
た磁力発生手段としてのマグネットローラである。前記
マグネットローラ51の磁極(N11、S11)とマグネッ
トローラ52の磁極(N21、S21)との磁力関係は、N
11>S21、S11>N21となるように設定されている。ま
た、前記磁極はある設定された角度で配置されており、
後述する駆動源によって共に同速度で回動することによ
り分離部において対向する磁極が常に逆極性になるよう
に設定されている。
【0049】次に、前記現像剤再生装置の動作について
説明する。前記マグネットローラ52上の現像剤はドク
ターブレード26によって層厚規制されて分離部へと搬
送され、対向する磁極による集中磁力線により現像剤は
効率的に引き付けられる。このとき、分離部における磁
極の磁力関係は、前述したように上方のマグネットロー
ラ51の磁極N11、S11のほうが下方のマグネットロー
ラ52の磁極N12、S12より大きいので、前記現像剤は
磁極N11、S11に強く引き付けられメッシュ18を介し
て上方へ引き上げられる。そしてメッシュ18により現
像剤と異物とが分離される。
【0050】また、前記マグネットローラ51には磁性
材からなる掻き取りローラ53が当接回転されており、
マグネットローラ51上の分離された現像剤を一旦掻き
取りローラ53上に引き付け、掻き取りローラ53に当
接された掻き取りブレード54によって現像剤が掻き落
とされるように設定されている。そして異物と分離され
た現像剤は搬送スクリュー25によって再生装置17外
へと搬送される。また、残留異物は残留現像剤と共にマ
グネットローラ52により更に下流側へ搬送され、非磁
性材からなるクリーニングブラシ55によって異物が回
収され、突起部17alによって回収部29へ掻き落と
される。このとき、現像剤は磁性を持っているのでマグ
ネットローラ52に吸着されたままになっており、クリ
ーニングブラシ55に回収されることなくそのまま下流
側へ搬送され、再度分離の機会を得ることになる。依っ
て、回収部29には現像剤は殆ど回収されず、回収部2
9に貯留されるのは非磁性物から成る異物が大部分であ
る。
【0051】また、前記装置17は、コピー動作停止時
または休止時におけるメッシュ18の目詰まり防止をす
るために、前記メッシュ18を介して対向位置に各々配
置したマグネットローラ51、52の磁性の相対位置を
変位可能に構成している。以下図9乃至図11を用いて
詳述する。図9及び図10は前記再生装置における磁極
の変位機構の構成を示す構成説明図、図11は前記再生
装置の制御系を示すブロック図である。
【0052】前記再生装置17の枠体17a外部におけ
るマグネットローラ51の軸端51aにはギア56が嵌
合しており、前記枠体17aに回動可能に設けられたギ
ア57を介して不図示の駆動源より駆動伝達される。ま
た、マグネットローラ52の軸端52aには前記ギア5
6と噛み合うギア58が設けられており、前記マグネッ
トローラ52の軸端52aと前記ギア58との間には回
転方向を一方向に規定するワンウェイクラッチ59が設
けられている。このワンウェイクラッチ59の作用によ
りギア58が分離装置作動時に矢印方向に回転する場合
にのみ前記マグネットローラ52が前記ギア58と共同
して矢印方向に回転する構成となっている。前記ギア5
6と前記ギア58の歯数はマグネットローラ51、52
の対向部における磁極が常に逆極性となるように位相を
合わせて回転する必要上、同一の歯数で構成されてい
る。そして前記マグネットローラ51、52とそのギア
56、58の初期組立時或いはサービス時に分解・組立
する際には、マグネットローラ51、52に磁極合わせ
のための刻印等の基準を設けることにより初期位相合わ
せが可能である。
【0053】前記マグネットローラ51、52は通常の
動作時は図中矢印方向に回転して回収現像剤から紙粉等
の異物を分離しているが、コピー動作が終了すると、先
ず始めにマグネットローラ51、52は続けて矢印方向
に駆動軸からの駆動を受けて回転する。そしてマグネッ
トローラ51の駆動ギア56の側面に固着して設けられ
たフラッグ60が再生装置17の枠体17aに支板61
を介して設けられたフォトセンサ62を遮ったところ
で、このフォトセンサ62からの信号により前記マグネ
ットローラ51、52の駆動が停止して、磁極N11と磁
極S21とが分離部で対向する位置に規制される(図8参
照)。
【0054】その後、不図示の駆動源は装置本体を制御
するマイクロプロセッサユニット(MPU)からの指令
を受けてマグネットローラ51、52を矢印方向とは逆
方向に回転させるよう駆動する。そして同じく駆動ギア
56の側面に固着して設けられたフラッグ63が前記支
板61を介して設けられたフォトセンサ64を遮ったと
ころで、このフォトセンサ64からの信号により前記マ
グネットローラ51、52の回転は停止される。
【0055】上記動作においてマグネットローラ52と
ギア58との間には前述の如く作用するワンウェイクラ
ッチ59が設けられているので、前記ギア58が上述の
如く矢印方向とは逆方向に回転する間はマグネットロー
ラ52は回転しない。このため、最終的に前記フラッグ
63が前記フォトセンサ64を遮ったところでマグネッ
トローラ51の磁極S11とマグネットローラ52の磁極
21が分離部で対向して停止するよう構成できる。
【0056】前記再生装置の制御系は、図11のブロッ
ク図に示すように、前記フォトセンサ62、64からの
信号が入力インターフェース65を介してマイクロプロ
セッサユニット(MPU)66に伝送され、前記信号に
応じて出力インターフェース67を介してモータドライ
バ68を駆動し、前記マグネットローラを駆動する駆動
モータ69を駆動するよう構成している。
【0057】前述した本実施例の再生装置においては、
分離部でマグネットローラ51、52の同極が対向した
ときに、その反発力により前記マグネットローラ51、
52が回転して対向磁極がズレるのを考慮して駆動源で
あるモータに微少な電流を流して、その保持力を持って
前記回転を防止するなどの構成をその反発力の度合いに
応じて設けても良い。
【0058】また、前記マグネットローラへの駆動伝達
を前述した分離装置とは逆に、マグネットローラ52か
ら引き伝え、ワンウェイクラッチ59をマグネットロー
ラ51とギア56との間に設けた構成にしても良いこと
は言うまでもない。
【0059】次に、本発明を適用した画像形成装置の第
3実施例について図面を参照して説明する。尚、画像形
成装置及び前記画像形成装置に備えられた分離装置の構
成とその動作については前述した実施例において詳述し
たので、ここでは詳しい説明は省略する。また、同等の
機能を有する部材には同符号を付している。
【0060】図12は像担持体から除去した現像剤の搬
送経路を拡大して模式的に示した斜視説明図である。図
12に示すように、像担持体1上から除去した現像剤及
び紙粉等の異物はクリーニング装置5から内部に搬送ス
クリュー等を有する搬送パイプ70に送り込まれる。搬
送パイプ70に送り込まれた前記現像剤及び紙粉等の異
物は、前述した分離装置17へと送り込まれる。更に分
離装置17内で紙粉等の異物を分離された現像剤は、ホ
ッパー部3へと送られて、この後現像装置2へ供給され
て再び画像形成に寄与することとなる。
【0061】このような機構を持つ装置においては、装
置の再生または解体時に、前記クリーニング装置5、搬
送パイプ70、分離装置17等の現像剤搬送経路中に像
担持体1上から除去した現像剤が残留しており、更に現
像装置2、ホッパー部3にも未使用の現像剤が残留して
いる。そこで、本発明に係る画像形成装置では、これら
の現像剤を装置の再生または解体を行う前に全て1ヶ所
に回収すべく前記装置を制御する制御系を有している。
【0062】本実施例にあっては、装置本体内の全ての
現像剤を1ヶ所に回収するために前記ホッパー部3内に
回収容器(不図示)が設けられていると共に、現像剤を
自動回収するモードを装置本体の図示しない操作部の操
作パネル上において行えるように構成している。これに
より、前記現像剤を装置本体から簡単に取り出すことが
できると共に、この取り出した現像剤を再使用すること
も可能である。
【0063】図13は本発明に係る画像形成装置の制御
系を示すブロック図である。操作部71において装置内
の現像剤を自動回収する設定が行われると、入力インタ
ーフェース72を介して電気信号が入力され、この電気
信号を受けて装置本体を制御するマイクロプロセッサユ
ニット(MPU)73は、次の如く指令を発する。
【0064】つまり、現像装置2、ホッパー部3に残留
した現像剤の回収に関して像担持体1上にベタ画像等を
形成して、これをクリーニング装置5で回収すべく、出
力インターフェース74を介して前記像担持体1等の各
ユニットを駆動しているメインモータ75等の駆動手段
のモータドライバ76に駆動信号を発すると共に、帯電
器7等の像担持体1周りのプロセス手段に所定の像形成
を行わせるための制御信号を発する。これらの制御によ
り現像装置2、ホッパー部3に残留した現像剤がクリー
ニング装置5へと送られる。ここで、前記回収動作中は
現像装置2、ホッパー部3の現像剤残量検知手段が作動
しないよう制御されている。
【0065】そして、クリーニング装置5に回収された
現像剤及び前述の現像剤搬送経路中に残留した現像剤を
回収するため、クリーニング装置5、搬送パイプ70、
分離装置17を引き続き駆動させるべく前記マイクロプ
ロセッサユニット(MPU)73は出力インターフェー
ス74を介して各駆動手段(メインモータ75等)のモ
ータドライバ76に信号を発する。これらの制御により
装置内の現像剤が全て1ヶ所に回収される。
【0066】この最後に残留した現像剤を分離装置17
を通して再使用可能な現像剤として回収する段階では、
像担持体1上には既に現像装置2から供給される現像剤
がないため、クリーニング装置5において像担持体1上
の現像剤を除去するクリーニングブレードと像担持体1
との摩擦力が増大してしまい、従来使用されているウレ
タンゴムから成るクリーニングブレードではブレードめ
くれの現象が発生し、前記像担持体1の駆動負荷が急激
に増大して装置本体の駆動が停止することが予想され
る。これを防止するために本発明に係る画像形成装置で
はクリーニングブレードの材質として次に説明するもの
を用いている。
【0067】即ち、クリーニングブレードの材質の組成
として、フッ素ゴムと溶融フッ素樹脂のポリマーアロイ
であるゴムを用いており、この組成を有するゴムとして
は商品名『ルーロンLE』等がすでに商品化されてい
る。そして本発明者は上記組成の材料によって形成され
たクリーニングブレードでは像担持体との間に現像剤が
介在しなくともブレード圧を適宜選択することで前記ブ
レードめくれを生じないことを確認した。この組成のゴ
ムは一体成形であるため、従来のゴムの滑り性を改善す
るために行われていたフッ素樹脂の張り付け或いはコー
ティングに比べると、耐久性、コストの点において優れ
るという特徴を有しており、上記制御系を有する画像形
成装置のクリーニングブレードの材質としては好適であ
る。更に前記現像剤の回収時にのみブレード圧を低減さ
せるための特別な時間も費用も不要であり、装置の信頼
性、コストの点で特に有利となる。
【0068】また、前記画像形成装置のクリーニング装
置5はクリーニングブレードによって掻き落とされた現
像剤を捕集するローラを有しており、このローラとして
は、シリコンゴムローラを直接像担持体に当接させる構
成のものや、マグネットローラ上に所定の厚さの現像剤
層を形成して、この現像剤層を像担持体に当接させる構
成のものが製品化されているが、後者のマグネットロー
ラではその表面に付着している現像剤層を回収すること
ができない。そこで、前記マグネットローラに接離して
磁性剤層を除去する部材を設けることにより、前記マグ
ネットローラ上のトナーも全て回収することが可能とな
る。以下、図面を参照して前述したクリーニング装置に
ついて詳しく説明する。
【0069】図14は前記クリーニング装置5の概略構
成を示す断面説明図であって、紙面に垂直方向に延びて
いるクリーニング装置5が円筒状に形成されて図中矢印
方向に回転する像担持体1に平行に近接配置されてお
り、クリーニングブレード81は、一方の端縁のエッジ
を像担持体に圧接配置すると共に、他方の端縁は支持部
材81aに取着してあり、該支持部材81aは軸82に
回動自在に枢着してある。
【0070】更に、上記軸82は紙面に垂直方向に延び
る軸83に枢着された支持部材83aに取着してあり、
この支持部材83aには、クリーニング装置5の上蓋8
4に取着した支持部材85aに一端を係止したバネ85
の他端が取着してある。従って、前記クリーニングブレ
ード81のエッジは、像担持体1表面に前記バネ85の
作用で圧接されていることになる。このように構成して
あるから、クリーニングブレード81のエッジは常時全
長にわたって均一に像担持体1表面に当接して残留現像
剤を掻き落とすことができる。
【0071】また、クリーニング装置5の内部、前記ク
リーニングブレード81の上流側(像担持体の走行方向
に見て)には、図15に示す軸86aに設けられてお
り、不図示の駆動源によって像担持体1と相対回動する
マグネットローラ86が配設してあって、この表面に形
成される磁気ブラシで像担持体1表面を摺擦するように
なっている。また、図15に示す軸87aには搬送スク
リュー87が設けてあり、クリーニング装置5内に回収
された現像剤を装置外に排出する。
【0072】更に前記マグネットローラ86にはその近
傍に非磁性材料からなる現像剤層規制ローラ88が配設
してあり、該ローラ88にはクリーニング装置5内不動
部適所に固定してあり、現像剤通過用の開口を形成した
支台89に取り付けたスクレーバ90が当接していて、
前記ローラ88によってマグネットローラ86表面に形
成される現像剤層の厚みを規制し、余剰の現像剤は支台
89に設けた開口部から搬送スクリュー87に導くもの
とする。
【0073】前記マグネットローラ86の両端部分に
は、不図示のスクレーパが固定的に配設してあり、これ
によって当該部分における現像剤の層形成を阻止する。
前記スクレーパの位置は画像形成領域外にあって、クリ
ーニング装置5端部からのトナー飛散を防止している。
【0074】また、図16に詳しく示すように、前記マ
グネットローラ86の長手方向全域にわたって軸91に
取着されたスクレーパ92が、前記マグネットローラ8
6に対して接離可能に配設してある。前記軸91の一方
の端部にはレバー93が設けてあり、その端部はソレノ
イド94のプランジャに取着されており、前記レバー9
3はバネ95によって、前記軸91をスクレーパ92が
マグネットローラ86から離隔する方向に偏倚してい
る。
【0075】従って、前述した現像剤回収動作が開始さ
れると、前記ソレノイド94がオンしてスクレーパ92
がマグネットローラ86に当接して、その部分に付着し
た現像剤を現像剤通過用の開口92aを通して除去す
る。
【0076】図17は他の実施例態様を示すクリーニン
グ装置の断面説明図であって、このものにおいては、マ
グネットローラ86に平行に配置した軸96の両端にア
ーム97が配設してあり、このアーム97間にはローラ
98が配設してあって、このローラ98が現像剤回収時
にマグネットローラ86に当接して同様に現像剤層を除
去している。このローラ98のマグネットローラ86へ
の接離手段が、図16に示す場合と同様に構成すること
が可能であることは容易に理解できるところであろう。
このような構成によって、前述の実施例の場合と同様の
作用を奏することができると共に、この場合にはマグネ
ットローラを摩耗する恐れがない。
【0077】以上の実施例においては、スクレーパ92
或いはローラ98のマグネットローラ86への接離手段
としてソレノイドを利用したが、例えばカムを用いてマ
グネットローラ86或いはトナー層規制ローラ88の回
転に同期してスクレーパ92或いはローラ98をマグネ
ットローラ86に接離させることも可能である。
【0078】
【発明の効果】
(1)以上説明したように、網目フィルタを介して対向
する2つの磁力発生手段の同一極が分離部において対向
する如く磁性の相対位置を変位可能に構成したので、装
置本体の停止時または休止時に前記分離部に現像剤等が
凝集・固化するといった不具合を回避できると共に、回
収現像剤から紙粉等の異物を分離する機能を長期間にわ
たって維持することができ、サービスマンによるメンテ
ナンス等の訪問を大幅に省くことができる。更に、凝集
・固化した現像剤による画像不良の発生も防止でき、高
信頼性、高画質の装置を提供することができる。
【0079】(2)以上説明したように、装置本体内に
残っている磁性剤を再使用可能な磁性剤として回収すべ
く前記装置を制御する制御手段を有しているため、前記
画像形成装置のリファービッシュまたは解体を行う前に
前記磁性剤を全て1ヶ所に回収することができ、前記装
置のリファービッシュまたは解体時に磁性剤が飛散して
人体・環境に及ぼす汚染を防止することができる。また
クリーニング装置がマグネットローラを有する場合、そ
のマグネットローラ上の現像剤を除去する除去部材を備
えているため、この現像剤も回収することができる。更
に、クリーニング装置のクリーニングブレードとして摩
擦係数の低いフッ素ゴムと溶融フッ素樹脂のポリマーア
ロイ成形品を用いているので、現像剤回収時に予想され
るブレードめくれの発生を、例えばブレード圧を低減さ
せるための特別な機構を設けることなく防止することが
でき、信頼性が高く、安価な装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像剤再生装置を備えた画像形成装置
の概略構成を模式的に示した断面図である。
【図2】本発明の第1実施例の現像剤再生装置の構成を
示す断面図である。
【図3】本発明を適用した現像剤再生装置の側面図であ
る。
【図4】現像剤再生装置によって現像剤と非磁性物(異
物)を分離している様子を示した要部説明図である。
【図5】第1実施例における磁極の変位機構の構成を示
す構成説明図である。
【図6】第1実施例における磁極の変位機構の構成を示
す構成説明図である。
【図7】本発明の第1実施例の変形例を示す断面図であ
る。
【図8】本発明の第2実施例の分離装置の構成を示す断
面図である。
【図9】第2実施例における磁極の変位機構の構成を示
す構成説明図である。
【図10】第2実施例における磁極の変位機構の構成を
示す構成説明図である。
【図11】現像剤再生装置の制御系を示すブロック図で
ある。
【図12】像担持体から除去した現像剤の搬送経路を拡
大して模式的に示した斜視説明図である。
【図13】本発明に係る画像形成装置の制御系を示すブ
ロック図である。
【図14】前記画像形成装置におけるクリーニング装置
の概略構成を示す断面説明図である。
【図15】前記画像形成装置におけるクリーニング装置
の斜視説明図である。
【図16】前記クリーニング装置におけるマグネットロ
ーラ部分の拡大模式図である。
【図17】前記画像形成装置におけるクリーニング装置
の概略構成を示す断面説明図である。
【符号の説明】
1 像担持体 2 現像装置 3 ホッパー部 4 転写分離帯電器 5 クリーニング装置 6 除電部 7 一次帯電器 8 光学読取系 8a 露光部 9 原稿処理装置 10 シート給送部 11 搬送台 12 定着装置 13 シート排出部 14 再給送シート誘導部 15 中間トレイ 16 シート再給送部 17 分離装置 17a 枠体 17al 突起部 18 メッシュ 19、20 スリーブ 19a、20a 軸端 21 支持部材 22 駆動モータ 23 カム 24、25 搬送スクリュー 26 ドクターブレード 27 掻き取りブレード 28 非磁性当接部材 29 回収部 30 シール部材 31、32 極決め板 33 軸 34 レバー 35 長穴 36 回転支点 37 ピン 38 ソレノイド 39 鉄芯 40 引張バネ 41 ソレノイド支台 42、43 曲げ起こし部 51、52 マグネットローラ 51a、52a 軸端 53 掻き取りローラ 54 掻き取りブレード 55 クリーニングブラシ 56、57、58 ギア 59 ワンウェイクラッチ 60 フラッグ 61 支板 62 フォトセンサ 63 フラッグ 64 フォトセンサ 65 入力インターフェース 66 マイクロプロセッサユニット 67 出力インターフェース 68 モータドライバ 69 駆動モータ 70 搬送パイプ 71 操作部 72 入力インターフェース 73 マイクロプロセッサユニット(MPU) 74 出力インターフェース 75 メインモータ 76 モータドライバ 81 クリーニングブレード 81a 支持部材 82、83 軸 83a 支持部材 84 上蓋 85 バネ 85a 支持部材 86 マグネットローラ 86a 軸 87 搬送スクリュー 87a 軸 88 現像剤層規制ローラ 89 支台 90 スクレーパ 91 軸 92 スクレーパ 92a 開口 93 レバー 94 ソレノイド 95 バネ 96 軸 97 アーム 98 ローラ

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の磁場形成部材と、一対の磁場形成
    部材の一方から他方への異物の移動を規制するフィルタ
    と、を有し、磁性トナーと異物の混在物から磁性トナー
    を再生する現像剤再生装置において、 上記一対の磁場形成部材で形成される磁場の形状を切換
    える切換え手段を有し、この切換え手段は上記一対の磁
    場形成部材の互いに向い合う磁極が異極性となる第1の
    位置と、この第1の位置とは異なる第2の位置と、に上
    記一対の磁場形成部材の相対位置を切換え可能であるこ
    とを特徴とする現像剤再生装置。
  2. 【請求項2】 上記フィルタはメッシュを有する請求項
    1に記載の現像剤再生装置。
  3. 【請求項3】 上記磁場形成部材はマグネットローラを
    有する請求項1に記載の現像剤再生装置。
  4. 【請求項4】 上記装置は更に上記マグネットローラの
    周りに回転可能なスリーブを有する請求項3に記載の現
    像剤再生装置。
  5. 【請求項5】 上記装置は、磁性トナーを再生する時に
    上記一対の磁場形成部材の磁極が互いに異極性で向い合
    い、再生時以外の時に磁極が同極性で向い合う請求項1
    に記載の現像剤再生装置。
  6. 【請求項6】 上記装置は更に、表面に混在物を担持す
    る第1のスリーブと、第1のスリーブ表面から飛翔した
    磁性トナーを担持する第2のスリーブを有し、上記フィ
    ルタは重力作用方向において上記第1のスリーブより上
    流側且つ上記第2のスリーブより下流側に配置されてい
    る請求項4に記載の現像剤再生装置。
  7. 【請求項7】 上記第1の及び第2のスリーブは、上記
    一対のマグネットローラが異極性で向い合っている時に
    回転し、上記一対のマグネットローラが同極性で向い合
    っている時に回転を停止している請求項6に記載の現像
    剤再生装置。
  8. 【請求項8】 上記切換え手段は上記一対のマグネット
    ローラの少なくとも一方を駆動するソレノイドを有し、
    上記ソレノイドに通電している時、上記一対のマグネッ
    トローラは異極性で対向し、上記ソレノイドへの通電が
    遮断状態の時、上記一対のマグネットローラは同極性で
    対向する請求項6に記載の現像剤再生装置。
  9. 【請求項9】 上記第2の位置は上記一対の磁場形成部
    材の互いに向い合う磁極が同極性となる位置である請求
    項1に記載の現像剤再生装置。
  10. 【請求項10】 像担持体と、像担持体に磁性トナーを
    供給する現像部を有する像形成手段と、像担持体から記
    録材にトナー像を転写した後に像担持体に残留する残留
    物を像担持体から除去するクリーニング手段と、一対の
    磁場形成部材と、一対の磁場形成部材の一方から他方へ
    の異物の移動を規制するフィルタと、を有し、像担持体
    から除去した残留物から磁性トナーを再生する画像形成
    装置において、 上記一対の磁場形成部材で形成される磁場の形状を切換
    える切換え手段を有し、この切換え手段は上記一対の磁
    場形成部材の互いに向い合う磁極が異極性となる第1の
    位置と、この第1の位置とは異なる第2の位置と、に上
    記一対の磁場形成部材の相対位置を切換え可能であるこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  11. 【請求項11】 上記フィルタはメッシュを有する請求
    項10に記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 上記磁場形成部材はマグネットローラ
    を有する請求項10に記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 上記装置は更に上記マグネットローラ
    の周りに回転可能なスリーブを有する請求項12に記載
    の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 上記装置は、磁性トナーを再生する時
    に上記一対の磁場形成部材の磁極が互いに異極性で向い
    合い、再生時以外の時に磁極が同極性で向い合う請求項
    10に記載の画像形成装置。
  15. 【請求項15】 上記装置は更に、表面に混在物を担持
    する第1のスリーブと、第1のスリーブ表面から飛翔し
    た磁性トナーを担持する第2のスリーブを有し、上記フ
    ィルタは重力作用方向において上記第1のスリーブより
    上流側且つ上記第2のスリーブより下流側に配置されて
    いる請求項13に記載の画像形成装置。
  16. 【請求項16】 上記第1及び第2のスリーブは、上記
    一対のマグネットローラが異極性で向い合っている時に
    回転し、上記一対のマグネットローラが同極性で向い合
    っている時に回転を停止している請求項15に記載の画
    像形成装置。
  17. 【請求項17】 上記切換え手段は、上記一対のマグネ
    ットローラの少なくとも一方を駆動するソレノイドを有
    し、上記ソレノイドに通電している時、上記一対のマグ
    ネットローラは異極性で対向し、上記ソレノイドへの通
    電が遮断状態の時、上記一対のマグネットローラは同極
    性で対向する請求項15に記載の画像形成装置。
  18. 【請求項18】 上記装置は更に再生された磁性トナー
    を上記現像部に搬送する搬送手段を有する請求項10の
    画像形成装置。
  19. 【請求項19】 上記第2の位置は上記一対の磁場形成
    部材の互いに向い合う磁極が同極性となる位置である請
    求項10に記載の画像形成装置。
  20. 【請求項20】 磁性剤に混在している非磁性物を分離
    する分離装置を備えた画像形成装置において、 前記画像形成装置内部に残っている全ての磁性剤を、非
    磁性物を分離して回収すべく前記装置を制御するための
    制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  21. 【請求項21】 前記画像形成装置は、像担持体に圧接
    して像担持体上の磁性剤を掻き落とすクリーニングブレ
    ードを有し、その材質がフッ素ゴムと溶融フッ素樹脂の
    ポリマーアロイであることを特徴とする請求項20に記
    載の画像形成装置。
  22. 【請求項22】 前記画像形成装置は、前記クリーニン
    グブレードによって掻き落とされた磁性剤を捕集するマ
    グネットローラを有し、このマグネットローラに接離し
    て磁性剤層を除去する除去部材を配設したことを特徴と
    する請求項21に記載の画像形成装置。
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