JPH06280997A - Hst油圧走行駆動装置 - Google Patents

Hst油圧走行駆動装置

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JPH06280997A
JPH06280997A JP6413193A JP6413193A JPH06280997A JP H06280997 A JPH06280997 A JP H06280997A JP 6413193 A JP6413193 A JP 6413193A JP 6413193 A JP6413193 A JP 6413193A JP H06280997 A JPH06280997 A JP H06280997A
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JP
Japan
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valve
pressure
control valve
hydraulic pump
accelerator pedal
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JP6413193A
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English (en)
Inventor
Yoichi Mihara
陽一 三原
Hisao Okui
久雄 奥井
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 油圧ポンプの吐出圧の上昇に伴ってバイパス
弁を開位置から閉位置へ切換える際に、油圧モータの吐
出側での急激な閉じ込み圧の立上がりを防止できるHS
T油圧走行駆動装置を提供する。 【構成】 第1の制御弁220をB位置に、第2の制御
弁222をC位置に切換えて主管路3の圧力Paをポペ
ット弁210のパイロット圧Ppとして選択する。アク
セルペダルの緩め操作で主管路3の圧力Paが主管路4
の圧力Pbより低下したときポペット弁210を開いて
慣性走行やかき上げ作業中のずり落ち後退を可能とす
る。アクセルペダルを踏み込み操作したときは、パイロ
ット圧Ppの上昇速度を絞り223で制限してポペット
210の切換え動作速度を遅くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばホイールローダ
などの作業車両に用いられるHST油圧走行駆動装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】ホイールローダ等の作業車両の走行駆動
装置として、例えば実開平3−12659号公報に示す
HST油圧走行駆動装置が知られている。この装置は、
図3に示すように原動機1に駆動される可変容量形油圧
ポンプ2と、一対の主管路3,4により油圧ポンプ2と
閉回路接続された走行用の油圧モータ5とを備え、運転
席のアクセルペダルの操作により原動機1の回転数を変
化させて車両の走行速度を変化させる。
【0003】ところで、ホイールローダでは傾斜面にお
いてかき上げ作業を行なうことがある。この場合、トル
クコンバータ駆動のホイールローダでは、アクセルペダ
ルを踏み込めば傾斜面を登り、アクセルペダルを緩めれ
ば自重により傾斜面をずり落ち後退する性質を利用し
て、アクセルペダルの操作のみで傾斜面を往復して効率
良くかき上げ作業を行なうことができる。一方、上述し
たHST油圧走行駆動装置を備えたホイールローダで
は、走行用の油圧モータと油圧ポンプとが閉回路接続さ
れているため、アクセルペダルを緩めても傾斜面を自重
でずり落ち後退することはほとんどなく、前後進の切換
え操作により油圧ポンプの吐出方向を一々反転させる必
要が生じて操作が煩わしい。
【0004】そこで、上記公報記載の装置では、図3に
示すように一対の主管路3,4を結ぶバイパス管路6に
開閉弁7を介在させ、この開閉弁7を運転席に設けたか
き上げモードスイッチ8で切換え制御している。すなわ
ち、かき上げモードスイッチ8をオンした状態にて傾斜
面上でかき上げ作業中にアクセルペダルを緩め操作する
と、開閉弁7が開位置に切換えられてバイパス管路6が
開き、車両の自重で回転させられる油圧モータ5の吐出
油がバイパス管路6を介して吸込側の管路へ戻るため、
油圧モータ5の吐出側に閉じ込み圧が発生せず、車両を
ずり落ち後退させることができる。
【0005】ここで、ずり落ち後退中にアクセルペダル
を踏込んで再び傾斜面を登ろうとすると、バイパス管路
6が開いたままでは油圧ポンプ2の吐出油がバイパス管
路6から油圧モータ5の吐出側へ抜けてしまい、油圧モ
ータ5の回転数が上がらない。そこで、原動機1に駆動
されるチャージポンプ9の吐出圧を圧力スイッチ10で
監視し、アクセルペダルが踏み込まれてチャージポンプ
9の吐出圧が所定値を越えたときにリレー11で開閉弁
7へのソレノイド電流を遮断して開閉弁7を一旦閉位置
に復帰させ、バイパス管路6を閉塞している。なお、図
3において12は油圧ポンプ2の吐出容量および吐出方
向を制御する傾転シリンダ、13はチャージポンプ9か
ら傾転シリンダ12へ導かれる圧油の流れを制御する前
後進切換弁である。前後進切換弁13は運転席に設けた
前後進切換えスイッチ(不図示)により切換え制御され
る。14はチャージ回路の最高圧力を制限するチャージ
リリーフ弁、15は主管路3,4の最高圧力を制限する
クロスオーバーロードリリーフ弁である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した公報記載の装
置では、チャージポンプ9の吐出圧が所定値を越えると
直ちに開閉弁7を切換えている。ここで、車両が前進す
るとき油圧ポンプ2から主管路3へ圧油が吐出されると
すると、ずり落ち後退時にはバイパス管路6を主管路3
から主管路4へ向けて圧油が流れている。したがって、
この状態で開閉弁7を直ちに閉じれば主管路3に急激に
閉じ込み圧が立上がり、大きな切換えショックが発生す
る。また、上述した装置では、かき上げモードスイッチ
8をオンしたまま走行すると、アクセルペダルの緩め操
作で開閉弁7が開いて車両の慣性走行が可能となるが、
この場合でも慣性走行状態からアクセルペダルを踏み込
み操作したとき、バイパス管路6が直ちに閉じて油圧モ
ータ5の吐出側に急激に閉じ込み圧が立上がり、大きな
切換えショックが発生する。
【0007】本発明の目的は、かき上げ作業時のずり落
ち後退から登坂へ移行する場合や慣性走行から再加速へ
移る場合のように、油圧ポンプの吐出圧の上昇に伴って
バイパス弁を開位置から閉位置へ切換えるとき、油圧モ
ータの吐出側での急激な閉じ込み圧の立上がりを防止で
きるHST油圧走行駆動装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】一実施例を示す図1に対
応付けて説明すると、本発明は、原動機1に駆動される
可変容量形油圧ポンプ2と、一対の主管路3,4により
可変容量形油圧ポンプ2に閉回路接続され、この可変容
量形油圧ポンプ2からの吐出油により駆動される油圧モ
ータ5Aと、一対の主管路3,4を接続するバイパス弁
210と、油圧ポンプ2の吐出圧の上昇に伴ってバイパ
ス弁210を開位置から閉位置へ切換えるバイパス弁制
御手段22,30とを備えてなるHST油圧走行駆動装
置に適用される。そして、上述した目的は、バイパス弁
210の開位置から閉位置への切換え動作に要する時間
を延長する動作時間延長手段223を設けることで達成
される。
【0009】
【作用】バイパス弁210を開位置にして油圧モータ5
Aの吐出油を吸込側へバイパスさせた状態から、バイパ
ス弁210を閉じ位置にして油圧ポンプ2の吐出油で油
圧モータ5Aを駆動する状態へ移行する際、バイパス弁
210が動作時間遅延手段223によりゆっくりと閉位
置に切換わり切換えショックの発生が防がれる。
【0010】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0011】
【実施例】以下、図1および図2を参照して、本発明の
一実施例を説明する。なお、図3の例と共通する部分に
は同一符号を付して説明を省略する。図3の装置におけ
るチャージポンプ9、傾転シリンダ12、前後進切換弁
13、チャージリリーフ弁14およびクロスオーバーロ
ードリリーフ弁15は全く同様であるため、図1では図
示を省略した。車両走行方向と油圧ポンプ2の吐出方向
との対応は、図中に矢印F,Rで示すように、車両の前
進時に油圧ポンプ2から主管路3へ圧油が吐出され、後
進時に油圧ポンプ2から主管路4へ圧油が吐出されるも
のとする。
【0012】図1に示すように、本実施例では主管路
3,4を結ぶバイパス管路6にロジック弁20が接続さ
れている。ロジック弁20は親バルブ部21と制御バル
ブ部22とから構成され、親バルブ部21に設けたポペ
ット弁210を制御バルブ部22で選択されたパイロッ
ト圧Ppと主管路3,4の圧力Pa,Pbとの大小関係に
基づいて切換えてバイパス管路6を開閉する。すなわ
ち、制御バルブ部22の第1の制御弁220がA位置の
ときは、シャトル弁221から出力される主管路3,4
の圧力Pa,Pbのいずれか高い方がポペット弁210の
パイロット圧Ppとして選択される。この場合には、ポ
ペット弁210のパイロット圧Ppおよびばね210s
がポペット210pを弁座210vに押す力が、ポペッ
ト210pの反対側に作用する圧力Pa,Pbによる力を
常に上回るのでポペット弁210は常に閉位置に保持さ
れる。
【0013】第1の制御弁220がB位置のときは、制
御バルブ部22に設けた第2の制御弁222の切換え位
置に応じてパイロット圧Ppが変化し、これに伴ってポ
ペット弁210の開閉状態が変化する。第1の制御弁2
20がB位置でかつ第2の制御弁222がC位置のとき
は、主管路3からバイパス管路6および絞り223を介
して導かれる圧力がパイロット圧Ppとして選択され
る。このとき、主管路3の圧力Paが主管路4の圧力Pb
よりも高ければ、ポペット弁210はパイロット圧Pp
およびばね210sによる力で閉状態に保たれる。主管
路4の圧力Pbが主管路3の圧力Paよりも高くなったと
きは、主管路3,4の圧力Pa,Pbがポペット210p
を弁座210vから押し上げる力がばね210sおよび
パイロット圧Ppによる力に打ち勝った時点でポペット
弁210が開位置へ切換わる。
【0014】第1の制御弁220がB位置で第2の制御
弁222がD位置のときはポペット弁210のパイロッ
ト圧PpがタンクTに開放される。このときは、主管路
3,4の圧力Pa,Pbがポペット210pを弁座210
vから押し上げる力がばね210sによる力を越えた時
点でポペット弁210が開位置に切換わる。
【0015】制御バルブ部22の第1の制御弁220お
よび第2の制御弁222(以下、これらを制御弁22
0,222と呼ぶこともある)はCPU30により切換
え制御される。CPU30には、車両の前後進を選択す
る前後進切換えスイッチSW1と、車両のHST走行と
慣性走行とを選択する走行モード選択スイッチSW2
と、HST走行モードでのかき上げ作業を指示するかき
上げモードスイッチSW3と、不図示のアクセルペダル
の操作量の微分値を検出するポテンショメータ31と、
油圧モータ5Aの出力軸5aの回転数を検出して車速に
応じた信号を出力する車速センサ32とが接続され、こ
れらスイッチSW1〜SW3の切換え状態と、ポテンシ
ョメータ31および車速センサ32からの情報とに基づ
いて制御弁220,222が切換え制御される。なお、
油圧モータ5Aは図3と異なり可変容量形に変更されて
いる。Wは油圧モータ5Aで駆動される走行用の車輪で
ある。HST走行とはアクセルペダルの操作に拘わりな
くバイパス管路6を閉じて走行するモードをいい、慣性
走行とはアクセルペダルの踏み込み操作時にバイパス管
路6を閉じ、緩め操作時にはバイパス管路6を開けて車
両の慣性力で走行するモードをいう。
【0016】図2はCPU30による制御弁220,2
22の切換え制御の手順を示すフローチャートである。
運転席に備えられたイグニッションスイッチ(不図示)
がオンされて原動機1が起動されると図示の処理が開始
される。まず最初のステップS1では前後進切換えスイ
ッチSW1が前進側にあるか否かを判断する。前進側で
はないと判断したときはステップS2に進み、第1の制
御弁220をA位置に切換えて最初の処理へ戻る。第1
の制御弁220が既にA位置のときはその状態を維持す
る。ステップS1にて前後進切換えスイッチSW1が前
進側にあると判断したときはステップS3へ進み、走行
モード選択スイッチSW2が慣性走行側にあるか否かを
判断する。慣性走行側にあると判断したときはステップ
S4へ進み、第1の制御弁220をB位置に切換える。
既にB位置のときはその状態を維持する。
【0017】次のステップS5では、ポテンショメータ
31からの信号に基づいてアクセルペダルの踏み込み量
の微分値dθ/dtが正の値か否か、すなわちアクセル
ペダルが現在踏み込み中か否かを判断する。踏み込み中
と判断したときはステップS6で第2の制御弁222を
C位置に切換える。既にC位置のときはその状態を維持
する。アクセルペダルが踏み込み中ではないと判断した
ときはステップS7で第2の制御弁222をD位置に切
換える。既にD位置のときはその状態を維持する。ステ
ップS6,7の終了後は最初の処理に戻る。
【0018】ステップS3にて走行モード選択スイッチ
SW2が慣性走行側にない、すなわちHST走行モード
が選択されたと判断したときはステップS8へ進み、か
き上げモードスイッチSW3がかき上げ選択側にあるか
否かを判断する。かき上げ選択側ではないと判断したと
きはステップS2へ進む。ステップS8にてかき上げモ
ードスイッチW3がかき上げ選択側と判断したときはス
テップS9へ進み、アクセルペダルの踏み込み量の微分
値dθ/dtおよび車速vの少なくともいずれか一方が
正か否かを判断する。車速vの正負符号は、車両の前進
状態を正、後進状態を負とする。
【0019】アクセルペダルの踏み込み量の微分値dθ
/dtが正でなく、かつ車速vも正ではないと判断した
ときはステップS10へ進み、第1の制御弁220をB
位置に、第2の制御弁222をD位置に切換える。ステ
ップS9にてアクセルペダルの踏み込み量の微分値dθ
/dtおよび車速vの少なくともいずれか一方が正であ
ると判断したときはステップS11へ進む。ステップS
11では第2の制御弁222をC位置に切換える。続い
てステップS12ではCPU30の内蔵タイマを起動し
て所定の遅延時間が経過するまで判断を繰り返す。所定
の遅延時間は、第2の制御弁222のD位置からC位置
への切換え動作に伴って絞り223から第1の制御弁2
20へ圧油が流れ始めた後、絞り223の絞り作用の影
響がなくなってポペット弁210のパイロット圧Ppが
主管路3の圧力Paに等しくなるまでに要する時間以上
に設定される。ステップS12にて遅延時間が経過した
と判断したときはステップS13へ進み、第1の制御弁
220をA位置に切換える。ステップS10、S13の
終了後は最初の処理へ戻る。
【0020】次に、以上の処理に伴う本実施例の装置の
動作を、スイッチSW1〜SW3の切換え状態により場
合分けして説明する。 (1)前後進切換えスイッチSW1が前進側、走行モー
ド選択スイッチSW2が慣性走行側のとき ステップS1,S2がいずれも肯定されてステップS4
で第1の制御弁220がB位置となる。この状態でアク
セルペダルが踏み込み操作されるとステップS5が肯定
されて第2の制御弁222がC位置となり、ポペット弁
210のパイロット圧Ppは主管路3の圧力Paと等しく
なる。車両前進時にはアクセルペダルの踏み込み操作に
伴って主管路3へ圧油が吐出されてその圧力Paが主管
路4の圧力Pbよりも高くなる。したがってポペット弁
210は閉じ、油圧モータ5Aはその容量と油圧ポンプ
2の吐出量とに応じた速度で駆動される。
【0021】アクセルペダルが緩め操作されるとステッ
プS5が否定されて第2の制御弁222がD位置に切換
わり、ポペット弁210のパイロット圧Ppがタンク圧
に等しくなる。このため、ポペット弁210が開いてバ
イパス管路6が連通し、車両の慣性力で回転させられる
油圧モータ5Aの吐出油がバイパス管路6から主管路3
へ戻り、車両が慣性走行する。この状態で再びアクセル
ペダルを踏み込み操作するとステップS5が肯定されて
第2の制御弁222がC位置となり、ポペット弁210
が閉じて車両が加速する。このとき、ポペット弁210
は絞り223の絞り作用により開位置から閉位置へ緩や
かに切換わる。
【0022】以上の動作は傾斜面上にてかき上げ作業を
行なう際も全く同様である。すなわち、アクセルペダル
を踏み込み操作すればバイパス管路6が閉じるので傾斜
面の登坂が可能となり、アクセルペダルを緩めればバイ
パス管路6が開いて車両の自重による油圧モータ5Aの
逆転が許容され、車両のずり落ち後退が可能となる。ず
り落ち後退状態からアクセルペダルを踏み込んで登坂を
開始する際にもポペット弁210はゆっくりと閉じる。
【0023】(2)前後進切換えスイッチSW1が前進
側、走行モード選択スイッチSW2がHST走行側のと
き ステップS3が否定され、かき上げモードスイッチSW
3の切換え状態に応じて以下,のように装置の動作
が変化する。 かき上げモードスイッチSW3がかき上げ選択側のと
き ステップS8が肯定されてステップS9〜ステップS1
3の処理が実行される。すなわち、アクセルペダルが踏
み込み操作されるとステップS9が肯定されてステップ
S11で第2の制御弁222がC位置に、遅れてステッ
プS13で第1の制御弁220がA位置となる。第1の
制御弁220がA位置のときはポペット弁210のパイ
ロット圧Ppが主管路3,4の圧力Pa,Pbのうちの高
圧側と等しくなってポペット弁210が閉じ、油圧モー
タ5Aはその容量と油圧ポンプ2の吐出量とに応じた速
度で駆動される。このときアクセルペダルが緩められて
も車両が前進を続ける限り車速vが正となるのでステッ
プS9は肯定され、バイパス管路6は閉じたままとな
る。したがって、アクセルペダルの緩め操作で油圧モー
タ5の吐出側に閉じ込み圧が発生し、車両が減速する。
【0024】アクセルペダルが緩められて車速が零また
は負となるとステップS9が否定され、ステップS10
で第1の制御弁220がB位置に、第2の制御弁222
がD位置に切換わる。このときはポペット弁210のパ
イロット圧Ppがタンク圧まで低下するのでポペット弁
210が開いてバイパス管路6が連通する。このため、
傾斜面上にてかき上げ作業をしているとき、ずり落ち後
退が可能となる。ずり落ち後退中にアクセルペダルを踏
み込んだときはステップS9が肯定されてポペット弁2
10が閉じ、登坂が可能となる。このときは、ステップ
S11,S12の処理により第2の制御弁222が先に
C位置に切換わって絞り223からポペット弁210へ
導かれるパイロット圧Ppが主管路3の圧力Paに等しく
なった後、第1の制御弁220がA位置に切換わる。し
たがって、ポペット弁210は、先の(1)と同じく開
位置から閉位置へと緩やかに切換わる。
【0025】かき上げモードスイッチSW3がかき上
げ選択側にないとき ステップS8が否定されて、ステップS2により第1の
制御弁220がA位置に切換わる。第1の制御弁220
がA位置のときは主管路3,4の圧力変動に拘わりなく
バイパス管路6が閉じられるので、アクセルペダルの踏
み込み操作で車両が加速し、アクセルペダルの緩め操作
で油圧モータ5Aの吐出側に閉じ込み圧が生じて車両が
減速する。傾斜面上にてアクセルペダルを緩めてもずり
落ち後退することはできない。
【0026】(3)前後進切換えスイッチSW1が後進
側のとき (2)と同じくバイパス管路6が閉じたままであり、
車両は常時HSTモードにて走行する。
【0027】以上説明したように、本実施例では油圧ポ
ンプ2の吐出圧の上昇に伴ってバイパス管路6を閉じる
際、絞り223の絞り作用によってポペット弁210が
緩やかに開位置から閉位置へ切換わるので、油圧モータ
5Aの吐出側に急激に閉じ込み圧が立上がることがな
く、切換えショックのない滑らかな走行を実現できる。
【0028】本実施例では慣性走行モードとHST走行
モードのいずれでもかき上げ作業中のずり落ち後退が可
能となり、さらにはずり落ち後退が全く不可能なモード
をも選択できるので、オペレータの好みに応じて多彩な
使い方が可能で融通性の高い装置を提供できる。
【0029】以上の実施例ではロジック弁20を用いた
が本発明はこれに限るものではなく、バイパス管路6を
開閉し得る弁手段であれば種々変更可能である。ただ
し、ロジック弁20ではポペット弁210のみをバイパ
ス管路6の流量に合せるだけで足り、制御バルブ部22
側はパイロット圧Ppを変更するだけなので小型で済む
ため、比較的小型な弁により大流量を確保できる利点が
ある。この点、図3の例では開閉弁7のソレノイドコイ
ル側も大流量用のスプールに合せて大型化する必要があ
り、その消費電流も大きくなる。
【0030】以上の実施例と請求項との対応において、
ロジック弁20のポペット弁210がバイパス弁を、ロ
ジック弁20の制御バルブ部22およびCPU30がバ
イパス弁制御手段を、絞り223が動作時間延長手段を
構成する。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
バイパス弁を開位置にして油圧モータの吐出油を吸込側
へバイパスさせた状態からバイパス弁を閉じ位置にして
油圧ポンプの吐出油で油圧モータを駆動する状態へ移行
する際、バイパス弁が時間をかけて閉位置に切換わるの
で、例えばかき上げ作業におけるずり落ち後退から再登
坂への移行や、慣性走行状態から再加速へ移るときのよ
うにバイパス弁を開位置から閉位置へ切換えるとき、油
圧モータの吐出側での急激な閉じ込み圧の立上がりを防
止して、切換えショックのない滑らかな走行を実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る装置の油圧回路図。
【図2】図1の制御装置の処理手順を示すフローチャー
ト。
【図3】従来例に係る装置の油圧回路図。
【符号の説明】
1 原動機 2 可変容量形油圧ポンプ 3,4 主管路 5 油圧モータ 20 ロジック弁 30 CPU 210 ポペット弁 223 絞り

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原動機に駆動される可変容量形油圧ポン
    プと、 一対の主管路により前記可変容量形油圧ポンプに閉回路
    接続され、この可変容量形油圧ポンプからの吐出油によ
    り駆動される油圧モータと、 前記一対の主管路を接続するバイパス弁と、 前記油圧ポンプの吐出圧の上昇に伴って前記バイパス弁
    を開位置から閉位置へ切換えるバイパス弁制御手段とを
    備えてなるHST油圧走行駆動装置において、 前記バイパス弁の前記開位置から前記閉位置の切換え動
    作に要する時間を延長する動作時間延長手段を設けたこ
    とを特徴とするHST油圧走行駆動装置。
JP6413193A 1993-03-23 1993-03-23 Hst油圧走行駆動装置 Pending JPH06280997A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016056079A1 (ja) * 2014-10-08 2016-04-14 株式会社小松製作所 作業車両及び作業車両の制御方法
JP2016095018A (ja) * 2014-11-17 2016-05-26 三菱重工業株式会社 油圧トランスミッション、風力発電装置及び油圧トランスミッションの運転方法

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