JPH06280634A - エンジンの燃焼制御装置 - Google Patents

エンジンの燃焼制御装置

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JPH06280634A
JPH06280634A JP6869593A JP6869593A JPH06280634A JP H06280634 A JPH06280634 A JP H06280634A JP 6869593 A JP6869593 A JP 6869593A JP 6869593 A JP6869593 A JP 6869593A JP H06280634 A JPH06280634 A JP H06280634A
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air
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Norio Hayashi
典男 林
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸素濃度センサの活性化までの時間短縮が可
能であり、また排気ガス温度降下量等の気筒運転条件の
異なる排気管を合流させた場合にも、各気筒に応じた空
燃比制御が可能なエンジンの燃焼制御装置を提供する。 【構成】 V型エンジン1をVバンクの一方,他方の気
筒7a,10aが車両前後方向前側,後側に位置するよ
うに車体に搭載し、検出空気量に基づいて基本燃料量を
求めるとともに、該基本燃料量を酸素濃度センサ23a
からの検出酸素濃度に応じて補正するようにしたエンジ
ンの燃焼制御装置を構成する。この場合に、上記前側気
筒7aに接続された第1排気管18に上記後側気筒10
aに接続された第2排気管19を上記後側気筒近傍で合
流させ、該合流部に共通の酸素濃度センサ23aを配設
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの燃焼制御装
置に関し、詳細には複数の気筒に対して共通の酸素濃度
センサを備えている場合において、酸素濃度センサの活
性化までの時間短縮,各気筒の空燃比の制御精度向上を
図ることができるようにした酸素濃度センサの配置位
置,フィードバック制御方法の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンにおいては、空燃比を所定空燃
比に制御することにより、出力特性,排気ガス特性を改
善できるようにした燃焼制御装置が採用されている。例
えばV型エンジンを搭載し、各気筒からの独立排気管を
合流させた共通排気管を車両後方に延長した車両におい
て、上記各気筒の空燃比制御を行うエンジンの燃焼制御
装置として、従来例えば、特開平4−134149号公
報に記載されているものがある。これは、各気筒に接続
された各独立排気管にそれぞれ酸素濃度検出センサを配
設し、該各検出センサからの各酸素濃度に応じて各気筒
毎に燃料噴射量を制御するように構成されている。
【0003】また他の従来の燃焼制御装置として、気筒
運転条件(例えば排気ガス温度降下量)の気筒毎の差が
生じないように各気筒からの排気管の長さ,合流点等を
設計し、該合流部に酸素濃度センサを配設し、該センサ
による検出酸素濃度によって基本燃料噴射量を補正した
各気筒共通の補正燃料噴射量を求めるようにしたものも
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記公報記載
の燃焼制御装置では、各気筒毎に酸素濃度検出センサが
必要であるからそれだけコスト高になる問題がある。一
方、上記合流部に酸素濃度センサを配設した場合は、酸
素濃度センサが共通である点でコスト高の問題を回避で
きる。しかし、この従来装置では、各気筒毎に排気ガス
条件等に差が生じないように排気系等を設計する必要が
ある点で、設計上の自由度が低く、適用範囲が限定され
る問題がある。例えば、V型エンジンを横置きに搭載す
る場合は、排気管長,走行風の当たり易さ等において差
が生じ易い。
【0005】また一般に、空燃比制御においては、特に
エンジン始動時に酸素濃度センサが活性化するまでの間
は事実上フィードバック制御が不可能である。従って、
この活性化までの時間を短縮することが必要である。一
方、自動二輪車にV型エンジンをクランク軸が車幅方向
を向くように搭載した場合、酸素濃度センサの配置可能
位置がクランクケースの後端付近より後方に限定される
のが通例であることから、特にVバンクの前側に位置す
る気筒に接続された排気管においては、排気ポートから
酸素濃度センサ位置までが長くなり、排気ガスの温度降
下量が大きく、上記活性化までの時間短縮が困難という
問題がある。
【0006】本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされ
たもので、酸素濃度センサの活性化までの時間短縮が可
能であり、また排気ガス温度降下量等の気筒運転条件の
異なる排気管を合流させた場合にも、各気筒に応じた空
燃比制御が可能なエンジンの燃焼制御装置を提供するこ
とを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、V型
エンジンをVバンクの一方,他方の気筒が車両前後方向
前側,後側に位置するように車体に搭載し、検出空気量
に基づいて基本燃料量を求めるとともに、該基本燃料量
を酸素濃度センサからの検出酸素濃度に応じて補正する
ようにしたエンジンの燃焼制御装置において、上記前側
気筒に接続された第1排気管に上記後側気筒に接続され
た第2排気管を上記後側気筒近傍で合流させ、該合流部
に共通の酸素濃度センサを配設したことを特徴としてい
る。
【0008】請求項2の発明は、空気量センサと、気筒
運転条件の異なる第1,第2気筒からの第1,第2排気
管の合流部に配設された酸素濃度センサと、検出空気量
に基づいて所定空燃比となるよう基本燃料量を演算する
基本燃料量演算手段と、上記基本燃料量から検出酸素濃
度,及び気筒運転条件に応じた各気筒毎の補正燃料量を
演算する補正燃料量演算手段とを備えたことを特徴とす
るエンジンの燃焼制御装置である。
【0009】請求項3の発明は、空気量センサと、気筒
運転条件の異なる第1,第2気筒からの第1,第2排気
管の合流部に配設された酸素濃度センサと、気筒運転条
件に応じた各気筒毎の空燃比を設定する空燃比設定手段
と、該各気筒毎の空燃比と検出空気量に基づいて各気筒
毎の基本燃料量を演算する基本燃料量演算手段と、該基
本燃料量から検出酸素濃度に応じた各気筒毎の補正燃料
量を演算する補正燃料量演算手段とを備えたことを特徴
とするエンジンの燃焼制御装置である。
【0010】請求項4の発明は、請求項2,3の発明に
おけるエンジン形式,排気管接続条件を特定したもので
あり、上記第1,第2気筒がVバンクをなすように配設
してなるV型エンジンを第1,第2気筒がそれぞれ車両
前後方向前側,後側に位置するように車体に搭載し、該
第1,第2気筒に上記第1,第2排気管を接続したこと
を特徴としている。
【0011】ここで本発明における気筒運転条件の異な
る気筒とは、各気筒の吸気管,排気管の長さ,形状、走
行風の当たり易さ等のように吸入空気量,排気ガス量,
排気ガス温度降下量等、空燃比制御に影響を与える各種
条件の異なる気筒を意味している。例えばクランク軸を
車幅方向に向けて搭載された自動二輪車用横置V型エン
ジンのバンクの前側,後側に位置する気筒においては、
走行風による冷却性、吸気管長に起因する慣性過給を利
用した吸気効率、排気管長に起因する排気脈動を利用し
た排気効率,及び排気温度の降下量が、前側気筒と後側
気筒とで大きく異なる。
【0012】
【作用】請求項1の発明に係るエンジンの燃焼制御装置
によれば、Vバンクの前側気筒に接続された第1排気管
にこれよりも温度降下量の少ない後側気筒用第2排気管
を合流させた合流点に酸素濃度センサを配設したので、
特にエンジン始動時において、第1気筒からの排気ガス
温度の降下量が第2気筒からの温度降下量の少ない排気
ガスによって緩和され、それだけ酸素濃度センサの活性
化までの時間が短縮される。
【0013】請求項2の発明によれば、酸素濃度及び気
筒運転条件に応じて基本燃料量を各気筒毎に補正した各
気筒毎の補正燃料量を求めるようにしたので、また請求
項3の発明によれば、気筒運転条件に応じて設定された
各気筒毎の空燃比となるように基本燃料量を求めるよう
にしたので、気筒運転条件が同一になるように吸気系,
排気系等を設計する必要がない。例えば請求項4の発明
から判るように自動二輪車用横置V型エンジンの前側気
筒用排気管と後側気筒用排気管との合流点に酸素濃度セ
ンサを配設する場合にも高い空燃比制御精度を確保で
き、適用範囲を拡大できる。
【0014】
【実施例】以下本発明の実施例を添付図面に沿って説明
する。図1〜図7は本発明の一実施例によるエンジンの
燃焼制御装置を説明するための図であり、図1は全体構
成図、図2,図3,図4,図5はそれぞれ該エンジンの
車体搭載状態を示す側面図,底面図,正面図,背面図、
図6は該実施例制御装置のブロック構成図、図7はフロ
ーチャートである。
【0015】図において、1は本実施例燃焼制御装置が
採用された水冷式4サイクルV型4気筒エンジンであ
る。該エンジン1は車体フレーム6に、後述する前側,
後側ブロック4,5が車両前後方向前側,後側に位置す
るように、また上記クランク軸2が車幅方向に向くよう
に、横置に搭載されている。上記車体フレーム6は、ヘ
ッドパイプ6aに左,右一対のメインパイプ6b,左,
右一対のダウンチューブ6cの前端を接続するととも
に、これらフレーム部材の後端部同士を互いに接続して
なるダブルクレードル型のものである。なお、21aは
車体フレーム2下部とリヤアームとの間に配設された後
輪懸架装置のリンク機構、21bは該リンク機構21a
と車体フレーム2上部とを連結するクッションユニッ
ト、22は後輪駆動用のリヤアーム兼用ドライブシャフ
トケースである。
【0016】上記エンジン1は、前後バンク共通のクラ
ンク軸2及び変速装置が収容されたクランクケース3の
前側,後側に前側ブロック4,後側ブロック5を所定の
バンク角をなすように設けた構造のものである。
【0017】上記前側ブロック4は、上記クランクケー
ス3の前部に一体形成され、左,右一対の前側気筒7
a,7aを有する前側シリンダブロック7と、これの合
面にボルト締め結合された前側シリンダヘッド8と、該
シリンダヘッド8の上側合面に装着された前側ヘッドカ
バー9とを備えている。また上記後側ブロック5は、同
様に左,右一対の後側気筒10a,10aを備えた後側
シリンダブロック10と、後側シリンダヘッド11と、
後側ヘッドカバー12とを備えている。なお、前,後気
筒7a,10a内に配置されたピストン7b,10bは
左側同士,右側同士が同一のクランクピンに連結されて
いる。
【0018】上記前側,後側シリンダヘッド8,11の
バンク内側に開口する吸気通路8a,11aには吸気マ
ニホールド13,14、スロットルボディ15,16が
接続されており、該両スロットルボディ15,16の吸
込口はエアクリーナ17内に開口している。
【0019】上記前側シリンダヘッド8の車両前側に開
口する各前側排気通路8b,8bには、前側排気管1
8,18が接続されている。該各前側排気管18は、ク
ランクケース3の前壁から底壁を囲むように屈曲して車
両左,右両側を車両後方に延びている。また該前側排気
管18の、クランクケース後壁より少し後方に位置する
後端部18aには合流管20が接続されており、該合流
管20はそのまま車両後端付近まで延びている。
【0020】また上記後側シリンダヘッド11の車両後
側に開口する各後側排気通路11b,11bには後側排
気管19が接続されている。該各後側排気管19はクラ
ンクケース3の後壁に沿うように下方に延び、上記前側
排気管18の後端部18a付近に合流している。これに
より車両左側における前側,後側気筒8b,11bから
の排気ガスを合流させた後、車両後端部から排出する左
側排気系、及び同様の構造の右側排気系が構成されてい
る。
【0021】また、上記左,右各排気系の各合流管20
には、左,右酸素濃度センサ23a,23bが配設され
ている。該センサ23a,23bは、上記各合流管20
の上面で、かつ車幅方向に見て上記クッションユニット
21と重なる位置に配設されている。また各合流管20
の酸素濃度センサ23a,23b直近下流部には触媒2
4が収容配置されている。
【0022】また図1,図6において、25は本実施例
の燃焼制御を行うECU、26はクランク軸2の回転速
度を検出するエンジン回転数センサ、27は気筒判別セ
ンサ、28はスロットル開度センサ、29,30は吸気
温,水温センサ、31a,31bは前側,後側吸気負圧
センサ(空気量センサ)である。
【0023】上記ECU25には、各入力インタフェー
ス25a,メモリ25b,CPU25c,各出力インタ
フェース25dを備え、上記各センサからの回転数信号
a、気筒判別信号b、スロットル開度信号c、吸気温,
水温信号d,e、前,後空気量信号f,g、左,右酸素
濃度信号h,iが上記入力インタフェース25aを介し
て入力される。
【0024】そして上記CPU25cは、空気量信号
f,gに基づいて設定空燃比となるよう基本燃料量を演
算する基本燃料量演算手段と、上記基本燃料から酸素濃
度信号h,i,及び各気筒毎の排気ガス温度等の気筒運
転条件に応じた各気筒毎の補正燃料量を演算する補正燃
料量演算手段とを備えており、補正燃料量信号A1〜A
4を上記出力インタフェイス25dを介して各気筒の燃
料噴射弁32a〜32dに出力し、また点火時期制御信
号B1〜B4をイグニッションコイル33a〜33dに
出力する。
【0025】次に本実施例の作用効果を説明する。本実
施例エンジンでは、前側排気管18を流れる前側気筒7
aからの排気ガスに、後側排気管19を流れる後側気筒
10aからの排気ガスが合流し、合流管20を通って車
両後方に排出される。そして上記合流部に配設された
左,右の酸素濃度センサ23a,23bにより左,右気
筒からの排気ガスの酸素濃度が検出される。
【0026】この場合、前側気筒7aから酸素濃度セン
サ23a,又は23bまでの距離が長いことから、特に
エンジン始動時には排気ガス温度が降下し易く、酸素濃
度センサの活性化までの時間が長くなり易い。本実施例
では、前側気筒からの排気ガスに後側気筒からの管長の
短い後側排気管19を介して排気ガスを合流させるよう
にしたので、後側気筒からの排気ガス温度が比較的高い
ことから、上記前側気筒からの排気ガスの温度降下を緩
和でき、それだけ酸素濃度センサの活性化までの時間を
短縮できる。
【0027】本実施例エンジンの燃焼制御動作を図7に
示すフローチャートに従って詳述する。ECU25はプ
ログラムがスタートすると、エンジン運転状態を表す信
号a〜gを読み込み(ステップS1)、エンジン回転数
信号a、スロットル開度信号c、前側,後側気筒吸気負
圧(吸気量)信号f,g等から前側左,右気筒用基本燃
料量、及び後側左,右気筒用基本燃料量をマップ演算し
(ステップS2)、吸気温,水温信号d,eに基づいて
上記各基本燃料量に対する温度補正量をマップ演算する
(ステップS3)。なお、この温度補正量は、前側気筒
と後側気筒とでは温度条件が異なるので、前側左,右気
筒用補正量と、後側左,右気筒用補正量との2種類設定
するのが望ましい。
【0028】続いて左,右の酸素濃度センサ23a,2
3bからの左,右酸素濃度信号h,iを読み込み、該信
号値を基準値と比較することにより、左,右の酸素濃度
センサ23a,23bの両方共が活性化しているか否か
を判断する(ステップS4,5)。そして活性化してい
る場合は、上記読み込んだ左,右の酸素濃度信号h,i
に基づいて、上記各基本燃料量に対する酸素濃度補正量
をマップ演算する(ステップS6)。この酸素濃度補正
量は、左,右の酸素濃度検出値のそれぞれに対して前側
気筒用と後側気筒用とでは異なる値に設定する。例え
ば、前側気筒より後側気筒の方が冷却性が悪く、温度が
上昇し易い場合は、前側気筒より後側気筒の方が空燃比
が濃くなるように設定する。これにより後側気筒につい
ては、燃料による冷却効果がえられる。
【0029】そして上記各酸素濃度補正量,及び上記各
温度補正量に基づいて上記各基本燃料量を補正した前側
左,右、後側左,右気筒用補正燃料量を演算し(ステッ
プS7)、該各補正燃料量信号A1〜A4を出力インン
タフェース25dを介して各燃料噴射弁32a〜32d
に出力し(ステップS8)、これにより前側左,右気
筒、後側左,右気筒に最適量の燃料が噴射供給される。
なお、ステップS5において酸素濃度センサ23a,2
3bの何れか、又は何れもが活性化していない場合は、
ステップS7に移行して基本燃料量の温度補正のみを行
う。
【0030】このように本実施例では、構造上酸素濃度
センサまでの距離が長いことから温度降下が避けられな
い前側気筒からの排気ガスに、上記距離が短いことから
温度降下を小さくできる後側気筒からの排気ガスを合流
させ、該合流部に酸素濃度センサを配設したので、特に
エンジン始動時において酸素濃度センサの活性化までの
時間を短縮できる。
【0031】また上記前側気筒用排気ガスと後側気筒用
排気ガスとの合流点に酸素濃度センサを配設するととも
に、該酸素濃度による基本燃料の補正を行うに当たっ
て、前側気筒用補正量と後側気筒用補正量とを独立に設
定したので、1つの酸素濃度センサによって前側気筒と
後側気筒との両方のフィードバック補正を行うことがで
きる。
【0032】上記第1実施例では、前側気筒と後側気筒
とで異なるフィードバック補正量を設定するようにした
が、前側気筒と後側気筒のように気筒運転条件の異なる
2つの気筒に共通の酸素濃度センサを設ける場合は、前
側気筒と後側気筒とで基本となる空燃比を別個に設定す
ることも考えられ、このようにしたのが本願の請求項
3,4の発明である。
【0033】図8は請求項3,4の発明に係る第2実施
例のフローチャートであり、図7と同一ステップは同一
又は相当動作を示す。本第2実施例では、上記第1実施
例におけるステップS1とS2との間に、前側,後側気
筒の運転条件に応じた別個の前側,後側空燃比を設定す
るステップS2′を設ける。続いてステップS2におい
て上記別個に設定された空燃比になるように前側気筒用
基本燃料量、及び後側気筒用基本燃料量をマップ演算
し、この前,後気筒用基本燃料量を左の酸素濃度センサ
23aからの酸素濃度に応じた同一の補正係数でもって
補正した前,後左側気筒用補正燃料量と、前,後気筒用
基本燃料量を右側酸素濃度に応じた同一の補正係数でも
って補正した前,後右側気筒用補正燃料量を出力する。
【0034】上記前側,後側気筒用空燃比の設定につい
ては、各気筒の運転条件に応じて設定するわけである
が、例えば以下の例が考えられる。後側気筒は冷却性が
前側気筒に比べて低く温度が上がり気味であるというよ
うな場合は、例えば前側気筒用空燃比を14.7に、後側気
筒用空燃比を14.4に設定し、平均空燃比が理論空燃比
(14.55 )になるように設定する。このように後側気筒
の空燃比を小さくして比較的燃料量を多くし、燃料冷却
によって上記を冷却性を改善する。
【0035】また爆発間隔を不等間隔に設定したことか
ら、例えば前側気筒の吸気行程は他の気筒の直前の吸気
行程終了後、一定のクランク角回転後開始するのに対
し、後側気筒の吸気行程は他の気筒の直前の吸気行程終
了前に開始することにより、前側気筒への空気量が後側
気筒への空気量より大きくなることが考えられる。この
ような場合は、前側気筒用空燃比を後側気筒用より小さ
く設定することにより実質的な空燃比を理論空燃比側に
補正できる。
【0036】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明に係るエン
ジンの燃焼制御装置によれば、Vバンクの前側気筒用第
1排気管にこれよりも排気ガス温度降下量の少ない後側
気筒用第2排気管を合流させた合流点に酸素濃度センサ
を配設したので、特にエンジン始動時において、第1気
筒からの排気ガス温度の降下を第2気筒からの温度降下
量の少ない排気ガスによって補うことができ、その結
果、酸素濃度センサの活性化までの時間を短縮できる効
果がある。
【0037】また請求項2の発明によれば、基本燃料量
を気筒運転条件に応じて補正した各気筒毎の補正燃料量
を求めるようにしたので、また請求項3の発明によれ
ば、気筒運転条件に応じて設定された各気筒毎の空燃比
となるように基本燃料量を求めるようにしたので、気筒
運転条件が同一になるように吸気系,排気系等を設計す
ることなく、気筒運転条件の異なる気筒の空燃比制御を
精度よく行うことができる効果がありる。特に、請求項
4の発明のように自動二輪車用横置V型エンジンの前側
気筒用排気管と後側気筒用排気管との合流点に酸素濃度
センサを配設する場合にも空燃比の高い制御精度を確保
でき、適用範囲を拡大できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1,2,4の発明に係る第1実施例によ
るエンジンの燃焼制御装置の全体構成図である。
【図2】上記第1実施例エンジンの車体搭載状態を示す
側面図である。
【図3】上記第1実施例エンジンの車体搭載状態を示す
底面図である。
【図4】上記第1実施例エンジンの車体搭載状態を示す
正面図である。
【図5】上記第1実施例エンジンの車体搭載状態を示す
背面図である。
【図6】上記第1実施例装置のブロック構成図である。
【図7】上記第1実施例装置の動作を説明するためのフ
ローチャート図である。
【図8】請求項3,4の発明に係る第2実施例によるエ
ンジンの燃焼制御装置の動作を説明するためのフローチ
ャート図である。
【符号の説明】
1 V型エンジン 6 車体フレーム 7a,10a 前側,後側気筒(第1,第2気筒) 18,19 前側,後側排気管(第1,第2排気管) 20合流管 23a,23b 左,右酸素濃度センサ 25 ECU(基本燃料量演算手段,補正燃料量演算手
段,空燃比設定手段) 31a,31b 吸気圧センサ(空気量センサ)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 V型エンジンをVバンクの一方,他方の
    気筒が車両前後方向前側,後側に位置するように車体に
    搭載し、検出空気量に基づいて基本燃料量を求めるとと
    もに、該基本燃料量を酸素濃度センサからの検出酸素濃
    度に応じて補正するようにしたエンジンの燃焼制御装置
    において、上記前側気筒に接続された第1排気管に上記
    後側気筒に接続された第2排気管を上記後側気筒近傍で
    合流させ、該合流部に共通の酸素濃度センサを配設した
    ことを特徴とするエンジンの燃焼制御装置。
  2. 【請求項2】 空気量センサと、気筒運転条件の異なる
    第1,第2気筒からの第1,第2排気管の合流部に配設
    された酸素濃度センサと、検出空気量に基づいて所定空
    燃比となるよう基本燃料量を演算する基本燃料量演算手
    段と、上記基本燃料量から検出酸素濃度,及び気筒運転
    条件に応じた各気筒毎の補正燃料量を演算する補正燃料
    量演算手段とを備えたことを特徴とするエンジンの燃焼
    制御装置。
  3. 【請求項3】 空気量センサと、気筒運転条件の異なる
    第1,第2気筒からの第1,第2排気管の合流部に配設
    された酸素濃度センサと、気筒運転条件に応じた各気筒
    毎の空燃比を設定する空燃比設定手段と、該各気筒毎の
    空燃比と検出空気量に基づいて各気筒毎の基本燃料量を
    演算する基本燃料量演算手段と、該基本燃料量から検出
    酸素濃度に応じた各気筒毎の補正燃料量を演算する補正
    燃料量演算手段とを備えたことを特徴とするエンジンの
    燃焼制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3において、上記第1,第
    2気筒がVバンクをなすように配設してなるV型エンジ
    ンを第1,第2気筒がそれぞれ車両前後方向前側,後側
    に位置するように車体に搭載し、該第1,第2気筒に上
    記第1,第2排気管を接続したことを特徴とするエンジ
    ンの燃焼制御装置。
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