JPH06280150A - 穿孔積層シート及びその製造方法 - Google Patents

穿孔積層シート及びその製造方法

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JPH06280150A
JPH06280150A JP5070178A JP7017893A JPH06280150A JP H06280150 A JPH06280150 A JP H06280150A JP 5070178 A JP5070178 A JP 5070178A JP 7017893 A JP7017893 A JP 7017893A JP H06280150 A JPH06280150 A JP H06280150A
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laminated sheet
layer
sheet
hydrophilic
perforated
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JP5070178A
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English (en)
Inventor
Shigeyuki Motomura
茂之 本村
Kazunari Nishino
和成 西野
Takeshi Hasegawa
猛 長谷川
Takanobu Sakai
孝信 境
Shizuo Shimizu
静雄 清水
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シート表面が柔らかく、通気性もありおだや
かでしかもさらりとした触感を有し、且つ水分、体液等
の液透過性、吸収性、保持性及び吸収液の逆戻り防止性
に優れ、且つ、強度が強く、加工が容易な積層シートを
提供することを目的とする。このシートは特に吸収製品
用表面シートとしての用途に適している。 【構成】 疎水性極細繊維集合体層と親水性繊維集合体
層とが一体化されて成る積層シートであって、且つ積層
シートにシートを貫通する開孔が多数設けられて穿孔積
層シート及びその積層シートの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、穿孔積層シート及びそ
の製造方法に関し、より詳細には疎水性極細繊維集合体
の上層と親水性繊維集合体の下層とが一体化されてなる
2層構造の積層シートに、両層を貫通する開孔が多数配
列されてなる穿孔積層シートであって、表面が柔らか
く、おだやかで、しかもさらりとした触感を有し、且つ
シート自体は水分、体液等の液透過性、吸収性、吸収液
保持性、吸収液の逆戻り防止性に優れていると共に強度
が強く、加工が容易であるため、吸収製品表面用シート
として特に適した性能を有する穿孔積層シート、及びそ
の積層シートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、衛生品材料等として用いられる吸
収性シート等には、一般に布、ガーゼ等の織布、有孔フ
イルム、不織布等が多く用いられ、特に吸収性物品等の
表面シートには最近、不織布を用いたものが多数市販乃
至実用化されて用いられている。
【0003】これらの不織布は、単体で用いられる一
方、不織布同志、不織布/フイルム又は、不織布と他の
材料をそれぞれ複合化することにより、更に機能性を向
上させた形でも用いられる。このような積層乃至複合不
織布を用いたものの例としては、ポリエステル繊維ウエ
ブとオレフィン系フイルムを積層し、これを熱エンボス
加工して複合シート化したもの(特開昭63−2896
3号公報)、0.5乃至3d(デニール)の短繊維層と
0.5d以下のメルトブロー層とを積層した後に、ニー
ドルパンチ加工により複合化したもの(特開昭57−5
1855号公報)等がすでに開示されている。
【0004】又、特開平3−146755号公報には、
疎水性極細繊維集合体からなる上層シートと親水性極細
繊維集合体からなる下層シートとが一体化されてなり、
上層シートの表面は繊維の一部が融着されてなり、且つ
該積層シートには該上層シート部を貫通する開孔が設け
られた吸収性物品の表面シートの発明が開示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
不織布、有孔フィルム、不織布積層シート等には、以下
に述べるような種々の問題が未だ十分に解決されないま
ま残っていた。
【0006】すなわち、不織布は、水分等の液の浸透性
を向上させるため多くの場合親水処理がなされており、
液が繊維間に残存する。また一度不織布間を浸透し保水
層に導かれた体液等の水分が、体圧等により圧縮される
と用意に保水部から逆戻りし、表面に出て、皮膚等を濡
らす。又、有孔フイルムの場合は、残存水分量は減少す
るがフイルムと皮膚の接触に際して、その風合いが悪
く、使用者にまとわりつく様な不快感を与える。
【0007】前記した先行発明の積層体乃至シートの内
特開平3−146755号公報のシートは、上記した諸
問題がある程度解決されたものではあるが、上層及び下
層が共に極細繊維ウエブで構成されていること、該上層
シート表面の一部繊維が融着された状態となっているこ
と、開孔が上層にのみ貫通し、シート全体が開孔されて
いないこと等のため、強度が十分でなく、又、その風合
いが未だ十分でないと共に、液等の体圧圧縮による逆戻
り阻止効果も十分でないという問題を残している。
【0008】従って、本発明の目的は、風合いは不織布
の持つ柔軟でさらりとした感じを十分に有し、且つ液残
りは有孔フイルムのように少なく、上記した問題点が全
て解決された吸収製品用表面シートとして特に優れた諸
特性を有する積層シートを提供することにある。又、更
に本発明は上述した積層シートを製造する方法を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、疎水性
極細繊維集合体層と親水性繊維集合体層とが一体化され
てなる積層シートであって、該積層シートにはシートを
貫通する開孔が設けられている穿孔積層シートが提供さ
れる。又本発明によれば、上記穿孔積層シートからなる
吸収製品用表面シートが提供される。
【0010】更に本発明によれば、疎水性極細繊維集合
体の層を上層とし親水性繊維集合体の層を下層として重
ね合わせ、該両者を一体化して積層シートを形成させた
後、該積層シートに熱突起物を挿入し、シートに貫通開
孔を形成させることを特徴とする穿孔積層シートの製造
方法が提供される。
【0011】
【作用】本発明の積層シートは、人の皮膚等に直接接触
する上層が疎水性極細繊維の集合体(ウエブ)からな
り、下層が親水性繊維のウエブからなり、両層が一体化
されていると共に、積層シートには、シートを貫通する
開孔が多数設けられている点が構成上の特徴である。
【0012】このような構造を有する本発明の積層シー
トは、上層表面、すなわち、人体の皮膚と接触する部分
が、極細繊維のウエブであるため、柔軟であり、皮膚に
対する感触がおだやかで柔らかく、通気性があるため快
感を与えると共に、繊維が疎水性であるため表面の触感
もさらっとした感じを与える。
【0013】しかも、シートには該上層と親水性の下層
とを共に貫通する開口が多数設けられているため、人体
の皮膚部、その他の部分より体外に滲出する体液乃至汗
等の水分は、該疎水層表面からだけでなく、むしろ主と
して該開孔を通って、開孔の内部の周壁部表面から下層
の親水性ウエブ層内に浸透、吸収される。又一部は、更
に該開孔を通過して、たとえば、積層シートの内部側に
配された吸収体等に吸収保持される。
【0014】このように一度積層シートの親水性層乃至
は、内部吸収体等に吸収保持された水分等の液体は、逆
に、該積層シートの外表面がたとえば皮膚等との接触が
解かれ、外気にオープンとなった状態では、徐々に蒸発
し、上記とは逆の経路を経て水蒸気等の気相状態で系外
に排出される。
【0015】従って、上記一旦吸収され保持された水分
等の液は、該シート、吸収体等の系内に過大に保持蓄積
されることが少なく、このことのため、たとえ、体圧等
によりシート等が圧縮作用を受けても保持水分等が逆戻
りして孔部からあふれ出し、疎水性層表面を濡らすよう
なことがない。
【0016】更に、下層親水性ウエブ層は、極細繊維ウ
エブより形成された上層よりは強度が強く、シート全体
の強度を補強し、使用時の破れや、破損を防ぐと共に、
該シートの加工時においても、加工適性を向上させる役
目を果たす。
【0017】本発明においては、該積層シートの貫通開
孔は、シートの下層を形成する親水性ウエブ層の側から
たとえば針状加熱突起物等を用いて上層に向けて突き刺
すようにして貫通開口され形成されたものであることが
好ましく、このようにして形成された開口は、該開孔の
孔内の内側周壁に、最初に突き刺した下層の親水性繊維
の一部が該突起表面に付着し、付着した樹脂が上層の疎
水性層の孔内周壁表面部に更に溶着する形で該層の孔内
周壁部を覆い、従ってその表面部が親水化されるため、
孔内に侵入した水分等の吸収がスムーズに且つ容易に行
われる等の利点があるため好ましい。又、開口には、そ
の貫通下層の外表面の開孔口周部に沿ってバリ(隆起)
が形成されていることが好ましく、このようにバリが下
層表面に形成された開口は開孔内の水分等の保持能力が
増大し、体圧等による液の逆戻りを阻止する効果が更に
向上する。
【0018】
【発明の好適態様】以下に本発明の好適実施態様につい
て具体的に詳述する。図1は本発明の積層シートの一例
を、シートの1部を拡大して示した部分斜視図として示
したものである。図2は本発明の積層シートの製造方法
の一実施態様を示した概略図である。
【0019】図1に示した通り本発明の積層シートは、
疎水性極細繊維集合体よりなる上層1と、親水性繊維集
合体からなる下層2とから形成され、両層がバインデン
グされ一体化されており、シートには、これら上層1と
下層2の両者を貫通する開孔3が穿孔配列されている。
【0020】本発明において、上層1の疎水性極細繊維
ウエブは柔軟性を付与させるため繊維の太さは10μm
以下の径のものが好ましく、特に6乃至2μmの径のも
のの使用がより好ましい。
【0021】上記疎水性極細繊維集合体に用いる繊維用
原料樹脂としては、特に制限はなく、ポリオレフィン系
樹脂の他、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ
塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリウ
レタン樹脂等の樹脂やこれらと他樹脂との共重合体、樹
脂ブレンド等、通常繊維形成用に使用される疎水性熱可
塑性樹脂は支障なく使用することが出来るが、本願発明
においては、疎水性樹脂の融点、加工性、その他ウエブ
をメルトブローさせる際の成形性等の諸点よりポリエチ
レン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂が好ま
しく、特に柔軟性付与の点より低結晶性α−オレフィン
共重合体、低密度ポリエチレン、あるいはこれらのブレ
ンド樹脂が特に好ましい。
【0022】又、上記繊維の疎水性を更に向上させるた
め、変性シリコーン等の各種疎水化剤を樹脂に練り込む
か、表面に施したものを使用することがより好ましい。
疎水性極細繊維集合体はこれら疎水性熱可塑性樹脂をた
とえばメルトブローさせて得ることができる。
【0023】この上層の疎水性極細繊維集合体の目付け
は風合いが加工適性の観点より、7乃至40g/m2
より好ましくは10乃至30g/m2 とすることがよ
い。積層シートの下層2を構成する親水性繊維集合体の
繊維の太さは、約3デニール又はそれ以下であることが
好ましく、特に1乃至2デニールのものがより好適であ
る。
【0024】該繊維の原料樹脂としては、この樹脂を用
いて、上記親水性繊維集合体とした場合に上記したポリ
オレフィン系樹脂その他熱可塑性樹脂の極細繊維よりな
る疎水性上層の強度に対して2乃至3倍、より好ましく
は5倍以上の強度を付与出来る繊維を形成出来る原料樹
脂を使用することが好ましく、上層で使用したポリオレ
フィン系樹脂よりもより強度の高いポリオレフィン系樹
脂たとえば、上層の樹脂原料として低密度ポリエチレン
を使用した場合は、結晶性アイソタクチックポリプロピ
レン等を使用することが好ましい。
【0025】その他の樹脂としては、上層の樹脂より形
成された繊維よりより強度の高い繊維を形成出来、しか
もより親水性のポリアミド樹脂、ビニロン樹脂、ポリエ
ステル樹脂等を例示できる。
【0026】下層の繊維集合体形成用樹脂には、その親
水性を付与し、又は親水性をより向上させるために親水
化剤例えば、脂肪族アルコール乃至はグリコール等の多
価アルコールにエチレンオキサイドを付加させて形成し
たポリオキシエチレン・脂肪族エーテル又はエーテル・
エステル、たとえば、ポリオキシエチレンラウリルエー
テル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリレート
等の化合物よりなる親水性化剤、又は、モノグリセライ
ド系、ジグリセライド系、アセチルグリセライド系等グ
リセリン脂肪酸エステル系、又は上記親水化剤2〜3種
の複合化物等の親水性化剤を練り込むか、繊維表面に塗
布又は噴霧することにより付着させたものを使用するの
が好ましい。下層を構成する親水性繊維集合体層の目付
け量は10乃至50g/m2 が好ましく、特に10乃至
20g/m2 がより好ましい。
【0027】本発明の下層である親水性繊維ウエブは上
層と同様メルトブローンにより形成されたウエブでもよ
いが、ウエブの厚さ、繊維太さ等を考慮して、スパンボ
ンド法により形成させたものの方が強度、吸収性等の点
よりより好ましい。
【0028】本発明の積層シートに設けられる開孔3の
形状は必ずしも限定的でなく、円形に限らず、穿孔突起
の形状により決定される形状であってよい。該開孔の大
きさは、有効面積として1乃至10mm2 、好ましくは
4乃至7mm2 程度の大きさがよく、又積層フィルムの
有効表面積に対して、開孔率が10乃至40%、好まし
くは20乃至35%の程度に設けられているのがよい。
【0029】また本発明においては、開孔は、孔内部の
周壁部において、下層の親水性樹脂の一部が上層該周壁
部の表面に上層樹脂と溶着して付着し該表面部分が親水
化されていることが好ましい。又、開口には、その貫通
下層の外表面の開孔口周部に沿ってバリ状等の隆起が形
成されていることが好ましい。
【0030】すでに前述した通り、上述のような特徴を
有する開孔は、体液等の水分の吸収、浸透乃至脱離がス
ムーズで、しかも水分保持能力が大きいという顕著な効
果を奏する。
【0031】次に本発明の積層シートを製造するのに好
適な方法について図2を用いて説明する。11は本発明
の下層シートとなる繊維集合体のシート巻物の巻出し部
分を示す。21は親水化剤塗布用装置である。22は親
水化剤を塗布後乾燥するための乾燥装置であるが11の
繊維集合体シートが親水剤を練り込んだ繊維よりなる場
合は、21,22の使用は省略することができる。12
は上層シートとなる極細疎水性繊維集合体を下層シート
上に形成するための極細繊維吹き出し装置である。23
は11から送り出されたウエブ(繊維集合体シート)と
12で形成されたウエブとを一体化するためのバインデ
ング装置である。24は開孔形成のための突起が多数配
列された熱ロール及びその受けロールである。
【0032】本発明の方法においては、上記突起ロール
は、下層の親水性繊維集合体側に、受けロールが上層疎
水性極細繊維集合体側に、各々配置されていることが好
ましい。
【0033】以下に上記装置を用いて本発明の積層シー
トを製造する方法を説明する。ポリプロピレン(PP)
スパンボンド不織布の巻物を11より送り出し親水化剤
を21により塗布する。12において直鎖状低密度ポリ
エチレン(LLDPE)/α−オレフィン共重合体ブレ
ンド樹脂をメルトブローし、PPスパンボンド不織布と
一体化し23でヒートバインデイングさせる。
【0034】この2層シートを24でPPスパンボンド
側よりPPの融点付近の温度に熱した突起ロールを上記
メルトブローン不織布層を貫通する深度に挿入させ開孔
を形成させる。この貫通開孔が形成された積層シートを
巻取りロール13に巻取る。
【0035】
【実施例】 (実施例1)図2に示した装置を用い、下層シート(親
水性繊維集合体層用シート)として、目付量10g/m
2 のポリプロピレン(PP)スパンボンド不織布(平均
1デニール)原反を用い、これにロールコーターで親水
化剤(脂肪酸アルキルアミド系カチオン系界面活性剤)
1wt%の水溶液を塗布し、続いて乾燥して親水性繊維
集合体ウエブを得た。
【0036】上層シート(疎水性極細繊維集合体層用)
としてポリエチレン(PE)/α−オレフィン共重合体
ブレンド(ブレンド重量比4/6)に変性シリコーン系
疎水剤3wt%を添加した樹脂を上記下層シート(親水
性繊維集合体ウエブ)上にメルトブローン(メルトブロ
ーンウエブの目付量20g/m2 、平均繊維径8μm)
を施した後に上層、下層シートを熱エンボスロールを用
いて一体化し疎水性ウエブ/親水性ウエブの2層積層シ
ートを得た。
【0037】続いて該積層シートを180℃に加温した
突起ロールを用い親水性繊維ウエブ側より二層を貫通す
る挿入深度で穿孔加工し、開孔直径15mmφ前後、開
孔率25乃至30%の開孔を有する積層シートを得た。
【0038】得られた積層シートは疎水性側(表面側)
が柔軟で風合いがよく、なお且つ積層シートとして強度
的にも優れたものであった。又液透過性、液逆戻り防止
性にも優れた性能を備えていた。
【0039】(実施例2)図2に示した装置を用い下層
シート(親水性繊維集合体層用シート)として目付量1
0g/m2 のポリプロピレンスパンボンド不織布(平均
1デニール)原反を用い、これに湯浴ロールコータで親
水化剤(ソルビタンモノステアレート系油溶性界面治性
剤)2wt%を塗布し続いて乾燥して親水性繊維集合体
ウエブを得た。
【0040】上層シート(疎水性極細繊維集合体層用)
としてポリプロピレン樹脂を上記下層シート用親水性繊
維集合体ウエブ上にメルトブローン(目付量20g/m
2 、平均繊維径4μm)した後に熱エンボスロールを用
い一体化し疎水性ウエブ/親水性ウエブの2層積層シー
トを得た。
【0041】続いて該積層シートを220℃に加温した
突起ロールを用い、親水性繊維ウエブ側(下層シート
側)より二層を貫通する挿入深度で穿孔加工し開孔直径
1.5φ前後、開孔率20乃至25%の開孔を有する積
層シートを得た。得られた積層シートは表面側が極細
(4μm)のPP繊維集合体であるため柔軟で風合いが
よい。且つ強度的にも優れる。
【0042】得られた積層シートを用い、上層側を上向
きにし下側に液体吸収体(ティッシュ/パルプ+高分子
吸収体)をひき、液体をたらすと液体は孔部より素速く
下層吸収体へ移される(約10ml/秒前後)。また1
度吸収体へ移行した液体は、表面側より一定荷重で濾紙
を押し当ててもほとんど逆戻りが生じなかった。また血
液程度の粘性を持つ液体でも十分透過する性能を備えて
いた。
【0043】
【発明の効果】本発明の穿孔積層シートは疎水性極細繊
維集合体ウエブと親水性繊維集合体ウエブとが一体化さ
れた二層構造を有し、且つ多数の該シートを貫通する開
孔を有しているため、表面積(疎水性極細ウエブ層)
は、風合いが良好で、柔らかく、皮膚と接触した場合に
おいてもさらっとした触感を与える。
【0044】しかも、水分、体液等の吸収性が良好で水
分等の保持力も大きく、更に体圧等により積層シートが
圧縮を受けた場合も保持水分等の逆戻りが回避され、液
逆戻りにより表面層が濡らされる等の不都合を起こさな
い。更に又強度的にも優れ、二次加工等の加工性にも優
れているという数々の利点を有する。
【0045】特に、積層シートの開孔を本発明の方法に
より穿孔した場合は、開孔内壁の疎水性繊維ウエブ部分
にもその表面に親水性繊維の一部が融着されて該部分が
親水化されると共に、親水性層(表面層と反対側層)の
外表面の開孔周に沿ってバリが形成されるため、これら
の作用効果により上記した水分等の吸収性、液逆戻り防
止性が一層向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる積層シートの一部を拡大して示
した部分斜視図。
【図2】本発明の積層シートを製造するための装置の一
例を示した概略説明図。
【図3】本発明の積層シートの開孔の一例を示す開孔断
面拡大図。
【符号の説明】
1 疎水性極細繊維集合体層(上層、表面層) 2 親水性繊維集合体層(下層、内側層) 3 開孔 4 バリ 11 下層シート原反巻物巻き出し部 12 上層シート用ウエブ吹き付け装置 13 有孔積層シート巻取部 21 親水化剤塗布装置部 22 乾燥ライン 23 積層バインディングロール部(ヒートエンボスロ
ール) 24 突起付熱ロール 25 受けブラシロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 境 孝信 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号三 井石油化学工業株式会社内 (72)発明者 清水 静雄 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号三 井石油化学工業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 疎水性極細繊維集合体層と親水性繊維集
    合体層とが一体化されてなる積層シートであって、該積
    層シートにはシートを貫通する多数の開孔が設けられて
    いる穿孔積層シート。
  2. 【請求項2】 前記疎水性極細繊維集合体がポリオレフ
    ィン系熱可塑性樹脂をメルトブローして得られた繊維径
    10μm以下の繊維の集合体である請求項1記載の穿孔
    積層シート。
  3. 【請求項3】 前記親水性繊維集合体が熱可塑性樹脂の
    スパンボンド不織布である請求項1記載の穿孔積層シー
    ト。
  4. 【請求項4】 前記親水性繊維集合体が太さ1乃至3デ
    ニールのポリプロピレン繊維よりなるスパンボンド不織
    布である請求項3記載の穿孔積層シート。
  5. 【請求項5】 前記積層シートのシート貫通開孔が、有
    効開孔面積1乃至10mm2 、開孔率が該シート面積に
    対し10乃至40%である請求項1記載の穿孔積層シー
    ト。
  6. 【請求項6】 前記積層シートの貫通開孔が、その孔内
    部壁面での疎水性極細繊維集合体層壁面部分において該
    壁面の少なくとも一部が親水化されたものであり、且つ
    積層シートの親水性繊維集合体層の外表面開口の周にそ
    ってバリ状隆起が形成されているものである請求項1記
    載の穿孔積層シート。
  7. 【請求項7】 親水性細繊維集合体の層を下層とし、該
    下層の上に疎水性極細繊維集合体の層を上層として設
    け、該両者を一体化して積層シートを形成させた後、該
    積層シートに熱突起物を挿入し、シートに多数の貫通開
    孔を形成させることを特徴とする穿孔積層シートの製造
    方法。
  8. 【請求項8】 請求項7において親水性繊維集合体から
    なる下層の上に上層として設けられる疎水性極細繊維集
    合体の層を、メルトブローン法によって該下層の上に形
    成させて設けることを特徴とする請求項7記載の穿孔積
    層シートの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記積層シートのシートの下層を形成す
    る親水性繊維集合体層側に針状の突起物を有する熱ロー
    ルを押し当て、針状突起物を該積層シートの下層側から
    上層を形成する疎水性極細繊維集合体層に向かって加熱
    下に突き刺すことにより貫通開口を形成することを特徴
    とする請求項7記載の穿孔積層シートの製造方法。
  10. 【請求項10】 疎水性極細繊維集合体層と親水性繊維
    集合体層とが一体化されてなる積層シートであって、該
    積層シートにシートを貫通する開孔が多数設けられてい
    る穿孔積層シートからなる吸収製品用表面シート。
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