JPH0627973A - 騒音低減装置 - Google Patents

騒音低減装置

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JPH0627973A
JPH0627973A JP4182463A JP18246392A JPH0627973A JP H0627973 A JPH0627973 A JP H0627973A JP 4182463 A JP4182463 A JP 4182463A JP 18246392 A JP18246392 A JP 18246392A JP H0627973 A JPH0627973 A JP H0627973A
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JP
Japan
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noise
frequency
sound
digital filter
adaptive digital
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JP4182463A
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English (en)
Inventor
Eiji Horiba
場 英 二 堀
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Shinsangyo Kaihatsu KK
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Shinsangyo Kaihatsu KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 実際に発生している音の中からアダプティブ
デジタルフィルターに入力すべき騒音を特定し、消音の
効率を向上させる。 【構成】 騒音源の発生する音を検出する騒音検出マイ
ク(M1)、騒音源の発生する騒音に相当する周波数域
を決定する周波数域決定手段(PP,PLL)、騒音検
出マイクにより検出された音のうち設定周波数域のみを
抽出する第1周波数選択手段(SCF1)、第1周波数
選択手段を通過した信号を適応制御するアダプティブデ
ジタルフィルター(ADF)と、アダプティブデジタル
フィルターの出力信号に基づき室内に音を発生するスピ
ーカと、室内の音を検出する消音確認マイク(M2)
と、消音確認マイクにより検出された信号のうち前記設
定周波数域のみを抽出し、アダプティブデジタルフィル
ターにフィードバックする第2周波数選択手段(ADF
2)とを備える騒音低減装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、騒音に対して逆位相音
を付加して騒音を低減するための騒音低減装置であり、
乗用車、バス、船舶、航空機等の車室、客室等の騒音の
低減に適用できる。
【0002】
【従来の技術】騒音に対して逆位相音を付加して騒音を
低減する方法として、一般には、特開平3−20435
3号公報に開示されるような適応制御方式がある。適応
制御方式に用いられるアダプティブデジタルフィルター
(Adaptive Digital Filter)ADFは、図9に示すよう
に、トランスバーサルフィルター27と適応アルゴリズ
ム28を備える。適応アルゴリズム28は主入力側の音
を参照し、主入力側の音の逆位相音を作成するようトラ
ンスバーサルフィルター27のフィルター係数を設定す
る。トランスバーサルフィルター27は参照入力を畳み
込み演算し、スピーカSPから音を発する。消音確認マ
イクM2から検出された信号VBはアダプティブデジタ
ルフィルターADFの参照入力に送られる。
【0003】図7はアダプティブデジタルフィルターA
DFを用いた1構成を示す。騒音検出マイクM1は騒音
を検出する。消音確認マイクは室内の音を検出する。ア
ダプティブデジタルフィルターADFは室内の音のレベ
ルを低減させるようにフィルター係数を設定し、騒音の
逆位相音をスピーカSPから発する。これにより、室内
の人の耳には騒音と騒音の逆位相音の合成音が聞こえ、
騒音は相殺され、消音される。
【0004】車両に搭載する場合には、通常エンジン音
を消音する必要があるが、騒音検出マイクM1の代わり
にエンジン回転数を検出し、騒音を推定する方式があ
る。図8はエンジン回転数から騒音を推定する方式であ
る。エンジン回転センサPPはエンジン12の回転数を
検出する。アダプティブデジタルフィルターADFはエ
ンジン回転の検出信号を所定のフィルター係数にて積和
演算し、スピーカSPから音を発生させる。一方、消音
確認マイクM2から検出された信号VBはアダプティブ
デジタルフィルターADFに送られる。アダプティブデ
ジタルフィルターADFは信号VBから最適と思われる
フィルター係数を求め、フィルター係数を変更する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記技術においては、
エンジン回転数を検出し、エンジン回転数からエンジン
からの騒音を推定している。車室内に伝わる実際のエン
ジン音はエンジン回転数のみによって定まらず、エンジ
ンルーム内の状態変化や車室内の共鳴状態や湿度や温度
変化等により変化する。したがって、エンジン回転数の
みから騒音を特定した場合、実際の騒音の波形と予測し
た騒音信号の波形がずれてしまい、十分に消音ができな
いおそれがある。
【0006】これに対し、騒音検出マイクを使用する場
合には、エンジン以外の音が騒音検出マイクに入り、か
つそのエンジン以外の音のレベルがエンジン音より大き
いと、適応制御がうまく働かず、発散してしまうことが
ある。
【0007】そこで本発明においては、実際に発生して
いる音の中からアダプティブデジタルフィルターに入力
すべき騒音を特定し、消音の効率を向上させることを課
題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明において用いた第1の手段は、騒音源の発生す
る音を検出する騒音検出マイクと、騒音源の発生する騒
音に相当する周波数域を決定する周波数域決定手段と、
前記騒音検出マイクにより検出された音のうち前記設定
周波数域のみを抽出する第1周波数選択手段と、前記第
1周波数選択手段を通過した信号を適応制御するアダプ
ティブデジタルフィルターと、前記アダプティブデジタ
ルフィルターの出力信号に基づき室内に音を発生するス
ピーカと、室内の音を検出し、前記アダプティブデジタ
ルフィルターにフィードバックする消音確認マイクとを
備えたことである。
【0009】上記課題を解決するために本発明において
用いた第2の手段は、騒音源の発生する音を検出する騒
音検出マイクと、騒音源の発生する騒音に相当する周波
数域を決定する周波数域決定手段と、前記騒音検出マイ
クにより検出された音のうち前記設定周波数域のみを抽
出する第1周波数選択手段と、前記第1周波数選択手段
を通過した信号を適応制御するアダプティブデジタルフ
ィルターと、前記アダプティブデジタルフィルターの出
力信号に基づき室内に音を発生するスピーカと、室内の
音を検出する消音確認マイクと、前記消音確認マイクに
より検出された信号のうち前記設定周波数域のみを抽出
し、前記アダプティブデジタルフィルターにフィードバ
ックする第2周波数選択手段とを備えたことである。
【0010】
【作用】上記第1の手段によれば、騒音検出マイクによ
り検出された騒音源の音のうち、騒音源の発生する騒音
に相当する周波数域の音のみが第1周波数選択手段を通
過する。これにより実際に騒音源が発生している騒音の
みが抽出できる。アダプティブデジタルフィルターは、
消音確認マイクからのフィードバックによって消音確認
マイクの検出音が最小になるようにフィルター係数を設
定し、第1周波数選択手段を通過した音を畳み込み演算
し、スピーカから消音確認マイクで検出した音の逆位相
音を発生させるように働く。スピーカから発せられる音
の周波数帯域、つまり消音される周波数帯域は実際に騒
音源が発生している騒音の周波数帯域のみに限られる。
したがって、スピーカからは騒音の周波数帯域の逆位相
音が発生され、室内の音のうち、実際に騒音源が発生し
ている音が消音される。
【0011】上記第1の手段によれば、室内で音楽を聞
いている場合や、室外において、パトカー等のサイレン
の音、踏切での警報、近づいてくる自動車の音等は、消
音の対象外となり、必要な音までが消音されることはな
い。また、実際に発生している騒音を検出するので効率
良く消音することができる。
【0012】上記第2の手段によれば、騒音検出マイク
により検出された騒音源の音のうち、騒音源の発生する
騒音に相当する周波数域の音のみが第1周波数選択手段
を通過する。これにより実際に騒音源が発生している騒
音のみが抽出できる。アダプティブデジタルフィルター
は、消音確認マイクからのフィードバックによって、第
2周波数選択手段を通過した消音確認マイクからの検出
音が最小になるようにフィルター係数を設定し、第1周
波数選択手段を通過した音を畳み込み演算し、スピーカ
から消音確認マイクで検出した音の逆位相音を発生させ
るように働く。
【0013】消音確認マイクからのフィードバックにお
いても、第2周波数選択手段により実際に騒音源が発生
している騒音の周波数帯域のみが抽出されるので、騒音
の周波数帯域において最適の逆位相音が得られる。した
がって、騒音源の発する騒音以外の音のレベルを減少さ
せることはない。仮に、騒音源の発する騒音の周波数帯
に極めて近い周波数の音が騒音源以外から発せられてい
た場合でも、騒音源からの騒音のみを選別して消音する
ことができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を車両に搭載した場合の実施例
を図面を参照しながら説明する。
【0015】図1は本発明の全体概要図である。スピー
カSPおよび消音確認マイクM2は座席10のヘッドレ
スト11または座席10の背もたれ部14から延びて、
耳元に配置される。エンジン12の回転数を検出するた
めにエンジン回転数センサPPが置かれている。騒音検
出マイクM1は座席10からなるべく遠くに、例えば足
元付近に最低1つ設置されている。コントローラ13は
スピーカSP、消音確認マイクM2、エンジン回転数セ
ンサPPおよび騒音検出マイクM1に接続されている。
【0016】スピーカSPおよび消音確認マイクM2が
人の耳元に配置されるため、スピーカSPは大きな音を
だす必要がない。このため、スピーカSPからでた音が
座席10から離れた部分や車外に影響し、他の部分で音
が強調されることもない。したがって確実に座席に座っ
ている人の耳に入る騒音のみを低減するとともに、他に
影響を与えない。
【0017】図2にコントローラ13の第1実施例の詳
細を示す。騒音検出マイクM1は車室内の音を検出す
る。検出された音は第1周波数選択手段である第1周波
数選択器SCF1を通過した後、適応フィルターである
アダプティブデジタルフィルター(Adaptive Digital F
ilter)ADFに送られる。アダプティブデジタルフィル
ターADFは騒音信号を所定のフィルター係数にて積和
演算し、スピーカSPから音を発生させる。
【0018】エンジン回転数センサPPはパルスピック
アップであり、エンジン出力軸もしくはエンジン出力軸
に間接的に接続された軸の近傍に設置され、エンジン1
2の回転数を検出する。フェーズドロックループ(Phase
d lock loop)PLLはエンジン回転数センサPPの出力
eを受ける。フェーズドロックループPLLの内部構造
を図3に示す。フェーズドロックループPLLは、位相
差検出器20、チャージポンプ21、ループフィルタ2
2、電圧コントロールオシレータVCO24および分周
器23よりなる。位相差検出器20は分周器からのパル
スとエンジンからのパルスの位相差を求める。チャージ
ポンプ21は分周器23からのパルスとエンジンからの
パルスの位相差を零にするよう働き、位相調整した量の
電圧パルスを出力する。ループフィルタ22は積分器の
構成をとっており、チャージポンプ21からの電圧パル
スをアナログ電圧の形にして電圧コントロールオシレー
タ24に送出する。電圧コントロールオシレータ24は
入力電圧に応じた周波数パルスを発振し、クロックパル
スCLとして第1周波数選択器SCF1および分周器2
3へ送る。分周器23は入力パルスを1/Nに分周し周
波数を1/Nに落とす。このNは整数であり、予め設定
しておく。第1周波数選択器SCF1はスイッチドキャ
パシタフィルター(Switched Capacitor Filter)SCF
から構成されている。
【0019】今、エンジン回転パルスの周波数のN倍が
スイッチドキャパシタフィルターSCFへのクロック周
波数に一致しているとする。ここで、エンジン回転数が
上昇すると、分周器23からのパルスとエンジン回転パ
ルスとの間に位相差が生ずる。このとき、チャージポン
プ21はこの位相差を零にするよう働き、位相が増大す
るときには出力パルス電圧を上げ、位相差が減少すると
きには出力パルス電圧を下げる。ループフィルタ22は
出力パルスをアナログ電圧に変換し、電圧コントロール
オシレータ24はこのアナログ電圧に相当する周波数の
クロックパルスを発生するので、位相差が増大するとき
にはクロック周波数が増加し、位相差が減少するときに
はクロック周波数が減少する。したがって、クロック周
波数はエンジン回転数に応じて上下する。ループフィル
タ22は積分器の構成をとっているので、位相差が一致
して、チャージポンプからのパルスが出力されなくなっ
てもそれまでの値を出力し続ける。したがって、スイッ
チドキャパシタフィルタSCFヘ出力されるクロックパ
ルスCLの周波数はエンジン回転数のN倍となる。
【0020】スイッチドキャパシタフィルタSCFは、
等価抵抗Reqが1/(C・fc)となるスイッチドキ
ャパシタの性質を応用した積分器である。フィルタを設
計するときに、このReqを抵抗とすれば、fcの変化
に追従するフィルタを実現することができる。スイッチ
ドキャパシタフィルタSCFとしては、ナショナルセミ
コンダクタ製のMF10ユニバーサルモノリシックデュ
アルスイッチドキャパシタフィルタがある。このMF1
0を用いれば、クロックパルスCKの周波数fcに応じ
た周波数帯域のみを抽出するバンドパスフィルタを形成
することができる。
【0021】このように、エンジン回転数の周波数のN
倍の周波数をもつクロックパルスがスイッチドキャパシ
タフィルタSCFに与えられ、スイッチドキャパシタフ
ィルタSCFはクロックパルスの周波数に応じて選択す
る周波数帯域を調整する。この値Nと、電圧コントロー
ルオシレータ24の電圧範囲を調整すれば、エンジン回
転数の所定倍の周波数のみを抽出できるようなバンドパ
スフィルタが得られる。これにより、騒音検出マイクM
1により検出された車室内音のうち、エンジン回転数の
n次高調波成分だけ抽出できる。通常、4気筒のエンジ
ンにおいてはエンジン回転数の2次高調波成分のレベル
が高く、車室内における騒音の要因となっているので4
気筒車の場合には、値Nと電圧コントロールオシレータ
24の電圧範囲を調整して、エンジン回転数の2倍あた
りの周波数を選別するとよい。
【0022】スピーカの発生した音は騒音源であるエン
ジンや車室内外から到達する音と一緒に運転者,乗客の
耳に入る。同時にこれらの音は消音確認マイクM2によ
り検出される。消音確認マイクM2の出力VBはアダプ
ティブデジタルフィルターADFに送られる。アダプテ
ィブデジタルフィルターADFは、図9に示すように、
トランスバーサルフィルター27と適応アルゴリズム2
8を備える。適応アルゴリズム28は消音確認マイクM
2の出力VBを受け、トランスバーサルフィルター27
のフィルター係数を決定する。トランスバーサルフィル
ター27は第1周波数選択器SCF1からの信号PAを
畳み込み演算し、スピーカSPに信号音PBを送る。こ
れによりアダプティブデジタルフィルターADFは消音
確認マイクM2の検出音のレベルを最小にするように、
フィルター係数を調整する。
【0023】今、図4(a)に示すような周波数f1,
f2,f3の3つの点にピークを有する信号を室内に発
生させた場合を想定する。この内、f1およびf3は音
楽や警告音等の室内の人にとって必要な音であり、f2
が騒音源の発生する騒音であるとする。この場合、騒音
低減装置がなければ、3つの周波数がそのまま人の耳に
入ることになる。音楽等に混じってエンジンの騒音が人
の耳に入り、不快になる。ここで、上記第1実施例の騒
音低減装置を働かせると、図4(b)のようにf2のレ
ベルが低下し、音楽等の他の周波数の音が聞きやすくな
る。
【0024】ここで、f1,f3のレベルも若干低下し
ている。この低下率は騒音源の周波数に近いほど大き
い。そこで、更に、騒音以外の音のレベル低下を抑える
ことが要求されるようになる。この課題に対処した例を
第2実施例に示す。
【0025】図5はコントローラ13の第2実施例の詳
細を示す。第2実施例では、第1実施例に対して、消音
確認マイクM2とアダプティブデジタルフィルターAD
F間に第2周波数選択手段である第2周波数選択器SC
F2が挿入されている。
【0026】スピーカの発生した音は騒音源であるエン
ジンや車室内外から到達する音と一緒に運転者,乗客の
耳に入る。同時にこれらの音は消音確認マイクM2によ
り検出される。消音確認マイクM2の出力VBは第2周
波数選択手段である第2周波数選択器SCF2により周
波数選択され、信号PDとしてアダプティブデジタルフ
ィルターADFに送られる。第2周波数選択器SCF2
は第1周波数選択器SCF1と同一の構成をしており、
フェーズドロックループPLLからの出力クロックCL
によりエンジン回転数のn次高調波成分に相当する周波
数帯域の信号のみ抽出する。
【0027】消音確認マイクM2側にも、騒音の周波数
域にのみ追従するバンドパスフィルターを挿入すること
で、騒音のみを確実に消音することができる。
【0028】図5は第2実施例における消音の例である
が、第1実施例の場合の図4の例と同様に騒音f2と他
の音f1,f3を与えた場合、f1およびf3において
はレベルは変化していない。また、騒音f2のレベルも
激減している。アダプティブデジタルフィルターADF
を用いる場合、騒音と騒音以外の音の間で周波数の間隔
が短いと騒音の相互関係が強くなり、参照側(第1周波
数選択器SCF1側)で騒音を分離しても、3つの周波
数を消そうとしてアダプティブデジタルフィルターAD
Fが働いてしまうが、消音確認側でも騒音を分離すれば
騒音だけを確実に消音できる。
【0029】上記実施例においては、実際の騒音を検出
するとともに、騒音の周波数帯のみ分離して制御を行う
ようにしているため、騒音の消音が確実に行えるととも
に、アダプティブデジタルフィルターADFの収束スピ
ードが向上する。したがって、アダプティブデジタルフ
ィルターADFの有効性が増す。
【0030】尚、6気筒エンジンの場合、車室内におけ
る騒音分布には、エンジンの回転1次成分、1.5次成
分、2次成分、2.5次成分および3次成分が現れる。
これらの成分を全て消音したい場合には、周波数選択器
を複数個設け、夫々において各成分を抽出したのち合成
し、アダプティブデジタルフィルターADFに与えてや
ればよい。
【0031】このように、騒音のみを消音し、音楽,音
声や警報,警告音等、必要な音については消音しないた
め、自動車に搭載も可能になる。また、実際に発生して
いる騒音をマイクで検出することにより、確実に騒音を
消音できる。
【0032】上記第1,第2実施例では車両におけるエ
ンジンの騒音を低減する装置を示したが、本発明はエン
ジンに限らず、騒音源の状態に応じて騒音部の周波数が
変化するようなものにも適用できる。例えば、飛行機の
室内において、エンジン音を低減する場合や、病院にお
ける患者のベッドに採用し、ベッド脇に置かれた治療等
の機器の発する騒音の低減をする等数々の応用が考えら
れる。この場合、スイッチドキャパシタフィルタのクロ
ックを調整することで、任意の周波数帯域の騒音を低減
すればよい。車両用としては、他に、シートアジャスタ
の作動音やワイパーの摺動音、トランスミッションの発
するシフトチェンジ時の騒音、車両に搭載された電磁弁
等の作動音等の低減にも効果を発する。
【0033】本発明を車両に搭載する場合、各座席毎に
本発明の騒音低減装置を搭載できる。この場合、本装置
の作動を許可・禁止するスイッチを設け、個々の座席で
切り換えれるようにするとよい。例えば、後部座席で寝
ている人に対しては本装置を作動させ、また、運転者は
エンジン音の確認や眠気防止のため本装置の作動を切る
ようにできる等、その場に応じた対応が可能になる。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、ユーザーに聞こえる全
ての音を消去しようとするのではなく、騒音源から発せ
られる特定の周波数の音のみ騒音低減するものであるの
で、ユーザーに必要な音までも消してしまうことがな
い。
【0035】また、実際に発生している騒音を検出する
ので、消音効果に優れる。
【0036】アダプティブデジタルフィルターを用いた
場合でも、収束スピードや騒音の消音量に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の全体構成図
【図2】本発明の第1実施例の回路ブロック図
【図3】本発明の第1および第2実施例の周波数選択器
の構造を示す回路ブロック図
【図4】本発明の第1実施例の効果を示す周波数とレベ
ルの相関関係を示すグラフ
【図5】本発明の第2実施例の回路ブロック図
【図6】本発明の第2実施例の効果を示す周波数とレベ
ルの相関関係を示すグラフ
【図7】従来の適応制御方式を用いた騒音低減装置の例
【図8】従来の適応制御方式を用いた騒音低減装置の例
【図9】アダプティブデジタルフィルターの構成図
【符号の説明】
10 座席 11 ヘッドレスト 12 エンジン 13,25,26 コントローラ 14 背もたれ部 20 位相差検出器 21 チャージポンプ 22 ループフィルタ 23 分周器 24 電圧コントロールオシレータ 27 トランスバーサルフィルター 28 適応アルゴリズム ADF アダプティブデジタルフィルター M1 騒音検出マイク M2 消音確認マイク PLL フェーズドロックループ PP エンジン回転数センサ SCF1 第1周波数選択器(第1周波数選択手段) SCF2 第2周波数選択器(第2周波数選択手段) SP スピーカ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 騒音源の発生する音を検出する騒音検出
    マイク、 騒音源の発生する騒音に相当する周波数域を決定する周
    波数域決定手段、 前記騒音検出マイクにより検出された音のうち前記設定
    周波数域のみを抽出する第1周波数選択手段、 前記第1周波数選択手段を通過した信号を適応制御する
    アダプティブデジタルフィルター、 前記アダプティブデジタルフィルターの出力信号に基づ
    き室内に音を発生するスピーカ、 室内の音を検出し、前記アダプティブデジタルフィルタ
    ーにフィードバックする消音確認マイク、を備える騒音
    低減装置。
  2. 【請求項2】 前記第1周波数選定手段は、エンジン回
    転数および/またはエンジン回転数の高調波の周波数を
    含む幅の周波数帯域を抽出することを特徴とする請求項
    1記載の車室内の騒音低減装置。
  3. 【請求項3】 騒音源の発生する音を検出する騒音検出
    マイク、 騒音源の発生する騒音に相当する周波数域を決定する周
    波数域決定手段、 前記騒音検出マイクにより検出された音のうち前記設定
    周波数域のみを抽出する第1周波数選択手段、 前記第1周波数選択手段を通過した信号を適応制御する
    アダプティブデジタルフィルター、 前記アダプティブデジタルフィルターの出力信号に基づ
    き室内に音を発生するスピーカ、 室内の音を検出する消音確認マイク、 前記消音確認マイクにより検出された信号のうち前記設
    定周波数域のみを抽出し、前記アダプティブデジタルフ
    ィルターにフィードバックする第2周波数選択手段、を
    備える騒音低減装置。
  4. 【請求項4】 前記第1周波数選定手段及び第2周波数
    選定手段は、エンジン回転数および/またはエンジン回
    転数の高調波の周波数を含む幅の周波数帯域を抽出する
    ことを特徴とする請求項3記載の車室内の騒音低減装
    置。
JP4182463A 1992-07-09 1992-07-09 騒音低減装置 Pending JPH0627973A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007276568A (ja) * 2006-04-04 2007-10-25 Toyota Motor Corp 騒音制御構造
CN110015253A (zh) * 2018-01-10 2019-07-16 郑州宇通客车股份有限公司 一种车辆主动降噪控制方法及其系统

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