JPH06279614A - 廃電線の再資源化方法およびその再資源化装置 - Google Patents

廃電線の再資源化方法およびその再資源化装置

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JPH06279614A
JPH06279614A JP9234593A JP9234593A JPH06279614A JP H06279614 A JPH06279614 A JP H06279614A JP 9234593 A JP9234593 A JP 9234593A JP 9234593 A JP9234593 A JP 9234593A JP H06279614 A JPH06279614 A JP H06279614A
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Masakazu Abe
政和 阿部
Kiyotsugu Murakami
清嗣 村上
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/82Recycling of waste of electrical or electronic equipment [WEEE]

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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 廃電線から高品質の線材を回収し、さらに被
覆層からポリ塩化ビニルも回収可能な廃電線の再資源化
方法およびその再資源化装置を提供すること。 【構成】 再資源化装置100の膨潤処理部110で
は、廃電線Mを粉砕せずにそのまま溶剤B1に浸漬して
ポリ塩化ビニル層を膨潤させ、線材分離部120では、
被覆層Cから銅線Lを引き抜いて回収する。その後に、
ポリ塩化ビニル溶出部130で被覆層Cのポリ塩化ビニ
ル層を溶剤B2に溶出させ、得たポリ塩化ビニル溶液S
から、第1の分離部140でスラッジSSを分離する。
第2の分離部150では、スラッジSSを除去したポリ
塩化ビニル溶液Sから溶剤を除去し、残部としての再生
ポリ塩化ビニルP2を回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリ塩化ビニル層を含
む被覆層で線材が被覆された廃電線から線材、さらには
ポリ塩化ビニルを回収する廃電線の再資源化方法および
その再資源化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】使用済の被覆電線については、従来よ
り、細かく粉砕した後に、線材と他の物質との比重差を
利用して線材片を回収する水洗比重分離処理または被覆
層の塩化ビニル層を加熱、溶融した後に濾過分別を行っ
て線材片を回収する加熱溶融濾過処理を行うことによっ
て、それを再資源化することが試みられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
再資源化方法では、その作業効率が低いことに加えて、
回収された線材片に被覆層の塩化ビニル屑やジュート屑
などが混入しているため、再生金属としての品質が低い
という問題点がある。このため、廃電線の多くは、その
まま野外放棄の対象にされている。また、線材を回収し
た後の被覆層屑については、それを効率的に再資源化す
る方法が見出されておらず、そのまま廃棄されていると
いう問題点がある。それ故、野外放棄された被覆層など
から滲み出した成分による地下水汚染が問題視されてい
る。
【0004】以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、
廃電線から品質の高い線材を効率よく回収すると共に、
さらに被覆層からポリ塩化ビニルを回収可能な廃電線の
再資源化方法およびその再資源化装置を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、ポリ塩化ビニル層を含む被覆層
で線材が被覆された廃電線をポリ塩化ビニルが膨潤可能
な溶剤にポリ塩化ビニル層が膨潤または溶解するまで接
触させた後に、被覆層と線材とを引き離すことにより、
たとえば、被覆層から線材を引き抜くことにより、また
は、廃電線を被覆層と線材とに引き裂くことにより線材
を回収する。すなわち、廃線材を細かく粉砕せずに、そ
のまま溶剤に接触させて、ポリ塩化ビニル層の線材に対
する保持力を弱めることによって、線材を長いままで回
収することに特徴を有する。
【0006】ここで、被覆層からポリ塩化ビニルも回収
する目的に、線材が回収された後の被覆層を、そのま
ま、あるいは裁断、分割した状態でポリ塩化ビニル層が
溶解可能な溶剤に接触させて被覆層からポリ塩化ビニル
を溶かし出した後に、ポリ塩化ビニルが溶解したポリ塩
化ビニル溶液から不溶物質を分離し、しかる後に、ポリ
塩化ビニル溶液から溶剤を除去して再生ポリ塩化ビニル
を回収することが好ましい。
【0007】
【実施例】本発明の実施例に係る塩化ビニル層(外皮)
とジュート層(内皮)とからなる被覆層で銅線(線材)
が被覆された廃電線の再資源化装置および再資源化方法
を説明する。
【0008】図1は、本例の再資源化処理装置の構成を
示すブロック図である。
【0009】図において、本例の廃電線の再資源化装置
100は、ポリ塩化ビニル層およびジュート層からなる
被覆層Cで銅線Lが被覆された廃電線Mから銅線Lを回
収すると共に、その被覆層Cに含まれるポリ塩化ビニル
層からポリ塩化ビニルを回収するための装置であって、
廃電線Mから銅線Lを回収する線材回収部100aと、
被覆層Cからポリ塩化ビニルを回収するポリ塩化ビニル
回収部100bとを有する。
【0010】そのうち、線材回収部100aは、廃電線
Mを粉砕せずにそのままの状態で溶剤B1に浸漬させて
ポリ塩化ビニル層を膨潤させる膨潤処理槽111を備え
る膨潤処理部110と、ポリ塩化ビニル層が膨潤した状
態の被覆層Cから銅線Lを引き離してそれを長いままの
状態で回収する線材分離装置120とを有する。膨潤処
理層111には、溶剤供給経路112を介して溶剤B1
が供給可能になっている一方、廃電線Mは、金網からな
るバケット113に収容された状態で膨潤処理槽111
の溶剤B1に浸漬可能になっている。線材分離装置12
0は、廃電線Mの方を保持する第1のチャッキング装置
121と、廃電線Mから突出する銅線Lの方を保持する
第2のチャッキング装置122とを有し、第2のチャッ
キング装置122が、銅線Lを保持した状態のまま矢印
Aの方向に移動することにより、ポリ塩化ビニル層が膨
潤した被覆層Cから銅線Lを引き抜いてそれを回収する
ようになっている。
【0011】一方、ポリ塩化ビニル回収部100bは、
銅線Lが回収された後の被覆層Cをそのまま、または裁
断、分割した後にポリ塩化ビニルが溶解可能な溶剤B2
に接触させて被覆層Cからポリ塩化ビニルを溶剤B2に
溶かし出すポリ塩化ビニル溶出部130と、このポリ塩
化ビニル溶出部130で得られたポリ塩化ビニル溶液S
から不溶物質としてのスラッジSSを分離する第1の分
離部140と、この第1の分離部140でスラッジSS
を分離した後のポリ塩化ビニル溶液Sから溶剤成分を除
去する第2の分離部150とを有する。
【0012】ポリ塩化ビニル溶出部130は、銅線Lが
回収された後の被覆層Cと溶剤B2とを混合するための
混合槽131と、ここで混合された被覆層Cと溶剤B2
との混合物Dがスラッジポンプ133により移送され、
混合物Dを加熱、攪拌することにより、被覆層Cからポ
リ塩化ビニルを溶出する溶解槽132とを有する。ここ
で、線材回収部100aで使用される溶剤B1とポリ塩
化ビニル回収部100bで使用される溶剤B2とは、同
じ種類の溶剤を使用しているため、混合槽131には膨
潤処理槽111から溶剤B1が供給される。なお、被覆
層Cのポリ塩化ビニル層を、膨潤、溶解するための溶剤
B1,B2としては、安定性、回収性、ポリ塩化ビニル
に対する溶解性が高いこと、沸点が適当な範囲にあるこ
と、毒性および引火性がないか、或いは毒性が低く、引
火性が高いものが好ましく、具体的には、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、フタル酸ジオクチル
などが用いられる。これらの溶剤は、単独でまたは混合
して使用することができ、本例においては、溶剤B1,
B2としてメチルエチルケトンを使用している。
【0013】第1の分離部140は、ポリ塩化ビニル溶
出部130との間で溶解槽132を共用しており、溶解
槽132においては、被覆層Cからポリ塩化ビニルを溶
剤B2に溶かし出す処理と共に、それを静置することに
よって、その上澄み液7としてのポリ塩化ビニル溶液S
と、溶剤B2に不溶なスラッジSSとを自然に分離する
のに用いられる。また、溶解槽132では、ポリ塩化ビ
ニル溶液Sを静置することによって、その上澄み液7
(ポリ塩化ビニル溶液S)をスラッジSSから分離した
ときに、そこに残るスラッジSSに対して新たな溶剤B
3(メチルエチルケトン)が加えられた後に攪拌され、
その後に、120メッシュ程度の金網ドラムフィルター
141によって、溶剤分がスラッジSSから分離される
ようになっている。ここで、スラッジSSに対しては、
それを乾燥するため乾燥機144が設けてある。
【0014】第2の分離部150には、溶解槽132か
ら供給されたポリ塩化ビニル溶液S(上澄液E)と、ス
ラッジSSを洗浄した溶剤分とが供給される真空蒸留装
置151と、真空蒸留装置151でポリ塩化ビニル溶液
Sから溶剤が除去された後に残る再生ポリ塩化ビニルP
1が供給されてそれに残留する溶剤分を除去する乾燥装
置152を有する。真空蒸留装置151の天井には溶剤
蒸気回収経路153aを介して吸引ポンプ154が接続
されており、真空蒸留装置151では、その内部に移送
されたポリ塩化ビニル溶液Sを攪拌しながら−740m
mHgの減圧下で真空蒸留を行うことが可能になってい
る。溶剤蒸気回収経路153aの途中位置には、コンデ
ンサ159などが介挿されており、ポリ塩化ビニル溶液
Sから蒸発した溶剤は、コンデンサ159によって液化
されて、膨潤処理槽111または混合槽131に還流可
能になっている。一方、乾燥装置152にも、溶剤蒸気
回収経路153bが接続されており、その内部を減圧状
態に保持しながら、再生ポリ塩化ビニルP1を回転ペラ
155で切断することによって再生ポリ塩化ビニルP1
から溶剤分を完全に除去し、溶剤分を含まない再生ポリ
塩化ビニルP2としてジャケット156から排出可能に
なっている。
【0015】このように構成した廃電線の再資源化装置
100を利用して実施される廃電線の再資源化方法につ
いて、図1および図2を参照して説明する。
【0016】図2は、本例の廃電線の再資源化方法の工
程図である。
【0017】まず、本例の廃電線の再資源化方法のう
ち、廃電線Mから銅線Lを回収する方法を説明する。
【0018】膨潤工程1においては、膨潤処理槽111
に溶剤B1を貯留しておき、バケット113に入れた廃
電線Mを溶剤B1に浸漬することによって、廃電線Mの
被覆層Cの外皮であるポリ塩化ビニル層を充分に膨潤さ
せて、被覆層Cから銅線Lを容易に引き抜き可能な状態
にする。
【0019】次に、線材分離工程2において、ポリ塩化
ビニル層が膨潤した廃電線Mを膨潤処理槽111から線
材分離装置120に移送する。そこで、廃電線Mの方を
第1のチャッキング装置121で保持し、廃電線Mから
突出する銅線Lの方を第2のチャッキング装置122で
保持した後に、第2のチャッキング装置122を矢印A
の方向に移動させると、被覆層Cのポリ塩化ビニル層
は、膨潤しているため、銅線Lを保持する力がすでにな
くなっているので、銅線Lは、被覆層Cにジュート層を
残したまま容易に引き抜かれ回収される。
【0020】このようにして、廃電線Mを粉砕、分割し
ない状態で、被覆層Cから銅線Lを引き抜いて回収する
ため、回収された銅線Lには、被覆層Cを構成するポリ
塩化ビニル層やジュート層の屑が付着しておらず、その
品質が高い。しかも、銅線Lの回収率は100%であ
る。また、回収された銅線Lは、廃電線Mが放出された
ときの長さであり、扱いやすい。ここで、被覆層Cにジ
ュート層がなく、ポリ塩化ビニル層のみで被覆層Cが構
成されている廃電線Mの場合には、廃電線Mをポリ塩化
ビニル層(被覆層C)と銅線Lとに引き裂いても銅線L
を回収できる。
【0021】次に、本例の廃電線の再資源化方法のう
ち、廃電線Mから銅線Lを回収した後の被覆層Cからポ
リ塩化ビニルを回収する方法を説明する。
【0022】まず、混合工程3においては、たとえば、
混合槽131の中に溶剤B2を貯めておき、そこに溶剤
量に応じた量の被覆層Cを供給する。ここで、被覆層C
と溶剤B2との混合比率は、1重量部の被覆層Cに対し
て、溶剤B2は約9重量部に設定される。その後に、溶
剤B2と被覆層Cとの混合物Dを均一に攪拌した後に、
混合物Dをスラリーポンプ133により溶解槽132に
供給する。
【0023】次に、溶解工程4においては、被覆層Cと
溶剤B2との混合物Dが加熱され、攪拌されることによ
り、被覆層Cからポリ塩化ビニルが溶剤B2に溶出す
る。この工程4における混合物Dの温度は、溶剤B2に
メチルエチルケトン(沸点が81℃)を使用しているた
め、約78℃に設定される。なお、溶解工程4において
溶解槽132からの溶剤蒸気は、コンデンサー159に
よって冷却、回収されて再利用される。
【0024】次に、第1の分離工程5においては、溶解
工程4が終了した後、溶解槽132中の混合物Dに対す
る加熱、攪拌を停止し、そのまま約1時間の静置が行わ
れる。この静置によって、被覆層Cの中のポリ塩化ビニ
ル分が溶剤B2に溶出したポリ塩化ビニル溶液Sと、ジ
ュート層などの溶剤に不溶な物質(スラッジSS)とが
自然に分離される。ここで、廃電線Mにジュート層の他
にも溶剤に不溶な物質がある場合には、それらもスラッ
ジSSに含まれる。また、被覆層Cのポリ塩化ビニル層
のうち、溶解工程4で溶解しきれなかったポリ塩化ビニ
ルもスラッジSSに含まれる。なお、第1の分離工程5
での静置は、その時間が長い程、ポリ塩化ビニル溶液S
とスラッジSSとはよく分離されるが、短時間で分離を
行う目的に、ポリ塩化ビニル溶液SをスラッジSSと共
にその粘度が上昇しない温度に保持しながら加圧フィル
ターなどで濾過することによりポリ塩化ビニル溶液Sと
スラッジSSとを分別してもよい。
【0025】第1の分離工程5において、溶解槽132
内の混合物Dの静置が終了した後は、その上澄液E(ポ
リ塩化ビニル溶液S)のみが真空蒸留装置151に移送
される。これに対して、固液境界より下層にスラッジS
Sとして残った不溶物質に対しては、新たな溶剤B3が
溶解槽132に加えられ、攪拌される。その後に、12
0メッシュ程度の金網ドラムフィルター141によっ
て、溶剤分とスラッジSSとが分離され、溶剤の側は、
ポリ塩化ビニル溶液Sとして真空蒸留装置151に移送
される一方、スラッジSSの側は、乾燥機144に移送
される。このような操作によって、スラッジSSに付着
していたポリ塩化ビニル溶液Sが除去され、スラッジS
Sにポリ塩化ビニル溶液Sが残留しない状態になって、
ポリ塩化ビニルの回収率が向上する。
【0026】次に、第2の分離工程6において、スラッ
ジSSから分離されたポリ塩化ビニル溶液Sは、溶剤の
比率が高いので、真空蒸留装置151では、ポリ塩化ビ
ニル溶液Sを攪拌しながら、−740mmHgの減圧下
で真空蒸留を行う。その結果、ポリ塩化ビニル溶液Sか
ら溶剤が強制的に蒸発、除去され、溶剤分がわずかに残
る再生ポリ塩化ビニルP1が得られる。ここでの溶剤の
除去は、ポリ塩化ビニル溶液Sを排出ポンプ157で払
出し不可能になる直前まで行われる。ここで、ポリ塩化
ビニル溶液Sから蒸発した溶剤は、コンデンサ159に
よって液化、回収されて再利用される。なお、ポリ塩化
ビニル溶液S(上澄液E)に可塑剤などを添加して、真
空蒸留を行いやすくすることもある。ここで、再生ポリ
塩化ビニルP1は、溶剤をわずかであるが含んでいるた
め、再生ポリ塩化ビニルP1を乾燥装置152に移し、
減圧条件の下で再生ポリ塩化ビニルPを回転ペラ155
で切断することによって、再生ポリ塩化ビニルP1から
溶剤を完全に除去する。溶剤が除去された後の再生ポリ
塩化ビニルP2は、そのジャケット156から排出さ
れ、回収される。
【0027】このような再資源化方法によれば、前述の
とおり、廃電線Mを粉砕せずに処理するため、高品質の
銅線Lを高回収率で回収できることに加えて、再生ポリ
塩化ビニルP2の回収率も高く、その品質も高い。従っ
て、再生ポリ塩化ビニルP2には各種の用途がある。こ
こで、再生ポリ塩化ビニルP2の色相は、被覆層Cの色
相によって変わるため、それぞれに応じた用途がある。
たとえば、グレーの再生ポリ塩化ビニルP2であれば、
ポリ塩化ビニル製床タイルまたは靴底などに用いること
ができる。一方、スラッジSSは、乾燥機144で溶剤
が除去された後に、偽木などの原料としての用途があ
る。
【0028】従って、本例の再資源化方法によれば、廃
電線Mのいずれの構成部分も最大限に効率よく回収し、
再資源化できるため、廃電線Mを廃棄する必要がない。
さらに、溶剤B1,B2として用いたメチルエチルケト
ンには、再生ポリ塩化ビニルP1,P2からの分離、除
去および残臭の除去が容易であって、安全性が高いこ
と、薬品コストが低いこと、容易に回収できることなど
の利点がある。
【0029】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係る廃電線の再
資源化方法おいては、廃電線を粉砕することなく、その
まま溶剤に接触させてポリ塩化ビニル層を膨潤させた後
に、被覆層から線材を引き離すことにより線材を長いま
まで回収する。従って、本発明によれば、廃電線を粉砕
しないため、回収された銅線には、ポリ塩化ビニル屑や
ジュート屑が付着しておらず、その品質が高いと共に、
回収率も高い。
【0030】また、線材が回収された後の被覆層のポリ
塩化ビニル層を溶剤に溶解して得たポリ塩化ビニル溶液
から不溶物質を分離した後に、溶剤を除去して再生ポリ
塩化ビニルを回収する場合には、高品質のポリ塩化ビニ
ルも回収できるとともに、溶剤に不溶な成分も回収でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る廃電線の再資源化装置の
ブロック図である。
【図2】本発明の実施例に係る廃電線の再資源化方法を
示す工程図である。
【符号の説明】
1・・・膨潤工程 2・・・線材分離工程 3・・・混合工程 4・・・溶解工程 5・・・第1の分離工程 6・・・第2の分離工程 100・・・廃電線の再資源化装置 100a・・・線材回収部 100b・・・ポリ塩化ビニル回収部 111・・・膨潤処理槽 110・・・膨潤処理部 120・・・線材分離装置 121・・・第1のチャッキング装置 122・・・第2のチャッキング装置 130・・・ポリ塩化ビニル溶出部 132・・・溶解槽 140・・・第1の分離部 141・・・金網ドラムフィルター 150・・・第2の分離部 151・・・真空蒸留装置 152・・・乾燥装置 B1,B2,B3・・・溶剤 C・・・被覆層 D・・・混合物 E・・・上澄み液 L・・・銅線(線材) M・・・廃電線 P1,P2・・・再生ポリ塩化ビニル S・・・ポリ塩化ビニル溶液 SS・・・スラッジ(不溶物質)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリ塩化ビニル層を含む被覆層で線材が
    被覆された廃電線をポリ塩化ビニルが溶解可能な溶剤に
    前記ポリ塩化ビニル層が少なくとも膨潤するまで接触さ
    せた後に、前記被覆層から前記線材を引き離すことによ
    り前記線材を回収することを特徴とする廃電線の再資源
    化方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記線材が回収され
    た後の前記被覆層をポリ塩化ビニルが溶解可能な溶剤に
    接触させて前記被覆層からポリ塩化ビニルを溶かし出す
    工程と、この工程により得られたポリ塩化ビニル溶液か
    ら不溶物質を分離する工程と、この工程により前記不溶
    物質を分離した後の前記ポリ塩化ビニル溶液から溶剤分
    を除去して再生ポリ塩化ビニルを回収する工程とを有す
    ることを特徴とする廃電線の再資源化方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に規定する廃電線の再資源化方
    法の実施に使用可能な廃電線の再資源化装置であって、
    前記廃電線を前記溶剤に前記ポリ塩化ビニル層が少なく
    とも膨潤するまで接触させる膨潤処理手段と、この膨潤
    処理手段によって前記ポリ塩化ビニル層が少なくとも膨
    潤状態にされた前記被覆層から前記線材を引き離して前
    記線材を回収する線材分離手段と有することを特徴とす
    る廃電線の再資源化装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記線材が回収され
    た後の前記被覆層をポリ塩化ビニルが溶解可能な溶剤に
    接触させて前記被覆層からポリ塩化ビニルを溶かし出す
    ポリ塩化ビニル溶出手段と、このポリ塩化ビニル溶出手
    段によって得られたポリ塩化ビニル溶液から不溶物質を
    分離する第1の分離手段と、この分離手段によって前記
    不溶物質を分離した後のポリ塩化ビニル溶液から溶剤分
    を除去して再生ポリ塩化ビニルを回収する第2の分離手
    段とを有することを特徴とする廃電線の再資源化装置。
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