JPH06279300A - 水に可溶ないちょう葉抽出物及びその製造方法 - Google Patents

水に可溶ないちょう葉抽出物及びその製造方法

Info

Publication number
JPH06279300A
JPH06279300A JP5091879A JP9187993A JPH06279300A JP H06279300 A JPH06279300 A JP H06279300A JP 5091879 A JP5091879 A JP 5091879A JP 9187993 A JP9187993 A JP 9187993A JP H06279300 A JPH06279300 A JP H06279300A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
extract
insoluble
leaf extract
ginkgo
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5091879A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiichi Umeda
誠一 梅田
Yoko Fujita
陽子 藤田
Rikio Watanabe
力夫 渡辺
Yoshiharu Takane
芳春 高根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON GREEN UEEBU KK
YAKUKEN KK
Original Assignee
NIPPON GREEN UEEBU KK
YAKUKEN KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON GREEN UEEBU KK, YAKUKEN KK filed Critical NIPPON GREEN UEEBU KK
Priority to JP5091879A priority Critical patent/JPH06279300A/ja
Publication of JPH06279300A publication Critical patent/JPH06279300A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造コストを大幅に低減したフラボングリコ
シド20%以上及びテルペンラクトン類5.6%以上を
含有する水に可溶ないちょう葉抽出物の提供。 【構成】 pH5.0〜7.0に調整されたいちょう葉
抽出物溶液を濃縮乾燥して得られたフラボングリコシド
20%以上及びテルペンラクトン類5.6%以上を含有
する水に可溶ないちょう葉抽出物。含水有機溶媒を用い
て抽出した水に不溶ないちょう葉抽出物を水又は含水有
機溶媒に混合し、次いで30℃以下で該溶液に塩基性化
合物を添加してpHを6.0〜7.0に調整した後、濾
過・濃縮乾燥する。又は、含水有機溶媒を用いて抽出し
た水に不溶ないちょう葉抽出物を水又は含水有機溶媒に
混合し、次いで80℃以下で該溶液に塩基性化合物を添
加してpHを5.0〜6.0に調整した後、濾過・濃縮
乾燥する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有効成分を充分含有
し、しかも水に容易に溶解できるいちょう葉抽出物及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ここの
10数年来、いちょう葉から得られる含水有機溶媒抽出
物を主成分とする治療薬が脳動脈や抹消血管の改善を目
的としてドイツ、フランス等で医薬品として広く利用さ
れている。いちょう葉抽出物には、有効成分として、フ
ラボノイドの配糖体及びいちょう特有の成分であるテル
ペンラクトンの一種ギンコライドA,B,C,J及びビ
ロバライドを含有することが知られ、血圧の上昇をとも
なわず血液循環を改善し、老人性の痴呆や抹消血管障害
であるレイノー病、糖尿病による各種疾患の改善などに
効果があることが臨床的に認められている。その他活性
酸素除去作用や最近では抗アレルギー作用も認められて
いる。しかも、副作用はほとんど認められていない。こ
のため、医薬品としてのみならず健康食品としても市販
され、広く普及しつつある。
【0003】ところが、いちょう葉から得られる上記含
水有機溶媒抽出物は、水には溶解しないと言う大きな欠
点を有している。そのため、上記含水有機溶媒抽出物は
主に50%アルコール含有水溶液に溶解したチンキ剤と
して、あるいは抽出物の粉末をそのまま錠剤にする、固
形製剤等として一般に使用されていた。
【0004】しかしながら最近において、上記いちょう
葉抽出物を水に可溶なものとする抽出方法も提案されて
いる。そうした水に可溶ないちょう葉抽出物を取得する
方法としては、例えば.乾燥したいちょう葉を含水有
機溶媒等で抽出し、抽出した液をpH7〜10、好まし
くはpH7.5〜9に調整し、この液を非極性多孔性樹
脂を充填したカラムに通して精製する方法が提案されて
いる。また、.いちょう葉から有効生理活性物質を抽
出精製する方法として、強アルカリ水溶液(水酸化カル
シウムの飽和溶液)でいちょう葉から抽出する方法及び
精製工程でpH6〜8に調整する方法が提案されてい
る。この他、.不要成分プロトアントシアニジン類を
除去する目的で、いちょう葉の含水有機溶媒抽出物を一
度pH8.0以上、好ましくはpH14の強アルカリと
し、次いでpH1の酸性に戻してさらに先の工程に進む
方法が提案されている。
【0005】しかしながら、これら提案開示されたいず
れの技術によっても、取得されたいちょう葉抽出物に
は、いちょう葉抽出物の重要な有効成分であるテルペン
ラクトン類が充分に含有されていないという重大な問題
がある。特に、上記の技術の中でも、強アルカリで長時
間抽出する方法()あるいはpHを一度7.5から強
アルカリにする工程を有する方法(.)、では処理
pHが高いためテルペンラクトン類の分解が顕著であ
る。また、の技術では、テルペンラクトン類の分解
は、他に比較して少なくないが、得られるいちょう葉抽
出物中に含まれるテルペンラクトン類の量は本願発明技
術の約1/3にすぎない。そのため、技術では取得し
たいちょう葉抽出物をさらに精製する技術も開示してい
るが、工程が長く複雑であり、収率の低下を来し、さら
に食品用には使用できないブタノールやエチルアセテー
ト等の有機溶媒やビスマス化合物等の有害物を使用して
いる欠点があった。
【0006】そこで本発明者らは鋭意研究の結果、上述
の問題を解決し、フラボノイド類及びテルペンラクトン
類の両有効成分を充分含有した水に可溶ないちょう葉抽
出物を取得することに成功した。したがって、本発明の
目的の1つは、有効成分を充分に含有した水に可溶ない
ちょう葉抽出物を容易に取得する方法を提供することに
ある。本発明の他の目的は、注射剤などの医薬品に使用
することができ、ドリンク等の食品素材としても使い易
く、また化粧品原料にも容易に使用できる等、使用用途
を格段に広げた、有効成分を充分に含有した水に可溶な
いちょう葉抽出物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは種々実験研
究の結果、pH調整をして水溶性抽出物としたいちょう
葉エキス中のテルペンラクトン類の含有量が、調整した
pHと、調整する際の溶液の温度に密接に関係し、pH
7以上では分解が激しく、反応温度も意外なほど大きく
影響することを知見した。さらに、いちょう葉抽出物
は、これまでの開示技術のように必要以上にpHを高く
せずとも、pH5付近から充分水に溶解し、不要なプロ
トアントシアニジンもかなり除去できることを見いだし
た。本発明はこれら知見に基づいて完成したものであ
る。
【0008】すなわち本発明は、(1)pH5.0〜
7.0に調整されたいちょう葉抽出物溶液を濃縮乾燥し
て得られたフラボングリコシド20%以上及びテルペン
ラクトン類5.6%以上を含有する水に可溶ないちょう
葉抽出物、(2)含水有機溶媒を用いて抽出した水に不
溶ないちょう葉抽出物を水又は含水有機溶媒に混合し、
次いで30℃以下で該溶液に塩基性化合物を添加してp
Hを6.0〜7.0に調整した後、濾過・濃縮乾燥する
ことを特徴とするフラボングリコシド20%以上及びテ
ルペンラクトン類5.6%以上を含有する水に可溶ない
ちょう葉抽出物の製造方法、(3)含水有機溶媒を用い
て抽出した水に不溶ないちょう葉抽出物を水又は含水有
機溶媒に混合し、次いで80℃以下で該溶液に塩基性化
合物を添加してpHを5.0〜6.0に調整した後濾過
し、得られた濾液を濃縮乾燥することを特徴とするフラ
ボングリコシド20%以上及びテルペンラクトン類5.
6%以上を含有する水に可溶ないちょう葉抽出物の製造
方法、(4)水に不溶ないちょう葉抽出物を得る工程に
おいて、30℃以下で塩基性化合物を添加して、pH
6.0〜7.0の溶液となし、次いで濾過・濃縮乾燥す
ることを特徴とするフラボングリコシド20%以上及び
テルペンラクトン類5.6%以上を含有する水に可溶な
いちょう葉抽出物の製造方法、(5)水に不溶ないちょ
う葉抽出物を得る工程において、80℃以下で塩基性化
合物を添加して、pH5.0〜6.0の溶液となし、次
いで濾過・濃縮乾燥することを特徴とするフラボングリ
コシド20%以上及びテルペンラクトン類5.6%以上
を含有する水に可溶ないちょう葉抽出物の製造方法、
【0009】及び(6)前記(4)又は(5)に記載の
水に不溶ないちょう葉抽出物の製造方法において、下記
〜の操作を順次行うことを特徴とするフラボングリ
コシド20%以上及びテルペンラクトン類5.6%以上
を含有する水に不溶ないちょう葉抽出物の製造方法。 .乾燥いちょう葉を温時40〜80%のエタノールを
含む水溶液で抽出する操作、.前記で得られた抽出
液を1/2容量以下まで濃縮し、冷却後ろ過する操作、
.前記で得られた濾液を無置換基型多孔性樹脂に接
触させていちょう葉エキスを吸着させた後、該多孔性樹
脂を水洗いし、次いで該水洗された多孔性樹脂に60%
以上のエタノールを含む水溶液を接触させていちょう葉
エキスを脱着するか、又は該水洗された上記多孔性樹脂
に10〜40%のエタノールを含む水溶液を、続いて6
0%以上のエタノールを含む水溶液を接触させていちょ
う葉エキスを逐次脱着する操作、.前記の脱着操作
により得られた溶出液を濃縮乾固して、抽出物を得る操
作。である。
【0010】本発明を具体的に説明すると、まず、含水
有機溶媒で抽出されたいちょう葉抽出物は、通常pHは
酸性側にありpH3.0〜4.5程度であるため、この
抽出物を水に分散又は有機溶媒水溶液に溶解した溶液
へ、塩基性化合物、例えば水酸化ナトリウム水溶液を添
加して溶液のpHを5.0〜7.0に調整する。pH調
整は30℃以下で調整することがより好ましく、特にp
Hは5.0〜6.0にすることが好ましい。上記pHを
5.0〜7.0に調整したいちょう葉抽出物を含有する
水又は有機溶媒水溶液は、水に不溶の沈でん物がわずか
に混在するが、これは不要成分のプロトアントシアニジ
ン類であるので濾過を行って除去してから、濃縮、乾固
することにより、目的とする水に可溶ないちょう葉抽出
物を得ることができる。本発明方法によれば、pHを調
整する以外は、特に複雑な操作を必要とせず、水に可溶
ないちょう葉抽出物をほぼ100%の収率で得ることが
できる。
【0011】また本発明におけるpH調整は、含水有機
溶媒で抽出した水に不溶ないちょう葉抽出物を精製する
過程で行うこともできる。特に精製の最後の濃縮工程の
前に行うことが好ましい。本発明において、pH調整に
使用する塩基性化合物としては、塩基性を呈する化合
物、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化
物、炭酸塩、重炭酸塩、リン酸塩、メタリン酸塩が挙げ
られ、さらに炭酸水素アンモニウム、クエン酸アンモニ
ウム等のアンモニウム塩、アルキルアミン、ポリアルキ
ルアミン、アンモニア水等も挙げられる。いずれにして
も、塩基性を呈する化合物であればこれらに限定される
ものではない。塩基性化合物のなかでは、実験の結果、
弱塩基性化合物の使用が好ましいものであった。
【0012】なお、上記において水に不溶ないちょう葉
抽出物とは、いちょう葉から含水メタノール、含水エタ
ノール、含水アセトン、含水メチルエチルケトンなどの
含水有機溶媒を用いて抽出した後、得られた抽出液を濃
縮、濾過、カラム処理、有機溶媒による再抽出等の組み
合わせ操作の結果により得られた固形物であり、該抽出
物は有効成分としてフラボノイドの配糖体及びテルペン
ラクトン類を充分に含有するが、その1gが100ml
の水に溶解し得ない抽出物を言う。
【0013】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例1:市販のフラボン配糖体24.9%及び総テル
ペンラクトン類6.5%を含有した水に不溶ないちょう
葉抽出物10gを常温の50mlの精製水中に攪拌しな
がら分散せしめた。この分散液中へ10%炭酸水素カリ
ウム水溶液を徐々に滴下してpH6.3に調整した。こ
の過程で分散していたいちょう葉抽出物は溶解した。攪
拌を止めるとわずかな不溶解があり、濾過助剤(「ハイ
フロスーパーセル」:商品名)5gを加え吸引濾過し、
次いで濾液を減圧濃縮し、褐色粉末9.8gを得た。こ
れは水分補正すると収率はほぼ100%であった。得ら
れた上記褐色粉末1gを水100mlに溶解したところ
透明に溶解した。その溶液のpHは6.0であった。ま
た、10%炭酸水素カリウム溶液の添加量を調整して、
同様にpH7.3、pH6.9、pH6.6、pH6.
4、pH5.6、pH5.2、pH4.9の粉末を所得
した。
【0014】実施例2:pH調整時、いちょう葉抽出物
分散溶液を80℃に加温溶解して、炭酸水素カリウム溶
液を添加した他は、実施例1と全く同様に処理して、p
H5.2、pH6.0、pH6.6、pH6.9、pH
7.3、のいちょう葉抽出物を得た。以上のごとく、反
応温度の異なる操作により得られた異なるpHのいちょ
う葉抽出物中のフラボン配糖体及びテルペンラクトン類
を定量した。フラボン配糖体の定量は、あらかじめHC
lで加水分解した試料を用い、シリカゲルを担体とする
C−18逆相カラムを装着した高速液体クロストグラフ
ィー(HPLC)で行った。溶離液には0.5%クエン
酸水溶液/アセトニトリル/イソプロパノール混液を使
用し、紫外部(UV)吸収を測定した。標準品には市販
のケルセチンとケンフェロールを用い、測定値に分子量
より求めた配糖体換算係数を掛けて求めた。またテルペ
ンラクトンは、予めエーテルで充分抽出したエーテルフ
ラクションを用い、フラボン配糖体と同様のカラムを装
着したHPLCで行った。より具体的には水/メタノー
ル混液を溶離液として、示差屈折計で測定した。標準品
は同条件でHPLCにより分取単離したギンコライト
A、B、C、ビロバライドを用い、結果はこの4つの化
合物の合計を示した。なお、測定結果は表1に示した。
【0015】
【表1】
【0016】表1に示した通りいずれの条件で得た抽出
物もフラボン配糖体は充分含有しているが、テルペンラ
クトン類はpHの影響及び反応温度の影響を大きく受け
テルペンラクトン類の残存率に大差の生じることが良く
判る。即ち、pH6以下では加温しながらpH調整して
も分解率は最少限(10%以下)に、また低温下でpH
調整すればpH7まで分解率は最少限に押さえられる。
好ましくは低温下でpH5〜6に調整する。またpH
4.9のもの1gは水100mlに完全透明には溶解し
なかった。
【0017】実施例3:乾燥いちょう葉の粗砕物500
gに500mlの75%エタノール水溶液を加え、55
℃で2時間加温した。この操作を3回繰り返した。次い
で、これを吸引濾過して固液分離し、得られた液体を約
500mlの容量まで減圧下で濃縮した。それに500
mlの水を加え、室温まで冷却した後濾過し、沈んでん
疎水性物質を除去した。得られた濾液を「ダイヤイオン
HP20」(商品名:三菱化成工業(株)製の非極性多
孔性樹脂)500mlを充填したガラスカラムに流し、
いちょう葉抽出物を吸着させた。続いて該いちょう葉抽
出物を吸着した充填剤に水1000mlを流して洗浄し
た後、70%エタノール水溶液1000mlを供給して
吸着抽出物を脱着・溶出した。この溶出液へ10%炭酸
水素アンモニウム水溶液を添加してpHを6.0に調整
した。次いで該溶液を濾過して不溶のプロアントシアニ
ジンを除き、濾液を減圧下に濃縮乾固してフラボン配糖
体25%及びテルペンラクトン類6.7%を含む褐色の
水に可溶ないちょう葉抽出物粉末21.0gを得た。
【0018】比較例1:乾燥いちょう葉500gを水6
000mlに浸し、80〜90℃で2時間抽出を行い、
抽出液をいちょう葉から分離し、得られた濾液へ10%
NaOH水溶液を添加してpHを7.5とした。再度濾
過し、「ダイヤイオンHP20」500mlを充填した
カラムに吸着し、次いで1500mlの水で水洗いを行
い、1000mlの60%エタノール水溶液で吸着物を
脱着・溶出した。この液を減圧濃縮乾固して15gの粉
体を得た。このいちょう葉抽出物1gは水100mlに
透明に溶解した。しかし定量すると、フラボン配糖体2
1%、テルペンラクトン類はわずか1.3%であった。
【0019】比較例2:乾燥いちょう葉100gを、ブ
チルアルコール/エチルアセテート(3:1)の混合溶
液1000mlを用い80℃で8時間抽出した。これを
3回繰り返した。 次いでいちょう葉を除いた濾液を集
め、減圧濃縮して固形物を得、この中に30%エチルア
ルコール水溶液1000mlを加え、溶解後、NaCl
の飽和水溶液500mlを加えた後、0.2N−KH
POの水溶液でpH4へと調整し、攪拌して一夜放置
した。生成した沈でん物を濾過して除き、濾液にNaH
CO飽和水溶液を加えてpHを6.5に調整し減圧濃
縮した。得られた固型物にエチルアルコール500ml
を加え溶解させ、さらに硫酸ナトリウムを加えて攪拌
後、濾過し、濾液を濃縮乾固して9.2gの粉末を得
た。このいちょう葉抽出物1gは水100mlに可溶で
あった。しかし定量するとフラボン配糖体10.3%、
テルペンラクトン類2.1%と大変低いものであった。
【0020】
【発明の効果】以上に詳述したとおり、本発明によれ
ば、含水有機溶媒を用いて抽出した水に不溶ないちょう
葉抽出物を、フラボノイド配糖体及びテルペンラクトン
類の両有効成分を失うことなく容易な手段で水に可溶な
いちょう葉抽出物となし得るものである。また、本発明
方法は従来法に比較して、きわめて単純であるにも拘わ
らず、上記両有効成分を充分に含有した水に可溶ないち
ょう葉抽出物への変換収率が非常に高いものである。そ
して、得られた本発明の水に可溶ないちょう葉抽出物を
使用すれば、注射剤を容易に製造することができ、ある
いはいちょう葉抽出物を添加した各種飲料や食品を容易
に製造することができる。さらに、いちょう葉抽出物を
添加した化粧品、特に化粧水等も容易に製造することが
できる等、いちょう葉抽出物を含有せしめた広範な各種
製品を容易に提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 力夫 東京都大田区西馬込2−1−15−1103 (72)発明者 高根 芳春 千葉県八千代市八千代台東3−14−12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 pH5.0〜7.0に調整されたいちょ
    う葉抽出物溶液を濃縮乾燥して得られたフラボングリコ
    シド20%以上及びテルペンラクトン類5.6%以上を
    含有する水に可溶ないちょう葉抽出物。
  2. 【請求項2】 含水有機溶媒を用いて抽出した水に不溶
    ないちょう葉抽出物を水又は含水有機溶媒に混合し、次
    いで30℃以下で該溶液に塩基性化合物を添加してpH
    を6.0〜7.0に調整した後、濾過・濃縮乾燥するこ
    とを特徴とするフラボングリコシド20%以上及びテル
    ペンラクトン類5.6%以上を含有する水に可溶ないち
    ょう葉抽出物の製造方法。
  3. 【請求項3】 含水有機溶媒を用いて抽出した水に不溶
    ないちょう葉抽出物を水又は含水有機溶媒に混合し、次
    いで80℃以下で該溶液に塩基性化合物を添加してpH
    を5.0〜6.0に調整した後濾過し、得られた濾液を
    濃縮乾燥することを特徴とするフラボングリコシド20
    %以上及びテルペンラクトン類5.6%以上を含有する
    水に可溶ないちょう葉抽出物の製造方法。
  4. 【請求項4】 水に不溶ないちょう葉抽出物を得る工程
    において、30℃以下で塩基性化合物を添加して、pH
    6.0〜7.0の溶液となし、次いで濾過・濃縮乾燥す
    ることを特徴とするフラボングリコシド20%以上及び
    テルペンラクトン類5.6%以上を含有する水に可溶な
    いちょう葉抽出物の製造方法。
  5. 【請求項5】 水に不溶ないちょう葉抽出物を得る工程
    において、80℃以下で塩基性化合物を添加して、pH
    5.0〜6.0の溶液となし、次いで濾過・濃縮乾燥す
    ることを特徴とするフラボングリコシド20%以上及び
    テルペンラクトン類5.6%以上を含有する水に可溶な
    いちょう葉抽出物の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5に記載の水に不溶ないち
    ょう葉抽出物の製造方法において、下記〜の操作を
    順次行うことを特徴とするフラボングリコシド20%以
    上及びテルペンラクトン類5.6%以上を含有する水に
    不溶ないちょう葉抽出物の製造方法。 .乾燥いちょう葉を温時40〜80%のエタノールを
    含む水溶液で抽出する操作、 .前記で得られた抽出液を1/2容量以下まで濃縮
    し、冷却後ろ過する操作、 .前記で得られた濾液を無置換基型多孔性樹脂に接
    触させていちょう葉エキスを吸着させた後、該多孔性樹
    脂を水洗いし、次いで該水洗された多孔性樹脂に60%
    以上のエタノールを含む水溶液を接触させていちょう葉
    エキスを脱着するか、又は該水洗された上記多孔性樹脂
    に10〜40%のエタノールを含む水溶液を、続いて6
    0%以上のエタノールを含む水溶液を接触させていちょ
    う葉エキスを逐次脱着する操作、 .前記の脱着操作により得られた溶出液を濃縮乾固
    して、抽出物を得る操作。
JP5091879A 1993-03-29 1993-03-29 水に可溶ないちょう葉抽出物及びその製造方法 Pending JPH06279300A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5091879A JPH06279300A (ja) 1993-03-29 1993-03-29 水に可溶ないちょう葉抽出物及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5091879A JPH06279300A (ja) 1993-03-29 1993-03-29 水に可溶ないちょう葉抽出物及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06279300A true JPH06279300A (ja) 1994-10-04

Family

ID=14038853

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5091879A Pending JPH06279300A (ja) 1993-03-29 1993-03-29 水に可溶ないちょう葉抽出物及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06279300A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19829516A1 (de) * 1998-07-02 2000-01-05 Schwabe Willmar Gmbh & Co Wasserlöslicher nativer pflanzlicher Trockenextrakt, insbesondere Gingko biloba Extrakt mit hohem Gehalt an Terpenoiden und Flavonglykosiden
CN108324743A (zh) * 2018-01-19 2018-07-27 上海上药杏灵科技药业股份有限公司 一种高纯度银杏总内酯制备方法及其应用

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19829516A1 (de) * 1998-07-02 2000-01-05 Schwabe Willmar Gmbh & Co Wasserlöslicher nativer pflanzlicher Trockenextrakt, insbesondere Gingko biloba Extrakt mit hohem Gehalt an Terpenoiden und Flavonglykosiden
WO2000001397A1 (de) * 1998-07-02 2000-01-13 Dr. Willmar Schwabe Gmbh & Co. Wasserlöslicher nativer pflanzlicher trockenextrakt, insbesondere ginkgo biloba extrakt mit hohem gehalt an terpenoiden und flavonglykosiden
DE19829516B4 (de) * 1998-07-02 2004-08-26 Dr. Willmar Schwabe Gmbh & Co. Kg Wasserlöslicher nativer Trockenextrakt aus Gingko biloba mit hohem Gehalt an Terpenoiden und Flavonglykosiden
CN108324743A (zh) * 2018-01-19 2018-07-27 上海上药杏灵科技药业股份有限公司 一种高纯度银杏总内酯制备方法及其应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3041803B2 (ja) 植物またはその抽出物からアントシアノシド類を高純度で含有する抽出物の調製方法
CN100446778C (zh) 一种银杏叶提取液/物的制备方法
EP2520305B1 (en) Pharmaceutical composition including sunflower extract, preparative method and use thereof
JP2800040B2 (ja) いちょうの新規抽出物およびその製法
JP5597136B2 (ja) サポゲニン高含有組成物の製造方法
AU1902299A (en) Methods of preparation of bioginkgo
JP3808494B2 (ja) プロアントシアニジン高含有物の製造方法
KR100933721B1 (ko) 저함량의 4'-o-메틸 피리독신 및/또는 비플라본을 가지는은행나무 추출물의 개선된 제조방법
CN1242963C (zh) 一种从杜仲叶中连续提取活性物质的方法
CA2486378A1 (en) Preparation and application of total salvianolic acid
JP5228083B2 (ja) ヘスペリジン組成物の製造方法
JP2001046030A (ja) ブルーベリー抽出エキスの製造法
JP2003063971A (ja) 連翹葉及びその抽出物とそれらの用途
JP2009155298A (ja) エリオシトリン含有素材、その製造方法、並びにエリオシトリン含有素材を配合した飲食品、医薬品及び香粧品
NL8620077A (nl) Nieuwe tanninesamenstelling.
CN1318440C (zh) 低酸银杏叶提取物的制备方法
JP2004210682A (ja) カンキツ機能性成分高含有組成物の製造方法
JP2002029975A (ja) フリーラジカル消去剤
JP2996716B2 (ja) いちょう葉抽出物を取得する方法
JPH06279300A (ja) 水に可溶ないちょう葉抽出物及びその製造方法
CN103251659B (zh) 一种银杏叶精的制备方法
CN107375356B (zh) 一种同时制备高纯度总黄酮醇苷和银杏内酯的方法
KR100925682B1 (ko) 감소된 함량의 4'-o-메틸 피리독신 및/또는 비플라본을가지는 은행나무 추출물의 제조방법
JP2002519383A (ja) 水溶性の天然植物乾燥抽出物、殊にテルペノイド及びフラボン配糖体の高含分を有するイチョウ抽出物
JPS6040822B2 (ja) 甘味物の製造方法