JPH0627869U - 反転機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 工場等においてハンガーラインなどで重量物
を空中反転する際に用いる反転機に関するもので、走行
及び揚重機能を有すると共に、反転対象のワークの形状
や寸法に対応することを可能とした低コスト、簡単化構
造の反転機を得ることを目的としている。 【構成】 反転対象ワークである枠９上に反転機ＢをＩ
型鋼１に沿って走行させた後、架台３に張架したローラ
チェーン７をモータ５の作動により回転させることによ
り架台３の長手方向前後に１対配設したトロリー４，４
の間隔を枠９の吊り手９ａの間隔に合わせる。そして架
台３を下げてループチェーン８を枠９の吊り手９ａまで
下げて枠をループチェーンにセットする。次いで枠９を
吊り下げた後回転機４ｂを作動させてループチェーン８
を回動し、枠９を回転させて反転する。反転された枠
は、反転機ＢをＩ型鋼１に沿って移動させることにより
所定の場所まで運搬される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は例えば工場においてハンガーラインなどで重量物を空中反転する際に 用いられる反転機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のワーク反転機の１例を図４，図５に示す。 図４は鋳造工場の鋳型空中搬送用に製作された反転機の正面図、図５は図４の 側面図であり、反転機Ａを用いてワークを空中反転している状態を示す。

【０００３】 これらの図において、本装置は走行用のＩ型鋼０１に、その長手方向に走行す る１対のトロリー０２を設け、両トロリー０２により支持されたフレーム０３の 両端に１対の揚重用電気チェーンブロック０４を設け、該電気チェーンブロック ０４により吊り下げられた架台０５の下部には架台長手方向をスライドする１対 の回転機０６をそれぞれ設け、回転機０６の回転部分０６ａに、鋳型０７に設け た吊り手０７ａの嵌り込み部０６ｂを付設するよう構成されており、該装置によ り鋳型０７の揚重、反転、搬送等の作業を行っている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで前述のような従来のワーク空中反転に使用される反転機Ａには、次に 示すような種々の問題点がある。

【０００５】 （１）反転対象の最大鋳型０７の長さに合わせて架台０５の長さを設定する必 要があり、構造が大掛かりになるため製作費用が高価となる。

【０００６】 （２）回転機０６の回転部分０６ａと鋳型０７の接続部分である吊り手０７ａ と、回転機０６から架台０５までの高さは固定されており、反転対象のワークが 特定の鋳型０７に限定される。

【０００７】 本考案は前記従来装置の不具合点を解消し、反転対象物の形状に対応でき、且 つ反転を容易に行うことのできる鋳型等の反転機を提供することを目的とするも のである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するための構成として本考案の反転機は走行用のＩ型鋼に、該 Ｉ型鋼に沿って長手方向に移動可能に配設した走行用電気トロリーと連結する２ 点水平吊り形揚重用電気チェーンブロックを懸架し、該チェーンブロックからＩ 型形状の架台を吊り下げるとともに、該架台の長手方向前後にチェーンホイール を有する回転機付きのトロリーを１対配設し、前記架台の片端にはスプロケット 付きのモータを垂直に設け、もう一方の架台端にはスプロケットを水平に設けて 、両スプロケット間に亘ってローラチェーンを水平ループ状に張架するとともに 、前記１対の回転機付きトロリーは架台を同時に反対方向へ移動するべくチェー ンとトロリーを結合し、さらに該トロリーに軸支されたチェーンホイールには反 転対象ワーク支承用のループ状チェーンを吊り下げたことを特徴としている。

【０００９】

【作用】

上記のように構成された本考案の反転機は、Ｉ型鋼に沿い反転機を電動トロリ ーにより走行移動させ、反転対象ワーク（例えば鋳物工場における鋳型）上に停 止し、揚重用電気チェーンブロックにより、吊り下げた架台に水平ループ状に張 架したローラチェーンを回転させて電動トロリーの間隔を反転対象ワークサイズ に対応するよう合わせた後、トロリーに吊り下げたループ状チェーンを反転対象 ワークの吊り手まで下げて該チェーンにより反転対象ワークを支承するようセッ トする。

【００１０】 次いで電気チェーンブロックを作動して反転対象ワークを吊り下げたのち、回 転機を作動させ、ループチェーンにより反転対象ワークを回転させる。

【００１１】 ループチェーンが回転することにより水平状態に保たれていた反転対象ワーク は回転し反転する。

【００１２】 そして反転機をＩ型鋼に沿って走行用電気トロリーにより移動させ、反転され たワークを所定場所に運搬する。

【００１３】

【実施例】

以下本考案の１実施例を図１，図２，図３により説明する。 図１は本考案反転機の正面図、図２は同側面図、図３は架台断面の部分説明図 を示し、吊り手付きの枠を反転している状態を示す。

【００１４】 これらの図においてＢは反転機を示し、該反転機は走行用のＩ型鋼に沿って長 手方向移動可能に設けた走行用電気トロリーと連結する２点水平吊り形揚重用電 気チェーンブロック２、２ａおよび同チェーンブロック２，２ａから吊り下げら れたＩ型形状の架台３、同架台３に長手方向に１対配設されたチェーンホイール ４ａを有する回転機４ｂ付きのトロリー４を設けると共に、該架台３の片端にス プロケット５ａ付きのモータ５を垂直に設け、もう一方の架台端にスプロケット ６を水平に設けて、両スプロケット間にローラチェーン７を水平ループ状に張架 するとともに、前記１対のトロリー４は架台３上を同時に反対方向に移動するべ くローラチェーン７とトロリー４を図３に示す結合部材４ｃにより結合し、さら にトロリー４に軸支されたチェーンホイール４ａによりループチェーン８を吊り 下げるよう構成している。

【００１５】 トロリー４に軸支されたチェーンホイール４ａは回転機４ｂに軸連結されてお り、回転機４ｂの作動により同チェーンホイール４ａは回転し、同チェーンホイ ール４ａにより吊り下げられたループチェーン８は回動可能に構成される。

【００１６】 ループチェーン８の下方部分には反転対象ワーク（本実施例では枠９で示す） がその両側に突設した吊り手９ａを介して支承するよう張設されており、ループ チェーン８の回転につれて枠９は図２の示すように反転するよう構成されている 。

【００１７】 次に本装置の作動について説明すると、まず反転しようとする枠９（反転対象 ワーク）上に反転機ＢをＩ型鋼１に沿って走行させ移動する。

【００１８】 次いで反転機Ｂの架台３に張架したローラチェーン７をモータ５の作動により スプロケット５ａを介して回転させることにより架台３の長手方向前後に１対配 設したトロリー４，４の間隔ｂを枠９の吊り手９ａの間隔ｂ′に合わせる。

【００１９】 次いで電気チェーンブロック２，２ａを作動して架台３を下げ、該架台３に設 けたトロリー４に軸支されたチェーンホイール４ａにより吊り下げられたループ チェーン８を、水平状態の枠９の吊り手９ａの位置まで下げて枠９をループチェ ーン８にセットする。

【００２０】 次に電気チェーンブロック２，２ａの作動により枠９を図２の２点鎖線に示す 状態に吊り下げる。

【００２１】 次いで回転機４ｂを作動させてループチェーン８を回動し、枠９を回動させ、 ループチェーン８の回転により水平状態に保たれていた枠９は回転し、図２の実 線で示す状態にまで垂直に移動した後さらに反転する。

【００２２】 そして反転された枠９は、Ｉ型鋼１上を反転機Ｂが移動することにより所定の 場所にまで運搬される。

【００２３】 以上本考案の１実施例について説明したが、本考案は上記実施例に限定される ことなく、本考案の技術思想の範囲内において種々設計変更し得るものであり、 それらはいずれも本考案の技術的範囲に属するものであることは言うまでもない 。

【００２４】

【考案の効果】

以上述べてきたように本考案の反転機によれば、走行に電動トロリー、揚重に 電気チェーンブロックを用いたので、走行、揚重機能を有すると共に、反転対象 のワークの形状や寸法の変更に対しては、ローラチェーンとループチェーンの回 転で対応でき、最も簡素化した形で反転機に必要な機能を有するために安価で市 場に供給できる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の１実施例に係わる反転機の正面図であ
る。

【図２】図１の反転機の側面図である。

【図３】同反転機の架台断面の部分説明図で図１のＡ−
Ａ矢視図である。

【図４】従来装置の正面図である。

【図５】図４の側面図である。

【符号の説明】

１ Ｉ型鋼 ２ 電気チェーンブロック ３ 架台 ４ トロリー ４ａ チェーンホイール ４ｂ 回転機 ５ モータ ５ａ スプロケット ６ スプロケット ７ ローラチェーン ８ ループチェーン ９ 枠 ９ａ 吊り手 Ｂ 反転機

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 走行用のＩ型鋼に、該Ｉ型鋼に沿って長
   手方向移動可能に配設した走行用電気トロリーと連結す
   る２点水平吊り形揚重用電気チェーンブロックを懸架
   し、該チェーンブロックからＩ型形状の架台を吊り下げ
   るとともに、該架台の長手方向前後にチェーンホイール
   を有する回転機付きのトロリーを１対配設し、前記架台
   の片端にはスプロケット付きのモータを垂直に設け、も
   う一方の架台端にはスプロケットを水平に設けて、両ス
   プロケット間に亘ってローラーチェーンを水平ループ状
   に張架するとともに、前記１対の回転機付きトロリーは
   架台を同時に反対方向へ移動するべくチェーンとトロリ
   ーを結合し、さらに該トロリーに軸支されたチェーンホ
   イールには反転対象ワーク支承用のチェーンを吊り下げ
   たことを特徴とする反転機。