JPH06278303A - 熱記録装置 - Google Patents

熱記録装置

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Publication number
JPH06278303A
JPH06278303A JP9257093A JP9257093A JPH06278303A JP H06278303 A JPH06278303 A JP H06278303A JP 9257093 A JP9257093 A JP 9257093A JP 9257093 A JP9257093 A JP 9257093A JP H06278303 A JPH06278303 A JP H06278303A
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JP
Japan
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block
driving
energization
data
thermal head
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JP9257093A
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English (en)
Inventor
Yutaka Endo
裕 遠藤
Tadao Shinya
忠雄 新屋
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 印画位置の段差と濃度の段差を共に解決する
ことができる熱記録装置を提供する。 【構成】 サーマルヘッド1の複数の発熱素子R1〜R
32を複数のブロックB1〜B4に分割し、相異なる時
間において順次各ブロックの発熱素子を駆動させて記録
媒体6に画像を形成する熱記録装置において、1ライン
内での各ブロックの駆動は複数回に分けられて、この複
数回に分けた1回の駆動毎に通電すべき発熱素子の数を
カウント手段10はカウントし、駆動エネルギ演算手段
12はこのカウント値に基づいて駆動エネルギを演算す
る。そして、サーマルヘッド駆動手段13は、上記駆動
エネルギに基づいて各ブロックに所属する発熱素子の通
電制御を行う。これにより、同時通電の発熱素子数が多
い時には、例えば通電時間を多くして単位時間当たりの
駆動エネルギの低下を補償して、印画濃度の均一化を図
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリンタ等のサーマル
ヘッドを用いた熱記録装置に係り、特に、サーマルヘッ
ドを分割駆動する際に、ブロック間に生じる印画濃度と
印画位置の段差を改善することができる熱記録装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、プリンタ等に用いられる記録装
置として、通電により加熱されたサーマルヘッドを感熱
紙等に接触させて印画を行う熱記録装置が知られてい
る。この装置において、サーマルヘッドを構成する複数
の発熱体をいくつかのブロックに分割し、各々のブロッ
クに対する通電を順次行うことで1ラインの印画を完了
させる方式(以下、分割駆動と称す)は、全発熱体数で
なく1つのブロックを構成する発熱体数に見合っただけ
の電源容量を確保すれば良く、低コスト化につながるの
で広く採用されている。
【0003】ここで従来の分割駆動を行う場合にの一例
を図8及び図9を参照して説明する。図8は一般的なサ
ーマルヘッドを示す構成図、図9はサーマルヘッドの従
来の駆動方式を説明するためのタイミングチャートであ
る。図示するようにこのサーマルヘッド1は、共通電極
2に接続された印画素子としての複数、例えば32個の
発熱素子R1〜R32を有しており、これらは4つのブ
ロックB1〜B4に分割されている。各ブロックB1〜
B4は例えばトランジスタよりなる4つのドライバTA
1〜TA4により駆動され、その時の通電データはラッ
チ3から与えられる。このラッチ3は、上記各発熱素子
R1〜R32の数に対応させて32ビットの値がラッチ
可能になっており、ここにラッチされるべきデータは、
32ビットのシフトレジスタ4にシリアルに入力され
る。
【0004】具体的な動作は、まず、DATAから1ビ
ットのシリアルな画像データDATAと、このデータに
同期したクロックCLKがサーマルヘッド1内のシフト
レジスタ4へ送られ、1ラインの全画素数分のデータが
シフトレジスタ4に送り込まれると、ラッチ3にラッチ
(LATCH)信号を送り、レジスタ4内の内容をラッ
チ3に取り込む。そして、ドライバTA1に所定の通電
時間幅を持った通電パルスENB1がくるとこのドライ
バTA1はそのパルスENB1のパルス幅の時間だけ、
対応する発熱素子R1〜R8に電流を流し、記録媒体に
印画を行う。この後、通電パルスENB2、ENB3、
ENB4を順次加え、1ラインの印画を完了させる。ま
た、以上の操作を1ラインからnラインまで繰り返して
行うと同時に、サーマルヘッド1と記録媒体とをサーマ
ルヘッド1の発熱素子R1〜R32の配列方向と直交す
る方向に相対的に移動させる。尚、図9において通電パ
ルスENBがハイの時は通電が行われ、ローの時には非
通電となる。
【0005】しかしながら、上述した方式にあっては、
発熱素子への通電と同時にサーマルヘッド1と記録媒体
との相対移動が連続的に行われるために、図10に示す
ように上記4つのブロックの印画が横一線に並ばずに途
中に段差5が発生して良好な印画を得ることができな
い。この場合、通電時にのみサーマルヘッドと記録媒体
との相対移動を停止させれば分割通電により形成される
1ラインの画像をこれに段差を生ぜしめることなく横一
線に並べることができるが、この場合には移動手段の駆
動制御が複雑になるばかりか、移動手段、例えばステッ
ピングモータ等を停止させる時に移動機構の慣性等の影
響により、移動手段が停止信号を受けてから完全に停止
するまでに時間がかかるため、1ラインの通電乃至印画
に必要な時間が大きくなってしまい、印画時間の高速化
を妨げることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、特公昭63−
49632号公報で示されているように、サーマルヘッ
ド1と記録媒体を相対的・連続的に移動させる時に上記
各ブロックB1〜B4を循環的に複数回駆動させる方法
が提案されている。すなわち図11に示すように1ライ
ン中に各ブロックの通電を循環的に複数回行うことによ
り、各ブロックでの画像の形成位置を揃えるものであ
る。この方式により、図7に示すように1ラインの画像
を略横一線に並べることができる。ところが分割駆動を
行う場合、各ブロック内での印画を行う画素の数が異な
ると、各ブロック間で濃度差を生じ、均一な濃度の印画
出力が得られない。これは電源が急激な負荷変動に追従
できない他に、以下の原因があげられる。すなわち印画
画素数が増えると消費電流の総和も増えるが、電流総和
が増加すると電源から発熱素子へ電流を供給する路線の
インピーダンスにより、発熱素子の両端にかかる電圧が
降下する。これにより、1発熱素子が発熱する熱量が少
なくなるので、印画濃度が落ちるのである。よって、上
記特公昭63−49632号公報で提案された方式では
満足のいく印画結果は得られない。
【0007】一方、上記各ブロックでの印画画素数の違
いによる、各ブロック間の濃度差のみを解消するために
は、特開昭60−168669号公報や特開昭57−7
9761号公報のように、上記各ブロックでの印画画素
数により各ブロックの通電エネルギを制御することで、
ブロック間での濃度差を解消する方法が提案されてい
る。しかし上記特許の実施例では、あるブロックの1ラ
イン分の通電を終了してから次のブロックの1ライン分
の通電を行うため、図10のように1ライン内において
各ブロックの印画が横1列に並ばない。よって、分割通
電の最大の課題である、分割ブロック間の印画位置の段
差と、各ブロックでの印画画素数の違いによる濃度の段
差を共に解消することはできなかった。本発明は、以上
のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案
されたものであり、その目的は、印画位置の段差と濃度
の段差を共に解決することができる熱記録装置を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するために、サーマルヘッドを構成する複数の発熱
素子を複数のブロックに分割し、相異なる時間において
順次前記各ブロックに所属する発熱素子を駆動し、記録
媒体に1ラインの印画を行うと共に前記サーマルヘッド
と前記記録媒体を相対的に移動させて画像を形成する熱
記録装置において、前記1ライン内での前記各ブロック
の駆動を複数回に分け、この複数回に分けた1回の駆動
毎に通電すべき発熱素子の数をカウントするカウント手
段と、前記カウント手段からのカウント値に基づいて駆
動エネルギを演算する駆動エネルギ演算手段と、前記駆
動エネルギ演算手段からの演算値に基づいて前記各ブロ
ックに所属する発熱素子の通電制御を行うサーマルヘッ
ド駆動手段とを備え、前記カウント手段により得られた
同時通電すべき発熱素子の数に応じて通電エネルギを変
化させると共に前記複数回に分けたブロックの駆動を各
ブロック毎に1回ずつ行い、この駆動を複数回繰り返し
て1ラインの印画を行うようにしたものである。
【0009】
【作用】本発明は、以上のように構成したので、カウン
ト手段により、1回の駆動毎に通電すべき発熱素子の数
をカウントし、このカウント値に基づいて駆動エネルギ
演算手段はその時の駆動エネルギを演算する。そして、
演算された結果に基づいてサーマルヘッド駆動手段は各
ブロックに所属する発熱素子の通電制御を行う。例えば
通電すべき発熱素子の数が少ない場合には発熱素子への
通電時間を少なくし、逆に数が多い場合には通電時間を
多くして単位時間当たりの電力低下の補償を行い、濃度
を均一化させる。
【0010】
【実施例】以下に、本発明の熱記録装置の一実施例を添
付図面に基づいて詳述する。図1は本発明の熱記録装置
の一実施例を示す構成図、図2は図1に示す装置の駆動
エネルギ演算手段を示す構成図、図3は図1に示す装置
のサーマルヘッド駆動手段を示す構成図である。図示す
るように符号1はサーマルヘッドであり、この構造は前
述した図8に示すように構成されており、印画素子とし
ての複数、例えば32個の発熱素子R1〜R32は4つ
のブロックB1〜B4に分割されている。そして、各発
熱素子R1〜R32は例えばトランジスタよりなるドラ
イバに接続され、このドライバも上記ブロックに対応さ
せて4つのブロックに分割されて4つのドライバ群TA
1〜TA4を形成している。そして、このサーマルヘッ
ドに接触可能に例えば感熱紙等の記録媒体6が配置され
る。
【0011】図中、7は印画データDATAを蓄積する
メモリであり、本実施例にあっては1ライン分の印画デ
ータを蓄積する。8はライン同期信号SYNC、印画開
始信号PGO、SCK信号等を受けて後述する各種制御
信号を発生するタイミングコントローラ、9は上記タイ
ミングコントローラ8からの階調ビット選択信号BSE
Lにより、上記メモリ7からの印画データの階調ビット
の内の1つを選択するためのセレクタ、10は上記タイ
ミングコントローラ8からのリセット信号DCRSTに
より初期化されると共に上記セレクタ9により選択され
た階調ビットの印画ドット数すなわち通電すべき発熱素
子の数をカウントするカウント手段としてのデータカウ
ンタ、11は上記タイミングコントローラ8からのリセ
ット信号DCRSTにより先に記憶されていたデータを
シフトすると同時に前段のデータカウンタ10にてカウ
ントされていた印画ドット数を記憶するパラレルシフト
レジスタであり、このレジスタ11は発熱素子R1〜R
32の分割ブロック数分、すなわち本実施例においては
4つ分のシフトが可能である。
【0012】12は上記シフトレジスタ11からの印画
ドット数信号CNTNとタイミングコントローラ8から
の階調ビット選択信号BSELとにより駆動エネルギを
演算して実通電時間データD1を出力する駆動エネルギ
演算部(手段)、13は上記実通電時間データD1と、
上記タイミングコントローラ8からのメモリリードアド
レス信号RADRS及び通電許可信号TENBからサー
マルヘッド1の通電すべき発熱素子ブロックB1〜B4
に通電パルスENB1〜ENB4を送るサーマルヘッド
駆動部(手段)である。また、14は、上記タイミング
コントローラ8からのモータ制御信号MCTRLに基づ
いて駆動手段としてのモータ15を駆動するためのモー
タドライバであり、このドライバ14より出力するモー
タ駆動信号MPOWによりモータ15を駆動して記録媒
体6を送る。
【0013】図2は上記駆動エネルギ演算部12の構成
を示しており、基本通電幅決定手段16は、例えば4ビ
ットよりなる階調ビット選択信号BSELに基づいて基
本通電幅データを通電時間演算手段17へ出力する。具
体的にはこの基本通電幅決定手段16は、例えば図示し
ないROM等を有しており、この中には例えば表1に示
すように階調ビットの状態に対して基本通電時間を対応
させてテーブル化させて予め記憶されており、階調ビッ
トに応じて基本通電幅データを送出する。
【0014】
【表1】
【0015】また、通電時間演算手段17は、例えば図
6に示すような、1ブロック内の同時通電画素数と基本
通電時間に対する実通電時間の割合を示す関係とを予め
記憶したROM等を有しており、印画ドット数信号CN
TNの情報に応じて実通電時間データD1を求め、これ
を出力する。この場合、1ブロック内の同時通電画素
(発熱素子)数が多い程、単位時間当たりの供給駆動エ
ネルギの低下を補償するためにより多くの時間だけ実際
の通電を行うように制御する。
【0016】また、図3はサーマルヘッド駆動部13の
構成を示しており、通電時間幅パルスを生成するもので
ある。すなわち、この駆動部13は上記実通電時間デー
タD1をラッチクロックLTCKによりラッチするラッ
チ18と、ラッチした値と上記リードアドレス信号RA
DRSの下位ビットとを比較するコンパレータ19と、
上記リードアドレス信号RADRSの上位、例えば2ビ
ットと通電許可信号TENBを取り込んでデコードする
デコーダ20と、このデコーダ20の4つの各出力と上
記コンパレータ19の出力とのアンドをとって通電パル
スENB1〜ENB4を発生する4つのアンド回路AN
D1〜4とにより構成される。
【0017】次に、以上のように構成された装置の動作
について説明する。まず、メモリ7には1ライン分の階
調印画データが既に書き込まれているものとする。タイ
ミングコントローラ8が印画開始信号PGOを受け取っ
た後、ライン同期信号SYNCを受け取ると、リセット
信号DCRSTによりデータカウンタ10は初期化され
る。
【0018】また、メモリ7にリードアドレス信号RA
DRSを供給するタイミングコントローラ8内の図示し
ないカウンタも初期化され、メモリ7からの印画データ
の読み出しが開始される。そして、階調ビット選択信号
BSELにより、セレクタ9は印画階調データの1ビッ
ト目(L.S.B.)を選択し、メモリ7からの印画デ
ータは階調1ビット目のデータが選択されて印画信号P
DATAとしてサーマルヘッド1へ1ライン分送られ
る。同時に、セレクタ9からの印画信号PDATAはデ
ータカウンタ10でカウントされるが、ここでは印画画
素数のみがカウントされる。
【0019】タイミングコントローラ8は、印画信号P
DATAがサーマルヘッド1の4つのブロックB1〜B
4の内、どのブロックに所属するかを監視しており、印
画信号PDATAの所属するブロックが変わる時にはリ
セット信号DCRSTを発生する。メモリ7からは初め
にサーマルヘッド1の第1のブロックB1の印画階調デ
ータが出て、印画信号PDATAが第2のブロックB2
に所属するデータに変わると、リセット信号DCRST
が発生され、データカウンタ10は第1のブロックB1
に対する印画画素数のカウントを完了し、シフトレジス
ト11はカウンタ10の値、すなわち第1のブロックB
1の印画画素数を記憶する。
【0020】同時にデータカウンタ10は初期化され、
今度は第2のブロックB2に所属する印画信号PDAT
Aのカウントを開始し、印画信号PDATAが第3のブ
ロックに所属するデータに変わるとリセット信号DCR
STが発生され、データカウンタ10は第2のブロック
B1の印画画素数のカウントを完了する。するとシフト
レジスタ11は先に記憶した第1のブロックB1の印画
画素数を一段シフトし、新たにデータカウンタ10の
値、すなわち第2のブロックB2の印画画素数をカウン
トする。このようにして1ライン分の階調1ビット目の
印画データの転送が終了した時、シフトレジスタ11に
は4つのブロックB1〜B4のそれぞれの印画画素数が
記憶されていることになる。この時のシフトレジスタ1
1内の状態は図5に示されている。
【0021】また、サーマルヘッド1へ1ライン分の階
調1ビット目の印画データの転送が終了すると、タイミ
ングコントローラ8からラッチパルスLATCHがサー
マルヘッド1に送られ、サーマルヘッド1内のラッチ3
(図8参照)に1ライン分の階調1ビット目の印画デー
タが取り込まれる。この時、データカウンタ10は初期
化される。
【0022】次に、タイミングコントローラ8内の図示
しないRADRS発生用カウンタが初期化され、再度メ
モリ7の内容が読み出される。同時に階調ビット選択信
号BSELによりセレクタ9は印画階調データの2ビッ
ト目を選択する。そして、メモリ9からの印画データ
は、階調2ビット目のデータが選択されてサーマルヘッ
ド1へ印画信号PDATAとして1ライン分送られる。
そして、前述したと同様に各ブロック毎の印画画素数が
カウントされ、シフトレジスタ11に順次記憶されて行
く。また、2回目のデータ転送時より、タイミングコン
トローラ8から通電許可信号TENBが「有効」(図4
参照)となる。
【0023】2回目のデータ転送が開始されると、駆動
エネルギ演算部12には、シフトレジスタ11から印画
ドット数信号CNTN、タイミングコントローラ8から
階調ビット選択信号BSELを受けて実通電時間データ
D1をサーマルヘッド駆動部13に向けて出力し、この
駆動部13は実通電時間データD1と、コントローラ8
からの通電許可信号TENB及びリードアドレス信号R
ADRSを受ける。ここで、階調ビット選択信号BSE
Lは現在階調2ビット目を示しているがこのサーマルヘ
ッド駆動部13により通電すべきは既にデータ転送の済
んでいる階調1ビット目であることから、ヘッド駆動部
13は階調ビット選択信号BSELの1つ前のビットに
対しての通電を行うようになる。
【0024】通電に関しては表1に示すように階調ビッ
ト数の持つ重みに応じた通電時間が決められているの
で、階調1ビット目の基本通電時間は0.5msecと
なる。よって、階調ビット選択信号BSELにより基本
通電幅決定手段16は基本通電時間として0.5mse
cを決定し、その内容を基本通電幅データとして通電時
間演算手段17へ送る。また、データカウンタ10が階
調2ビット目の印画信号PDATAの第1のブロックB
1の印画画素数のカウントを開始する時、シフトレジス
タ11の最終段(駆動エネルギ演算部12側)には、階
調1ビット目の時の第1のブロックB1の印画画素数が
記憶されていて、この印画画素数も通電時間演算手段1
7へ送られる。ここで同時に印画すべき印画画素数と通
電時間との関係は、例えば図6のように予め決められて
いる。これは、同時に印画する画素数が多いほど単位時
間当たりの駆動エネルギが低下することから印画濃度が
落ちてしまうため、これを補償するために同時に印画す
る画素数が多いほど通電時間を長くしようとするもので
ある。従って、先ほど決定した階調1ビット目の基本通
電幅データ、印画ドット数情報CNTN及び図6に示す
グラフに基づいて通電時間演算手段17は実通電時間を
演算し、これを実通電時間データD1としてサーマルヘ
ッド駆動部13へ向けて出力する。
【0025】ここで、タイミングコントローラ8からの
リードアドレス信号RADRSの上位ビット(例えば4
分割印字の時は2ビット)を通電すべきブロックの場所
情報として利用している。現在は2回目のデータ転送開
始直後なので、リードアドレス信号RADRSの上位は
第1のブロックB1の通電を指示している。図3に示す
ように、先に求められた実通電時間データD1はリード
アドレス信号RADRSの下位ビット(前記上位ビット
を除く残りのビット)とコンパレータ19内で比較さ
れ、通電パルスとなる。この時入力される実通電時間デ
ータD1は、ラッチ18によりリードアドレス信号RA
DRSの上位ビットが変わるタイミング(LTCK)に
てラッチされる。この構成により、各ブロックの通電開
始時間を決定するカウンタや、通電時間データをパルス
幅に変えるためのカウンタを必要とせず、従って回路規
模を小さくすることができる。そして、アンド回路AN
D1からのパルスがサーマルヘッドの第1のブロックB
1に対して通電パルスENB1として供給され、第1の
ブロックB1の通電が行われる。
【0026】次に、リードアドレス信号RADRSの上
位ビットが変わると、第2のブロックの通電を選択す
る。この時、図4に示すように階調2ビット目の第2の
ブロックB2のデータ転送になっており、シフトレジス
タ11のデータカウンタ10側には階調2ビット目の第
1のブロックB1の印画画素数が入っている。また、シ
フトレジスタ11の駆動エネルギ演算部12側には階調
1ビット目の第2のブロックB2の印画画素数がシフト
されている。よって前述したと同様に、階調1ビット目
の基本通電幅データとシフトレジスタ11の第2のブロ
ックB2の印画ドット数信号CNTNとに基づいて、通
電時間演算手段17は、先の図6に示すような関係より
実通電時間データD1を演算して出力し、そして、最終
的にサーマルヘッド駆動部13は演算した通電幅を有す
るパルスを通電パルスENB2として出力し、第2のブ
ロックB2の通電を行う。以後、同様にして第3のブロ
ックB3及び第4のブロックB4の通電を行って2回目
のデータ転送を完了する。
【0027】以降、3回目のデータ転送においては階調
3ビット目の印画データが選択され、サーマルヘッド1
へデータを転送すると同時に、各ブロックでの印画画素
数がカウントされ、シフトレジスタ11に蓄積される。
これと同時にシフトレジスタ11で階調2ビット目の各
ブロックB1〜B4での印画画素数がシフトされ、これ
を使ってデータ転送の完了した階調2ビット目の通電が
各ブロック毎に行われる。4回目のデータ転送において
は階調4ビット目(M.S.B.)のデータ転送がサー
マルヘッド1へ行われ、階調3ビット目の通電が行われ
る。5回目の転送の場合、転送すべきデータがないので
無印字データがサーマルヘッド1へ転送され、同時に階
調4ビット目(M.S.B.)の通電が行われて1ライ
ンの通電を完了する。このように以上の操作を入力画像
のライン数分繰り返すことにより1枚の画像を形成す
る。
【0028】このように、従来の通電方式にあっては、
1つの印画ブロックの全階調通電が完了してから次の印
画ブロックの全階調通電を行っていたために、たとえ各
ブロック間における印画画素数の違いによる濃度差を補
正しても図10に示すように1ライン内で各ブロック間
に段差を生じたり、或いは各ブロックの通電を循環的に
行った場合には濃度差も生じたが、本実施例において
は、各ブロックの通電を循環的に行うと共に印画画素数
の違いにより実通電時間幅、すなわち駆動エネルギを変
化させているので、図17に示すように各ブロック間で
の段差を極めて小さくすることができ、しかも各ブロッ
ク間における濃度差も大幅に抑制することができ、良好
な画像を形成することが可能となる。
【0029】尚、上記実施例にあっては各ブロックB1
〜B4における画素数は、例えば図8に示すように全て
同じ数(8個)に設定されているが、これに限定され
ず、各ブロックでの印画画素数が、例えば8、8、7、
8の様に異なるように構成してもよい。この場合には、
シフトレジスタ11内での印画画素数のカウント値のシ
フトタイミングと各ブロックの通電開始タイミングを異
ならしめる。しかしながら、図3に示すラッチ18によ
り実通電時間データD1をラッチすることで、印画画素
数から演算される実通電時間データと通電のタイミング
との同期がとれるために問題は生じない。
【0030】また、各ブロックの印画画素数が、例えば
8、8、9、8の様に画素数の一番多いブロックの画素
数が2の累乗でない場合、各ブロックの通電開始タイミ
ングがシフトレジスタ11内での印画画素数カウント値
のシフトタイミングより早くなってしまう。この様な時
には、各ブロックの通電開始タイミングが、シフトレジ
スタ11のシフトタイミングより遅くなるようなアドレ
ス信号をサーマルヘッド駆動手段へ供給するために、メ
モリ7へのアドレス信号RADRSを発生するカウンタ
とは別のカウンタを、タイミングコントローラ8内に持
たせるようにする。
【0031】また、上記実施例においては多階調印画に
ついて説明したが、これに限定されず、例えば2値印画
の場合についても適用し得る。この場合の構成は図1に
示す場合と略同様であるが、セレクタ9や階調ビット選
択信号BSELは必要なく、1ライン内においてもメモ
リ7から同じ印画データを複数回サーマルヘッドへ送る
と共に各印画ブロックの通電を循環的に行うようにす
る。また、本実施例における発熱素子数や分割ブロック
数は一例を示したものであり、これらに限定されないの
は勿論である。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の熱記録装
置によれば、次のように優れた作用効果を発揮すること
ができる。各ブロックの通電を循環的に行うと共に通電
時には印画画素数の相異により駆動エネルギを変えて1
ラインを印画するようにしたので、印画位置の段差を大
幅に抑制することができ、しかも各ブロック間に発生す
る印画濃度の濃度差も大幅に抑制することができ、良好
な画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱記録装置の一実施例を示す構成図で
ある。
【図2】図1に示す装置の駆動エネルギ演算手段を示す
構成図である。
【図3】図1に示す装置のサーマルヘッド駆動手段を示
す構成図である。
【図4】図1の装置における通電パルスを示すタイミン
グチャートである。
【図5】図1のシフトレジスタの動作を説明するための
動作説明図である。
【図6】図2に示す通電時間演算手段における演算の一
例を示すグラフである。
【図7】各ブロック間において段差の生じない印画例を
示す図である。
【図8】サーマルヘッドの一般的構成を示す構成図であ
る。
【図9】サーマルヘッドの従来行われていた駆動方式を
説明するためのタイミングチャートである。
【図10】従来の熱記録装置による印画例を示す図であ
る。
【図11】サーマルヘッドの従来行われていた他の駆動
方式を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
1…サーマルヘッド、6…記録媒体、7…メモリ、8…
タイミングコントローラ、9…セレクタ、10…データ
カウンタ(カウント手段)、11…シフトレジスタ、1
2…駆動エネルギ演算部(手段)、13…サーマルヘッ
ド駆動部(手段)、14…モータドライバ、16…基本
通電幅決定手段、17…通電時間演算手段、B1〜B4
…ブロック、ENB1〜ENB4…通電パルス、R1〜
R32…発熱素子、TA1〜TA4…ドライバ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーマルヘッドを構成する複数の発熱素
    子を複数のブロックに分割し、相異なる時間において順
    次前記各ブロックに所属する発熱素子を駆動し、記録媒
    体に1ラインの印画を行うと共に前記サーマルヘッドと
    前記記録媒体を相対的に移動させて画像を形成する熱記
    録装置において、前記1ライン内での前記各ブロックの
    駆動を複数回に分け、この複数回に分けた1回の駆動毎
    に通電すべき発熱素子の数をカウントするカウント手段
    と、前記カウント手段からのカウント値に基づいて駆動
    エネルギを演算する駆動エネルギ演算手段と、前記駆動
    エネルギ演算手段からの演算値に基づいて前記各ブロッ
    クに所属する発熱素子の通電制御を行うサーマルヘッド
    駆動手段とを備え、前記カウント手段により得られた同
    時通電すべき発熱素子の数に応じて通電エネルギを変化
    させると共に前記複数回に分けたブロックの駆動を各ブ
    ロック毎に1回ずつ行い、この駆動を複数回繰り返して
    1ラインの印画を行うようにしたことを特徴とする熱記
    録装置。
JP9257093A 1993-03-26 1993-03-26 熱記録装置 Pending JPH06278303A (ja)

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