JPH06278271A - 水性又は水性化インキ用印刷機の複合乾燥装置及びそれを用いた印刷機 - Google Patents

水性又は水性化インキ用印刷機の複合乾燥装置及びそれを用いた印刷機

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JPH06278271A
JPH06278271A JP5074293A JP5074293A JPH06278271A JP H06278271 A JPH06278271 A JP H06278271A JP 5074293 A JP5074293 A JP 5074293A JP 5074293 A JP5074293 A JP 5074293A JP H06278271 A JPH06278271 A JP H06278271A
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JP
Japan
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water
drying
based ink
hot air
ink layer
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JP5074293A
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English (en)
Inventor
Hironobu Yoneda
博信 米田
Toshiyuki Futaki
敏行 二木
Mikio Nagumo
幹夫 南雲
Yukio Kobayashi
幸雄 小林
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PACK KOBAYASHI KK
RAIFU ENG KK
Fuji Electronics Industry Co Ltd
Fuji Kikai Kogyo Co Ltd
Original Assignee
PACK KOBAYASHI KK
RAIFU ENG KK
Fuji Electronics Industry Co Ltd
Fuji Kikai Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】水性インキ又は少量のアルコールを水と混合し
たインキを用いたグラビア印刷等を、効率的、かつ、水
性インキの接着力が強くなるように乾燥できるようにす
る。 【構成】複合乾燥器22には箱体220が設けられ、この箱
体220の内側に基材4の搬送路221が設けられている。搬
送路221の上方に熱風乾燥手段70が設けられるととも
に、下方に高周波誘電加熱乾燥手段80が設けられてい
る。熱風乾燥手段70には、基材4へ熱風を吹き掛けるノ
ズル71が設けられている。高周波誘電加熱乾燥手段80に
は、高周波を発生させる電極バー81が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性インキ又は水性化
インキのグラビア及びフレキソ印刷機における複合乾燥
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、グラビア印刷インキ及びフレキ
ソ印刷インキは、流動特性、乾燥性、接着性などが良好
であるので、有機溶剤型のものが多く使用されている。
【0003】しかしながら、有機溶剤型のグラビア印刷
インキなどは以下に示すような問題点があった。
【0004】(1) 環境汚染 乾燥後の有機溶剤は大気へ拡散排出されるので、大気環
境を汚染し、光化学オキシダント、酸性雨、悪臭などの
原因になっていた。
【0005】(2) 作業者への悪影響 乾燥後の蒸発した有機溶剤は作業所内にも拡散していく
ので、作業者が有機溶剤を呼吸し、脳神経障害、有機溶
剤中毒などを起こす恐れがあった。
【0006】(3) 爆発防止対策の必要性 有機溶剤は可燃性であるので爆発する恐れがある。した
がって、消防法により、工場に対して種々の規制が設け
られている(防爆構造、保安距離、保有空地、一階建
て、不燃構造等)。その結果、設備が高価になるもので
もあった。
【0007】(4) 製品の有機溶剤の残留性 有機溶剤を完全に除去することは困難で、若干最終製品
にまで残るものであった。したがって、消費者に悪臭で
不快感を与えたり、食品の包装などに用いられた場合
は、食品へ悪臭が移行したり、食品が有機溶剤を吸着し
食品安全衛生上好ましくないものであった。
【0008】以上のように有機溶剤型の印刷インキは問
題点が多いので、近年、有機溶剤を使用しない印刷イン
キである水性インキや少量アルコールを水と混合したイ
ンキ(以下、水性化インキという)が使用されるように
なって来た。水性及び水性化インキは、環境を汚染せ
ず、作業者へ悪影響を与えず、爆発せず、無害かつ無味
無臭であるので、有機溶剤型の印刷インキなどの問題点
を解決でき極めて好ましいものである。
【0009】そして、このような水性インキを用いたグ
ラビア印刷機においては、従来の有機溶剤型の印刷イン
キを用いた印刷機と同様に、赤外線加熱方式、ドラム加
熱方式、熱風吹き付け方式などの乾燥方法で印刷インキ
を乾燥させていた。例えば、熱風吹き付け方式の乾燥装
置としては、図17に示すように、熱風を発生させるヒー
トソース91と熱風を印刷物に吹き付けて乾燥させる乾燥
フード92とで構成され、吸気ファン93で周囲の空気を取
込み、この空気をヒーター94で加熱しノズル部95から印
刷物に吹き掛けて乾燥させるものがあった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】水性インキに関しては
種々の問題があるが、その最大の問題は乾燥の問題であ
る。すなわち、水性インキは蒸発速度及び蒸気圧が低い
ので、従来と同様の熱風を吹き掛ける乾燥方法では乾燥
速度が遅く、乾燥時間が有機溶剤型インキの場合に比べ
数倍かかるものであった。さらに、近年4〜50μm程度
の薄いプラスチックフィルムの基材が多用されるように
なったが、このような極薄のプラスチックフィルムの場
合は、そのプラスチック分子間に配向をかけたものが主
であり、乾燥速度を上げるために高温の熱風を用いると
熱収縮が生ずるために鮮明な印刷が出来ないものであっ
た。したがって、低温で乾燥を行わなければならず、生
産速度が遅く長時間を要するものであった。
【0011】また、塗布した印刷インキ層と基材との接
着性が弱く、水性インキ層が基材から剥離する等の問題
があった。
【0012】本発明は、以上の問題点を解決し、基材に
形成した水性インキ層の乾燥速度が早く、かつ、水性イ
ンキ層と基材との接着力が強い等の水性又は水性化イン
キの乾燥装置及びそれを用いた印刷機を提供することを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の目的を達
成するためになされたもので、本発明の水性又は水性化
インキ用印刷機の複合乾燥装置は、基材とこの基材表面
に印刷された水性インキ層又は水性化インキ層とからな
る被乾燥体の基材側に設けられた高周波誘電加熱乾燥手
段と、被乾燥体の水性インキ層又は水性化インキ層側に
設けられた熱風乾燥手段とを有することを特徴として構
成されている。
【0014】高周波誘電加熱乾燥手段は、高周波を照射
して極性物質である水を選択的に直接加熱するもので
(したがって、無極性物質であるポリエチレン樹脂等か
らなるプラスチックフィルムなどは加熱されない。)、
高周波誘電加熱乾燥手段の周波数としては、約10〜約10
0MHzがより好ましい。
【0015】高周波誘電により乾燥できる原理について
説明する。図10に示すように、水性インキ皮膜中の水分
子は極性分子であり、この水分子は、内部の原子が互い
に電子を貸し借りする傾向にあり、ドナー原子が僅かに
正(+)になるのに対して、アクセプタ原子が負(−)
になる結果、分子は双極子になる。今、2つのコンデン
サー電極A・B間に水分子Cを置き、電極Aに+、電極
Bに−の電圧を加えると、今まで不規則に並んでいた水
分子が、図11に示すように、規則正しく整列する。
【0016】次に、電極Aに−、電極Bを+にすると水
分子の配列は逆になり、ここにおいて水分子は半回転の
運動を行う。この電極A、Bにかける電圧を100V,50
Hzとすると、水分子は1秒間に50回の回転運動を起こ
す。したがって、30MHzの周波数の電圧を加えると、
1秒間に30,000,000回の分子回転運動を励起させ、水分
子相互間に大きな摩擦熱が発生する。
【0017】このような高周波誘電による発熱は、誘電
体物質固有の発熱係数である“誘電体ロスファクター”
によって決定され、水の“誘電体ロスファクター”はポ
リエチレン等のプラスチックフィルムより1000倍以上大
きい。したがって、水は高周波電波磁界の影響を受けて
急速に発熱するが、無極性物質のポリエチレン等のプラ
スチックは影響を受けない。このようにして水性インキ
層中の水のみ発熱し水性インキ層から蒸発して除去され
る。例えば、出力25kwで1時間当り約25kgの水分を蒸発
させることができる。
【0018】熱風乾燥手段は、熱風を吹きつけることに
より間接的に乾燥又は冷却させるもので、熱風の発生手
段、熱風を吹き出すノズルの構造、使用済の熱風の排気
手段などは、基材及び水性皮膜の種類や厚み、面積に応
じて適宜変更して使用する。熱風の温度は、基材の材
質、分子配向度、印刷面積、皮膜の発熱(周波数)度合
い、高周波による水分蒸発蒸発量などによって好適な範
囲が異なるが、一般的に、約0〜約120℃の範囲で実施
する。
【0019】また、熱風乾燥手段としては、熱風浮上式
乾燥手段が好ましく、この熱風浮上式乾燥手段を用いる
ことにより、乾燥する空間にローラーを設ける必要がな
く、高周波誘電加熱乾燥に好適である。
【0020】被乾燥体は、基材とこの基材表面に印刷形
成された水性インキ層又は水性化インキ層とからなるも
ので、例えば、食品包装用軟包装紙、医薬用包装紙、化
粧紙、ラベル印刷、光沢ニスなどがある。
【0021】基材の材質としては、紙、セロハン、ポリ
ビニルアルコールフイルム、ナイロンフイルム、ポリエ
チレンフイルム、ポリエステルフイルム、ポリプロピレ
ンフィルムなどがある。
【0022】水性インキは、例えば、大日本インキ社の
ファインラップ、ディックセーフ、東洋インキのアクア
カラー、アクアキング等がある。水性化インキは、少量
のアルコールを水と混合した水性インキである。
【0023】以上のような水性又は水性化インキの乾燥
装置を設ける印刷機としては、グラビア印刷機、フレキ
ソ印刷機などがある。
【0024】そして、複合乾燥装置を設けた印刷機は、
複合乾燥装置を各印刷ユニットに個別に設けても、各印
刷ユニット間にレールを設け、このレールを走行自在に
一台の複合印刷装置を設けてもよい。また、複合乾燥装
置の前段に先行乾燥器設けることが、安全性、基材の平
面性等の点で好ましい。このような先行乾燥器には、従
来使用されているような熱風方式の乾燥装置を使用する
ことができる。例えば、従来のグラビア印刷機の乾燥装
置を強化し本発明の複合乾燥装置とする場合は、既存の
乾燥装置を先行乾燥器として転用できる。
【0025】
【作用】本発明の水性又は水性化インキ用印刷機の複合
乾燥装置では、高周波誘電加熱乾燥手段が、水性又は水
性化インキのH2分子とO2分子間の誘電発熱を起こさせ
水性又は水性化インキ層の直接発熱と水分蒸発を促し、
内部から水分を蒸発させる。このとき、高周波は水性又
は水性化インキ層の基材側裏面から進行して乾燥させる
ので、水性インキ層又は水性化インキ層と基材との接着
強度を上げる効果がある。熱風乾燥手段は、対流熱又は
熱風吹付けにより水性又は水性化インキ層の露出表面か
ら水分を蒸発させるとともに、蒸発した水蒸気を直ちに
除去する。このとき、熱風は水性又は水性化インキ層の
露出表面側から乾燥させるので、水性又は水性化インキ
層表面の平滑性が大きい光沢のある状態を維持し、さら
に、基材及び水性又は水性化インキ層の全体を加熱する
ので、基材と水性又は水性化インキ層とが同じように収
縮し、平面性を維持することができる。以下、さらに詳
細に説明する。
【0026】水性又は水性化インキのような低粘度液状
インキの乾燥は、浸透乾燥と蒸発乾燥が主要素を占める
が、プラスチックフィルムのような非吸収体の印刷で
は、蒸発乾燥だけで乾燥させる。この場合、蒸発エネル
ギーの大小によって影響を受けるが、蒸発界面の蒸発濃
度、すなわち、周囲の空気の湿度が乾燥効率に大きく影
響する。すなわち、図12に示すように、相対湿度が高く
なるほど水の相対的蒸発速度が遅くなる。したがって、
飽和蒸気雰囲気中では、水性インキの蒸発乾燥の促進は
困難で、乾燥を促進させるためには、蒸発界面に発生し
た蒸気を効果的に排除する必要がある。本発明では、熱
風が蒸発界面での蒸気を大量に含んだ空気を直ちに除去
するので、乾燥を効率的に行うことができる。
【0027】被塗布面の温度も乾燥効率に大きく影響
し、図13に示すように、被塗布面温度が高くなるほど、
指触乾燥速度〔秒〕が短くなる。したがって、乾燥効率
を上げるためには、被塗布面(基材の水性インキ等が塗
布される面)の温度を上げる必要がある。本発明では、
基材を熱風及び高周波誘電で加熱してあるので、乾燥を
効率的に行うことができる。
【0028】熱風の風速も乾燥効率に大きく影響し、図
14に示すように、熱風の風速が早くなるほど、指触乾燥
速度〔秒〕が短くなる。したがって、乾燥効率を上げる
ためには、熱風の風速を上げる必要がある。この点か
ら、熱風のノズル風速は、約30m/秒以上が好ましい。
【0029】熱風温度も乾燥効率に大きく影響し、図15
に示すように、熱風温度が高いほど限界印刷速度〔m/
分〕が早くなる。したがって、乾燥効率を上げるために
は、熱風温度を上げる必要がある。この点から、熱風温
度は、30〜80℃程度が好ましい。熱風温度及び風量が同
じ場合、高周波誘電を併用した本発明の乾燥装置は従来
の熱風乾燥のみの乾燥装置より乾燥速度が格段に向上し
ている。すなわち、熱風のみでは不可能であった120m
/分以上の印刷速度が可能となった。
【0030】水性インキ層及び水性化インキ層の膜厚も
乾燥効率に大きく影響し、図16に示すように、膜厚が薄
くなるほど、指接乾燥速度〔秒〕が短くなる。したがっ
て、乾燥効率を上げるためには、膜厚を薄くする必要が
ある。しかし、水性インキ層及び水性化インキ層の膜厚
は印刷の目的によって決定されるので、膜厚を厚くしな
ければならない場合があり、このような場合、上述した
熱風の温度及び風速、被乾燥体の加熱温度等を適宜好適
に設定する。水性インキの固形分濃度を濃くし膜厚を薄
くすることもできる。
【0031】また、複合乾燥装置の前段に設けた先行乾
燥器は、複合乾燥装置に送り込まれる前の基材を加熱
し、基材に塗布された水性化インキ中のアルコールの殆
どを蒸発させる。したがって、複合乾燥装置に入った基
材にはアルコール分がほとんど残っていないので、高周
波誘電加熱乾燥時にスパークが発生しても火災が発生す
ることがない。また、複合乾燥装置で乾燥する前に、基
材は先行乾燥器でその全面が加熱されているので、複合
乾燥装置における水性インキ層又は水性化インキ層が塗
布された部位と、塗布されていない部位との温度差がよ
り小さくなるので、平面性がより向上する。
【0032】
【実施例】本発明の水性又は水性化インキ用印刷機の複
合乾燥装置の一実施例を図面に基づいて説明する。
【0033】図1は水性又は水性化インキ用印刷機の複
合乾燥装置を用いたグラビア印刷機の全体側面図、図2
はグラビア印刷機の印刷部の拡大側面図、図3はグラビ
ア印刷機の印刷部の背面から見た図(図中右側から見た
図)、図4はグラビア印刷機の印刷部に設けた本発明の
水性又は水性化インキの乾燥装置の一部切り欠いた平面
図、図5は図4中A−A線断面図、図6は図4中B−B
線断面図、図7は水性又は水性化インキの乾燥装置の熱
風乾燥手段を取り出して下方から見た斜視図、図8はグ
ラビア印刷機の印刷部のインキ塗布部分の断面図、図9
は水性又は水性化インキの乾燥装置で乾燥している状態
の断面図である。
【0034】図1において、符号1は巻出部で、この巻
出部1の一方の側に印刷部2が設けられ、他方の側に巻
取部3が設けられており、この巻出部1は基材4を印刷
部2に送り出すもので、印刷部2は巻出部1から送られ
てきた基材4に水性インク層5を塗布乾燥するもので、
巻取部3は印刷部2から送られてきた水性インク層5が
定着した基材4からなる包装材料を巻き取るものであ
る。上記印刷部2は、使用する色の数に対応しただけの
印刷ユニット20が設けられ、印刷ユニット20を経る毎に
新たな色のインクの層が塗布されるようになっている。
その他の構成は、一般的なグラビア印刷機と略同様であ
る。
【0035】この印刷ユニット20は、図2及び図3に示
すように、基材4を搬送するためのガイドローラ21が複
数設けられ、このガイドローラ21からなる基材4の搬送
路中に、熱風乾燥手段と高周波誘電加熱乾燥手段とから
なる複合乾燥器22、基材4に水性インキ6を塗布するイ
ンキ塗布部23及び基材4に塗布された水性インキ層5を
複合乾燥器22で乾燥する前にある程度乾燥させる熱風乾
燥手段からなる先行乾燥器24が設けられている。なお、
複合乾燥器22は一台(必要により、複数台)のみレール
(図示せず)に設けられ、各印刷ユニット20間を移動自
在になっている。
【0036】上記複合乾燥器22は、図4、図5及び図6
に示すように、箱体220の内側に基材4の搬送路221 が
形成され、この搬送路221の上方に熱風乾燥手段70が設
けられるとともに、下方に高周波誘導加熱乾燥手段80が
設けられている。
【0037】熱風乾燥手段70は、直方体状のノズル71が
搬送路に面して基材4の搬送方向に並列に設けられ、こ
のノズル71は搬送方向に延びた2本の熱風供給管72に連
通し、この熱風供給管72は熱風導入管73に連通し、この
熱風導入管73は熱交換器(図示せず)を介してエア供給
源(図示せず)に連結されている。また、熱風供給管72
の上方には、ノズル71から供給され水性インキを乾燥さ
せた熱風を排気する排気管74が設けられている。
【0038】高周波誘電加熱乾燥手段80は、基材4の搬
送路221の下面に沿って電極バー81が平行に多数設けら
れており、これらの電極バー81はそれぞれ電源(図示せ
ず)に接続されている。
【0039】前記インキ塗布部23は、図8に示すよう
に、水性インキ6を貯えたインキパン231 と、このイン
キパン231に浸漬して設けられた版胴232と、版胴232表
面のインキを掻き取るドクターナイフ233と、反動232へ
基材4を押圧するゴム製の圧胴234とで構成されてい
る。このような構成は、一般的なグラビア印刷機のイン
キ塗工部と略同様である。
【0040】以上のようなグラビア印刷機で印刷するに
は、巻出部1から基材4を印刷部2へ供給し、印刷部2
では、各印刷ユニット20で順次設定された色を印刷する
とともに複合乾燥器22を所定個所へ移動させて乾燥させ
る。こうして印刷部2で全ての色の印刷がなされた基材
4を巻取部3で巻取り、次の工程へ送られる。
【0041】上述した印刷ユニット20における印刷にお
いては、まず、版胴232で基材4に水性インキ6を塗布
して水性インキ層5を形成する。この水性インキ層5が
塗布された基材4は、直ちに先行乾燥器24に送られて基
材4及び水性インキ層5が全体的に加温されるととも
に、水性インキ層5の表面の水分が若干と水分中のアル
コールの殆どが除去され、その後複合乾燥器22へ送られ
完全に乾燥させられる。したがって、複合乾燥器22に送
られた水性インキ層5のアルコール残留分は極めて希薄
となり、誘電乾燥時において安全に水分を蒸発させるこ
とができる。
【0042】複合乾燥器22においては、水性インキ層5
が塗布された基材4は、水性インキ層5が熱風乾燥手段
70に対向した状態で箱体220内の搬送路221を走行する。
このとき、図9に示すように、水性インキ層5が塗布さ
れた基材4は、水性インキ層5側がノズル71から熱風を
吹き掛けられるとともに、基材4を介して反対面から電
極バー81で高周波電界が照射される。したがって、水性
インキ層5が塗布された基材4は、まず、熱風で水性イ
ンキ層5の表面aから乾燥させられるとともに、高周波
誘電加熱乾燥により水性インキ層5の基材側界面bから
乾燥させられ、水性インキ層5の表面aが固化して平滑
な状態を保持するとともに、水性インキ層5はその界面
bにおいて基材4と確実に固着し、そして、その後全厚
さ方向において乾燥させられる。こうして複合乾燥器22
による乾燥が完了すると、基材4は搬送ローラ21を介し
て次段の印刷ユニット20へ送られ、所定の色の水性イン
キ層5が塗布乾燥される。
【0043】なお、水性インキを使用しないで有機溶剤
型インキを使用する場合は、高周波誘導乾燥手段を使用
せず、熱風乾燥手段のみ使用する。
【0044】また、溶剤型と水性型の印刷インキを併用
する場合は、各印刷インキに応じて高周波誘導乾燥手段
と熱風乾燥手段との両方を使用したり、熱風乾燥手段の
みを使用したりする。
【0045】
【発明の効果】本発明は、基材に塗工した水性又は水性
化インキ層を、水性又は水性化インキ層側から熱風を吹
き付けるとともに基材側から高周波を照射し、熱風によ
る加熱と水自体の高周波誘電加熱て乾燥させるので、以
下に記載する効果を有する。
【0046】 基材と水性又は水性化インキ層との接
着性が極めて高い。 内部発熱により、まず、基材と水性又は水性化インキ層
との界面で乾燥が進行していくので、基材と水性又は水
性化インキ層との接着性が高くなる。
【0047】 乾燥速度が早い。 熱風と高周波誘電加熱とを組み合わせた乾燥であり、ま
た、熱風が水性又は水性化インキ層から蒸発した水蒸気
をその周辺から瞬時に除去するので、水性又は水性化イ
ンキ層の周囲は常に乾燥状態となっており、乾燥が促進
される。
【0048】 基材の収縮が改善され印刷精度が向上
する。 高周波誘電加熱のみを行った場合、水性又は水性化イン
キ層は水を含んでいるので発熱するが、基材は水を含ま
ず無極性の物質で形成されてるので発熱しない。したが
って、水性又は水性化インキ層のみが発熱して熱収縮す
ることになり、その結果、収縮しない基材にしわが発生
する。
【0049】しかし、熱風による乾燥を併用すると、熱
風により基材が加熱されるので、基材も熱収縮を起こす
ことになり、しわが発生しない。したがって、印刷精度
を向上させることができる。
【0050】 水性又は水性化インキ層表面の光沢が
出る。 高周波誘電加熱とともに熱風によっても加熱するので、
水性又は水性化インキ層の表面は熱風により早い時期に
乾燥させられるので、表面における水蒸気気泡の破裂や
沸騰を防止できる。したがって、水性又は水性化インキ
層の表面を滑らかになり光沢がでる。
【0051】 各種印刷に対応した最適な条件で乾燥
することができる。 印刷には各種の態様が考えられる。例えば、過渡的には
アルコールと水との混合溶媒を使用すること、文字など
のように印刷面積が小さい場合、ベタ印刷のように厚膜
で塗工面積の大きい場合があり、このれらの印刷負荷に
応じて熱風のみを使用したり、両者を併用したりでき
る。
【0052】 乾燥装置を移動自在に設けた場合は、
一台の乾燥装置で各種態様の印刷に適用でき、経済的で
ある。 本発明の印刷機は、一台の複合乾燥装置をレールに走行
自在に設けることにより、各印刷ユニットに複合乾燥装
置を設けることなく乾燥することができるので、極めて
経済的である。
【0053】また、本発明の印刷機は、複合乾燥装置に
よる乾燥の前に先行乾燥器で基材を乾燥することによ
り、複合乾燥装置における安全性を向上でき、かつ、基
材の平面性も向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の水性又は水性化インキ用印刷機の複
合乾燥装置を用いたグラビア印刷機の全体側面図。
【図2】 グラビア印刷機の印刷部の拡大側面図。
【図3】 グラビア印刷機の印刷部の背面から見た図。
【図4】 はグラビア印刷機の印刷部に設けた本発明の
水性又は水性化インキの乾燥装置の一部切り欠いた平面
図。
【図5】 図4中A−A線断面図。
【図6】 図4中B−B線断面図。
【図7】 水性又は水性化インキ用印刷機の複合乾燥装
置の熱風乾燥手段を取り出した下方から見た斜視図。
【図8】 グラビア印刷機の印刷部のインキ塗布部分の
断面図。
【図9】 水性又は水性化インキ用印刷機の複合乾燥装
置で乾燥している状態を示す断面図。
【図10】 高周波誘電加熱乾燥の原理を説明するための
図。
【図11】 高周波誘電加熱乾燥の原理を説明するための
図。
【図12】 相対湿度と水の相対的蒸発速度との関係を示
す図。
【図13】 被塗布面温度と指触乾燥速度との関係を示す
図。
【図14】 熱風の風速と指触乾燥速度との関係を示す
図。
【図15】 熱風温度と指触乾燥速度との関係を示す図。
【図16】 インキ膜厚と指触乾燥速度との関係を示す
図。
【図17】 従来の乾燥装置の概略図。
【符号の説明】
1…巻出部 2…印刷部 3…巻取部 4…紙材(基材) 5…水性インキ層 6…水性インキ 20…印刷ユニット 22…複合乾燥器 23…インキ塗布部 24…先行乾燥手段 70…熱風乾燥手段 80…高周波誘電加熱乾燥手段
フロントページの続き (72)発明者 米田 博信 埼玉県鶴ヶ島市富士見6丁目2番22号 富 士電波工機株式会社内 (72)発明者 二木 敏行 広島県安芸郡府中町茂陰2丁目3番17号 富士機械工業株式会社内 (72)発明者 南雲 幹夫 東京都台東区秋葉原1番9号 ライフエン ジニアリング株式会社内 (72)発明者 小林 幸雄 東京都大田区中央8丁目20番14号 株式会 社パック・小林内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材とこの基材表面に印刷された水性イ
    ンキ層又は水性化インキ層とからなる被乾燥体の基材側
    に設けられた高周波誘電加熱乾燥手段と、被乾燥体の水
    性インキ層又は水性化インキ層側に設けられた熱風乾燥
    手段とを有することを特徴とする水性又は水性化インキ
    用印刷機の複合乾燥装置
  2. 【請求項2】 熱風乾燥手段が熱風浮上式乾燥手段であ
    る請求項1に記載の水性又は水性化インキ用印刷機の複
    合乾燥装置
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の水性又は水性化インキ
    用印刷機の複合乾燥装置を各印刷ユニットを移動自在に
    設けたことを特徴とする印刷機
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の複合乾燥装置の前段
    に、水性インキ層又は水性化インキ層が塗布された基材
    を乾燥させる先行乾燥器が設けられていることを特徴と
    する印刷機
JP5074293A 1993-03-11 1993-03-11 水性又は水性化インキ用印刷機の複合乾燥装置及びそれを用いた印刷機 Pending JPH06278271A (ja)

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