JPH06278251A - 伸縮継手用材料 - Google Patents
伸縮継手用材料Info
- Publication number
- JPH06278251A JPH06278251A JP6973093A JP6973093A JPH06278251A JP H06278251 A JPH06278251 A JP H06278251A JP 6973093 A JP6973093 A JP 6973093A JP 6973093 A JP6973093 A JP 6973093A JP H06278251 A JPH06278251 A JP H06278251A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ptfe
- heat
- layer
- film
- cloth
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ダクト、配管機器等の継手部分に用いる伸縮
継手であり、金属製伸縮継手が剛性が高く柔軟性に劣る
点を改良する。 【構成】 ポリテトラフルオロエチレンの薄い層とガラ
スクロスのような耐熱性布とを熱融着性フッ素樹脂層を
介して接合したものである。
継手であり、金属製伸縮継手が剛性が高く柔軟性に劣る
点を改良する。 【構成】 ポリテトラフルオロエチレンの薄い層とガラ
スクロスのような耐熱性布とを熱融着性フッ素樹脂層を
介して接合したものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はダクト、配管機器等の継
手部分に用いる伸縮継手を作成するための材料に関す
る。
手部分に用いる伸縮継手を作成するための材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ダクト、配管機器等には熱による歪みや
振動を吸収するため伸縮継手が組み込まれる。この伸縮
継手としては主として金属製のものが使用されていた
が、公害防止関連設備、産業廃棄物処理設備等のように
使用条件の厳しいところに組み込むには剛性が大きいた
めに歪みや振動の吸収量が小さく、また、多方向からの
振動吸収能等に問題があった。
振動を吸収するため伸縮継手が組み込まれる。この伸縮
継手としては主として金属製のものが使用されていた
が、公害防止関連設備、産業廃棄物処理設備等のように
使用条件の厳しいところに組み込むには剛性が大きいた
めに歪みや振動の吸収量が小さく、また、多方向からの
振動吸収能等に問題があった。
【0003】このため、例えば、継手をポリテトラフル
オロエレン(以下、「PTFE」という)フィルムをテ
トラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重
合体(以下、「FEP」という)を介してガラスクロス
と接合した材料から形成することが提案された(特開昭
63−116845号公報)。
オロエレン(以下、「PTFE」という)フィルムをテ
トラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重
合体(以下、「FEP」という)を介してガラスクロス
と接合した材料から形成することが提案された(特開昭
63−116845号公報)。
【0004】ところで、PTFEフィルムの製造法とし
てはPTFE粉末を金型内に充填して加圧することによ
り粉末相互を結着してブロック状成形体とし、次いで、
このブロック状体をPTFEの融点以上の温度に加熱し
て焼成し、その後この焼成ブロック体を旋盤等により所
定厚みに切削する方法が知られている。
てはPTFE粉末を金型内に充填して加圧することによ
り粉末相互を結着してブロック状成形体とし、次いで、
このブロック状体をPTFEの融点以上の温度に加熱し
て焼成し、その後この焼成ブロック体を旋盤等により所
定厚みに切削する方法が知られている。
【0005】そして、この方法により伸縮継手用材料の
構成要素であるPTFEフィルムを得る際には、伸縮継
手として実用的なガス不透過性とするため、その切削厚
さを約0.2mm以上の厚手としている。
構成要素であるPTFEフィルムを得る際には、伸縮継
手として実用的なガス不透過性とするため、その切削厚
さを約0.2mm以上の厚手としている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記方法により得られ
る厚手のPTFEフィルムをFEPを介してガラスクロ
スと接合して得られる材料により伸縮継手を製造した場
合、剛性が未だ大きく、この点で更に改善の余地があ
る。
る厚手のPTFEフィルムをFEPを介してガラスクロ
スと接合して得られる材料により伸縮継手を製造した場
合、剛性が未だ大きく、この点で更に改善の余地があ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る伸縮継手用
材料はPTFE薄層と耐熱性布が熱融着性フッ素樹脂層
を介して接合されて成るものである。
材料はPTFE薄層と耐熱性布が熱融着性フッ素樹脂層
を介して接合されて成るものである。
【0008】本発明におけるPTFE層は薄手であり、
その厚さは通常約0.2mm以下でよい。かようなPT
FE薄層は、PTFE粉末を水のような適当な分散媒中
に分散させ、このPTFE粉末の分散液を耐熱性材料
(例えば、金属箔、耐熱性プラスチックフィルム)の表
面に流延した後分散媒を蒸発させ、次いで、PTFEの
融点以上の温度に加熱して焼成することにより薄手の焼
成されたPTFEフィルムを形成し、これを耐熱性材料
から剥離する方法(以下、「流延法」という)により得
られるフィルムにより構成することができる。この流延
法により得られるPTFEフィルムは薄くて柔軟性があ
り、しかも薄手であってもガス透過性が小さく、伸縮継
手用材料の構成要素として好適である。
その厚さは通常約0.2mm以下でよい。かようなPT
FE薄層は、PTFE粉末を水のような適当な分散媒中
に分散させ、このPTFE粉末の分散液を耐熱性材料
(例えば、金属箔、耐熱性プラスチックフィルム)の表
面に流延した後分散媒を蒸発させ、次いで、PTFEの
融点以上の温度に加熱して焼成することにより薄手の焼
成されたPTFEフィルムを形成し、これを耐熱性材料
から剥離する方法(以下、「流延法」という)により得
られるフィルムにより構成することができる。この流延
法により得られるPTFEフィルムは薄くて柔軟性があ
り、しかも薄手であってもガス透過性が小さく、伸縮継
手用材料の構成要素として好適である。
【0009】本発明に係る伸縮継手用材料は上記流延法
によって得られるPTFEフィルムと耐熱性布とを熱融
着性フッ素樹脂層を介して接合することにより得ること
ができる。
によって得られるPTFEフィルムと耐熱性布とを熱融
着性フッ素樹脂層を介して接合することにより得ること
ができる。
【0010】PTFE薄層と接合させる耐熱性布として
は、例えば、ガラス繊維、炭素繊維のような無機繊維か
ら成る織布や不織布、あるいは芳香族ポリアミド繊維の
ような耐熱性有機繊維から成る織布や不織布を用いるこ
とができる。この耐熱性布はそれ自体の強度を高めるた
めや、PTFE薄層との接合を容易にするためにフッ素
樹脂やシリコーン樹脂を含浸させたものであってもよ
い。耐熱性布にフッ素樹脂やシリコーン樹脂を含浸させ
る場合の含浸量は特に限定されるものではないが、通
常、約40〜160g/m2 である。
は、例えば、ガラス繊維、炭素繊維のような無機繊維か
ら成る織布や不織布、あるいは芳香族ポリアミド繊維の
ような耐熱性有機繊維から成る織布や不織布を用いるこ
とができる。この耐熱性布はそれ自体の強度を高めるた
めや、PTFE薄層との接合を容易にするためにフッ素
樹脂やシリコーン樹脂を含浸させたものであってもよ
い。耐熱性布にフッ素樹脂やシリコーン樹脂を含浸させ
る場合の含浸量は特に限定されるものではないが、通
常、約40〜160g/m2 である。
【0011】また、PTFE薄層と耐熱性布を接合させ
るための熱融着性フッ素樹脂としては、FEP、テトラ
フルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合体あるいはエチレン−テトラフルオロエチレン
共重合体等を用いることができる。
るための熱融着性フッ素樹脂としては、FEP、テトラ
フルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合体あるいはエチレン−テトラフルオロエチレン
共重合体等を用いることができる。
【0012】PTFE薄層と耐熱性布との接合は、例え
ば、PTFEフィルムの表面に熱融着性フッ素樹脂フィ
ルムおよび耐熱性布をこの順に重ね合わせて加熱加圧す
る方法、あるいはPTFEフィルムの表面にコーティン
グ等により熱融着性フッ素樹脂層を設け、この層上に耐
熱性布を重ね合わせて加熱加圧する方法等により行なう
ことができる。PTFE層と耐熱性布とを接合させるた
めの熱融着性フッ素樹脂層の厚さは任意であってよい
が、通常、約0.01〜0.05mmである。
ば、PTFEフィルムの表面に熱融着性フッ素樹脂フィ
ルムおよび耐熱性布をこの順に重ね合わせて加熱加圧す
る方法、あるいはPTFEフィルムの表面にコーティン
グ等により熱融着性フッ素樹脂層を設け、この層上に耐
熱性布を重ね合わせて加熱加圧する方法等により行なう
ことができる。PTFE層と耐熱性布とを接合させるた
めの熱融着性フッ素樹脂層の厚さは任意であってよい
が、通常、約0.01〜0.05mmである。
【0013】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
する。
【0014】実施例 PTFE粉末の濃度が50重量%である水性ディスパー
ジョンをステンレス箔上に流延し、温度110℃で20
秒間加熱し水を除去し、更に、温度400℃で15秒加
熱して焼成する。この流延と加熱を繰り返し行い厚さ
0.125mmのフィルムを形成する。なお、ステンレ
ス箔は予めその表面にシリコーン樹脂を塗布して剥離処
理して用いた。
ジョンをステンレス箔上に流延し、温度110℃で20
秒間加熱し水を除去し、更に、温度400℃で15秒加
熱して焼成する。この流延と加熱を繰り返し行い厚さ
0.125mmのフィルムを形成する。なお、ステンレ
ス箔は予めその表面にシリコーン樹脂を塗布して剥離処
理して用いた。
【0015】次に、PTFEフィルム上にFEP濃度5
0重量%の水性ディスパージョンを塗布し、温度370
℃で15秒間加熱することにより厚さ25μmのFEP
フィルムを形成し、この2層構造のフィルムをステンレ
ス箔から剥離する。
0重量%の水性ディスパージョンを塗布し、温度370
℃で15秒間加熱することにより厚さ25μmのFEP
フィルムを形成し、この2層構造のフィルムをステンレ
ス箔から剥離する。
【0016】この2層構造のフィルムのFEP層上にガ
ラスクロス(厚さ約1mm)を重ね合わせ、温度370
℃、圧力2kg/cm2 の条件で2分間加熱加圧するこ
とにより、PTFEフィルムとガラスクロスをFEP層
を介して熱融着させて伸縮継手用材料を得た。
ラスクロス(厚さ約1mm)を重ね合わせ、温度370
℃、圧力2kg/cm2 の条件で2分間加熱加圧するこ
とにより、PTFEフィルムとガラスクロスをFEP層
を介して熱融着させて伸縮継手用材料を得た。
【0017】この伸縮継手用材料のガス透過性は酸素
8.8×10-10 cc/cm・sec・cmHg、窒素
3.1×10-10 cc/cm・sec・cmHgであ
り、剛性は510Nであった。なお、これら特性は下記
の方法により測定した。
8.8×10-10 cc/cm・sec・cmHg、窒素
3.1×10-10 cc/cm・sec・cmHgであ
り、剛性は510Nであった。なお、これら特性は下記
の方法により測定した。
【0018】(ガス透過性)低真空気体透過測定法によ
り、温度25℃、加圧圧力8kg/cm2 の条件にて測
定し、ガス透過係数を算出する。
り、温度25℃、加圧圧力8kg/cm2 の条件にて測
定し、ガス透過係数を算出する。
【0019】(剛性)JIS L 1096に規定され
る方法により測定する。
る方法により測定する。
【0020】比較例 内径625mmの円筒状金型に平均粒径25μmのPT
FE粉末を充填し、これを金型の軸方向から170kg
/cm2 で60分間加圧することにより粉末相互を結着
させて丸棒状成形体を得る。この成形体を金型から取り
出し、温度365℃で10時間加熱して焼成し、次い
で、旋盤により厚さ0.3mmのフィルム状に切削す
る。
FE粉末を充填し、これを金型の軸方向から170kg
/cm2 で60分間加圧することにより粉末相互を結着
させて丸棒状成形体を得る。この成形体を金型から取り
出し、温度365℃で10時間加熱して焼成し、次い
で、旋盤により厚さ0.3mmのフィルム状に切削す
る。
【0021】このPTFEフィルムを用いること以外は
実施例と同様に作業して伸縮継手用材料を得た。この伸
縮継手用材料のガス透過性は酸素3.5×10-8cc/
cm・sec・cmHg、窒素1.5×10-8cc/c
m・sec・cmHgであり、剛性は1062Nであっ
た。であった。
実施例と同様に作業して伸縮継手用材料を得た。この伸
縮継手用材料のガス透過性は酸素3.5×10-8cc/
cm・sec・cmHg、窒素1.5×10-8cc/c
m・sec・cmHgであり、剛性は1062Nであっ
た。であった。
【0022】
【発明の効果】本発明は上記のように構成され、PTF
E層として薄手のものを用いたので柔軟性に優れ、ま
た、PTFE層が薄手であってもガス透過性が小さくて
実用価値の高い伸縮性継手を作成できる。
E層として薄手のものを用いたので柔軟性に優れ、ま
た、PTFE層が薄手であってもガス透過性が小さくて
実用価値の高い伸縮性継手を作成できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリテトラフルオロエチレン薄層と耐熱
性布が熱溶融性フッ素樹脂層を介して接合されて成る伸
縮継手用材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6973093A JPH06278251A (ja) | 1993-03-29 | 1993-03-29 | 伸縮継手用材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6973093A JPH06278251A (ja) | 1993-03-29 | 1993-03-29 | 伸縮継手用材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06278251A true JPH06278251A (ja) | 1994-10-04 |
Family
ID=13411244
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6973093A Pending JPH06278251A (ja) | 1993-03-29 | 1993-03-29 | 伸縮継手用材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06278251A (ja) |
-
1993
- 1993-03-29 JP JP6973093A patent/JPH06278251A/ja active Pending
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