JPH05269944A - 養生用カバーシート - Google Patents
養生用カバーシートInfo
- Publication number
- JPH05269944A JPH05269944A JP10170292A JP10170292A JPH05269944A JP H05269944 A JPH05269944 A JP H05269944A JP 10170292 A JP10170292 A JP 10170292A JP 10170292 A JP10170292 A JP 10170292A JP H05269944 A JPH05269944 A JP H05269944A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- curing
- reinforcing material
- plate
- alkali
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 タイル等の装飾板を貼り付けたコンクリート
板（以下、ＰＣ板と称す）を水蒸気加熱養生する際に、
段積みされるＰＣ板にアルカリ水が付着して、該ＰＣ板
が白濁したり、アルカリ腐食したりするのを防止できる
養生用シートを提供する。 【構成】 フッ素樹脂多孔質シートの片面或いは両面
に、フッ素樹脂、ポリフェニレンサルファイド等の耐熱
性、耐アルカリ性を有する材料から成る織布、不織布、
網目状シートのような通気性補強材を通気性を喪失しな
いように積層した構成とする。
板（以下、ＰＣ板と称す）を水蒸気加熱養生する際に、
段積みされるＰＣ板にアルカリ水が付着して、該ＰＣ板
が白濁したり、アルカリ腐食したりするのを防止できる
養生用シートを提供する。 【構成】 フッ素樹脂多孔質シートの片面或いは両面
に、フッ素樹脂、ポリフェニレンサルファイド等の耐熱
性、耐アルカリ性を有する材料から成る織布、不織布、
網目状シートのような通気性補強材を通気性を喪失しな
いように積層した構成とする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、タイル等の装飾板を貼
り付けたコンクリート板（以下、ＰＣ板と称す）を水蒸
気加熱養生する際に用いるカバーシートに関する。
り付けたコンクリート板（以下、ＰＣ板と称す）を水蒸
気加熱養生する際に用いるカバーシートに関する。
【０００２】
【従来の技術】ＰＣ板の養生は、オートクレーブ内にＰ
Ｃ板を段積みし、ＰＣ板相互間にパイプにゴムを被せた
緩衝材を介在させた状態とし、所定の条件で水蒸気加熱
する方法で行なわれている。
Ｃ板を段積みし、ＰＣ板相互間にパイプにゴムを被せた
緩衝材を介在させた状態とし、所定の条件で水蒸気加熱
する方法で行なわれている。
【０００３】水蒸気養生中にはコンクリート板から滲み
出た水酸化カルシウム等のアルカリ成分が結露水に溶解
してアルカリ水となる。そして、このアルカリ水が落下
し下段のＰＣ板表面に付着し、該ＰＣ板表面を白濁させ
たり、アルカリ腐食させたりする不都合を生じていた。
出た水酸化カルシウム等のアルカリ成分が結露水に溶解
してアルカリ水となる。そして、このアルカリ水が落下
し下段のＰＣ板表面に付着し、該ＰＣ板表面を白濁させ
たり、アルカリ腐食させたりする不都合を生じていた。
【０００４】これを防止するため、ＰＣ板表面にフッ素
樹脂系コーティング剤、ケイ素樹脂系コーティング剤等
を塗布乾燥して皮膜形成した後、養生する方法が提案さ
れている（特公平２−１４３１３号公報）。
樹脂系コーティング剤、ケイ素樹脂系コーティング剤等
を塗布乾燥して皮膜形成した後、養生する方法が提案さ
れている（特公平２−１４３１３号公報）。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】上記皮膜形成法によれ
ば、水蒸気養生に際して、ＰＣ板表面へのアルカリ水の
付着による不都合を防止できるが、コーティング剤の塗
布乾燥という面倒な作業を行なわなければならない。
ば、水蒸気養生に際して、ＰＣ板表面へのアルカリ水の
付着による不都合を防止できるが、コーティング剤の塗
布乾燥という面倒な作業を行なわなければならない。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明はＰＣ板の水蒸気
加熱養生に際し、アルカリ水の付着による不都合がな
く、段積みする各ＰＣ板表面を覆うように配置するだけ
で使用できる実用性に富む養生用カバーシートを提供す
ることを目的とする。
加熱養生に際し、アルカリ水の付着による不都合がな
く、段積みする各ＰＣ板表面を覆うように配置するだけ
で使用できる実用性に富む養生用カバーシートを提供す
ることを目的とする。
【０００７】即ち、本発明に係る養生用カバーシート
は、フッ素樹脂多孔質シートの少なくとも片面に耐熱
性、耐アルカリ性および通気性を有する補強材を積層し
て成るものである。
は、フッ素樹脂多孔質シートの少なくとも片面に耐熱
性、耐アルカリ性および通気性を有する補強材を積層し
て成るものである。
【０００８】本発明に用いるフッ素樹脂多孔質シート
は、ポリテトラフルオロエチレン（ＰＴＦＥ）、テトラ
フルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピピレン共重合
体（ＦＥＰ）、テトラフルオロエチレン−パーフルオロ
アルキルビニルエーテル共重合体（ＰＦＡ）、エチレン
−テトラフルオロエチレン共重合体（ＥＴＦＥ）、ポリ
クロロトリフルオロエチレン（ＰＣＴＦＥ）、ポリフッ
化ビニリデン（ＰＶｄＦ）等適宜のフッ素樹脂より成
り、無数の微細孔を有し、水は透過させないが、水蒸気
は透過させるものである。そして、このフッ素樹脂多孔
質シートの厚さ、気孔率および微細孔の径は、通常、約
０．００５〜５ｍｍ、約３０〜９５％および約０．０１
〜１０μｍである。かよようフッ素樹脂多孔質シート
は、特公昭４２−１３５６０号公報、特公昭５８−２５
３３２号公報等に記載された方法により得ることができ
る。
は、ポリテトラフルオロエチレン（ＰＴＦＥ）、テトラ
フルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピピレン共重合
体（ＦＥＰ）、テトラフルオロエチレン−パーフルオロ
アルキルビニルエーテル共重合体（ＰＦＡ）、エチレン
−テトラフルオロエチレン共重合体（ＥＴＦＥ）、ポリ
クロロトリフルオロエチレン（ＰＣＴＦＥ）、ポリフッ
化ビニリデン（ＰＶｄＦ）等適宜のフッ素樹脂より成
り、無数の微細孔を有し、水は透過させないが、水蒸気
は透過させるものである。そして、このフッ素樹脂多孔
質シートの厚さ、気孔率および微細孔の径は、通常、約
０．００５〜５ｍｍ、約３０〜９５％および約０．０１
〜１０μｍである。かよようフッ素樹脂多孔質シート
は、特公昭４２−１３５６０号公報、特公昭５８−２５
３３２号公報等に記載された方法により得ることができ
る。
【０００９】このフッ素樹脂多孔質シートの片面には補
強材が積層される。補強材としては、ＰＣ板の水蒸気加
熱養生時の温度に耐える程度の耐熱性を有し、アルカリ
水に腐食されず、且つ通気性を有するものが使用でき
る。かような補強材の具体例としては、フッ素樹脂やポ
リフェニレンサルファイド（ＰＰＳ）から成る織布、不
織布、網目状シート、あるいはこれら樹脂から成るシー
トに孔開け加工したシート等を挙げることができる。
強材が積層される。補強材としては、ＰＣ板の水蒸気加
熱養生時の温度に耐える程度の耐熱性を有し、アルカリ
水に腐食されず、且つ通気性を有するものが使用でき
る。かような補強材の具体例としては、フッ素樹脂やポ
リフェニレンサルファイド（ＰＰＳ）から成る織布、不
織布、網目状シート、あるいはこれら樹脂から成るシー
トに孔開け加工したシート等を挙げることができる。
【００１０】そして、本発明においてはフッ素樹脂多孔
質シートの片面あるいは両面に補強材が積層される。フ
ッ素樹脂多孔質シートと補強材の積層は、多くの場合こ
れら両者を点状、筋状、網目状等部分的に接合（接着、
融着等）させる方法による。この方法によれば通気性を
保持できる。両者を全面接合すると通気性を喪失し、Ｐ
Ｃ板を段積みして水蒸気加熱養生するに際し、下段から
上段への水蒸気の流通が生じなくなるので好ましくな
い。ただし、補強材が孔開けシートのような場合には、
該孔開けシートにおける孔以外の部分全部がフッ素樹脂
多孔質シートと接合しても孔部分で通気性が保持できる
ので、かような接合も採用できる。
質シートの片面あるいは両面に補強材が積層される。フ
ッ素樹脂多孔質シートと補強材の積層は、多くの場合こ
れら両者を点状、筋状、網目状等部分的に接合（接着、
融着等）させる方法による。この方法によれば通気性を
保持できる。両者を全面接合すると通気性を喪失し、Ｐ
Ｃ板を段積みして水蒸気加熱養生するに際し、下段から
上段への水蒸気の流通が生じなくなるので好ましくな
い。ただし、補強材が孔開けシートのような場合には、
該孔開けシートにおける孔以外の部分全部がフッ素樹脂
多孔質シートと接合しても孔部分で通気性が保持できる
ので、かような接合も採用できる。
【００１１】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
する。
【００１２】実施例１ 厚さ２００μｍのＰＴＦＥシートに直径５ｍｍの孔を１
５ｍｍ間隔で多数設ける。
５ｍｍ間隔で多数設ける。
【００１３】そして、この孔開きＰＴＦＥシートの片面
に、平均孔径０．６ｍｍ、厚さ３０μｍ、気孔率８５％
のＰＴＦＥ多孔質シートを重ね合わせ、ゴムロールと表
面温度４００℃の金属ロール間を通し、両者を融着積層
することにより養生用シートを得た。
に、平均孔径０．６ｍｍ、厚さ３０μｍ、気孔率８５％
のＰＴＦＥ多孔質シートを重ね合わせ、ゴムロールと表
面温度４００℃の金属ロール間を通し、両者を融着積層
することにより養生用シートを得た。
【００１４】この養生用シートの通気度をＪＩＳ Ｐ
８１１７に規定される方法により測定したところ、１４
秒であった。また、ＪＩＳ Ｌ １０９２のＢ法に準ず
る方法により耐水度を測定したところ、２．０ｋｇ／ｃ
ｍ2 であった。
８１１７に規定される方法により測定したところ、１４
秒であった。また、ＪＩＳ Ｌ １０９２のＢ法に準ず
る方法により耐水度を測定したところ、２．０ｋｇ／ｃ
ｍ2 であった。
【００１５】実施例２ 平均孔径０．６μｍ、厚さ６０μｍ、気孔率８０％のＰ
ＴＦＥ多孔質シートの片面に、目の大きさ３０メッシ
ュ、線径２６０μｍのＰＦＡ網目状シートを重ね合わ
せ、ゴムロールと表面温度３７０℃の金属ロール間を通
し、両者を融着積層することにより養生用シートを得
た。この養生用シートの通気度は１０秒、耐水度は２．
０ｋｇ／ｃｍ2 であった。
ＴＦＥ多孔質シートの片面に、目の大きさ３０メッシ
ュ、線径２６０μｍのＰＦＡ網目状シートを重ね合わ
せ、ゴムロールと表面温度３７０℃の金属ロール間を通
し、両者を融着積層することにより養生用シートを得
た。この養生用シートの通気度は１０秒、耐水度は２．
０ｋｇ／ｃｍ2 であった。
【００１６】実施例３ 平均孔径１．０μｍ、厚さ１３０μｍ、気孔率８０μｍ
のＰＴＦＥ多孔質シートの片面にＰＰＳ製網目状シート
を重ね合わせる。なお、網目状シートとしては２００デ
ニールの繊維で目の大きさ２ｍｍ×２ｍｍとしたものを
使用する。
のＰＴＦＥ多孔質シートの片面にＰＰＳ製網目状シート
を重ね合わせる。なお、網目状シートとしては２００デ
ニールの繊維で目の大きさ２ｍｍ×２ｍｍとしたものを
使用する。
【００１７】そして、これをゴムロールと表面温度３０
０℃の金属ロール間を通し、両者を融着積層することに
より、養生用シートを得た。この養生用シートの通気度
は１０秒、耐水度は１．０ｋｇ／ｃｍ2 であった。
０℃の金属ロール間を通し、両者を融着積層することに
より、養生用シートを得た。この養生用シートの通気度
は１０秒、耐水度は１．０ｋｇ／ｃｍ2 であった。
【００１８】なお、上記実施例１〜３で得られた養生用
シートはいずれも１８５℃で７０時間のオートクレーブ
による水蒸気加熱養生で５回以上繰り返し使用ができ
た。
シートはいずれも１８５℃で７０時間のオートクレーブ
による水蒸気加熱養生で５回以上繰り返し使用ができ
た。
【００１９】
【発明の効果】本発明は上記のように構成され、フッ素
樹脂多孔質シートと補強材を積層した簡易な構造品であ
り、水蒸気加熱養生に際し、段積みするＰＣ板の表面を
覆うように配置するだけでアルカリ水がＰＣ板に付着す
るのを防止でき、しかも繰り返し使用できる利点があ
る。
樹脂多孔質シートと補強材を積層した簡易な構造品であ
り、水蒸気加熱養生に際し、段積みするＰＣ板の表面を
覆うように配置するだけでアルカリ水がＰＣ板に付着す
るのを防止でき、しかも繰り返し使用できる利点があ
る。
Claims (1)
- 【請求項１】 フッ素樹脂多孔質シートの少なくとも片
面に耐熱性、耐アルカリ性および通気性を有する補強材
を積層して成る養生用カバーシート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10170292A JPH05269944A (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | 養生用カバーシート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10170292A JPH05269944A (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | 養生用カバーシート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05269944A true JPH05269944A (ja) | 1993-10-19 |
Family
ID=14307651
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10170292A Pending JPH05269944A (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | 養生用カバーシート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05269944A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0652044B1 (de) * | 1993-11-09 | 1999-01-27 | Bayer Ag | Verfahren zum Reinigen organischer Syntheseprodukte |
| JP2014237124A (ja) * | 2013-05-10 | 2014-12-18 | ポール・コーポレーションＰａｌｌＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ | サポート部材 |
| CN105459529A (zh) * | 2015-12-30 | 2016-04-06 | 长沙水能量新材料有限公司 | 一种夹心型保温抗风可重复使用的保湿养护膜及其制作工艺 |
| US11561495B2 (en) | 2020-12-25 | 2023-01-24 | Canon Kabushiki Kaisha | Pressing rotating member and production method thereof, fixing apparatus, and electrophotographic image forming apparatus |
-
1992
- 1992-03-26 JP JP10170292A patent/JPH05269944A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0652044B1 (de) * | 1993-11-09 | 1999-01-27 | Bayer Ag | Verfahren zum Reinigen organischer Syntheseprodukte |
| JP2014237124A (ja) * | 2013-05-10 | 2014-12-18 | ポール・コーポレーションＰａｌｌＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ | サポート部材 |
| US9155982B2 (en) | 2013-05-10 | 2015-10-13 | Pall Corporation | Poss-modified support element |
| CN105459529A (zh) * | 2015-12-30 | 2016-04-06 | 长沙水能量新材料有限公司 | 一种夹心型保温抗风可重复使用的保湿养护膜及其制作工艺 |
| US11561495B2 (en) | 2020-12-25 | 2023-01-24 | Canon Kabushiki Kaisha | Pressing rotating member and production method thereof, fixing apparatus, and electrophotographic image forming apparatus |
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