JP2004181770A - 積層体およびその製造方法 - Google Patents

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Hideo Shibahara
秀夫 柴原
Susumu Kawato
進 川戸
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Abstract

【課題】フッ素樹脂の基材への接着性とロールからの離型性を両立させることができる、ロールを用いた、基材へのフッ素樹脂層の積層方法およびそれにより得られる積層体を提供する。
【解決手段】基材の少なくとも一方の面に、基材に対して付着性を示すフッ素樹脂からなる第1樹脂フィルムおよび所望により第2樹脂フィルムを積層し、加圧することにより、基材、第1樹脂フィルム層および所望により第2樹脂フィルム層を有する積層体を製造する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層体およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、金網のような基材の表面にフッ素樹脂の層またはフィルムを積層した積層体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フッ素樹脂を基材に積層する方法としては、フッ素樹脂フィルムまたはシートを加熱して基材の片面または両面に圧着させる方法、溶融フッ素樹脂を基材と共押出する方法、フッ素樹脂ディスパージョンを基材に(浸漬、噴霧等により)適用して基材にフッ素樹脂を含浸させる方法などがある。基材は、主として無機材料から形成され、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維のクロス、ニット類、金属線を使用した金網類が挙げられる。また、有機材料、例えば耐熱性に優れたアラミド繊維のクロス、ニットなども、基材と使用できる。
【0003】
しかしながら、フッ素樹脂は他の樹脂に比較して比重が高く、静電気も発生し易いことから、扱いが困難であり、上記の積層方法にもそれぞれ問題点がある。
例えば、含浸法では、ばらつきのない厚みの積層体を得るには、ディスパージョンの粘度、ディスパージョン中のフッ素樹脂濃度、分散に用いる界面活性剤の種類等を適切に選択する必要がある。また、界面活性剤によっては、臭気があり、含浸物を乾燥させる際に、臭気対策を講じる必要がある。
【0004】
ロールを用いてフッ素樹脂のフィルムまたはシートを基材に積層(ラミネート)する方法の場合、フッ素樹脂の基材への接着性とロールからの離型性を両立させることが困難である。例えば、基材への接着性(付着性)が良いフッ素樹脂を用いると、ロールへの接着性も増し、ロールからの離型性が低下し、逆に、ロールからの離型性が良いフッ素樹脂を用いると、基材への接着性が低下する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようする課題は、上記のようなロールを使用した積層方法に見られる問題を解決した、新規な積層体およびその製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上記の課題は、
(1)基材、該基材の少なくとも一方の面に積層された、基材に対して付着性を示すフッ素樹脂(以下、「付着性フッ素樹脂」という。)からなる第1樹脂フィルム層、および所望により該第1樹脂フィルム層上に積層された第2樹脂フィルム層を含んでなる積層体、並びに
(2)基材の少なくとも一方の面に、基材に対して付着性を示すフッ素樹脂からなる第1樹脂フィルムおよび所望により第2樹脂フィルムを積層し、加圧することを含んでなる、基材、第1樹脂フィルム層および所望により第2樹脂フィルム層を有する積層体の製造方法
により解決される。
本発明においては、第1樹脂フィルムおよび第2樹脂フィルムの上に、さらに少なくとも1層の樹脂フィルム、例えば保護用樹脂フィルムを積層することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明において用いる付着性フッ素樹脂は、加熱時に溶融ないしは軟化して基材に対し付着性(接着性)を有するようになるフッ素樹脂であればよく、好ましい付着性フッ素樹脂としては、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリクロロトリフルオロエタン(PCTFE)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、変性ポリテトラフルオロエチレン(変性PTFE)などが例示できるが、これらに限定されるものではない。
【0008】
本発明において所望の第2樹脂フィルムとして用いる樹脂は、上記付着性フッ素樹脂よりも加熱時の付着性が低い樹脂であればよく、好ましくは、PFA、FEP、PCTFE、ETFE、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、変性PTFEなどが使用でき、更にフッ素樹脂以外の樹脂も使用できる。
【0009】
本発明においては、第2樹脂フィルムの上に、さらに樹脂フィルムを、例えば保護層や他の機能性層として形成することができる。この更なる樹脂フィルムに用いる樹脂の種類は制限されない。更なる樹脂としては、好ましくはフッ素樹脂、例えばPFA、FEP、ETFE、PCTFE、PVDF、PTFE、変性PTFEなどから形成することができる。フッ素樹脂以外の樹脂を使用してもよい。
【0010】
積層体を着色する必要がある場合、積層材料としてカラーフィルムを使用すればよい。あるいは、透明な積層材料を用い、基材と第1樹脂フィルム層との間、または第1樹脂フィルム層と第2樹脂フィルム層との間にカラーフィルムを挟んでもよい。
【0011】
耐磨耗性に優れた積層体が必要とされる場合には、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機充填補強剤を積層する樹脂フィルムのいずれかに添加することができる。また、積層体表面への異物付着防止性、帯電防止性が要求される場合には、カーボン、グラファイト等の導電性添加剤を積層材料に添加すればよい。
【0012】
基材としては、従来の積層体に使用されている、主として無機材料から形成された基材、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維またはアラミド繊維等の有機繊維のクロスまたはニット類、鉄、ステンレス鋼、銅などの種々の金属線またはそれらをメッキした金属線を使用した金網類などが使用できる。さらに、パンチングメタルも使用できる。
【0013】
本発明の製造方法を、添付図面を参照して具体的に説明する。
図1は、ロール加圧により積層体を製造する本発明の製造方法の一具体例を模式的に示している。
まず、ステンレス鋼(SUS)製金網1、付着性フッ素樹脂の第1樹脂フィルム10および第2樹脂フィルム20を供給して、この順に重ね、加熱ロール30および加圧ロール40の間に送って、加圧、積層する。この段階では、金網1の片面のみに第1樹脂フィルムおよび第2樹脂フィルムが積層されているが、この状態の半製品も用途によっては使用することができる。
【0014】
金網1の別の表面にもフッ素樹脂フィルムを積層する場合には、上記で得た半製品を第2の組の加熱ロール31および加圧ロール41の間に供給すると同時に、金網1の別の表面側に、付着性フッ素樹脂の第1樹脂フィルム11および第2樹脂フィルム21を供給して、加圧、積層し、金網1の両面にそれぞれ2層の樹脂フィルムが積層された積層体を得る。
【0015】
上記の各積層工程における加熱ロールの温度および加圧ロールにより加えられる圧力は、用いる基材、第1樹脂フィルムおよび第2樹脂フィルムの樹脂の種類により適宜選択すればよい。
例えば、基材としてSUS金網を、第1樹脂フィルムにPFAを、第2樹脂フィルムに変性PTFEを用いた場合は、加熱ロールの温度は350〜410℃、好ましくは380〜400℃であり、圧力は0.2〜1.0MPa、好ましくは0.4〜0.7MPaである。
【0016】
付着性フッ素樹脂は、上記のようにフィルム状で供給する代わりに、その溶融物を基材表面に押出して、基材上に直接付着性フッ素樹脂の層を形成してもよい。
【0017】
第2樹脂フィルムの表面に、必要に応じ、少なくとも1つの樹脂フィルム層を設ける場合には、図1に示すように、上記で製造した積層体を、加熱ロール32および加圧ロール42の間に供給すると同時に、第3樹脂フィルム50を供給して、加圧、積層し、次いで、製造された積層体を保温ロール33および加圧ロール43の間に送ると同時に、第3樹脂フィルム51を供給して、加圧、積層すればよい。
【0018】
本発明の方法により製造した積層体は、種々の用途に利用できる。代表的な用途は以下の通りである。
1.屋内外の分離シャッター
2.防音(遮音)壁
3.フェンス(垣根)、ベランダ
4.アンテナ
5.排煙道またはダクト
6.耐蝕槽または容器
7.鉄道融雪用機器(ポイントや信号の融雪用)
8.面状発熱体、フィルムヒーター、床、壁または天井暖房用パネル
9.投げ込みヒーター
10.防爆膜
11.プリント基盤
12.建築物の免振盤(または装置)
13.自動車用幌
14.防汚膜
15.帯電防止シート
16.電磁シールド。
【0019】
【実施例】
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0020】
実施例1
図1に示す装置を用い、基材としてSUS金網を用い、付着性フッ素樹脂としてPFA(ダイキン工業株式会社製)を、第2樹脂フィルムの樹脂として変性PTFE(ダイキン工業株式会社製)を、第3樹脂フィルムの樹脂としてFEP(ダイキン工業株式会社製)を用いて、本例の積層体を製造した。
SUS金網(0.18mm×30メッシュ)の片面上に、PFAフィルム(厚さ100μm)および変性PTFEフィルム(厚さ100μm)をこの順で供給しつつ、加熱ロール30および加圧ロール40の間に、0.2m/分の速度で送った。加熱ロール30の温度は、400℃に設定し、加圧ロール40により0.4MPaの圧力を加えた。
【0021】
次いで、片面にPFAフィルムおよび変性PTFEを積層したSUS金網を、加熱ロール31および加圧ロール41の間に送り、同時に、SUS金網の他面に、PFAフィルム(厚さ100ミクロン)および変性PTFEフィルム(厚さ100μm)をこの順で供給しつつ、加熱ロール31および加圧ロール41の間に、0.2m/分の速度で送った。加熱ロール31の温度は、400℃に設定し、加圧ロール41により0.5MPaの圧力を加えた。
【0022】
その後、両面にPFAフィルムおよび変性PTFEフィルムを積層したSUS金網を、加熱ロール32および加圧ロール42の間に送り、同時にFEP(ダイキン工業株式会社製)のフィルム(厚さ25μm)を供給しつつ加圧して、片面上に積層し、さらに、保温ロール33および加圧ロール44により、他面にFEP(ダイキン工業株式会社製)のフィルム(厚さ25μm)を積層した。
この工程では、加熱ロール32の温度は、400℃に設定し、加圧ロール42により0.4MPaの圧力を加え、保温ロール33の温度は、300℃に設定し、加圧ロール43により0.4MPaの圧力を加えた。
これにより、片面に3層のフッ素樹脂層を有するSUS金網が得られた。
【0023】
得られた積層体の剥離強度を引張速度5mm/分で測定した。フッ素樹脂フィルムは、平均15N/cmの剥離強度において、SUS金網から剥離する前に破断した。
【0024】
実施例2
変性PTFEフィルムの厚さを250μmに変え、FEPフィルムの厚さを25μmに変え、各ロールの温度および圧力並びに送り速度を以下のように変更する以外は、実施例1と同様にして積層体を製造した。
【0025】
【表1】
Figure 2004181770
【0026】
得られた積層体の剥離強度を実施例1と同様の条件で測定したが、フッ素樹脂フィルムは、SUS金網から剥離する前に破断した。
【図面の簡単な説明】
【図1】ロール加圧により積層体を製造する本発明の製造方法の一具体例を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1:金網;
10、11:第1樹脂フィルム;
20、21:第2樹脂フィルム;
30、31、32:加熱ロール、33:保温ロール;
40、41、42、43:加圧ロール;
50、51:第3樹脂フィルム。

Claims (4)

  1. 基材、
    該基材の少なくとも一方の面に積層された、基材に対して付着性を示すフッ素樹脂からなる第1樹脂フィルム層、
    および
    所望により該第1樹脂フィルム層上に積層された第2樹脂フィルム層
    を含んでなる積層体。
  2. 第1樹脂フィルム層および第2樹脂フィルム層の上に、さらに少なくとも1層の樹脂フィルム層を積層した請求項1に記載の積層体。
  3. 基材の少なくとも一方の面に、基材に対して付着性を示すフッ素樹脂からなる第1樹脂フィルムおよび所望により第2樹脂フィルムを積層し、加圧することを含んでなる、基材、第1樹脂フィルム層および所望により第2樹脂フィルム層を有する積層体の製造方法。
  4. 第1樹脂フィルムおよび第2樹脂フィルムの上に、さらに少なくとも1層の樹脂フィルムを積層する請求項3に記載の積層体の製造方法。
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