JPH06275231A - 昇温脱離分析装置 - Google Patents

昇温脱離分析装置

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JPH06275231A
JPH06275231A JP6215193A JP6215193A JPH06275231A JP H06275231 A JPH06275231 A JP H06275231A JP 6215193 A JP6215193 A JP 6215193A JP 6215193 A JP6215193 A JP 6215193A JP H06275231 A JPH06275231 A JP H06275231A
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JP
Japan
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sample
heat source
mass spectrometer
desorbed
thermal desorption
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Pending
Application number
JP6215193A
Other languages
English (en)
Inventor
Chikakuni Yabumoto
周邦 籔本
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、加熱により試料から脱離す
る成分を高感度に検出することができるようにした昇温
脱離分析装置を提供することにある。 【構成】 真空容器中で試料を熱源により加熱し、前記
試料から脱離する分子や原子を質量分析器で測定する装
置において、前記試料に対して前記熱源を上方ないしは
斜め前方に離隔して設置すると共に、前記質量分析器を
前記試料に対して前記熱源の対角線上以外の斜め前方に
近接して設置することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱源と質量分析器を有
する昇温脱離分析装置に係わり、特に、検出感度を向上
させることを目的とした試料に対する熱源と質量分析器
の配置に関するものてある。
【0002】
【従来の技術】一般に、試料から真空空間に脱離する分
子や原子の濃度は距離の2乗に比例して薄くなることが
知られている。
【0003】従って、試料から脱離する分子や原子を高
感度に分析するためには検出器をできるだけ試料の近く
に設置する必要がある。
【0004】しかし、昇温脱離分析装置において試料を
加熱する必要があるため、従来の装置では試料を加熱炉
の中に設置したり、試料の裏面から試料全体を加熱する
方式がとられていた。
【0005】すなわち、昇温脱離分析装置では例えば1
000℃程度の高温まで加熱するため、試料近傍の温度
はそれに応じて上がり、検出器である質量分析器を試料
近傍に設置した場合その性能を損なうと言う欠点があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このため、従来の装置
では質量分析器を、加熱されないように試料部から遠い
位置に設置したり、周りを断熱壁で保護したりする構造
をとっていた。
【0007】前者の場合、距離が遠いため感度が悪くな
るのが通例であった。
【0008】また、試料部と検出部を細い管で結び、脱
離するガス成分を検出部に集中させることは可能である
が、この場合ガス成分以外の脱離成分は管壁に吸着して
しまい、検出部まで到達しないため検出することができ
なかった。
【0009】後者の場合、保護覆いの小穴を通して脱離
成分が質量分析器に到達するためやはり検出感度が低下
すると言う欠点があった。
【0010】そこで、本発明は以上のような点に鑑みて
なれさたもので、その目的とするところは、加熱により
試料から脱離する成分を高感度に検出することができる
ようにした昇温脱離分析装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によると、真空容
器中で試料を熱源により加熱し、前記試料から脱離する
分子や原子を質量分析器で測定する装置において、前記
試料に対して前記熱源を上方ないしは斜め前方に離隔し
て設置すると共に、前記質量分析器を前記試料に対して
前記熱源の対角線上以外の斜め前方に近接して設置する
ことを特徴とする昇温脱離分析装置が提供される。
【0012】また、本発明によると、前記試料と熱源と
の距離は30cm以上離し、前記試料と質量分析器との
距離は5cm程度まで近づけることを特徴とする昇温脱
離分析装置が提供される。
【0013】
【作用】本発明は上記課題を解決するため、例えば熱源
として用いる指向性のある赤外線ランプで試料から離れ
た場所から試料表面部のみを局所的に加熱し、熱源が試
料より遠いことによって、試料からの輻射熱のみを考慮
すれば、試料の近傍まで近接して質量分析器を装着でき
るようにすることを特徴とし、これにより検出感度の向
上を図ることができる。
【0014】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例につき説
明する。
【0015】図1は昇温脱離分析装置における試料と熱
源,検出器の位置関係を示す概念図である。
【0016】図中1は熱源である赤外線ランプ(加熱
炉),2は検出器である四重極質量分析器,3は試料,
4は試料台,5は真空容器である。
【0017】赤外線加熱炉1より平行光に近い指向性の
よい赤外線を試料3を等速加熱できるように照射する。
【0018】このとき、赤外線の焦点は試料3の手前で
結ぶようにし、赤外線は試料3の面以上には広がらない
ようにする。
【0019】また、平行光を発するランプを選択し、試
料面と同じ断面積を持った平行光を試料に照射してもよ
い。
【0020】試料台4は試料3との接触がなるべく小さ
くなるような構造、例えば図中に示したように針状で熱
電導率の低い物質で3点支持できるようなものとする。
【0021】このような構造によって試料3のみが加熱
されその周辺の温度はほとんど上がらないようにするこ
とができる。
【0022】試料3からの脱離成分の濃度は距離の2乗
に反比例するので、四重極質量分析器2と試料3との距
離が近いほど、試料3からの昇温脱離成分を高感度に検
出することができる。
【0023】このように試料3の周辺の温度がそれ程高
くならない時には四重極質量分析器2の性能を損なうこ
となく、これを試料3の近くに配置することができ、結
果として高感度の昇温脱離分析が可能となる。
【0024】図2は赤外線ランプ1を真空容器5の外に
設置したときの昇温脱離分析装置の試料3と熱源1及び
検出器4の配置例である。
【0025】石英窓6を透して赤外線を試料3に照射で
きるようにしてある。
【0026】熱源1を真空容器5の外に設置しているの
で、真空容器5を小さくすることができ、また、真空容
器5内が単純化することにより高真空の維持が容易にな
る。
【0027】図3は、赤外線ランプを真空容器5外に設
置した時の昇温脱離分析装置の配置例である。
【0028】図1や図2の実施例では試料3の上方から
赤外線を照射していたのに対し、この実施例では斜め前
方から赤外線を照射する。
【0029】図4は、図3の平面図である。
【0030】斜め前方から赤外線を照射するときにはそ
の対称線上に反射光が生じるため、その線上に四重極質
量分析器2を設置するとその温度が上昇し、検出器2の
性能が損なわれる。
【0031】赤外線の通る線上以外は温度が上昇しない
ので、四重極質量分析器2はこの線上以外の位置に配置
すればよい。
【0032】図4はその一例として平面図での赤外線の
通過線に対して90°の位置に四重極質量分析器2を設
置した場合を示した。
【0033】熱源として赤外線ランプを用いた例を示し
てきたが、赤外線の誘導には石英棒を用いることもでき
る。
【0034】この場合には石英棒の端面を試料の数cm
程度の側に設置することができ試料表面部のみの加熱が
よりし易くなる。
【0035】図5は本発明を利用して試料に対する四重
極質量分析器の距離依存性をフッ酸洗浄後のシリコンウ
ェハ上に結合、ないしは、吸着している水素と水の検出
強度(オングストロ−ム・℃)について測定した例であ
る。
【0036】これは図3と図4に示した測定系によって
測定した結果である。
【0037】検出強度は室温から800℃まで現れるス
ペクトルを温度に対して積分した値を用いた。
【0038】水素の検出強度も水の検出強度も、試料と
四重極質量分析器の距離の2乗に反比例して増加するこ
とが分かる。
【0039】図6は、水酸化ナトリウム溶液に浸漬した
シリコンウェハからのナトリウムの昇温脱離スペクトル
例である。
【0040】これは図3と図4に示した測定系によって
試料に対して5cmの位置に四重極質量分析器を設置し
て測定した結果である。
【0041】ナトリウムは従来、容器壁等に吸着してし
まうため検出することが難しかったが、本発明によって
500℃以上で昇温脱離スペクトルが高感度に検出され
る様子がよくわかる。
【0042】以上のように、本発明では加熱プロ―ブ
(熱源)には赤外線ランプ,質量分析器には四重極質量
分析器を用いる。
【0043】この場合、赤外線ランプは真空容器内に置
いてもよく、真空容器外から石英窓を透して試料に照射
してもよい。
【0044】また、石英棒を透して試料の数cm程度の
近くまで誘導し、試料に照射してもよい。
【0045】そして、試料と熱源との距離を少なくとも
30cm以上離すと共に、試料と質量分析器との距離を
5cm程度まで近接させることにより、検出感度を大幅
に向上することが可能になる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
試料からの熱脱離成分を高感度に測定できると言う利点
がある。
【0047】これは、水素や水分子のようにガス化する
成分に対しても、また、ナトリウムのように原子状で脱
離するものの容器壁に吸着し易い成分に対しても有効で
ある。
【0048】従って、本発明のような装置構成の昇温脱
離分析装置とすれば、熱をプロ―ブとして、試料から脱
離する成分であれば、原子,分子の別,あるいは、ガス
化の有無によらず検出器である四重極質量分析器に取り
込むことができ、高感度分析が可能となる。
【0049】そのイメ―ジは、例えばイオンをプロ―ブ
とする2次イオン質量分析装置や電子線をプロ―ブとす
る電子衝撃脱離分析装置と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例として赤外線ランプを真空容
器内に設置したときの昇温脱離分析装置の配置例を示す
図。
【図2】本発明の他の実施例として赤外線ランプを真空
容器外に設置したときの昇温脱離分析装置の配置例を示
す図。
【図3】本発明の他の実施例として赤外線ランプを真空
容器外に設置し、斜め前方から赤外線を照射する昇温脱
離分析装置の配置例を示す図。
【図4】図3の平面図。
【図5】フッ酸洗浄後のシリコンウェハ上に結合、ない
しは、吸着している水素と水の検出強度( ・℃)の、
試料に対する四重極質量分析器の距離依存性を示す測定
図。
【図6】水酸化ナトリウム溶液に浸漬したシリコンウェ
ハからのナトリウムの昇温脱離スペクトル例を示す測定
図。
【符号の説明】 1…赤外線ランプ、 2…四重極質量分析器、3…試
料、 4…試料台、5…真空容器、
6…石英窓。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器中で試料を熱源により加熱し、
    前記試料から脱離する分子や原子を質量分析器で測定す
    る装置において、前記試料に対して前記熱源を上方ない
    しは斜め前方に離隔して設置すると共に、前記質量分析
    器を前記試料に対して前記熱源の対角線上以外の斜め前
    方に近接して設置することを特徴とする昇温脱離分析装
    置。
  2. 【請求項2】 前記試料と熱源との距離は30cm以上
    離し、前記試料と質量分析器との距離は5cm程度まで
    近づけることを特徴とする請求項1記載の昇温脱離分析
    装置。
JP6215193A 1993-03-22 1993-03-22 昇温脱離分析装置 Pending JPH06275231A (ja)

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Cited By (1)

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