JP2000162161A - 蛍光x線分析装置 - Google Patents

蛍光x線分析装置

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JP2000162161A
JP2000162161A JP10335796A JP33579698A JP2000162161A JP 2000162161 A JP2000162161 A JP 2000162161A JP 10335796 A JP10335796 A JP 10335796A JP 33579698 A JP33579698 A JP 33579698A JP 2000162161 A JP2000162161 A JP 2000162161A
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Japan
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cover case
base plate
fluorescent
ray
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JP10335796A
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English (en)
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Shoji Kuwabara
章二 桑原
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下面照射方式の蛍光X線分析装置において、
試料の大小に拘わらず蛍光X線の漏洩を防止して高い安
全性を確保する。 【解決手段】 チャンバ1上面のベース板2の上方に、
側周壁部材11と着脱自在の蓋部材16とから成るカバ
ーケース10を上下に移動自在に設ける。小形試料を分
析する際には、ベース板2上に試料を載置した後、蓋部
材16を装着したカバーケース10を下降させカバーケ
ース10内部とチャンバ1内部とを気密に保って分析を
行う。一方、大形試料を分析する際には蓋部材16を取
り外したカバーケース10を下降させ、その上端面から
試料上部が突出した状態で分析を行う。試料の下面から
放出された蛍光X線が試料下面とベース板2との隙間を
水平方向に進んでも側周壁部材11により遮られて外部
へは漏れず、安全性が確保できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蛍光X線分析装置に
関し、更に詳しくは、試料の下面にX線を照射する下面
照射方式の蛍光X線分析装置における試料載置部の構成
に関する。
【0002】
【従来の技術】蛍光X線分析装置は、固体試料、粉体試
料又は液体試料にX線を照射し、該X線により励起され
て放出される蛍光X線を検出することによって、その試
料に含まれる元素の定性又は定量分析を行うものであ
る。この蛍光X線分析装置には、励起X線を試料の上面
に照射する上面照射方式と、試料の下面に照射する下面
照射方式の装置とがある。
【0003】図4は従来の下面照射方式のエネルギ分散
型蛍光X線分析装置の要部の構成を示す縦断面図であ
る。上面壁が試料を載置するためのベース板2となって
いるチャンバ1内部には斜め上向きにX線管3及び検出
器4が配設されており、チャンバ1の壁面には図示しな
い真空ポンプに接続された排気口5が設けられている。
ベース板2には、励起X線及び蛍光X線を通過させるた
めの照射窓6と、チャンバ1内部と後記カバーケース2
0内部とを連通させるための連通口7とが開口してい
る。ベース板2の上方には側周壁が円筒形状に形成され
ると共に上部端面が閉塞されたカバーケース20が、図
示しない移動機構により上下方向に移動自在に設けられ
ている。このカバーケース20の下端部は外側に屈曲し
てフランジ21を形成しており、フランジ21下面には
全周に亘ってOリング22が取り付けられている。この
ため、図4に実線で示すようにフランジ21下面がベー
ス板2上面に押し付けられる位置までカバーケース20
が下降されると、カバーケース20内部は照射窓6及び
連通口7を除いて気密に保たれる。
【0004】小形試料8aを分析する場合には、まず図
4中に点線で示す位置までカバーケース20を引き上
げ、照射窓6を閉塞するように該試料8aをベース板2
上に載置し、その後カバーケース20を図4中に実線で
示す位置まで下降させる。連通口7を介してチャンバ1
内部とカバーケース20内部とは連なっているから、必
要に応じて真空ポンプを作動させて排気口5から排気を
行うと、チャンバ1内部、カバーケース20内部共に真
空になる。これにより、空気中の成分が一部波長の蛍光
X線を吸収しその検出を妨害することを防止できる。特
にリン又はイオウよりも原子量が小さな、いわゆる軽い
元素では蛍光X線の吸収の影響が大きいので、分析時に
真空排気することが好ましい。一方、いわゆる重い元素
ではその影響が比較的軽微であるため、必ずしも真空排
気を必要としない。
【0005】その後、X線管3から発したX線を照射窓
6を通して試料8aの下面に照射し、その照射部位から
放出された蛍光X線を検出器4でもって検出する。チャ
ンバ1内部及びカバーケース20内部は密閉されている
から、試料8aの下面から放出された一次蛍光X線が試
料8a下面とベース板2との間の僅かな間隙を水平方向
に進んでもカバーケース20に遮られて外部へは漏洩し
ない。また、二次蛍光X線の一部が試料8a内部を貫通
して斜め上方に進んでも、同様にカバーケース20に遮
られて外部へは漏洩しない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の装置でもってカバーケース20の高さよりも背の高
い大形試料8bを分析しようとする場合には、カバーケ
ース20のフランジ21下面をベース板2に密着させる
ことができないから、カバーケース20を下降させずに
(つまり図4中の点線の位置に維持したままで)分析を
行わざるを得ない。このため、一次蛍光X線が周囲に漏
洩する恐れがあり、オペレータはその装置を設置した部
屋から一時的に退出する、或いはX線防護服を着用する
等の配慮が必要であった。
【0007】本発明はこのような点に鑑みて成されたも
のであり、その目的とするところは、比較的大型の試料
を分析する場合でも周囲へのX線の漏洩を防止又は軽減
し、高い安全性を確保することができる蛍光X線分析装
置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明は、X線発生手段を内装したチャンバ
上面のベース板に開口を設け、該開口を閉塞するように
該べース板上に載置された試料の下面に前記X線発生手
段から励起X線を照射する蛍光X線分析装置において、
その下端部が前記ベース板上面に密着する側周壁と、該
側周壁の上端部に装着時には気密性を保つように取り外
し自在に装着される上面蓋とから成るカバーケースを前
記ベース板上方に上下に移動可能に備えたことを特徴と
している。
【0009】ここで、カバーケースの側周壁とベース板
との間、或いは該側周壁と上面蓋との間の気密性を確保
するためには、例えばOリングなどのシール用部材を介
挿して密着させるとよい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態である
エネルギ分散型蛍光X線分析装置について図を参照して
説明する。図1はこの蛍光X線分析装置の要部の分解斜
視図、図2は縦断面図であって、図2(a)は小形試料
を分析する場合の装着状態、図2(b)は大形試料を分
析する場合の装着状態を示している。
【0011】X線管3及び検出器4を内部に備えるチャ
ンバ1の構成は上述の従来のものと同一であるので詳細
な説明を省略する。チャンバ1の上壁面を成すベース板
2の上方には、上下に移動自在にカバーケース10が設
けられている。このカバーケース10を上下動させる機
構はオペレータにより手動操作されるものであってもよ
いし、或いは自動的に所定位置の間を移動するものであ
ってもよい。
【0012】カバーケース10は、円筒形状の側周壁部
材11と、該側周壁部材11の上端面開口を閉塞するよ
うに着脱自在に取り付けられる円盤形状の蓋部材16と
を含んで構成されている。より詳しく説明すると、側周
壁部材11はその上下の両端部が外側に屈曲してそれぞ
れ下部側フランジ12、上部側フランジ14を形成して
おり、その両フランジ12、14には全周に亘ってOリ
ング13、15が取り付けられている。蓋部材16は側
周壁部材11の上部側フランジ14に対して複数のネジ
17でもって固定されるようになっており、ネジ17を
強く螺合させると上部側Oリング15により蓋部材16
と側周壁部材11とは高い気密性をもって密着する。な
お、側周壁部材11及び蓋部材16の材料はX線を遮蔽
する機能を有する材料であれば何でもよいが、通常は適
度な厚さを有するステンレスが用いられる。
【0013】この蛍光X線分析装置にてカバーケース1
0の側周壁部材11の高さよりも背の低い小形試料8a
を分析する場合には、カバーケース10を上方に引き上
げた状態で(図1中に実線で示す位置)照射窓6を閉塞
するようにベース板2上に該試料8aを載置し、上述の
如く蓋部材16を側周壁部材11に装着したカバーケー
ス10を下降させる。図2(a)に示すようにカバーケ
ース10を充分に下降させると、側周壁部材11の下部
側フランジ12の下面とベース板2の上面とがOリング
13により高い気密性をもって密着し、カバーケース1
0内部とチャンバ1内部とは密閉される。この状態で図
示しない真空ポンプを作動させると、カバーケース10
内部の空気は連通口7を介してチャンバ1内部へと流れ
込み、チャンバ1内部の空気は排気口5から排気され、
チャンバ1内部及びカバーケース10内部は真空にな
る。その後、X線管3からX線を照射窓6を通して試料
8aに向けて照射し分析を実行する。この場合、試料8
a全体がカバーケース10で覆われているので、試料8
aから放出される一次及び二次蛍光X線はカバーケース
10外部へ漏洩せず、極めて高い安全性が確保できる。
また、チャンバ1内部及びカバーケース10内部を真空
雰囲気に維持して分析が行えるので、空気によるX線吸
収の影響を受け易い軽い元素に対しても高精度な分析が
可能である。
【0014】一方、カバーケース10の側周壁部材11
の高さよりも背の高い大形試料8bの分析を行う場合に
は、該試料8bを上記と同様にベース板2上に載置した
後、側周壁部材11から蓋部材16を取り外した状態の
カバーケース10を下降させ、下部側フランジ12の下
面をベース板2の上面に密着させる。この場合、図2
(b)に示すように試料8bの側部下方はカバーケース
10の側周壁部材11で囲まれ、試料8bの上部が側周
壁部材11上端面よりも上方に突出する。この状態では
チャンバ1内部、カバーケース10内部共に気密性が維
持できないので、上述のような真空排気を行うことはで
きない。したがって、空気によるX線の吸収の影響をあ
まり受けない重い元素の分析にのみ適する。
【0015】図2(b)に示した如くカバーケース10
を所定位置にセットした後にX線管3からX線を試料8
bに照射して分析を実行するが、試料8bの下面から放
出された一次蛍光X線が該試料8bの下面とベース板2
の上面との間の僅かな間隙を水平方向に進んでも、試料
8bの下部側方はカバーケース10の側周壁部材11で
囲まれているため、この側周壁部材11に遮られて外部
へ漏洩しない。また、この構成では試料8bの上部は外
部に露出しているが、通常、真空排気を行わない状態で
の分析対象である重い元素では、試料内部を貫通して上
部にまで到達する二次蛍光X線はごく微量であるため実
用上問題はない。
【0016】図3は上記構成の蛍光X線分析装置の変形
例を示す縦断面図である。この例では、上述のような円
盤形状の蓋部材16とは別に、所定深さの円筒形状の側
壁部を有すると共にその下端部が外側に屈曲してフラン
ジ19を形成してなる第二の蓋部材18を用意し、カバ
ーケース10の側周壁部材11の高さよりも背の高い大
形試料8bを分析する際には、この第二の蓋部材18を
側周壁部材11の上部側フランジ14の上にネジ17で
取り付ける。これにより、図3に示すように、背の高い
大形試料8bであってもカバーケース10内部を気密に
して、チャンバ1内部及びカバーケース10内部の真空
排気を行った上で分析を実行することができる。従っ
て、軽い元素も高い精度で且つ一段と高い安全性を保っ
て分析することができる。
【0017】第二の蓋部材18を装着したカバーケース
10を小形試料の分析の際に利用することも可能である
が、その場合、カバーケース10の内部空間の体積が大
きくなり真空排気のための時間が余分に掛かることにな
る。多数の試料を分析する際には、このような排気時間
の増大は分析作業の効率を大きく劣化させるから好まし
くない。従って、小形試料の分析時と大形試料の分析時
とで蓋部材を選択するほうがよい。
【0018】なお、上記実施形態において更に好ましく
は、カバーケース10の側周壁部材11がベース板2の
所定位置に密着したことを検知可能なセンサ(光センサ
など)又はスイッチをベース板2上に設けておき、この
ような検知がなされた状態でのみX線が照射窓6から上
方に出るようにするとよい。具体的には、チャンバ1内
部でのX線の光路中に機械的なシャッタを設け、上記セ
ンサ又はスイッチによりカバーケース10の側周壁部材
11がベース板2上に密着して存在しない場合には該シ
ャッタが開放しないようにしておくとよい。このような
構成によれば、カバーケース10が適正に下降していな
いときに励起X線や蛍光X線が周囲に漏洩することを確
実に防止することができる。
【0019】また、本発明はエネルギ分散型蛍光X線分
析装置のみならず、チャンバ1内部に波長分散素子と検
出器とを設けた波長分散型の蛍光X線分析装置にも適用
可能である。
【0020】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明に係る蛍光X
線分析装置によれば、ベース板上に背の高い大形試料を
載置して分析を行う場合でも、励起X線が照射される試
料の下面の周囲はカバーケースの側周壁で取り囲まれて
いるので、試料の下面とベース板の上面との間隙を水平
方向に進む蛍光X線が外部へ漏洩することを防止するこ
とができ、高い安全性が確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態による蛍光X線分析装置
の要部の分解斜視図。
【図2】 本実施形態の蛍光X線分析装置の要部の縦断
面図であり、小形試料を分析する場合の装着状態(a)
と大形試料を分析する場合の装着状態(b)。
【図3】 本発明の蛍光X線分析装置の変形例を示す縦
断面図。
【図4】 従来の蛍光X線分析装置の要部の構成を示す
縦断面図。
【符号の説明】
1…チャンバ 2…ベース板 3…X線管 4…検出器 5…排気口 6…照射窓 7…連通口 8a、8b…試料 10…カバーケース 11…側周壁部材 12、14…フランジ 13、15…Oリン
グ 16…蓋部材 17…ネジ 18…第二の蓋部材 19…(蓋部材の)
フランジ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線発生手段を内装したチャンバ上面の
    ベース板に開口を設け、該開口を閉塞するように該べー
    ス板上に載置された試料の下面に前記X線発生手段から
    励起X線を照射する蛍光X線分析装置において、その下
    端部が前記ベース板上面に密着する側周壁と、該側周壁
    の上端部に装着時には気密性を保つように取り外し自在
    に装着される上面蓋とから成るカバーケースを前記ベー
    ス板上方に上下に移動可能に備えたことを特徴とする蛍
    光X線分析装置。
JP10335796A 1998-11-26 1998-11-26 蛍光x線分析装置 Pending JP2000162161A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003003433A1 (fr) * 2001-06-28 2003-01-09 Tokyo Electron Limited Port de capteur de chambre, chambre et processeur de faisceau electronique
US7515685B2 (en) 2004-04-28 2009-04-07 Panasonic Corporation Fluorescent X-ray analysis method and device
EP3358342A4 (en) * 2015-09-29 2019-05-29 Shimadzu Corporation ANALYSIS DEVICE

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