JPH06275036A - 浮上型磁気ヘッド装置 - Google Patents
浮上型磁気ヘッド装置Info
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- JPH06275036A JPH06275036A JP6511393A JP6511393A JPH06275036A JP H06275036 A JPH06275036 A JP H06275036A JP 6511393 A JP6511393 A JP 6511393A JP 6511393 A JP6511393 A JP 6511393A JP H06275036 A JPH06275036 A JP H06275036A
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- Japan
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- slider
- suspension
- hole
- magnetic head
- head device
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- Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
- Supporting Of Heads In Record-Carrier Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 スライダーとサスペンションの接着強度の向
上を図り、耐久性，生産性を向上させる。 【構成】 サスペンションのスライダー固着位置に貫通
孔を設けて、スライダーとサスペンションを固着する。
この時、サスペンション２のスライダー固着部４に設け
られる貫通孔７の形状をスライダーのロール方向に設け
られる貫通孔７ａとピッチ方向に設けられる貫通孔７ｂ
によって形成される十字形状としても良い。
上を図り、耐久性，生産性を向上させる。 【構成】 サスペンションのスライダー固着位置に貫通
孔を設けて、スライダーとサスペンションを固着する。
この時、サスペンション２のスライダー固着部４に設け
られる貫通孔７の形状をスライダーのロール方向に設け
られる貫通孔７ａとピッチ方向に設けられる貫通孔７ｂ
によって形成される十字形状としても良い。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ハードディスクドライ
ブ装置等に用いられる浮上型磁気ヘッド装置に係わり、
特に、磁気ディスク表面に対して微小の間隙をもった状
態で情報の記録再生を行い、起動停止時には磁気ディス
ク表面に接するコンタクト・スタート・ストップ型の浮
上型磁気ヘッド装置に関する。
ブ装置等に用いられる浮上型磁気ヘッド装置に係わり、
特に、磁気ディスク表面に対して微小の間隙をもった状
態で情報の記録再生を行い、起動停止時には磁気ディス
ク表面に接するコンタクト・スタート・ストップ型の浮
上型磁気ヘッド装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】ハードディスク等に対して情報の記録再
生を行うハードディスクドライブ装置においては、磁気
ヘッドと磁気ディスク表面の接触による摩耗損傷を避け
るために、起動停止時には磁気ヘッドが磁気ディスクに
接し、情報の記録再生時には高速回転する磁気ディスク
表面に発生する空気流によって磁気ヘッドを磁気ディス
ク表面より微小間隙をもって浮上走行させるように構成
した、いわゆるコンタクト・スタート・ストップ型の浮
上型磁気ヘッド装置が用いられている。
生を行うハードディスクドライブ装置においては、磁気
ヘッドと磁気ディスク表面の接触による摩耗損傷を避け
るために、起動停止時には磁気ヘッドが磁気ディスクに
接し、情報の記録再生時には高速回転する磁気ディスク
表面に発生する空気流によって磁気ヘッドを磁気ディス
ク表面より微小間隙をもって浮上走行させるように構成
した、いわゆるコンタクト・スタート・ストップ型の浮
上型磁気ヘッド装置が用いられている。
【０００３】上記コンタクト・スタート・ストップ型の
浮上型磁気ヘッド装置は、磁気ディスク表面に発生する
空気流を受ける面であるエア・ベアリング・サーフェス
を有するスライダーに情報の記録再生を行う磁気ヘッド
素子が形成されてなり、該スライダーは板バネによって
構成されるサスペンションによって支持され、該サスペ
ンションは支持体によって支持され、これを磁気ディス
ク表面に平行な面内を移動させ、磁気ディスクの所定の
記録トラックへの情報の記録再生を行うものである。
浮上型磁気ヘッド装置は、磁気ディスク表面に発生する
空気流を受ける面であるエア・ベアリング・サーフェス
を有するスライダーに情報の記録再生を行う磁気ヘッド
素子が形成されてなり、該スライダーは板バネによって
構成されるサスペンションによって支持され、該サスペ
ンションは支持体によって支持され、これを磁気ディス
ク表面に平行な面内を移動させ、磁気ディスクの所定の
記録トラックへの情報の記録再生を行うものである。
【０００４】この時、スライダーとサスペンションは紫
外線硬化樹脂によって固着されており、いわゆるジンバ
ル板と同様、サスペンションに固着されたスライダーが
固着部を中心に前後（ピッチ方向）左右（ロール方向）
に動くことが可能なようになされている。なお、上記サ
スペンションのスライダー固着部の固着面は、平面或い
は浅い凹部であるハーフエッチング部を有する面となさ
れていることが多く、ハーフエッチング部を設けた場合
には、該ハーフエッチング部が樹脂だまりとして機能す
る。
外線硬化樹脂によって固着されており、いわゆるジンバ
ル板と同様、サスペンションに固着されたスライダーが
固着部を中心に前後（ピッチ方向）左右（ロール方向）
に動くことが可能なようになされている。なお、上記サ
スペンションのスライダー固着部の固着面は、平面或い
は浅い凹部であるハーフエッチング部を有する面となさ
れていることが多く、ハーフエッチング部を設けた場合
には、該ハーフエッチング部が樹脂だまりとして機能す
る。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な浮上型磁気ヘッド装置においては、次のような理由か
ら、スライダーがサスペンションから剥がれ易く、耐久
性が良好ではないという問題が発生している。すなわ
ち、スライダーとサスペンションを固着する際には、ス
ライダーの固着面に紫外線硬化樹脂を供給し、これにサ
スペンションを所定の位置にて重ね、紫外線を照射，加
熱して紫外線硬化樹脂を硬化させて固着を行う。
な浮上型磁気ヘッド装置においては、次のような理由か
ら、スライダーがサスペンションから剥がれ易く、耐久
性が良好ではないという問題が発生している。すなわ
ち、スライダーとサスペンションを固着する際には、ス
ライダーの固着面に紫外線硬化樹脂を供給し、これにサ
スペンションを所定の位置にて重ね、紫外線を照射，加
熱して紫外線硬化樹脂を硬化させて固着を行う。
【０００６】しかしながら、上記のようにサスペンショ
ンのスライダー固着部の固着面が平面であると、スライ
ダー，サスペンション間に配される紫外線硬化樹脂は外
部に押し出され、スライダー，サスペンション間に残る
樹脂量は極少量であり、その接着強度は低いものとな
る。
ンのスライダー固着部の固着面が平面であると、スライ
ダー，サスペンション間に配される紫外線硬化樹脂は外
部に押し出され、スライダー，サスペンション間に残る
樹脂量は極少量であり、その接着強度は低いものとな
る。
【０００７】また、サスペンションのスライダー固着部
の固着面が浅い凹部であるハーフエッチング部を有する
面となされている場合においても、設けられるハーフエ
ッチング部の深さは０．０３ｍｍ程度であるため、０．
０１ｍｍ程度の紫外線硬化樹脂層から考えると、有意差
はほとんど無い。従って、スライダーがサスペンション
から剥がれるといった現象が発生し易い。
の固着面が浅い凹部であるハーフエッチング部を有する
面となされている場合においても、設けられるハーフエ
ッチング部の深さは０．０３ｍｍ程度であるため、０．
０１ｍｍ程度の紫外線硬化樹脂層から考えると、有意差
はほとんど無い。従って、スライダーがサスペンション
から剥がれるといった現象が発生し易い。
【０００８】さらには、上記のように紫外線の照射，加
熱を行うと、スライダー，サスペンションの間からはみ
出した樹脂の表面のみが照射されることとなり、スライ
ダー，サスペンション間に配される樹脂は硬化されにく
く、このことからも接着強度は低いものとなり、スライ
ダーがサスペンションから剥がれるといった現象が発生
し易い。
熱を行うと、スライダー，サスペンションの間からはみ
出した樹脂の表面のみが照射されることとなり、スライ
ダー，サスペンション間に配される樹脂は硬化されにく
く、このことからも接着強度は低いものとなり、スライ
ダーがサスペンションから剥がれるといった現象が発生
し易い。
【０００９】また、スライダー，サスペンション間に配
される紫外線樹脂の硬化を進行させるために、紫外線照
射後、常温放置，加熱等を行う場合もあるが、この方法
では製造条件の制御が困難となり、生産性が良好ではな
い。
される紫外線樹脂の硬化を進行させるために、紫外線照
射後、常温放置，加熱等を行う場合もあるが、この方法
では製造条件の制御が困難となり、生産性が良好ではな
い。
【００１０】そこで、本発明は、上述の従来の実情に鑑
みて提案されたものであり、接着強度が高く、耐久性が
良好で、生産性も良好な浮上型磁気ヘッド装置を提供す
ることを目的とする。
みて提案されたものであり、接着強度が高く、耐久性が
良好で、生産性も良好な浮上型磁気ヘッド装置を提供す
ることを目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明は、磁気ヘッド素子が組み込まれたスライ
ダーがサスペンションに固着されてなる浮上型磁気ヘッ
ド装置において、上記サスペンションのスライダー固着
位置に貫通孔が設けられていることを特徴とするもので
ある。
めに、本発明は、磁気ヘッド素子が組み込まれたスライ
ダーがサスペンションに固着されてなる浮上型磁気ヘッ
ド装置において、上記サスペンションのスライダー固着
位置に貫通孔が設けられていることを特徴とするもので
ある。
【００１２】また、本発明は、上記のような浮上型磁気
ヘッド装置において、貫通孔部の形状が、スライダーの
ロール方向に設けられる貫通孔とこれに直交するピッチ
方向に設けられる貫通孔によって構成される十字形状で
あることを特徴とするものである。
ヘッド装置において、貫通孔部の形状が、スライダーの
ロール方向に設けられる貫通孔とこれに直交するピッチ
方向に設けられる貫通孔によって構成される十字形状で
あることを特徴とするものである。
【００１３】
【作用】磁気ヘッド素子が組み込まれたスライダーがサ
スペンションに固着されてなる浮上型磁気ヘッド装置に
おいて、上記サスペンションのスライダー固着位置に貫
通孔を設けると、スライダー，サスペンションの固着の
ために配される紫外線硬化樹脂がサスペンションの裏面
にも回り込み、いわばリベット状に固化されるととも
に、紫外線硬化樹脂に対する紫外線被照射面積が大きく
なり、硬化が促進され、接着強度が向上する。
スペンションに固着されてなる浮上型磁気ヘッド装置に
おいて、上記サスペンションのスライダー固着位置に貫
通孔を設けると、スライダー，サスペンションの固着の
ために配される紫外線硬化樹脂がサスペンションの裏面
にも回り込み、いわばリベット状に固化されるととも
に、紫外線硬化樹脂に対する紫外線被照射面積が大きく
なり、硬化が促進され、接着強度が向上する。
【００１４】特に、貫通孔の形状を、スライダーのロー
ル方向に設けられる貫通孔とこれに直交するピッチ方向
に設けられる貫通孔によって構成される十字形状とする
ことで、更に高い効果が得られる。
ル方向に設けられる貫通孔とこれに直交するピッチ方向
に設けられる貫通孔によって構成される十字形状とする
ことで、更に高い効果が得られる。
【００１５】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて、図面や実験結果に基づいて説明する。
いて、図面や実験結果に基づいて説明する。
【００１６】実験例 １ 先ず、浮上型磁気ヘッド装置のサスペンションのスライ
ダー固着部において、固着面の貫通孔の有無によるスラ
イダー，サスペンション間の接着強度の差を測定した。
なお、本実験例で使用した浮上型磁気ヘッド装置は、図
１に示すように、一端側に図示しない磁気ヘッド素子が
配されたスライダー１と板バネであるサスペンション２
及びサスペンション２を支持するベースプレート３によ
って構成されるものである。
ダー固着部において、固着面の貫通孔の有無によるスラ
イダー，サスペンション間の接着強度の差を測定した。
なお、本実験例で使用した浮上型磁気ヘッド装置は、図
１に示すように、一端側に図示しない磁気ヘッド素子が
配されたスライダー１と板バネであるサスペンション２
及びサスペンション２を支持するベースプレート３によ
って構成されるものである。
【００１７】上記サスペンション２の一端側には、打ち
出しによりスライダー固着部４が低い凸部として設けら
れており、該スライダー固着部４にてスライダー１との
固着が行われている。また、上記スライダー固着部４に
は図２に示すようにロール方向及びピッチ方向に接続部
を残して同心円状のフルエッチング部５が設けられてお
り、固着されたスライダー１がロール，ピッチ方向に動
作可能なようになされている。さらに、サスペンション
２の他端側はベースプレート３によって支持されてい
る。
出しによりスライダー固着部４が低い凸部として設けら
れており、該スライダー固着部４にてスライダー１との
固着が行われている。また、上記スライダー固着部４に
は図２に示すようにロール方向及びピッチ方向に接続部
を残して同心円状のフルエッチング部５が設けられてお
り、固着されたスライダー１がロール，ピッチ方向に動
作可能なようになされている。さらに、サスペンション
２の他端側はベースプレート３によって支持されてい
る。
【００１８】なお、上記スライダー１とサスペンション
２の固着は、図２に示すように、スライダー１のサスペ
ンション固着面１ａに接着面積に応じて接着剤である紫
外線硬化樹脂６を供給し、サスペンション２のスライダ
ー固着部４の位置合わせを行い、スライダー１とサスペ
ンション２を重ね合わせた後、紫外線を照射して前記紫
外線硬化樹脂６を硬化させることにより行われる。
２の固着は、図２に示すように、スライダー１のサスペ
ンション固着面１ａに接着面積に応じて接着剤である紫
外線硬化樹脂６を供給し、サスペンション２のスライダ
ー固着部４の位置合わせを行い、スライダー１とサスペ
ンション２を重ね合わせた後、紫外線を照射して前記紫
外線硬化樹脂６を硬化させることにより行われる。
【００１９】本実験例においては、上記のようなサスペ
ンション２のスライダー固着部４の中央に貫通孔を形成
したもの、スライダー固着部４の固着面の中央にハーフ
エッチング部を形成したもの、スライダー固着部４を平
面としたものを用意し、上記のような浮上型磁気ヘッド
装置を形成し、これらの浮上型磁気ヘッド装置のスライ
ダー，サスペンション間の接着強度を測定した。
ンション２のスライダー固着部４の中央に貫通孔を形成
したもの、スライダー固着部４の固着面の中央にハーフ
エッチング部を形成したもの、スライダー固着部４を平
面としたものを用意し、上記のような浮上型磁気ヘッド
装置を形成し、これらの浮上型磁気ヘッド装置のスライ
ダー，サスペンション間の接着強度を測定した。
【００２０】すなわち、図３に示すように、スライダー
固着部４の中央にロール方向に形成される貫通孔７ａと
ピッチ方向に形成される貫通孔７ｂが直交して交差した
十字形状の貫通孔７を設けたサスペンション２と、上記
貫通孔７と同一形状のハーフエッチング部がスライダー
固着部４の固着面側の中央に設けられたサスペンション
と、スライダー固着部４を平面としたサスペンションを
用意した。
固着部４の中央にロール方向に形成される貫通孔７ａと
ピッチ方向に形成される貫通孔７ｂが直交して交差した
十字形状の貫通孔７を設けたサスペンション２と、上記
貫通孔７と同一形状のハーフエッチング部がスライダー
固着部４の固着面側の中央に設けられたサスペンション
と、スライダー固着部４を平面としたサスペンションを
用意した。
【００２１】そして、これらを用いて浮上型磁気ヘッド
装置を形成し、それぞれを実施サンプル１，比較サンプ
ル１，２として、スライダー，サスペンションの接着強
度を測定した。なお、スライダー，サスペンションの固
着条件は、全サンプル同一条件とした。結果を図４に示
す。図４中には各サンプルの接着強度の範囲とその平均
値（図中●印位置）を示す。なお、図４中Ａは実施サン
プル１の結果、Ｂ，Ｃは比較サンプル１，２の結果を示
す。
装置を形成し、それぞれを実施サンプル１，比較サンプ
ル１，２として、スライダー，サスペンションの接着強
度を測定した。なお、スライダー，サスペンションの固
着条件は、全サンプル同一条件とした。結果を図４に示
す。図４中には各サンプルの接着強度の範囲とその平均
値（図中●印位置）を示す。なお、図４中Ａは実施サン
プル１の結果、Ｂ，Ｃは比較サンプル１，２の結果を示
す。
【００２２】図４の結果を見てわかるように、サスペン
ションのスライダー固着部に貫通孔部の設けられる実施
サンプル１の接着強度は、スライダー固着部にハーフエ
ッチング部の設けられる比較サンプル１及びスライダー
固着部に何も加工の施されない比較サンプル２と比較し
て、かなり高い値となった。
ションのスライダー固着部に貫通孔部の設けられる実施
サンプル１の接着強度は、スライダー固着部にハーフエ
ッチング部の設けられる比較サンプル１及びスライダー
固着部に何も加工の施されない比較サンプル２と比較し
て、かなり高い値となった。
【００２３】これは、スライダー，サスペンションを固
着するための紫外線硬化樹脂の紫外線被照射面積が貫通
孔の配設によって増大し、紫外線硬化樹脂の硬化が起こ
り易くなり、スライダー，サスペンションの固着が強固
に行われるためと思われる。また、紫外線硬化樹脂に加
熱，紫外線の照射を行うと、紫外線硬化樹脂は溶融して
粘度が若干低下した後に硬化される。このことから、図
５に示すように、紫外線照射，加熱中の紫外線硬化樹脂
６は、粘度低下の際にスライダー固着部４の貫通孔７を
通じてスライダー固着部４の裏面４ａにまで到達する。
従って、この状態で紫外線硬化樹脂の硬化が行われ、ス
ライダー，サスペンション間の接着強度は更に向上され
るものと思われる。
着するための紫外線硬化樹脂の紫外線被照射面積が貫通
孔の配設によって増大し、紫外線硬化樹脂の硬化が起こ
り易くなり、スライダー，サスペンションの固着が強固
に行われるためと思われる。また、紫外線硬化樹脂に加
熱，紫外線の照射を行うと、紫外線硬化樹脂は溶融して
粘度が若干低下した後に硬化される。このことから、図
５に示すように、紫外線照射，加熱中の紫外線硬化樹脂
６は、粘度低下の際にスライダー固着部４の貫通孔７を
通じてスライダー固着部４の裏面４ａにまで到達する。
従って、この状態で紫外線硬化樹脂の硬化が行われ、ス
ライダー，サスペンション間の接着強度は更に向上され
るものと思われる。
【００２４】実験例 ２ 本実験例においては、サスペンションのスライダー固着
部の固着面に設けられる貫通孔の形状，貫通孔の固着面
に対する面積比率とスライダー，サスペンション間の接
着強度の関係を調査した。
部の固着面に設けられる貫通孔の形状，貫通孔の固着面
に対する面積比率とスライダー，サスペンション間の接
着強度の関係を調査した。
【００２５】すなわち、本実験例においては、実験例１
と同様にサスペンションのスライダー固着部にフルエッ
チング部５及び、その中央に図６Ａ〜Ｆに示すような形
状の貫通孔８，９，１０，１１，１２，１３を設けたサ
スペンションを用意し、これらを用いて浮上型磁気ヘッ
ド装置を形成し、それぞれのサンプルのスライダー，サ
スペンションの接着強度を測定した。
と同様にサスペンションのスライダー固着部にフルエッ
チング部５及び、その中央に図６Ａ〜Ｆに示すような形
状の貫通孔８，９，１０，１１，１２，１３を設けたサ
スペンションを用意し、これらを用いて浮上型磁気ヘッ
ド装置を形成し、それぞれのサンプルのスライダー，サ
スペンションの接着強度を測定した。
【００２６】なお、図６Ａに示すような十字形状の貫通
孔８を有するサスンペンションを用いたものを実施サン
プル２、図６Ｂに示すように四方に同一な大きさの円の
貫通孔９を有するものを用いたものを実施サンプル３、
図６Ｃに示すように中央に円状の貫通孔１０を有するも
のを用いたものを実施サンプル４、図６Ｄに示すように
中央に実施サンプル４の２倍の大きさの円状の貫通孔１
１を有するものを用いたものを実施サンプル５、図６Ｅ
に示すように中央に実施サンプル４の３倍の大きさの円
状の貫通孔１２を有するものを用いたものを実施サンプ
ル６、図Ｆに示すようにロール方向に平行な貫通孔を有
する形状の貫通孔１３を有するものを用いたものを実施
サンプル７とした。
孔８を有するサスンペンションを用いたものを実施サン
プル２、図６Ｂに示すように四方に同一な大きさの円の
貫通孔９を有するものを用いたものを実施サンプル３、
図６Ｃに示すように中央に円状の貫通孔１０を有するも
のを用いたものを実施サンプル４、図６Ｄに示すように
中央に実施サンプル４の２倍の大きさの円状の貫通孔１
１を有するものを用いたものを実施サンプル５、図６Ｅ
に示すように中央に実施サンプル４の３倍の大きさの円
状の貫通孔１２を有するものを用いたものを実施サンプ
ル６、図Ｆに示すようにロール方向に平行な貫通孔を有
する形状の貫通孔１３を有するものを用いたものを実施
サンプル７とした。
【００２７】また、スライダー，サスペンションの固着
条件は、全サンプル同一条件とし、貫通孔部の固着面に
対する面積比率は、例えば、実施サンプル３においては
図７に示されるようにＬ×Ｗで表されるスライダー固着
面積１０中の貫通孔部９の面積比率として表した。な
お、他のサンプルにおいても同様である。結果を図８に
示す。図４中には各サンプルの接着強度の範囲とその平
均値（図中●印位置）を示す。なお、図４中Ｄ，Ｅ，
Ｆ，Ｇ，Ｈ，Ｉは実施サンプル２〜７の結果を示し、図
中○は実施サンプル２の貫通孔部の面積比率、図中△は
実施サンプル３の貫通孔部の面積比率、図中□は実施サ
ンプル４の貫通孔部の面積比率、図中◇は実施サンプル
５の貫通孔部の面積比率、図中×は実施サンプル６の貫
通孔部の面積比率、図中◎は実施サンプル７の貫通孔部
の面積比率を示す。
条件は、全サンプル同一条件とし、貫通孔部の固着面に
対する面積比率は、例えば、実施サンプル３においては
図７に示されるようにＬ×Ｗで表されるスライダー固着
面積１０中の貫通孔部９の面積比率として表した。な
お、他のサンプルにおいても同様である。結果を図８に
示す。図４中には各サンプルの接着強度の範囲とその平
均値（図中●印位置）を示す。なお、図４中Ｄ，Ｅ，
Ｆ，Ｇ，Ｈ，Ｉは実施サンプル２〜７の結果を示し、図
中○は実施サンプル２の貫通孔部の面積比率、図中△は
実施サンプル３の貫通孔部の面積比率、図中□は実施サ
ンプル４の貫通孔部の面積比率、図中◇は実施サンプル
５の貫通孔部の面積比率、図中×は実施サンプル６の貫
通孔部の面積比率、図中◎は実施サンプル７の貫通孔部
の面積比率を示す。
【００２８】図８の結果から、サスペンションのスライ
ダー固着位置に貫通孔を有する実施サンプル２〜７にお
いてはそれぞれ良好な接着強度を有することが確認され
た。特に、実施サンプル２のように十字状の貫通孔部が
設けられたサスペンションを用いた場合において、その
効果は顕著であった。
ダー固着位置に貫通孔を有する実施サンプル２〜７にお
いてはそれぞれ良好な接着強度を有することが確認され
た。特に、実施サンプル２のように十字状の貫通孔部が
設けられたサスペンションを用いた場合において、その
効果は顕著であった。
【００２９】また、上記のような十字状の貫通孔部を設
けたサスペンションにおいては、固着されたスライダー
のロール，ピッチ方向の動きが比較的自由であり、スラ
イダーの浮上特性を損なうことがない。従って、このこ
とからも十字形状の貫通孔を設けたサスペンションを使
用した浮上型磁気ヘッド装置は好ましい。
けたサスペンションにおいては、固着されたスライダー
のロール，ピッチ方向の動きが比較的自由であり、スラ
イダーの浮上特性を損なうことがない。従って、このこ
とからも十字形状の貫通孔を設けたサスペンションを使
用した浮上型磁気ヘッド装置は好ましい。
【００３０】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明は、磁気ヘッド素子が組み込まれたスライダーがサス
ペンションに固着されてなる浮上型磁気ヘッド装置にお
いて、上記サスペンションのスライダー固着位置に貫通
孔が設けられているため、スライダー，サスペンション
の固着のための紫外線硬化樹脂がサスペンションの裏面
にまで回り込んでリベット状となるとともに、紫外線硬
化樹脂に対する紫外線被照射面積が大きくなり、硬化が
促進され、接着強度が向上し、耐久性の良好な浮上型磁
気ヘッド装置を得ることできる。
明は、磁気ヘッド素子が組み込まれたスライダーがサス
ペンションに固着されてなる浮上型磁気ヘッド装置にお
いて、上記サスペンションのスライダー固着位置に貫通
孔が設けられているため、スライダー，サスペンション
の固着のための紫外線硬化樹脂がサスペンションの裏面
にまで回り込んでリベット状となるとともに、紫外線硬
化樹脂に対する紫外線被照射面積が大きくなり、硬化が
促進され、接着強度が向上し、耐久性の良好な浮上型磁
気ヘッド装置を得ることできる。
【００３１】また、本発明は、上記のような浮上型磁気
ヘッド装置において、貫通孔部の形状をスライダーのロ
ール方向に設けられる貫通孔とこれに直交するピッチ方
向に設けられる貫通孔によって構成される十字形状とす
ることで、更に高い効果を得ることができ、更に耐久性
の高い浮上型磁気ヘッド装置を得ることができる。さら
には、貫通孔を十字形状とすることによって固着された
スライダーのロール，ピッチ方向の動きを比較的自由と
することでき、スライダーの浮上特性を損なうことがな
いため、品質の良好な浮上型磁気ヘッド装置を得ること
が可能となる。
ヘッド装置において、貫通孔部の形状をスライダーのロ
ール方向に設けられる貫通孔とこれに直交するピッチ方
向に設けられる貫通孔によって構成される十字形状とす
ることで、更に高い効果を得ることができ、更に耐久性
の高い浮上型磁気ヘッド装置を得ることができる。さら
には、貫通孔を十字形状とすることによって固着された
スライダーのロール，ピッチ方向の動きを比較的自由と
することでき、スライダーの浮上特性を損なうことがな
いため、品質の良好な浮上型磁気ヘッド装置を得ること
が可能となる。
【００３２】また、本発明においては、スライダー，サ
スペンション間に配される紫外線硬化樹脂の紫外線被照
射面積が大きくなり、硬化が促進されることから、従来
のように紫外線照射後に常温放置，加熱を行う必要がな
くなり、製造条件の緩和化が達成され、生産性を向上さ
せることが可能である。
スペンション間に配される紫外線硬化樹脂の紫外線被照
射面積が大きくなり、硬化が促進されることから、従来
のように紫外線照射後に常温放置，加熱を行う必要がな
くなり、製造条件の緩和化が達成され、生産性を向上さ
せることが可能である。
【００３３】さらに、本発明は浮上型磁気ヘッドのみな
らず、様々な微小部品の固着に適用可能であり、その工
業的価値は非常に高い。
らず、様々な微小部品の固着に適用可能であり、その工
業的価値は非常に高い。
【図１】実験例１において使用した浮上型磁気ヘッド装
置の概略側面図である。
置の概略側面図である。
【図２】実験例１において使用した浮上型磁気ヘッド装
置の概略分解斜視図である。
置の概略分解斜視図である。
【図３】実験例１において作成したサスペンションのス
ライダー固着部を示す要部拡大斜視図である。
ライダー固着部を示す要部拡大斜視図である。
【図４】サスペンションのスライダー固着部の貫通孔部
の有無とスライダー，サスペンションの接着強度の関係
を示す図である。
の有無とスライダー，サスペンションの接着強度の関係
を示す図である。
【図５】本発明を適用した浮上型磁気ヘッドの一実施例
のスライダー，サスペンション固着部を示す要部拡大模
式図である。
のスライダー，サスペンション固着部を示す要部拡大模
式図である。
【図６】実験例２で用いたサスペンションのスライダー
固着部に形成される貫通孔部の形状を示す平面図であ
る。
固着部に形成される貫通孔部の形状を示す平面図であ
る。
【図７】実験例２で用いたサスペンションの貫通孔の面
積と固着面の面積の関係を示す模式図である。
積と固着面の面積の関係を示す模式図である。
【図８】サスペンションのスライダー固着部の貫通孔の
形状，固着面に対する面積比率とスライダー，サスペン
ションの接着強度の関係を示す図である。
形状，固着面に対する面積比率とスライダー，サスペン
ションの接着強度の関係を示す図である。
１・・・・・・・・・・・・・・・・・スライダー ２・・・・・・・・・・・・・・・・・サスペンション ４・・・・・・・・・・・・・・・・・スライダー固着
部 ５・・・・・・・・・・・・・・・・・フルエッチング
部 ６・・・・・・・・・・・・・・・・・紫外線硬化樹脂 ７，８，９，１０，１１，１２，１３・貫通孔部 ７ａ，７ｂ・・・・・・・・・・・・・貫通孔
部 ５・・・・・・・・・・・・・・・・・フルエッチング
部 ６・・・・・・・・・・・・・・・・・紫外線硬化樹脂 ７，８，９，１０，１１，１２，１３・貫通孔部 ７ａ，７ｂ・・・・・・・・・・・・・貫通孔
Claims (2)
- 【請求項１】 磁気ヘッド素子が組み込まれたスライダ
ーがサスペンションに固着されてなる浮上型磁気ヘッド
装置において、 上記サスペンションのスライダー固着位置に貫通孔が設
けられていることを特徴とする浮上型磁気ヘッド装置。 - 【請求項２】 貫通孔の形状が、スライダーのロール方
向に設けられる貫通孔とこれに直交するピッチ方向に設
けられる貫通孔によって構成される十字形状であること
を特徴とする請求項１記載の浮上型磁気ヘッド装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6511393A JPH06275036A (ja) | 1993-03-24 | 1993-03-24 | 浮上型磁気ヘッド装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6511393A JPH06275036A (ja) | 1993-03-24 | 1993-03-24 | 浮上型磁気ヘッド装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06275036A true JPH06275036A (ja) | 1994-09-30 |
Family
ID=13277521
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6511393A Pending JPH06275036A (ja) | 1993-03-24 | 1993-03-24 | 浮上型磁気ヘッド装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06275036A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5880908A (en) * | 1996-04-15 | 1999-03-09 | Tdk Corporation | Gimbal assembly for a magnetic head slider and a suspension for supporting and fixing the magnetic head slider |
| US5920978A (en) * | 1995-03-01 | 1999-07-13 | Fujitsu Limited | Method of making a thin film magnetic slider |
| US6088908A (en) * | 1997-09-19 | 2000-07-18 | Fujitsu Limited | Method of making a head slider |
| JP2006024354A (ja) * | 2004-07-07 | 2006-01-26 | Samsung Electronics Co Ltd | ベースプレート及びそれを備えるハードディスクドライブ |
-
1993
- 1993-03-24 JP JP6511393A patent/JPH06275036A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5920978A (en) * | 1995-03-01 | 1999-07-13 | Fujitsu Limited | Method of making a thin film magnetic slider |
| US5880908A (en) * | 1996-04-15 | 1999-03-09 | Tdk Corporation | Gimbal assembly for a magnetic head slider and a suspension for supporting and fixing the magnetic head slider |
| US6088908A (en) * | 1997-09-19 | 2000-07-18 | Fujitsu Limited | Method of making a head slider |
| JP2006024354A (ja) * | 2004-07-07 | 2006-01-26 | Samsung Electronics Co Ltd | ベースプレート及びそれを備えるハードディスクドライブ |
| JP4553257B2 (ja) * | 2004-07-07 | 2010-09-29 | 三星電子株式会社 | ベースプレート及びそれを備えるハードディスクドライブ |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020305 |