JPH062742A - 高負荷用伝動ベルト - Google Patents

高負荷用伝動ベルト

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JPH062742A
JPH062742A JP15779892A JP15779892A JPH062742A JP H062742 A JPH062742 A JP H062742A JP 15779892 A JP15779892 A JP 15779892A JP 15779892 A JP15779892 A JP 15779892A JP H062742 A JPH062742 A JP H062742A
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belt
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Mitsumori Kasada
満盛 笠田
Hiroyuki Tachibana
博之 橘
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Bando Chemical Industries Ltd
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Bando Chemical Industries Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G5/00V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
    • F16G5/16V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts
    • F16G5/166V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts with non-metallic rings

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 張力帯のブロック側面からの突出量及び保形
ゴム層に混入する短繊維の材質を特定し、耐久性を損う
ことなく張力帯とプーリとの間の摩擦係数を低減して異
音の発生を少なくする。 【構成】 ブロック8がベルト長手方向に並んで係止固
定される張力帯1のブロック当接部10からの突出量を
0〜0.2mmに設定する。保形ゴム層3に少なくとも
ナイロン短繊維2を混入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高負荷用伝動ベルトの
改良に関し、特に騒音対策に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車等の変速機に使用され
る高負荷用伝動ベルトとして、例えば一対のゴム製の張
力帯と、ベルト幅方向両側面に該各張力帯を嵌合する嵌
合溝及びプーリのベルト溝面に当接する当接部を有する
多数のブロックとで構成され、上記各張力帯の上下面及
び各ブロックの嵌合溝の上下面にそれぞれ形成された凹
部および凸部を互いに係合させることにより、各ブロッ
クが両張力帯にベルト長手方向に並んで係止固定された
いわゆるブロックベルトと呼ばれる高負荷用伝動ベルト
が知られている(例えば特開昭60―49151号公
報、特開昭61―206847号公報及び特開昭62―
54348号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種のブ
ロックベルトにおいては、異音が発生する。この異音
は、ブロックがプーリのベルト溝面に当接した際のいわ
ゆる「たたき音」や、張力帯の側面がプーリのベルト溝
面に当接した際のスティックスリップが原因となって発
生するものである。
【0004】上記ブロックの「たたき音」については、
薄厚化と材質変更によってブロックとプーリのベルト溝
面との間の摩擦係数を低減させることにより解消するこ
とができる。
【0005】一方、張力帯のスティックスリップについ
ては、張力帯をプーリのベルト溝面に接触しないように
ブロックに没入することが考えられるが、これでは係止
効果がなくなってベルト走行寿命が短くなってしまうた
め採用できない。つまり、このベルト走行寿命の短命化
を避けるには、張力帯およびブロックの側面をプーリの
ベルト溝面に均一に接触させる必要がある。
【0006】そこで、張力帯とプーリとの間の摩擦係数
を低減するためには、その本体を構成する保形ゴム層の
摩擦係数を低減させる必要がある。
【0007】なお、張力帯の保形ゴム層には高弾性が要
求されることから、一般には、アラミド短繊維が混入さ
れている。
【0008】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、張力帯を従来通りブロ
ック側面から突出させるようにし、かつその突出量を特
定するとともに、保形ゴム層に混入する短繊維の材質を
特定することにより、耐久性を損うことなく張力帯とプ
ーリとの間の摩擦係数を低減して異音の発生を少なくす
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の解決手段は、上下面にそれぞれベルト長手
方向に並んで形成された多数の係合部を有し短繊維が混
入された保形ゴム層と、該保形ゴム層の内部に埋設され
た心線とを備えた一対の張力帯と、ベルト幅方向両側面
に設けられ、上記各張力帯を嵌合する嵌合溝と、該嵌合
溝の上下面にそれぞれ設けられ、張力帯の各係合部に係
合する係止部と、ベルト幅方向両側面に設けられ、プー
リのベルト溝面に当接する当接部とを備えた多数のブロ
ックとからなり、上記両張力帯の各係合部と各ブロック
の係止部との係合により、各ブロックが両張力帯にベル
ト長手方向に並んで係止固定された高負荷用伝動ベルト
を前提とする。これに対し、上記各張力帯のブロック当
接部からの突出量を0〜0.2mmに設定する。さら
に、上記保形ゴム層に混入された短繊維を少なくともナ
イロン短繊維で構成する。
【0010】
【作用】上記の構成により、本発明では、多数のブロッ
クがベルト長手方向に並んで係止固定される一対の張力
帯は、上記各ブロックの当接部からの突出量が0〜0.
2mmに設定されていることから、張力帯およびブロッ
クの側面がプーリのベルト溝面に均一に接触し、係止効
果を効果的に得ることができてベルト走行寿命の短命化
が避けられる。
【0011】また、張力帯を構成する保形ゴム層に少な
くともナイロン短繊維が混入されていることから、この
ナイロン短繊維によって保形ゴム層の摩擦係数、つまり
張力帯とプーリとの間の摩擦係数が低減して異音の発生
が少なくなる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0013】図1及び図2は本発明の実施例に係る高負
荷用伝動ベルトとしてのブロックベルトAを示す。図1
及び図2において、1,1は左右一対の張力帯であっ
て、該各張力帯1は、本発明の特徴として、少なくとも
ナイロン短繊維2が混入された保形ゴム層3を備えてな
り、該保形ゴム層3の内部には複数本の心線4,4,…
がベルト長手方向に延びるように平行に埋設されてい
る。
【0014】また、上記保形ゴム層3の上面には多数の
係合部としての第1凹溝5,5,…がベルト長手方向に
所定間隔をあけて並んで形成されているとともに、下面
にも多数の係合部としての第2凹溝6,6,…がベルト
長手方向に所定間隔をあけて並んで形成されている。さ
らに、上記保形ゴム層3の上下面は帆布7,7によって
覆われている。
【0015】上記両張力帯1,1には、「H」形に形成
された金属又は樹脂製の多数のブロック8,8,…がベ
ルト長手方向に並んで配置されている。具体的には、該
各ブロック8のベルト幅方向両側面には、嵌合溝9,9
が「コ」の字形に切欠き形成され、該両嵌合溝9,9に
上記各張力帯1を嵌合するようになされている。また、
各ブロック8のベルト幅方向両側面には、プーリBのベ
ルト溝面b1 ,b1 に当接する当接部10,10が各嵌
合溝9を挟むように形成されている。
【0016】また、上記各嵌合溝9の上面には張力帯1
の各第1凹溝5に係合する多数の係止部としての第1凸
部11,11,…がベルト長手方向に所定間隔をあけて
並んで形成されているとともに、下面にも張力帯1の各
第2凹溝6に係合する多数の係止部としての第2凸部1
2,12,…がベルト長手方向に所定間隔をあけて並ん
で形成されている。そして、上記各ブロック8の嵌合溝
9,9に張力帯1,1を嵌合させて各ブロック8の第1
凸部11を各張力帯1の第1凹溝5に係合させるととも
に、各ブロック8の第2凸部12を各張力帯1の第2凹
溝6に係合させることにより、各ブロック8を張力帯
1,1にベルト長手方向に並んで係止固定するようにな
されている。そして、この係止固定状態で、上記各張力
帯1の各ブロック当接部10からの突出量(ΔT)が0
〜0.2mmに設定されている。
【0017】このように、各張力帯1をブロック8の当
接部10から外側方に0〜0.2mmだけ突出させるこ
とから、張力帯1側面およびブロック8の当接部10を
プーリBのベルト溝面b1 に均一に接触させることがで
き、係止効果を効果的に得ることができてベルト走行寿
命の短命化を避けることができる。
【0018】また、張力帯1を構成する保形ゴム層3に
少なくともナイロン短繊維2を混入していることから、
このナイロン短繊維2によって保形ゴム層3の摩擦係
数、つまり張力帯1とプーリBとの間の摩擦係数を低減
できて異音の発生を少なくすることができる。
【0019】次に、本発明を具体的に説明する。
【0020】下記の表1に示すように、短繊維の保形ゴ
ム層3への混入を5通りにするとともに、張力帯1のブ
ロック8側面からの突出を2通りにしたブロックベルト
を作製し、騒音レベルとベルト走行寿命を調べた。ま
た、短繊維の保形ゴム層3への混入を10通りにした場
合の摩擦係数のデータを図3に示す。なお、騒音レベル
の測定要領は、図4に示すように、ブロックベルトAを
2つのプーリB,Bに巻き掛け、dead weight ;200
kgf 、プーリ回転数;2500rpm で走行させて寿命に
至るまでの時間を調べた。
【0021】
【表1】
【0022】その結果、ナイロン短繊維2だけを混入し
た本発明例1及びナイロン短繊維2とアラミド短繊維の
双方を混入した本発明例2は共に騒音レベルが低く、し
かも耐久性が優れていた。しかし、アラミド短繊維だけ
を混入した比較例1は耐久性が優れていたが、24時間
後の騒音レベルが高かった。一方、同じくアラミド短繊
維だけを混入した比較例2は比較例1とは逆に騒音レベ
ルは低いが、耐久性が劣っていた。このことは、比較例
1では張力帯のブロック側面からの突出量が0,2mmで
あるのに対し、比較例2のそれは−0.2mmと逆にブロ
ック側面から奥に引込んだ状態になってプーリのベルト
溝面に接触しないことによるものである。同様のことが
ナイロン短繊維2とアラミド短繊維の双方を混入した比
較例3でも言える。
【0023】また、摩擦係数については、図3に示すよ
うに、ナイロン短繊維2だけかあるいはアラミド短繊維
を併用した本発明例1〜8の方がアラミド短繊維だけの
比較例1,2に比べて低減できていることが判る。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
多数のブロックがベルト長手方向に並んで係止固定され
る張力帯のブロック側面(当接部)からの突出量を0〜
0.2mmに設定するとともに、上記張力帯を構成する
保形ゴム層に少なくともナイロン短繊維を混入したの
で、張力帯およびブロックの側面をプーリのベルト溝面
に均一に接触できてベルト走行寿命の短命化を避けるこ
とができるとともに、保形ゴム層の摩擦係数を低減でき
て異音の発生を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブロックベルトの一部を拡大して示す斜視図で
ある。
【図2】ブロックベルトの縦断面図である。
【図3】短繊維と摩擦係数との関係を示すデータ図であ
る。
【図4】騒音レベルの測定要領を説明する図である。
【符号の説明】
1 張力帯 2 ナイロン短繊維 3 保形ゴム層 4 心線 5 第1凹溝(係合部) 6 第2凹溝(係合部) 8 ブロック 9 嵌合溝 10 当接部 11 第1凸部(係止部) 12 第2凸部(係止部) A ブロックベルト(高負荷用伝動ベルト) B プーリ b1 ベルト溝面 ΔT 突出量

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下面にそれぞれベルト長手方向に並ん
    で形成された多数の係合部を有し短繊維が混入された保
    形ゴム層と、該保形ゴム層の内部に埋設された心線とを
    備えた一対の張力帯と、 ベルト幅方向両側面に設けられ、上記各張力帯を嵌合す
    る嵌合溝と、該嵌合溝の上下面にそれぞれ設けられ、張
    力帯の各係合部に係合する係止部と、ベルト幅方向両側
    面に設けられ、プーリのベルト溝面に当接する当接部と
    を備えた多数のブロックとからなり、 上記両張力帯の各係合部と各ブロックの係止部との係合
    により、各ブロックが両張力帯にベルト長手方向に並ん
    で係止固定された高負荷用伝動ベルトであって、 上記各張力帯は、ブロックの当接部からの突出量が0〜
    0.2mmに設定され、かつ上記保形ゴム層に混入され
    た短繊維は、少なくともナイロン短繊維で構成されてい
    ることを特徴とする高負荷用伝動ベルト。
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