JPH06274178A - 楽音信号処理方法 - Google Patents
楽音信号処理方法Info
- Publication number
- JPH06274178A JPH06274178A JP5081180A JP8118093A JPH06274178A JP H06274178 A JPH06274178 A JP H06274178A JP 5081180 A JP5081180 A JP 5081180A JP 8118093 A JP8118093 A JP 8118093A JP H06274178 A JPH06274178 A JP H06274178A
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- waveforms
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 2種類の記憶された波形を読み出すときに生
じる位相干渉を排除できる楽音信号処理方法を提供す
る。 【構成】 1つのLSIで波形メモリ内の二つ以上の波
形を同時に読み出す際に、1つ目に読み出される波形の
直前に余分な空白を付加して波形メモリに記憶し、この
空白が、読み出した1つ目および2つ目の波形の波形間
の時間差になるように構成される。
じる位相干渉を排除できる楽音信号処理方法を提供す
る。 【構成】 1つのLSIで波形メモリ内の二つ以上の波
形を同時に読み出す際に、1つ目に読み出される波形の
直前に余分な空白を付加して波形メモリに記憶し、この
空白が、読み出した1つ目および2つ目の波形の波形間
の時間差になるように構成される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シンセサイザや電子ピ
アノ、電子オルガンなどの電子楽器における楽音信号処
理方法に係り、特に音色の変化を1つの波形メモリから
与えるようにしてメモリ数を節減した電子楽器の楽音信
号処理方法に関する。
アノ、電子オルガンなどの電子楽器における楽音信号処
理方法に係り、特に音色の変化を1つの波形メモリから
与えるようにしてメモリ数を節減した電子楽器の楽音信
号処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は従来の電子楽器の全体構成図であ
る。
る。
【0003】従来、電子オルガンや、電子ピアノ、シン
グルキーボード、シンセサイザなどの電子楽器に用いら
れる楽音発生方法では、発音源としてデイジタル・コン
トロールオシレータ(以下、「DCO」という)を複数
個備え、これらのDCOを組み合わせて楽音を発生する
ことにより、例えば操作パネルで指定した音域などに応
じて楽音信号を発生するようにしている。
グルキーボード、シンセサイザなどの電子楽器に用いら
れる楽音発生方法では、発音源としてデイジタル・コン
トロールオシレータ(以下、「DCO」という)を複数
個備え、これらのDCOを組み合わせて楽音を発生する
ことにより、例えば操作パネルで指定した音域などに応
じて楽音信号を発生するようにしている。
【0004】例えば、電子ピアノの場合、図6に示すよ
うに、1鍵に対応する楽音を発生するために3種類の楽
音成分(弱打成分、強打成分および打撃成分)の波形デ
ータを記憶する波形メモリ1〜3、およびこれらに対応
して設けられ、弱打成分信号、強打成分信号および打撃
成分信号をそれぞれ生成する3つのオシレータ4〜6が
設けられている。
うに、1鍵に対応する楽音を発生するために3種類の楽
音成分(弱打成分、強打成分および打撃成分)の波形デ
ータを記憶する波形メモリ1〜3、およびこれらに対応
して設けられ、弱打成分信号、強打成分信号および打撃
成分信号をそれぞれ生成する3つのオシレータ4〜6が
設けられている。
【0005】1つの鍵が押下されると、この押鍵に応じ
た波形が波形メモリ1〜3から読み出され、各オシレー
タ4〜6でそれぞれの楽音成分信号が生成され、これら
が加算器7により1つに合成され、D/A変換器8でア
ナログ信号に変換されて1鍵に対する最終的な楽音信号
を与える。
た波形が波形メモリ1〜3から読み出され、各オシレー
タ4〜6でそれぞれの楽音成分信号が生成され、これら
が加算器7により1つに合成され、D/A変換器8でア
ナログ信号に変換されて1鍵に対する最終的な楽音信号
を与える。
【0006】ここで、弱打成分は発音時間が比較的長く
高周波を含まない楽音成分であり、強打成分は発音時間
が比較的短く高周波を含んだ倍音の多い楽音成分であ
る。
高周波を含まない楽音成分であり、強打成分は発音時間
が比較的短く高周波を含んだ倍音の多い楽音成分であ
る。
【0007】打撃成分は、周波数が必ずしも音高に比例
しない楽音成分であり、例えばピアノのアタックにおけ
るノイズ成分として理解される。
しない楽音成分であり、例えばピアノのアタックにおけ
るノイズ成分として理解される。
【0008】このように、従来の電子楽器に用いられる
楽音発生装置(音源)には、種々の音色に応じた複数の
楽音波形データを記憶する波形メモリ1〜3を備えてい
る。
楽音発生装置(音源)には、種々の音色に応じた複数の
楽音波形データを記憶する波形メモリ1〜3を備えてい
る。
【0009】この波形メモリ1〜3から、例えばパネル
スイッチ9で指定された音色に応じた楽音波形データを
選択し、これを鍵盤で指定された音高に応じた速度で読
出し、これらを合成して1つの楽音信号を発生し、この
楽音信号をサウンドシステム10などの音響回路に供給
することにより放音するようになっている。
スイッチ9で指定された音色に応じた楽音波形データを
選択し、これを鍵盤で指定された音高に応じた速度で読
出し、これらを合成して1つの楽音信号を発生し、この
楽音信号をサウンドシステム10などの音響回路に供給
することにより放音するようになっている。
【0010】従来の楽音発生装置は、上記のように各音
色毎にメモリを有するため膨大な波形メモリを必要とす
るので、例えば、特開昭59−188697号公報に
は、各音色に対応する立ち上がり部の前波形とそれに続
く波形の位置部を記憶し、立ち上がり部の波形を一通り
読み通したあとは一部の波形を繰り返して読み出すこと
により音質を損なうことなくメモリ容量の節約を図る方
法が示されている。
色毎にメモリを有するため膨大な波形メモリを必要とす
るので、例えば、特開昭59−188697号公報に
は、各音色に対応する立ち上がり部の前波形とそれに続
く波形の位置部を記憶し、立ち上がり部の波形を一通り
読み通したあとは一部の波形を繰り返して読み出すこと
により音質を損なうことなくメモリ容量の節約を図る方
法が示されている。
【0011】また、特開平4−131899号公報に
は、楽音成分により発音時間の異なる特性を利用して、
発音時間に応じて楽音信号発生手段をグループ化して発
音時間の短いグループは楽音発生手段の数を減じ、割当
て手段により楽音発生手段を効率的にコントロールして
同時発音数を確保する方法が示されている。
は、楽音成分により発音時間の異なる特性を利用して、
発音時間に応じて楽音信号発生手段をグループ化して発
音時間の短いグループは楽音発生手段の数を減じ、割当
て手段により楽音発生手段を効率的にコントロールして
同時発音数を確保する方法が示されている。
【0012】さらに、特開平2−66597号公報、お
よび特開昭62−294294号公報には、音質保持の
ためにフィルタを使用し、フィルタのパラメータを音色
の変化に応じてコントロールする方法や、量子化ノイズ
成分の周波数帯域に対応する周波数成分のレベルをアッ
プした波形データを記憶し、このデータを読み出すとき
にフィルタを使用する方法が示されている。
よび特開昭62−294294号公報には、音質保持の
ためにフィルタを使用し、フィルタのパラメータを音色
の変化に応じてコントロールする方法や、量子化ノイズ
成分の周波数帯域に対応する周波数成分のレベルをアッ
プした波形データを記憶し、このデータを読み出すとき
にフィルタを使用する方法が示されている。
【0013】
【発明が解決しょうとする課題】このような従来の楽音
信号処理方法においては、1つのLSIで2つ以上の波
形を同時に読み出そうとするとき、1つ目の波形を読み
出した後LSIのアクセス時間のズレのため僅かな時間
差をおいて二つ目の波形の読み出しがなされる。その
際、この時間差が2つの波形の間に位相干渉をもたら
す。
信号処理方法においては、1つのLSIで2つ以上の波
形を同時に読み出そうとするとき、1つ目の波形を読み
出した後LSIのアクセス時間のズレのため僅かな時間
差をおいて二つ目の波形の読み出しがなされる。その
際、この時間差が2つの波形の間に位相干渉をもたら
す。
【0014】図4および図5は、このような従来の楽音
信号処理方法において、2つの波形を波形メモリから同
時に読み出すときの時間差の影響を説明するための波形
図である。
信号処理方法において、2つの波形を波形メモリから同
時に読み出すときの時間差の影響を説明するための波形
図である。
【0015】図4は波形メモリに波形A及び波形Bが記
憶されている状態を示すものである。この波形メモリか
ら図5に示したように2つの波形A,Bを取り出そうと
すると、波形Bは回路的に一定の時間tだけ遅延して取
り出される。
憶されている状態を示すものである。この波形メモリか
ら図5に示したように2つの波形A,Bを取り出そうと
すると、波形Bは回路的に一定の時間tだけ遅延して取
り出される。
【0016】従って、これらの読み出された波形A及び
波形Bを合成すると、波形Bの読出し時間の遅れのた
め、図5の右に示したように合成された波形はデストラ
クテイブになり、所望の音色を得ることができないとい
う問題点があった。
波形Bを合成すると、波形Bの読出し時間の遅れのた
め、図5の右に示したように合成された波形はデストラ
クテイブになり、所望の音色を得ることができないとい
う問題点があった。
【0017】従って、本発明の目的は、上記従来例の問
題点に鑑み、このような2種類の記憶された波形を読み
出すときに生じる位相干渉を排除できる楽音信号処理方
法を提供することにある。
題点に鑑み、このような2種類の記憶された波形を読み
出すときに生じる位相干渉を排除できる楽音信号処理方
法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の楽音信号処理方
法は、1つのLSIで波形メモリ内の二つ以上の楽音信
号波形を同時に読み出す際に、1つ目に読み出される波
形の直前に余分な空白を付加して波形メモリに記憶し、
この空白が、読み出した1つ目および2つ目の波形の波
形間の時間差になるようにすることを特徴とするもので
ある。
法は、1つのLSIで波形メモリ内の二つ以上の楽音信
号波形を同時に読み出す際に、1つ目に読み出される波
形の直前に余分な空白を付加して波形メモリに記憶し、
この空白が、読み出した1つ目および2つ目の波形の波
形間の時間差になるようにすることを特徴とするもので
ある。
【0019】
【作用】本発明は、上記方法により、波形メモリに記憶
された複数の波形が読み出されるときに生じる時間遅れ
に対応して、1つ目の波形を時間的に遅らせるための空
白を付与して記憶させる。従って、複数の波形を読み出
したときに生じる波形間の時間差による位相干渉が排除
でき、音質のよい電子楽器を提供できる。
された複数の波形が読み出されるときに生じる時間遅れ
に対応して、1つ目の波形を時間的に遅らせるための空
白を付与して記憶させる。従って、複数の波形を読み出
したときに生じる波形間の時間差による位相干渉が排除
でき、音質のよい電子楽器を提供できる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。図1は本発明に係る楽音発生装置の
全体構成図である。従来の楽音発生装置との相違点は波
形メモリが1種類であり、これに伴って波形メモリから
の入力系列が1つになっていることである。
しながら説明する。図1は本発明に係る楽音発生装置の
全体構成図である。従来の楽音発生装置との相違点は波
形メモリが1種類であり、これに伴って波形メモリから
の入力系列が1つになっていることである。
【0021】図2および図3は本実施例を説明するため
の波形メモリへの波形の記憶要領及び読出しタイミング
を示す波形図である。
の波形メモリへの波形の記憶要領及び読出しタイミング
を示す波形図である。
【0022】図2において、波形メモリに記憶された複
数の波形のうち任意の2つの波形Aおよび波形Bを読み
出すときに生じる時間差の影響を打ち消すため、波形A
の前に時間差tに相当する空白を付与して波形メモリに
記憶させている状態を示している。
数の波形のうち任意の2つの波形Aおよび波形Bを読み
出すときに生じる時間差の影響を打ち消すため、波形A
の前に時間差tに相当する空白を付与して波形メモリに
記憶させている状態を示している。
【0023】図3において、波形メモリから波形A及び
波形Bを読み出して合成したとき、両波形A,Bがコン
ストラクテイブに合成される状態を示している。
波形Bを読み出して合成したとき、両波形A,Bがコン
ストラクテイブに合成される状態を示している。
【0024】このように、波形Aを記憶させる際に、波
形Bの読出し開始時間との時間差に相当する空白を予め
付与することにより、図3に示すように位相干渉のない
良好な合成波を得ることができる。
形Bの読出し開始時間との時間差に相当する空白を予め
付与することにより、図3に示すように位相干渉のない
良好な合成波を得ることができる。
【0025】なお、本実施例は波形Aと波形Bの2つの
場合について示しているが、本発明はこれに限定される
ものではなく、音色を損なわぬ範囲で、さらに多くの波
形の場合についても適用できることは勿論である。
場合について示しているが、本発明はこれに限定される
ものではなく、音色を損なわぬ範囲で、さらに多くの波
形の場合についても適用できることは勿論である。
【0026】
【発明の効果】以上示したように、本発明によれば、1
つのLSIで波形メモリ内の二つ以上の波形を同時に読
み出す際に、1つ目に読み出される波形の直前に読出し
の時間差に応じた余分な空白を設けることにより、波形
間のデストラクテイブな位相干渉を排除できる。従っ
て、波形メモリを節減した良好な音色の電子楽器を提供
できる。
つのLSIで波形メモリ内の二つ以上の波形を同時に読
み出す際に、1つ目に読み出される波形の直前に読出し
の時間差に応じた余分な空白を設けることにより、波形
間のデストラクテイブな位相干渉を排除できる。従っ
て、波形メモリを節減した良好な音色の電子楽器を提供
できる。
【図1】本発明に係る楽音発生装置の全体構成図であ
る。
る。
【図2】本発明の一実施例における複数波形の波形メモ
リへの格納状態を示す図である。
リへの格納状態を示す図である。
【図3】本発明の一実施例における複数の波形メモリか
ら読出された波形間のタイミングと波形の合成状態を示
す図である。
ら読出された波形間のタイミングと波形の合成状態を示
す図である。
【図4】従来の楽音発生装置おける複数波形の波形メモ
リへの格納状態を示す図である。
リへの格納状態を示す図である。
【図5】従来の楽音発生装置おける複数の読出された波
形間のタイミングと波形の合成状態を示す図である。
形間のタイミングと波形の合成状態を示す図である。
【図6】従来の楽音発生装置の全体構成図である。
11 波形メモリ
Claims (1)
- 【請求項1】 1つのLSIで波形メモリ内の二つ以上
の楽音信号波形を同時に読み出す際に、1つ目に読み出
される波形の直前に余分な空白を付加して波形メモリに
記憶し、この空白が、読み出した1つ目および2つ目の
波形の波形間の時間差になるようにすることを特徴とす
る楽音信号処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5081180A JPH06274178A (ja) | 1993-03-17 | 1993-03-17 | 楽音信号処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5081180A JPH06274178A (ja) | 1993-03-17 | 1993-03-17 | 楽音信号処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06274178A true JPH06274178A (ja) | 1994-09-30 |
Family
ID=13739277
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5081180A Pending JPH06274178A (ja) | 1993-03-17 | 1993-03-17 | 楽音信号処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06274178A (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05216479A (ja) * | 1991-12-06 | 1993-08-27 | Yamaha Corp | 電子楽器 |
-
1993
- 1993-03-17 JP JP5081180A patent/JPH06274178A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05216479A (ja) * | 1991-12-06 | 1993-08-27 | Yamaha Corp | 電子楽器 |
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