JP2586443B2 - 波形発生装置 - Google Patents

波形発生装置

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JP2586443B2
JP2586443B2 JP59159282A JP15928284A JP2586443B2 JP 2586443 B2 JP2586443 B2 JP 2586443B2 JP 59159282 A JP59159282 A JP 59159282A JP 15928284 A JP15928284 A JP 15928284A JP 2586443 B2 JP2586443 B2 JP 2586443B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、リングモジュレーション効果を付与した波
形を出力できる波形発生装置に関するものである。
〔従来の技術〕
リングモジュレーション効果は2つの異なった周波数
の信号を用いて音程感のはっきりしないゴング,チャイ
ムなどの合成音を得るものであり,従来2入力信号を乗
算することにより行なわれていた。
例えばA信号をAcosωAtとし,B信号をBcosωBtとすれ
ば,リングモジュレータを用いて乗算した出力信号は A・B{cos(ω+ω)t+cos (ω−ω)t}/2となり,入力信号の倍音とは全く
関係のないω+ωとω−ωなる部分音を発生す
ることができる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来の波形発生装置では、このリングモジュレーショ
ン効果を得るために、独立の乗算器を設ける必要があ
り、構成が複雑化する問題があった。
〔発明の目的〕
本発明は上記従来の欠点に鑑み,簡単な回路構成でリ
ングモジュレーション効果が施された出力波形を得るこ
とを可能にした波形発生装置を提供することを目的とす
るものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は上記目的を達成するために、波形情報を記憶
する記憶手段と、第1及び第2のタイミング信号を夫々
一定周期でかつ交互に発生するとともに、この第1のタ
イミング信号が発生してから第2のタイミング信号が発
生するまでの第1の区間と第2のタイミング信号が発生
してから第1のタイミング信号が発生するまでの第2の
区間とを規定するタイミング信号発生手段と、上記記憶
手段に記憶された波形情報を読み出すとともに、このタ
イミング信号発生手段が規定する第1の区間と第2の区
間とでその読出し速度を切り換える読み出し手段と、2
つの入力を有し、一方の入力に上記読み出し手段で読み
出された波形情報が供給される乗算手段と、この乗算手
段の乗算結果を保持可能な第1の保持手段と、上記タイ
ミング信号が規定する第1の区間においては上記乗算手
段の他方の入力に所定の値を供給するとともに、この第
1の区間において上記乗算手段で乗算された乗算結果を
上記第2のタイミング信号の発生に応答して上記第1の
保持手段に保持させ、続く第2の区間においては上記第
1の保持手段に保持された乗算結果を供給する切換え手
段と、上記第1のタイミング信号の発生に応答して上記
乗算手段の乗算結果を保持出力する第2の保持手段と、
を有することを特徴とする。
〔発明の実施例〕
以下本発明の実施例について図面を参照しながら詳述
する。
第2図は電子楽器の波形発生装置のブロック図であ
る。同図において鍵盤1の第1の出力は周波数情報発生
回路2に入力し,第2の出力は,変調信号発生回路3と
エンベロープ制御信号発生回路4に入力する。鍵盤1の
第1の出力は鍵の位置情報であり,周波数情報発生回路
2ではその鍵に対応した周波数情報すなわち位相角情報
を発生する。例えば,特定のクロックによって順次位相
角情報を位相角計算回路5に出力する。位相角計算回路
5は順次入力する位相角情報に自己の出力のフィードバ
ック情報を順次加算すなわち累算して,その加算結果を
1周期の単位で波形発生回路6の入力端子Nに出力す
る。したがって,波形発生回路6の入力端子Nに入力す
る信号は逐次変化する1周期の波形位相を示すアドレス
信号である。
一方,鍵盤1の第2の出力は鍵の押し下げに応じて発
生されるタイミング信号であり,タイミング信号が入力
する変調信号発生回路3では例えば,入力信号を時間と
共に高調波成分を変化させるための変調信号に変換して
加算回路7に出力する。加算回路7では,演奏者等のボ
リューム操作による手動制御信号と上述の変調信号とを
加算して波形発生回路6の入力端子Mに出力する。
波形発生回路6では,入力端子Nに入力する上述のア
ドレス信号に入力端子Mから入力する変調信号を第1の
乗算回路により乗算し,アドレス信号が波形一周期を指
定する間に波形一周期より多い周期のアドレスを指定
し,修正アドレス信号を得る。さらに波形メモリから修
正アドレス信号に従って波形情報を読み出し,読み出さ
れた波形情報は第2の乗算回路を介して出力端子Oから
エンベロープ乗算回路8に出力される。
ここでエンベロープ乗算回路8は通常エンベロープ制
御信号発生回路4から入力する信号と波形情報とを乗算
し,その出力波形にエンベロープカーブ例えばADSRカー
ブを付与する回路であるが,本実施例では波形情報をリ
ングモジュレーションに供するため,このエンベロープ
乗算回路8を介さず再度波形発生回路6の入力端子Pに
波形情報を出力してもよい。再度波形発生回路6に入力
された出力波形は一旦波形発生回路6内のラッチ回路に
保持され,リングモジュレーション指示信号(以下,リ
ング信号RINGで示す)に同期して,上述の第2の乗算回
路で波形メモリから読み出される次の波形信号と乗算
(リングモジュレーション)されてエンベロープ乗算回
路8に出力される。
エンベロープ乗算回路8の出力はラッチ回路9を介し
てディジタルアナログコンバータに出力され,出力波形
はアナログ信号に変換される。尚,上述のリング信号RI
NGは波形発生回路6に入力するだけでなく,周波数情報
発生回路2にも入力し,位相角計算回路5からの波形発
生回路6に入力する信号をリングモジュレーション時と
ラッチ時とで異なる信号としている。
第1図は,上述の波形発生回路6の詳細な回路構成を
示すブロック図である。
波形発生回路6は第1の乗算回路10,波形メモリ11,第
2の乗算回路12,ラッチ回路13,包絡線信号発生回路14を
主に構成されている。
波形発生回路6の入力端子Mに入力した変調信号M0
M11は乗算回路10の入力端子B0〜B11に入力し,入力端子
Nに入力するアドレス信号N0〜N11は,乗算回路10の入
力端子A0〜A11に入力する。乗算回路10では,両入力信
号を乗算し,乗算結果の下位8ビットを出力端子Q0〜Q7
から波形メモリ11に出力する。即ち,入力端子Aからの
信号(Aとする)と入力端子Bからの信号(Bとする)
と2-12とを乗じた値,即ちA×B÷212の値が出力す
る。なお,乗算結果の上位4ビットは使用されていない
が,これは両入力信号の乗算を等価的に16倍するために
したものである。波形メモリ11には余弦波が例えば1周
期分記憶されていて,その振幅値は8ビットであり,出
力波形情報を出力端子O0〜O7.から乗算回路12に出力す
る。なお,波形メモリ11には必ずしも1周期分の波形情
報を記憶する必要はない。この波形メモリ11より出力さ
れる波形は変調信号によって変化した位相角すなわち時
間軸が歪んだ波形となる。
一方アドレス信号N3〜N10及びN11はNOR回路14a〜14h
で構成される包絡線信号発生回路14にも入力し,アドレ
ス信号N3〜N10はNOR回路14a〜14hの一方の入力端子に入
力し,アドレス信号N11はNOR回路14a〜14hの他の入力端
子の全てに入力する。包絡線信号発生回路14では,入力
アドレス信号から包絡線信号を作成し,ゲート回路15a
〜15h,ORゲート17a〜17hを介して乗算回路12の入力端子
A0〜A7に入力する。この乗算回路12は,入力端子Aから
の信号(Aとする)と入力端子Bからの信号(Bとす
る)と2-8とを乗じた値,即ちA×B÷28の値を出力す
る。
また乗算回路12の1クロック前のデータをラッチして
いるラッチ回路13の出力もゲート回路16a〜16h,ORゲー
ト17a〜17hを介して乗算回路12の入力端子A0〜A7に入力
する。ここでゲート回路15a〜15hはレゾナンス信号Reso
nanceによって駆動し,ゲート回路16a〜16hはリング信
号RING及びφ信号によって駆動し,レゾナンス信号Reso
nanceとリング信号RINGの切換は図示しないマニュアル
スイッチ等により行う。またリング信号RING及びφ信号
はANDゲート18に入力し,共に論理“1"の時,ANDゲート1
8からゲート回路16a〜16hのゲートに論理“1"を出力す
る。さらに,φ信号はインバータ19,ANDゲート20を介し
てORゲート17a〜17hの入力端子に入力している。
以上のような構成の波形発生回路において,まず,出
力波形にレゾナンス効果を持たせる場合の動作説明を簡
単に行う。
第3図(a)は位相角計算回路5から波形発生回路6
に与えられるアドレス信号を16進表現で示したものであ
り,出力楽音の周波数に応じて決定される一周期間に00
0からFFFまで変化する。
また乗算回路10の出力端子Q0〜Q7からは,例えば同図
(b)に示す一周期に16回の割合で00からFFまで変化す
る修正アドレス信号を得,修正アドレス信号によってア
ドレス指定された波形メモリ11より例えば同図(c)に
示すような余弦波を含む出力波形信号が乗算回路12に供
給される。
尚,この時のMはFFFであり,その結果として16倍の
位相角信号すなわちアドレス信号が波形メモリ11に加わ
る。
一方乗算回路12では入力端子A0〜A7に入力する同図
(d)に示す包絡線信号発生回路14からの信号と上述の
出力波形信号とを乗算して同図(e)に示す波形信号を
エンベロープ乗算回路8,ラッチ回路9を介して第4図に
示すφFINのタイミングでディジタル−アナログコンバ
ータに出力する。この変形信号は変調信号に従った高調
波成分を含む信号であり,上述の変調信号を変化させこ
とにより逐次時間と共に高調波成分を変化させることが
でき,出力波形にレゾナンス効果を与えている。
次に,出力波形にリングモジュレーション効果を施す
場合を説明する。この時は,第5図(a)に示すアドレ
ス信号が,波形メモリ11により同図(b)に示す余弦波
を含む出力波形信号に変換される。その後,第6図
(a)に示すようにφ信号を論理“0"とすることによ
り,インバータ19を介してアンドゲート20の一方の入力
には“1"が加わる。またリングモジュレーションのモー
ドにこの時セットされているのでリング信号RINGは“1"
であり,アンドゲート20の他方の入力にも“1"が加わ
り,その出力も“1"となる。これにより,乗算回路12の
入力端子A0〜A7に論理“1"が加わり,乗算回路12の出力
Q0〜Q7は波形メモリ11の出力O0〜O7を出力し,ラッチ回
路13に波形データを保持する。この時,第5図(b)に
示す信号をSINAとすれば第6図(c)に示すφ2FINのタ
イミングに同期して,第6図(e)に示すように,保持
されることになる。
次に,同図(b)に示すφFINのタイミングと同期し
て,波形メモリ11から第5図(c)に示すSINBなる信号
を乗算回路12に入力する。即ち,この実施例において
は,リングモジュレーション効果を得るときは,変調信
号を所定値,例えば,“OFF"とし,φ信号のレベルが
“1",“0"に変化するのにあわせて,異なる速度の位相
角情報を発生し,その結果異なる周波数の波形信号を得
るようにしている。このほか,例えば,変調信号を前記
φ出力に従って変更することで,異なる周波数を有する
2つの波形信号を得てもよい。そして,第6図(b),
(c)に示すφ2FINのタイミングとφFINタイミングと
の間の時間だけφ信号に論理“1"が与えられるのでアン
ドゲート18aの出力は“1"となり,さらにオアゲート17a
〜17hの一方の入力にはアンドゲート20の出力“0"が加
わるので,ラッチ回路13に保持されていたSINAの波形が
乗算回路12に与えられる。
乗算回路12では上述のSINBとSINAの波形を乗算し,第
5図(d)に示す合成波形を出力する。この出力波形は
第6図(b)に示すタイミングで,ラッチ回路9に取り
込まれる。
同様に次のφ2FINのタイミングで,再度SINAの波形を
乗算回路12を介してラッチ回路13に保持し,φ2FINのタ
イミングとφFINのタイミングとの間の時間だけφ信号
を論理“1"にすることにより,ゲート回路16a〜16hにリ
ング信号RINGを与えてSINAとSINBの波形を合成し,ラッ
チ回路9に出力する。
このようにして,順次ラッチ回路9に取り込まれた合
成波形は,ディジタル−アナログコンバータを介してア
ナログ信号として出力される。このアナログ信号はSINA
とSINBとの波形の有する倍音とは全く別の周波数を含む
波形であり,電子楽器ではゴング音やチャイム音として
利用することができる。
以上のような本実施例によれば,リングモジュレーシ
ョン効果をディジタル回路を用いて行う場合,従来の波
形発生回路内のレゾナンス回路を共用して行うことがで
き,ラッチ回路13,ゲート回路16a〜16h等の簡単な回路
を付加するだけで構成できる。
なお,本実施例ではSINAの波形をラッチ回路13に保持
し,リング信号に同期して乗算回路12で後に,乗算回路
12に入力したSINBの波形と合成したが,逆にSINBをラッ
チ回路13に保持し,乗算回路12にSINAの波形を後に入力
させ,乗算回路12でSINAとSINBの波形を合成しても同様
に実施することができる。
また,波形メモリ11に三角波等の波形を記憶させてお
くことにより,他の効果音を出力することができ,同様
に乗算回路10の変調信号を変えることによっても他の合
成波形を得ることができる。
〔発明の効果〕
以上詳細に説明したように,本発明によれば,簡単な
回路構成で,2つの波形を合成したリングモジュレーショ
ン効果を実現することができ,電子楽器における金属的
な特殊音としてゴング,チャイムなどの楽音に利用する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示し,第1図はその波形発生
回路のブロック図,第2図は電子楽器の回路ブロック
図,第3図(a)〜(e)はレゾナンス効果を説明する
ための波形図,第4図は同実施例を説明するための信号
図,第5図(a)〜(d)はリングモジュレーション効
果を説明するための波形図,第6図は同実施例を説明す
るための信号図である。 1……鍵盤,2……周波数情報発生回路,3……変調信号発
生回路,4……エンベロープ制御信号発生回路,5……位相
角計算回路,6……波形発生回路,7……加算回路,8……エ
ンベロープ乗算回路,9,13……ラッチ回路,10,12……乗
算回路,11……波形メモリ,14……包絡線信号発生回路,1
4a〜14h……NOR回路,15a〜15h,16a〜16h……ゲート回
路.

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】波形情報を記憶する記憶手段と、 第1及び第2のタイミング信号を夫々一定周期でかつ交
    互に発生するとともに、この第1のタイミング信号が発
    生してから第2のタイミング信号が発生するまでの第1
    の区間と第2のタイミング信号が発生してから第1のタ
    イミング信号が発生するまでの第2の区間とを規定する
    タイミング信号発生手段と、 上記記憶手段に記憶された波形情報を繰り返し読み出す
    とともに、このタイミング信号発生手段が規定する第1
    の区間と第2の区間とでその読出し速度を切り換える読
    み出し手段と、 2つの入力を有し、一方の入力に上記読み出し手段で繰
    り返し読み出された波形情報が供給される乗算手段と、 この乗算手段の乗算結果を保持可能な第1の保持手段
    と、 上記タイミング信号が規定する第1の区間においては上
    記乗算手段の他方の入力に所定の値を供給するととも
    に、この第1の区間において上記乗算手段で乗算された
    乗算結果を上記第2のタイミング信号の発生に応答して
    上記第1の保持手段に保持させ、続く第2の区間におい
    ては上記第1の保持手段に保持された乗算結果を供給す
    る切換え手段と、 上記第1のタイミング信号の発生に応答して上記乗算手
    段の乗算結果を保持出力する第2の保持手段と、 を有することを特徴とする波形発生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5480114A (en) * 1977-12-09 1979-06-26 Nippon Gakki Seizo Kk Electronic musical instrument
JPS57169087A (en) * 1981-04-10 1982-10-18 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd Vacuum vapor-deposition device of crystal resonator

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