JPH06273564A - 原子炉出力制御装置及び起動領域中性子束モニタ - Google Patents

原子炉出力制御装置及び起動領域中性子束モニタ

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JPH06273564A
JPH06273564A JP5058394A JP5839493A JPH06273564A JP H06273564 A JPH06273564 A JP H06273564A JP 5058394 A JP5058394 A JP 5058394A JP 5839493 A JP5839493 A JP 5839493A JP H06273564 A JPH06273564 A JP H06273564A
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節男 有田
Yoshihiko Ishii
佳彦 石井
Hiroki Sano
広樹 佐野
Hiromi Maruyama
博見 丸山
Koji Fukuzaki
孝治 福▲崎▼
Kazuhiko Ishii
一彦 石井
Yuichi Tokawa
裕一 東川
Yukihisa Fukazawa
幸久 深沢
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Abstract

(57)【要約】 【目的】原子炉の起動時間を短縮することにある。 【構成】起動領域中性子束モニタ21 は、炉周期を演算
して出力する炉周期演算手段8及び9を有する。炉周期
演算手段8及び炉周期演算手段9はそれぞれフィルタを
有する。後者のフィルタは前者のそれよりも時定数が短
い。炉周期演算手段8から出力される炉周期は、スクラ
ム判定に用いられる。原子炉出力制御手段14は、炉周
期演算手段9から出力された炉周期を用いて制御棒引抜
き指令を出力する。 【効果】制御棒引抜き時の炉周期の変化を短時間に制御
棒操作に反映できるので、制御棒の引抜き,停止の各操
作のインターバルを短くでき、原子炉の起動時間を短縮
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制御棒を操作して原子
炉を起動するシステムに係わり、特に、原子炉起動時の
中性子束の出力状況に対応させて制御棒を操作するシス
テム及び中性子束の計装システムに関する。
【0002】
【従来の技術】原子力プラントの起動においては、炉心
内に挿入されている制御棒を順次徐々に引抜いて、原子
炉の出力を上昇させるが、この操作はこれまで運転員に
よって行われる。運転員は、原子炉内に急激な反応度を
与えないようにするために、中性子束n及び炉周期(ペ
リオド)Tなどを監視しながら制御棒を1本ずつ操作す
る。なお、nとTの関係は次式で表わすことができ、1
/Tを中性子束変化率と称する。
【0003】
【数1】
【0004】ところが、近年、原子力プラントの運転の
省力化や起動時間の短縮などを目的として、複数の制御
棒に対して、その操作を自動化することが要望されてい
る。例えば、特開昭63-286793号公報「制御棒操作シス
テム」はこの要望に応えるものである。この従来例は、
原子炉を未臨界状態から臨界状態にする場合に、制御棒
の引抜き総量,前回操作した制御棒の引抜き量、及び炉
周期をもとに、当該制御棒の次の引抜き量を決定し、こ
の情報に従って制御棒を操作することを示している。
【0005】中性子束の計測に対しては、これまでの中
性子源領域モニタ(SRM)と中間領域モニタ(IR
M)とを一体化して中性子源領域から中間領域までにお
ける中性子束を監視する起動領域モニタ(SRNM)が
開発され、使用されつつある。起動領域モニタのことを
ワイド・レンジ・モニタ(WRM)、すなわち起動領域
中性子束モニタと呼ぶこともある。SRNM用に用いら
れ中性子源領域から中間領域までにおける中性子束を検
出する中性子検出器(以下、SRNM検出器という)
は、SRM用及びIRM用の各中性子検出器を一体化
し、原子力プラントの運転中に炉心内に設置し続けられ
るようになっている。これまでのSRM用及びIRM用
の各中性子検出器は、原子炉出力が所定値に達した場合
に炉心外に引抜かれるために、駆動機構部が必要であっ
た。
【0006】SRNMの一例は、特開昭59−180482号公
報「ワイドレンジモニタ装置」に記述されている。この
SRNMは、従来のSRMとIRMに加えて、キャンベ
ル定理に従って中性子束を計測する対数キャンベル部を
設け、SRMからの対数計数率信号と対数キャンベル部
からの対数キャンベル信号が所定レベルになったとき
に、これらの出力を切り換え、この切り換えられた信号
に基づいて炉周期を計算し、ペリオド計に結果を出力し
ている。原子炉起動時には、前述した様に、この炉周期
は重要なパラメータである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】炉周期は、プラント起
動中に常に監視されるが、この値が所定値以下になった
場合には、原子炉スクラムされる。原子炉に異常が発生
していないにも拘らず、電気的なノイズやその他の要因
で炉周期が一時的に低下しても不必要なスクラムを発生
させない方が、電力安定供給の観点で望ましい。このた
め、炉周期を演算する部分には、時定数が数十秒のフィ
ルタを設け、このフィルタの出力を介して炉周期を演算
して、結果を出力したり、炉周期演算後にこのフィルタ
を介して結果を出力するようにしている。
【0008】このようにして出力された炉周期に基づい
て制御棒操作を実施する場合、制御棒操作時、特に制御
棒引抜き時に出力される炉周期の変化は上記フィルタが
あるため非常に遅い。このため、制御棒引抜き後、炉周
期が安定になるまで十分に待って、その結果を確認した
後、制御棒引抜きを再開することになる。つまり、制御
棒引抜き操作時の所要時間が長くなるという問題が生じ
る。
【0009】特に、複数の制御棒を同時に引抜く場合に
は、制御棒1本と比べ反応度が多くなるので、複数の制
御棒をわずか引抜いては炉周期に変化状況を十分に時間
をかけて監視し、その後、再び制御棒引抜きを実施する
ことになる。この場合には、複数の制御棒操作を実施す
るにも拘らず炉周期指示値の変化が遅いため、制御棒引
抜き操作時間が長いという問題がある。
【0010】本発明の目的は、原子炉の起動時間を短縮
できる原子炉出力制御装置を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、制御棒操作に基づく
原子炉の状態を早く把握できる原子炉出力制御装置を提
供することにある。
【0012】本発明の他の目的は、原子炉の起動時間を
短縮できると共に原子炉の安全性を向上できる原子炉出
力制御装置を提供することにある。
【0013】本発明の他の目的は、起動領域中性子束モ
ニタを単純化できる原子炉出力制御装置を提供すること
にある。
【0014】本発明の他の目的は、起動領域中性子束モ
ニタの応答性を向上できる原子炉出力制御装置を提供す
ることにある。
【0015】本発明の他の目的は、ノイズマージンを高
くできる原子炉出力制御装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の本発明の目的を達
成する本発明の特徴は、中性子源領域から中間領域まで
の中性子束を検出する中性子検出手段の出力信号に基づ
いた第1炉周期及びこの第1炉周期よりも短い第2炉周
期を出力する起動領域中性子束モニタと、この起動領域
中性子束モニタから出力された第2炉周期を入力し、制
御棒駆動装置を操作する制御信号を出力する制御手段と
を備えたことにある。
【0017】同じ目的は、第1及び第2のn次遅れ要素
(nは整数)を有し、前記中性子検出手段の出力信号に
基づいた炉周期であって第1のn次遅れ要素の影響を受
けた第1炉周期、及び第1のn次遅れ要素よりも時定数
の短い第2のn次遅れ要素の影響を受けた第2炉周期を
出力する起動領域中性子束モニタと、第2炉周期に基づ
いて、制御棒駆動装置を操作する制御信号を出力する制
御手段とを備えることによっても達成できる。
【0018】本発明の他の目的は、第2炉周期を表示す
る手段を設けることによって達成できる。
【0019】本発明の他の目的は、起動領域中性子束モ
ニタが、前記第1のn次遅れ要素を有し、前記中性子検
出手段の出力信号に基づいた炉周期であって第1のn次
遅れ要素の影響を受けた第1炉周期を出力する第1炉周
期演算手段と、前記第2のn次遅れ要素を有し、前記中
性子検出手段の出力信号に基づいた炉周期であって第2
のn次遅れ要素の影響を受けた第2炉周期を出力する第
2炉周期演算手段とを備えることによって達成できる。
【0020】本発明の他の目的は、起動領域中性子束モ
ニタが、前記中性子検出手段の出力信号に基づいた炉周
期を出力する炉周期演算手段と、前記炉周期を入力して
前記第1炉周期を出力する前記第1のn次遅れ要素と、
前記炉周期を入力して前記第2炉周期を出力する前記第
2のn次遅れ要素とを有することによって達成できる。
【0021】本発明の他の目的は、第1のn次遅れ要素
の影響を受けた第1炉周期、及び前記第1のn次遅れ要
素の影響を受けない第2炉周期を出力する起動領域中性
子束モニタと、第2炉周期を入力する前記第2のn次遅
れ要素、及び前記第2のn次遅れ要素の出力に基づいて
前記制御棒駆動装置を操作する制御信号を出力する制御
手段を有する出力制御手段とを備えたことによって達成
できる。
【0022】本発明の他の目的は、対数係数率手段及び
前記対数キャンベル手段の出力の一方を選択する第1選
択手段、及び前記第1選択手段が前記対数キャンベル手
段の出力を選択したときには前記第1炉周期を選択し、
それが前記対数係数率手段の出力を選択したときには前
記第2炉周期を選択して出力する第2選択手段を備えた
起動領域中性子束モニタと、第2選択手段の出力に基づ
いて、制御棒駆動装置を操作する制御信号を出力する制
御手段とを備えることによって達成される。
【0023】
【作用】起動領域中性子束モニタから出力される第1炉
周期及び第2炉周期のうち第1炉周期よりも短い第2炉
周期に基づいて、制御手段が制御棒駆動装置を操作する
制御信号を出力するので、炉心内の中性子束の変化に短
時間に応答して制御棒操作(具体的には制御棒の引抜き
操作及び引抜き停止操作)を行うことができ、原子炉の
起動時間を著しく短縮できる。
【0024】第1のn次遅れ要素よりも時定数の短い第
2のn次遅れ要素の影響を受けた第2炉周期に基づい
て、制御棒駆動装置を操作することも、実質的に、第1
炉周期よりも短い第2炉周期に基づいて制御棒駆動装置
を操作することになる。
【0025】第2炉周期を表示手段に表示するので、制
御棒引抜き時の炉周期の変化状況(例えば炉周期が短く
なり、その後炉周期が長くなるという変化)がすぐ分か
り、制御棒操作に基づく原子炉の状態を早く把握でき
る。
【0026】原子炉の安全系に対する第1炉周期(スク
ラム判定に使用)を出力する第1炉周期演算手段と、原
子炉の常用系に対する第2炉周期(通常運転時における
制御棒操作の制御に使用)を出力する第2炉周期演算手
段とを別々に備えているので、原子炉の起動時間を短縮
できると共に原子炉の安全性を向上できる。
【0027】第1のn次遅れ要素及び第2のn次遅れ要
素を除いて、上記の第1及び第2炉周期演算手段の炉周
期演算部を一体化したので、起動領域中性子束モニタの
構成が単純化される。
【0028】第2のn次遅れ要素を出力制御手段に設け
ることにより起動領域中性子束モニタから第2のn次遅
れ要素を除外できるので、それだけ起動領域中性子束モ
ニタの応答性を向上できる。
【0029】対数係数率手段及び対数キャンベル手段の
出力の一方を選択する第1選択手段が対数キャンベル手
段の出力を選択したときには第1炉周期を選択し、それ
が対数係数率手段の出力を選択したときには第2炉周期
を選択して出力する第2選択手段を備えているので、第
1選択手段が対数キャンベル手段の出力を選択したとき
に選択される第1炉周期に基づいて制御棒を操作するこ
とによってノイズマージンを高くできる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の好適な一実施例であるBWR
に適用される原子炉出力制御装置を図1及び2を用いて
以下に説明する。
【0031】原子炉出力を制御する制御棒C1〜CN、及
び原子炉起動時における中性子束を検出するSRNM検
出器S1〜SKが、原子炉圧力容器1内の炉心に配置され
ている。図6に、炉心内における制御棒、SRNM検出
器及び燃料集合体Fの配置例を示す。図6は、後述する
ギャング制御棒操作を行うBWRの炉心の一例である
が、炉心内の制御棒を一本ずつ操作するBWRの炉心で
も制御棒,SRNM検出器及び燃料集合体Fの配置関係
は同じである。燃料集合体Fは、図6のSRMN検出器
1 の周辺を拡大した部分に示すように、制御棒C1
4のそれぞれに隣接して4体ずつ配置される。制御棒
1〜C4は、SRMN検出器S1 を取り囲むように配置
される。
【0032】制御棒C1〜CNは、それぞれに連結される
制御棒駆動装置M1〜MNによって炉心軸方向における位
置が調整される。制御棒の炉心軸方向における位置は、
制御棒位置検出器P1〜PNによって検出される。図1に
おける制御棒駆動装置M1 〜MN は、それぞれ駆動源と
してモータを用いている。しかし、水圧によって制御棒
を駆動する水圧駆動型の制御棒駆動装置を用いてもよ
い。また、本実施例における制御棒位置検出器P1〜PN
としては、シンクロ発信器を用いている。しかし、制御
棒に複数のリードスイッチを設け、これらのリードスイ
ッチを利用して制御棒の炉心軸方向における位置を検出
してもよい。
【0033】本実施例の原子炉出力制御装置は、SRN
M検出器S1〜SK,起動領域中性子束モニタ(SRN
M)21〜2K,原子力出力制御手段14,制御棒制御装
置15及び制御棒駆動装置M1〜MNを備えている。
【0034】SRNM21〜2Kは、同一構成であり、対
数キャンベル手段4,対数係数率手段5,炉周期演算器
8及び9、及びスクラム判定器11等を備える。なお、
3は前置増幅器、6は切替手段、及び7及び10は表示
手段である。
【0035】炉周期演算器8及び9は、図2に示すよう
に、基本的には同一構成である。炉周期演算器8は、フ
イルタ8A,演算器8D,フイルタ8E及び逆数演算器
8Hを有する。フイルタ8Aは減算器8B及び積分器8
Cを有し、フイルタ8Eは減算器8F及び積分器8Gを
有する。他方、炉周期演算器9は、フイルタ8A,演算
器8D,フイルタ9E及び逆数演算器8Hを有する。フ
イルタ9Eは減算器8F及び積分器9Gを有する。Ta
はフイルタ8Aの時定数、Tb1 はフイルタ8Eの時定
数、及びTb2 はフイルタ9Eの時定数であり、Sはラ
プラス演算子を表わしている。時定数Tb2(=τ2)は、
時定数Tb1(=τ1)よりも短く設定されている(すなわ
ち、τ1>τ2)。ここで、時定数τ1は数十秒に、時定
数τ2は数秒にそれぞれ設定される。
【0036】SRNM検出器S1〜SKの各出力信号は、
対応するSRNM21〜2Kに個々に入力される。SRN
Mの機能をSRNM21 に基づいて説明する。SRNM
検出器S1の出力信号は、SRNM21の前置増幅器3で
増幅されて、対数キャンベル手段4及び対数計数率手段
5に入力される。対数キャンベル手段4は、入力信号に
対する、キャンベルの定理に従った対数キャンベル信号
を、切替手段6に出力する。一方、対数計数率手段5
は、入力信号のパルスを計数して対数計数率を求め、対
数計数率信号として切替手段6に出力する。切替手段6
は、一般的には入力される両信号の値に応じていずれか
一方の信号を選択し、選択された信号に対して演算処理
を施して起動領域の中性子束出力信号(炉出力に対応)
を出力する。この起動領域の中性子束出力信号nは、表
示手段7,炉周期演算器8、及び炉周期演算器9に入力
される。炉周期演算器8及び9は、入力信号nに基づい
て原子炉の炉周期を演算する。炉周期演算器9は、炉周
期演算器8に比べ、フイルタの時定数が短くなっている
ので応答性が高い。
【0037】炉周期演算器8及び9における原子炉の炉
周期の演算を以下に詳細に説明する。最初に、炉周期演
算器8について説明する。切替手段6から出力された出
力信号nは、フイルタ8Aに入力される。出力信号n及
びフイルタ8Aの出力信号n1 は、演算器8Dに入力さ
れる。演算器8Dは、これらの入力信号を用いて、(n
−n1)/nの演算を行う。(n−n1)は、(数1)の微
分値dn/dtを表わす。演算器8Dから出力される信
号は、(数1)より、炉周期Tの逆数を表わす。演算器8
Dの出力信号は、フィルタ8Eを介して逆数演算器8H
に入力される。逆数演算器8Hは、入力信号の逆数を演
算する。この結果、逆数演算器8Hから炉周期Tが出力
される。炉周期演算器9において、炉周期演算器8と異
なる部分は、演算器8Dの出力信号は、フィルタ8Eに
比べて時定数の短いフィルタ9Eを介して逆数演算器8
Hに入力されることである。炉周期演算器9の逆数演算
器8Hも炉周期を出力する。
【0038】逆数演算器8Hは、炉周期演算器8の場合
には演算器8Dとフィルタ8Eとの間に、また炉周期演
算器9の場合には演算器8Dとフィルタ9Eとの間に設
けてもよい。
【0039】SRNM検出器から出力される中性子束信
号は微小な変動成分を含んでいるため、炉周期演算器に
入力される信号nは振動する。フイルタ8E及び9Eは
この振動を防ぐために設けられている。
【0040】原子炉プラントに何らかの異常が発生して
炉周期が所定値より短くなった時には、原子炉をスクラ
ムさせて、原子炉を停止させる。しかし、原子炉は安定
であるにも拘らず、他の電気ノイズ等がSRNMに混入
して、炉周期Tが一時的に短くなることによって生じる
不必要な原子炉のスクラムの発生を防止することが必要
である。原子炉のスクラムの発生は、原子炉プラントの
設備利用率の低下、及び安定な電力供給の観点で望まし
くない。その不必要な原子炉のスクラムの発生は、炉周
期演算器8におけるフィルタ8Eの時定数を長く設定す
ることによって、すなわちフィルタ8Eの時定数τ1
数十秒に設定することによって防止できる。
【0041】炉周期演算器8の出力である炉周期信号
は、炉周期を表示する表示手段10,スクラム判定器1
1、及び図示していないその他の装置に入力される。ス
クラム判定器11は、入力した炉周期が所定値以下の場
合に原子炉をスクラムさせるためのトリップ信号を出力
する。このトリップ信号は、スクラム処理装置12aに
入力される。スクラム処理装置12a〜12nは、SR
NM21〜2Kからのトリップ信号以外にも、スクラム要
因となる他の入力信号Uaを入力し、演算処理を実施し
て、スクラム電磁弁(図示せず)を制御して、プラント異
常に原子炉をスクラムさせる。
【0042】炉周期演算器9は、炉周期演算器9の出力
信号(炉周期信号)に基づいた制御棒操作を実施するた
めに設けられる。制御棒操作において、制御棒操作の実
行後においてその操作に伴う中性子束の変化量の大小を
早く把握できることは、その制御棒操作に対する結果の
早い判定、及び次の制御棒操作の実施に対する早い予測
を行うために重要なことである。また、制御棒操作に伴
う中性子束の変化の把握が遅い場合には、制御棒の操作
をし過ぎるという事態が生じる可能性もある。原子炉起
動時、特に原子炉が臨界に達するまでの運転における中
性子束の重要なパラメータは炉周期である。そこで、制
御棒操作のための炉周期を出力する炉周期演算器9は、
制御棒操作後の炉周期の変化状況を短時間で監視できる
ように、前述したように、炉周期演算器8のフィルタ8
Eの時定数τ1 より短い時定数τ2 を有するフィルタ9
Eを設けている。炉周期演算器8及び9内の各フイルタ
はn次遅れ要素(nは整数)であり、フイルタ8A,8
Eおよび9Eは具体的には1次遅れ要素である。
【0043】原子力出力制御手段14は、SRNM21
〜2Kに設けた各炉周期演算器9から出力された炉周期
信号、及び再循環流量及び原子炉出力等の他の信号Ub
を入力する。原子力出力制御手段14は、それらの炉周
期信号、及び他の入力信号Ubに基づいて演算し、制御
操作指令信号を制御棒制御装置15に出力する。制御操
作指令信号を入力した制御棒制御装置15は、制御棒位
置検出器P1〜PNによって検出された制御棒位置信号U
cを監視しながら、図示していない制御棒操作シーケン
ス情報に従って、該当するモータ駆動装置LD1〜LDN
を制御する。制御棒制御装置15によって制御される当
該モータ駆動装置LD1〜LDNは対応する制御棒駆動装
置M1〜MNのモータを駆動する。従って、対象とする制
御棒は、対応する制御棒駆動装置によって炉心軸方向の
目標位置まで移動される。なお、制御棒操作シーケンス
情報に従った制御棒操作については、例えば特願平3−5
6304号公報に記載されている。
【0044】ここで、制御操作指令信号を出力するため
に原子力出力制御手段14で実行される処理の内容を、
図3に基づいて詳細に説明する。
【0045】ステップ21は初期値を設定し変数iを0
にする。この変数iは、制御棒引抜き指令を出力してい
るか否かを示すためのものである。すなわち、変数iが
0の場合は原子力出力制御手段14から制御棒引抜き指
令が出力されていないことを意味する。これに対して、
変数iが1の場合は原子力出力制御手段14が制御棒引
抜き指令を出力中であることを意味する。ステップ22
は、炉周期演算器9から出力された炉周期を取込み、取
込んだ炉周期のうち最も短い炉周期を選択する。選択さ
れた最も短い炉周期が、本実施例における原子力出力制
御手段14のステップ23以降の処理で取扱われる炉周
期となる。この炉周期が基準値T1 以上か否かをステッ
プ23で判定する。炉周期が基準値T1 以上であれば、
制御棒引抜きが可能となる。この基準値T1に対して、
後述の基準値T2は制御棒引抜きの停止を規定する値で
ある。すなわち、炉周期が基準値T2 以下になれば、制
御棒引抜きが停止される。これらの基準値は、図4に示
されている。基準値T1 及びT2 は、解析結果及び現在
までの原子炉プラントの運転実績から容易に決定するこ
とが可能である。例えば、基準値T1を200秒、基準
値T2を100秒とする。
【0046】ステップ23の判定が「YES」であれ
ば、制御棒の引抜きが可能であるので、ステップ24で
制御棒引抜き指令を制御棒制御装置15に対して出力す
る。制御棒引抜き指令は、一度出力されると、制御棒引
抜き停止指令が出力されるまで出力し続けられる。ステ
ップ25は、変数iを1にする。ステップ26は、原子
炉出力がその目標値に達したか否かを判定する。この原
子炉出力の目標値とは、例えば原子炉臨界などの原子炉
起動時において運転管理上重要なブレークポイントとな
る原子炉出力である。原子炉出力は、図示されていない
が、別の装置で、全てのSRNM検出器で検出された原
子炉起動時における中性子束に基づいて求められる。原
子炉出力が目標値に達したとき、ステップ27で制御棒
引抜き停止指令を制御棒制御装置15に出力する。ステ
ップ26で原子炉出力が目標値に達しないと判定された
場合には、ステップ22の処理に戻りそれ以降の処理が
繰り返される。
【0047】さて、前述したステップ23において、炉
周期がT1 以上になっていない場合には、ステップ28
の処理に移る。なお、炉周期には負の値が存在するが、
この値はT1 以上として扱う。ステップ28では変数i
が1か否かを判定する。ステップ28の判定が「NO」
であればステップ26の処理が実行され、その判定が
「YES」であればステップ29で炉周期が基準値T2
以下か否かが判定される。ステップ29の判定が「N
O」であれば、ステップ26の処理が実行される。つま
り、制御棒引抜き中であるが、炉周期は、基準値T1
下でかつ基準値T2よりも大きいことを示している。従
って、制御棒引抜きを停止する必要はない。
【0048】ステップ29の判定が「YES」であれ
ば、ステップ30で制御棒引抜き停止指令が制御棒制御
装置15に出力される。これによって、制御棒の引抜き
操作が停止される。ステップ31は、変数iを0にす
る。ステップ30によって制御棒引抜き停止指令が一旦
出力されると、制御棒引抜き指令が出力されるまで制御
棒引抜き停止指令が出力され続ける。
【0049】ステップ28の判定が「NO」である場合
は、変数iが0であって制御棒引抜きが実行されていな
く、しかも炉周期は基準値T1 以下であるために制御棒
の引抜きが必要ないので、ステップ26の処理を実行す
ればよい。
【0050】以上の図3に示す原子力出力制御手段14
の処理に基づいて行われる制御棒操作を図4に基づいて
具体的に説明する。ステップ24で原子力出力制御手段
14から出力される制御棒引抜き指令に基づいて時刻0
で制御棒引抜きが開始されると、制御棒の引抜きに伴っ
て炉周期は短くなる。炉周期が基準値T2 に達するまで
制御棒引抜きが継続される。炉周期が基準値T2 になっ
た時刻ta で制御棒引抜きが停止される。しかし、炉周
期は、一時的に基準値T2 より短くなるものの、やがて
それよりも長くなっていく。ここで、一時的に炉周期が
基準値T2 より短くなる理由は、原子力出力制御手段1
4より制御棒引抜き停止指令が出力されてから制御棒が
停止するまで、時間遅れがあるためである。炉周期が基
準値T2より長くなって基準値T1 に達するまで制御棒
引抜きは停止される。再度、炉周期がT1 に達すると、
制御棒引抜きが再開される。ここで、時刻tb 以降、一
時的に炉周期が基準値T1 よりも上昇するのは、原子力
出力制御手段14より制御棒引抜き指令が出力されてか
ら制御棒が動作するまでの時間遅れによるものである。
図4に示す炉周期は、SRNM21〜2Kの各炉周期演算
器9から出力される炉周期のうち、最も短い値をステッ
プ22で選択して得られた値を示している。時定数の短
いフイルタ9Eを有する炉周期演算器9の出力である炉
周期を用いるので、原子炉が未臨界のときは、制御棒引
抜き停止後に、炉周期が基準値T2から基準値T1 に上
昇するまでの経過時間は短く、制御棒引抜きの再開を早
くできる。従って、制御棒引抜き操作のインターバルを
短くでき、原子炉の起動時間を著しく短縮できる。
【0051】本実施例の効果を具体的に以下に述べる。
【0052】図5は、原子炉起動時において、制御棒引
抜きに対する炉周期の変化を解析した結果を示したもの
であり、特定の制御棒1本を時間t1 まで数十cm引抜い
て、その後、制御棒引抜きを停止した時の炉周期の変化
を示したものである。実線で示した炉周期は、炉周期演
算器8の出力である。破線で示した炉周期は、炉周期演
算器9の出力である。また、図5は、引抜き制御棒に隣
接するSRNM検出器の出力に基づいて得られた炉周
期、及び引抜き制御棒から離れた位置にあるSRNM検出器
の出力に基づいて得られた炉周期を示している。
【0053】図5から明らかなように、炉周期演算器9
から出力された炉周期は、炉周期演算器8から出力され
た炉周期より応答が早く、制御棒操作に対応して変化し
ている。例えば、期間0〜t1 秒までは制御棒引抜きと
共に炉周期が低下し、制御棒引き抜きが完了した後(t
1 以降)は炉周期が上昇している。特に、引抜かれる制
御棒に隣接したSRNM検出器の出力信号に基づいて演
算される炉周期は、時刻t1 でかなり低い値になってお
り、しかも、時刻t1 以降の炉周期の変化が時刻t1
前よりゆっくりなので、原子炉が臨界状態に近いことが
分かる。一方、炉周期演算器8から出力された炉周期
は、時刻t1 以降も炉周期の傾きは異なるものの低下し
ている。
【0054】このように、炉周期演算器9から出力され
た炉周期を監視することにより、操作した制御棒に対す
る中性子束の変化状況、つまり原子炉の状態(反応)を
早く把握できる。
【0055】従って、炉周期演算器9から出力された炉
周期に基づいて制御棒を操作することにより、より一層
安全に制御棒引抜き操作のインターバルを短くできる。
【0056】原子力出力制御手段14は、各SRNM2
1〜2Kの炉周期演算器9から出力された炉周期を入力
し、更にこれらの入力した炉周期のうちから選択した最
も短い炉周期に基づいた演算により制御棒操作指令を作
成して出力することにより、原子炉の安全性をより一層
高めた制御棒引抜きが可能となる。
【0057】特に、後述する複数の制御棒を一度に操作
させる方法、いわゆる制御棒のギャング操作(以下、単
にギャング操作という)においては、1個のSRNM検
出器だけではなく複数のSRNM検出器に対してSRN
M検出器に隣接する制御棒の引抜きが存在する。このた
め、制御棒操作ごとに、SRNM21 〜2K の炉周期演
算器9から出力された炉周期のうち最も短い炉周期は相
互に異なる。従って、これらの炉周期のうち最も短い炉
周期を常に選択して選択された炉周期に基づいて制御棒
を操作することにより、炉周期演算器9が備えている高
速応答性との相乗により、制御棒引抜き操作のインター
バル短縮とプラントの安全性を一層高めることが可能で
ある。
【0058】本実施例は、時定数の長い(数十秒オーダ
ー)フイルタ8Eを有する炉周期演算器8の出力を用い
てスクラムの要否を判定しているので、電気的なノイズ
によって炉周期が一時的に低下した場合の不要なスクラ
ムを避けることができる。このため、原子炉の稼働率が
向上する。当然のことながら、炉周期演算器8の出力を
用いてスクラムの要否を判定することは、異常時の必要
なときにスクラムを行うことができる。
【0059】以上述べた実施例は、原子炉出力制御手段
14が、SRNM21〜2Kの各炉周期演算器9の出力で
ある炉周期から選択された最も短い(最も小さい)炉周
期に基づいて制御棒引抜き指令を出力するものである。
制御棒引抜き指令は、前述した実施例とは異なる手法で
出力することもできる。この手法としては、下記の2ケ
ースが考えられる。
【0060】ケース1:最も短い炉周期を除外して次に
短い炉周期を選択し、この炉周期に基づいて制御棒引抜
き指令を出力する。
【0061】ケース2:入力される複数の炉周期を加重
平均演算し、この演算結果を用いて制御棒引抜き指令を
出力する。
【0062】まず、ケース1について述べる。これは、
1個のSRNM検出器及び1つのSRNMが故障して、
SRNMから出力される炉周期が極端に短くなり、これ
により制御棒引抜き停止となることを、回避するための
方式である。このケースを実施する場合には、原子力出
力制御手段14は、前述した図3のステップ22におい
て入力された炉周期のうち最も短い炉周期より次に短い
炉周期を選択し、ステップ24で選択されたその炉周期
に基づいて制御棒引抜き指令を出力する。
【0063】次に、ケース2の手法について述べる。こ
のためには、制御棒引抜き時の中性子束の変化を説明す
る必要がある。そこで、まず、制御棒とSRNM検出器
の位置関係を述べ、次にこの条件下での制御棒引抜き時
の中性子束の変化を述べる。最後に、この結果に基づい
て入力される複数の炉周期の加重平均を算出することに
ついて述べる。
【0064】BWRの炉心における制御棒及びSRNM
検出器の配置を図6に示す。正方形のユニットDは、1
体の十字形の制御棒Ci (i=1〜N)を取り囲んで配
置される4体の燃料集合体Fを示している。この炉心
は、840体の燃料集合体F及び205体(N=20
5)の制御棒Ciを有する。ユニットD内に記入したD
1〜D4までの数字は、ギャング制御棒操作グループ番
号の一例を示している。例えば、グループD1の制御棒
は26本あり、これらの制御棒が一度に操作される。第
5グループであるグループD5以降は省略している。な
お、ギャング操作では、炉心の対称性を考慮して制御棒
グループを選定する。この結果、制御棒を原子炉から比
較的均一に引抜くことになるため、制御棒を一本ずつ引
き抜いた場合よりも局所的な中性子束ピークが低くな
り、制御棒引抜き量当たりの投入反応度を小さくでき
る。原子炉の起動時において、制御棒を一本ずつ引抜い
たときと投入反応度が等しくなるように、ギャング操作
を行えば、原子炉を臨界にするのに要する時間を短縮で
きる。
【0065】図6におけるグループD1の制御棒を全挿
入位置から前引抜き位置まで引抜いたときの、SRNM
検出器S8 及びS10から出力された中性子束信号と炉心
平均中性子束信号との解析結果を図7に示す。図7にお
ける中性子束の値は、初期状態の中性子束を1として規
格化している。SRNM検出器S10の出力信号は炉心平
均中性子束の変化とほぼ一致している。一方、SRNM
検出器S8 の出力信号は、炉心平均中性子束の変化より
大きく変化している。この原因は、D1グループの制御
棒がギャング操作により引抜かれると、SRNM検出器
8 に隣接するユニットDaの制御棒が、全挿入状態か
ら全引抜き状態に変化し、それまで制御棒で遮蔽されて
いた中性子がSRNM検出器S8 で計測されるようにな
るためである。SRNM検出器S8 の計測値そのものは
正しいものであるが局所的な現象である。グループD1
の制御棒を引抜いたときに発生するこの現象は、SRN
M検出器S1,S2,S4,S5及びS6 についても言え
る。炉周期Tは、(数1)に示すように、単位時間当た
りの中性子束変化の割合の逆数であるので、図7におい
てSRNM検出器が設置されている付近、つまり区間Δ
Hでの炉周期が最も短く、しかもSRNM検出器S8
ついての炉周期が最も短いことが分かる。これらの炉周
期のうち、最も短い炉周期を用いると、制御棒引抜きと
制御棒引抜き停止を必要以上に何度も繰り返すことにな
り、原子炉の起動時間が長くなる。
【0066】なお、区間ΔHで中性子束の変化が最も大
きくなるのは、SRNM検出器Siは、図8に示す位置
に設けられているため、この付近を制御棒の上端が通過
することにより、それまで制御棒で遮蔽されていた中性
子がSRNM検出器で計測されるためである。なお、1
6は制御棒取手、17はSRNM検出器挿入管である。
【0067】そこで、上述の問題を回避するために、S
RNM検出器に隣接した制御棒を引き抜く場合であっ
て、かつその制御棒の上端がSRNM検出器位置近傍で
ある場合には、そのSRNM検出器の出力信号に基づい
て炉周期演算器9から出力される炉周期に例えば図9に
示す重み係数(補正係数)rを掛けて得られる計算結果
と、その他のSRNM検出器の出力信号に基づいて炉周
期演算器9から出力される炉周期との平均を算出して炉
周期とする。これらの演算は、原子力出力制御手段14
でなされ、図3の処理で扱う炉周期をこの炉周期とす
る。これにより、図7におけるSRNM検出器S8 の出
力に従う炉周期は、炉心平均とほぼ同一の値となる。従
って、原子力出力制御手段14は上記の加重平均で得ら
れた炉周期を用いた演算によって得られた制御棒引抜き
指令を出力するため、必要以上に制御棒引抜き停止指令
を出力することもなくなり、より一層原子炉の起動時間
を短縮できる。
【0068】なお、図9に示す重み係数rは、一例であ
る。この重み係数rは、図8のSRNM検出器S8 の中性子
束変化によって得られる炉周期が、炉心平均の中性子束
変化によって得られる炉周期とほぼ同一となるようにし
て求めた値から、更に直線近似を施して求めた値であ
る。直線近似した結果を用いる理由は計算処理が容易に
なるためである。原子力出力制御手段14の処理能力が
高く、処理に余裕がある場合には、直線近似を用いなく
てもよい。
【0069】前述したケース2の機能を達成する、本発
明の他の実施例を以下に説明する。本実施例は、原子炉
出力制御手段14の構成を除いて図1の実施例と同じ構
成を有する。すなわち、本実施例は、図1の実施例にお
いて、原子炉出力制御手段を図10に示す原子炉出力制
御手段14Aに替えたものである。本実施例における原
子炉出力制御手段14Aの構成を図10に基づいて説明
する。
【0070】原子炉出力制御手段14Aは、SRNM2
1〜2Kの各炉周期演算器9に別々に接続され炉周期演算
器9から出力された炉周期に対して重み係数rを乗じる
加重演算手段14a1〜14aK,加算演算手段14a1
〜14aKの出力信号に対して平均化処理を施す平均演
算手段14b,平均演算手段14bの出力である炉周期
と他の入力信号Ub(再循環流量,原子炉出力等)Ub
とに基づいて制御棒引抜き指令及び制御棒引抜き停止指
令を出力する制御棒引抜き判定手段14c,関数発生手
段14d1〜14dK及び隣接制御棒引抜き判定手段14
1〜14eKを有する。関数発生手段14d1〜14dK
及び隣接制御棒引抜き判定手段14e1〜14eKは、対
応する加算演算手段14a1〜14aKに1つずつ設けら
れる。制御棒引抜き判定手段14cは、図3の処理を実
行する。この場合、ステップ22は平均演算手段14b
から出力される炉周期を取り込む処理を実行し、前述の
ような短い炉周期の選択は行わない。
【0071】隣接制御棒引抜き判定手段14e1〜14
Kは、該当するSRNM検出器に対して隣接する4本
の制御棒のうち、引抜き中の制御棒の上端が当該SRN
M検出器に対して高さ方向のどの位置(図8参照)を通
過しているかを判定するものである。隣接制御棒引抜き
判定手段14e1〜14eKは、該当するSRNM検出器
に隣接する4本の制御棒の軸方向位置14f1〜14fK
をそれぞれ入力し、引抜き中の制御棒の上端とSRNM
検出器との相対距離(図9の横軸に対応)と、引抜き中
の制御棒がどれであるという情報とを該当する関数発生
手段14d1〜14dKに対して出力する。関数発生手段
14d1〜14dKは、該当する隣接制御棒引抜き判定手
段14e1〜14eKから出力された上記早退距離に応じ
て重み係数rを、該当する加算演算手段14a1〜14
Kに対して出力する。関数発生手段14d1〜14dK
には、例えば図9に示す関数が割り付けられている。
【0072】ところで、例えばSRNM検出器S8に対
して、隣接する制御棒のうち最初に引抜かれる制御棒は
グループD1の制御棒である。2番目に引抜かれる制御
棒はグループD4の制御棒である。グループD1の制御
棒が引抜かれるときには、重み係数rは図9に示す値で
よい。しかし、グループD4が引抜かれる場合には、図
9とは異なる相対距離と重み係数rとの関数となる。例
えば、重み係数rは最低値が0.7,最大値が1.0とな
る。従って、SRNM検出器に隣接する4本の制御棒ご
とに図9に示す関数を用意する必要がある。これらの関
数は、関数発生手段14d1〜14dKごとに設けられ
る。
【0073】以上のように、SRNM21〜2Kの各炉周
期演算器9から出力される炉周期を補正し、この補正し
た炉周期に基づいて制御棒引抜きを決定することによ
り、必要以上に制御棒引抜き停止指令を原子炉炉出力制
御装置14から出力することもなくなり、図1の実施例
よりも、一層、原子炉の起動時間を短縮することが可能
となる。
【0074】図9の関数は、解析結果に基づいて、SR
NM検出器に隣接する制御棒毎にあらかじめ作成してお
く必要がある。この解析が困難な場合、あるいは、その
精度が十分でないような場合には、炉周期の加重平均を
用いずに、原子炉出力制御手段14Aを、図11に示す
構成にするとよい。図11の原子炉出力制御手段14B
は、SRNM21〜2Kの各炉周期演算器9から出力され
た炉周期をそのまま平均演算手段14bで平均化処理
し、平均演算手段14bで得られた平均の炉周期を制御
棒引抜き判定手段14cに入力するものである。
【0075】本実施例では、平均演算手段14bで得ら
れた炉周期は炉心平均中性子束に基づく炉周期よりも短
いが、引抜き中の制御棒に隣接するSRNM検出器の出
力に基づいた炉周期よりは長い。このため、本実施例に
おける制御棒引抜き停止指令を出力する頻度は、図10
の構成よりも多くなるが、図1の構成よりも少ない。原
子炉出力制御手段14Bを原子炉出力制御手段14の替
りに適用した図1の原子炉出力制御装置は、図10の実
施例に比べ、原子炉プラントの起動時間は少し長くなる
ものの、原子炉出力制御装置の構成が簡単になる。
【0076】なお、SRNM21〜2Kの各炉周期演算器
9からの炉周期のうち最小値を選択して、制御棒引抜き
指令を決定する原子炉出力制御手段は、図11におい
て、平均演算手段14bを最小値選択演算手段に替える
だけでよい。
【0077】原子炉出力制御装置の他の実施例を図12
に示す。本実施例の原子炉出力制御手段14Dは、図1
1の構成に炉周期編集手段14g及び表示手段14hを
付加したものである。炉周期編集手段14gは、SRN
M21〜2Kの各炉周期演算器9からの炉周期、及び平均
演算手段14bで得られた平均の炉周期(制御棒引抜き
指令の決定に用いる炉周期;図13でST と表示)の表
示ための情報を作成する。表示手段14hは、この表示
情報を表示する。図13は、表示手段14hに表示され
た情報の一例を示す。
【0078】このような表示によれば、図11による効
果のほかに、一度に各々の炉周期の値を比較しながら把
握できる。なお、棒グラフではなく、横軸を時間軸とし
て炉周期を表示させる、いわゆるトレンド表示をすれ
ば、時間経過と共に炉周期がどの様に変化したかを一度
に把握できるという効果がある。図13の例では、制御
棒操作及びプラント保護に関する設定値も併せて表示す
る。引抜き許可は、基準値T1 に対応し、制御棒引抜き
指令の出力が可能なことを示す。引抜き停止は、制御棒
引抜き停止指令の出力が可能なことを示す。引抜き阻止
は、炉周期がこの値以下になると原子炉保護のために制
御棒引抜きを阻止することを示す。図13の表示は制御
棒の手動操作に対してもなされる。スクラムは、炉周期
がこの値以下になると、原子炉がスクラムされることを
示す。ただし、引抜き阻止及びスクラムを判断するため
に用いられる炉周期は、炉周期演算器8から出力される
炉周期である。従って、炉周期編集手段14gは平均演
算手段14bを介さないで炉周期演算器8から出力され
る炉周期を入力する必要がある。引抜き阻止及びスクラ
ムの設定値を表示することは、制御棒操作に対して、運
転員が原子炉保護機能動作に対する余裕をおおよそ把握
するのに有効である。特に、制御棒を手動で引抜く場合
には、この表示情報を見ることにより原子炉プラントの
挙動を把握しながら制御棒操作が可能となるため、運転
員の負担を軽減できる。
【0079】図12の構成を図1の原子炉出力制御手段
14の替りに適用することによって図1の実施例の効果
を得ることは言うまでもない。
【0080】図12の平均演算手段14bを、加算演算
手段14a1〜14aK及び平均演算手段14b、または
前述の最小値選択演算手段に替えてもよい。
【0081】図12の炉周期編集手段14g及び表示手
段14hを図1の実施例に別途設けることによって、原
子炉保護(制御棒引抜き阻止,スクラム)の設定値に対
して、各々の炉周期がどの程度マージンのある値になっ
ているかなど容易に把握できる。この場合、炉周期編集
手段14gは、SRNM21〜2Kの各炉周期演算器8及
び9から出力された炉周期、及び原子炉出力制御手段1
4のステップ22で選択された最も短い炉周期を入力
し、上記の表示情報を作成する。表示手段14hを制御
棒を操作する手段の近傍に設け、図13のように情報を
表示することにより、運転員は、炉周期の監視あるいは
制御棒の手動操作に対する判断が容易になる。また、原
子炉プラントの運転状態と共に中性子束の状態を併せて
表示することで、プラント起動時の監視が容易になる。
【0082】図10及び11の原子炉出力制御手段を用
いる場合には、ステップ22で選択された最も短い炉周
期の替りに平均演算手段14bの出力である平均の炉周
期を、炉周期編集手段14gに入力する。
【0083】炉周期編集手段14g及び表示手段14h
を図1の実施例に別途設けた他の実施例を以下に説明す
る。図14は、本実施例に用いられる運転制御盤を示
す。この運転制御盤は、表示手段として、原子炉プラン
ト全体の状況を示す大画面表示装置18、及び運転制御
盤19に設けられたタッチ操作可能な小画面表示装置
(CRT)35を有する。大画面表示装置18は、大型
表示画面18A〜18Cを有する。19Aは操作スイッ
チ群である。図示されていないが、炉周期編集手段14
gは、SRNM21〜2Kの各炉周期演算器8及び9から
出力された炉周期、及び原子炉出力制御手段14のステ
ップ22で選択された最も短い炉周期を入力し、例えば
図15に示す表示情報を作成して大画面表示装置18の
所定の大型表示画面に表示させる。図15において、A
点より左側は、制御棒操作に係わる情報であり、A点よ
り右側は中性子束に関する情報である。このように、両
者の情報を一緒に表示することにより、制御棒の動作状
況及び中性子束の変化状態を合わせて見ることができ、
プラントの状態,次の制御棒操作の可否あるいはその駆
動量などの予知が可能となる。
【0084】なお、図14において大画面表示画面18
Bにはプラント全体情報(原子炉から発電機に至るまで
の概略的なプラント情報)が、大画面表示画面18Aに
は重要なパラメータのトレンド情報が表示される。図1
5の情報は、大画面表示画面18Cに表示される。も
し、大画面表示画面18Cに他の情報を表示する場合に
は、炉周期編集手段14gは図15の表示情報を小画面
表示装置35に表示する。
【0085】また、炉周期編集手段14gで作成された
表示情報のうち、炉周期演算器9の出力に基づく表示情
報を小画面表示装置35に、炉周期演算器8の出力に基
づく表示情報を大画面表示装置18に表示させてもよ
い。
【0086】本発明の他の実施例である原子炉出力制御
装置の他の実施例を図16に基づいて説明する。本実施
例は、図1の実施例で図2に示す炉周期演算器8及び9
の構成のうちフィルタ8E及び9Eを除いて一体化した
炉周期演算器36を設けたことにある。炉周期演算器3
6は、図17に示すように図2と同じ構成、すなわちフ
ィルタ8A,演算器8D及び逆数演算器8Hを有する。
演算器8Dから出力された炉周期Tの逆数は、逆数演算
器8Hに入力される。逆数演算器8Hの出力である炉周
期Tは、フィルタ8E及び9Eに入力される。図1の実
施例と同じように、フィルタ8Eの時定数τ1は数十秒
に、フィルタ9Eの時定数τ2は数秒に設定されてい
る。フィルタ8Eの出力は、表示手段10及びスクラム
判定機11に対して出力される。フィルタ9Eの出力
は、原子炉出力制御手段14に入力される。
【0087】本実施例は、図1の実施例と同様な効果を
得ることができる。更に、本実施例は、図1の炉周期演
算器8及び9の一部の構成を一体化しているので構成を
単純化できる。特に、SRNMをマイクロコンピュータ
システムを用いて構成する場合、図1及び16に示すS
RNMの機能は、ほとんどソフトウェアによって達成で
きる。従って、炉周期演算器8及び9の一部の構成を一
体化している本実施例は、SRNMのソフトウェア量を
低減でき、かつ処理速度も速くなる。しかしながら、本
実施例は、安全保護系に対して炉周期を出力する炉周期
演算器8と、常用系である原子炉出力制御手段に対して
炉周期を出力する炉周期演算器9の一部を一体化してい
るので、炉周期演算器36の信頼性を図1の各炉周期演
算器よりも著しく高める必要がある。何故ならば、炉周
期演算器36が故障すると原子炉のスクラムに支障をき
たす場合がある。
【0088】本発明の他の実施例である原子炉出力制御
装置を図18に示す。本実施例は、フィルタ9Eを各S
RNMに設けずに、フィルタ9Eと同じ構成を有する各
SRNMに対応するフィルタ9E1〜9EKを原子炉出力制御
手段37内に設けたものである。フィルタ9E1〜9EK
は、各SRNMの逆数演算器8Hの出力を入力する。原
子炉出力制御手段37は、フィルタ9E1〜9EK、及び
フィルタ9E1〜9EKの各出力を入力する原子炉出力制
御手段14を有する。SRNMは高い応答性が要求され
るが、SRNMをマイクロコンピュータシステムを用い
て構成する場合、SRNMの応答性は、マイクロコンピ
ュータシステムのソフトウェア処理速度に大きく依存す
る。そこで、SRNMの応答性を高めるための一手段と
して、フィルタ9E1〜9EKを原子炉出力制御手段37
内に設けた本実施例の構成が著しく有効である。本実施
例は、図1の実施例と同じ効果を得ることもできる。
【0089】図18の構成は、図1の実施例に適用する
ことも可能である。すなわち、SRNM21〜2Kの各炉周期
演算器9に設けられているフィルタ9Eを取り除き、フ
ィルタ9Eと同じ構成を有するフィルタ9E1〜9E
Kを、原子炉出力制御手段37と同様に、原子炉出力制
御手段14内に設ける。これによって、図1の実施例の
SRNM21〜2Kの応答性を高めることができる。
【0090】図19は、本発明の他の実施例である原子
炉出力制御装置を示す。本実施例は、炉周期演算器36
の逆数演算器8Hにフィルタ9Eを接続し、フィルタ9
Eの出力を原子炉出力制御手段14及びフィルタ8E1
に入力させるものである。フィルタ8E1 の出力は、表
示手段10及びスクラム判定器11に入力される。フィ
ルタ8E1 の時定数は、フィルタ9Eの時定数とフィル
タ8E1 の時定数とを合成した時定数がフィルタ8Eの
時定数と同じになるように設定されている。本実施例
は、図16の実施例と同じ効果を得る。
【0091】本発明の他の実施例である原子炉出力制御
装置は、図20に示される。本実施例は、図1の実施例
と、炉周期演算器8及び9の後段にスイッチ38を設
け、スイッチ38の出力信号を原子炉出力制御手段14
に出力している点で異なっている。スイッチ33の切替
えは切替手段6の出力である切替信号39によって制御
される。切替手段6は、図21に示すように切替判定器
6A及びスイッチ6Bを有する。切替判定器6Aは、対
数キャンベル手段4及び対数係数率手段5の出力を入力
し、これらの出力に基づいて切替信号39を出力する。
すなわち切替判定器6Aは、対数計数率手段5の出力信
号が所定値以上になった時には対数キャンベル手段4の
出力信号を、対数キャンベル手段4の出力信号が別の所
定値以下になった時には対数計数率手段5の出力信号を
切替手段6の出力にするように、スイッチ6Bを切替る
切替信号39を出力する。切替信号39は、スイッチ6
B及び38の切替を制御するために用いられる。切替信
号39をスイッチ38に出力する点を除いた切替手段6
の構成は、図1を始めとする前述の各実施例の切替手段
6に用いられている。
【0092】スイッチ6B及び38とも切替信号39に
基づいて同一の動作をするので、切替手段6から対数計
数率手段5の出力信号が出力されているときには炉周期
演算器9の出力である炉周期信号が原子炉出力制御手段
14に入力され、切替手段6から対数キャンベル手段4
の出力信号が出力されているときには炉周期演算器8の
出力である炉周期信号が原子炉出力制御手段14に入力
される。
【0093】対数キャンベル手段4の出力信号は、対数
計数手段5の出力信号と比較して、炉周期を長くする。
そこで、切替手段6から対数キャンベル手段4の出力信
号が出力される場合には、炉周期演算回路8から出力さ
れる炉周期信号に基づいて制御棒引抜きの判定を実施し
た方がノイズマージンを高くとれる。このため、スイッ
チ38を設け、切替手段6から対数キャンベル手段4の
出力信号が出力される場合には炉周期演算回路8から出
力される炉周期信号を原子炉出力制御手段14に入力し
ている。本実施例も、図1の実施例で得られる効果を生
じる。
【0094】これまで、各SRNMから出力された炉周
期に基づいて原子炉出力制御手段が制御棒操作を自動的
に判断する実施例を中心に述べたが、この原子炉出力制
御手段が設けられていない場合、つまり制御棒操作につ
いては運転員が手動により操作する場合が考えられる。
このようなケースへの対応は、図1に示すSRNM21
〜2Kの各炉周期演算器9の出力である炉周期を炉周期
編集手段14gに入力される。炉周期編集手段14g
は、例えば図12の実施例で述べたような処理を行って
炉周期に関する表示情報を作成する。個々で作成された
表示情報は、表示手段14hに表示される。運転員は、
表示手段14hに表示された、炉周期演算器9の出力で
ある炉周期を、見ながら手動により制御棒操作を実施す
ることによって、制御棒引抜き操作のインターバルを短
縮できるという効果がある。なぜなら、前述したように
炉周期演算器9内のフィルタ9Eの時定数が短く、制御
棒操作に対して応答性の高い炉周期情報を表示手段31
に表示できるためである。
【0095】本実施例は、図22に示すSRNM21
Kが図1のSRNM検出器S1〜SKに接続されてい
る。運転員が手動で制御棒の引き抜き操作を行う場合に
は図14の運転制御盤19の操作スイッチ群19Aの該
当するスイッチを運転員が操作することによって行われ
る。
【0096】図23の実施例は、図16に示すSRNM
1〜2Kの各フィルタ9Eの出力を炉周期編集手段14
gに入力して、表示情報を作成するものである。本実施
例は、図22における炉周期演算器8と炉周期演算器9
の一部を一体化しており、SRNMの構成をハードウェ
ア的あるいはソフトウェア的に単純化したものである。
【0097】図24の実施例は、図20に示すSRNM
1〜2Kの各スイッチ38の出力を炉周期編集手段14
gに入力して、表示情報を作成するものである。表示手
段14hには、制御棒操作に伴って炉周期が大きく変化
するときには応答性の高い炉周期演算器9から出力され
た炉周期が表示され、制御棒操作に対して炉周期があま
り変化しないときには炉周期演算器8から出力された炉
周期が表示されるため、制御棒操作を判定するための運
転員の負担が軽減できる。
【0098】これまで、炉周期に基づいて制御棒操作を
するため手段等について述べた。炉周期と原子炉の反応
度とは(数2)に示す関係がある。前述した実施例にお
ける炉周期演算器8,9及び36の替りに(数2)の演
算を実行する反応度演算器を用いることもできる。この
ように反応度演算器を前述した各実施例によっても、該
当する実施例と同じ効果を得ることができる。
【0099】
【数2】
【0100】ただし、δk/kは反応度、L1 は中性子
の平均的寿命、及びkは実効増倍係数である。この(数
2)は、「原子炉」P54(共立出版、昭47初版)に
記載されている。
【0101】例えば、図1の実施例において、炉周期演
算器8,9を、反応度演算手段及びフィルタ8Eを含む
第1の反応度演算器、及び反応度演算手段及びフィルタ
9Eを含む第2の反応度演算器に替えた原子炉出力制御
装置である。各反応度演算手段は、SRNM検出器の力
を入力し(数2)の演算を実行する。第1及び第2反応
度演算器においては、各フィルタが反応度演算手段の出
力を入力する。スクラム判定器11は、第1の反応度演
算器の出力である第1反応度を入力してスクラムの判定
を行う。原子炉出力制御手段14は、第2の反応度演算
器の出力である第2反応度を入力して制御棒引抜き指令
を出力する。
【0102】また、図16の実施例において、炉周期演
算器36を上記反応度演算手段に替えた原子炉出力制御
装置である。
【0103】
【発明の効果】本発明の特徴によれば、炉心内の中性子
束の変化に短時間に応答して制御棒操作(具体的には制
御棒の引抜き操作及び引抜き停止操作)を行うことがで
き、原子炉の起動時間を著しく短縮できる。
【0104】本発明の他の特徴によれば、運転員は制御
棒引抜き時の炉周期の変化状況を早く知ることができ、
制御棒操作に基づく原子炉の状態を早く把握できる。
【0105】本発明の他の特徴によれば、原子炉の安全
系に対する第1炉周期演算手段と、原子炉の常用系に対
する第2炉周期演算手段とを別々に備えているので、原
子炉の起動時間を短縮できると共に原子炉の安全性を向
上できる。
【0106】本発明の他の特徴によれば、上記の第1及
び第2炉周期演算手段の炉周期演算部を一体化したの
で、起動領域中性子束モニタの構成が単純化される。
【0107】本発明の他の特徴によれば、起動領域中性
子束モニタから第2のn次遅れ要素を除外できるので、
それだけ起動領域中性子束モニタの応答性を向上でき
る。
【0108】本発明の他の特徴によれば、第1選択手段
が対数キャンベル手段の出力を選択したときに選択され
る第1炉周期に基づいて制御棒を操作することによって
ノイズマージンを高くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な一実施例である原子炉出力制御
装置の構成図である。
【図2】図1の原子炉出力制御手段14の詳細な構成図
である。
【図3】原子炉出力制御手段14で実行される処理手順
の説明図である。
【図4】炉周期と制御棒引抜きとの関係を示す説明図で
ある。
【図5】図1の実施例の効果を示す説明図である。
【図6】制御棒及びSRNMの炉心における配置状態を
示す説明図である。
【図7】制御棒引抜き時における炉心軸方向の中性子束
分布を示した特性図である。
【図8】炉心軸方向におけるSRNM検出器及び制御棒
の位置関係を示す説明図である。
【図9】制御棒上端とSRNM検出器との相対距離と、
重み係数との関係の一例を示す説明図である。
【図10】原子炉出力制御手段の他の実施例の構成図で
ある。
【図11】原子炉出力制御手段の他の実施例の構成図で
ある。
【図12】原子炉出力制御手段の他の実施例の構成図で
ある。
【図13】図12の表示手段14hに表示された表示情
報の一例を示す説明図である。
【図14】大画面及び小画面の各表示装置を有するプラ
ント運転制御盤の構成図である。
【図15】図14のプラント運転制御盤の大画面表示装
置に表示された情報の一例を示す説明図である。
【図16】本発明の他の実施例である原子炉出力制御装
置の構成図である。
【図17】図16の炉周期演算器の詳細構成図である。
【図18】本発明の他の実施例である原子炉出力制御装
置の構成図である。
【図19】本発明の他の実施例である原子炉出力制御装
置の構成図である。
【図20】本発明の他の実施例である原子炉出力制御装
置の構成図である。
【図21】図20の切替手段6の構成図である。
【図22】本発明の他の実施例である起動領域中性子束
モニタの構成図である。
【図23】起動領域中性子束モニタの他の実施例の構成
図である。
【図24】起動領域中性子束モニタの他の実施例の構成
図である。
【符号の説明】
1〜SK…SRNM検出器、C1〜CN…制御棒、M1
N…制御棒駆動装置、P1〜PN…制御棒位置検出器、
1〜2K…起動領域中性子束モニタ(SRNM)、8,
9,36…炉周期演算器、8A,8E,9E…フィル
タ、14…原子炉出力制御装置、15…制御棒制御装
置、14a1〜14aK…加重演算手段、14b…平均演
算手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 博見 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所エネルギー研究所内 (72)発明者 福▲崎▼ 孝治 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所エネルギー研究所内 (72)発明者 石井 一彦 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 東川 裕一 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 深沢 幸久 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原子炉内に配置され、中性子源領域から中
    間領域までの中性子束を検出する中性子検出手段と、前
    記原子炉の炉心に挿入された制御棒を操作する制御棒駆
    動装置と、前記中性子検出手段の出力信号に基づいた第
    1炉周期及びこの第1炉周期よりも短い第2炉周期を出
    力する起動領域中性子束モニタと、前記起動領域中性子
    束モニタから出力された前記第2炉周期を入力し、前記
    制御棒駆動装置を操作する制御信号を出力する制御手段
    とを備えたことを特徴とする原子炉出力制御装置。
  2. 【請求項2】前記制御手段は、前記第2炉周期が第1の
    設定値以上になったときに前記制御棒の引抜きを開始す
    る前記制御信号を出力し、前記第2炉周期が前記第1設
    定値よりも短い第2の設定値以下に以上になったときに
    前記制御棒の引抜きを停止する前記制御信号を出力する
    制御手段である請求項1の原子炉出力制御装置。
  3. 【請求項3】前記第2炉周期を表示する手段を設けた請
    求項1または2の原子炉出力制御装置。
  4. 【請求項4】前記第1炉周期に基づいて原子炉のスクラ
    ムを判定する手段を設けた請求項1または2の原子炉出
    力制御装置。
  5. 【請求項5】複数の前記中性子検出手段と、対応する前
    記中性子検出手段の出力信号を入力する複数の前記起動
    領域中性子束モニタとを備え、前記制御手段は、前記複
    数の起動領域中性子束モニタから出力される前記第2炉
    周期のうち最も短い第2炉周期を用いて前記制御信号を
    出力する制御手段である請求項1の原子炉出力制御装
    置。
  6. 【請求項6】複数の前記中性子検出手段と、対応する前
    記中性子検出手段の出力信号を入力する複数の前記起動
    領域中性子束モニタとを備え、前記制御手段は、前記複
    数の起動領域中性子束モニタから出力される前記第2炉
    周期のうち最も短い第2炉周期の次に短い第2炉周期を
    用いて前記制御信号を出力する制御手段である請求項1
    の原子炉出力制御装置。
  7. 【請求項7】複数の前記中性子検出手段と、対応する前
    記中性子検出手段の出力信号を入力する複数の前記起動
    領域中性子束モニタとを備え、前記制御手段は、前記複
    数の起動領域中性子束モニタから出力される前記第2炉
    周期の平均値を用いて前記制御信号を出力する制御手段
    である請求項1の原子炉出力制御装置。
  8. 【請求項8】前記制御手段は、前記複数の起動領域中性
    子束モニタから出力される前記第2炉周期の加重平均値
    を用いて前記制御信号を出力する制御手段である請求項
    7の原子炉出力制御装置。
  9. 【請求項9】原子炉内に配置され、中性子源領域から中
    間領域までにおける中性子束を検出する中性子検出手段
    と、前記原子炉の炉心に挿入された制御棒を操作する制
    御棒駆動装置と、第1及び第2のn次遅れ要素(nは整
    数)を有し、前記中性子検出手段の出力信号に基づいた
    炉周期であって前記第1のn次遅れ要素の影響を受けた
    第1炉周期、及び前記第1のn次遅れ要素よりも時定数
    の短い前記第2のn次遅れ要素の影響を受けた第2炉周
    期を出力する起動領域中性子束モニタと、前記第2炉周
    期に基づいて、前記制御棒駆動装置を操作する制御信号
    を出力する制御手段とを備えたことを特徴とする原子炉
    出力制御装置。
  10. 【請求項10】前記起動領域中性子束モニタは、前記第
    1のn次遅れ要素を有し、前記中性子検出手段の出力信
    号に基づいた前記第1炉周期を出力する第1炉周期演算
    手段と、前記第2のn次遅れ要素を有し、前記中性子検
    出手段の出力信号に基づいた前記第2炉周期を出力する
    第2炉周期演算手段とを備えている請求項9の原子炉出
    力制御装置。
  11. 【請求項11】前記起動領域中性子束モニタは、前記中
    性子検出手段の出力信号に基づいた前記炉周期を出力す
    る炉周期演算手段と、前記炉周期を入力して前記第1炉
    周期を出力する前記第1のn次遅れ要素と、前記炉周期
    を入力して前記第2炉周期を出力する前記第2のn次遅
    れ要素とを有する請求項9の原子炉出力制御装置。
  12. 【請求項12】複数の前記中性子検出手段と、対応する
    前記中性子検出手段の出力信号を入力する複数の前記起
    動領域中性子束モニタと、これらの前記起動領域中性子
    束モニタから出力される第2炉周期を表示する手段とを
    備えた請求項9の原子炉出力制御装置。
  13. 【請求項13】前記制御手段は、前記第2炉周期が第1
    の設定値以上になったときに前記制御棒の引抜きを開始
    する前記制御信号を出力し、前記第2炉周期が前記第1
    設定値よりも短い第2の設定値以下に以上になったとき
    に前記制御棒の引抜きを停止する前記制御信号を出力す
    る制御手段である請求項9,10または11の原子炉出
    力制御装置。
  14. 【請求項14】前記第1炉周期に基づいて原子炉のスク
    ラムを判定する手段を設けた請求項9,10または11
    の原子炉出力制御装置。
  15. 【請求項15】原子炉内に配置され、中性子源領域から
    中間領域までにおける中性子束を検出する中性子検出手
    段と、前記原子炉の炉心に挿入された制御棒を操作する
    制御棒駆動装置と、第1のn次遅れ要素(nは整数)を
    有し、前記中性子検出手段の出力信号に基づいた炉周期
    であって前記第1のn次遅れ要素の影響を受けた第1炉
    周期、及び前記第1のn次遅れ要素の影響を受けない第
    2炉周期を出力する起動領域中性子束モニタと、前記第
    2炉周期を入力する、前記第1のn次遅れ要素よりも時
    定数の短い前記第2のn次遅れ要素、及び前記第2のn
    次遅れ要素の出力に基づいて前記制御棒駆動装置を操作
    する制御信号を出力する制御手段を有する出力制御手段
    とを備えたことを特徴とする原子炉出力制御装置。
  16. 【請求項16】原子炉内に配置され、中性子源領域から
    中間領域までにおける中性子束を検出する中性子検出手
    段と、 前記原子炉の炉心に挿入された制御棒を操作する制御棒
    駆動装置と、 前記中性子検出手段の出力信号を入力する対数係数率手
    段,前記中性子検出手段の出力信号を入力する対数キャ
    ンベル手段,前記対数係数率手段及び前記対数キャンベ
    ル手段の出力の一方を選択する第1選択手段,第1のn
    次遅れ要素(nは整数)を有し、前記第1選択手段で選
    択された出力に基づいた炉周期であって前記第1のn次
    遅れ要素の影響を受けた第1炉周期を出力する第1炉周
    期演算手段,前記第1のn次遅れ要素よりも時定数の短
    い第2のn次遅れ要素を有し、前記中性子検出手段の出
    力信号に基づいた炉周期であって前記第1のn次遅れ要
    素の影響を受けた第2炉周期を出力する第2炉周期演算
    手段、及び前記第1選択手段が前記対数キャンベル手段
    の出力を選択したときには前記第1炉周期を選択し、そ
    れが前記対数係数率手段の出力を選択したときには前記
    第2炉周期を選択して出力する第2選択手段を備えた起
    動領域中性子束モニタと、 前記第2選択手段の出力に基づいて、前記制御棒駆動装
    置を操作する制御信号を出力する制御手段とを備えたこ
    とを特徴とする原子炉出力制御装置。
  17. 【請求項17】原子炉内に配置され、中性子源領域から
    中間領域までにおける中性子束を検出する中性子検出手
    段と、前記原子炉の炉心に挿入された制御棒を操作する
    制御棒駆動装置と、第1及び第2のn次遅れ要素(nは
    整数)を有し、前記中性子検出手段の出力信号に基づい
    た反応度であって前記第1のn次遅れ要素の影響を受け
    た第1反応度、及び前記第1のn次遅れ要素よりも時定
    数の短い前記第2のn次遅れ要素の影響を受けた第2反
    応度を出力する起動領域中性子束モニタと、前記第2反
    応度に基づいて、前記制御棒駆動装置を操作する制御信
    号を出力する制御手段とを備えたことを特徴とする原子
    炉出力制御装置。
  18. 【請求項18】前記第1反応度に基づいて原子炉のスク
    ラムを判定する手段を設けた請求項17の原子炉出力制
    御装置。
  19. 【請求項19】原子炉の炉心に配置されて中性子源領域
    から中間領域までの中性子束を検出する中性子検出手段
    の出力を入力し、異なる時定数の複数のn次遅れ要素の
    影響を受けたそれぞれの炉周期を出力する起動領域中性
    子束モニタ。
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