JPH06167595A - 炉周期計測装置 - Google Patents

炉周期計測装置

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JPH06167595A
JPH06167595A JP43A JP31970292A JPH06167595A JP H06167595 A JPH06167595 A JP H06167595A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 31970292 A JP31970292 A JP 31970292A JP H06167595 A JPH06167595 A JP H06167595A
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JP
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reactor
control rod
neutron flux
core
cycle
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JP43A
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Yoshihiko Ishii
佳彦 石井
Hiroki Sano
広樹 佐野
Hiromi Maruyama
博見 丸山
Setsuo Arita
節男 有田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】原子炉起動時に、複数の制御棒を同時に操作す
るギャング引き抜きを実施した場合においても、炉周期
を高精度で計測する。 【構成】炉周期計測器10Aは、起動領域中性子束検出
器8の出力16と積分器11で得られた信号とに基づい
て演算器12で炉周期Tの逆数17を算出する。更に、
補正装置13は、その逆数17に補正定数kを乗じて補
正する。積分器15は、その補正された逆数17に基づ
いて炉周期Tの逆数である炉周期信号20を出力する。
補正定数kは、通常は1であって、着目した起動領域中
性子束検出器8に隣接する制御棒の上端がこの中性子束
検出器の近傍に位置するときにk<1となる。 【効果】原子炉起動時に、複数の制御棒を同時に操作す
るギャング引き抜きを実施した場合においても、炉周期
を精度良く計測できるため、原子炉起動時間を短縮でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炉周期計測装置に係
り、特に沸騰水型原子炉に適用するのに好適な炉周期計
測装置,中性子束検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉(BWR)の炉心の概略
を図6により説明する。正方形のユニット5は、1体の
十字型の制御棒7を取り囲んで配置された4体の燃料集
合体6を表している。この炉心は、840体の燃料集合
体6及び205体の制御棒7を有する。炉心内には、他
に、中性子束検出器及び起動用の外部中性子源が設置さ
れる。すなわち、10個の起動領域中性子束検出器8a
〜8j、及び5個の外部中性子源9a〜9eが設けられ
る。起動領域中性子束検出器8及び外部中性子源9は、
炉心の軸方向において同じ位置に配置される(図7)。
30は起動領域中性子束検出器挿入管、32は外部中性
子源挿入管である。外部中性子源9は、一般に、炉心中
央よりやや上方に設置される。起動領域中性子束検出器
8は、検出感度を高めるために外部中性子源9と同じ高
さに設置される。
【0003】BWRの起動時においては、炉心内に挿入
されている制御棒7を順次一本ずつ徐々に下方に引き抜
き、原子炉を未臨界状態から臨界状態、更には超臨界状
態にさせる。この制御棒操作は、予め計画された手順に
したがって運転員の操作により行なわれている。運転員
は、炉心に急激な反応度を与えないようにするため、中
性子束n、及び中性子束が約2.7倍 に変化するのに要
する時間である炉周期Tなどを監視しながら制御棒7を
操作する。起動時における中性子束nの計測は、炉心内
に10か所程度設けた移動式の中性子源領域中性子束検
出器または固定式の起動領域中性子束検出器8で行な
う。
【0004】炉周期Tと中性子束nの関係は次式で表せ
る。
【0005】
【数1】
【0006】ところで、沸騰水型軽水炉において、4体
から30体程度の制御棒を含む制御棒グループを複数編
成し、起動時において、同一制御棒グループに属する複
数の制御棒を同時に引き抜く制御棒のギャング操作の適
用が計画されている。ユニット5内に記入した1から4
までの数字は、この制御棒引き抜きグループ番号の一例
を表している。第5グループ以降は省略した。ギャング
操作では、炉心の対称性を考慮して制御棒グループを選
定する。この結果、制御棒を原子炉から比較的均一に引
き抜くことになるため、制御棒を一本ずつ引き抜いた場
合よりも局所的な中性子束ピークが低くなり、制御棒引
き抜き量当たりの投入反応度を小さくできる。原子炉の
起動時において、制御棒を一本ずつ引き抜いたときと投
入反応度が等しくなるように、ギャング操作を行なえ
ば、原子炉を臨界にするのに要する時間を短縮できる。
【0007】ギャング操作を行なう沸騰水型原子炉にお
いても、原子炉を未臨界状態から臨界状態に移行する手
順は従来の制御棒操作と変わらず、運転員は、炉心に急
激な反応度を与えないように中性子束nや炉周期Tなど
を監視しながら、予め計画した手順にしたがって制御棒
のギャング操作を実行する。また、運転員の省力化及び
原子炉の起動時間の短縮などを目的として、上記の制御
棒操作を自動化したり、適切なガイドを出力することが
計画されている。
【0008】原子炉を未臨界状態から臨界状態にする操
作の一例は、特開昭63−286793号公報に説明されてい
る。この公報は、逆増倍係数法などに従って、中性子束
n、前回の制御棒の引き抜き量lp及び炉周期Tの計測
値に基づいて、次回の制御棒操作量lを算出することを
述べる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】制御棒操作を運転員が
行なう場合でも自動的に行なう場合でも、起動領域中性
子束検出器8から炉周期Tの正しい情報が得られること
が前提である。ところが、ギャング操作を行なう場合に
は制御棒を一本ずつ引き抜いたときに比べて、炉周期T
の計測値に誤差が発生する可能性が高くなる問題があ
る。
【0010】図8は、図6に示した制御棒第1グループ
を全挿入状態から全引抜き状態まで引き抜いた時の起動
領域中性子束検出器8h,8jの出力信号16h,16
j、及び炉心平均中性子束の解析値を示す。この値は初
期状態の中性子束を1として規格化してある。起動領域
中性子束検出器8jの計測値16jは炉心平均中性子束
の挙動とほぼ一致し、炉周期Tを正しく評価できるのに
対し、起動領域中性子束検出器8hで計測した中性子束
16hは、炉心平均中性子束の変化より大きく変化して
いる。この原因は、図6からわかるように、制御棒第1
グループを引き抜くと、起動領域中性子束検出器8hと
隣接するユニット5aの制御棒が、挿入状態から引き抜
き状態に変化し、それまで制御棒で遮蔽されていた中性
子が起動領域中性子束検出器8hに計測されるようにな
るためである。起動領域中性子束検出器8hの計測値自
体は正しいものであるが局所的な現象である。この計測
値から炉周期を計算すると、炉心の実際の炉周期よりも
小さい炉周期を検出するので、必要以上に遅い速度で制
御棒を操作したり、1つの制御棒引き抜きグループに属
する制御棒本数を減らさなければならなくなり、ギャン
グ操作の利点が失われる恐れがある。
【0011】炉心内に挿入されている制御棒を順次一本
ずつ引き抜いていく場合には、上記のような現象は全起
動領域中性子束検出器のうちで最大でも一ヶ所でしか発
生せず、飛び抜けた信号を誤信号として削除するなどの
方法で容易に対応することができた。ところが、ギャン
グ操作では、全起動領域中性子束検出器の半数程度で起
動領域中性子束検出器8hと同じ信号を検出する場合が
ある。図6の炉心の場合、制御棒第1グループを引き抜
くと、10個の起動領域中性子束検出器中、8a,8
b,8d,8e,8fで起動領域中性子束検出器8hと
同様の信号を検出する。したがって、検出器で計測した
炉周期の平均値をとるような操作では誤差が大きい。
【0012】本発明の目的は、制御棒のギャング操作を
実施した場合においても、炉周期を高精度で計測できる
炉周期計測装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、原子炉内
の炉心に配置された起動領域中性子束検出器の出力を入
力し、その出力に基づいて炉周期を求める手段と、前記
炉心の軸方向における制御棒の位置を入力し、前記制御
棒の中性子吸収材領域の前記炉心に最初に挿入される挿
入端部が前記起動領域中性子束検出器の設置レベル付近
に来たとき、前記炉周期を補正する手段とを備えたこと
によって達成できる。
【0014】
【作用】制御棒の中性子吸収材領域の炉心に最初に挿入
される挿入端部が起動領域中性子束検出器の設置レベル
付近を通過するときに、炉周期を補正するので、精度の
高い炉周期を得ることができる。
【0015】
【実施例】本発明の一実施例である炉周期計測装置が組
み込まれた原子炉出力制御装置の概要を図3に基づいて
説明する。この炉周期計測装置は、制御棒ギャング操作
を行なう場合の炉周期を計測するのに好適なものであ
る。
【0016】原子炉出力制御装置は、炉周期計測装置1
0,出力制御装置20,制御棒駆動制御装置45を備え
る。なお、40は沸騰水型原子炉の原子炉容器である。
炉心41は、原子炉容器40内に設置されている。出力
制御装置20及び制御棒駆動制御装置45は、原子炉出
力を制御する手段である。
【0017】原子炉出力を調整するための制御棒7は炉
心41内に挿入されている。また、炉心41の半径方向
に配置される複数の起動領域中性子束検出器(SRN
M)8も炉心41内に配置されている。これらの起動領
域中性子束検出器8は、炉心軸方向に所定の高さで一個
所設けられる。
【0018】炉周期計測装置10は、入力した起動領域
中性子束検出器8の出力信号16に基づいて炉周期の逆
数である炉周期信号24を出力する。炉周期の逆数は、
実質的に炉周期を現す情報である。出力制御装置44
は、炉周期信号24に基づいて制御棒操作要求信号及び
炉心流量調整要求信号の少なくとも1つを出力する。制
御棒操作要求信号は制御棒駆動制御装置45に対して出
力され、炉心流量調整要求信号は図示していない再循環
流量制御装置に対して出力される。制御棒操作要求信号
は、制御棒操作量を規定する。炉心流量調整要求信号
は、炉心流量調整量を規定する。制御棒駆動制御装置4
5が制御棒操作要求信号を入力したとき、これから操作
する制御棒が制御棒選択装置47によって特定される。
すなわち、制御棒選択装置47は、操作する制御棒を特
定する操作制御棒信号51を制御棒駆動制御装置45に
出力する。操作制御棒信号51は、炉周期計測装置10
にも伝えられる。制御棒駆動制御装置45は、操作制御
棒信号51によって特定された制御棒7の制御棒駆動量
を制御棒操作要求信号に基づいて決定する。制御棒操作
監視装置46は、決定された制御棒駆動量が適切である
ことを確認する。制御棒駆動制御装置45は、制御棒操
作監視装置46によって操作の適切性が確認された後、
モータ駆動制御回路48に対して制御棒駆動信号を出力
する。制御棒駆動装置42はモータ駆動の制御棒駆動装
置であり、モータ43の回転により制御棒7を上下に移
動させる。モータ43は、モータ駆動制御回路48の出
力信号に基づいて回転角が制御される。制御棒位置検出
回路49は、モータ43の回転角を検出し、この回転角
に基づいて炉心軸方向における制御棒7の位置を検出す
る。制御棒駆動制御装置45は、制御棒位置検出回路4
9で検出された制御棒位置を示す制御棒位置信号18を
入力し制御棒7が制御棒操作要求信号に対応した移動量
に達したとき当該制御棒の移動を停止させる。制御棒位
置信号18は、制御棒7の中性子吸収材領域の端部のう
ち最初に炉心41に挿入される端部(挿入端部)の位置を
示している。以下、炉心軸方向における制御棒7の位置
とは、上記挿入端部の位置を意味する。
【0019】炉心41内における起動領域中性子束検出
器8及び外部中性子源9の配置の詳細を図4に示す。1
0個の起動領域中性子束検出器8a〜8j及び5個の外
部中性子源9a〜9eが図4のようにユニット5間に配
置される。10個の起動領域中性子束検出器8a〜8j
は、A〜Dの4つのグループに分けられている(図4参
照)。すなわち、起動領域中性子束検出器8b,8g及
び8hはAグループ、起動領域中性子束検出器8a,8
eおよび8fはBグループ、起動領域中性子束検出器8
c及び8jはCグループ、及び起動領域中性子束検出器
8d及び8iはDグループをそれぞれ形成する。起動領
域中性子束検出器8a〜8jは、出力信号16a〜16
jを出力する。炉心軸方向における外部中性子源9a〜
9eの設置レベルは、起動領域中性子束検出器8a〜8
jのそのレベルと同じである。炉心41も、図6と同様
に、4体の燃料集合体6を含む複数のユニット5を有す
る。また、本実施例において、ギャング操作を行なう制
御棒のグループは、図6と同様に設定されている。
【0020】ここで、図2を用いて、炉周期計測装置1
0について説明する。炉周期計測装置10は、起動領域
中性子束検出器8の個数に等しい数の炉周期計測器10
A(本実施例では10個),演算器21a〜21d及び
演算器22を有する。演算器21aはAグループに属す
る3つの炉周期計測器10Aのそれぞれの出力である炉
周期の逆数20のうちで最も大きな炉周期の逆数を選択
し炉周期信号23aとして出力する。炉周期信号23a
も、炉周期の逆数である。Aグループに属する3つの炉
周期計測器10Aは、Aグループに属する3つの起動領
域中性子束検出器8b,8g及び8hの出力信号16
b,16g,16hのうちの1つを入力する。同様に、
演算器21bはBグループに属する3つの炉周期計測器
10Aのそれぞれの出力のうちで最も大きな炉周期の逆
数を選択し炉周期信号23bとして、演算器21cはC
グループに属する3つの炉周期計測器10Aのそれぞれ
の出力のうちで最も大きな炉周期の逆数を選択し炉周期
信号23cとして、及び演算器21dはDグループに属
する3つの炉周期計測器10Aのそれぞれの出力のうち
で最も大きな炉周期の逆数を選択し炉周期信号23dと
して出力する。
【0021】操作員の監視用の情報として、各起動領域
中性子束検出器に基づいた炉周期を表示することもでき
るが、普通は、各グループの炉周期信号23a〜23d
を表示装置(図示せず)に表示する。
【0022】更に、演算器22は、炉周期信号23a〜
23dを入力し、これらの信号のうち2番目に大きな炉
周期信号を選択し炉周期信号24として出力する。2番
目に多きな炉周期信号24を出力する理由は、1個の起
動領域中性子束検出器8が故障して極端な値を出力した
場合にも対応できるようにするためである。演算器22
から出力された炉周期信号24は、表示装置に表示する
とともに、制御棒引き抜き阻止信号及び原子炉スクラム
信号を自動的に発する安全系に伝達する。
【0023】前述した炉周期計測器10Aの構成を図1
を用いて説明する。炉周期計測器10Aは、1個の起動
領域中性子束検出器8の出力信号に基づいて炉周期を計
算するものである。起動領域中性子束検出器8の出力1
6の値をnとする。出力16は、減算器32で積分器1
1の出力を減算した後、積分器11に入力される。積分
器11は、その出力に基づいて信号n1 を出力する。演
算器12は、入力した信号n1及び出力16により、
(n−n1)/nの計算を行なう。(n−n1)は、(数
1)の微分値dn/dtを表す。上記計算の結果として
演算器12から出力される信号17は(数1)より炉周
期Tの逆数を表す。補正装置13は、この信号17に演
算器14で算出した補正定数kを乗じて信号17を補正
し、補正により得られた信号19を出力する。
【0024】補正定数kの特性は、演算器14のメモリ
(図示せず)に記憶されている。制御棒7の上端と起動
領域中性子束検出器8の相対位置に対する補正定数kの
特性の一例を図5に示す。補正定数kは、通常は1であ
り、起動領域中性子束検出器8に隣接するユニット5内
に挿入される制御棒7の先端が、その起動領域中性子束
検出器8の近傍に位置するときにk<1となる。制御棒
7の先端と起動領域中性子束検出器8との相対位置に対
する補正定数kの関係は、解析及び実測値から求めるこ
とができる。また、この関係を学習機能により更新する
ことも可能であり、精度を一層向上できる。演算器14
は、制御棒位置検出回路49で測定された制御棒位置信
号18、及び操作制御棒信号51を取り込む。
【0025】炉周期計測装置10は、10個の起動領域
中性子束検出器8にそれぞれに1つずつ対応して設けら
れる。このため、各炉周期計測装置10は、対応する起
動領域中性子束検出器8に隣接する4つのユニット5内
にそれぞれ挿入される制御棒7(合計4体)の制御棒位
置を検出する4つの制御棒位置検出回路49からそれぞ
れ出力された制御棒位置信号18を入力する。このた
め、操作された制御棒7が隣接する4つのユニット5の
うちどのユニット5内に挿入されている制御棒7かを特
定しないと補正定数kが定まらない。補正定数kの特性
は、上記4体の制御棒7毎に上記メモリに記憶されてい
る。操作された制御棒7を特定するために、演算器14
は、操作制御棒信号51を取り込む。上記メモリには、
更に、該当する起動領域中性子束検出器8の炉心軸方向
における位置が記憶されている。操作制御棒信号51を
取り込んだ演算器14は、操作制御棒信号51によって
特定された制御棒7に対する補正定数kの特性をメモリ
から呼び出す。同時に、演算器14は、特定された制御
棒7の制御棒位置信号18で示される制御棒の軸方向位
置とメモリに記憶されている起動領域中性子束検出器8
の炉心軸方向における位置との距離を求める。演算器1
4は、次に、呼び出された補正定数kの特性を用い、求
められた距離に対する補正定数kを求める。得られた補
正定数kは補正装置13に入力される。
【0026】補正装置13から出力された信号19は、
減算器33で積分器15の出力を減算された後、積分器
15に入力される。起動領域中性子束検出器8の出力信
号16は微小な変動成分を含んでいるため、信号19は
振動する。積分器15のフィルタは、この振動を防ぐた
めに設けられている。積分器15の出力は、炉周期Tの
逆数の信号20である。積分器11及び15における時
定数T1,T2は、例えばT1=1秒,T2=6秒とする。
この信号20は、演算器21a〜21dのうち該当する
演算器に入力される。
【0027】本実施例は、ギャング操作される制御棒7
が、起動領域中性子束検出器8の近傍を通るときに、こ
の起動領域中性子束検出器8の出力16を該当する補正
定数kを用いて補正するので、精度の高い炉周期信号2
4を得ることができる。
【0028】また、図3の原子炉出力制御装置は、高精
度の炉周期に基づいて原子炉出力を制御するので、原子
炉の起動時間を著しく短縮できる。
【0029】制御棒ギャング操作を適用し精度の高い炉
周期信号を得る他の実施例を以下に説明する。本実施例
は、起動領域中性子束検出器8の配置に特徴がある原子
炉の構成である。本実施例は、図3に示す沸騰水型原子
炉,原子炉出力制御装置を備えているが、原子炉の構造
及び炉周期計測装置の構成が前述した実施例と異なって
いる。まず、本実施例で用いられる炉周期計測装置は、
前述した炉周期計測装置10の構成のうち図1に示す補
正装置13及び演算器14を有していない(後述の図1
1に示す炉周期計測装置10Bの構成と同一)。本実施
例における原子炉は、図4に示す炉心構成を有し、10
個の起動領域中性子束検出器8a〜8j及び5個の外部
中性子源9a〜9eが図4のようにユニット5間に配置
される。本実施例における炉心の詳細構成を、図9に示
す。本実施例では、図4に示す起動領域中性子束検出器
の4つのグループ毎に、炉心軸方向において、起動領域
中性子束検出器8の設置レベルを変えている。
【0030】図9において、6は燃料集合体、30b,
30d,30jは起動領域中性子束検出器挿入管、31
b,31d,31jは計装用ケーブルである。起動領域
中性子束検出器挿入管30b,30d,30jは隣接す
るユニット5の燃料集合体6間に配置され、起動領域中
性子束検出器8b,8d,8jは対応する起動領域中性
子束検出器挿入管30b,30d,30j内に設置され
る。計装用ケーブル31b,31d,31jは、対応す
る起動領域中性子束検出器挿入管30b,30d,30
j内に布設され、対応する起動領域中性子束検出器8
b,8d,8jに接続される。以上の構成は、他の起動
領域中性子束検出器においても同じである。
【0031】本実施例では、グループAに属する起動領
域中性子束検出器8bは外部中性子源の設置高さと同じ
高さに、グループDに属する起動領域中性子束検出器8
dはグループAのそれよりも約30cm上方に、グループ
Cに属する起動領域中性子束検出器8jはグループDの
それよりも更に約30cm上方に設置される。図示されて
いないが、グループBに属する起動領域中性子束検出器
はグループAのそれよりも下方約30cmに設置される。
このような起動領域中性子束検出器に配置することによ
って、前述したように、図3に示した炉周期計測装置1
0から補正装置13及び演算器14を取り除いた従来の
炉周期計測装置を用いても、炉周期を比較的精度良く計
測できる。
【0032】図10には、制御棒引き抜き第1グループ
の複数の制御棒7に対するギャング引き抜き操作を行な
ったときの、AからDの各起動領域中性子束検出器グル
ープに対するそれぞれの炉周期の時間変化を示す。グル
ープCに属する起動領域中性子束検出器の近傍に位置す
る制御棒7は操作されないのでほぼ正しい炉周期を計測
する。一方、他のグループの炉周期は、近傍の制御棒が
起動領域中性子束検出器付近を通過するときに実際より
短い炉周期となる。しかし、グループ毎の起動領域中性
子束検出器の高さが異なるため、各グループ間で最短の
炉周期を観測する時刻がずれる。起動領域中性子束検出
器の設置高さが同一である従来技術では、グループA,
B,Dの各起動領域中性子束検出器は図10に示すグル
ープAの起動領域中性子束検出器と同様の信号を検出す
るため、上記した従来の炉周期計測装置を用いると、誤
った短い炉周期のために安全系が作動し、起動操作に支
障をきたす恐れがある。本実施例によれば、従来の炉周
期計測装置を用いても、この炉周期計測装置で得られる
炉周期は、図10の太線のようになり、極端に短い局所
的な炉周期を観測しなくなる。本実施例の利点は、単純
な構成にある。特に、炉心軸方向において、あるレベル
に設置された起動領域中性子束検出器の代りに炉心軸方
向に移動できる中性子源領域中性子束検出器を使用して
いる原子炉では、機器に対する大きな変更を行なうこと
なく適用することが可能である。反面、十分な精度が必
要な場合には中性子束検出器の間隔を60cmほどにしな
ければならず、その場合には中性子源位置から中性子束
検出器が遠ざかるため、中性子束検出感度が低下する欠
点がある。
【0033】この問題点を改良した本発明の他の実施例
を図11及び図12に基づいて説明する。本実施例にお
ける原子炉出力制御装置を図11に示す。この構成にお
いて、図3に示す構成と同じ構成は同一の符号を付して
いる。その原子炉出力制御装置を用いて、図12に示す
制御棒の駆動制御を行なう。炉周期計測装置10Bは、
炉周期計測装置10から補正装置13及び演算器14を
取り除いた構成を有する。起動領域中性子束検出器8
a,8hは同じ高さに設置してある。残りの起動領域中
性子束検出器も同様である。制御棒7a,7hは、それ
ぞれ起動領域中性子束検出器8a,8hの近傍に位置す
る図6に示す制御棒操作第1グループに属する制御棒で
あり、制御棒操作第1グループ内の異なるサブグループ
に属するものである。制御棒駆動制御装置45の指令に
基づいてまず制御棒7hが操作される。制御棒7hが6
0cm程引き抜かれたところで、制御棒駆動制御装置45
の指令に基づいて制御棒7aが制御棒7hと同じ速度で
引き抜きを開始する。以後、制御棒7a,7hは同速度
での引き抜きが同時に行なわれる。すなわち、制御棒7
a,7hは炉心軸方向においてずれた状態で引き抜かれ
る。このような制御棒操作は、制御棒選択装置47に、
各制御棒操作グループ毎にグループ内に含まれる各制御
棒に対しても引き抜き順序を規定したシーケンス及び軸
方向における制御棒間のずれの距離を設定しておき、制
御棒駆動制御装置45がその引き抜き順のシーケンス及
び制御棒位置検出回路49により検出された制御棒位置
18を入力することによって行なわれる。
【0034】以上の制御棒制御によっても、制御棒のギ
ャング操作を行なう際に精度の高い炉周期を得ることが
できる。また、中性子束検出感度が低下しない。
【0035】図2の構成のうち炉周期計測器10Aから
補正装置13及び演算器14を取り除いた構成である炉
周期計測装置10を用いた場合でも、起動領域中性子束
検出器の近傍を制御棒が通過した影響を受ける起動領域
中性子束検出器グループが4つのグループのうち最大で
も1グループとなるように、制御棒のサブグループ化を
行なう。
【0036】このような本実施例によれば、起動領域中
性子束検出器の設置レベルをずらした場合と同様に、制
御棒のギャング操作を行なう際に精度の高い炉周期を得
ることができる。また、中性子束検出感度が低下しな
い。操作員の監視する制御盤の表示装置(図示せず)
に、各起動領域検出器グループの炉周期とともに、どの
起動領域中性子束検出器の近傍を制御棒上端が移動中で
あるかについての情報を表示すれば、操作員は現象をよ
り正しく把握することができる。本実施例では、同一制
御棒操作グループ内の複数の制御棒7を制御棒上端位置
の異なるサブグループにわけて駆動したが、異なる制御
棒操作グループに属する複数の制御棒を同時に同一速度
で駆動しても、同じ効果が得られる。
【0037】本実施例の効果は、炉周期計測装置のロジ
ックを特別に変えることなく制御棒ギャング操作時の炉
周期を正しく計測できることである。また、単純に制御
棒引き抜きグループを細分化して対応したときと比べ
て、短時間で原子炉を起動できる利点がある。
【0038】図3に示す炉周期計測装置10の他の実施
例である炉周期計測装置28を図13に基づいて説明す
る。
【0039】16a〜16jは、図2に示すように起動
領域中性子束検出器8a〜8jの出力信号である。25
a〜25jは、図1に示した炉周期の逆数である信号1
7を得る演算器(図1の減算器32,積分器11及び演
算器12に対応)である。これまで述べたように、起動
領域中性子束検出器は炉心41内で局所的に配置されて
いるため、制御棒7を駆動したことに起因する中性子束
の変化は、炉心全体の平均的な中性子束の変化と全く同
じ様には変化しない。特に起動領域中性子束検出器の近
傍を制御棒上端が通過したときにおいて、それらの間に
おける差異が大きい。そこで、制御棒7を操作したとき
に信頼性の高い中性子束信号を選択して、その中性子束
信号に基づいて炉周期を算出する。演算器27は、制御
棒位置情報または制御棒動作情報18を取り込んで、予
め与えてある起動領域中性子束検出器の位置情報と比較
して、演算器25a〜25jから出力された炉周期の逆
数である信号17a〜17jの中から信頼性の高い信号
を選択し、平均化操作をして原子炉の炉周期26を出力
する。この炉周期計測装置28においては、平均化操作
において、飛び抜けて外れている信号が1つあれば誤信
号として削除することによって更に信頼性を向上させる
こともできる。本実施例の特徴は、局所的な情報を失う
代わりに、炉心全体の炉周期を精度良く計測できること
にある。
【0040】以上説明した実施例は、制御棒を下方に引
き抜くBWRに適用したものであるが、制御棒を上方に
引き抜く加圧水型原子炉(PWR)にも適用できる。こ
の場合には、制御棒上端ではなく制御棒下端の位置が起
動領域中性子束検出器の側を通過したか否かが判断の基
準となる。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、原子炉起動時に複数の
制御棒を同時に操作する制御棒ギャング操作を実施した
場合に、炉周期を高精度で計測できる。従って、原子炉
起動時間を著しく短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な一実施例である図2の炉周期計
測装置に用いられる炉周期計測器の構成図である。
【図2】本発明の好適な一実施例である炉周期計測装置
の構成図である。
【図3】図2の炉周期計測装置が用いられる原子炉出力
制御装置の構成図である。
【図4】炉心に配置された起動領域中性子束検出器のグ
ループを示す説明図である。
【図5】補正定数kの値の一例を示す説明図である。
【図6】沸騰水型原子炉の炉心の概略構成を示す説明図
である。
【図7】炉心軸方向における起動領域中性子束検出器及
び外部中性子源の設置位置を示した説明図である。
【図8】図6における第1グループの制御棒を全挿入か
ら全引き抜きにした場合の起動領域中性子束検出器8h
及び8jの出力信号及び炉心平均中性子束の解析値を示
す特性図である。
【図9】本発明の他の実施例における炉心の局部斜視図
である。
【図10】図9の実施例において、制御棒引き抜き第1
グループの制御棒を操作したとき、各グループの起動領
域中性子束検出器に対して得られた炉周期の時間変化を
示した特性図である。
【図11】本発明の他の実施例である原子炉出力制御装
置の構成図である。
【図12】図11の実施例による制御棒ギャング操作を
示した説明図である。
【図13】図3の炉周期計測装置の他の実施例の構成図
である。
【符号の説明】
5…ユニット、6…燃料集合体、7…制御棒、8,8a
〜8j…起動領域中性子束検出器、10,10B…炉周
期計測装置、10A…炉周期計測器、11,15…積分
器、12,14…演算器、13…補正装置、21a〜2
1d,22…演算器、40…原子炉容器、41…炉心、
42…制御棒駆動装置、44…出力制御装置、45…制
御棒駆動制御装置、49…制御棒位置検出回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有田 節男 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所エネルギー研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原子炉内の炉心に配置された起動領域中性
    子束検出器の出力を入力し、その出力に基づいて炉周期
    を求める手段と、前記炉心の軸方向における制御棒の位
    置を入力し、前記制御棒の中性子吸収材領域の前記炉心
    に最初に挿入される挿入端部が前記起動領域中性子束検
    出器の設置レベル付近に来たとき、前記炉周期を補正す
    る手段とを備えたことを特徴とする炉周期計測装置。
  2. 【請求項2】前記中性子吸収材領域の前記挿入端部が前
    記起動領域中性子束検出器の設置レベル付近に来たこと
    を、入力した前記炉心の軸方向における制御棒の位置に
    基づいて判定する手段を備えた請求項1の炉周期計測装
    置。
  3. 【請求項3】原子炉内の炉心に配置された起動領域中性
    子束検出器の出力を入力して炉周期を出力する炉周期計
    測装置と、前記炉周期に基づいて原子炉出力を制御する
    手段とを備え、前記炉周期計測装置は、炉心軸方向にお
    ける制御棒の位置に応じて補正された前記炉周期を出力
    することを特徴とする原子炉出力制御装置。
  4. 【請求項4】炉心内に挿入される複数の制御棒と、前記
    炉心内に配置されて炉心軸方向での設置レベルが異なる
    複数の起動領域中性子束検出器とを備えたことを特徴と
    する原子炉。
  5. 【請求項5】起動操作を含む原子炉反応度制御時におい
    て、制御棒先端の高さが異なる複数本の制御棒を、同時
    に同一速度で駆動操作することを特徴とする制御棒操作
    方法。
JP43A 1992-11-30 1992-11-30 炉周期計測装置 Pending JPH06167595A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009150704A (ja) * 2007-12-19 2009-07-09 Global Nuclear Fuel-Japan Co Ltd 冷温臨界試験方法および試験装置
JP2020197462A (ja) * 2019-06-03 2020-12-10 三菱重工業株式会社 炉物理検査装置、炉物理検査システム及び炉物理検査方法

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