JPH0627327B2 - Ib族金属の付着方法 - Google Patents

Ib族金属の付着方法

Info

Publication number
JPH0627327B2
JPH0627327B2 JP11942788A JP11942788A JPH0627327B2 JP H0627327 B2 JPH0627327 B2 JP H0627327B2 JP 11942788 A JP11942788 A JP 11942788A JP 11942788 A JP11942788 A JP 11942788A JP H0627327 B2 JPH0627327 B2 JP H0627327B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copper
metal
substrate
group
precursor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP11942788A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6411975A (en
Inventor
デヴイド・ブラース・ビーチ
ジヨセフ・マーチン・ジヤシンスキイ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
International Business Machines Corp
Original Assignee
International Business Machines Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by International Business Machines Corp filed Critical International Business Machines Corp
Publication of JPS6411975A publication Critical patent/JPS6411975A/ja
Publication of JPH0627327B2 publication Critical patent/JPH0627327B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C16/00Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes
    • C23C16/06Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the deposition of metallic material
    • C23C16/18Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the deposition of metallic material from metallo-organic compounds
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic Table or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
    • H01L21/30Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26
    • H01L21/31Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26 to form insulating layers thereon, e.g. for masking or by using photolithographic techniques; After treatment of these layers; Selection of materials for these layers
    • H01L21/3205Deposition of non-insulating-, e.g. conductive- or resistive-, layers on insulating layers; After-treatment of these layers
    • H01L21/32051Deposition of metallic or metal-silicide layers

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)
  • Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、第IB族の金属、とくにCu、Ag、Auの
化学的気相成長(CVD)に関するものであり、さらに
具体的には、熱CVDまたは放射線CVDを用いて、非
常に高品質の被膜を低温で形成できるという、改良され
たCVD法に関するものである。
B.従来技術 気相から金属を付着させる方法は、多くの産業とくにエ
レクトロニクス産業で重要である。エレクトロニクス産
業では、銅、銀、金、タングステン等の金属を用いた金
属付着がしばしば行なわれる。具体的に言うと、相互接
続配線や、半導体チップ、回路、パッケージの実装にこ
れらの金属がしばしば使用される。これらの金属のもう
一つの用途は、バイア、トレンチ、その他の凹部や段付
き構造への付着である。このような要件や使用法は、半
導体工業で絶縁層中の開口を介して多段相互接続を設け
なければならない実装に見られる。
マイクロ・エレクトロニクス回路や実装の環境では、下
側にある層の必要な特性を保持するために低温処理が必
要とされる場合がよくある。たとえば、大部分の感光性
レジストは、約175℃以上の温度にさらすと、その露
光、現像、パターン形成の能力が失われてしまう。もう
一つの例として、ポリイミドなど大部分のポリマー層
は、その望ましい特性を維持するために、そのポリマー
のガラス転移温度よりも低い処理温度を必要とする。し
たがって、温度の影響を受けやすい特性をもつ他の層の
存在下でも使用できる十分に低い温度で金属線を付着で
きる技術を実現することが重要である。
マイクロエレクトロニクス産業でも、他の産業と同様
に、不規則な表面形状をもつ基板上に付着を行なわなけ
ればならない場合もある。たとえば、半導体構造中で、
不規則な表面を画定する段差をもつものも含めて、非平
面状の表面に相互接続配線を設けなければならない場合
がしばしばある。共形付着、すなわち不規則な基板上へ
の連続した層の付着を行なう技術が求められている。共
形付着が必要とされるこの種の環境では、蒸着やスパッ
タリングなどの技術は使えない。この目的には、化学的
気相成長(CVD)法が好ましい。しかし、金属のCV
Dは、広く知られているものの、とりわけ下記の理由か
ら余り行なわれてこなかった。すなわち、被膜の品質が
劣り、高い処理温度が必要であり、付着した被膜に不純
物その他の欠陥が取り込まれ、金属錯体の蒸気を分解せ
ずに運搬することができず、かつ付着系で使用する前駆
物質が不安定である。大抵の場合、優れた導電性をもつ
被膜を付着させることが望ましい。すなわち、被膜は炭
素および酸素による汚染が最小でなければならない。現
在知られているCVD法は、とくに非常に高品質の被膜
を提供する点で成功していない。当技術では、熱および
レーザによる気相からの金属付着が試みられてきた。今
までに発表された研究では、一般にその揮発性前駆物質
が市販品として容易に入手できる金属と元素の化合物、
通常は金属アルキル化物または金属カルボニル化物が記
載されている。たとえば、クロムはクロムカルボニルか
ら付着され、カドミニウムはジメチルカドミニウムから
付着される。これらの物質は、金属のマスクなし書込
み、マイクロエレクトロニクス回路の製造、金属配線の
修理、および金属マスクの修理に使われてきた。
これまでにCVD法による付着が成功を収めていないか
なり重要な金属は銅である。その理由の一つは、適当な
前駆物質がないためだと思われる。というのは、銅カル
ボニルは実際上存在せず、また銅アルキル化物は重合体
で非揮発性だからである。Applied Physical Letters、
46(2)、1985年1月15日、204ページに所
載のF.A.ハウル(Houle)等の論文には、揮発性の
銅配位化合物を使った銅のレーザ誘起CVDが記載され
ている。前駆物質は、ビス(1、1、1、5、5、5−
ヘキサフルオロ−2、4−ペンタンジオネート)銅(I
I)、CuHFであった。ハウル等が指摘しているよう
に、この同じ化合物が、低圧系を用いた熱CVD法によ
って銅被膜を作成するのにも使われた。
銅の熱CVDは、CuClやCu(C5722など
他の前駆物質を使ったものが以前に報告されている。塩
化第一銅系は、還元剤として水素を加える必要があり、
400ないし1200℃で作用する。反応生成物は銅と
塩化水素であり、この反応の妥当と考えられる反応機構
は、両方の反応剤の解離的化学吸着とそれに続く表面反
応によってHClを生じ、次いでそれが脱離するという
ものである。銅アセチルアセトナートから銅を付着する
ときも、大抵の場合は水素が必要である。一般にこれら
の供給源から銅を形成する場合、抵抗率の高い不適切な
物質が生じる。
ガラス表面に金属を形成する技術を記載したもう一つの
参照文献は、G.R.ブレア(Blair)の米国特許第4
321073号である。この参照文献では、ガラス繊維
を金属で被覆するために、金属を含む化合物をガラス繊
維上でレーザ光線で解離させることを記載している。こ
の参照文献では、様々なクラスの有機遷移金属錯体、配
位化合物、金属ハロゲン化物が記載され、放射エネルギ
ー・ビームを用いてガラス基板を加熱し、金属を含む化
合物を解離させることを対象としている。
一般的に金属を含む化合物を加熱して金属で被覆するこ
とを記載したその他の参照文献には、米国特許第343
8805号、第4478890号、第4574095号
がある。最初の特許では、基板の存在下で金属塩/ホス
フィン錯体を加熱して銅などの金属を被覆する。第2の
特許は、Ni−オレフィントリフルオロホスフィン錯体
を加熱して分解させ、ニッケルを被覆することを記載し
ている。最後の特許はPdを含む化合物の蒸気をレーザ
光で照射しまたはレーザ加熱した基板にさらして、化合
物の蒸気を還元しPdにするという、Pdシードを用い
たCu付着法を記載している。
C.発明が解決しようとする課題 従来技術では一般に、銅などの金属のCVDが望ましい
ことは認めているものの、以前に試みられてきた前駆物
質や技法は上記のような理由で成功を収めていなかっ
た。具体的に言うと、これらの従来技術は、非現実なほ
ど高い処理温度を必要とするか、あるいは炭素や酸素で
汚染された被膜を生じる。とくに塩化物の前駆物質を使
用する場合は高い処理温度が必要であり、アセチルアセ
トナート前駆物質を使用する場合は、多量の炭素または
酸素あるいはその両方を含む被膜が付着された。
したがって、本発明の主目的は、高品質の被覆が低温で
付着できる、銅および他の第IB族の金属の改良された
CVD法を提供することにある。
本発明の他の目的は、高品質で優れた表面形状をもつC
u、Ag、Au被覆を付着させる改良されたCVD法を
提供することにある。
遷移金属を付着させるための低温要件を充たすには、有
機金属化合物の分解を用いるのが最も容易である。しか
し、銅などある種の金属では、有機銅化合物が不安定
で、非揮発性のオリゴマーやポリマーを形成する傾向が
あるために、それが難しい。たとえば2元アルキル銅錯
体は、化合物が十分な揮発性をもつには低すぎる温度で
自己触媒分解を起こしてアルカンまたはアルケンと銅を
生じる。したがって、基板に達する前駆物質が非常に少
なく、大量の反応剤が失われてしまう。2元アリル銅錯
体の場合は、安定性はやや高いが、オリゴマー構造であ
るためにその揮発性は低く、運搬される前に分解が起こ
ってしまう。この場合も、基板に達する反応剤の量は不
十分である。
本発明の他の目的は、上段で述べた問題がなく、熱CV
D法およびレーザCVD法で使用できる、一群の前駆化
合物を提供することにある。
本発明の他の目的は、熱CVD法および放射線CVD法
で、高品質の銅および第IB族金属を低温で付着するの
に使用できるユニークな一群の前駆化合物を提供するこ
とにある。
本発明の他の目的は、Cu、Ag、Auの熱CVD法お
よび光CVD法用の改良された一群の前駆物質を提供す
ることにある。
本発明の他の目的は、付着される層が高品質で優れた表
面形状を示し連続的であるという、基板上でのCu、A
g、Au層の熱CVD法および放射線CVD法を提供す
ることにある。
本発明の他の目的は、基板上に高品質の共形付着を行な
う、様々な形状の基板上にCu、Ag、Au被膜を付着
させる改良された技法を提供することにある。
本発明の他の目的は、半導体デバイスおよび半導体構造
の製造と処理に直接適用でき、チップのメタライゼーシ
ョンや導線の修理などの用途に適している、Cu、A
g、Auを付着させるための改良された熱CVD法およ
び放射線CVD法を提供することにある。
本発明の他の目的は、温度に対して非常に敏感な特性を
もつ基板に被覆を付着できるのに十分な低温度に付着の
温度を調整できる、改良されたCu、Ag、Auの熱C
VD法および放射線CVD法を提供することにある。
D.問題点を解決するための手段 本発明は、広義には、周期律表第IB族の金属、具体的
にはCu、Ag、Auをあらゆるタイプの基板上で低温
で高品質に付着させるための、熱誘起CVD法および放
射線誘起CVD法を記載するものである。熱CVD法
は、広義には、基板または前駆物質あるいはその両方を
加熱する任意の種類の装置を含み、コールドウォール反
応器などの標準的熱反応器、ならびに基板または気体状
前駆物質あるいはその両方を加熱するのに(レーザ光線
などの)ビームを使用する放射線反応器をそれに含める
こともできる。しかし、当技術では、これらの技法を別
々に扱って熱CVD法では熱反応器(第1図)を使用
し、放射線CVD法では、第2図に示すようなビーム装
置を使用するのが普通である。
本発明の付着技術では、こうした第IB族の金属を付着
させるための前駆物質として使用できる分子の発見に基
づいている。本発明はまた、付着される金属被膜の品質
が前駆分子錯体中の金属の酸化状態に依存するという発
見に基づいている。すなわち、前駆錯体中の金属の酸化
状態が+1であり、従来技術の前駆物質で使われていた
通常の酸化状態(+2)と異なっている。
これらのCVD法では、前駆物質はシクロペンタジエニ
ル環、中性の2電子供与性配位子、および+1酸化状態
の第IB族金属(Cu、Ag、Au)を含む化合物であ
る。2電子供与性配位子は、3価のホスフィン、アミ
ン、アルシンからなる群から選択する。シクロペンタジ
エニル環の代わりに、この環の誘導体を使ってもよく、
環上の置換基としては、アルキル基、ハロゲン基、疑似
ハロゲン基から選んだものが含まれる。したがって熱C
VDおよび放射線CVD用の前駆物質は、ホスフィン配
位子などの2電子供与性配位子で配位された第IB族金
属のシクロペンタジエニル錯体である。銅を付着させる
ための適当な前駆錯体の例として、トリアルキルホスフ
ィン(シクロペンタジエニル)銅(I)錯体を用いて、
約120ないし220℃の温度で分析上純粋な銅を付着
させることに成功した。
通常のCVD法では、付着させる基板を反応器に入れ
て、前駆錯体の蒸気を分解させるのに十分な温度にまで
加熱する。それらの蒸気を反応器に導入して基板の近傍
に運ぶと、蒸気はそこで分解して第IB族金属を付着さ
せる。分解は、最初の2電子供与性ホスフィン配位子の
解離とそれに続く第IB族金属のシクロペンタジエニル
配位子による還元を含むと考えられる。シクロペンタジ
エニル配位子は、第IB族金属に電子1個を与えて、そ
れを基板上に付着させる。この過程中に、シクロペンタ
ジエニル配位子が二量体化によって除去され、安定で揮
発性の分子となって炭素原子を一緒に運び去る。
複数の基板に低温で高品質のほぼ純粋な銅を付着させる
他の前駆物質は知られていない。既知のすべての銅付着
用前駆物質は分析上純粋な銅をもたらさず、その代わり
付着される金属中に配位子、炭素、酸素を含む銅をもた
らす。その上、この前駆物質を使う場合は、付着される
銅被覆中にリンが全くまたはごく少量しか現われない。
この分解反応の低温化学機構、付着される金属を+1酸
化状態で使用すること、およびシクロペンタジエニル環
が二量体化して清浄な金属を付着させる安定で揮発性の
分子を生成する際の化学機構は、すべて従来技術で教示
も示唆もされていず、本発明者の実験によって初めて発
見された特徴である。
金属、半導体、絶縁体、ポリマー、セラミックなどを含
めて任意の種類の基板が使用できる。熱反応器CVD系
では、分解反応が基板で起こることが好ましく、したが
って基板を前駆錯体の分解温度を超える温度まで加熱す
ることが好ましい。放射線CVD法では、(レーザ光線
などの)放射線を用いて、前駆物質の分解が基板で起こ
るように基板を加熱するのが好ましい。放射線の波長
が、電子遷移により前駆分子に吸収されて、光化学的変
化を起こし、分解過程を改変させるような波長である場
合に付着される被膜の品質は、放射線を使って基板また
は気体状前駆物質あるいはその両方を加熱だけするとき
(すなわち光化学的変化が起こらないとき)に形成され
る被膜ほど良くはないことがある。
これらのCVD法を使って、基板上にCu、Ag、Au
のブランケット付着を行ない、また基板の選択された領
域へのこれらの金属の付着、あるいはレジスト材料など
のマスク材料を通した付着を行なうことができる。さら
に、これらの方法は、金属を凹部、トレンチ、バイア中
にまた段差のある表面上に連続層として付着させる共形
付着を行なうことができる。
これらおよびその他の目的、特徴、利点は、好ましい実
施例に関する下記のより具体的な説明から明らかになる
はずである。
E.実施例 本発明は、広義には、CVDプロセスを熱または放射線
で誘起できる、CuならびにAg、Auなど第IB族の
金属のCVDに関するものである。一般に付着を行なう
べき基板を加熱して、基板で分解反応を行なわせる。前
述のように気体状前駆物質を気相中で紫外線によって光
化学的に分解させる場合に付着する被膜の品質は、基板
表面または気相中で熱により分解反応を行なうときほど
よくはならないことがある。一般に、前述のような分解
反応の場合、付着する被膜の純度は優れたものになる。
適切な熱CVD法では、装置は普通コールドウォール装
置であり、その中で前駆錯体の蒸気が基板に衝突して、
そこで分解し金属を付着させる。本発明に基づく放射線
CVD法では、放射線を基板表面に当てて表面を加熱す
るのが好ましい。放射線が気体状の前駆物質に吸収され
て、その光化学的変化を起こさせる場合、付着する被覆
中に不純物が含まれることがあり、その品質は余りよく
ならない。「放射線による」という言葉は、基板または
気体状前駆物質あるいはその両方を加熱するのに使用で
きる任意の種類の放射線を指し、たとえば光および電子
ビームがそれに含まれる。すなわち、たとえば赤外線を
使って気体状の前駆物質を加熱するときのように、放射
線を使って熱CVDを行なうことができる。放射線の波
長が前駆物質中で光化学的変化を起こさせるような波長
である場合、熱以外の作用が存在し、それが分解生成物
を変質させて被膜の純度を下げることがある。好ましい
実施例では、レーザで光を発生させ、それを集束させて
基板に当て、気体状前駆物質が分解するのに十分な温度
にまで基板を加熱させる。
本発明に基づく分解では、独特の前駆錯体を使用する。
この錯体は、シクロペンタジエニル環と2電子供与性配
位子と、+1酸化状態の第IB族遷移金属とを含む。シ
クロペンタジエニル環の誘導体には、アルキル基、ハロ
ゲン基、および疑似ハロゲン基を含む群から選択した置
換基が含まれる。当業者なら承知しているように、アル
キル基には、たとえばメチル基(CH)、エチル基
(C25)、プロピル基(C37)、ブチル基(C
49)などが含まれる。2電子供与性配位子は、シクロ
ペンタジエニル金属錯体に安定性を付与して、錯体が分
解せずに輸送できるようにするもので、3価のホスフィ
ン、アミン、およびアルシンから成る群から選択した配
位子である。高品質の銅被膜のCVD用の前駆物質の一
例は、トリエチルホスフィン(シクロペンタジエニル)
銅(I)である。この錯体は、G.ウィルキンソン(Wi
lkinson)等がJournal of Inorganic Nuclear Chemistr
y誌、2、32、(1956年)に報告しているよう
に、1956年にウィルキンソンが初めて調製したもの
である。
式C55CuL(ただしLは2電子供与性配位子)で表
わされる化合物を合成する系統的方法は、F.A.コッ
トン(Cotton)とT.J.マークス(Marks)がJournal
of American Chemical Society誌、92、5114、
(1970年)に解説しているように、1970年にマ
ークスとコットンによって開発された。マークスとコッ
トンは、その論文中で、一酸化炭素とイソシアン酸メチ
ルのシクロペンタジエニル銅錯体が、室温で放置した溶
液から金属銅を析出し、亜リン酸トリメチル錯体が室温
で固体からゆっくりと銅を析出すると報告している。ホ
スフィン錯体と分解生成物については何も触れられてい
ない。
安定性の順序は、配位子のシグマ供与体能力と強い相関
関係をもつように見える。このことは、これらの分解反
応の律速段階が2電子供与性配位子の解離であることを
示唆している。あとで詳しく考察するように、トリエチ
ルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリブチルホス
フィンのシクロペンタジエニル銅付加物を、CVDによ
り高純度の銅被膜を付着させるのに使った。これらの化
合物はすべて、150−220℃の温度範囲で銅を析出
し、かつ真空系中で分解せずに輸送するのに十分な蒸気
圧をもつ。前述のように、これらのシンクロペンタジエ
ニル銅(I)付加物は、コットンとマークスの技法によ
って調製できる。溶媒とホスフィンを変えたこの方法の
修正法により、今までに報告されていないトリメチルホ
スフィン誘導体が調製される。溶媒はヘキサンからジエ
チルエーテルとに代え、ホスフィンはトリエチルホスフ
ィンからトリメチルホスフィンに代える。この方法の残
りの部分は、コットンとマークスが記載したものと全く
同じである。
これらの化合物はすべて、ペンタハプトシクロペンタジ
エニル環をもつ「半サンドイッチ」構造(5個の炭素原
子がすべて遷移金属に結合している)をもつ。シクロペ
ンタジエニル銅(I)錯体のトリエチルホスフィン誘導
体の構造は、次式の通りである。
以下のこれらの前駆物質の分解についての考察では、付
着すべき金属がCuであると仮定する。金属がAgやA
uなど第IB族の他の金属である場合にも、同様の分解
過程が起こる。すなわち、すべてのC55CuL化合物
の分解構造は、律速段階として配位子Lを失い、続いて
不安定なシクロペンタジエニル銅化学種が形成され、そ
れが銅−炭素結合のホモリシス開裂によって分解する。
前駆物質の安定性の順序は、2電子供与性配位子のシグ
マ供与体能力と強い相関関係をもつように見える。供与
性配位子の解離後、16電子を含むC55Cu部分が速
やかに分解する。Cu+1はシクロペンタジエニル環の電
子を付加してCuに変換され、その後二量体化によっ
てシクロペンタジエニル配位子が除去されて、安定な揮
発性分子となり、炭素原子を運ぶ。安定性の傾向と証拠
から、この分解の有機生成物は9、10−ジヒドロフル
バレンであることが示唆される。そのことからさらに、
アルキルホスフィン(シクロペンタジエニル)銅錯体の
分解機構が、分子の表面吸着と解離による遊離のアルキ
ルホスフィンと付着された不安定なシクロペンタジエニ
ル銅の生成であることが示唆される。それに続いて有機
ラジカル部分が結合し、次いでそれが脱離して純粋な銅
被膜を残す。
前述のように、これらの第IB族の金属は、金属や、シ
リコンなどの半導体や、SiO2などの絶縁体や、ポリ
マーを含めて、様々なタイプの基板に付着できる。一般
に遷移金属の表面は他の金属を付着する触媒となり、分
解反応を起こすのに加熱は余り必要でない。
前駆物質の分解は大体70℃で始まるが、基板で十分に
高い成長速度にするには一般にやや高い温度(少なくと
も約120℃)が必要である。トリアルキルホスフィン
(シクロペンタジエニル)銅(I)錯体から銅を付着さ
せるには、約250℃までの温度が使われてきた。温度
が高すぎると、気相中で好ましくない前駆物質の分解が
起こり、付着した被膜に不純物が混入する恐れが生じ
る。こうした高温では、付着した被膜中でホスフィンと
炭化水素の2次的分解が起こるものと思われる。さら
に、低い成長温度(120−250℃)は、大部分のポ
リマーのガラス転移温度よりも低いので、大部分のポリ
マー基板上での成長を行なわせるのに十分な低さであ
る。その上、120−250℃の温度は、レジスト材料
が変質する温度(約175℃)よりも低い。
一般に、これらの金属のCVDには真空系を使用する。
系内の圧力は重要ではなく、10−100ミリトルの動
作圧力を用いた。こうした圧力は前駆錯体の蒸気圧によ
って決まり、不活性なキャリア・ガスを加えて全圧を高
めることもできるが、必ずしもそうする必要はない。
下記の例からわかるように、付着の時間と温度に応じた
厚さをもつ高品質の金属被膜が付着できる。約500オ
ングストロームないし4.5ミクロンの連続被膜が付着
された。こうした被膜の導電性は、厚さが増すにつれ
て、粒界で散乱する電子が減少するために、一般に増加
する。これは、これらの金属の特性である。したがっ
て、厚さ約1000オングストローム以上の被膜が、デ
バイス用には最も適している。
CVD装置 Cu、Ag、Auなどの第IB族金属のCVD用の代表
的な装置を、第1図および第2図に示す。第1図に示し
たものは、これらの金属の熱CVDに適したCVD反応
器である。反応器10は、真空室12、シーリング用O
リング16でそれと分離された支持ホルダ14、それに
様々な真空室12の真空度を実現するための弁20とポ
ンプ(図示せず)を含むポンプ装置18から構成され
る。銅塊などの基板ホルダ22で基板24を保持する。
ホルダ22は、ヒータ26を用いてたとえば抵抗加熱法
で加熱する。基板ホルダの温度を測定し、したがって基
板24の大体の温度を求めるために、ホルダ22に熱電
対ワイヤ28を設ける。やや高い温度で昇華して、付着
すべき金属を含む気体状前駆物質を生成する化合物30
を、真空室12の底部に置く。このタイプの装置は当技
術で周知であり、本発明に基づく熱CVD法を実施する
のに使用できる様々な構造の代表例である。
操作に際しては、化合物30を反応室12に装入し、約
10-3トルの真空を加えて反応室を清浄化する。その後
圧力を分解に適した約10-1トルまで上げる。前述のよ
うに、系内の圧力は重要ではない。
化合物30は室温で固体であり、室温でミリトル程度の
蒸気圧をもつ。これらの化合物は空気中で幾分安定であ
り、不活性雰囲気下で反応室12に装入する必要はな
い。妥当な輸送速度を得るため、反応器12の外壁を普
通約70℃に加熱する。トラップ付き拡散ポンプ真空シ
ステムを用いて反応器を減圧し、次に基板を所期の温度
(約150−220℃まで加熱する。この時、化合物3
0が昇華しその蒸気が、過熱された基板24の近くに輸
送される。こうすると、気体状前駆物質の分解が始ま
り、基板24上に金属が付着し始める。付着は一般にす
べての前駆錯体が運ばれるまで続き、通常は15−30
分である。未反応の前駆錯体は反応器とポンプの間のパ
イプ内で凝縮し、より揮発性の高い生成物は液体窒素ト
ラップで捕捉して後で分析することができる。
第2図は、レーザを放射線源とした放射線CVDシステ
ムを示したものである。さらに詳しく言うと、反応室3
2には窓34がついており、その窓を通してレーザ38
からビーム36が反応室32に入る。レーザ出力はレン
ズ40で集束されて、付着が起きる基板42に照射され
る。ボート44に固体化合物46を入れ、それが昇華し
て気体状前駆物質48を生成する。
操作に際しては、集束レーザ光線が基板42の表面に当
たってそれを加熱し、基板表面で気体状前駆物質の分解
を起こさせるのに十分な温度にまで基板温度を高める。
レーザ光の波長は、一般にそれが基板に吸収されて基板
を加熱するような範囲となるように選ぶ。放射線の波長
を、気体状前駆物質が気体の状態で分解するほど短くし
ないことが好ましい。すなわち一般に、レーザ波長は可
視光または赤外線の範囲とすべきであり、紫外線の範囲
とすべきではないということになる。紫外波長は十分に
短くて、こうした気体状前駆分子に吸収されてしまう。
下記の例からわかるように、約350nmないし赤外線
領域の波長を普通使用する。
操作に際しては、ポンプ・システム(図示せず)を用い
て反応室32を減圧し、蒸気48の輸送速度を高めるた
め、反応室の壁面を幾分加熱する。レーザを動作させる
と、基板表面42が加熱されて気体状前駆物質がそこで
分解し、基板表面に金属を付着させる。ポンプ・システ
ムを使って気体状の副生成物を除去し、高純度の付着を
行なうことができる。
例 下記の例は、熱反応器CVD法および放射線CVD法を
用いて、様々な基板上に銅を付着させた例である。付着
する金属がAgやAuの場合でも、同じ一般原理を使
い、同じ結果が生じるはずである。
例I 1インチのシリコン・ウェハ上に500オングストロー
ムのCr被膜を蒸着させ、このウェハを第1図に示した
反応器の基板ホルダ22に取りつけた。空気に混ぜた2
00mgのトリエチルホスフィン(シクロペンタジエニ
ル)銅(I)を反応器に装入した。反応器を密閉し、反
応器の外側に氷水浴を置いた。反応器を圧力10-3トル
まで減圧し、基板ホルダ22を温度215℃に加熱し
た。氷水浴の代わりに70℃の湯浴を置いた。この温度
変化で反応器内の圧力が102ないし10-1トルに上昇
し、ほとんど瞬時に銅の付着が観測された。30分後
に、すべての前駆化合物の輸送が完了した。装置に気体
を充填し放置して室温まで冷却させた。得られたC
u被膜は厚さ4.4ミクロンで、オージェ分光測光法で
不純物が検出されず、抵抗率は(4点プローブで測定し
て)2.02±0.05マイクロオーム・cmであった
(Cuの体積抵抗率は1.70マイクロオーム・cmであ
る)。
例II Siウェハを熱酸化し、続いてパターン形成して様々な
幅の一連のトレンチを設けた。ウェハ上に200オング
ストロームのバリア層をスパッタした。例Iの一般的手
順に従って、温度175℃に加熱した基板に1.3ミク
ロンのCu被膜を付着させた。付着後、ウェハを切開し
て走査顕微鏡写真をとった。この顕微鏡写真は、連続し
た多結晶Cu被膜と、1×2ミクロンのトレンチへの優
れた共形付着とをはっきり示していた。被膜の抵抗率は
2.1マイクロオーム・cmであった。
例III Siウェハ上に500オングストロームのCr層を付着
させ、Cr層の上面に5.5ミクロンのポリイミド層を
付着させた。ポリイミド層をパターン付けして、幅5ミ
クロンのトレンチの底部でCr層を露出させた。再度第
1図の装置を使って例Iの一般的手順に従った。ただ
し、基板温度は150℃とした。Cr層上に2000な
いし3000オングストロームのCu層を付着させた。
ポリイミド上にはほとんど付着はなく、ポリイミド上に
核形成に対する熱バリアが存在することを示している
(基板温度を上げた場合、レーザによるポリイミド全体
への付着が起こることになる)。
例IV 透明な窓34を備えた真空容器32(第2図)に、トリ
エチルホスフィン(シクロペンタジエニル)銅(I)2
0mgを密封した。容器を排気し、容器に入れたシリコ
ン・ウェハ42にAr−CW(514nm)レーザを5
分間照射した。ウェハ上および窓に銅の着色スポットが
観測された。スポットの厚みは約1.5ミクロン、直径
約300ミクロンであった。レーザ出力は5×10
ット/cmであると推定された。オージェ分析によれ
ば、スポットは銅であり、不純物は検出できなかった。
SiO2基板でも同様の結果が得られた。これらの結果
は、このCu供給源を回路の修理に使用できることを実
証している。
例V 例IVの一般的手順に従って、ただし付着速度を上げるた
め容器32を70℃に加熱して、狭い固定レーザ光線3
6のもとで容器を並進移動させることにより、ポリイミ
ドで覆われたシリコン・ウェハ上に銅線を「書き込ん
だ」。銅線の典型的な幅は10ミクロン、厚さ1ミクロ
ンであった。オージェ分析によれば、銅線中に不純物は
検出できなかった。これらの結果は、レーザ付着温度を
高くすると、例IIIで述べた表面選択性に打ち勝つこと
を示し、この化合物を使って熱に敏感な基板に電子回路
を「書き込める」ことを実証している。
例VI 前の例(IV、V)は、前駆錯体トリエチルホスフィン
(シクロペンタジエニル)銅(I)からレーザ波長(た
とえば514nm)を用いて、それを前駆物質ではなく
基板に吸収させ、Cuを光熱的に付着させるものであっ
た。本例では、紫外レーザ波長(248、308nm)
を用いて、それを前駆物質に強く吸収させ、前駆物質を
光化学的に分解させる。レーザによるすべての光化学的
付着の例では、反応室32を70℃に加熱して、前駆物
質の蒸気圧を高め、付着速度を上げた。紫外線レーザ・
パルスはCu付着を行なうことができるが、得られる被
膜は、熱CVD法または光熱法で付着した被膜ほど高純
度ではない。
この前駆物質が強く吸収する248nmで動作するエキ
シマ・レーザを使ったマスク投影法により、Siウェハ
上にパターン付けされた銅線を付着させた。典型的な条
件は、出力密度約150mJ/cmで5Hzで500パ
ルスであり、均一に分布した500−1000オングス
トロームの粒子からなる厚さ約1500オングストロー
ムの被膜を生成した。248nmのエキシマ光から付着
させた銅の厚さは自己限定的ではないように思われた。
2500レーザ・パルスで、高さ2ミクロンの構造が生
じた。銅の薄い付着膜は輝く赤銅色であったが、露光時
間を長くして厚さが増すにつれて、被膜は目に見えて凹
凸かつ暗色になっていった。2ミクロンの構造の形状
は、主として5000オングストロームの粒子から成
り、それが互いに少し融合して数ミクロンの凹凸を形成
している。粒子の融合は、強にエキシマ・レーザ・パル
スの照射中にピーク温度が上がり流動性が僅かだったこ
とを示すものと思われる。この構造は、前駆物質の蒸気
に吸収されないレーザ波長(514nm)を用いて熱付
着させた材料が開放成層構造をとることと対比される。
オージェ深度プロフィルは、付着層が銅と炭素の混合物
で、リンは検出されないことを示唆している。観測され
る金属品質は、ホスフィン配位子がきれいに遊離した
が、シクロペンタジエニル配位子がトラップまたはレー
ザによる断片化を起こしたものとして説明し得る。この
説明は、まずホスフィン配位子が解離し、続いてシクロ
ペンタジエニル配位子の除去により銅が還元されるとい
う提案されている熱分解の経路と合致している。炭素不
純物が不定形炭素として取り込まれたのか、それとも完
全なシクロペンタジエン錯体の形なのかは決定されなか
った。
高さ2ミクロンの構造の平均成長速度は、レーザ・パル
ス当たり8オングストロームであるが、分解の始めに誘
導期間またはゆっくりした成長の期間があるように思わ
れる。30ナノ秒のレーザ・パルス幅の間だけ成長が起
こると仮定すると、レーザ・パルス当たり材料の単層が
数層成長することは、平均成長速度が毎秒約3×10
ミクロンの場合に相当する。どの熱化学プロセスでも、
必ず、エキシマ・レーザ・パルスの幅より長い「冷却」
時間を通じて材料の成長が見られるので、この数字が恐
らく成長速度の上限と思われる。これらの結果は、分解
が気相中で起こっているのか、それとも吸着された層中
で起こるかを判定するには不十分である。レーザ・パル
ス当たり単層が数層という観測された成長速度はどちら
の場合にも得られるからである。数百ミリトルの動作圧
力で予想される衝突速度は、レーザ・パルスの継続期間
中(単層当たり5−10マイクロ秒)に吸着される前駆
物質を供給するには不十分であるが、レーザ・パルス相
互間の時間に表面吸着層を飽和させるには十分と思われ
る。また、付着分子当たり約100個の入射光子が、気
相前駆物質を可能にすることにも注意されたい。照射付
着中に中程度の空間解像度が得られることは、表面から
離れた所での気相解離ではなくて、表面またはその近傍
での分解による成長の占める度合が大きいことを示唆し
ている。気相解離によるものなら、幅広い構造のない付
着膜しかできないはずである。
エキシマ・レーザによる付着が、物質内でのレーザ光の
吸収とそれに続く熱分解によるものかどうか調べるた
め、銅とシリコンはなお強く吸収するが、前駆物質蒸気
によるレーザの吸収は1桁減少する308nmで動作す
るXeClエキシマ・レーザを用いて実験を繰り返し
た。200mJ/cmの出力密度で、シリコン上または
シリコン上の2000オングストロームのSiO2上に
限定厚さ約1000オングストロームの被膜を成長させ
た。オージェ分光測光法で決定した銅被膜の組成は、炭
素約65%と銅約35%で、リンや酸素は検出されなか
った。308nmで照射した場合、最初にSiまたはS
iO2の表面を損傷させてから初めて付着が起こるとい
うはっきりした証拠があった。一方、248nmのエキ
シマ照射では、シリコン表面に対する明白な損傷なしに
銅被膜が生成された。248nmでの吸収が完全に有機
金属前駆物質中で起こっているのか、それとも(大量の
炭化水素を含む)汚染された銅被膜での吸収が重要な役
割を果たすのかは断言できない。
熱(光熱も含む)による銅の付着も紫外レーザによる付
着も、トリエチルホスフィン(シクロペンタジエニル)
銅(I)で初めて実証された。この揮発性有機金属化合
物は、150℃できれいに分解して銅を生じ、熱に敏感
な材料のメタライゼーションに使用できる。
熱CVDで付着させた銅被膜を、オージェ分光測光法、
電気抵抗の測定、透過型電子顕微鏡(TEM)写真によ
って特性を決定した。最初の約200オングストローム
をスパッタした後、多くのオージェ・スペクトルは銅被
膜内に不純物が存在することを示した。4点抵抗テスタ
を用いて、厚さ4.4ないし0.3ミクロンの6個の被
膜の抵抗率を測定した。これらの被膜の平均抵抗率は
2.05±0.05マイクロオーム・cmでバルク銅の抵
抗率(1.7マイクロオーム・cm)よりも少しだけ高か
った。165℃で付着させた典型的な被膜では、結晶粒
が緊密に充填され、粒界に沈澱は生じない。平均粒径は
0.8ミクロンで、300−400℃でスパッタ付着さ
せた被膜に匹敵する。
蒸着やスパッタリングではなくCVDで金属を付着させ
る主な理由は、CVDでは、サブミクロン級のサイズに
なることもあるバイア・ホールを含めて、すべての表面
を共形的に覆うことができることである。共形性をテス
トするため、様々な寸法の一連のトレンチをパターン付
けした酸化シリコン・ウェハをTiNの薄いシード層に
よってスパッタし、熱CVDによって180℃で1.3
ミクロンの銅を付着させた。次にウェハを割裂してトレ
ンチを露出させ、走査顕微鏡(SEM)写真をとった。
それらの写真には、優れた段差被覆をもつ、幅5ミクロ
ン深さ2ミクロンのトレンチ、および非常に共形性の優
れた完全に「塞がれ」た幅1ミクロン深さ2ミクロンの
トレンチが写っていた。表面の凹凸は2000−300
0オングストローム程度であった。
当業者なら気付くように、銅の熱CVDおよび光熱CV
Dでは最高品質の被膜が生成されるが、これらの気体状
前駆物質とプラズマ付着を併用することもできる。ただ
し、プラズマ法を用いて付着させた被膜の品質は同じほ
ど良いとは期待できない。
やはり当業者なら気付くように、本発明の改良された方
法で付着させた金属は、様々の目的に使用できる。たと
えば、相互接続の書込み、回路の修理、接点の付着など
である。さらに、現在アルミニウムのCVD用の供給源
が存在するので、銅をドープしたアルミニウム導体を作
って、アルミニウムCVD被膜の電気移動特性を向上さ
せることが可能である。アルミニウムのCVDに使用す
る前駆物質と本発明で記載した前駆物質とは互いに両立
できるので、CuとAlの同時付着が可能であると思わ
れる。CVDによるアルミニウムの付着の一例として、
米国特許第3375129号を参照する。この特許に
は、水素アルミニウムのアミン錯体の熱で分解する蒸気
が記載されている。Al層とCu層を交互に付着させ、
次にアニールとしてCu−Al導体を形成することがで
きる。
本発明を実施するに際して、様々な種類の基板上にCu
および他の第IB族金属を付着させるための熱反応器C
VD法ならびに光熱CVD法と光化学CVD法を記載し
た。具体的に言うと、これらの金属の付着に適している
装置には様々なタイプのものがある。Cu、Ag、Au
の付着用の特定の例は、第1図および第2図に示してあ
る。本発明をその特定の実施例に関して説明してきた
が、当業者には自明なように、本発明の精神および範囲
から逸脱することなく、様々な変更を加えることができ
る。たとえば、約250℃以下の温度について述べた
が、必要ならそれらの温度を上げてもよい。ただし、こ
れらの金属被膜を500℃以下の温度で付着させたとき
結晶粒の成長は認められなかったので、付着のためにそ
れより高い基板温度を使用する理由はないと思われる。
低温プロセスの一つの利点は、熱に敏感な基板上に付着
が行なえ、気体状前駆物質が2次分解する機会がほとん
どなく、したがって高純度の被膜が付着できることであ
る。ただし、温度、圧力、不活性気体の使用、ガス流量
などの動作パラメータは本発明の範囲内で変更できるこ
とを認識されたい。さらに、たとえばアルキル基の代わ
りにアリル基やH置換基など、シクロペンタジエニル環
上に他の置換基も使用できることに注意されたい。
F.発明の効果 本発明を用いると、低温で高品質の金属被膜を形成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の原理に基づいて熱CVDに使用でき
る様々な種類の装置の一つの概略図である。 第2図は、本発明の原理に基づいて放射線CVDを実施
するのに使用できる様々な種類の装置の一つの概略図で
ある。 10……反応器、12……真空室、14……支持ホル
ダ、16……Oリング、18……ポンプ装置、20……
弁、22……基板ホルダ、24,42……基板、26…
…ヒータ、28……熱電対ワイヤ、30,46……化合
物、32……反応室、34……窓、36……レーザ・ビ
ーム、38……レーザ、40……レンズ、44……ボー
ト、48……気体状前駆物質。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シクロペンタジエニル環、2電子供与性配
    位子、および+1の酸化状態のIB族金属を含む前駆物
    質の気体を基板上で分解するステップを含む、IB族金
    属の付着方法。
  2. 【請求項2】上記シクロペンタジエニル環がアルキル、
    ハライド、および擬似ハライド基からなる群より選ばれ
    た置換基を有する、特許請求の範囲第(1)項記載のIB
    族金属の付着方法。
  3. 【請求項3】上記2電子供与性配位子が、3価のホスフ
    ィン、アミン、およびアルシンからなる群より選ばれ
    た、特許請求の範囲第(1)項記載のIB族金属の付着方
    法。
  4. 【請求項4】シクロペンタジエニル環、2電子供与性配
    位子、および+1の酸化状態のIB族金属を含むIB族
    金属の前駆物質と他の金属の前駆物質との混合気体を基
    板上で分解することにより上記IB族金属と上記他の金
    属との合金を基板上に付着させる方法。
JP11942788A 1987-06-30 1988-05-18 Ib族金属の付着方法 Expired - Lifetime JPH0627327B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US6869587A 1987-06-30 1987-06-30
US68695 1987-06-30

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6411975A JPS6411975A (en) 1989-01-17
JPH0627327B2 true JPH0627327B2 (ja) 1994-04-13

Family

ID=22084156

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11942788A Expired - Lifetime JPH0627327B2 (ja) 1987-06-30 1988-05-18 Ib族金属の付着方法

Country Status (6)

Country Link
EP (1) EP0297348B1 (ja)
JP (1) JPH0627327B2 (ja)
AU (1) AU609493B2 (ja)
CA (1) CA1332036C (ja)
DE (1) DE3868724D1 (ja)
ES (1) ES2030109T3 (ja)

Families Citing this family (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5019531A (en) * 1988-05-23 1991-05-28 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Process for selectively growing thin metallic film of copper or gold
DE3828211A1 (de) * 1988-08-16 1990-02-22 Schering Ag Verfahren zur haftfesten abscheidung von silberfilmen
US5108983A (en) * 1989-11-21 1992-04-28 Georgia Tech Research Corporation Method for the rapid deposition with low vapor pressure reactants by chemical vapor deposition
KR940002439B1 (ko) * 1990-03-09 1994-03-24 니뽄 덴신 덴와 가부시끼가이샤 금속 박막 성장방법 및 장치
EP0528795A1 (en) * 1990-04-30 1993-03-03 International Business Machines Corporation Apparatus for low temperature cvd of metals
ATE115648T1 (de) * 1990-07-27 1994-12-15 Kali Chemie Ag Verfahren zur abscheidung einer kupfer enthaltenden schicht ii.
DE4122449A1 (de) * 1990-07-27 1992-01-30 Kali Chemie Ag Verfahren zur abscheidung einer kupfer enthaltenden schicht i
JPH04232271A (ja) * 1990-07-27 1992-08-20 Kali Chem Ag 銅を含有する層の基板上への析出方法
US5273775A (en) * 1990-09-12 1993-12-28 Air Products And Chemicals, Inc. Process for selectively depositing copper aluminum alloy onto a substrate
US5096737A (en) * 1990-10-24 1992-03-17 International Business Machines Corporation Ligand stabilized +1 metal beta-diketonate coordination complexes and their use in chemical vapor deposition of metal thin films
US5145714A (en) * 1990-10-30 1992-09-08 Mcnc Metal-organic chemical vapor deposition for repairing broken lines in microelectronic packages
DE4113791A1 (de) * 1991-04-26 1992-10-29 Solvay Deutschland Verfahren zur abscheidung einer bor und stickstoff enthaltenden schicht
DE4222021C2 (de) * 1992-07-04 1994-06-23 Christian Dipl Chem Terfloth Verbindungen zur Abscheidung von Kupferschichten
US6461675B2 (en) * 1998-07-10 2002-10-08 Cvc Products, Inc. Method for forming a copper film on a substrate
US6190732B1 (en) 1998-09-03 2001-02-20 Cvc Products, Inc. Method and system for dispensing process gas for fabricating a device on a substrate
US6294836B1 (en) 1998-12-22 2001-09-25 Cvc Products Inc. Semiconductor chip interconnect barrier material and fabrication method
US6245655B1 (en) 1999-04-01 2001-06-12 Cvc Products, Inc. Method for planarized deposition of a material
US6627995B2 (en) 2000-03-03 2003-09-30 Cvc Products, Inc. Microelectronic interconnect material with adhesion promotion layer and fabrication method
EP1180553A1 (en) * 2000-08-15 2002-02-20 Air Products And Chemicals, Inc. CVD process for depositing copper on a barrier layer
US6444263B1 (en) 2000-09-15 2002-09-03 Cvc Products, Inc. Method of chemical-vapor deposition of a material
US6550582B2 (en) * 2000-12-26 2003-04-22 Ncr Corporation Method and apparatus for processing a large number of items with a self-service checkout terminal
JP3920802B2 (ja) * 2003-03-28 2007-05-30 Jsr株式会社 配線、電極およびそれらの形成方法
DE10319454A1 (de) 2003-04-29 2004-11-18 Merck Patent Gmbh Dikupfer(I)oxalat-Komplexe als Precursor zur metallischen Kupferabscheidung
FR2880036B1 (fr) * 2004-12-23 2007-09-07 Commissariat Energie Atomique Procede de preparation de nonoparticules d'argent ou d'alliage d'argent dispersees sur un substrat par depot chimique en phase vapeur
DE102007012666A1 (de) * 2007-03-16 2008-09-18 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Hochdruckverschraubung
TWI426154B (zh) 2007-05-21 2014-02-11 Air Liquide 供半導體應用之新穎鈷前驅物
CN101680086B (zh) 2007-05-21 2012-05-23 乔治洛德方法研究和开发液化空气有限公司 用于半导体领域的新型金属前体
CN112204168A (zh) * 2018-06-13 2021-01-08 巴斯夫欧洲公司 产生包含金属或半金属的膜的方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4348428A (en) * 1980-12-15 1982-09-07 Board Of Regents For Oklahoma Agriculture And Mechanical Colleges Acting For And On Behalf Of Oklahoma State University Of Agriculture And Applied Sciences Method of depositing doped amorphous semiconductor on a substrate
JPS6066896A (ja) * 1983-09-16 1985-04-17 インタ−ナショナル ビジネス マシ−ンズ コ−ポレ−ション 基体に金属銅を付着するための方法
US4720560A (en) * 1984-10-25 1988-01-19 Morton Thiokol, Inc. Hybrid organometallic compounds, particularly for metal organic chemical vapor deposition
DE3510982A1 (de) * 1985-03-22 1986-09-25 Schering AG, Berlin und Bergkamen, 1000 Berlin Herstellung metallischer strukturen auf nichtleitern
CA1292646C (en) * 1985-07-03 1991-12-03 Michael A. Tenhover Process for the production of multi-metallic amorphous alloy coatings

Also Published As

Publication number Publication date
CA1332036C (en) 1994-09-20
DE3868724D1 (de) 1992-04-09
EP0297348B1 (en) 1992-03-04
AU609493B2 (en) 1991-05-02
AU1850388A (en) 1989-01-05
ES2030109T3 (es) 1992-10-16
EP0297348A1 (en) 1989-01-04
JPS6411975A (en) 1989-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4948623A (en) Method of chemical vapor deposition of copper, silver, and gold using a cyclopentadienyl/metal complex
JPH0627327B2 (ja) Ib族金属の付着方法
CA2067565C (en) Deposition of tungsten
TW434690B (en) Methods for preparing ruthenium oxide films
EP0554246B1 (en) Cvd of metal films from beta-diketonate complexes
EP0498269B1 (en) Volatile liquid precursors for the chemical vapor deposition of copper
EP0252667B1 (en) Chemical vapour deposition methods
US5273775A (en) Process for selectively depositing copper aluminum alloy onto a substrate
US20090004385A1 (en) Copper precursors for deposition processes
EP0909985A1 (en) Photolithographic processing method and apparatus
JPH0649944B2 (ja) 銅薄膜の選択蒸着の可能な銅錯体と、その蒸着法ならびに薄膜の選択エッチング法
JPS60254614A (ja) 光誘導による導電性ケイ化チタンフイルムの化学蒸着法
JPH04318170A (ja) 銅金属フィルムの選択溶蝕法
Dupuy et al. Laser induced deposition of copper from (triethylphosphine) cyclopentadienylcopper (I)
JPH0772351B2 (ja) 金属薄膜選択成長方法
JP2009033125A (ja) 気相成長を介して連続的な銅薄膜を形成する方法
KR20080101893A (ko) 금속막의 형성 방법
JP2980645B2 (ja) 金属薄膜の形成方法
EP0466320B1 (en) Process for preparing a semiconductor device including the selective deposition of a metal
EP0135179B1 (en) Process for depositing metallic copper
JP3194256B2 (ja) 膜成長方法と膜成長装置
Lehmann et al. Liquid precursor two‐step aluminum thin‐film deposition on KrF‐laser patterned palladium
JP2887240B2 (ja) 薄膜成長方法および装置
Meunier et al. Excimer laser-induced metallization for Si and GaAs Microelectronics
JP3176088B2 (ja) 堆積膜形成法