JPH06272475A - 泥水管延長装置 - Google Patents

泥水管延長装置

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Publication number
JPH06272475A
JPH06272475A JP8925093A JP8925093A JPH06272475A JP H06272475 A JPH06272475 A JP H06272475A JP 8925093 A JP8925093 A JP 8925093A JP 8925093 A JP8925093 A JP 8925093A JP H06272475 A JPH06272475 A JP H06272475A
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JP
Japan
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pipe
mud
sheath
muddy water
rotating body
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Application number
JP8925093A
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English (en)
Inventor
Kunimoto Kawamura
邦基 河村
Katsuhiro Ohashi
勝弘 大橋
Makoto Fukuda
誠 福田
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Mitsui Construction Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Construction Co Ltd
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】泥水シールド工法に用いる泥水管を延長するに
際し、泥水吐出圧力の損失なく、迅速に泥水管接続動作
を実行する。 【構成】送泥管7Aを受入自在な接続シリンダ35と、
接続管路機構120がそれぞれ設けられたステータフラ
ンジ15、16間に、その各々に1本の泥水管である単
管9を収容し得る鞘管17を複数有する回転体14を回
転自在に設け、接続管路機構120には、その内部12
sに泥水20が流通され得る可動パイプ12を突出後退
駆動自在に設けておき、回転体14の回転動作によって
鞘管待機位置ST1に位置決めされた鞘管17中の単管
9’を、可動パイプ12の突出駆動によって、送泥管7
A等の既設の泥水管に接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、泥水シールド工法によ
りトンネルを掘削構築する際に、シールド装置に接続し
て用いるに好適な泥水管延長装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、泥水シールド工法によるシールド
工事においては、シールド掘進に伴い、切羽保持や掘削
土砂の搬出の為に泥水を送泥、排泥する泥水管を遅滞な
く順次延長しなければならない。そこで、こうした送泥
管、排泥管等の泥水管を延長する作業を送排泥を停止す
ることなく行う為に、例えば特開昭 63-293298に示すよ
うに、敷設済の管の先端を延長装置に接続しておき、切
羽が1管長さ分だけ進行したところで、該敷設済の管が
接続された延長装置内に延長用の管を装填してこれを継
ぎ足すようにした、管延長装置が既に提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような泥
水管を継ぎ足すには、通常、敷設済みの管の先端の前方
側から延長用の新規な管を挿し込む形で、該敷設済みの
管と新規な管を接合するが、敷設済みの管は既にインバ
ート等に仮固定されていて動かないために、こういった
管延長装置においては、通常、新規な管を敷設済みの管
の開口先端の前方側に位置決めしておいてから、該新規
な管をその後方側に向けて移動させることによって敷設
済みの管に接合する形で行わなければならない。このよ
うに新規な管を接続するためには、泥水管延長装置の本
体を敷設済みの管に対して、これに継ぎ足される新規な
管の長さより大きく前進させて後、該本体を再び後退移
動させる形で2度前後に移動させるか、新規な管の移動
駆動機構を該本体内部に設けておいてこれを適宜駆動さ
せなければならないが、装置本体を2度前後に移動させ
るのは、その移動位置決めに時間がかかり、装置の動作
工程が煩雑である。一方、新規な管の移動駆動機構を本
体内部に設けてしまうと、該移動駆動機構が本体内部に
おいて泥水の流通を阻む形となり、泥水吐出圧力の損失
に繋がる、という不都合があって、何れの方法も芳しく
なかった。そこで本発明は、上記事情に鑑み、泥水シー
ルド工法に用いる為の送泥管、排泥管等の泥水管を延長
する際に、泥水吐出圧力の損失を生じることなく、敷設
済み泥水管と新規な泥水管の接続動作を迅速に実行し得
るようにした、泥水管延長装置を提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、第1の回
転体支持手段(16)と第2の回転体支持手段(15)
を、トンネル構築方向前後方向に所定の間隔をなす形で
設け、前記第1の回転体支持手段(16)に泥水管受入
機構(35)を、既設の泥水管(7A)の先端(9a)
を受入自在で且つ該泥水管(7A)をその軸心に沿って
摺動自在に支持し得るように設け、前記第2の回転体支
持手段(15)の前記泥水管受入機構(35)と対向し
た位置に、シールド機(2)に接続自在な接続管路機構
(120)を設け、前記第1の回転体支持手段(16)
と第2の回転体支持手段(15)の間に、その各々の内
部(17s)に泥水管(9)、(9’)が収容され得る
鞘管(17)を複数有する回転体(14)を、回転自在
に且つ該鞘管(17)を前記泥水管受入機構(35)と
前記接続管路機構(120)の間に選択的に位置決め自
在な形で設け、前記第1の回転体支持手段(16)と第
2の回転体支持手段(15)に、前記鞘管(17)に泥
水管(9)、(9’)を選択的に装填し得る装填手段
(26、27)を設け、前記接続管路機構(120)に
は、その内部(12s)に泥水(20)が流通され得る
管体(12)を、前記泥水管受入機構(35)と前記接
続管路機構(120)の間に位置決めされた鞘管(1
7)に向けて突出自在な形で設け、該管体(12)の突
出駆動により、該鞘管(17)に収容された泥水管
(9)、(9’)を、前記泥水管受入機構(35)に受
入れられた既設の泥水管(7A)に接続し得るようにし
て、構成される。なお、( )内の番号等は、図面にお
ける対応する要素を示す、便宜的なものであり、従っ
て、本記述は図面上の記載に限定拘束されるものではな
い。以下の作用の欄についても同様である。
【0005】
【作用】上記した構成により本発明は、泥水管受入機構
(35)に受け入れられた既設の泥水管(7A)を該泥
水管受入機構(35)に対して摺動させる形で、該泥水
管受入機構(35)と前記接続管路機構(120)の間
に位置決めされた鞘管(17)の後側に既設の泥水管
(7A)の先端(9a)を配置させると共に、装填手段
(26、27)を介して鞘管(17)に新たな泥水管
(9)、(9’)を装填し、該装填された泥水管
(9)、(9’)を回転体(14)の回転動作によって
泥水管受入機構(35)と接続管路機構(120)の間
に位置決めし、その状態で管体(12)を突出駆動する
と、該管体(12)が該泥水管(9)、(9’)を既設
の泥水管(7A)に向けて押す形で、該泥水管(9)、
(9’)を既設の泥水管(7A)に接続するように作用
する。
【0006】
【実施例】図1は泥水シールド工法により構築中のトン
ネルの一例を示す図、図2は本発明による泥水管延長装
置の一実施例を示す断側面図、図3は図2に示す泥水管
延長装置におけるIII、III矢視断面図、図4は図2に示
す泥水管延長装置の前部に位置する接続管路機構部分を
示す拡大図、図5は図2に示す泥水管延長装置における
敷設済み泥水管とこれに継ぎ足される新たな泥水管の接
続部を示す拡大図、図6は図5に示す敷設済み泥水管と
これに継ぎ足される新たな泥水管の接続状態を示す断側
面図、図7乃至図10は図2に示す泥水管延長装置内に
おける泥水管の延長方法を示す断側面図である。
【0007】泥水シールド工法により構築中のトンネル
1は、図1に示すように、その切削刃が円盤状に形成さ
れたシールド機であるシールド装置2により軟弱地盤で
ある地盤3中に掘削形成された坑道5を有しており、坑
道5は図1中矢印B方向側から矢印A方向側に向かって
未だ掘進中であることから、図1の左端部に示す切羽5
aが掘進先端として矢印A方向に前進し得る形の横転円
柱状に形成されて、セグメント等により覆工支持されて
いる。坑道5の図1下部に示すインバート5bには、シ
ールド装置2に動力を供給するための油圧モータや、裏
込注入設備、変電設備等が搭載された後続台車(図示せ
ず)が、該シールド装置2に接続された形で、適当なる
仮軌条6上に走行自在に支持されており、仮軌条6は前
記切羽5aの前進と共に図1矢印A方向に向かって延長
され得る形で、図1矢印A、B方向に伸延している。
【0008】坑道5中には、図1に示すように、泥水設
備7が、切羽5aの掘進と共にその矢印A、B方向長さ
が延長され得る形で設けられており、泥水設備7には、
泥水20を図1矢印A方向に圧送してシールド装置2内
の図1上部から切羽5aに泥水20を送給する形で送泥
管7A中に形成される送泥管路70と、該切羽5aに送
給された泥水20を掘削ズリと混合したものをシールド
装置2の図1下部から吐出してこれを除礫後、図1矢印
B方向に圧送し図1右部の坑口5c側に排出する形の図
示しない排泥管路との、泥水20の流通方向が相反する
2本の泥水管路が設けられている。なお、泥水設備7に
おける送泥管7Aと図示しない排泥管は、単に泥水20
の流通方向が相反する形で、両者は略同様に構成されて
いるところから、以下に述べる実施例においては送泥管
7Aとこれが形成している送泥管路70及びこれを延長
するための泥水管延長装置として管延長装置10につい
て述べ、排泥管とこれが形成している排泥管路について
はその詳細な説明及び図示を省略する。なお、排泥管を
延長するための泥水管延長装置の構成及びその坑道5中
への配設方向は以下に述べる管延長装置10と略同じで
あり、唯一泥水20の流通方向が相反する形になってい
る。
【0009】即ち泥水設備7には、図1に示すように、
前記送泥管路70を形成している送泥管7Aを延長させ
る為の泥水管延長装置である管延長装置10が、その内
部に既に敷設された、即ち既設の泥水管である送泥管7
Aの最先頭部分を収容して、該管延長装置10及びこれ
に接続されたフレキシブルパイプ11を介して前記シー
ルド装置2の切削刃側即ち切羽5a側に泥水20を加圧
送給自在な形で、坑道5中をトンネル軸方向である矢印
A、B方向に移動自在に設けられており、管延長装置1
0の矢印B方向側に示すその後側である図1右側には送
泥管7Aがそれぞれ、該管延長装置10と坑口5c側を
接続する形で既設されている。送泥管7Aは、鋼管等か
らなる単管9を一本の泥水管として、該単管9をトンネ
ル構築方向前後方向である図1矢印A、B方向に複数直
列に接続して構成されており、一本一本の泥水管である
各単管9は実施例においては、図2に示す所定の管外径
D1をなし且つ矢印A、B方向に図1に示す所定の長さ
L1(例えば実施例においてはL1=5.0〜6.0m)をな
す形に形成されている。送泥管7Aを構成している複数
の単管9は、インバート5b等に移動し得ない形で仮固
定されることにより既に敷設済状態にされており、これ
ら複数の単管9のうち最先頭位置の単管9には図2に示
すように、送泥管7Aの先端である開口端9aが、該開
口端9aを介して延長用の単管9’が継ぎ足されて、こ
れにより送泥管7Aが矢印A、B方向に延長され得る形
で、前記管延長装置10内に開口している。(なお、送
泥管7Aを構成している単管9と、これに新たに継ぎ足
される延長用の単管9’は全く同一の部材であるが、実
施例においては説明の都合上、これ等単管9、9’に異
なる附号を附して、これを区別するものとする。)一
方、管延長装置10の図1矢印A方向側に示すその前側
には可撓性を有する樹脂管等からなるフレキシブルパイ
プ11が、該管延長装置10と前記シールド装置2とを
接続する形で、該装置10の吐出口として、その内部1
2sに泥水20が流通され得る管体である可動パイプ1
2の矢印A方向側に示す吐出口12aに、継手12bを
介して接続装着されている。
【0010】管延長装置10は、図1に示すように、車
輪131等を介して前記仮軌条6上にここを走行自在な
形で支持された台座状のフレーム13を有しており、フ
レーム13上には、その各々が全体形状略円盤状に形成
された第1及び第2の回転体支持手段であるステータフ
ランジ16、15が、トンネル構築方向前後方向である
矢印A、B方向に所定の間隔をなす形で設けられてい
る。第1の回転体支持手段であるステータフランジ16
には、図2右下部に示すように、泥水管受入機構であり
その詳細を後述する接続シリンダ35が、所定のストロ
ークL2分だけ矢印A、B方向に移動自在な形で設けら
れており、接続シリンダ35は、その内側に形成された
内部空間35sが、泥水管挿通空間として、既設の泥水
管である送泥管7Aの先端である開口端9aを受入自在
で、且つ該送泥管7Aをその軸心に沿って摺動自在に支
持し得るように設けられている。一方、第2の回転体支
持手段であるステータフランジ15には、図2左下部に
示すように、ステータフランジ16側に設けられた接続
シリンダ35と対向した位置に、先に述べたように管延
長装置10における吐出口12aを形成するための可動
パイプ12を有する接続管路機構120が、該可動パイ
プ12の内部12sを介して前記送泥管路70を前記シ
ールド装置2に接続自在な形で設けられており、従っ
て、可動パイプ12の内部12sは、接続管路機構12
0に形成された泥水送水空間を構成する形になってい
る。
【0011】また、ステータフランジ16、15間に
は、回転体14が、トンネル軸心と平行な軸(即ち後述
する主軸21の軸心CT0)を回転中心として、図1矢
印M、N方向に回転自在に設けられており、回転体14
は、その各々の材軸方向をトンネル軸方向である矢印
A、B方向に向けて、その各々の内部に図3に示すよう
に各1本の単管9、即ち敷設済みの送泥管7Aに継ぎ足
されるべき継ぎ足し用の新たな単管9’が収容され得る
鞘管17を複数、実施例においては4本有している。回
転体14には、4箇所の鞘管待機位置ST1、ST2、
ST3、ST4が、図3に示すように、その各々の軸心
を同一円周上に並べた形で設定されており、4本の鞘管
17は、回転体14の回転によって、各鞘管待機位置S
T1、ST2、ST3、ST4のそれぞれに移動位置決
めされ得るようになっている。4本の鞘管待機位置ST
1、ST2、ST3、ST4のうち、図2下側又は図3
最下部に示す鞘管待機位置ST1は、図2に示すよう
に、前記接続シリンダ35が形成している泥水管受入機
構と、前記接続管路機構120の間に配置する形になっ
ており、従って回転体14の各鞘管17は、該接続シリ
ンダ35による泥水管受入機構と接続管路機構120と
の間に選択的に位置決めされ得る形になっている。
【0012】回転体14の各鞘管17は、図2に示すよ
うに、送泥管7Aを構成している1本1本の泥水管であ
る前記単管9の長さL1より若干小なる長さをなし、該
単管9の外径D1より若干大なる内径をなす形で形成さ
れた鋼管等により構成されており、各鞘管17は、その
矢印A、B方向両端に突出形成されたフランジ17a、
17aの各前後面が、その各々が全体形状略円盤状に形
成されて矢印A、B方向に所定の間隔で配設された一対
のロータフランジ18、19にそれぞれ固定装着された
形になっている。ロータフランジ18、19にはそれぞ
れ、鞘管装着用の孔18s、19sが、回転体14に設
けられた鞘管17の本数分だけ、即ち実施例においては
4ヶづつ矢印A、B方向にそれぞれ貫通形成されてお
り、ロータフランジ18、19は、その孔18s、19
sと各鞘管17の内部17sを連通させた形で、4本の
鞘管17を支持し、この状態で前記ステータフランジ1
5、16に回転自在に嵌合されている。また、回転体1
4には、該回転体14の駆動軸である主軸21が、前記
4本の鞘管待機位置ST1、ST2、ST3、ST4の
中心に位置する形でロータフランジ18、19間に懸架
支持されており、主軸21は、前記4本の鞘管17を実
施例においては90度ピッチづつ回転位置決めし得るよ
うに設けられている。即ち主軸21にはその本体部分が
前記フレーム13に固定支持された油圧モータ23が、
駆動ギヤ22を介して該主軸21を90度づつ回転駆動
自在な形で接続されており、そして、回転体14は、4
本の鞘管17を嵌合連結する形で円盤状に形成されてそ
の図1下部に示す支持部251がフレーム13に固定支
持されたサポートリング25に嵌合支持された形で、主
軸21が油圧モータ23を介して軸心CT0を中心とし
て矢印M、N方向に90度づつ回転する動作によって、
該4本の鞘管17を各鞘管待機位置ST1、ST2、S
T3、ST4相互間において移動位置決めし得る形、即
ち該鞘管17を、前記接続シリンダ35が形成している
泥水管受入機構と前記接続管路機構120の間に選択的
に位置決め自在な形になっている。また、回転体14の
4本の鞘管17の図2上方には、サポートパイプ132
が、ボルト締め等の手段を介して前記ステータフランジ
15、16間に懸架固定されており、従って、上述した
ように主軸21が回転体14のロータフランジ18、1
9を90度ピッチで回転駆動することによって、各鞘管
待機位置ST1、ST2、ST3、ST4相互間に移動
位置決めされる4本の鞘管17は、フレーム13とサポ
ートパイプ132間において、各鞘管17の材軸心が主
軸21の軸心CT0を回転中心として円を描く形で90
度づつ回転するようになっている。
【0013】ところで、前記4本の鞘管待機位置ST
1、ST2、ST3、ST4のうち、管延長装置10に
おける最下部に位置し、図2下側に示す鞘管待機位置S
T1は、該鞘管待機位置ST1に位置する鞘管17の内
部17sに前記接続シリンダ35を介して送泥管7Aの
先端である開口端9aが配置され得る形で送泥管路70
の一部になっており、一方、残りの鞘管待機位置ST
2、ST3、ST4は、該鞘管待機位置ST2、ST
3、ST4に配置してその内部に単管9’がそれぞれ収
容された各鞘管17が、主軸21の回転を介して後に順
次鞘管待機位置ST1に移動するための待機準備位置に
なっている。そして、先に述べたように前後方向に一対
をなす前記ステータフランジ15、16には、鞘管待機
位置ST2、ST3、ST4の前後両端位置に対応した
形で、前側のステータフランジ15には3ヶのプラグ退
避孔15sが、後側のステータフランジ16には3ヶの
シリンダ装着孔16sが、それぞれのステータフランジ
15、16を矢印A、B方向に貫通する形で穿設形成さ
れている。管延長装置10においては、鞘管待機位置S
T2、ST3、ST4のそれぞれに位置する各鞘管17
の内部17sをその矢印A、B方向両端においてそれぞ
れ開放閉塞し得る形の一対のプラグ機構26、27が、
プラグ退避孔15s、シリンダ装着孔16sをそれぞれ
開放閉塞自在な形で、実施例においては各3ヶづつ設け
られており、プラグ機構26、27は、既設の泥水管で
ある送泥管7Aに継ぎ足されるべき新たな泥水管である
単管9’を、回転体14の各鞘管17に選択的に装填し
得る装填手段を構成する形になっている。一方鞘管待機
位置ST1に配置している鞘管17は、その内部17s
が該鞘管17の矢印A、B方向両端を介して可動パイプ
12及び接続シリンダ35に向けて開口する形になって
おり、該鞘管待機位置ST1に位置した鞘管17の内部
17sには、接続シリンダ35と、接続管路機構120
の可動パイプ12を遮蔽連結する形で直結する泥水本流
が流通し得る形で、該鞘管17の内部17sに前記送泥
管路70の一部が常時配置する形になっている。
【0014】また、管延長装置10の後部と後部には、
図2に示すように、泥水流通空間70s、70pが、フ
レーム13の前側に設けられたステータフランジ15と
回転体14におけるロータフランジ18の間と、後側の
ステータフランジ16と回転体14におけるロータフラ
ンジ19の間に形成された空間に配置する形でそれぞれ
形成されており、泥水流通空間70s、70pは、鞘管
待機位置ST1、ST2、ST3、ST4に位置決めさ
れた鞘管17が相互に連通し得る形、即ち送泥管路70
中を流通する泥水20が各鞘管17或いはその内部17
sに収容された単管9’に選択的に流れ込み自在な形に
なっている。従って、鞘管待機位置ST2、ST3、S
T4のそれぞれに位置する各鞘管17の前後をそれぞれ
開放閉塞する形の装填手段としてステータフランジ1
5、16に設けられた前記プラグ機構26、27は、鞘
管待機位置ST2、ST3、ST4のそれぞれに位置す
る各鞘管17の内部17sを泥水流通空間70p、70
sに対して連通或いは隔離自在な形になっている。
【0015】即ち、鞘管待機位置ST2、ST3、ST
4のそれぞれの前側に設けられた前記プラグ機構26の
それぞれには、図2又は図4に示すように、ロータフラ
ンジ18において鞘管17と内通する孔18sを開放閉
塞し得る形の弁体であるプラグ29が、該プラグ機構2
6の矢印A方向側に設けられたプラグ開閉シリンダ30
を介して、トンネル軸方向である矢印A、B方向に該開
閉シリンダ30のストローク長L2分だけ突出後退駆動
自在な形で設けられており、各プラグ機構26は、その
プラグ29がプラグ開閉シリンダ30を介して矢印A、
B方向に突出後退する動作によって、各鞘管待機位置S
T2、ST3、ST4のそれぞれに位置する各鞘管17
の内部17sを、泥水流通空間70sから隔離或いはこ
れと連通し得るように、それぞれ構成されている。ま
た、プラグ機構26のプラグ29には、その突出先端側
である図2矢印B方向側端近傍に、該プラグ29の外周
に沿った円環状に形成された焼付のシールゴム293が
それぞれ嵌合されており、プラグ29はこれが矢印A、
B方向に突出後退することによって、シールゴム293
がロータフランジ18の各孔18sの外周部分と接続す
るか、或いはステータフランジ15の図4に示すプラグ
退避孔15sの外周部分と接続する形で、該プラグ29
が回転体14に接続分離自在になっている。
【0016】なお、各プラグ機構26のプラグ29に
は、図2に示すように、該プラグ機構26が設けられた
鞘管待機位置に位置決めされた鞘管17の内部17sの
泥水20を排出注入し得る形の泥水回収機構28が設け
られており、泥水回収機構28には、オーバーフローポ
ート291と、給排水口292が、各プラグ29におい
て図2上下に並ぶ形でそれぞれ開閉自在に設けられてい
る。各オーバーフローポート291と給排水口292に
は、図2左端近傍に示すように、その容体部分に所定容
量の泥水20が貯留され得るタンク281が、耐圧ホー
ス等を介して接続されており、泥水回収機構28は、プ
ラグ機構26のプラグ29が図2又は図4に示すように
鞘管待機位置ST2、ST3、ST4に配置している鞘
管17の内部17sを外部に対して閉塞している状態に
おいても、該オーバーフローポート291と給排水口2
92を介して、鞘管17内部17sの泥水20を自在に
タンク281中に排出或いは再びここから該鞘管17の
内部17sに所定の圧力で注入充填し得るように構成さ
れている。
【0017】一方、管延長装置10の後側において前記
回転体14と後側のステータフランジ16の間に設けら
れた前記泥水流通空間70pは、先に述べた泥水受入手
段を構成している接続シリンダ35がロータフランジ1
9即ち回転体14に対して矢印B方向側に後退すること
によって、該泥水流通空間70pを介して該接続シリン
ダ35の内部即ちここに配置する送泥管路70と鞘管1
7の内部17sを連通させ得る形になっており、そし
て、鞘管待機位置ST2、ST3、ST4に配置してい
る各鞘管17の後側を開放閉塞するように設けられた前
記プラグ機構27は、該鞘管17に後述するように装填
口33を坑道5に向けて開口形成してここから鞘管17
の内部17sに新たな単管9’を選択的に装填するため
の装填手段を構成していると同時に、該鞘管待機位置S
T2、ST3、ST4に配置している鞘管17の内部1
7sを泥水流通空間70pに対して開放閉塞するための
プラグ手段になっている。
【0018】即ちプラグ機構27は、図2に示すよう
に、鞘管17の後側を開放閉塞自在な弁体として円筒状
に形成された開閉シリンダ32を有しており、開閉シリ
ンダ32は、前記プラグ開閉シリンダ30のストローク
長L2と略同じストローク長L2分だけステータフラン
ジ16に対して矢印A、B方向に突出後退移動自在な形
で、該ステータフランジ16の前記シリンダ装着孔16
sに嵌合装着されている。開閉シリンダ32の内側に
は、横転内空円柱状に形成されたプラグ体であるキャッ
ププラグ31が、その図2右端側に形成された把持部3
11を矢印B方向側に引張ることによって、開閉シリン
ダ32内から抜取ることが出来、該キャッププラグ31
が抜き取られた開閉シリンダ32を介して、鞘管待機位
置ST2、ST3、ST4に位置する鞘管17の内部1
7sを外部である坑道5と連通し得る形で着脱自在に設
けられている。従ってプラグ機構27は、弁体である開
閉シリンダ32とこれに着脱自在に嵌合装着されたプラ
グ体であるキャッププラグ31によって、各鞘管待機位
置ST2、ST3、ST4に対応したロータフランジ1
9の孔19sとステータフランジ16のシリンダ装着孔
16sを閉塞開放し得るように構成されていて、該開閉
シリンダ32の突出後退移動動作とキャッププラグ31
の着脱状態によって、該プラグ機構27が設けられた鞘
管17の内部17sを前記泥水流通空間70pと連通さ
せるか、或いは外部である坑道5と連通させるか、或い
は遮蔽するかを自在に選択し得るように構成されてい
る。
【0019】また、ステータフランジ16のシリンダ装
着孔16sに嵌合された開閉シリンダ32内側のキャッ
ププラグ31装着領域は、鞘管待機位置ST2、ST
3、ST4に配置している各鞘管17に新規な単管9’
を装填するための装填口33になっており、従って、キ
ャッププラグ31は装填口33の開閉栓として、即ち鞘
管17の内部17sを外部に対して連通或いは隔離する
ための装填口33を、解放閉塞するプラグを構成する形
になっている。さらに、開閉シリンダ32の先端側であ
る矢印A方向側端部には、前記プラグ29の突出先端側
に装着されたシールゴム293と同等のシールゴム32
1が、該開閉シリンダ32の突出側先端縁に沿って円環
状に嵌合装着されており、開閉シリンダ32は、これが
矢印A、B方向に移動する動作によって、シールゴム3
21がロータフランジ19の孔19sを包囲するようそ
の底部19a側に接続するか、或いはステータフランジ
16における開閉シリンダ32装着領域の外周部分と接
続する形で、該開閉シリンダ32が回転体14において
鞘管待機位置ST2、ST3、ST4に位置決めされる
鞘管17と接続分離自在であるようになっている。
【0020】ところで、管延長装置10において、先に
述べたように鞘管待機位置ST1の前側に配置する形
で、フレキシブルパイプ11を介してシールド装置2に
接続された前記接続管路機構120は、図4に示すよう
に、鞘管17の内径と対応した外径の直状に形成された
管体であり、その内部12sが泥水20が流通され得る
形の泥水送水空間になっている可動パイプ12を有して
おり、可動パイプ12は、図4に示すように、前側のス
テータフランジ15に対して所定のストロークL3分だ
け矢印A、B方向に突出後退移動自在な形で、該ステー
タフランジ15と共にフレーム13に固定されたジョイ
ントシリンダ15aに嵌合装着されている。可動パイプ
12は、ジョイントシリンダ15aの駆動によって、ス
テータフランジ15におけるシリンダ装着孔15pにお
いて、そのストロークL3分だけ矢印A、B方向へ摺動
移動自在、即ち接続シリンダ35と接続管路機構120
の間の領域である鞘管待機位置ST1に位置決めされた
鞘管17に向けて突出自在な形で設けられており、可動
パイプ12は、これが矢印B方向側に向けて最突出状態
を呈するとき、鞘管待機位置ST1に位置決めされた鞘
管17中に収容された継ぎ足し用の新たな単管9’を、
管延長装置10の後側である矢印B方向側に向けて押す
形で移動させ得るように構成されている。従って可動パ
イプ12は、その突出駆動によって、鞘管待機位置ST
1に位置決めされた鞘管17を、接続シリンダ35によ
ってその最先頭部分が管延長装置10に受け入れられた
送泥管7Aに接続し得るように構成されており、さら
に、可動パイプ12は、その突出移動動作を介して、前
記ロータフランジ18の底部18aに向けて進入後退す
る形で、前記泥水流通空間70s中に進入或いはここか
ら退避自在に構成されている。
【0021】可動パイプ12の図4右部には、該可動パ
イプ12を摺動自在に支持する形で筒状に形成されたプ
ラグシリンダ121が、前記プラグ29及び開閉シリン
ダ32のストローク長に対応したストロークL2分だけ
ステータフランジ15に対して矢印A、B方向に突出後
退移動自在な形で、該ステータフランジ15において前
記回転体14に設定された鞘管待機位置ST1の前側に
対応した位置に貫通穿設されたシリンダ装着孔15pに
嵌着されてここに配設されており、プラグシリンダ12
1の突出先端側である図4矢印B方向側端には、前記プ
ラグ29及び前記開閉シリンダ32の各々の突出先端側
に装着されたシールゴム293、321と同等のシール
ゴム122が、該プラグシリンダ121の先端縁に沿っ
て円環状に嵌合装着されており、プラグシリンダ121
は、これがステータフランジ15に対して矢印A、B方
向に突出後退移動する動作を介して、その突出先端に設
けられたシールゴム122が、鞘管待機位置ST1に位
置決めされた鞘管17にロータフランジ18を介して接
続するか、或いはステータフランジ15のシリンダ装着
孔15pの内周面に接続する形で、該プラグシリンダ1
21が回転体14に対して接続分離自在になっている。
従って、シールゴム122は、これが装着されたプラグ
シリンダ121の突出動作によって、鞘管待機位置ST
1に位置決めされた鞘管17の内部17sと、接続管路
機構120において先に述べたように送泥空間を形成し
ている可動パイプ12の内部12sを、遮蔽連結自在な
形で、該接続管路機構120における回転体接続手段を
構成する形になっており、可動パイプ12の内部12s
と鞘管待機位置ST1に位置決めされた鞘管17の内部
17sとは、これ等が遮蔽連結されることによって、こ
こに送泥管路70が直状に連通形成され得るようになっ
ている。なお、鞘管待機位置ST1に位置決めされた鞘
管17と可動パイプ12によってここに形成配置される
送泥管路70は、プラグシリンダ121の突出状態にお
いて、そのシールゴム122が鞘管17の内部17sと
可動パイプ12の内部12sを遮蔽連結する際、該鞘管
17と可動パイプ12の接続箇所からその外部に漏洩す
ることを防止するようにその水密連通性が保持される一
方で、該プラグシリンダ121の後退状態においては、
該送泥管路70が前記ステータフランジ15、ロータフ
ランジ18間に形成される泥水流通空間70sに連通す
る形、即ち送泥管路70と泥水流通空間70sの両方に
泥水20が流通自在な形になっている。
【0022】また、管延長装置10において、鞘管待機
位置ST1の後側である矢印B方向側に配置する形で、
敷設済み泥水管7Aの最先頭位置の単管9を該管延長装
置10に受け入れるための泥水管受入手段を構成してい
る前記接続シリンダ35は、図2に示すように、プラグ
29及び開閉シリンダ32及びプラグシリンダ121の
ストローク長L2に対応したストローク長L2分だけ、
ステータフランジ15に対して矢印A、B方向に突出後
退移動自在な形で段付き円筒状に形成されており、接続
シリンダ35は、これが矢印A、B方向に突出後退移動
する動作を介して、先に述べたようにステータフランジ
16とロータフランジ19の間に形成された泥水流通空
間70pに進入後退自在であるように構成されている。
また、接続シリンダ35の後端部近傍には、該接続シリ
ンダ35内を挿通される形で管延長装置10内に受け入
れられる単管9の外周との間をシールする為の、その各
々が環状をなす可撓性材料により形成されたパイプシー
ル36が、矢印A、B方向に複数並んで設けられてお
り、一方、接続シリンダ35の突出先端である矢印A方
向側端には、前記プラグシリンダ121の突出先端に装
着されたシールゴム122と同等のシールゴム351
が、該接続シリンダ35の前端縁部に沿って円環状に装
着されている。接続シリンダ35は、これが矢印A、B
方向に突出後退移動する動作によって、シールゴム35
1がロータフランジ19を介して鞘管待機位置ST1に
位置する鞘管17に接続するか、或いはステータフラン
ジ16における接続シリンダ35貫通部の内周面に接続
する形で、回転体14において鞘管待機位置ST1に位
置決めされた鞘管17に選択的に接続分離自在であるよ
うに構成されており、従って、シールゴム351は、こ
れが装着された接続シリンダ35の突出動作によって、
鞘管待機位置ST1に位置決めされた鞘管17の内部1
7sと、接続シリンダ35の内部35sを遮蔽連結自在
な形で、該接続シリンダ35が構成している泥水管受入
機構における回転体接続手段を構成する形になってい
る。故に、接続シリンダ35は、これに装着されたール
ゴム351を介して回転体14側に接続した状態のと
き、該接続シリンダ35が受け入れた送泥管7Aによっ
て形成される送泥管路70を、ステータフランジ16、
ロータフランジ19間に形成される泥水流通空間70p
或いは管延長装置10の外部に対して遮蔽隔絶し得るよ
うになっている。
【0023】さらに、接続シリンダ35の矢印B方向側
に示す後方側には、図2に示すように、その本体部分が
前記フレーム13上に固定支持された形の油圧クランプ
37が、該油圧クランプ37の把持部37aを介して、
前記接続シリンダ35の内部35sに挿通された単管9
の外周部を把持し得る形で設けられており、また、管延
長装置10には、前記4本の鞘管17の前側及び後側の
ロータフランジ18、19とステータフランジ15、1
6の間に形成された泥水流通空間70s、70p及びこ
れ等の空間と連通し得る鞘管17の内部17sを洗浄し
得るクリーニング機構39が、その図2上部側に設けら
れた吸水ポート391のそれぞれから該泥水流通空間7
0s、70pにそれぞれ給水して、これを図2下部に設
けられた排水ポート392のそれぞれから排水自在な形
で設けられている。なお、泥水流通空間70s、70p
は、前記接続管路機構120のプラグシリンダ121と
接続シリンダ35の矢印A、B方向への突出後退移動動
作を介して、送泥管路70と選択的に連通し得る形にな
っているが、管延長装置10において後述する送泥動作
時には、接続管路35の内部35sと鞘管待機位置ST
1の鞘管17の内部17sと可動管12の内部12sを
シールゴム122、351によってそれぞれ遮蔽連結
し、これによって、送泥管路70をシールド装置2と遮
蔽接続してしまう形で、該送泥管路70と泥水流通空間
70s、70pが隔離されるように構成されている。
【0024】即ち、管延長装置10を構成している各部
材間には、シールゴム122、293、321、351
以外にも適宜なシールパッキンが、ロータフランジ1
8、19及びこれに固定された4本の鞘管17により構
成される回転体14の回転動作と、各プラグ機構26、
27、接続管路機構120及び接続シリンダ35の突出
後退移動動作と、さらに該管延長装置10のフレーム1
3の走行移動動作を妨げない形で随所に設けられてお
り、これによって、泥水設備7の送泥管路70は、既に
敷設済みの送泥管7Aを構成している複数接続された単
管9の内部空間から、図2に示すように油圧クランプ3
7の把持部37aに把持された形で接続シリンダ35に
挿通された単管9と、これに接続された形で鞘管待機位
置ST1に位置している鞘管17の内部17sに配置し
ている最先頭位置の単管9か或いは、ここにおいてこれ
から接続される新規な単管9’か、或いは該鞘管待機位
置ST1に位置している鞘管17自体の内部17sを経
て管延長装置10内部に吐出されて、前記泥水流通空間
70p、70sと選択的に連通した形で、接続管路機構
120を構成している可動パイプ12の内部12sを通
って、該可動パイプ12の図2左側開口端である吐出口
12aから継手12bを介してフレキシブルパイプ11
に送られる形で、シールド装置2に、即ち坑口5c側か
ら切羽5a側に泥水20を供給し得るように構成されて
いる。
【0025】ところで、管延長装置10における送泥時
には、該鞘管待機位置ST1に位置している鞘管17に
1本の単管9が配置して、該単管9を介して泥水20の
供給が行われる場合があり、また、該鞘管17自体が送
泥管路70を形成している場合もあるが、管延長装置1
0内部において非接続状態にあってこれから接続される
形で直列する一対の単管9、9の接合部は、図5に示す
ように、前記接続シリンダ35と鞘管待機位置ST1に
位置する鞘管17の間に位置する形になっている。各単
管9において隣接する他の単管9との接合部分には、該
単管9の矢印B方向端部に全内周に亙って雌ジョイント
部91が形成されており、雌ジョイント部91には係合
溝91aが形成されている。一方各単管9の矢印A方向
端部には全外周に亙って雄ジョイント部92が形成され
ており、雄ジョイント部92には係合突起92aが、前
記雌ジョイント部91の係合溝91aと係合し得る形で
円環状に形成されている。係合突起92aは、泥水管7
Aの断面放射方向内外である図5矢印G、H方向に拡大
収縮自在な形になっており、即ち係合突起92aは例え
ば、2つ割環状に形成されて雌ジョイント部91の内径
に対応した径まで縮径自在なリング状部材を適宜なバネ
手段を介して放射方向外側である矢印G方向側に付勢し
た状態で雄ジョイント92に締着したものにより構成さ
れている。そして、矢印A、B方向に隣接する単管9、
9は、雌ジョイント部91に雄ジョイント部92を押し
込む形で、図6に示すように、一方に対して他方を接合
させることがワンタッチで出来るように構成されてお
り、また雄ジョイント部92と雌ジョイント部91との
間には適宜なOリング、シール等が配設されて、該接合
される単管9、9の接合箇所間がシールされた状態にな
っている。なお、前記雌ジョイント91には雄ジョイン
ト92に設けられた係合突起92を放射方向内側である
矢印H方向側に縮径させるためのピンを挿し込む為のピ
ン挿し孔(図示せず)が穿設形成されており、上述した
ように接合される単管9、9は該ピン挿し孔に係合解除
ピンを挿し込むことによってその係合が解除され得るよ
うに構成されている。
【0026】トンネル1とこれを構築するシールド装置
2等は以上のような構成を有しているので、該トンネル
1を構築するには、シールド装置2の切削刃部分を回転
駆動させて地盤3を断面形状円形をなす形で切り拓き、
該シールド装置2内からその後方に直続する形でセグメ
ントを順次建込み覆工することにより、坑道5を矢印B
方向側からA方向側に向かって前進させる形で形成して
いく。こうして、地盤3を切り拓くことにより坑道5を
形成しようとするとき、切羽5a部分は、シールド切削
刃により掻き乱されて未だセグメント覆工されていない
ことから不安定状態を呈し、逸泥し、そして崩壊せんと
する。そこで、地盤3を掘削する際には、泥水設備7の
送泥管路70を介して、シールド装置2の隔壁内からそ
の切削刃に泥水20を加圧送給して、切羽5aの安定を
確保しつつ掘削作業を行う。また、シールド切削刃が地
盤3を掘削することにより形成されるズリは、前述した
ように送泥管路70により加圧送給された泥水20と混
合して、送泥管路70と同様に構成される排泥管路(図
示せず)を介して矢印B方向側へ排泥する形で坑道5外
へ搬出するようにして、切羽5aから速やかに除去し、
該切羽5aにおいてシールド切削刃を常時円滑に回転さ
せるようにする。
【0027】そこで、シールド切削刃を回転させての切
羽5aの掘削作業時には、接続シリンダ35を介して受
け入れられた形で管延長装置10内にその後側から入り
込み、送泥管7Aの最先頭位置に配置している単管9の
開口端9aが、図7に示すように、図7下側に示す鞘管
待機位置ST1に位置している鞘管17の前端部分の図
7左端部POS1に配置する形になるよう、該管延長装
置10のフレーム13を位置決めさせる。この状態で、
まず、鞘管待機位置ST1の前後において、プラグシリ
ンダ121と接続シリンダ35を突出駆動させて、その
各々のシールゴム122、351をロータフランジ1
8、19に接続させる形にして、該プラグシリンダ12
1と接続シリンダ35を回転体14に接続する。する
と、これによって、プラグシリンダ121と接続シリン
ダ35は鞘管待機位置ST1に位置決めされた鞘管17
とそれぞれ内通する形になって、即ち接続シリンダ35
の内部35sと該鞘管17の内部17s、及び可動パイ
プ12の内部12sと該鞘管17の内部17sがそれぞ
れ、シールゴム122、351によってそれぞれ遮蔽連
結される。すると、送泥管路70は、その各々のシール
ゴム122、351がロータフランジ18、19に接続
された状態のプラグシリンダ121と接続シリンダ35
によって、泥水管流通空間70s、70pと遮断された
形になり、これによって、その最先頭位置の単管9が鞘
管待機位置ST1に位置する鞘管17の内部17sにあ
る敷設済みの送泥管7Aが形成している送泥管路70は
シールド装置2側と直状に遮蔽接続されて、該送泥管路
70の閉塞状態が確保される。そこで、こうして直状に
管路確保された送泥管路70を介してシールド装置2に
泥水20を送給する為に、坑口5cから送泥管7Aを構
成している複数の単管9の最後端(矢印B側端部)に泥
水20を供給し、当該泥水20を圧送ポンプ設備(図示
せず)等を介して所定の圧力で矢印A方向に圧送する。
すると、坑口5cから送泥管7Aに供給された泥水20
は送泥管路70を通過する形で、図7に示すように該送
泥管7Aの最先頭位置にある単管9の開口端9aから管
延長装置10内に吐出されて、その圧送勢をもって可動
管12の内部12sに流入する形で該可動管12の図2
左端に図示する吐出口12aからフレキシブルパイプ1
1に吐出される。そして、フレキシブルパイプ11内に
吐出された泥水20は、シールド装置2の隔壁内上部等
に圧送供給されて、切羽5aの安定を保持する。なお切
羽5aで掘削形成されたズリは上述したように切羽5a
に供給された泥水20と混合して排泥管路を介して坑口
5cに排出する為に、これを除礫後、送泥管7Aと泥水
20の流通方向が逆である排泥管を介して該排泥管内を
矢印B方向に圧送し、坑口5c等から坑道5外へ排出す
る。
【0028】なお、こうして送泥管7Aによって泥水2
0を切羽5aに送泥する際に、管延長装置10におい
て、図7上側に示す鞘管待機位置ST2、ST3、ST
4に配置している鞘管17には、送泥管7Aの最先頭位
置を構成している単管9に継ぎ足されるべき新たな単管
9’がここにそれぞれ収納された状態になっているか、
或いは当該鞘管17に収納するための装填作業が行われ
ている最中である。この際、管延長装置10における上
述した送泥動作時には、プラグシリンダ121と接続シ
リンダ35を突出させて、これを鞘管待機位置ST1に
対応した回転体14部分に接続することによって、鞘管
待機位置ST2、ST3、ST4に位置する鞘管17と
連通自在な泥水管流通空間70s、70pと、該送泥管
路70を隔離した状態で送泥を行えるので、泥水流通空
間70s、70pの泥水圧を降下させて、鞘管待機位置
ST2、ST3、ST4に位置する鞘管17の前後の開
閉機構であるプラグ機構26、27を開放しても、送泥
管路70を介して接続管路機構120からフレキシブル
パイプ11側に吐出される送泥圧には、全く何の影響も
ない。従って、送泥中即ち切羽の掘進作業中に、泥水管
延長装置10において鞘管待機位置ST1に位置する鞘
管17以外の部分では、送泥管路鞘管待機位置ST2、
ST3、ST4に位置する任意の鞘管17の内部17s
及び泥水流通空間70s、70pの泥水圧を十分に降下
させて、該鞘管17の内部17sへの新規な単管9’の
装填作業や、これに関る鞘管17及び泥水流通空間70
s、70pの泥水除去、清掃及び泥水再充填等の任意の
作業を選択的に行うことが、送泥圧に影響を与えること
なく出来、即ちこの間の送泥継続状態が維持されてい
る。
【0029】さらに、鞘管待機位置ST2、ST3、S
T4に配置している各鞘管17の前後の開閉機構である
プラグ機構26、27は、該プラグ機構26、27を介
して各鞘管17を個別にその前後において任意に閉塞す
るように構成されているところから、新規な単管9’の
装填作業をおこなっている鞘管17のみを、泥水流通空
間70s、70pに対して遮蔽隔絶することが出来、即
ち新規な単管9’を装填すべき位置の空の鞘管17を、
既に単管9’が収納されている鞘管17及び泥水流通空
間70s、70p及び送泥管路70と圧力的に隔離する
形にしておいて、ここで装填作業を行い、その他の鞘管
17ではこれに収容された単管9’或いは泥水流通空間
70s、70pに、泥水回収機構28を介して所定の圧
力の泥水20を満たした状態で、泥水20を管延長装置
10外に漏出させることなく送泥作業を行うことが出来
る。従って、鞘管待機位置ST2、ST3、ST4に位
置する各鞘管17には常に新たな単管9’を装填し、該
単管9’の内部に所定の圧力の泥水20を満たしておく
ように、管延長装置10を動作させていく。
【0030】そして、シールド装置2が先に述べたよう
に切羽5aを掘進することにより、当該シールド装置2
が矢印A方向へ前進したなら、これに遅滞なく追従させ
る形で、仮軌条6を矢印A方向に延長して前記シールド
装置2の後続台車を前進させると共に、泥水設備7の送
泥管路70を排泥管路と共に矢印A方向に延長させなけ
ればならない。送泥管路70を矢印A方向に延長するに
は、管延長装置10を用いて最先頭位置の単管9に延長
用の単管9’を継ぎ足すことにより送泥管7Aを延長さ
せる形で、管延長作業を行う。なお、送泥管7Aを延長
しなくてもフレキシブルパイプ11が変形することによ
りシールド装置2のある程度の前進は可能なので、該装
置2が単管9の一本分の長さL1に相当するだけ矢印A
方向に前進したところで、送泥管7Aの延長作業を行な
う。
【0031】そこで以下に、図7乃至図9に基づいて送
泥管7Aの延長方法について述べるが、図7乃至図8に
おいては説明の便宜上、これ等の図における下部側に鞘
管待機位置ST1が設定されている一方で、該鞘管待機
位置ST1の上部側に図示されている部分に鞘管待機位
置ST2が設定されて、該鞘管待機位置ST1、ST2
は主軸軸心に対して互いに90度をなす位置に配置して
いるものとする。いま、切羽5aの掘削作業時(即ち送
泥時)には先に述べたように、送泥管7Aの最先頭部分
を構成している単管9の開口端9aが、図7に示すよう
に、鞘管待機位置ST1に位置している鞘管17の図9
左端部矢印POS1位置に配置されており、この状態か
らまず、仮軌条6を介してフレーム13を、単管9の長
さL1に対応した長さ分だけ矢印A方向に前進移動させ
る。なお、フレーム13の移動動作時には、油圧クラン
プ37を図8に示すように解放すれば、接続シリンダ3
5に挿通されていた単管9が把持部37aの内側を通過
する形で、フレーム13は敷設済みの送泥管7Aに対し
て容易に前進移動する。すると、フレーム13の前進移
動動作によって鞘管待機位置ST1に位置する鞘管17
内の単管9は、図8に示すように、該鞘管17に対して
矢印B方向に相対移動する形になる。そこで、これによ
って該単管9の開口端9aを、鞘管待機位置ST1に配
置している鞘管17の後側であるPOS2位置まで退避
させる。なお、送泥管7Aの最先頭部分を構成している
単管9が鞘管17に対して矢印B方向に移動するのは、
フレーム13の前進移動に起因する相対的なものであっ
て、既に敷設済みの該送泥管7Aにおける管延長装置1
0の後方側に配置する部分は、先に述べたようにインバ
ート5b等に仮固定される形で、何等移動することはな
い。こうして、送泥管7Aの開口端9aを図8POS2
位置まで退避させると、これによって図8下側の鞘管待
機位置ST1には、開口端9aと可動管12との間に配
置する形で、延長用の単管9’が一本分継ぎ足され得る
空隙SPが生じる。そこで、鞘管待機位置ST1に形成
された空隙SPに、新たな単管9’を装填してこれを、
その開口端9aをPOS2位置に退避させた単管9に接
続する形で管延長作業を行うが、実際に単管9、9’が
接続されるまでの間、即ち図8に示すように鞘管待機位
置ST1に配置している鞘管17中に空隙SPが形成さ
れていてここに単管9がない間も、泥水20は、開口端
9aから、該鞘管待機位置ST1に配置している鞘管1
7自体の内部17sを介して可動パイプ12の内部12
sに向けて流通する形で、その送泥がとぎれることはな
い。即ち、フレーム13の前進移動によって、管延長装
置10の後側に送り出される単管9は、接続シリンダ3
5の後部に設けられたパイプシール36によって、該接
続シリンダ35の内周面と該単管9の外周部との間を前
後方向に何重にもシールされた形で、ここから泥水20
が管延長装置10外に漏出することが防止されているの
で、該フレーム13前進中も泥水20の漏出なく送泥を
継続出来る。
【0032】そこで、フレーム13の前進移動によって
鞘管待機位置ST1の鞘管17内に配置していた単管9
の開口端9aを図8に示すようにPOS2位置まで退避
させたところで、次に各プラグ機構26のプラグ29、
各プラグ機構27の開閉シリンダ32、接続管路機構1
20のプラグシリンダ121、及び接続シリンダ35を
それぞれ図8に示すように後退駆動させることによっ
て、各々の鞘管17前後を閉栓する形のプラグ29、開
閉シリンダ32を、プラグシリンダ121及び接続シリ
ンダ35と共に、それぞれ前後のロータフランジ18、
19から縁切りして、これ等29、32、121、35
をステータフランジ15、16側に接続退避させる。す
ると、まず、こうしてプラグ29、開閉シリンダ32、
プラグシリンダ121及び接続シリンダ35を図8に示
すように後退退避させることによって、送泥管路70と
泥水流通空間70s、70pが連通すると共に、該泥水
流通空間70s、70pと鞘管待機位置SP2、SP
3、SP4に位置している鞘管17の内部17s或いは
ここに収容された単管9’の内部が連通し、この状態に
おいてなお、送泥管路70を介して泥水20の圧送供給
を継続することが出来る。
【0033】こうしてプラグ29、開閉シリンダ32
を、プラグシリンダ121及び接続シリンダ35と共
に、図8に示すように、それぞれ前後のロータフランジ
18、19から縁切りすると、該ロータフランジ18、
19とこれ等の間に懸架された4本の鞘管17により構
成される回転体14は、ステータフランジ15、16に
対して回転自在な形に解放される。この状態で、油圧モ
ータ23、駆動ギヤ22を介して主軸21を所定の回転
駆動量だけ回転させることによって、回転体14を、該
主軸21の軸心CT0を回転中心として、例えば矢印M
方向(或いはN方向)に90度回転させる。なお、先に
述べたように図7乃至図8においては、これ等の図上部
に図示した鞘管待機位置ST2に対して90度をなす位
置に鞘管待機位置ST1が配置している。従って、こう
して主軸21を介して回転体14を矢印M方向に90度
回転させると、4本の鞘管17は、その配置位置が90
度づつ移動してここに位置決めされる形になり、これに
よって、先に(図7に示す状態では)鞘管待機位置ST
1に配置していて、フレーム13の前進移動によって開
口端9aがその後側のPOS2位置に配置するようその
内部から単管9が退避した鞘管17は、図3に示すよう
に鞘管待機位置ST1から90度矢印M方向側に位置す
る鞘管待機位置ST4部分に移動して、図8で図示され
ない部分に移動する。これと同時に、単管9の退避によ
って空隙SPが形成されていた鞘管待機域ST1には、
先に(図7に示す状態では)鞘管待機位置ST2に配置
していてその内部17sに1本の単管9’が収納された
鞘管17が配置して、これによって該空隙STには新規
な単管9’が、その材軸心を泥水管7Aの先頭部分を構
成している単管9の材軸心と整合させた形で、直列に配
置される。当該新規な単管9’は未だ泥水管7Aの最先
頭部分を構成している単管9と接続されていないが、先
に述べた回転体14の回転駆動動作に先立ち、プラグ2
9、開閉シリンダ32、プラグシリンダ121、接続シ
リンダ35を後退させた際に、これ等のプラグ29、開
閉シリンダ32が閉栓していた各鞘管17の内部17s
に収容された単管9’内には、送泥管路70と連通した
泥水流通空間70s、70pを介して各単管9’内部に
該送泥管路70中の泥水20が、該送泥管路70と略同
等の圧力をもって流通した状態になっているところか
ら、いま新たに鞘管待機位置ST1に配置した鞘管17
内の新たな単管9’の内部には、該鞘管待機位置ST1
に回転移動してくる以前から、また、回転動作中も継続
して、送泥管路70と略同等の所定の圧力の泥水20が
流通した状態になる。即ち、回転体14の回転動作中に
は、該回転体14における鞘管17が互いの位置を入れ
替える形で、90度隣接する鞘管待機位置に移動するこ
とになる。このため、回転体14の回転動作中には、接
続シリンダ35と可動パイプ12の間において当該回転
動作時以外のときには送泥管路70として用いられてい
る鞘管待機位置ST1に、鞘管17が配置していない状
態が現れるが、この際に、敷設済み送泥管7Aの開口端
9aが図8POS2位置において管延長装置10内に吐
出した泥水20は、図8に示すように泥水流通空間70
pを介して各鞘管17の内部17sを通り、泥水流通空
間70sを介して接続管路機構120の可動パイプ12
側に圧送される形で、所定の圧力で流通した状態が継続
される。従って、主軸21を介しての鞘管17の回転動
作時及び、該鞘管17内の新規の単管9’が敷設済み泥
水管7Aの単管9と未だ非接続状態にあるときも、可動
管12の吐出口12aからフレキシブルパイプ11に吐
出される泥水20の吐出圧が降下することはなく、常に
所定の状態で送泥を継続させることが出来る。
【0034】こうして鞘管待機位置ST1に新たな単管
9’が配置されると、その開口端9aが先に述べたよう
にPOS2位置に退避した単管9と、これに接合される
べき新規な単管9’は、その接合部分が図5に示すよう
に、単管9の開口端9aの退避位置であるPOS2位置
において、単管9の雄ジョイント部92が新規な単管
9’の雌ジョイント部91と対向した形になる。そこ
で、この状態で、図9に示すように、まず、油圧クラン
プ37を駆動させて、その把持部37aで既に敷設済み
の送泥管7Aの最先頭位置の単管9の外周部を把持す
る。即ち、敷設済みの送泥管7Aを構成している各単管
9は、先に述べたようにインバート5b等にそれぞれ仮
固定されているが、これら単管9のうち、いま最先頭位
置に配置している単管9は、未だ仮固定されていないの
で、該仮固定されていない部分を油圧クランプ37によ
って確実に把持しておく。こうしておいて、接続管路機
構120の可動パイプ12を矢印B方向側即ち鞘管待機
位置ST1に位置決めされた鞘管17に向けて突出駆動
させると、該可動パイプ12はその最突出状態におい
て、鞘管待機位置ST1に配置している新たな単管9’
を矢印B方向に向けて押す形で、該新たな単管9’の雌
ジョイント部91を、該新たな単管9’の図5後側(矢
印B方向側)の単管9の雄ジョイント部92に嵌合させ
る。即ち、鞘管待機位置ST1に位置決めされた形で鞘
管17の内部17sに収容されていた新たな単管9’
は、図7に示すように、後に開口端9aとなるべきその
前端が鞘管待機位置ST1における位置POS1より若
干前方側に位置決めされた状態で、回転体14の回転動
作によって鞘管待機位置ST2から該鞘管待機位置ST
1に移動位置決めされる。この状態で、新たな単管9’
は、接続管路機構120の一部である可動パイプ12に
よって該新たな単管9’の後側即ち敷設済み最先頭位置
の単管9’に向けて押され、図5及び図6に示すよう
に、その雌ジョイント部91の内周面を介して、単管9
側の係合突起92aを一旦放射方向内側である矢印H方
向側に縮径させ、該単管9’が可動パイプ12に押され
ることによってさらに矢印B方向に向けて移動する動作
によって、係合突起92aと係合溝91aが配置整合し
たところで、該一旦縮径された係合突起92aが該係合
突起92自体に付与されたバネ力を介して単管9’側の
係合溝91aにおいて放射方向外側である矢印G方向に
拡径する形で、雄ジョイント部92と雌ジョイント部9
1が係合する。これによって、単管9、9’が、管延長
装置10以外の治具等に頼ることなく、またボルト締め
等の手間なくワンタッチで接合されて、即ち送泥管7A
の最先頭部分を構成していた単管9に新たな単管9’が
一本継ぎ足されて、該送泥管7Aは、単管9の1本の長
さL1に対応した長さ分だけ(即ちフレーム13の前進
移動量に対応した長さ分だけ)延長される。なお、こう
してジョイント部91、92を介して一旦接合された単
管9、9’は前記係合解除ピン等を前記ピン挿し孔に挿
し込まない限り係合解除され得ないように、堅固に係合
される。これに加えて、矢印A、B方向に隣接する単管
9、9間には、雄ジョイント部92と雌ジョイント部9
1との間にOリング等が設けられていることによって、
該単管9、9’間から泥水20が漏洩し得ない形で、送
泥管路70が矢印A、B方向に連続的に形成される。こ
うして行われる単管9、9’の接合作業中もまた、泥水
20の送泥作業は継続される。こうして、いま新たに接
合された単管9’の非接合側開口端である矢印A方向側
端部が、泥水管7Aにおける新たな開口端9aとなっ
て、該開口端9aが、再び図7に示す鞘管待機位置ST
1のPOS1位置に配置する。この状態において、送泥
は以前として継続しているが、ここで(即ち回転体14
の回転動作を終了して後、可動パイプ12による単管
9、9’の接合作業を行う間等に)再び、先に述べたよ
うにプラグシリンダ121と接続シリンダ35を突出さ
せて、そのシールゴム122、351を回転体14側に
接続してしまえば、鞘管待機位置ST1に位置する鞘管
17の内部17s(即ちいま新たに送泥管7Aの最先頭
部分となってここに収容された単管9の内部)が、接続
シリンダ35の内部35s及び接続管路機構120にお
ける可動パイプ12の内部12sとそれぞれ遮蔽連結す
る形で、送泥管路70が泥水流通空間70s、70pと
遮断されて、該送泥管路70は確実に直状に閉塞された
管路となる。そして、シールゴム122、351の回転
体14側への接続によって確実に管路確保された送泥管
路70によって、泥水流通空間70s、70p等に流通
する分の圧力損失や流速変動を生じることなく、一層確
実なる泥水流通状態が確保される。
【0035】一方、先に述べたように図7に示す状態に
おいて鞘管待機位置ST1に配置していて、回転体14
の90度回転動作によって図3に示す鞘管待機位置ST
4に移動した鞘管17は、該鞘管17の内部に未だ単管
9が収容されていない状態を呈している。そこで、管延
長装置10においては、その鞘管待機位置ST2、ST
3、ST4の何れかにおいて、プラグ体であるキャップ
プラグ31を弁体である開閉シリンダ32から引き抜く
ことにより、装填口33を形成して、該装填口33を介
して、空の鞘管17に新たな単管9’を順次装填する。
このため、管延長装置10には、該管延長装置10の後
方側である矢印B方向側に配置させる形で、該管延長装
置10のフレーム13に後続して坑道5中を前進移動し
得る単管供給手段を、鞘管待機位置ST2、ST3、S
T4の何れかのキャッププラグ31位置と整合させた形
で、その後方側に準備しておき、該単管供給手段を介し
て空の鞘管17に新たな単管9’を装填していく形で、
極力速やかに全ての鞘管17に単管9’を収納した状態
にしておく。これによって、管延長装置10は、送泥管
7Aを延長するための新規な単管9の供給が、例えば施
工工程中に生じ得る何等かの事情によって途絶えても、
該管延長装置10の4本の鞘管17に収容された形の少
なくとも4本の単管9分は、送泥管7Aを遅滞なく延長
させて、即ちその間に送泥が停止して、切羽5aの掘進
作業に支障を来すことは回避される。
【0036】空の鞘管17に新たな単管9’を装填する
には、まず、図9に示すように、該空になった鞘管17
が配置している、例えば図9においては説明の便宜上鞘
管待機位置ST1の上側に図示した鞘管待機位置ST4
の前側である矢印A方向側のプラグ機構26を駆動させ
て、プラグ29を矢印B方向側に向けて、その突出先端
に設けられたシールゴム293が前側のロータフランジ
18の孔18s底部分において鞘管17の前端(矢印A
側端)部に当接するまで突出させ、該突出状態のプラグ
29を介して孔18sを塞ぐ形で、鞘管待機位置ST4
に配置している鞘管17の図9左端部を閉栓する。この
際、プラグ29はその突出状態によって、該プラグ29
の外周面がロータフランジ18の孔18sの内周面と接
続する形で、該ロータフランジ18の溝18a中に配置
し、これによって、プラグ29は該鞘管待機位置ST4
に配置している鞘管17の内部17sを、該ロータフラ
ンジ18とステータフランジ15間に形成されている泥
水流通空間70sから遮断する。また、これと同時に開
閉シリンダ32を矢印A方向側に突出駆動させ、その突
出先端に嵌着されたシールゴム321を後側のロータフ
ランジ19の孔19sの外周面に接続させる。これによ
って、ロータフランジ19の孔19sとステータフラン
ジ16のシリンダ装着孔16sは、開閉シリンダ32と
その内側に嵌合されたキャッププラグ31によって塞が
れた形になり、いま鞘管待機値ST4に配置している鞘
管17の内部17sが、該ロータフランジ19と該ステ
ータフランジ16の間に形成される泥水流通空間70p
と、或いは管延長装置10の外部である坑道5と遮断さ
れる。即ち、鞘管待機位置ST4に配置している鞘管1
7の内部17sは、プラグ29及びその内側にキャップ
プラグ31が嵌合された状態の開閉シリンダ32の突出
配置によって、該内部17s以外の外部に対して遮蔽隔
離された形になる。
【0037】この状態で、鞘管待機位置ST4に配置し
ている鞘管17内には、先にこれが鞘管待機位置ST1
に配置していたときこれが送泥管路70の一部として用
いられていたことによって、該鞘管17の内部17sに
未だ泥水20が、該泥水管路70の泥水圧と略同等の圧
力で充填された状態を呈している。そこで、プラグ29
を介して閉栓されてなお圧力泥水がその内部17sに充
填されている鞘管17においては、これを閉栓状態のプ
ラグ機構26に設けられた泥水回収機構28のオーバー
フローポート291等を介して排出減圧する形で、該鞘
管17の内部17sの圧力を解放し、ここに充填されて
いた泥水20をタンク281に一旦抜き取り回収する。
こうしておいて、把持部311を管延長装置10の後方
側である矢印B方向に向けて引っ張る形で、キャッププ
ラグ31を開閉シリンダ32から抜取ると、鞘管待機位
置ST4に配置している鞘管17の後側には、該キャッ
ププラグ31の抜取りによって開閉シリンダ32の内側
に形成された空間である装填口33が、該鞘管17の内
部17sが管延長装置10の外部である坑道5と連通し
た形で、ここに形成される。そこで、こうして形成され
た装填口33から、先に述べた単管供給手段等を介し
て、鞘管待機位置ST4に配置していてその内部17s
が空の鞘管17に新たな単管9’をその後側から装填す
る。そして、その後キャッププラグ31を開閉シリンダ
32の内側に装填嵌合する。この状態で、いま新たに鞘
管17に装填補充された単管9’中のエアを、プラグ2
9のオーバーフローポート291、給排水口292等を
利用して、先に該鞘管17中から回収されてタンク28
1に貯留していた泥水20を該単管9’内に戻す形で、
所定圧力の泥水20と置換する。
【0038】こうして、鞘管待機位置ST4に配置して
いた鞘管17、即ち先に(図7に示す状態では)鞘管待
機位置ST1に配置していて、フレーム13の前進移動
によって図8に示すように開口端9aがその後側のPO
S2位置に配置するようその内部から単管9が退避し
て、これによってその内部17sが空になっていた鞘管
17には、新たな単管9’が補充装填されて、該単管
9’の内部には所定の圧力の泥水20が充填準備され
る。従って、こうして、例えば鞘管待機位置ST4にお
いて、空の鞘管17に新たな単管9’を補充装填するに
は、プラグ29及び開閉シリンダ32の突出配置によっ
て、該鞘管待機位置ST4のみに配置する鞘管17の内
部17sを送泥管路70及び泥水流通空間70s、70
pと隔離した状態で、該新たな単管9’の補充装填作業
の一切を行うことが出来るので、送泥管路70或いは単
管9’装填作業を行っていない他の鞘管17においては
泥水20の圧力を保持しておくことが可能であり、故に
新規な単管9’の補充装填作業中も、フレキシブルパイ
プ11中に吐出される泥水20の圧力を降下させること
なく送泥を継続していることが出来る。
【0039】なお、空の鞘管17に新たな単管9’を補
充装填するには、上述したように、プラグ機構26、2
7によってプラグ29、開閉シリンダ32を閉栓してか
ら泥水回収機構28を介して鞘管17の内部17sから
所定圧力の泥水20を一旦回収し、キャッププラグ31
を開閉シリンダ32から抜取り、装填口33を形成開栓
して後、単管9’を装填し、さらにその後再び該泥水2
0を所定圧力で充填する作業を行うが、この間、各単管
9の長さL1は、実施例においては5.0〜6.0mもの長さ
があるところから、当該単管9’の補充装填には比較的
長大な作業時間が要求されている。しかし、この間、先
に述べたようにプラグシリンダ121と接続シリンダ3
5の突出駆動によってシールゴム122、351を回転
体14側に接続しておけば、鞘管待機位置ST1に位置
決めされた鞘管17を用いた送泥管路70は、鞘管待機
位置ST2、ST3、ST4側に位置決めされた鞘管1
7と完全に隔離された形で、即ち泥水流通空間70s、
70pと送泥管路70が連通することなく、開口端9a
から可動パイプ12の内部12sを介してフレキシブル
パイプ11側に向けて該送泥管路70のみが直状に遮蔽
形成されるために、該遮蔽形成された送泥管路70を介
して送泥を、鞘管待機位置ST2、ST3、ST4側に
位置決めされた鞘管17や泥水流通空間70s、70p
の開閉状態と無関係に継続することが出来る。従って、
当該遮蔽形成された送泥管路70を介しての送泥時に、
鞘管待機位置ST2、ST3、ST4側に位置決めされ
た鞘管17や泥水流通空間70s、70p側では、任意
のタイミングで各プラグ機構26、27及び泥水回収機
構28等の駆動を行って、それぞれの鞘管待機位置ST
2、ST3、ST4において順次新規な単管9’を装填
する作業を効率的に進めることが出来る。従って、こう
して泥水20の抜取り回収及び再充填に時間がかかる単
管9’の装填作業は、鞘管待機位置ST2、ST3、S
T4の3か所で同時に行ってしまっても構わない。
【0040】こうして先に述べたようにその内部17s
に新たな単管9’が補充装填された、図9においては鞘
管待機位置ST4の鞘管17に対応したプラグ29を再
び、矢印A方向に向けて後退駆動させる形でプラグ機構
26を開栓すると、該プラグ29はステータフランジ1
5のプラグ退避孔15sに退避する形で、ロータフラン
ジ18の孔18s側から抜けて、該プラグ29が抜けた
孔18sを介して、再び鞘管待機位置ST4の鞘管17
の内部17sが泥水流通空間70sと連通する。また、
ここで同様に、開閉シリンダ32をそれぞれ後退させる
と、鞘管17の内部17sは泥水流通空間70pとも連
通する。これによって、いま新たに鞘管17に補充装填
された単管9’の内部は、泥水流通空間70p、70s
と連通した状態になるが、この際いまプラグ29が開栓
された単管9’内には、既に泥水回収機構28を介して
タンク281から泥水20が所定の圧力で充填された状
態に復元されているところから、該プラグ29の開栓に
よって、泥水流通空間70p、70s或いはこれと連通
した鞘管17の内部17s中に充填された泥水20が圧
力降下する危険性はない。従って、管延長装置10にお
いて単管装填作業を行っている鞘管17以外の部分は、
所定の圧力で泥水20を充填しておくことによって、上
述したように回転体14の回転時に送泥管路70と泥水
流通空間70s、70pを連通させた時の泥水20圧力
が降下するのを回避することが出来る。これによって、
泥水20は常時安定した状態で泥水管路70を介して、
シールド装置2の切羽5a側に送泥される。
【0041】なお、管延長装置10において泥水流通空
間70s、70pとして用いられる回転体14とステー
タフランジ15又は16の間の空間は、クリーニング機
構39を介して清浄な水を給水してこれを排水すること
によって洗い流す形で清掃することが出来るので、管延
長装置10を、常にその水密性が良好に保持されて且つ
これに泥水20の目詰まり等が生じていない良好な状態
で、長期に亙って使用することが出来る。この際、管延
長装置10においては、プラグシリンダ121及び接続
シリンダ35を突出駆動させてシールゴム122、35
1を回転体14側に接続することによって、鞘管待機位
置ST1の鞘管17の内部17sを接続シリンダ35の
内部35s及び可動パイプ12の内部12sと遮蔽連結
する形で、泥水管路70を泥水流通空間70s、70p
と遮断した形に閉塞し、また、鞘管待機位置ST2、S
T3、ST4のそれぞれに位置する鞘管17の内部17
sを、プラグ機構26、27を介してそれぞれ選択的に
開放閉塞自在であるところから、当該クリーニング機構
39を任意のタイミングで駆動させることが出来る。
【0042】こうして、鞘管待機位置ST2、ST3、
ST4に配置している各鞘管17の内部17sに単管
9’をそれぞれ収容し、該それぞれの単管9’の内部
に、泥水回収機構28を介して泥水20を所定の圧力で
充填し、該単管9’内部を泥水流通空間70p、70s
と連通させたときに泥水圧力が降下することがないよう
に準備しておいて、一方鞘管待機位置ST1において
は、ここに位置決めされた鞘管17の前後において、プ
ラグシリンダ121と接続シリンダ35を突出させるこ
とによって、送泥管路70を泥水流通空間70s、70
pと連通していない閉塞状態、即ち、シールゴム12
2、351によって、敷設済みの送泥管7Aを受け入れ
ている泥水管受入機構である接続シリンダ35の内部3
5sと鞘管待機位置ST1に位置決めされた鞘管17の
内部17sと接続管路機構120における可動パイプ1
2の内部12sを遮蔽連結することによって、送泥管路
70をシールド装置2側に直状に遮蔽接続して、これに
よって管路の遮蔽状態が確保された送泥管路70を介し
て、先に述べたように泥水20の加圧供給を休むことな
く切羽5aの掘進作業を連続して継続していく。そし
て、シールド装置2が、送泥管7Aを構成している単管
9の1本の長さL1分だけ前進したなら、再び先に述べ
たように、管延長装置10のフレーム13を該シールド
装置2の前進分だけ前進させて、接続シリンダ35とプ
ラグシリンダ121を後退させることによって、シール
ゴム122、351を回転体14側と分離して、泥水流
通空間70s、70pと送泥管路70を連通させた状態
で、回転体14の回転動作と可動パイプ12の突出動作
を介して単管9に新たな単管9’を継ぎ足す形で送泥管
7Aの延長作業を行い、一方当該送泥管7Aに単管9’
を継ぎ足すことによってその内部17sが空になった鞘
管17にさらに新たな単管9’を補充装填する動作を、
送泥管路70を直状に遮蔽形成した状態において繰返す
ことによって、泥水20の加圧供給を一時も休むことな
く連続的に行いながら、即ち切羽5aを安定した状態で
連続掘進しつつ、送泥管7Aを手間なく延長していくこ
とが出来る。従って、送泥管7Aの延長の為に、送泥管
路70を一旦切断して送泥を一時中断する必要は全くな
く、全ての管延長作業は管延長装置10内部で処理され
る為に、効率的であると共に、送泥管路70を切断しな
いことによって、管延長作業にかかる労力を省力化し、
また、管延長装置10においては坑道5に泥水20が溢
出することがないので、その分の清掃手間を省略するこ
とが出来る。さらに、管延長装置10においては、シー
ルゴム122、351を回転体14に接続することによ
って、送泥管路70を送泥時の本流として、該管延長装
置10内部における泥水流通空間70s、70pと遮断
した状態で送泥を行う一方で、泥水管装填手段であるプ
ラグ機構26、27と泥水回収機構28の駆動によっ
て、敷設済みの泥水管7Aに継ぎ足される新たな単管
9’内の泥水圧力を、該管延長作業に先立ち、また、当
該管延長作業中には、回転体14の回転動作時にも継続
して、送泥管路70と同等の泥水圧をなすようにしてお
くことが出来るので、常時即ち管延長作業中或いは新規
な単管9’の装填時においても、シールド装置2側への
泥水20の供給圧力を任意に調整することが出来る。ま
た、トンネル1を構築する際にシールド装置2によって
切羽5aから形成される掘削ズリは、管延長装置10と
全く同様の泥水管延長装置によって、上述した送泥管7
Aと全く同様に、その排泥動作を一時も休むことなく継
続したまま速やかに延長され得る排泥管を介して坑口側
に搬出されるので、当該排泥管延長作業が円滑に行われ
るのはもちろん、トンネル掘削時における排泥量を常に
任意に調整することが出来る。従って、管延長装置10
を用いれば、切羽5aの突然の変動に対してもすばやく
これに対応して常に所定の泥水圧で切羽5aを保持する
ことが出来るので、如何なるときも安定した掘進作業を
継続して、安全に且つ施工性良くトンネル1を構築して
いくことが出来る。
【0043】なお、上述した実施例においては、回転体
14は、ロータフランジ18、19に支持された4本の
鞘管17を有していて、該鞘管17の各々の軸心が同一
円周上を90度ピッチで回転自在であるように構成され
ている例を述べたが、鞘管17の配設本数及びその回転
様態は任意である。例えば、回転体14は2本の鞘管
が、接続シリンダ35等の泥水管受入機構と接続管路機
構120の間に選択的に、即ち交替でここに位置決め自
在であるようになっていても良く、或いは、回転体14
は、これが4本より多い複数の鞘管17を有していて、
該複数の鞘管17が、任意の軌道上を回転する形で前記
泥水管受入機構と前記接続管路機構120との間に選択
的に位置決め自在であるように構成されていても差し支
えない。また、各鞘管17に収納される泥水管である単
管9の本数及びその材質、形状等は任意である。また、
実施例においては、接続管路機構120に設けられる管
体として、鞘管17の内径と対応した外径の直状に形成
された可動パイプ12を、フレーム13に固定されたジ
ョイントシリンダ15aを介して前側のステータフラン
ジ15に対して突出後退移動駆動自在な形で設けた例を
述べたが、該管体は、内部12s等のその内部に泥水2
0が流通され得る形で、鞘管待機位置ST1に位置決め
された鞘管17に向けて突出し、該突出によって該鞘管
17に収容された単管9’を送泥管7A等の既設の泥水
管に接続することが出来るように構成されていれば、実
施例において述べられた以外の構成であっても良く、そ
の形状及び材質等は任意である。従って、ここでいう管
体とは、その全長に亙って筒状をなすものに限定される
ものではなく、また、その断面形状は必ずしも鞘管17
の内周面形状に対応した形で形成されていなくとも構わ
ない。さらに、泥水管受入機構と接続管路機構は、これ
等が第1、第2の回転体支持手段であるステータフラン
ジ15、16に、対向する配置でそれぞれ設けられて、
送泥管路70等の泥水管路を管延長装置10の内部に形
成配置させ得るように構成されているものであれば、必
ずしも実施例で述べたような接続シリンダ35、接続管
路機構120により構成されていなくとも構わない。さ
らに、実施例においては、鞘管待機位置ST2、ST
3、ST4に位置決めされる鞘管17の前後にプラグ機
構26、27を設けて、該プラグ機構26、27を開栓
閉栓駆動することによって、該鞘管17の内部17sに
新たな単管9’を選択的に補充装填するように構成した
例を述べたが、鞘管17の内部17sに新たな単管9’
を泥水管として装填するための装填手段の構成はこれに
限定されるものではない。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ス
テータフランジ16等の第1の回転体支持手段とステー
タフランジ15等の第2の回転体支持手段を、トンネル
構築方向前後方向に所定の間隔をなす形で設け、前記第
1の回転体支持手段に接続シリンダ35等の泥水管受入
機構を、送泥管7A等の既設の泥水管の開口端9a等の
先端を受入自在で且つ該泥水管をその軸心に沿って摺動
自在に支持し得るように設け、前記第2の回転体支持手
段の前記泥水管受入機構と対向した位置に、シールド装
置2等のシールド機に接続自在な接続管路機構120を
設け、前記第1の回転体支持手段と第2の回転体支持手
段の間に、その各々の内部17sに単管9、9’等の泥
水管が収容され得る鞘管17を複数有する回転体14
を、回転自在に且つ該鞘管17を前記泥水管受入機構と
前記接続管路機構120の間に選択的に位置決め自在な
形で設け、前記第1の回転体支持手段と第2の回転体支
持手段に、前記鞘管17に泥水管を選択的に装填し得る
プラグ機構26、27等の装填手段を設け、前記接続管
路機構120には、その内部12sに泥水20が流通さ
れ得る可動パイプ12等の管体12を、前記泥水管受入
機構と前記接続管路機構120の間に位置決めされた鞘
管17に向けて突出自在な形で設け、該管体の突出駆動
により、該鞘管17に収容された泥水管を、前記泥水管
受入機構に受入れられた既設の泥水管に接続し得るよう
にして構成したので、泥水管受入機構に受け入れられた
既設の泥水管を該泥水管受入機構に対して摺動させる形
で、該泥水管受入機構と前記接続管路機構120の間に
位置決めされた鞘管17の後側に既設の泥水管の先端を
配置させると共に、装填手段を介して鞘管17に新たな
泥水管を装填し、該装填された泥水管を回転体14の回
転動作によって泥水管受入機構と接続管路機構120の
間に位置決めし、その状態で管体を突出駆動すると、該
管体が該泥水管を既設の泥水管に向けて押す形で、該泥
水管を既設の泥水管に接続することが出来る。従って、
泥水シールド工法に用いる為の送泥管、排泥管等の泥水
管を延長する際に、泥水管受入機構を介して既設の泥水
管の先端を受入れさせる形で、管延長装置10等の本発
明による泥水管延長装置を設置しておけば、泥水20
は、該泥水管受入機構と接続管路機構120の間に位置
決めされた鞘管17を介して、該泥水管受入機構と接続
管路機構120の間を流通する形で送排泥される。そし
て、既設の泥水管を延長させる際には、上述したよう
に、既設の泥水管を泥水管受入機構と接続管路機構12
0の間に位置決めされた鞘管17の後側に配置させると
共に、回転体14の回転動作によって該鞘管17に、既
設の泥水管に継ぎ足すべき新たな泥水管を配置させてか
ら、管体を突出駆動すれば、延長用の新たな泥水管を既
設の泥水管の先端から挿し込むことが出来、これによっ
て、該新たな泥水管を既設の泥水管に簡単に接続するこ
とが出来る。従って、泥水管を延長するに際して、泥水
管延長装置の本体部分は、インバート等に仮固定されて
いてこれが移動し得ない既設の泥水管に対して、これに
継ぎ足される新規な泥水管の長さに対応した分だけ1度
前進移動させるだけで良く、その後の新規な泥水管の移
動は単に管体を突出駆動させるだけで済むので、該泥水
管延長装置を2度にわたり前後方向に移動させる従来方
法とは異なり、その動作工程が簡潔で、時間を必要とせ
ず、故に泥水管の接続動作が迅速に実行される。そし
て、本発明による泥水管延長装置を介して送排泥される
泥水20は、接続管路機構120においてここに設けら
れた管体の内部12sを流通する形になるところから、
該管体が新規な泥水管の移動駆動機構として接続管路機
構120に組み込まれていても、これが泥水20の流通
を阻むことはなく、従って、該管体を設けておくことに
よって、泥水吐出圧力の損失を生じる懸念がない。故
に、本発明を用いれば、泥水管を延長させる際に、送排
泥を一時停止して泥水管を一旦切断する必要なく、即ち
切羽に対して連続的な送排泥を行いながら、迅速且つ能
率的な泥水管継ぎ足し作業が出来るので、これによっ
て、常時切羽の安定を図りつつ効率的に掘進作業を行っ
ていくことが、作業手間少なく出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】泥水シールド工法により構築中のトンネルの一
例を示す図である。
【図2】本発明による泥水管延長装置の一実施例を示す
断側面図である。
【図3】図2に示す泥水管延長装置におけるIII、III矢
視断面図である。
【図4】図2に示す泥水管延長装置の前部に位置する接
続管路機構部分を示す拡大図である。
【図5】図2に示す泥水管延長装置における敷設済み泥
水管とこれに継ぎ足される新たな泥水管の接続部を示す
拡大図である。
【図6】図5に示す敷設済み泥水管とこれに継ぎ足され
る新たな泥水管の接続状態を示す断側面図である。
【図7】図2に示す泥水管延長装置内における泥水管の
延長方法を示す断側面図である。
【図8】図2に示す泥水管延長装置内における泥水管の
延長方法を示す断側面図である。
【図9】図2に示す泥水管延長装置内における泥水管の
延長方法を示す断側面図である。
【符号の説明】
2……シールド機(シールド装置) 7A……既設の泥水管(送泥管) 9、9’……泥水管(単管) 9a……先端(開口端) 10……泥水管延長装置(管延長装置) 120……接続管路機構 12……管体(可動パイプ) 12s……内部 14……回転体 15……第2の回転体支持手段(ステータフランジ) 16……第1の回転体支持手段(ステータフランジ) 17……鞘管 17s……内部 20……泥水 26、27……装填手段(プラグ機構) 35……泥水管受入機構(接続シリンダ) 35s……泥水管挿通空間(内部)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の回転体支持手段と第2の回転体支持
    手段を、トンネル構築方向前後方向に所定の間隔をなす
    形で設け、 前記第1の回転体支持手段に泥水管受入機構を、既設の
    泥水管の先端を受入自在で且つ該泥水管をその軸心に沿
    って摺動自在に支持し得るように設け、 前記第2の回転体支持手段の前記泥水管受入機構と対向
    した位置に、シールド機に接続自在な接続管路機構を設
    け、 前記第1の回転体支持手段と第2の回転体支持手段の間
    に、その各々の内部に泥水管が収容され得る鞘管を複数
    有する回転体を、回転自在に且つ該鞘管を前記泥水管受
    入機構と前記接続管路機構の間に選択的に位置決め自在
    な形で設け、 前記第1の回転体支持手段と第2の回転体支持手段に、
    前記鞘管に泥水管を選択的に装填し得る装填手段を設
    け、 前記接続管路機構には、その内部に泥水が流通され得る
    管体を、前記泥水管受入機構と前記接続管路機構の間に
    位置決めされた鞘管に向けて突出自在な形で設け、該管
    体の突出駆動により、該鞘管に収容された泥水管を、前
    記泥水管受入機構に受入れられた既設の泥水管に接続し
    得るようにして構成した、泥水管延長装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106150512A (zh) * 2016-08-22 2016-11-23 上海交通大学 一种盾构接收用钢套筒反力车装置
CN112554905A (zh) * 2020-12-31 2021-03-26 中铁工程装备集团有限公司 一种泥浆管延伸装置及其施工方法
CN112576266A (zh) * 2020-12-18 2021-03-30 中铁工程装备集团有限公司 一种泥浆管延伸系统及其施工方法

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CN112576266B (zh) * 2020-12-18 2022-03-29 中铁工程装备集团有限公司 一种泥浆管延伸系统及其施工方法
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