JPH06271956A - セラミックス粒子分散金属部材とその製法及びその用途 - Google Patents

セラミックス粒子分散金属部材とその製法及びその用途

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JPH06271956A
JPH06271956A JP5058335A JP5833593A JPH06271956A JP H06271956 A JPH06271956 A JP H06271956A JP 5058335 A JP5058335 A JP 5058335A JP 5833593 A JP5833593 A JP 5833593A JP H06271956 A JPH06271956 A JP H06271956A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、高強度及び高耐摩耗性を有す
る金属部材とその製造法及びその用途を提供するにあ
る。 【構成】本発明は、セラミックス超微粒子及び固体潤滑
剤粒子又は短繊維が分散しており、セラミックス粒子を
固体潤滑剤の粒子又は繊維径より小さく分散した金属部
材にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラッミクス超微粒子
および固体潤滑剤粒子又は固体潤滑剤短繊維、特にグラ
ファイトウイスカーを分散して成る高導電性,高熱伝導
性,耐熱性及び耐摩耗性のうち1種以上の特性を具備す
る金属部材、特にアルミニウム,鉄,銅合金に係り、特
に摺動材,電気接点などの導電性耐熱性強化部材に好適
な窒化物分散強化銅合金,窒化物分散アルミニウム合
金,窒化物分散強化鉄とその製造方法及びその用途に関
する。
【0002】
【従来の技術】銅の持つ高導電,高熱伝導の基本的特性
を種々の産業用製品に活用する目的で、銅の弱点である
強度不足を補強した種々の銅合金の製品が製造されてい
る。銅の強化方法として、Zr,Cr,Cd,Be等の
固溶量の少ない元素を単独,複数添加して時効処理によ
る析出硬化を行う方法と、銅母相に母相と難反応性のセ
ラミックス粒子を分散して強化する方法がある。強化は
いずれも微細に分散する析出粒子あるいはセラミックス
粒子が塑性変形を担う転位運動を妨げることにより生じ
る。前者の強化方法は、特開昭57−9850号、後者の方法
については、酸化物分散強化では特開平2−213433号、
炭化物強化では特開平1−96338 号、窒化物強化では特
開昭60−208402等に開示されている。
【0003】一方、グラファイト粉末又はBN粉末の添
加は、銅合金の潤滑性又は低接触抵抗耐溶着性を向上さ
せ、その製造方法は、例えば特開昭57−123943号に開示
されている。グラファイト粉末の添加は、低接触抵抗耐
溶着性向上のために電気接点用銅合金で行われており、
特開昭62−284031号に開示されている。
【0004】ところで前記析出硬化型銅合金は約400
℃以下で強度を保持できるが、それ以上の高温では析出
物の熱分解で硬化能を失う。
【0005】一方、セラミックス分散強化型銅合金にお
ける分散方法としては、粉末混合法,内部酸化法を利用
する酸化物分散強化方法以外に、銅粉末とセラッミクス
微粉末の混合粉末の機械的合金化法として特開平3−233
8号公報,特開平2−213433号公報,特開昭63−83240 号
公報が知られている。セラミックス粒子の微細化分散と
しては、内部酸化法及び機械的合金化法が優れている。
部材製造方法としては熱間押出し等の粉末冶金的手法が
用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】銅を例にして論ずる
と、銅中に不純物が存在する場合、その不純物は伝導電
子の散乱を起こし、銅本来の高導電性,高熱伝導特性を
低下させる。また、実用材として広く産業用に使用され
るには、銅部材の強度の向上を計る必要があるが、強化
策としての合金化は必然的に前記特性を低下させるに過
ぎない。特に析出硬化型強化銅合金では、前述したよう
にその適用温度の限界もあるが、析出物の回りの格子歪
及び微量の残留金属溶質原子周辺の電子状態の変化によ
る電子散乱から、純銅に相当する高導電性,高熱伝導性
を望むことは極めて難しい。
【0007】以上の様な、銅の優れた特性を維持しつ
つ、かつ強度の向上をも両立させることは、非常に困難
であるが、この課題に最も好適な方法として、銅との反
応性の少ないセラミックス粒子を分散させる前記記載の
方法がある。
【0008】銅の分散強化粒子してAl23が最も広く
適用され、Al23分散強化銅合金として製造,販売さ
れている。しかし、この強化合金の製造方法のうち、銅
−アルミニウム希薄合金多結晶粉末の内部酸化による方
法では、粒界において、粗大Al23が形成されるた
め、高温強度は低下する。
【0009】一方、銅粉末とAl23微粉末の混合粉末
の機械的合金化、又は、微粉末酸化銅及びAl23の混
合粉末の機械的合金化工程とその後の還元工程と、引続
く焼結工程から製造されるAl23分散強化銅合金は、
強度的には優れた性質を示すが、強度増大のためのAl
23の添加量を増大させることは、銅母相中に酸化銅の
濃度を増すことにつながり、ひいては電気伝導度あるい
は熱伝導度の低下を招く。この現象は、分散粒子に酸化
物セラミックスを使用する場合に共通して発生する。即
ち、銅粒子と酸化物粒子との焼結時には双方の接触界面
で反応が生じ、銅粒子側には薄い酸化銅膜が形成され、
焼結の進行に伴って生じる変形により酸化銅の剥離,分
散が生じるためと考えられる。特に、金属超伝導コイル
の安定化材として、酸化物分散銅合金を使用する場合に
は、銅母相の高純度化には注意を要する。
【0010】さらに、前記方法において機械的合金化処
理された多量の酸化銅とAl23粒子の1065℃以下
の還元熱処理においては、水素−酸化銅の発熱反応のた
め、処理温度の制御は厳しくなり、粉末全体に渡って酸
化銅から銅への還元が完了したか否かの見極めが難し
い。還元反応が不完全であれば、母材中の残留酸素の濃
度を高める結果となり、前記特性を低下させる。
【0011】セラミックス分散粒子は、程度の差はある
が、母相と接合しており、セラミックス分散粒子中の不
純物は機械的合金化時及び焼結時における界面反応を通
して母相中に侵入し、母相を汚染する。従って高純度セ
ラミックス粒子の使用が望まれる。また銅の高電気,熱
伝導の特性のすくなくとも1つ以上を有する難反応性セ
ラミックス粒子を分散させる銅合金は、強化型銅合金と
して好適であると考えられる。
【0012】一方、従来の耐摩耗材料として使用される
銅合金においては、一般的に、優れた潤滑性を有するグ
ラファイトあるいはBNの添加がなされている。特に、
グラファイトについては電気接点への適用も有り、強度
的,熱的に優れた機能を持つグラファイトを使用すれ
ば、従来銅合金よりも優れた特性を発揮する耐摩耗性,
接点材料が開発されると考える。
【0013】本発明の目的は、上述した従来の強化銅,
アルミニウム,鉄合金の課題及び酸化物分散強化型銅合
金の課題を克服し、抵抗電極,摺動材,電気接点などの
耐摩耗性と高強度を有する金属部材とその製法及びその
用途を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、セラミックス
超微粒子及び固体潤滑剤粒子又は固体潤滑剤短繊維が分
散してなる金属部材において、前記セラミックス超微粒
子の平均粒径が前記固体潤滑剤粒子の平均粒径又は短繊
維の平均直径より小さく、焼結体よりなることを特徴と
するセラミックス粒子分散金属部材にある。
【0015】また、本発明は、前記セラミックス超微粒
子の平均粒径が200nm以下及び前記固体潤滑剤粒子
の平均粒径又は前記短繊維の平均直径が0.25 〜10
μmであり、焼結体よりなることを特徴とする。
【0016】また、本発明は、前記セラミックス超微粒
子はその平均粒径が100nm以下で1平方ミクロンメ
ータの領域当り500個以上分散した領域が前記金属部
材のほぼ全領域で形成されていることを特徴とする。
【0017】また、本発明は、前記セラミックス超微粒
子はその含有量が1重量%以下及びその粒径が100n
m以下であり、該セラミックス超微粒子1重量%当り1
平方ミクロンメータの領域内に500個以上分散した領
域が前記金属部材のほぼ全領域で形成されていることを
特徴とする。
【0018】また、本発明は、前記セラミックス超微粒
子はその含有量が1重量%以下及びその粒径が100n
m以下であり、1平方ミクロンメータの領域内に500
個以上分散した領域が前記金属部材のほぼ全領域で形成
されていることを特徴とする。
【0019】また、本発明は、前記セラミックス超微粒
子はその含有量が1重量%以下及びその粒径が100n
m以下であり、その含有量(重量%)と平均粒子間隔(n
m)との関係を対数目盛で表示し、A点(0.01%;
20nm),B点(0.01%;500nm),C点
(1.0%;50nm)及びD点(1.0%;2nm)の
各点を直線で結んだ範囲内に分散していることを特徴と
する。
【0020】また、本発明は、銅,アルミニウム又は鉄
のいずれかにセラミックス超微粒子及び黒鉛ウイスカー
が分散され、焼結体よりなることを特徴とするセラミッ
クス粒子分散金属部材にある。
【0021】本発明は、特に前述した構成に加え以下の
組合わせにおいて有効である。
【0022】本発明は、高純度鋼,銅,高熱伝導グラフ
ァイトウイスカー含有銅,銅合金のうち1種より成る母
材と、この母相中に分散されて該母材の低強度を改善
し、強度を付与せしめる、セラミックス粒子のうち1種
又は2種を備えた高純度又は耐熱性窒化物分散強化銅合
金である。ここで、分散されている粒子の粒径分布は、
0.001μm〜0.2μmであるものがよいが、銅母材
に高熱伝導性六方晶BN粒子を1重量%以下分散させる
組合わせがよい。
【0023】また、本発明は、重量%で、粒径分布が
0.001μm〜0.2μmの粒子状態で分散している高
熱伝導性AlN粒子及び高熱伝導性六方晶BN粒子のう
ち1種又は2種:0.2〜1.0%,好ましくは0.05
〜0.2%を含み、残部がCu及び0.05% 以下の不
可避不純物から成る耐熱窒化物分散強化銅合金である。
【0024】また、本発明は、重量%で、グラファイト
ウイスカー:1.0〜10.0%を含み、粒径分布0.0
01μm〜0.2μmの粒子状態で分散している高熱伝
導性AlN粒子及び高熱伝導性六方晶BN粒子のうち1
種または2種:0.05 〜0.2% 及び残部がCu及び
不可避不純物から成る耐熱性窒化物分散強化銅合金であ
る。
【0025】また、本発明は、重量%で、Al:0.1
3%以下,Mg:0.09%以下のうち1種を含み、該
添加元素が金属酸化物の形態で存在し、粒径分布0.0
01 μm〜0.2μm の粒子状態で分散している高熱
伝導性AlN粒子及び高熱伝導性六方晶BN粒子のうち
1種又は2種:0.2〜1.0%及び残部がCu及び不可
避不純物から成る耐熱性窒化物分散強化銅合金である。
【0026】また、本発明は、重量%で、粒径分布が
0.001μn〜0.2μmの粒子状態で分散している高
熱伝導性六方晶BN粒子:0.01〜1.0%を含み、残
部がCu及び不可避不純物から成る耐熱窒化物分散強化
銅合金である。
【0027】本発明はセラミックス超微粒子を単独で含
む場合においても有効である。
【0028】また、本発明は、金属粉末と、セラミック
ス粉末と、固体潤滑剤粉末又は固体潤滑剤短繊維とを、
セラミックス製容器内にセラミックス製ボールとともに
収納し、該セラミックス製容器を高速で回転させること
によって前記セラミックス製ボールの遠心力による前記
金属粉末を塑性変形させるに十分な押圧力を与えるとと
もに、前記金属粉末が元の粒径より大きくなるように所
望の大きさの粒径に成長させることによって前記金属粉
末の内部に前記セラミックス粉末と固体潤滑剤粉末粒子
又は固体潤滑剤短繊維とを均一に分散させるに十分な回
転速度と回転時間を与えることを特徴とするセラミック
ス粒子分散金属粉末の製造法にある。
【0029】本発明における具体的な製法は次の通りで
ある。
【0030】また、本発明は、銅粉末と高熱伝導性Al
N粒子及び高熱伝導性六方晶BN粒子のうち1種又は2
種との混合粉末を高エネルギーボールミルにより機械的
に合金化し、母相中に粒径分布が0.001μm〜0.2
μmである高熱伝導性AlN粒子及び高熱伝導性六方晶
BN粒子の1種または2種を分散させるものである。ボ
ールミルによる機械的合金化は、混合粉末及びセラミッ
クス製ボールを納めたセラミックス製又は少なくとも内
壁が銅製のボールミル容器を100℃〜200℃の温度
域に保持し、同時に前記容器内を10-2〜10-3torrに
脱ガス処理し、次いで、一気圧の重量で、99.9% 以
上の高純度Arガス又は同等のN2 ガス置換を行い、そ
の後、室温付近で回転数200〜400rpm として、B
N粒子では15〜30時間、他は30から50時間の合
金化処理を行う。又は、最終的に該合金化粉末を99.
99 以上の高純度水素気流中にて焼鈍純化するのがよ
い。また、機械的合金化前の銅粉末の純度は、重量で、
99.0〜99.9%であり、該粉末の平均粒径は200
μm以下であるのがよい。また、機械的合金化前の高熱
伝導性AlN粒子及び高熱伝導性六方晶BN粒子の平均
粒径は、0.1 μm以下が好ましく、純度が、重量で、
99.2% 以上、それぞれの粉末粒子の焼結体の熱伝導
率がAlN粒子では150W/m・K以上及びBN粒子
では50W/m・K以上であるのがよい。
【0031】本発明は、銅粉末とグラファイトウイスカ
ー、及び高熱伝導性AlN粒子及び高熱伝導性六方晶B
N粒子のうちの1種及び2種との混合粉末を高エネルギ
ーボールミルにより機械的に合金化し、Cu母相中に粒
径分布が0.001μm 〜0.2μm である高熱伝導性
AlN粒子及び高熱伝導性六方晶BN粒子の1種または
2種を分散させる耐熱性窒化物分散強化銅粉末の製造方
法である。ここで、ボールミルによる機械的合金化は、
前述と同様である。機械的合金化前のグラファイトウイ
スカーの熱伝導率は1000W/m・K以上であり、寸
法が直径0.3μm〜2μm,長さ1〜100μmである
のがよい。
【0032】また、本発明は、Cu−Al及びCu−M
g希薄合金粉末のうちの1種と高熱伝導性AlN粒子及
び高熱伝導性六方晶BN粒子の1種又は2種との混合粉
末を高エネルギーボールミルにより機械的に合金化し、
母相中に粒径分布が0.001 μm〜0.2μm である高
熱伝導性AlN粒子及び高熱伝導性六方晶BN粒子の1
種または2種を分散させる耐熱性窒化物分散強化銅粉末
の製造方法においても前述と同様に行うことができる。
【0033】また、本発明は、金属部材とセラミックス
粉末とを機械合金化させセラミックス粒子を分散させた
金属粉末を得る第1段工程と、前記セラミックス粒子を
分散させた金属粉末と固体潤滑剤粉末又は固体潤滑剤短
繊維とを機械合金化させる第2段工程を包含することを
特徴とするセラミックス粒子分散金属粉末の製造法にあ
る。
【0034】また、本発明は金属粉末と固体潤滑剤粉末
又は固体潤滑剤短繊維とを機械合金化させる第1段工程
と、第1段工程によって得た金属粉末とセラミックス粉
末とを機械合金化させる第2段工程とを含包することを
特徴とするセラミックス粒子分散金属粉末の製造法にあ
る。
【0035】本発明は、金属粉末にセラミックス超微粒
子及び固体潤滑剤粒子又は固体潤滑剤短繊維を埋込んで
なる複合金属粉末であって、該複合金属粉末はその粒径
が60μm以上を有する粒子が40重量%以上であるこ
とを特徴とするセラミックス粒子分散金属粉末にある。
【0036】本発明に係るセラミックス粒子分散金属粉
末は前述の方法によって得ることができ、更に前述の金
属部材として構成要件を有するものからなるものであ
る。
【0037】本発明は、前述したセラミックス粒子分散
金属粉末を用いて高温にて加圧下で焼結することを特徴
とするセラミックス粒子分散金属部材にある。
【0038】具体的な焼結方法としては次の通りであ
る。
【0039】また、本発明は、前述の金属粉末とセラミ
ックス粉末と固体潤滑剤粒子又は短繊維との混合粉末、
好ましくは高純度銅,銅,高熱伝導グラファイトウイス
カー含有銅又は銅合金より成る母材の粉末と高熱伝導性
AlN粒子及び高熱伝導性六方晶BN粒子のうち1種又
は2種との混合粉末を機械的に合金化する工程、又は該
工程と合金化粉末の純化処理を含む工程と、該機械的合
金化粉末を金属製の容器に充填する工程と、この容器内
を脱ガス処理した後密封する工程と、該密封体を熱間静
水圧あるいは熱間押出しにより所定の塑性加工を施し焼
結する工程と、最終熱処理及び加工を行う製法にあり、
これによって高導電性,高熱伝導性,耐熱性,耐摩耗性
及び耐中性子照射性等の優れた特性を有する金属部材を
製造することができる。
【0040】以上の製法によって得られた金属部材の主
な用途は以下の通りである。
【0041】本発明は、固定子に軸承された回転軸に固
定されたシリンダブロックに複数個の貫通穴を設け、該
シリンダブロックの開放端面を密閉するシリンダヘッド
と、前記シリンダブロックの貫通穴にそれぞれピストン
を配置し、該ピストンの他端を前記シリンダブロックに
対向して配置された回転板に回転自在に保持し、該回転
板を支えるスペーサを配置してピストン駆動部を形成
し、前記シリンダブロックを回転することにより、前記
ピストンが往復運動し、作動流体を吸入,圧縮,吐出す
る流体装置において、前記シリンダブロック及び前記回
転板はセラミックス超微粒子及び固体潤滑剤粒子又は固
体潤滑剤短繊維が分散したAl系合金からなることを特
徴とする流体装置にある。
【0042】本発明は、回転するシヤフトに固定された
斜板と、該斜板の回転によって摺動子を介して往復運動
するピストンとを備えた圧縮機において、前記斜板,摺
動子及びピストンの少なくとも1つはセラミックス超微
粒子と固体潤滑剤粒子又は固体潤滑剤短繊維とが分散し
たCu系焼結合金からなることを特徴とする圧縮機にあ
る。
【0043】本発明は、固定電極と、この固定電極に接
離自在に対向配置された可動電極と、前記両電極を真空
下で内包する絶縁ケースとを備えた真空遮断器におい
て、前記両電極がセラミックス超微粒子と固体潤滑剤粒
子又は固体潤滑剤短繊維が分散したCu系焼結合金から
なることを特徴とする真空遮断器にある。
【0044】本発明はセラミックス超微粒子と固体潤滑
剤粒子又は固体潤滑剤短繊維とが分散したAl系焼結合
金からなることを特徴とするパンタグラフ用集電材にあ
る。他、本発明に係る部材の組成と用途との具体的な組
合わせは次の通りである。また、本発明は、銅,銅合金
のうち1種より成る母材と、この母相に分散されて該母
材の耐熱性を増大させる高熱伝導性AlN粒子及び高熱
伝導性六方晶BN粒子の1種又は2種とを備えた窒化物
分散強化銅合金で形成されていることを特徴とする耐熱
性スポット溶接用電極又はそれを用いたスポット溶接機
にある。
【0045】また、本発明は、銅又は銅合金に高熱伝導
グラファイトウイスカーと、高熱伝導性AlN粒子及び
高熱伝導性六方晶BN粒子の1種又は2種とを備えた窒
化物分散強化銅合金で形成されていることを特徴とする
耐摩耗性摺動用材料又は電気接点材料にある。
【0046】また、本発明は、電極材が、高熱伝導グラ
ファイトウイスカーと、耐熱性及び耐溶着を増大させる
高熱伝導性AlN粒子及び高熱伝導性六方晶BN粒子の
1種又は2種とを備えた窒化物分散強化銅合金で形成さ
れていることを特徴とする真空又は大気中で使用される
遮断機又は開閉器である。
【0047】尚、本発明に係る合金化前の金属粉末は次
の様な方法によって得ることができる。高純度金属及び
高純度合金を微粉末製造素材とし、連続供給する高純度
金属及び高純度合金ワイヤーを溶融する熱源としてイメ
ージ炉又はレーザ光を使用し、該溶融部にガスノズルに
より、純度が、重量で、99.99 %以上の高純度水素
及び99.9% 以上の高純度Arであり、流量比30〜
50:70〜50である高圧混合ガス、又は真空引きに
より減圧下で導入される前記混合ガスをアトマイズガス
として噴射し、噴霧化して還元性雰囲気下で高純度金属
微粉末を製造することが好ましい。
【0048】
【作用】本発明におけるセラミックス超微粒子は微細に
分散して母相となるマトリックス金属を強化するもの
で、それによって固体潤滑剤粒子又はその短繊維を強固
に保持することができる。それによって、摺動における
固体潤滑剤の脱落を顕著に防止できる結果長期にわたっ
て優れた摺動特性が得られるものである。従って、強化
のための分散するセラミックス粒子は少なくとも固体潤
滑剤より細かいものでなければ効果が得られない。
【0049】セラミックス粒子としては200nm以下
でなければ十分な強化効果が得られない。より細かい超
微粒子の分散ほど好ましいが、メカニカルアロイングに
より長時間を有するので、1〜100nmが好ましい。
その含有量はより細かい分散を行わせることによって少
ない量で効果が得られるが、0.01〜1.0重量%が好
ましい。より好ましくは0.03〜0.3重量%である。
【0050】ここで使用されるセラミックス粉末は、酸
化物,窒化物,炭化物及び硼化物の1種又は2種以上
で、特にAl,Cuに対しては反応性が劣るAl23,
ZrO2,MgO,CrN,ZrN,SiO2 ,TiO
2 ,AlN,TiB2 ,ZrB2,BN,B4C ,β−Si
C,TiC,TiN,NbCのうち1種かまたは2種以
上が好ましく、分散強化合金中のそれら粒子径分布が
0.001μm〜0.02μmとなるように機械的合金化
することが好ましい。合金化前の平均粒子径が0.1μ
m 以下のものを使用するのが好ましい。これはボール
ミル中でセラミックス粒子が粉砕,微粒化するものの微
粒化分布は微粒化出発粒子径に依存するからである。目
的の粒子径分布が0.001〜0.02μmの範囲である
必要性は、機械的合金化による微細化下限が0.001
μm のオーダであること、及び転位に対する有効抵抗
能は最大0.02μm 程度と考えられることから与えら
れる。特に、0.01μm 以下が好ましい。またセラミ
ックス粒子とAl,Cu母材との難反応性、Al,Cu
母材の高純度維持のためにも他の金属を含まない高純度
なセラミックスが好ましく、特に工業的生産性の面から
考えて純度99.0% 以上が好適である。特に、Al
N,六方晶BNはAl,Cuと非反応性が高く、好まし
いものである。
【0051】ベースとなる金属は通常の構造材として用
いられるCu,Al,Fe,Ni,Co,Ti等を用す
ることが好ましい。これらはベース金属に対して他の元
素を含む合金とすることができる。
【0052】尚、銅については次の通りである。
【0053】銅と窒素は反応し難い成分である。また窒
化物セラミックスと銅の直接接合反応も困難である。特
に本発明の窒化物分散強化銅合金に使用されたAlN及
び六方晶BNは、他の金属との濡れ性も悪く、さらに、
窒化物と他の金属との低反応性は、窒化物の純度が高く
なるにつれて著しくなる。そのために、不純物を銅母材
中に拡散すること、すなわち、銅母材の純度低下を阻止
することができる。99.2% 以上の高純度AlNまた
はBNを分散粒子に使用することは、高温における銅母
材の強度向上につながる。また、これら粒子の安定性が
得られるばかりか、マトリックスとしての銅本来の高導
電性及び高熱伝導性の特性も損なわれることはない。A
lNあるいはBNの高純度品は、高熱伝導特性を有して
おり、熱伝導性の劣る他のセラッミクス粒子を使用する
よりも、粒子分散銅合金部材の熱伝導の向上に寄与す
る。これら粉末の純度は、重量で、AlN及び六方晶B
Nではそれぞれ99.2% 以上が好ましい。またこの純
度範囲でそれぞれ150W/m・K以上及び50W/m
・K以上の熱伝導率を有する高純度粉末が好適である。
【0054】粒子分散銅合金の強度上昇メカニズムは、
母材の塑性変形をもたらすところの転位の移動を、分散
粒子が阻止する効果(運動転位ピニング効果)によるも
ので分散粒子はより微細で、分散粒子同士の間隔は短い
ほど、その効果が増大する。しかし、分散粒子の超微細
化に伴う分散粒子間隔の減少は、転位阻止能を飛躍的に
向上してしまうため、塑性変形が困難になってしまう。
【0055】そこで、分散粒子間隔を調整することが必
要であるが、分散粒子間隔は添加分散粒子量に強く依存
し、また、初期粒子径,ボールミルによる粒子の粉砕
度,製造時の粒子凝集にも影響を受ける。
【0056】以上の観点から、分散強化合金の加工性及
び好適な靭性を得るためには、分散粒子径は0.001
μm〜0.2μmが好ましい。ただし、強度上昇及び耐
摩耗性向上のために六方晶BN粒子を添加する場合に
は、超微粒子で強度上昇を、又粒径0.25μm 以上の
大粒子で耐摩耗特性を付与することができ、よって、全
体の粒子径分布は、0.001μm〜10μmとなる
が、前者の含有量を1.0%以下,後者の含有量を1〜
10%とするのが好ましい。
【0057】本発明は、セラミックス超微粒子がその平
均粒径が200nm以下で合金のほぼ全領域で1平方μ
m当り500ケ以上分散しており、1重量%以下で1重
量%当り1平方μm内にその含有量に応じて分散され
る。特に、0.01 重量%で500ケ以上、より好まし
くは1000ケ以上とするのが好ましい。セラミックス
粒子の平均間隔は含有量によって変り、平均間隔は前述
のように対数目盛で、E点(0.01%;100nm)
及びF点(1.0%;10nm),G点(0.01%;5
0nm)及びH点(1.0%;5nm)の各点を直線で
結んだ線以下の値とするのが好ましい。
【0058】このように、本発明はセラミックス超微粒
子を特定の条件で分散させることによって金属母相を強
化するものである。その結果、含有量として微量にでき
るので、強化による熱的及び電気的な特性を大きく損う
ことがない。
【0059】固体潤滑剤として黒鉛粉末,そのウイスカ
ー,炭素繊維,BN粉,W2S,Mo2S 等が用いら
れ、金属内に分散される粒径としては0.25 〜10μ
mである。ウイスカー又は繊維としては直径は0.25
〜10μmが好ましく、長さは500μm以下が好まし
い。より好ましくは100μm以下の長さとする。含有
量としては0.5 〜10重量%が好ましく、より1〜5
重量が好ましい。
【0060】高エネルギーボールミルによる機械的合金
化は、ミル内で、運動するボールの持つボール間あるい
はボールと容器間の衝撃エネルギーによって金属を塑性
変形させて偏平化するとともに、圧縮粉砕,剪断摩砕過
程を繰り返すことによりそれらの間に存在する金属粉体
中にセラミックス,固体潤滑剤を埋込むことにより進行
する。したがって溶解法ではセラミックス粒子の分解の
ためその分散化が困難であったが、室温付近の低温でも
前記機械的合金化法により特にセラミックス粉末をnm
オーダまでの分散合金化が可能となった。機械的合金化
時にボール及び容器からの金属マトリックスへの不純物
汚染をできるだけ防止するためにそれらの材料ベースと
なる金属以外の金属を使用しない方がよく、この理由か
ら硬質のセラッミクス製が好ましいが、ボールは靭性が
高く、比重の高いZrO2 セラミックス、容器は同じZ
rO2又は少なくともその内壁が99.9%純度のベース
の金属と同じく、銅の場合には銅製、アトライター使用
の場合には容器内の回転軸及びアジタイターは同等の銅
の被覆材が好適である。好適な合金化のためには高い衝
撃エネルギーが必要であり、また合金化能率の向上を図
る必要もあり、そのために混合粉末重量とボール重量と
の比は、アトライターでは1/10から1/20,遊星
型ビールミルでは1/5から1/10で、ボールミルの
回転数は2000ら400rpmが好ましい。セラミッ
クス粉又は固体潤滑剤の金属粉末への埋込み(合金化)
の度合として特に、セラミックス粉の超微細、好ましく
は0.2 μm以下の粒径で均一に分散させることので
きるやり方はメカニカルアロイングによって出来る合金
粉の粒径を大きくすることによって得られる。その合金
粉として粒径を60μm以上のものを40重量%以上と
することによって得られる。窒化物粒子の合金化は軟ら
かい銅粉末を用いるため迅速に起ると考えられるが、均
一化,微細化のために少なくとも10時間以上を必要と
し、したがって合金化時間は、前記大粒子径分布を必要
とする六方晶BN添加の摺動材料用及びウイスカーの微
細粉砕化を避けるグラファイトウイスカー含有銅合金摺
動材料及び電気接点材料用には短時間が好ましく、特に
15〜30時間が好適である。又他の場合にはより一層
の均一化,微細化のために長時間の30〜50時間が望
ましい。合金化前処理として、できるだけ酸素の混入を
防ぐために、容器内を100℃から200℃で30分か
ら60分間、10-2〜10-3torrにベーキングしておく
ことが好ましい。特に高純度銅粉末を使用する場合には
10-4〜10-5torrの高真空でベーキングしておくこと
が好ましい。雰囲気は酸素による汚染をできるだけ避け
るために一気圧の99.9%以上の高純度Arガス又は
同等の窒素ガスを使用するのが好適である。また、特
に、機械的合金化粉末のより一層の純化を必要とする場
合には、水素中での熱処理を行うのが好ましく、純化温
度は700℃〜900℃の範囲で、Pa純化した99.
99% 以上の高純度水素気流中で行うのが好適であ
る。
【0061】分散合金粉末の焼結はベース金属と同じ金
属からなる容器に前記合金粉末を充填して熱間押出し,
HIPまたはホットプレス法により行われる。その焼結
は、合金化粉末の拡散融合,緻密化を考え、銅系600
℃〜800℃,Al系500〜650℃,Fe系100
0〜1150℃の間で行うのが好ましい。ここで前処理
として行われる容器内の真空処理は、前記の処理と同様
であるが、高温焼結時にできるだけ酸素等のガス不純物
の汚染が無いように、容器内の吸着水分,酸素及び他の
汚染物の順次除去を目的として行われ、10-4〜10-5
torrの真空でそれぞれ100℃で10から30分,20
0℃で10から30分及び400℃で30分の段階的な
処理を行うことが好ましい。
【0062】窒化物分散銅合金において、グラファイト
ウイスカーの添加は、第一にその高い潤滑性,耐熱性を
窒化物分散銅合金に付与し、好適な摺動材料を得ること
にあり、また第二に優れた低接触抵抗耐溶着性を与える
ので、遮断器,開閉器等の電気接点材料として好適であ
る。その添加量は、1体積%以下では前記特性を十分発
揮できないし、また10体積%以上ではグラファイト量
が多過ぎるため、例えば電気接点材料ではアーク切れが
悪くなり、また一般に靭性の低下を引き起こす。したが
って1%から10%の添加量が好適な範囲である。使用
するグラファイトウイスカーとしては、高熱伝導性であ
りまたより小径のファイバー状であるものが良い。すな
わちグラファイトウイスカーが機械的合金化により適度
に微細に均一分散化されかつランダム方向に配置される
ことは、機械的合金化銅合金の熱伝導を効率的に向上さ
せ、また表面の耐摩耗性,アーク切れの改善による耐消
耗性も向上させる。以上の理由から、その熱伝導率はよ
り高いほど好ましく、工業的製造性から1000W/m
・K以上が好適であり、寸法は直径が0.3 〜2μm,
長さが高々100μm程度のものが好ましい。
【0063】添加分散するAlN又は六方晶BN、及び
同時添加のAlNと六方晶BNの量は、既存のY23
散強化Fe基及びNi基合金の例を参照及び適用製品の
目的とする強度を考慮すれば、必ずしも室温以上で高強
度を必要としない金属超電導安定化材用には、重量で、
0.05〜0.2%、高強度又は特に高温での強度を必要
とする核融合装置第一壁ダイバータ・ヒートシンク材,
半導体用及び集積回路用リードフレーム、スポット溶接
電極,グラファイトウイスカー含有銅合金摺動材料及び
電気接点材料用には0.2〜1.0%、及び六方晶BNを潤
滑剤として添加する摺動材料用には潤滑性を向上させる
ために高めの1.0 〜10%が好適である。
【0064】粒子分散強化銅合金の塑性変形において、
変形抵抗は負の温度依存性を持つ。それは、nmから数
10nmの微細分散粒子が、転位の熱活性化障壁となっ
ているためで、例えば、分散粒子の含有量の比較的低い
金属超電導安定化材でも、4.2K 付近の極低温で使用
するため、十分な強度を持ち得る。銅母材を構成するた
めの銅粉末の粒子径分布の上限を200μmとしたの
は、粒径が小さい場合には被表面積が増大し、製造時に
起りうる表面酸化の量が増加、すなわち銅母材中への酸
素含有の増加の懸念があるためであり、また200μm
以上の大粒子径では機械的合金化時の均一分散が困難と
なる理由による。銅粉末の純度は、金属超電導安定化材
及び核融合装置第一壁ダイバータ・ヒートシンク材用に
はそれぞれ極限の電気伝導性,熱伝導性が要求されるた
め、できるだけ高純度粉末の使用が望まれるが、工業的
生産性,コスト面から99.9% 以上が好ましく、また
金属超電導安定化材及び核融合装置第一壁ダイバータ・
ヒートシンク材を除く前記適用製品用には通常の純銅に
おける99.0%から99.9%の範囲が好適である。微
量のAl,Mgを添加した銅の使用は、機械的合金化処
理時の防止できない混入酸素を前記添加物との反応で酸
化物Al23,MgOとして固定化し、またこれら酸化
物を転位の障害物として強度向上に寄与させることによ
る。処理前の銅表面の酸化及び機械的合金化時の酸素混
入に注意を払っても、下記の実施例で示すように重量
で、0.06%から0.09%が分析されており、すくな
くとも0.06% の酸素を固体化するためにAlは0.
13%,Mgは0.06%添加される必要があり、した
がって余剰のAl,Mgを固溶させないためにも好適な
添加量は、それぞれ0.13%以下及び0.09%以下が
好ましい。残存の酸素を除去するには、合金化粉末を水
素中で熱処理することにより可能となる。
【0065】
【実施例】
実施例1 本発明に係る窒化物,酸化物あるいは炭化物粒子と固体
潤滑剤粒子分散強化型合金粉末の製造方法の実施例を、
図1を用いて説明する。図1は、機械的合金化装置の概
略図で、遊星,ボールミルを示したものである。外部駆
動系1から回転が台フレーム部2に伝えられ、台フレー
ム部2が公転3する。同時に、台フレーム部2の上に十
文字の配置された4基の粉砕容器4には、矢印5の遠心
力が生じると共に粉砕容器4自身の回転6も起り、公転
する台フレーム部2と自転する粉砕容器3が、逆回転運
動を繰り返すことによって、強い遠心加速度を発生し、
粉砕容器3中の粉末とボール7が高いエネルギーでぶつ
かりあう。
【0066】粉砕容器構成は、図2に示すように、真空
引き弁21とArガス又は窒素ガスの置換弁22及び容
器内温度測定用温度計挿入口23を具備する、銅または
ZrO2製の蓋24,テープヒータ25を装備した容積50
0ccの銅またはAl23製またはZrO2 製の容器2
6,容器26内の直径10mmのZrO2 製ボール27,
混合粉末28からなる。ボール27は容器26の内壁に
沿って回転運動し、ボール27間同士、ボール27と容
器26の内壁間で衝突が生じる。蓋24,容器26は試
作品の99.99%純度の無酸素銅(OFC)製あるいは
市販のAl23製あるいは市販のZrO2 製を使用し、
機械的合金化処理に供した。無酸素銅性製容器を使用す
る場合には、無酸素銅の強度が低いので、冷間加工品よ
り製造され、実際の機械的合金化処理前に窒化物,酸化
物あるいは炭化物のみを充填して、内壁の窒化物あるい
は酸化物あるいは炭化物による分散強化を行った。
【0067】本実施例に用いた出発粉末の純度及び平均
粒径を表1に示す。
【0068】図3は、No.1の合金粉末を用い、メカニ
カルアロイング(MA)処理時間と得られた粉末の平均
粒径との関係を示す線図である。図に示すように、MA
処理時間とともに合金粉末の平均粒径は大きくなり、こ
の粒径の増大によってよりセラミックス及び固体潤滑剤
の微細化と分散が進行することが確認された。回転数は
ボールの押付力に比例し、150rpm 以下では長時間か
けても合金化があまり進まないが、200rpm 以上で顕
著な効果が得られることが分る。
【0069】図4は得られた合金粉末の粒径分布を示す
棒グラフである。図3に示す〜は図4の〜上に
各々対応するものである。図に示すように、で合金化
はあまり進行しておらず、粒径60μm以上のものはわ
ずか15%位であるが、では40%以上、では60
%以上となることが分かる。特に、合金化はの粒径6
0μm以上のものが40%以上、より60%以上とする
のがよい。
【0070】
【表1】
【0071】表1に示されるCu,Al,Fe粉末とA
23,ZrO2 ,MgO,SiO2,TiO2 ,AlN,
BN,B4C ,β−SiC,TiC及びNbC粉末のう
ちの1種とグラファイトファイバーとの各混合粉末15
00gが高純度Ar雰囲気のグローボックス内で200
個のボールと共に4基のボール容器に充填された。ボー
ルとボールミル容器内は十分にアルコール及びアセトン
中でのボールミル前運転で十分に洗浄された。機械的合
金化処理は、真空引きとその後の約120℃の加熱によ
り真空度が10-2〜10-3torrに入った時点で、容器内
を一気圧の99.99 %高純度Arガスで置換し、密封
した。回転速度は300rpm ,処理時間は30時間であ
る。機械的合金化処理後、合金化粉末は前記グローボッ
クス内で保存容器に移され、真空封入された。合金化粉
末は扁平になりながら粉砕されつつCu,Al,Fe粉
末粒子内にセラミックス粒子が埋込まれ、多数回の変
形,鍛錬の繰り返しがなされたことが伺える。表面にア
ルミナが形成されている250メッシュの高純度Al粉
を用いて、同様にボールミルによって機械的合金したも
のについても同様に実施した。このように合金化されて
いることによって表面の酸化銅,アルミナ,酸化鉄はき
わめて微細に各金属粉末内に合金化されるとともに均一
に分散された。
【0072】次に、上記の各分散強化合金粉末の固形化
焼結処理の説明をする。合金化粉末をグローボックス内
で真空引きパイプ付き純度99.99% Cu,Al,F
e容器に充填した後、容器内の真空引きが、10-2〜1
-3torrの範囲内で100℃で20分,200℃で20
分,400℃で30分の条件下で行われた。真空引き完
了後はパイプの2ケ所を圧接し、端部をTIG溶接し
た。焼結は熱間静水圧処理(HIP)装置にて、Cu系
では900℃,Al系で600℃、及びFe系で120
0℃で1時間行われた。その後Cu系850℃,Al系
550℃、Fe系1050℃での熱間加圧を行った。最
終合金から電気抵抗試料及び引張変形用試料が作製さ
れ、引き続きCu系900℃,Al系600℃,Fe系
1200℃で1時間,2〜4×10-8torrの真空中で焼
鈍された。電気的特性として抵抗値,熱伝導度及び室温
での降伏強度を測定した。各種分散強化合金の組成と結
果を表2に示す。本発明合金は強度が高いうえに熱伝導
度が大きく、更に電気抵抗値の低いものが得られること
が確認された。
【0073】
【表2】
【0074】図5はセラミックス分散粒子の平均間隔と
その添加量との関係を対数目盛で示す線図である。本実
施例における純属中に分散したセラミックス粒子の直径
は0.02μm 以下で、特に個数で約95%以上が0.
002〜0.008μm(平均0.005μm)のものが
ほとんどであった。本実施例においてはセラミックス超
微粒子の金属結晶粒内への微細かつ均一な分散によって
強化及び優れた伸び、更には電気的特性が得られるもの
で、その分散度について分散粒子間の平均間隔を求め
た。図中に示す0.01%,0.25%,0.5%及び1.
0%におけるデータはAl系部材で得られた値であり、
グラファイトファイバーを5体積%とした。図に示すよ
うに、セラミックスの含有量の増加によって平均間隔は
小さくなり、それによってAlは強化される。本実施例
において、セラミックス超微粒子はその含有量が1.0
重量%のとき平均間隔は約2.5nm,0.5%で約3.
5nm,0.25%で約5nm,0.01%で約25nm
であった。また、0.01% の含有量で1平方μmの領
域内に分散したセラミックス粒は約1500ケであり、
0.1 %及び1.0% のときの個数はその含有量にほぼ
比例して増加していることが認められた。本実施例にお
けるセラミックス粒子は前述のとおりのものであるが、
これより大きくなってもよいもので、図に示すようにA
点(0.01%,20nm),B点(0.01%,500n
m),C点(1.0%,50nm)及びD点(1.0%,
2nm)の各点の範囲、更にE点(0.01%,100n
m)とF点(1.0%,10nm),G点(0.01%,
50nm)とH点(1.0% ,5nm)の各点を結ぶ直
線の値以下の平均間隔とするセラミックス粒子を分散さ
せるのが好ましく、より平均粒子間隔の小さい分散とす
ることにより強度の高いものが得られるが、特にA点と
D点を結ぶ線の値以上とすることで電気的特性,強度及
び伸び率等から十分である。
【0075】図6はCu系材の摩耗試験結果を示すもの
で、比較材として溶解材を示すものである。相手材は黒
鉛である。摺動試験の結果、No.1は、潤滑剤を使用し
ない、いわゆる乾式試験(面圧は7kgf/mm2)での比摩
耗量は4×10-10(mm3/m・kg/cm2),潤滑剤に水を
使用した場合(面圧5kgf/mm2)の比摩耗量は1.5×1
-11(mm3/m・kg/cm2),潤滑剤にタービン油を使
用した場合(面圧100kgf/mm2)は比摩耗量は1×10
-11(mm3/m・kg/cm2 )であった。
【0076】No.2の潤滑剤を使用しない場合の比摩耗
量は2×10-10(mm3/m・kg/cm2),潤滑剤が水の場合
の比摩耗量は1.2×10-11(mm3/m・kg/cm2),潤
滑剤にタービン油を使用した場合の比摩耗量は1×10
-11(mm3/m・kg/cm2 )であった。
【0077】比較材は、溶解による合金化法によって作
製した代表的な耐摩耗性Cu合金,Cu−9Al−0.
8Ti−10黒鉛のデータである。
【0078】実施例2 図7は、機械的合金化処理装置の別の例を示す断面図で
ある。本装置は一般的にアトライターと呼ばれている装
置である。機械的合金化は以下のようにして行う。合金
化粉末原料31と合金化媒体であるボール32を機械的
合金化用容器33中に入れ、双方をアーム34の付いた
撹拌棒(アジテータ)35で撹拌することによって、機
械的合金化処理によって、粒子分散強化型合金粉末が作
製された。
【0079】なお、この装置には、容器内部の合金化処
理温度を調節するための外部加熱ヒータ36を設けてい
る。合金化処理の終了した合金化粉末は、容器下部の回
収孔37から回収される。
【0080】実施例3 図8は、機械的合金化処理装置の別の例を示す断面図で
ある。図8の装置は、固定型容器41とその中で回転す
る主軸42及び主軸の回転43と連動して公転44する
数本の副軸45から構成されている。各副軸には、それ
ぞれ多数のリング状粉砕媒体46が取り付けられてい
る。副軸の外径とリング状粉砕媒体46の内径との間に
は、数mmのギャップを設けており、リングは個々に自由
な動きができるようになっている。この粉砕媒体として
の動きを持つリングは、遠心力によって粉砕容器内壁に
押しつけられながら容器内を周回する。
【0081】処理される粒子48は、この回転している
粉砕媒体46と壁面の間に挟まれ、リングの遠心力とリ
ング自身の回転による摩砕等の作用を受け、機械的合金
化処理が行われる。粉砕容器はジャケット47を有して
おり、冷却水49を通すことで処理される粒子の温度上
昇を抑制することができる。
【0082】また、粉砕容器内壁面と粉砕媒体であるリ
ングの材質とは、同一であるのが望ましく、原料によっ
て使い分けなければならない。銅,アルミニウムにはAL
2O3あるいはZrO2のようなセラミックス材質が望まし
く、また鉄合金には、SUS系が望ましい。
【0083】実施例4 図9は本発明に係るCu系合金として実施例1のNo.4
の合金を用いたカーエアコン用斜板式圧縮機の断面図で
ある。この圧縮機は電磁クラッチの動作によりシャフト
51が回転し、このシャフト57に取付けられた斜板5
7がシャフト57の回転とともに回転して揺動運動をす
る。この揺動運動はピストン53の往復運動を生じさ
せ、媒体の圧縮を行う。ピストン53には斜板57と接
触して摺動する摺動子59が設けられる。摺動子59は
前述の本発明に係るCu系合金が用いられる。このコン
プレッサーをカーエアコンに組込み、耐久試験を行っ
た。試験条件は、回転数:5500rpm ,吐出ガス圧:
30kg/cm2 ,吸入側ガス圧:2kgf/cm2 ,試験時
間:500hr,潤滑油:ポリアレキレングコール,冷
媒:R134aである。なお、比較のためシリンダにB
390合金及びピストンリング材にPTFE+30体積
%炭素繊維+2体積%CaF2 の組合わせについても同
様の試験を行った。
【0084】試験開始後1hr時と500hr時の体積
効率と全断熱効率を測定した。体積効率はシリンダボア
の理論容積と吐出量の比率であり、シリンダボアとピス
トンリング間にギャップが生ずると体積効率は低下す
る。全断熱効率は回転エネルギーを熱エネルギーに変換
し、コンプレッサの冷却エネルギーへの寄与率であり、
シリンダボアとピストンリング間にギャップが生ずると
全断熱効率も低下する。したがって、これらはコンプレ
ッサの耐久性の目安になるものであり、低下の少ないも
のが耐久性に優れていた。本発明の組合わせを組込んだ
コンプレッサは、500hr後でも体積効率が60%及
び全断熱効率57%とともに低下が少なく、耐久性に優
れていた。
【0085】比較のものは500h後で前者が52%,
後者が49%であった。
【0086】尚、斜板57,ピストン53に本発明に係
るAl系合金を用いることができる。
【0087】実施例5 本発明のAl系からなる摺動部材をコンプレッサに用い
た一実施例の要部断面図を図7に示す。図10において
椀状のアルミ材からなるケーシング81内にスペーサ8
2が配置されており、スペーサ82の回転板83との摺
動面には合成樹脂を主成分として表面層を有する鋼板8
4が嵌合されており、Al系合金からなる回転板83は
実施例1に記載のNo.6の合金が用いられている。回転
板83にはピストン85の球部86が回転自在に保持さ
れており、回転板83は回転軸87に嵌合されたセンタ
ボール80に回転自在に支承されている。また、軸方向
に複数個の貫通穴91を有するシリンダブロック88が
回転軸87に固定されており、シリンダブロック88の
貫通穴91内にピストン85が嵌合されている。シリン
ダブロック88には回転板83と同様にAl系合金によ
って形成することができる。このシリンダブロック88
の貫通穴の一端を防ぎ、かつ、圧縮された気体を吐出す
る吐出穴が形成されたシリンダヘッド29が設置されて
いる。
【0088】次に、このコンプレッサの運転動作である
が、例えば内燃機関により回転軸87が回転すると回転
板83及びシリンダブロック88が回転し、シリンダの
貫通穴31内をピストン85が往復運動し、気体を吸
入,圧縮する。この時スペーサ82に嵌合された鋼板8
4と回転板83及びシリンダブロック88とシリンダヘ
ッド89は回転軸87の回転と同じ回転で摺動する。し
たがって、高速の摺動となり、かつ、気体を圧縮する圧
力が加わるため、高速,高荷重下の摺動となる。高速,
高荷重下では潤滑油が摺動面に十分供給されにくくな
り、境界潤滑あるいは無潤滑になる場合がある。したが
って、摺動面に自己潤滑性を有するものを用いることが
望ましい。本発明の場合には固定潤滑剤を含有するため
境界潤滑あるいは無潤滑状態に陥っても焼付の心配がな
い。
【0089】前述したコンプレッサをカーエアコンサイ
クルに組込み、耐久試験を行った。試験条件は回転数:
5500rpm ,吐出ガス圧:29kgf/cm2,吸収側ガス
圧:2kgf/cm2,試験時間:200hr,潤滑油:ポリ
アルキレングリコール,冷媒:R134aである。な
お、比較のためシリンダブロック及び回転板に通常の陽
極酸化層を形成したものについても同様の条件で試験を
行った。表1は試験後のシリンダブロック,シリンダヘ
ッド,回転板,スペーサの摩耗量を示す。表1を見ても
明らかなように本発明の組合わせとした場合の摩耗量は
極めて少なく、良好な組合わせであることがわかる。ま
た、試験時の燃料試験に比べて約10%少なかった。
【0090】実施例6 図11は電極材料として実施例1のNo.2のCu系合金
を用いた遮断特性試験に用いた真空バルブの構造を示す
ものである。この真空バルブは、筒状のセラミックス製
絶縁ケース63とステンレス製の端子板64,65によ
って容器が構成され、その内部に 10-6〜10-8torr
台の高真空に保たれている。この容器内部には本実施例
に係る電極材料で形成された一対の電極、すなわち固定
電極61とベローズ66を介して動けるようにした可動
電極62が設けられている。これらの電極は電極部と電
極部の支持部材とで構成される。さらに円筒状のシール
ド66は、電極構造部材が遮断アークにより蒸発,飛散
した場合、それらが絶縁ケース63の内壁に付着するこ
とを防止する役目を持つ。本実施例の両電極61,62
の電極部は実施例1に記載の合金を用い、直径20mm,
厚さ5mmに加工され、それについて以下の各評価試験を
行った。
【0091】各種電気的試験において、耐電圧試験方法
は、交流300Aを10回遮断後、インパルス電圧を5
kVステップで増加しながら印加し、電極間が絶縁破壊
に至る放電電圧値を測定する。
【0092】遮断性能試験は、直径20mmの電極におい
て、交流電流を500Aステップで増加しながら遮断
し、遮断が不能となる限界電流値を求める。さらに、裁
断電流試験は、交流2〜8Aの小電流を遮断した場合に
発生する裁断電流を100回測定し、その最大値と平均
値を求める。
【0093】図12は、本発明によって構成された電極
の耐電圧特性を耐電圧比とBN粒子の配合量との関係を
示した結果である。また、図13は、耐電圧比と分散B
N粒子の粒子径との関係を示す結果である。耐電圧比
は、Cu50wt%−Cr50wt%材料を従来材料の
代表とし、その耐電圧を基準(1.0 )にして、相対値
で示す。分散BN粒子が0.2μm 以下の材料で、耐電
圧比が従来材料の耐電圧を上回る。特に、分散BN粒子
の粒子径は1〜10nmで特に優れた特性を示す。
【0094】実施例7 図14は摺動材として本発明の実施例1のNo.2のCu
系合金を用いた車輌用パンタグラフの正面図である。パ
ンタグラフは摺板71がAl合金製(ジュラルミン系合
金)の本体73にボルトによって固定され、絶縁材74
によって車輌に接続された架台に固定される。本体73
には導線75を通して電源に導かれる。架線72は走行
とともに摺板71の摺動面が同じ位置で摺動しないよう
に左右に移動する。
【0095】本実施例によれば、高強度で高耐摩耗性を
有し、かつ電気導電性も高いので、より車輌の高速化に
対応できるものであり、現在の新幹線用の220km/h
は勿論、将来の350〜450km/hの高速走行に適
したものである。
【0096】
【発明の効果】本発明によれば、高強度でかつ高耐摩耗
性を有する金属部材が得られ、圧縮機等の摺動部材とし
てきわめて有効である。また、ベース金属として合金元
素を有しない純金属を用いることにより高強度で、高熱
伝導性,高電気伝導性で、高耐摩耗性を有することから
真空しゃ断器用電極,パンタグラフのスライダー等にき
わめて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】機械合金化装置の概略図。
【図2】機械合金化装置の概略図。
【図3】MA処理時間と粒子の平均粒径との関係を示す
線図。
【図4】粒子径と粒子の存在比率の関係を示す棒グラフ
図。
【図5】セラミックス粒子含有量と平均粒子間隔との関
係線図。
【図6】面圧と比摩耗量との関係を示す線図。
【図7】機械合金化装置の概略図。
【図8】機械合金化装置の概略図。
【図9】斜板式圧縮機の断面図。
【図10】圧縮機の断面図。
【図11】真空しゃ断器の断面図。
【図12】グラファイトウィスカー含有量と耐電圧比と
の関係を示す線図。
【図13】BN粉の平均粒径と耐電圧比との関係を示す
線図。
【図14】パンタグラフの概略図。
【符号の説明】
1…駆動系、4,26,33,47…Al23又はZr
2 製容器、27,33…ZrO2 製ボール、28,3
1…粉末、57…斜板、59…摺動子、82…スペー
サ、83…回転板、88…シリンダブロック、61,6
2…電極、71…摺板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 33/02 102 103 A (72)発明者 小室 勝博 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミックス超微粒子及び固体潤滑剤粒子
    又は固体潤滑剤短繊維が分散してなる金属部材におい
    て、前記セラミックス超微粒子の平均粒径が前記固体潤
    滑剤粒子の平均粒径又は短繊維の平均直径より小さいこ
    とを特徴とするセラミックス粒子分散金属部材。
  2. 【請求項2】セラミックス超微粒子及び固体潤滑剤粒子
    又は固体潤滑剤短繊維が分散してなる金属部材におい
    て、前記セラミックス超微粒子の平均粒径が200nm
    以下及び前記固体潤滑剤粒子の平均粒径又は前記短繊維
    の平均直径が0.25 〜10μmであることを特徴とす
    るセラミックス粒子分散金属部材。
  3. 【請求項3】セラミックス超微粒子及び固体潤滑剤粒子
    又は固体潤滑剤短繊維が分散してなる金属部材におい
    て、前記セラミックス超微粒子はその平均粒径が200
    nm以下で、1平方ミクロンメーターの領域当り500
    個以上分散した領域が前記金属部材のほぼ全領域で形成
    されていることを特徴とするセラミックス粒子分散金属
    部材。
  4. 【請求項4】セラミックス超微粒子及び固体潤滑剤粒子
    又は固体潤滑剤短繊維が分散してなる金属部材におい
    て、前記セラミックス超微粒子はその含有量が1重量%
    以下及びその粒径が200nm以下であり、該セラミッ
    クス超微粒子1重量%当り1平方ミクロンメータの領域
    内に500個以上分散した領域が前記金属部材のほぼ全
    領域で形成されていることを特徴とするセラミックス粒
    子分散金属部材。
  5. 【請求項5】セラミックス超微粒子及び固体潤滑剤粒子
    又は固体潤滑剤短繊維が分散してなる金属部材におい
    て、前記セラミックス超微粒子はその含有量が1重量%
    以下及びその粒径が200nm以下であり、1平方ミク
    ロンメータの領域内に500個以上分散した領域が前記
    金属部材のほぼ全領域で形成されていることを特徴とす
    るセラミックス粒子分散金属部材。
  6. 【請求項6】セラミックス超微粒子及び固体潤滑剤粒子
    又は固体潤滑剤短繊維が分散してなる金属部材におい
    て、前記セラミックス超微粒子はその含有量が1重量%
    以下及びその粒径が200nm以下であり、その含有量
    (重量%)と平均粒子間隔(nm)との関係を対数目盛
    で表示し、A点(0.01% ;20nm),B点(0.
    01%;500nm),C点(1.0%;50nm)及
    びD点(1.0%;2nm)の各点を直線で結んだ範囲内
    に分散していることを特徴とするセラミックス粒子分散
    金属部材。
  7. 【請求項7】銅,アルミニウム又は鉄のいずれかにセラ
    ミックス超微粒子及び黒鉛ウイスカーが分散され、焼結
    体よりなることを特徴とするセラミックス粒子分散金属
    部材。
  8. 【請求項8】前記金属部材は焼結体である請求項1〜7
    のいずれかに記載のセラミックス粒子分散金属部材。
  9. 【請求項9】前記金属部材は他の部材に接して摺動する
    部材を構成する請求項1〜8のいずれかに記載のセラミ
    ックス粒子分散金属部材。
  10. 【請求項10】金属粉末と、セラミックス粉末と、固体
    潤滑剤粉末又は固体潤滑剤短繊維とを、セラミックス製
    容器内にセラミックス製ボールとともに収納し、該セラ
    ミックス製容器を高速で回転させることによって前記セ
    ラミックス製ボールの遠心力による前記金属粉末を塑性
    変形させるに十分な押圧力を与えるとともに、前記金属
    粉末が元の粒径より大きくなるように所望の大きさの粒
    径に成長させることによって前記金属粉末の内部に前記
    セラミックス粉末と固体潤滑剤粉末又は固体潤滑剤短繊
    維とを均一に分散させるのに十分な回転速度と回転時間
    を与えることを特徴とするセラミックス粒子分散金属粉
    末の製造法。
  11. 【請求項11】金属粉末にセラミックス超微粒子及び固
    体潤滑剤粒子又は固体潤滑剤短繊維を埋込んでなる複合
    金属粉末であって、該複合金属粉末はその粒径が60μ
    m以上を有する粒子が40重量%以上であることを特徴
    とするセラミックス粒子分散金属粉末。
  12. 【請求項12】前記金属部材は粉末からなる請求項1〜
    7のいずれかに記載のセラミックス粒子分散金属部材。
  13. 【請求項13】請求項11又は12に記載のセラミック
    ス粒子と固体潤滑剤粒子又は固体潤滑剤短繊維とが埋込
    まれた金属粉末を高温にて加圧下で焼結することを特徴
    とするセラミックス粒子分散金属部材の製造法。
  14. 【請求項14】金属粉材とセラミックス粉末とを機械合
    金化させセラミックス粒子を分散させた金属粉末を得る
    第1段工程と、前記セラミックス粒子を分散させた金属
    粉末と固体潤滑剤粉末又は固体潤滑剤短繊維とを機械合
    金化させる第2段工程を包含することを特徴とするセラ
    ミックス粒子分散金属粉末の製造法。
  15. 【請求項15】金属粉末と固体潤滑剤粉末又は固体潤滑
    剤短繊維とを機械合金化させる第1段工程と、第1段工
    程によって得た金属粉末とセラミックス粉末とを機械合
    金化させる第2段工程とを含包することを特徴とするセ
    ラミックス粒子分散金属粉末の製造法。
  16. 【請求項16】固定子に軸承された回転軸に固定された
    シリンダブロックに複数個の貫通穴を設け、該シリンダ
    ブロックの開放端面を密閉するシリンダヘッドと、前記
    シリンダブロックの貫通穴にそれぞれピストンを配置
    し、該ピストンの他端を前記シリンダブロックに対向し
    て配置された回転板に回転自在に保持し、該回転板を支
    えるスペーサを配置してピストン駆動部を形成し、前記
    シリンダブロックを回転することにより、前記ピストン
    が往復運動し、作動流体を吸入,圧縮,吐出する流体装
    置において、前記シリンダブロック及び前記回転板はセ
    ラミックス超微粒子及び固体潤滑剤粒子又は固体潤滑剤
    短繊維が分散したAl系合金からなることを特徴とする
    流体装置。
  17. 【請求項17】回転するシヤフトに固定された斜板と、
    該斜板の回転によって摺動子を介して往復運動するピス
    トンとを備えた圧縮機において、前記摺動子はセラミッ
    クス超微粒子と固体潤滑剤粒子又は固体潤滑剤短繊維と
    が分散したCu系焼結合金からなることを特徴とする圧
    縮機。
  18. 【請求項18】固定電極と、この固定電極に接離自在に
    対向配置された可動電極と、前記両電極を真空下で内包
    する絶縁ケースとを備えた真空遮断器において、前記両
    電極がセラミックス超微粒子と固体潤滑剤粒子又は固体
    潤滑剤短繊維が分散したCu系焼結合金からなることを
    特徴とする真空遮断器。
  19. 【請求項19】セラミックス超微粒子と固体潤滑剤粒子
    又は固体潤滑剤短繊維とが分散したAl系焼結合金から
    なることを特徴とするパンタグラフ用集電材。
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