JPH06271495A - 1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノールの回収方法 - Google Patents

1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノールの回収方法

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JPH06271495A
JPH06271495A JP6007993A JP6007993A JPH06271495A JP H06271495 A JPH06271495 A JP H06271495A JP 6007993 A JP6007993 A JP 6007993A JP 6007993 A JP6007993 A JP 6007993A JP H06271495 A JPH06271495 A JP H06271495A
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hfip
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propanol
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 疎水性有機溶媒と1,1,1,3,3,3−
ヘキサフルオロ−2−プロパノールとを含む混合物にア
ルカリを含む水を加え、該アルコールを水相に抽出し、
水相を分取し、該水相を酸性にした後に蒸留することを
特徴とする該アルコールの回収方法、水と該アルコール
とを含む混合物に疎水性有機溶媒を加え、該アルコール
を疎水性有機溶媒相に抽出し、該有機溶媒相を分取し、
次いでかかる有機溶媒相にアルカリを含む水を加え、該
アルコールを水相に抽出し、水相を分取し、該水相を酸
性にした後に蒸留することを特徴とする該アルコールの
回収方法、および分取した水相から水の沸点以下で留出
する成分を留去し、次いで水相を酸性にした後に蒸留す
ることを特徴とする前記のいずれかの回収方法。 【効果】 本発明に係る方法により、疎水性有機溶媒中
または水中に少量存在する1,1,1,3,3,3−ヘ
キサフルオロ−2−プロパノールを経済的に効率よく回
収することができ、回収した該アルコールは再使用する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、疎水性有機溶媒中また
は水中に少量存在する1,1,1,3,3,3−ヘキサ
フルオロ−2−プロパノール(以下、HFIPと略す
る)の工業的に優れた回収方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】HF
IPは各種医農薬の中間体として有用であるばかりでな
く、その優れた溶解特性を活かして、分析用溶媒、電子
材料などの洗浄用溶剤、接着剤用溶剤として利用される
他、触媒の活性化剤としても利用される工業的に重要な
化合物である。HFIPは溶剤としては比較的高価であ
るなどの理由から、従来これを再利用し、また環境への
流出を防ぐために、効果的なHFIPの回収方法が望ま
れていた。これまでHFIPの回収方法としては、HF
IPを含有する混合物を蒸留する方法が知られている
(例えば、特開平1−301631号公報)。しかしこ
の方法はHFIPが多量存在する混合物からの回収には
適用できるが、少量存在するHFIPの回収に用いるに
は、多量のエネルギーを要するなどの問題点があった。
更に、HFIPがこれと共沸する物質、例えばベンゼ
ン、トルエン、トリクロロトリフルオロエタン、n−ヘ
キサンなどと共存する場合には、純度の高いHFIPを
回収することができないという問題点があった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題点を解決すべくHFIPの回収方法について鋭意検討
を重ねた結果、HFIPが疎水性有機溶媒との混合物で
ある場合には、該混合物にアルカリを含む水を加え、H
FIPを水相に抽出し、水相を分取し、該水相を酸性に
した後に蒸留することが、また、水との混合物である場
合には、水相が水溶性無機塩濃度15%以上、pH9以
下である条件下、該混合物に疎水性有機溶媒を加え、H
FIPを疎水性有機溶媒相に抽出し、該有機溶媒相を分
取し、次いでかかる有機溶媒相にHFIPに対して0.5
当量以上のアルカリを含む水を加え、HFIPを水相に
抽出し、分液し、水相を分取し、該水相を酸性にした後
に蒸留することが極めて有効であることを見いだし、さ
らに種々の検討を加えて本発明を完成した。本発明は、
疎水性有機溶媒中または水中に少量存在するHFIP、
およびHFIPと共沸する化合物と共存するHFIPを
効率よく回収する方法を提供するものである。
【0004】すなわち、本発明は、 (1) 疎水性有機溶媒とHFIPとを含む混合物からH
FIPを回収するにあたり、該混合物にHFIPに対し
て0.5当量以上のアルカリを含む水を加え、HFIPを
水相に抽出し、水相を分取し、該水相を酸性にした後に
蒸留することを特徴とするHFIPの回収方法
【0005】(2) 水とHFIPとを含む混合物からH
FIPを回収するにあたり、水相が水溶性無機塩濃度1
5%以上、pH9以下である条件下、該混合物に疎水性
有機溶媒を加え、HFIPを疎水性有機溶媒相に抽出
し、該有機溶媒相を分取し、次いでかかる有機溶媒相に
HFIPに対して0.5当量以上のアルカリを含む水を加
え、HFIPを水相に抽出し、水相を分取し、該水相を
酸性にした後に蒸留することを特徴とするHFIPの回
収方法
【0006】(3) 分取した水相から水の沸点以下で留
出する成分を留去し、次いで水相を酸性にした後に蒸留
することを特徴とする前記 (1)または(2) に記載の回収
方法を提供するものである。
【0007】以下に本発明について詳細に説明する。先
ず、上記 (1)に記載の疎水性有機溶媒とHFIPとを含
む混合物からHFIPを回収する方法について説明す
る。混合物中に存在するHFIPの濃度は10ppm以
上、好ましくは100ppm以上であればよい。
【0008】混合物からHFIPを水相に抽出するにあ
たり、抽出剤としてアルカリを含む水を用いるが、かか
るアルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、炭酸
水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、アンモニアなどが挙げられる。抽出剤中
のアルカリの量は、通常溶存するHFIPに対して0.5
当量以上、好ましくは1当量以上である。該抽出剤の量
は、混合物中に存在するHFIPの量および抽出剤中に
溶解するアルカリの量などに応じて決められるが、混合
物に対し、通常0.05〜10重量倍、好ましくは0.2〜
5重量倍である。
【0009】抽出方法としては、単抽出、並流多段抽出
および向流多段抽出のいずれの方法も採ることができ
る。抽出剤および混合物の温度は通常−5〜50℃、好
ましくは0〜40℃である。
【0010】HFIPを水相に抽出した後、水相を分取
し、該水相を硫酸などの酸を用いて酸性にした後に蒸留
することにより、HFIPを効率的に回収することがで
きる。蒸留は減圧下および常圧下のいずれで行うことも
できる。またこの場合、分取した水相から水の沸点以下
で留出する成分を留去し、次いで水相を酸性にした後に
蒸留を行うことにより、HFIPの純度を上げることが
できる。留去操作は、減圧下または常圧下で実施し得
る。また、室温下で実施しても加熱下で実施しても良い
が、減圧下にて100℃以下で行うとHFIPの分解を
抑制し得るのでは、かかる条件下で実施するのが好まし
い。
【0011】次に、前記 (2)の水とHFIPとを含む混
合物からHFIPを回収する方法について説明する。本
発明方法は、水相が水溶性無機塩濃度15%以上、pH
9以下である条件下、該混合物に疎水性有機溶媒を加
え、HFIPを疎水性有機溶媒相に抽出し、該有機溶媒
相を分取し、次いでかかる有機溶媒相にHFIPに対し
て0.5当量以上のアルカリを含む水を加え、HFIPを
水相に抽出し、水相を分取し、該水相を酸性にした後に
蒸留することを特徴とするものである。混合物中に存在
するHFIPの濃度は10ppm以上、好ましくは10
0ppm以上であればよい。
【0012】HFIPを水相から疎水性有機溶媒相に抽
出するにあたり、抽出剤として使用する疎水性有機溶媒
としては、水と実質的に混合せずに相分離するものであ
れば特に限定されないが、例えばベンゼン、トルエン、
キシレンなどの芳香族炭化水素、ジクロロメタン、クロ
ロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエ
タン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、m−ジ
クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素、ジエチルエ
ーテル、メチル-tert-ブチルエーテルなどのエーテル
類、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロ
ヘキサンなどの脂肪族炭化水素、あるいは石油エーテ
ル、ガソリン、軽油などの混合物溶剤などが挙げられ
る。該抽出剤の量は、水相の量、抽出剤の種類、および
混合物中に存在するHFIPの量などに応じて決められ
るが、通常水相に対し、0.05〜10重量倍、好ましく
は0.2〜5重量倍である。
【0013】抽出するにあたり、水相に水溶性無機塩が
溶解していると良好な抽出効果が得られる。水溶性無機
塩としては、例えば食塩、塩化カリウム、塩化カルシウ
ム、塩化バリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、硫
酸ナトリウム、硫酸カリウムなどが挙げられる。水相中
の該無機塩の濃度は15wt%以上が好ましく、より好
ましくは20wt%以上である。
【0014】さらに、水相のpHが9以下であるとより
優れた抽出効果が得られる。水相のpHが9を越えてい
る場合には、通常塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などの酸を
用いてpHを調整することが好ましい。好ましい水相の
pHは7以下、さらに好ましくは5以下である。
【0015】抽出方法としては、単抽出、並流多段抽出
および向流多段抽出のいずれの方法も採ることができ
る。抽出剤および混合物の温度は通常−5〜50℃、好
ましくは0〜40℃である。
【0016】上記条件下で水とHFIPとを含む混合物
からHFIPを疎水性有機溶媒相に抽出し、該有機溶媒
相を分取し、次いでかかる有機溶媒相から前記 (1)の方
法で示したと同様な条件下でアルカリを含む水を用いて
HFIPを水相に抽出し、水相を分取し、該水相を酸性
にした後に蒸留することにより、HFIPを効率的に回
収することができる。蒸留は減圧下および常圧下のいず
れで行うこともできる。またこの場合、分取した水相か
ら水の沸点以下で留出する成分を留去し、次いで水相を
酸性にした後に蒸留を行うことにより、HFIPの純度
を上げることができる。留去操作は、減圧下または常圧
下で実施し得る。また、室温下で実施しても加熱下で実
施しても良いが、減圧下にて100℃以下で行うとHF
IPの分解を抑制し得るのでは、かかる条件下で実施す
るのが好ましい。
【0017】
【発明の効果】本発明に係る方法により、疎水性有機溶
媒中または水中に少量存在するHFIPを経済的に効率
よく回収することができ、回収したHFIPは再使用す
ることができる。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもので
はない。
【0019】〔HFIPの分析方法〕HFIPの定量分
析は、特に記載する場合を除き、FIDを検出器とする
ガスクロマトグラフ(GC)を用いた内部標準法により
行った。内部標準物質としては、2-プロパノール、メチ
ルイソブチルケトンおよびエチレングリコールモノブチ
ルエーテルアセテートのうちのいずれかを用いた。また
アルカリ性のHFIP水溶液は塩酸で酸性に調整してか
ら分析した。
【0020】実施例1、2および比較例1 500mlの分液ロートにトルエン200mlと表1に示す
量のHFIPとの混合物を入れた。これに2%水酸化ナ
トリウム水溶液20gを加え、20分間攪拌し、15分
間静置した。分液後、水相およびトルエン相のHFIP
含有量をGCで定量した。結果を表1に示した。
【0021】 表1 HFIP NaOH/HFIP HFIP存在比率(%) 添加量 (g) モル比 トルエン相 水 相 実施例1 1.5 1.2 0 100 実施例2 3.1 0.5 30 70 比較例1 5.0 0.3 48 52
【0022】実施例3〜5 500mlの分液ロートにトルエン200mlと0.4gのH
FIPとの混合物を入れた。これに表2に示す濃度の水
酸化ナトリウム水溶液50gを加え、20分間攪拌し、
15分間静置した。分液後、水相およびトルエン相のH
FIP含有量をGCで定量した。結果を表2に示した。
【0023】 表2 水酸化ナトリウム NaOH/HFIP HFIP存在比率(%) 水溶液濃度(%) モル比 トルエン相 水 相 実施例3 2 10.5 0 100 実施例4 1 5.4 0 100 実施例5 0.5 2.6 0 100
【0024】実施例6〜11 100mlのナスフラスコに25%食塩水20mlとHFI
P0.4gとの混合物を入れた。これにトルエン20gを
加え、0.1N−塩酸でpHを表3に示す値に調整した
後、室温にて5分間攪拌し、静置した。分液後、水相お
よびトルエン相のHFIP含有量をGCで定量した。結
果を表3に示す。
【0025】比較例2 実施例6においてpHを10に調整した以外は実施例6
と同様に行った。結果を表3に示す。
【0026】比較例3〜5 実施例9〜11における25%食塩水20mlの代わりに
水20mlを用いた以外は実施例9〜11と同様に行っ
た。結果を表3に示す。
【0027】 表3 HFIP存在比率(%) 水 相 調整後のpH トルエン相 水 相 比較例2 25% 食塩水 10 45 55 実施例6 25% 食塩水 9 70 30 実施例7 25% 食塩水 8 75 25 実施例8 25% 食塩水 7 86 14 実施例9 25% 食塩水 5 97 3 実施例10 25% 食塩水 4 93 7 実施例11 25% 食塩水 3 98 2 比較例3 蒸留水 5 54 46 比較例4 蒸留水 4 54 46 比較例5 蒸留水 3 54 46
【0028】実施例12〜14および比較例6、7 100mlのナスフラスコに表4に示した濃度の食塩水2
0mlとHFIP0.4gとの混合物を入れた。これにトル
エン20gを加え、0.1N−塩酸でpHを2に調整した
後、室温にて5分間攪拌し、静置した。分液後、水相お
よびトルエン相のHFIP含有量をGCで定量した。結
果を表4に示す。
【0029】比較例8 実施例12における食塩水20mlの代わりに蒸留水20
mlを用いた以外は実施例12と同様に行った。結果を表
4に示す。
【0030】 表4 HFIP存在比率(%) 水 相 調整後のpH トルエン相 水 相 実施例12 25% 食塩水 2 93 7 実施例13 20% 食塩水 2 82 18 実施例14 15% 食塩水 2 70 30 比較例6 10% 食塩水 2 39 61 比較例7 5% 食塩水 2 41 59 比較例8 蒸留水 2 46 54
【0031】実施例15 ナフテン酸ニッケル0.2mmol、トリシクロヘキシルホス
フィン0.2mmol、イソプレン16mmol、トリエチルアル
ミニウム2mmol、トリフルオロメタンスルホン酸0.2mm
olおよびHFIP3mmol(0.5g)を含有するトルエン
溶液40mlを窒素雰囲気下で、乾燥した1.5lオートク
レーブに入れ、イソプレンの二量化反応を行った。反応
後、2%水酸化ナトリウム水溶液250gを加え、40
℃で2時間攪拌した。0℃まで冷却した後、水相(1) と
トルエン相(1) とに分離した。HFIPはほぼ定量的に
水相(1) に抽出された。水相(1) 100mlを量り取り、
トルエン100mlおよび食塩35.5gを加えた後に塩酸
で水相のpHを2に調整し、0℃で15分間攪拌して1
0分間静置した後、水相(2) とトルエン相(2) とに分離
した。トルエン相(2) に2%水酸化ナトリウム水溶液2
0gを加え、0℃で15分間攪拌して10分間静置した
後、水相(3) とトルエン相(3) とに分離した。トルエン
相(3) および水相(3) をGCで分析したところ、トルエ
ン相(3) からはHFIPは検出されず、水相(3) のHF
IP含有量は0.17gであった。水相(1) を全量処理し
た場合に換算すると、全工程におけるHFIPの通算回
収率は85%であった。
【0032】実施例16 1リットルのフラスコにHFIPを10wt%含むトル
エン400gおよび10%水酸化ナトリウム水溶液10
0gを加え、15分間攪拌し、10分間静置した後分液
して水相136gを採取した。この水相を、98%硫酸
12.6gにてpH2以下に調整したのち常圧下で蒸留
し、28.5gのHFIPを60〜65℃の留分として
得た。得られたHFIPをGC(修正面積百分率法)お
よびカールフィッシャー水分計で分析したところ、純度
は96.9%、回収率は69%であった。
【0033】実施例17 1リットルのフラスコにHFIPを10wt%含むトル
エン400gおよび10%水酸化ナトリウム水溶液10
0gを加え、15分間攪拌し、10分間静置した後分液
して水相141gを採取した。この水相から100mm
Hgにて51℃までの留分3.4gを留去した。この留分
は水およびトルエンであった。残った水相を、98%硫
酸12.6gにてpH2以下に調整したのち常圧下で蒸
留し、32gのHFIPを59〜65℃の留分として得
た。得られたHFIPを実施例16と同様にして分析し
たところ、純度は99.5%、回収率は80%であっ
た。
【0034】実施例18 1リットルのフラスコにHFIPを10wt%含む水4
00gおよびトルエン360gを加えた。この混合物に
食塩80gおよび35%塩酸5mlを加え、15分間攪拌
し、静置した後分液してトルエン相を採取した。このト
ルエン相に10%水酸化ナトリウム水溶液100gを加
え、15分間攪拌し、静置した後分液して水相を採取し
た。この水相から100mmHgにて51℃までの留分
3.4gを留去した。この留分は水およびトルエンであっ
た。残った水相を、98%硫酸14.7gにてpH2以下
に調整したのち常圧下で蒸留し、28gのHFIPを5
9〜65℃の留分として得た。得られたHFIPを実施
例16と同様にして分析したところ、純度は99.5
%、回収率は71%であった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 疎水性有機溶媒と1,1,1,3,3,
    3−ヘキサフルオロ−2−プロパノールとを含む混合物
    から1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プ
    ロパノールを回収するにあたり、該混合物に1,1,
    1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノールに
    対して0.5当量以上のアルカリを含む水を加え、1,
    1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノー
    ルを水相に抽出し、水相を分取し、該水相を酸性にした
    後に蒸留することを特徴とする1,1,1,3,3,3
    −ヘキサフルオロ−2−プロパノールの回収方法。
  2. 【請求項2】 水と1,1,1,3,3,3−ヘキサフ
    ルオロ−2−プロパノールとを含む混合物から1,1,
    1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノールを
    回収するにあたり、水相が水溶性無機塩濃度15%以
    上、pH9以下である条件下、該混合物に疎水性有機溶
    媒を加え、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−
    2−プロパノールを疎水性有機溶媒相に抽出し、該有機
    溶媒相を分取し、次いでかかる有機溶媒相に1,1,
    1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノールに
    対して0.5当量以上のアルカリを含む水を加え、1,
    1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノー
    ルを水相に抽出し、水相を分取し、該水相を酸性にした
    後に蒸留することを特徴とする1,1,1,3,3,3
    −ヘキサフルオロ−2−プロパノールの回収方法。
  3. 【請求項3】 分取した水相から水の沸点以下で留出す
    る成分を留去し、次いで水相を酸性にした後に蒸留する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回収
    方法。
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