JPH0627064Y2

JPH0627064Y2 - 軸流型コンバイン

Info

Publication number: JPH0627064Y2
Application number: JP1988048899U
Authority: JP
Inventors: 龍一南; 重太郎江口
Original assignee: Kubota Corp
Current assignee: Kubota Corp
Priority date: 1988-04-12
Filing date: 1988-04-12
Publication date: 1994-07-27
Anticipated expiration: 2003-04-12
Also published as: JPH01155335U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、前後方向軸芯周りで回転しながら処理物を扱
き処理し且つ後方へ送る軸流型の扱胴を扱室の前後に亘
って軸架し、前記扱胴の下側に沿って受網を張設すると
ともに、扱室の終端部に、送られてきた処理物を機外へ
放出する送塵口を設けてある軸流型コンバインに関す
る。

〔従来の技術〕

従来より、この種の軸流型コンバインとしては、特開昭
50-34930号公報に開示されているように、扱胴によって
扱き処理されながら送られてきた処理物を、扱室終端に
設けられた送塵口からビータによって機外へ排出してい
く構造のものが知られている。

〔考案が解決しようとする課題〕しかしながら、このような軸流型コンバインにおけるビ
ータは、板体を横軸芯に側面視放射状に配設した構造で
あって、送られてきた処理物を送塵口から掻き出すよう
にして単に後方に送り出すものであるので、処理物中に
おける排ワラ等が比較的長いままで後方に排出され易い
とともに、その排ワラの長いものが絡まり合って塊とな
り易く、そのまま排出されても拡散し難いという難点が
あった。

これに対しては、回転カッターを有した細断装置を機体
の後部に備え、処理物を細断して拡散できるものがある
が、装置が大がかりになってコスト的に高くつく上に後
方に大きく嵩張るなどの不具合があり、改良の余地があ
った。

本考案は、比較的簡単な改造を加えることによって送塵
口付近で滞る処理物を効率的に除去できるように、且
つ、排出される処理物を圃場に散布できるようにするこ
とを目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

本考案にかかる軸流型コンバインは、上記目的を達成す
るために、冒記構造のものにおいて、扱室の終端へ送ら
れてくる処理物を掻き出すとともに送塵口から排出され
る処理物を拡散放出するビータを、扱胴に接近させて送
塵口に臨設してあるとともに、前記ビータは、横軸芯周
りで回転駆動される左右一対の取付台にわたって架設し
た取付部材上に多数の切断刃を左右方向に並設して構成
され、かつ、前記切断刃との共働で処理物を細断可能な
受刃を配設してあることを特徴構成とする。

かかる特徴構成によるその作用・効果は次の通りであ
る。

〔作用〕

上記構成によれば、送塵口に臨設されたビータが、送塵
口付近で滞っている長ワラなどの処理物を切断刃によっ
て積極的に掻き出していくとともに、掻き出した処理物
は切断刃と受刃との共働で切断処理されて細かなものと
なって後方へ送り出され、圃場に拡散放出していく。

〔考案の効果〕

従って、扱き処理済みの処理物が送塵口に不当に滞るこ
となく効率的に排出できるとともに、送塵口から処理物
を掻き出すビータが処理物を細かく切断しながら圃場に
処理物を拡散放出できるので、処理物が塊を成すことな
く、肥料化しやすい細かい状態で散布されるに至った。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第３図に、刈取部(A)を機体前部に設けるとともに、脱
穀部(B)、選別部(C)及び回収部(D)とからなる脱穀装置
を搭載した軸流型コンバインが示されている。

前記刈取部(A)は、植立穀稈を引き起しながら機体後方
に掻き込むリール(1)、掻き込まれた穀稈を刈り取る刈
取装置(2)、刈取穀稈を刈幅中間に搬送して寄せ集める
オーガ(3)、その刈取穀稈を持上げ搬送経路(R)を通して
後方上方に搬送する３つの回転胴(4A)，(4B)，(4C)を備
えて構成してある。前記回転胴(4A)，(4B)，(4C)は、外
周部に突起を有したドラム形で、左右横軸芯周りで図上
反時計回りに回転する。

前記脱穀部(B)は、機体上部に形成された扱室(5)の前後
に亘って扱胴(6)を軸架するとともに扱胴(6)の下側に受
網(7)を配設して構成してある。前記扱胴(6)は、胴体(6
A)部に螺旋状の扱歯(8)を有し、機体前後方向に向けて
架設された扱胴軸芯(P)周りで回転する軸流式に構成さ
れていて、扱室入口(9)から扱室(5)内に投入された刈取
穀稈を、処理空間(S)に掻き込んで、扱歯(8)で扱き処理
しながら機体上方後部へ送り、扱室(5)の終端部に形成
された送塵口(9)から放出する。

前記扱胴(6)の終端部下方には、送塵口(9)に臨む状態で
ビータ(10)を設けてある。このビータ(10)は、第１図及
び第２図に示すように、駆動軸(11)の左右に四角形の取
付台(12)を固着し、この取付台(12)の各辺部に亘って４
枚の取付部材(13)を架設するとともに、各取付部材(13)
に一定間隔で複数の切断刃(21)を立設して構成してあ
る。このビータ(10)の下方には、受網(7)の後端から排
出口(23)に亘って処理物案内用のガイド板(14)を配設し
てある。また、ガイド板(14)には、左右一定間隔でスリ
ット(14a)を穿設してあり、このガイド板(14)の下側に
はこのスリット(14a)へ突入可能な複数の受刃(22)を揺
動自在に設けてある。

そして、前記ビータ(10)を図中反時計周りに駆動するこ
とによって、扱室(5)の終端へ送られてきた処理物、特
に扱歯(8)に絡まった長ワラなどを積極的に送塵口(9)か
らへ掻き出し、そして送塵口(9)から掻き出された処理
物を、切断刃(21)と受刃(22)との共働で細断した後、排
出口(23)から機外へ広く散布放出することによって、処
理物を圃場へ散布していくようにしてある。

前記選別部(C)は、受網(7)から漏下してきた漏下物を単
粒化した籾である一番物・枝付き籾を多く含む二番物・
ワラ屑とに選別するための揺動選別装置(15)と、この揺
動選別装置(15)の前方下方に選別風を送る唐箕(16)を設
けて構成してある。

前記回収部(D)は、選別部(C)の下方に配置してあり、選
別部(C)から落下してきた一番物を回収して横一側に搬
送する一番物回収部(17)と、二番物を回収して横一側に
搬送する二番物回収部(18)とからなる。一番物回収部(1
7)の搬送終端には揚穀装置(19)を接続してあり、搬送さ
れてきた一番物を穀粒タンク(T)へ送る。また、二番物
回収部(18)の搬送終端にはスロワー(20)を接続してあ
り、搬送されてきた二番物を選別部(C)へ送る。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利
にする為に符号を記すが、該記入により本考案は添付図
面の構造に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る軸流型コンバインの実施例を示し、
第１図はビータの側面図、第２図は羽根部材の取付構造
を示す斜視図、第３図は全体縦断側面図である。 (5)……扱室、(6)……扱胴、(7)……受網、(9)……送塵
口、(10)……ビータ、(13)……取付部材、(21)……切断
刃、(22)……受刃、(P)……前後方向軸芯。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】前後方向軸芯(P)周りで回転しながら処理
物を扱き処理し且つ後方へ送る軸流型の扱胴(6)を扱室
(5)の前後に亘って軸架し、前記扱胴(6)の下側に沿って
受網(7)を張設するとともに、扱室(5)の終端部に、送ら
れてきた処理物を機外へ放出する送塵口(9)を設けてあ
る軸流型コンバインであって、前記扱室(5)の終端へ送
られてくる処理物を掻き出すとともに送塵口(9)から排
出される処理物を拡散放出するビータ(10)を、扱胴(6)
に接近させて送塵口(9)に臨設してあるとともに、前記
ビータ(10)は、横軸芯周りで回転駆動される左右一対の
取付台(12)，(12)にわたって架設した取付部材(13)上に
多数の切断刃(21)を左右方向に並設して構成され、か
つ、前記切断刃(21)との共働で処理物を細断可能な受刃
(22)を配設してある軸流型コンバイン。