JPH06270432A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JPH06270432A
JPH06270432A JP6236493A JP6236493A JPH06270432A JP H06270432 A JPH06270432 A JP H06270432A JP 6236493 A JP6236493 A JP 6236493A JP 6236493 A JP6236493 A JP 6236493A JP H06270432 A JPH06270432 A JP H06270432A
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JP
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recording
pulse
thermal head
erasing
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JP6236493A
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Inventor
Takashi Yamaguchi
隆 山口
Tadayoshi Ono
忠義 大野
Shinichi Ito
進一 伊藤
Hisatoshi Tanaka
久年 田中
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)
  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】記録媒体に記録されている可視像を常に安定に
消去でき、かつ、装置の小形化および簡素化が可能とな
る記録装置を提供する。 【構成】熱エネルギの制御によって白濁化あるいは透明
化することにより、可視像の記録あるいは消去が繰り返
し可能な記録媒体に対して、サーマルヘッドを用いて可
視像の記録あるいは消去を行なう記録装置において、可
視像の記録/消去時、上記サーマルヘッドの発熱抵抗体
を、可視像の記録単位である1ドット形成周期内に発生
する複数のパルスからなる通電パルス列で駆動し、か
つ、その通電パルス列は、先頭からある特定のパルスま
での周期を時間と共に短くしていき、ある特定のパルス
以降の周期は一定とするように与えることを特徴として
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば、熱エネルギ
の制御によって白濁化あるいは透明化することにより、
可視像の記録あるいは消去が繰り返し可能な記録媒体に
対して、サーマルヘッドなどの熱記録手段を用いて可視
像の記録あるいは消去を行なう記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のハードコピーは、紙などの記録媒
体に外部からインクあるいはトナーなどの顕像材により
画像形成を行なうか、あるいは、感熱記録紙のように、
紙などの基材上に記録層を設け、この記録層に可視像を
形成するなど、永久画像を記録するものであった。
【0003】しかし、最近、各種のネットワーク網の構
築、ファクシミリ、複写機の普及に伴い、これらの記録
媒体の消費量の急激な増加は、森林破壊などの自然破壊
問題、ごみ処理などの社会問題を引き起こしている。こ
れらの問題に対応するために記録紙の再生など、記録媒
体の消費量の削減が強く要求されている。この課題に対
して、最近、記録/消去を繰返し行なえる記録媒体が注
目されている。
【0004】そこで、このような特性を持つ記録媒体と
して、記録材料に与えられる温度により透明と白濁の両
状態を可逆的に変化できる記録媒体が提案されている
(たとえば、特開昭55−154198号公報参照)。
【0005】この記録媒体は、たとえば、図6に示すよ
うに、白濁状態において、その温度をT1 からT2 に上
昇させたとき、白濁状態から透明状態になり、その温度
がT1 に戻っても、そのまま透明状態を保持する。そし
て、記録媒体の温度をT1からT2 ,T3 を越えてT4
に上昇させ、再びT1 に戻すと、透明状態から白濁状態
となり、そのまま白濁状態を保持する。この変化は繰返
し再現可能である。
【0006】このような記録媒体を用いてサーマルヘッ
ドで繰り返し記録したときの分解能の劣化についての検
討が報告されている(たとえば、第4回ノンイクパクト
プリンティング技術シンポジウム論文集、3−2、p5
7(昭和62年)参照)。
【0007】また、熱可逆性記録材料を有する表示体の
表示、および、消去を行なう表示変更装置が提案されて
いる(たとえば、実開平2−19568号公報参照)。
この装置では、表示体の表示を熱的に消去する消去手段
と、熱的に印字する印字手段とを備えている。具体例と
して、フロッピーディスクカートリッジの熱可逆性表示
をヒータヘッド(消去手段)により消去し、ムービング
サーマルヘッド(印字手段)を用いて表示書込みをする
構成が示されている。
【0008】また、熱可逆性記録層を有する情報記録カ
ードに、ヒートローラ(消去手段)とサーマルヘッド
(印字手段)を用いて表示の消去、記録を行なう装置が
開示されている(たとえば、実開平2−3876号公報
参照)。
【0009】さらに、熱エネルギの制御のみで可逆的な
色調変化を与えるロイコ染料を発色源とした記録材料も
発表されている(たとえば、Japan Hardco
py’90、NIP−2、p147(1990年)参
照)。
【0010】このように、記録、消去を繰り返し行なう
ことのできる記録媒体を用いた記録装置は、従来の記録
装置の問題点を解決するものである。特に、前述したよ
うな異なる温度履歴により白濁と透明の両状態を繰り返
し示す低分子/高分子複合膜記録材料からなる記録媒体
は、従来の熱記録手段に多用されているサーマルヘッド
で記録、消去ができる優れた材料である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来、前述したような
異なる温度履歴により白濁と透明の両状態を繰り返し示
す記録媒体に対して、サーマルヘッドを熱記録手段とし
て用いて記録した可視像の消去を行なう場合、確実にし
かも安定に消去することが困難であった。また、従来の
記録装置では、記録手段、消去手段がそれぞれ別々に設
けられていたので、装置が大形化するという問題もあっ
た。
【0012】そこで、本発明は、記録媒体に記録されて
いる可視像を常に安定に消去でき、かつ、装置の小形化
および簡素化が可能となる記録装置を提供することを目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の記録装置は、異
なる温度の熱履歴により記録と消去の2つの状態を示す
記録媒体に対して熱記録手段を用いて可視像の記録ある
いは消去を行なう記録装置であって、前記記録媒体に対
して可視像の記録あるいは消去を行なう際、前記熱記録
手段を、前記可視像の記録単位である1画点形成周期内
に複数発生し、かつ、それぞれのパルス周期が異なる通
電パルス列によって駆動する駆動手段を具備している。
【0014】また、本発明の記録装置は、異なる温度の
熱履歴により記録と消去の2つの状態を示す記録媒体に
対して熱記録手段を用いて可視像の記録あるいは消去を
行なう記録装置であって、前記記録媒体に対して可視像
の記録あるいは消去を行なう際、前記熱記録手段を、前
記可視像の記録単位である1画点形成周期内に複数発生
し、かつ、それぞれのパルス周期が1画点形成周期内に
おいて時間とともに短くなる通電パルス列によって駆動
する駆動手段を具備している。
【0015】
【作用】本発明によれば、熱記録手段の有効消去時間を
長くすることができるので、記録媒体に記録された可視
像の確実かつ安定した消去が行なえる。また、1つの熱
記録手段で可視像の記録と消去を行なうことができるの
で、装置の小形化および簡素化が可能となる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0017】図1は、本発明の第1の実施例における熱
記録手段として用いるサーマルヘッドの発熱低抗体(発
熱体)を駆動する通電パルス列、および、それに対応す
るサーマルヘッドの発熱低抗体の温度プロフィールを示
しており、(a)は消去モード時のサーマルヘッドの発
熱低抗体を駆動する通電パルスを、(b)はそのときの
発熱低抗体の温度プロフィールをそれぞれ示す。
【0018】本実施例による記録装置では、サーマルヘ
ッドへの印加電圧を一定にして、サーマルヘッドの駆動
パルスは、記録する可視像の記録単位である1ドット形
成周期(1画点形成周期)内に複数のパルスを発生さ
せ、そのそれぞれのパルスの発生周期を異なるようにし
て、サーマルヘッドの発熱低抗体を駆動して発熱させ、
図6に示したような状態変化をする記録媒体に対して可
視像の記録あるいは消去を行なう。
【0019】なお、本実施例では、図1(a)に示すよ
うに、消去モード時に例えば8個のパルスを用いた。ま
た、図示しないが、記録モード時には例えば24個のパ
ルスを用いた。
【0020】ここに、i番目のパルスにおける通電時間
をENLi、(通電時間+休止時間)をDTi、記録モ
ード時のパルス数をNW 、消去モード時のパルス数をN
E とすると、 NW =24 NE =8 DToi/DToi−1=0.75(i=2〜NW 又は
NE ) DTi=DToi (DToi>0.2ms:i=2
〜NW 又はNE ) DTi=0.20ms(DToi≦0.2ms:i=2
〜NW 又はNE ) DT1=0.50ms ENLi/DTi=0.75(i=1〜NW 又はNE ) となるように設定している。
【0021】この場合、上式のようにパルス周期DTi
のしきい値を0.2msとしているので、第1パルス〜
第4パルスまでは、時間と共に周期およびパルス幅が短
くなっているが、第5パルス以降は、しきい値が0.2
ms以下となるので、周期は一定値(0.2ms)とし
ている。
【0022】このように、先頭からある特定のパルスま
での周期を時間と共に短くしていき、ある特定のパルス
以降の周期は一定とするようなパルス列の与え方をする
ことにより、図1(b)のように、第1パルス〜第4パ
ルスまでは発熱低抗体の温度を消去温度範囲に昇温する
働きをし、第5パルス以降は発熱低抗体の温度を消去温
度範囲に維持する働きをするので、発熱低抗体の温度が
消去温度範囲に入っている時間、すなわち有効消去時間
を長くすることができる。
【0023】図2は、上記したような可視像の記録/消
去を行なう本実施例に係る記録装置の構成を概略的に示
している。本記録装置は、全体的な制御を司るCPU
(セントラル・プロセッシング・ユニット)11、CP
U11の制御プログラムなどが格納されているROM
(リード・オンリ・メモリ)12、ワーキングメモリと
してのRAM(ランダム・アクセス・メモリ)13、記
録する画像データが格納される画像メモリ14、記録す
る画像データに基づき記録/消去エネルギデータを算出
する記録/消去エネルギ演算部15、算出された記録/
消去エネルギデータを補正するための補正データがあら
かじめ格納されている記録/消去エネルギ補正ROM1
6、算出された記録/消去エネルギデータを補正する記
録/消去エネルギ補正部17、サーマルヘッドを駆動す
る通電パルス列を生成するためのパルスデータがあらか
じめ格納されている駆動パルスデータROM18、サー
マルヘッドを駆動する通電パルス列を生成する駆動パル
ス生成部19、補正された記録/消去エネルギデータお
よび生成された通電パルス列に基づきサーマルヘッド2
1を駆動するサーマルヘッド駆動部20から構成されて
いて、これらはバス22を介して互いに接続されてい
る。
【0024】次に、このような構成において図2の動作
を説明する。まず最初に、画像メモリ14から記録すべ
き画像データが記録/消去エネルギ演算部15に送られ
る。記録/消去エネルギ演算部15では、画像データが
画像を記録するマークドットデータならば記録エネルギ
を、画像を記録しないスペースドットデータならば消去
エネルギをそれぞれ算出し、この算出したエネルギデー
タを記録/消去エネルギ補正部17へ送る。
【0025】記録/消去エネルギ補正部17は、算出さ
れたエネルギデータと元の画像データを記録/消去エネ
ルギ補正ROM16のアドレスデータに変換して、記録
/消去エネルギ補正ROM16を参照することにより、
所定の補正データを読出し、その読出した補正データに
基づき算出された記録エネルギデータもしくは消去エネ
ルギデータを補正し、その補正したエネルギデータを元
の画像データとともにサーマルヘッド駆動部20に送
る。
【0026】記録/消去エネルギ補正ROM16には、
本記録装置の環境温度、本記録装置の動作履歴、サーマ
ルヘッドの蓄熱などを考慮して、最適な記録/消去がで
きるように、記録/消去エネルギデータを補正するため
の補正データが格納されている。
【0027】一方、これと平行して、駆動パルスデータ
ROM18から、それに格納されている前述したような
可視像の記録/消去を行なう通電パルス列を生成するた
めのパルスデータが駆動パルス生成部19に送られ、こ
こで図1(a)に示すようなサーマルヘッド26を駆動
するための通電パルス列が生成され、サーマルヘッド駆
動部20に送られる。
【0028】サーマルヘッド駆動部20では、元の画像
データ、補正された記録/消去エネルギデータ、およ
び、生成された通電パルス列がそれぞれ供給されること
により、サーマルヘッド26を駆動する信号に変換さ
れ、サーマルヘッド26に供給される。これにより、サ
ーマルヘッド26は、画像データにしたがって可視像の
記録/消去動作を行なう。以下、本実施例の記録装置に
おける記録方式を、図7(a)(b)に示すような従来
の記録方式と比較して詳細に説明する。
【0029】本実施例の記録方式の場合、図1(a)の
ように通電パルスが連続的でなく、分割で与え、かつ、
その周期を前半が長く、後半が短くなるように与えるこ
とにより、サーマルヘッドの発熱低抗体の温度は、発熱
低抗体近傍の蓄熱と放熱のバランスとにより鋸の歯状の
波形となるが、1ドット形成周期の後半に行くにつれて
パルスの周期が短くなるために、温度の振れ幅が次第に
小さくなり、温度上昇率が緩やかになって消去温度範囲
に納まる。消去モード時には、この消去温度範囲にどの
くらい長く温度を維持するかによって消去性能が決定さ
れる。
【0030】図3に、図6に示した状態変化をする記録
媒体に対して、サーマルヘッドで可視像の記録→消去を
行なった結果を示す。3種類のサーマルヘッド印加電圧
VL,VM ,VH (VL <VM <VH )を用いている。
横軸がサーマルヘッドの駆動パルスの合計通電時間、縦
軸が記録/消去画像の反射濃度で、この記録媒体は地肌
濃度が1.8なので、1.8以上の濃度のときに消去が
できたことになる。
【0031】図3から、VH →VM →VL の印加電圧が
減少するにつれて、濃度曲線のピーク値が高くなる、つ
まり、消去性が良くなることがわかる。サーマルヘッド
の印加エネルギEは、印加電圧をV、通電時間をtとし
たとき、下記数1
【0032】
【数1】 だから、印加エネルギが一定の場合、印加電圧Vを少な
く、通電時間tを長くした方が消去性が向上する。した
がって、本実施例のように有効消去時間を長くすること
により、消去特性を向上させることができる。なお、記
録モード時でも同様で、図1(a)の説明が、 パルス数8→24 消去温度範囲→記録温度範囲 有効消去時間→有効記録時間
【0033】に変わるが、基本的な考え方は同じであ
る。記録時においても、記録温度範囲内に温度制御する
ことは重要である。記録温度範囲の上限で記録を行なう
と、記録層の劣化が早くなる。本実施例のような繰返し
記録/消去を行なうためには、記録層を劣化させないで
記録/消去を行なうことが求められる。
【0034】ところで、図7(a)に示すような従来の
記録方式では、1ドット形成周期内で複数のパルスを発
生させてサーマルヘッドを駆動することは本実施例の記
録方式と同じだが、それぞれのパルスの周期は一定であ
る。この記録方式でサーマルヘッドを駆動すると、発熱
低抗体の温度は発熱低抗体近傍の蓄熱と放熱とのバラン
スにより、鋸の歯状の波形となるが、パルスの周期は各
パルスとも一定なので、温度の振れ幅も変化せず、温度
上昇率は1ドット形成周期の後半になっても緩かになら
ない。そのため、消去温度範囲に発熱低抗体の温度が入
っても、その温度に長く留まることができないために、
有効消去時間が短く、消去性が悪い。
【0035】従来の熱記録媒体、たとえば、感熱記録紙
あるいは熱転写記録リボンでは、発色、または軟化、溶
触、昇華などの状態変化を示すしきい値温度以上に加熱
されれば記録できるのに対して、本実施例で用いる記録
媒体は消去と記録の2つのしきい値温度を持ち、温度の
3値制御を必要とするところに、従来の熱記録媒体にな
い特徴がある。
【0036】図4は、本実施例の記録装置による可視像
の書換え記録例を示している。この例は、たとえば、”
I”の文字の上に”L”の文字を書換え記録する例を示
している。最初に、図4(a)に示すように、記録媒体
1上に”I”の文字が記録されていて、その上に図4
(c)に示すように、”L”の文字を書換え記録する場
合、図4(b)の過程を経る。
【0037】すなわち、記録媒体1上に熱記録手段とし
てのサーマルヘッド(図示せず)の発熱抵抗体列2が接
触していて、この発熱抵抗体列2の発熱抵抗体の並び
は、記録方向と垂直になるように配置されている。な
お、発熱抵抗体列2の発熱抵抗体は、記録媒体1の幅を
記録するのに充分な数が設けられている。
【0038】図4において、3は既に記録されている画
像”I”の一部分、4は現在記録している画像”L”の
一部分、5は消去された画像“I”の一部分、6は再記
録された画点部分である。記録媒体1に記録する場合
は、既画像に関係なく、注目画素(マークドット)に対
応した発熱抵抗体を記録媒体1が白濁温度域に昇温する
温度に上昇させればよく、また、消去する場合は、既画
像に関係なく、注目画素(スペースドット)に対応した
発熱抵抗体を記録媒体1が透明温度域に昇温する温度に
上昇させればよい。
【0039】このように、固定されたサーマルヘッドの
発熱抵抗体列2の下を記録媒体1を矢印方向に搬送しな
がら、発熱抵抗体列2の発熱抵抗体を選択的に発熱させ
ることにより、新しい画像4を記録すると同時に古い画
像3を消去する書換え記録(いわゆるオーバーライト記
録)が実現される。
【0040】なお、ここで使用した記録媒体1の記録層
は、約70〜100℃で透明化し、約100℃以上で白
濁が飽和する。また、加熱温度の上限は、記録層の耐熱
性などによって決まり、この記録媒体1では約130℃
であった。
【0041】上記説明では、発熱抵抗体への通電時間
は、記録媒体の温度を白濁温度域あるいは消去温度域に
するために単純に2種類に分けたが、実際には、サーマ
ルヘッドによる熱記録では、サーマルヘッドの蓄熱、発
熱履歴、環境などにより、通電時間が同じでも発熱抵抗
体の温度プロフィールが必ずしも同じではないことが知
られている。
【0042】この書換え記録においては、蓄熱、発熱履
歴、環境などに関係なく、記録層の温度を白濁温度域あ
るいは透明温度域にするような熱エネルギを記録媒体に
与えることが重要である。したがって、これらの要因を
考慮して付与エネルギを制御することにより、より正確
に記録層の温度を所定の温度に上昇させることができ
る。
【0043】このように、上記実施例によれば、既に記
録された可視像を事前に消去することなく、可視像の書
換えが可能になる。そして、可視像の記録/消去時、先
頭からある特定のパルスまでの周期を時間と共に短くし
ていき、ある特定のパルス以降の周期は一定とするよう
な通電パルス列を与えてサーマルヘッドを駆動すること
により、サーマルヘッドの発熱低抗体の温度が消去温度
範囲に入っている時間、すなわち有効消去時間を長くす
ることができる。したがって、可視像の記録、消去が常
に確実かつ安定に行なえる。また、可視像の記録と消去
が同一の手段、つまり1つのサーマルヘッドで可能にな
り、これによって、装置の小形化、簡素化が可能であ
る。
【0044】図5は、本発明の第2の実施例におけるサ
ーマルヘッドの発熱低抗体(発熱体)を駆動する通電パ
ルス列、および、それに対応するサーマルヘッドの発熱
低抗体の温度プロフィールを示しており、(a)は消去
モード時のサーマルヘッドの発熱低抗体を駆動する通電
パルスを、(b)はそのときの発熱低抗体の温度プロフ
ィールをそれぞれ示す。
【0045】本実施例による記録装置では、サーマルヘ
ッドへの印加電圧を一定にして、サーマルヘッドの駆動
パルスは、記録する可視像の記録単位である1ドット形
成周期内に複数のパルスを発生させ、そのそれぞれのパ
ルスの発生周期が前のパルスの周期よりも短くなるよう
にして、サーマルヘッドの発熱低抗体を駆動して発熱さ
せ、図6に示したような状態変化をする記録媒体に対し
て可視像の記録あるいは消去を行なう。
【0046】図1(a)に示した第1の実施例では、第
1パルスから第4パルスまでの周期を時間と共に減らし
ていき、第5パルス以降の周期は一定値としていた。し
かし、図5(a)に示す第2の実施例では、パルスの周
期は途中で一定にならず、時間と共に短くなっていく。
【0047】このように、サーマルヘッドの駆動パルス
を与えることにより、発熱低抗体の温度が消去温度範囲
に入ったときの温度の振れを最小限にすることができ、
サーマルヘッドの蓄熱制御を行なう場合などにきめ細か
な制御が可能となる。また、前述した第1の実施例と同
様な作用効果も期待できる。
【0048】なお、本実施例では、図5(a)に示すよ
うに、第1の実施例と同様、消去モード時に例えば8個
のパルスを用いた。また、図示しないが、記録モード時
には例えば24個のパルスを用いた。
【0049】なお、前記実施例では、記録媒体の記録層
の白濁状態を記録画像としたが、白濁状態を初期状態と
して透明状態を記録画像としてもよい。また、本発明を
適用できる記録媒体の記録材料としては、前記実施例の
材料に限定されず、たとえば、熱エネルギの制御のみで
可逆的な色調変化を与えるロイコ染料を発色源とした記
録材料を用いた記録媒体にも同様に適用できる。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、記
録媒体に記録されている可視像を常に安定に消去でき、
かつ、装置の小形化および簡素化が可能となる記録装置
を提供ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る記録装置における
サーマルヘッドの発熱低抗体への通電パルス列を示すも
ので、(a)はサーマルヘッドの駆動パルス列を示す
図、(b)はサーマルヘッドの発熱低抗体の温度プロフ
ィールを示す図。
【図2】本発明の実施例に係る記録装置の構成を概略的
に示すブロック図。
【図3】記録媒体に対してサーマルヘッドで可視像の記
録/消去を行なった結果を示すグラフ。
【図4】本発明の実施例に係る記録装置による可視像の
書換え記録例を説明するための図。
【図5】本発明の第2の実施例に係る記録装置における
サーマルヘッドの発熱低抗体への通電パルス列を示すも
ので、(a)はサーマルヘッドの駆動パルス列を示す
図、(b)はサーマルヘッドの発熱低抗体の温度プロフ
ィールを示す図。
【図6】履歴温度により白濁と透明の両状態に変化可能
な記録材料の状態を説明するための図。
【図7】従来の記録装置におけるサーマルヘッドの発熱
低抗体への通電パルス列を示すもので、(a)はサーマ
ルヘッドの駆動パルス列を示す図、(b)はサーマルヘ
ッドの発熱低抗体の温度プロフィールを示す図。
【符号の説明】
11……CPU 12……ROM 13……RAM 14……画像メモリ 15……記録/消去エネルギ演算部 16……記録/消去エネルギ補正ROM 17……記録/消去エネルギ補正部 18……駆動パルスデータROM 19……駆動パルス生成部 20……サーマルヘッド駆動部 21……サーマルヘッド(熱記録手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 6956−2H B41M 5/18 101 A (72)発明者 田中 久年 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 東芝イン テリジェントテクノロジ株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異なる温度の熱履歴により記録と消去の
    2つの状態を示す記録媒体に対して熱記録手段を用いて
    可視像の記録あるいは消去を行なう記録装置であって、 前記記録媒体に対して可視像の記録あるいは消去を行な
    う際、前記熱記録手段を、前記可視像の記録単位である
    1画点形成周期内に複数発生し、かつ、それぞれのパル
    ス周期が異なる通電パルス列によって駆動する駆動手段
    を具備したことを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 異なる温度の熱履歴により記録と消去の
    2つの状態を示す記録媒体に対して熱記録手段を用いて
    可視像の記録あるいは消去を行なう記録装置であって、 前記記録媒体に対して可視像の記録あるいは消去を行な
    う際、前記熱記録手段を、前記可視像の記録単位である
    1画点形成周期内に複数発生し、かつ、それぞれのパル
    ス周期が1画点形成周期内において時間とともに短くな
    る通電パルス列によって駆動する駆動手段を具備したこ
    とを特徴とする記録装置。
JP6236493A 1993-03-23 1993-03-23 記録装置 Pending JPH06270432A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6236493A JPH06270432A (ja) 1993-03-23 1993-03-23 記録装置

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JP6236493A JPH06270432A (ja) 1993-03-23 1993-03-23 記録装置

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