JP3839937B2 - 画像記録方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば、画像(可視像)の書換え記録が可能な画像記録媒体に対して画像を記録したり、消去したりする画像記録方法に係わり、特に画像の改ざん防止特性が良好な画像記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、たとえば、可視像の書換記録が可能な画像記録媒体として、加熱温度により透明と白濁の両状態に可逆的に変化可能な記録材料が提案されている(たとえば、特開昭55−154198号公報など参照)。さらに、与える加熱エネルギの違いにより、発色と消色の2つの状態を示すロイコ染料を発色源とした記録材料も発表されている(たとえば、Japan Hardcopy 90,NIP-2,p147(1990)参照)。
【0003】
透明状態と白濁状態に変化する記録材料や、与える加熱エネルギの違いにより発色と消色の2つの状態に変化する記録材料は、サーマルヘッドで記録、消去できるため、画像記録装置の小形化が可能で、いわゆるポイントカードなどで実用化されている。しかし、サーマルヘッドで簡単に記録、消去できるため、画像が不正に改ざんされる危険性がある。
【0004】
このため、最近、画像の改ざんを防止する画像記録媒体や画像記録方法が種々提案されている。たとえば、特開平6−92018号公報は、可逆性感熱記録材料層の下に不可逆性感熱記録材料層を備えており、この可逆性感熱記録材料層に記録した部分をホットスタンプで消去しようと試みたところ、可逆性感熱記録材料層は消去できたが、不可逆性感熱記録材料層にまで熱が伝わってしまい、不可逆性感熱記録材料層が発色して、改ざんしたことが明らかにわかるものである。しかし、この方法では、記録、消去をサーマルヘッドで行なえば、簡単に画像が改ざんされてしまう欠点がある。
【0005】
また、特開平7−314899号公報は、第1の可逆性感熱記録層の下に光熱変換層と第2の可逆性感熱記録層を備えており、サーマルヘッドで第1の可逆性感熱記録層を書換え、レーザ光で第1の可逆性感熱記録層と第2の可逆性感熱記録層を同時に書換えるもので、改ざんを防止したい重要な情報はレーザ光で第1の可逆性感熱記録層と第2の可逆性感熱記録層に同時に記録するものである。しかし、この方法では、画像の改ざん防止の効果がある反面、数十mWと高出力のレーザ光を必要とし、また、レーザ光学系を使うため、画像記録装置が大形となり、高価であるという欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の画像記録方法では、画像の改ざん防止の効果が少なく、また、画像記録装置が大形化し、高価であるなどの問題があった。
そこで、本発明は、画像の改ざん防止効果が大きく、かつ、画像記録装置の小形化および低価格化が可能な画像記録方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像記録方法は、基材の一方の面に加熱エネルギの違いによって消色状態と発色状態とに可逆的に変化する第1の記録層を形成するとともに、この第1の記録層の上に加熱エネルギの違いによって消色状態と発色状態とに可逆的に変化する第2の記録層を形成してなり、かつ、前記第2の記録層を消色させる加熱エネルギよりも前記第2の記録層を発色させる加熱エネルギの方が大きく、前記第2の記録層を発色させる加熱エネルギよりも前記第1の記録層を消色させる加熱エネルギの方が大きく、前記第1の記録層を消色させる加熱エネルギよりも前記第1の記録層を発色させる加熱エネルギの方が大きい画像記録媒体に対して、複数の発熱体からなる加熱手段の前記各発熱体を選択的に駆動することにより画像を記録する画像記録方法であって、前記画像記録媒体の前記第1の記録層を全面消去加熱してから、前記第2の記録層の全面消去加熱を行ない、その後、記録する画像に応じて、前記第1の記録層の記録加熱と前記第2の記録層の記録加熱を選択的かつ同時に行なうことにより、画像を記録することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の画像記録方法は、基材の一方の面に加熱エネルギの違いによって消色状態と発色状態とに可逆的に変化する第1の記録層を形成するとともに、この第1の記録層の上に加熱エネルギの違いによって消色状態と発色状態とに可逆的に変化する第2の記録層を形成してなり、かつ、前記第2の記録層を消色させる加熱エネルギよりも前記第2の記録層を発色させる加熱エネルギの方が大きく、前記第2の記録層を発色させる加熱エネルギと前記第1の記録層を消色する加熱エネルギの少なくとも一部が重複し、前記第1の記録層を消色させる加熱エネルギよりも前記第1の記録層を発色させる加熱エネルギの方が大きい画像記録媒体に対して、複数の発熱体からなる加熱手段の前記各発熱体を選択的に駆動することにより画像を記録する画像記録方法であって、前記画像記録媒体の前記第1の記録層を全面消去加熱してから、前記第2の記録層の全面消去加熱を行ない、その後、記録する画像に応じて、前記第1の記録層の記録加熱と前記第2の記録層の記録加熱を選択的かつ同時に行なうことにより、画像を記録することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の画像記録方法は、基材の一方の面に加熱エネルギの違いによって消色状態と発色状態とに可逆的に変化する第1の記録層を形成するとともに、この第1の記録層の上に加熱エネルギの違いによって消色状態と発色状態とに可逆的に変化する第2の記録層を形成してなり、かつ、前記第2の記録層を消色させる加熱エネルギよりも前記第2の記録層を発色させる加熱エネルギの方が大きく、前記第2の記録層を発色させる加熱エネルギと前記第1の記録層を消色する加熱エネルギの少なくとも一部が重複し、前記第1の記録層を消色させる加熱エネルギよりも前記第1の記録層を発色させる加熱エネルギの方が大きい画像記録媒体に対して、複数の発熱体からなる加熱手段の前記各発熱体を選択的に駆動することにより画像を記録する画像記録方法であって、前記画像記録媒体の前記第1の記録層の全面消去加熱と前記第2の記録層の全面記録加熱を同時に行ない、その後、記録する画像に応じて、前記第1の記録層の記録加熱と前記第2の記録層の非画像部への消去加熱を選択的かつ同時に行なうことにより、画像を記録することを特徴とする。
【0011】
さらに、本発明の画像記録方法は、基材の一方の面に加熱エネルギの違いによって消色状態と発色状態とに可逆的に変化する第1の記録層を形成するとともに、この第1の記録層の上に加熱エネルギの違いによって消色状態と発色状態とに可逆的に変化する第2の記録層を形成してなり、かつ、前記第2の記録層を消色させる加熱エネルギよりも前記第2の記録層を発色させる加熱エネルギの方が大きく、前記第2の記録層を発色させる加熱エネルギと前記第1の記録層を消色する加熱エネルギの少なくとも一部が重複し、前記第1の記録層を消色させる加熱エネルギよりも前記第1の記録層を発色させる加熱エネルギの方が大きい画像記録媒体に対して、複数の発熱体からなる第1の加熱手段の前記各発熱体を選択的に駆動することにより画像を記録する画像記録方法であって、前記第1の加熱手段の画像記録媒体搬送方向の上流側に単一または複数の発熱体からなる第2の加熱手段を設け、この第2の加熱手段で前記第1の記録層の全面消去加熱と前記第2の記録層の全面記録加熱を行ない、その後、前記第1の加熱手段で記録する画像に応じて前記第1の記録層の記録加熱と前記第2の記録層の非画像部への消去加熱を選択的かつ同時に行なうことを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、記録する画像に応じて、第1の記録層の記録加熱および第2の記録層の記録加熱を選択的かつ同時に行なうことが可能となり、これにより、第1の記録層に記録する画像と、第2の記録層に記録する画像を1ドット単位で正確な位置に記録できる。
【0013】
また、記録する画像に応じて、第1の記録層の記録加熱および第2の記録層の非画像部消去加熱を選択的かつ同時に行なうことが可能となり、これにより、第1の記録層に記録する画像と、第2の記録層に記録する画像を1ドット単位で正確な位置に記録できる。
【0014】
これにより、たとえば、セキュリティに関わる重要な情報を第1の記録層と第2の記録層に記録し、前記情報と重ならないように工夫した地紋を第2の記録層に記録するようにしておけば、セキュリティに関わる重要な情報を改ざんしようとしても、地紋と重ならないように改ざんすることが非常に困難となるため、改ざん防止の効果が大である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、第1の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態に係る書換可能な画像記録媒体1の構成を示すものである。すなわち、たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの樹脂で形成された板状の基材2の表面上には、第1の記録層としての第1の可逆感熱記録層3、第2の記録層としての第2の可逆感熱記録層4、および、保護層5がその順番に順次積層形成されている。第1の可逆感熱記録層3および第2の可逆感熱記録層4は、たとえば、主にロイコ染料と呼ばれる染料剤と、このロイコ染料と加熱により反応して発色させる、あるいは、減色させる顕減色剤とによって構成されており、与える加熱エネルギの違いにより発色状態と消色状態の2つの状態に変化させることが可能である。
【0016】
次に、図1に示す画像記録媒体1の第1の可逆感熱記録層3および第2の可逆感熱記録層4の記録、消去特性について、図2を参照して説明する。図2に示した記録特性は、たとえば、8ドット(発熱素子)/mmの解像度のサーマルヘッドによる記録特性を示しており、実線が第2の可逆感熱記録層4の記録特性を、破線が第1の可逆感熱記録層3の記録特性を表わしている。
【0017】
図2において、縦軸は画像濃度、横軸は画像記録媒体1に与えるサーマルヘッドの加熱エネルギを示している。加熱エネルギが約0.2mJ/ドットで第2の可逆感熱記録層4の画像濃度が最も低くなる消色状態となり、加熱エネルギが約0.4mJ/ドット以上で第2の可逆感熱記録層4の画像濃度が最も高くなる発色状態となる。また、加熱エネルギが約0.6mJ/ドットで第1の可逆感熱記録層3の画像濃度が最も低くなる消色状態となり、加熱エネルギが約0.8mJ/ドット以上で第1の可逆感熱記録層3の画像濃度が最も高くなる発色状態となる。加熱エネルギが約0.8mJ/ドット以上では、第1の可逆感熱記録層3と第2の可逆感熱記録層4の両方が発色する。
【0018】
図3は、本実施の形態に係る画像記録装置の構成を示すものである。この画像記録装置は、供給される画像記録媒体1を搬送する搬送ローラ対11,…、画像記録媒体1に記録するタイミングを生成するためのタイミングセンサ12、搬送される画像記録媒体1上に接触して、画像記録媒体1に対して画素単位で選択的な加熱エネルギを与えることで画像の書換え記録を行なう加熱手段としてのサーマルヘッド13、および、サーマルヘッド13で記録するときに、画像記録媒体1をその裏面から押し付けながら搬送するプラテンローラ14などによって構成されている。
【0019】
サーマルヘッド13では、記録すべき可視像の画像データに基づいて、画像記録媒体1の第1の可逆感熱記録層3の可視像部には発色し得る加熱エネルギを、非可視像部には消色し得る加熱エネルギを印加し、第2の可逆感熱記録層4の可視像部には発色し得る加熱エネルギを、非可視像部には消色し得る加熱エネルギを印加する。第1の可逆感熱記録層3および第2の可逆感熱記録層4の発色と消色の各加熱エネルギの印加は、複数の発熱素子(発熱抵抗体)が1列のライン状に配設されて形成されているライン状のサーマルヘッドを単一で用いて、各発熱素子ごとに加熱エネルギを制御することで、第1の可逆感熱記録層3および第2の可逆感熱記録層4の可視像の書換え記録を行なうようにしている。
【0020】
次に、図3で説明した画像記録装置の制御部について、図4を参照して説明する。CPU(セントラル・プロセッシング・ユニット)21によって、入出力インタフェイス(I/O)22を介して、全体の動作を一元管理するように制御部が構成されている。すなわち、前述した各動作はCPU21によって管理されており、画像記録媒体1を搬送する搬送速度、画像を記録する画像データなどの設定データは、あらかじめROM(リード・オンリ・メモリ)23に記憶し、必要に応じてRAM(ランダム・アクセス・メモリ)24に呼び出して、各動作の設定を行なうようになっている。
【0021】
画像記録媒体1の供給搬送がタイミングセンサ12によって検知されると、CPU21へその検知信号が送られ、CPU21では、あらかじめROM23から呼出されているRAM24の搬送速度データに基づいて、搬送モータ駆動回路27へ搬送開始指令をだす。これにより、搬送モータ27は、あらかじめ設定した速度で動作し、搬送ローラ対11を回転駆動することにより、画像記録媒体1を所定の速度で搬送する。CPU21は、タイミングセンサ12が画像記録媒体1を検知した時点から時間をカウントすることにより、記録動作タイミング信号を生成し、サーマルヘッド駆動回路25へ動作指令を送る。
【0022】
サーマルヘッド駆動回路25では、搬送される画像記録媒体1の到達に合わせて、サーマルヘッド13の発熱駆動を行なう。したがって、サーマルヘッド13によって、画像データに応じた既画像の消去と新画像の記録が同時に行なわれる。さらに、搬送モータ27による搬送ローラ対11の駆動により、既画像から新画像に書換えられた画像記録媒体1が排出されて、全体の動作が終了する。
【0023】
次に、図5を用いて前述したサーマルヘッド駆動回路25を詳細に説明する。図5は、図4におけるサーマルヘッド駆動回路25と、その周辺部の構成を示したものである。本例では、サーマルヘッド13の発熱抵抗体列31の各発熱素子(発熱体)ごとの加熱エネルギを発色と消色とで変えるのに、1画素内に複数の通電パルスを設け、発色と消色とで与える通電パルスを選択している(詳細は後述する)。
【0024】
図5に示すように、本例を実現するために、第1の可逆感熱記録層3の可視像部(記録部)を示す画像データ32aと、第2の可逆感熱記録層4の可視像部(記録部)を示す画像データ32bと、全体の領域を消去する消去データ33との3つのデータを存在させている。この3つのデータ32a,32b,33は、まず、サーマルヘッド駆動回路25内の記録・消去データ作成部34へ送られ、第1の可逆感熱記録層3の記録部と第2の可逆感熱記録層4の記録部の両方が混在する記録データ(記録・消去データ)へと加工される。
【0025】
次に、作成された記録・消去データは、記録・消去パルスデータ演算部35へ送られ、記録パルスおよび消去パルスの各データに変換される。このように、サーマルヘッド駆動回路25内で通電パルスの演算を行なうようにすることで、あらかじめ用意しておく画像データ32a,32bの容量は画素単位のデータ量にすることができる。
【0026】
記録・消去パルスデータ演算部35で、記録パルスおよび消去パルスへと変換されたデータは、サーマルヘッド13のドライバ36に送られ、発熱抵抗体列31が前述した条件で発熱駆動されるようになっている。
【0027】
次に、サーマルヘッド13を駆動する通電パルスについて図6を用いて説明する。図6は、サーマルヘッド13を駆動する通電パルス(イネーブル信号)を示す(信号はローアクティブ)。図6の1画素記録周期内に4つの通電パルスがあり、第2の可逆感熱記録層4を消色させる場合は1番目のパルスを使用し、第2の可逆感熱記録層4を発色させる場合は1番目と2番目のパルスを使用し、第1の可逆感熱記録層3を消色させる場合は1番目と2番目と3番目のパルスを使用し、第1の可逆感熱記録層3を発色させる場合は1番目と2番目と3番目と4番目のパルスを使用する。
【0028】
次に、図7を用いて、単一のサーマルヘッドで、記録する画像に応じて、画像記録媒体1の第1の可逆感熱記録層3の記録加熱と第2の可逆感熱記録層4の記録加熱を選択的かつ同時に行なうことにより、画像を書換え記録する動作について詳細に説明する。図7は、単一のサーマルヘッド13によって画像が第1の可逆感熱記録層3と第2の可逆感熱記録層4に記録されている様子を模式的に示している。図中、31はライン形のサーマルヘッド13の発熱抵抗体列であり、第1の可逆感熱記録層3と第2の可逆感熱記録層4の両方が消色されている状態の画像記録媒体1が、矢印方向に移動しながら、発熱抵抗体列31による加熱を受け、第1の可逆感熱記録層3にアルファベット文字の「T」という可視像を記録し、第2の可逆感熱記録層4に上記アルファベット文字「T」から1ドット離して文字枠の可視像を記録している様子を示している。
【0029】
第1の可逆感熱記録層3に記録した文字「T」の各ドットは模式的に黒丸で示し、第2の可逆感熱記録層4に記録した文字「T」の文字枠の各ドットは模式的に斜線を引いた白丸で示している。ここで、サーマルヘッド13の発熱抵抗体列31は、記録すべき画像の画像データに応じて、画素単位で加熱エネルギを第1の可逆感熱記録層3の発色条件と、第2の可逆感熱記録層4の発色条件になるように制御している。
【0030】
なお、図7において、発熱抵抗体列31の第1の可逆感熱記録層3の発色条件の加熱エネルギを与えている素子は黒く塗り潰し、第2の可逆感熱記録層4の発色条件の加熱エネルギを与えている素子は斜線で表わしている。
【0031】
このように、単一のサーマルヘッド13で、記録する画像に応じて、画像記録媒体1の第1の可逆感熱記録層3の記録加熱と第2の可逆感熱記録層4の記録加熱とを選択的かつ同時に行なうことにより、第1の可逆感熱記録層3に記録する画像と、第2の可逆感熱記録層4に記録する画像を1ドット単位で正確な位置に記録できる。
【0032】
次に、本例の画像記録方法を実現する記録手順について、図8および図9に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS1で、タイミングセンサ12が画像記録媒体1を検知すると、ステップS2へ進み、搬送モータ27をオンして、画像記録媒体1をサーマルヘッド13の方向へ搬送する。
【0033】
次に、ステップS3で、記録動作が1回目か判断し、この場合は1回目であるので、ステップS4に進む。ステップS4では、記録・消去データ作成部34が消去データ33を読出し、ステップS5に進む。ステップS5では、記録・消去パルスデータ演算部35が、第1の可逆感熱記録層3を消色させる消去加熱エネルギE3となる消去パルスを設定する。
【0034】
次に、ステップS6で、画像記録媒体1がサーマルヘッド13の位置に到達するまで時間を遅延した後、ステップS7でサーマルヘッド13による記録動作を行なうことにより、第1の可逆感熱記録層3を全面消色させる消去動作が行なわれる。
【0035】
次に、ステップS8で、記録動作が終了したか否かを判断し、記録動作が終了すると、ステップS9に進み、搬送モータ27をオフして、1回目の記録動作が終了する。1回目の記録動作では、第1の可逆感熱記録層3を全面消色させる消去動作が行なわれる。
【0036】
次に、2回目の記録動作について説明する。なお、ステップS1,S2は1回目の記録動作と同様のため説明は省略する。ステップS3,S10の判断で、記録動作が2回目になると(1回目でないと)、ステップS11に進む。ステップS11では、1回目と同様に、記録・消去データ作成部34が消去データ33を読出し、ステップS12に進む。ステップS12では、記録・消去パルスデータ演算部35が、第2の可逆感熱記録層4を消色させる消去加熱エネルギE1となる消去パルスを設定する。
【0037】
その後は、1回目の記録動作と同様に、ステップS6〜S9を実行し、2回目の記録動作が終了する。2回目の記録動作では、第2の可逆感熱記録層4を全面消色させる消去動作が行なわれる。
【0038】
次に、3回目の記録動作について説明する。なお、ステップS1,S2,S3は2回目の記録動作と同様のため説明は省略する。ステップS10の判断で、記録動作が3回目になると(2回目でないと)、ステップS13に進む。ステップS13では、記録・消去データ作成部34が第1の可逆記録用の画像データ32aと第2の可逆記録用の画像データ32bを読出し、ステップS14に進む。ステップS14では、第1の可逆記録用の画像データ32aと第2可逆記録用の画像データ32bとを合成する。
【0039】
次に、ステップS15で、注目画素が第1の可逆記録用画像か第2の可逆記録用画像かを判断し、注目画素が第1の可逆記録用画像であればステップS16へ進む。ステップS16では、第1の可逆感熱記録層3を発色させる記録加熱エネルギE4となる記録パルスを設定する。
【0040】
また、ステップS15において、注目画素が第2の可逆記録用画像であればステップS17へ進む。ステップS17では、第2の可逆感熱記録層4を発色させる記録加熱エネルギE2となる記録パルスを設定する。
【0041】
その後は、1回目、2回目の記録動作と同様に、ステップS6〜S9を実行し、3回目の記録動作が終了する。3回目の記録動作では、第1の可逆感熱記録層3と第2の可逆感熱記録層4を発色させる記録動作が同時に行なわれる。
【0042】
以上説明したように、第1の実施の形態では、1回目の記録動作で第1の可逆感熱記録層3の全面消去加熱を行ない、2回目の記録動作で第2の可逆感熱記録層4の全面消去加熱を行ない、3回目の記録動作で、記録する画像に応じて、第1の可逆感熱記録層3の記録加熱と第2の可逆感熱記録層4の記録加熱を選択的かつ同時に行なうことにより、画像を記録している。
【0043】
したがって、第1の実施の形態の画像記録方法では、画像記録媒体1の第1の可逆感熱記録層3の書換え記録と、第2の可逆感熱記録層4の書換え記録を3パスで行なうことができる。
【0044】
次に、第2の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態に係る画像記録装置の構成、および、制御部の構成などは、前述した第1の実施の形態と同様であるため、その説明は省略する。
【0045】
図10は、図1に示す画像記録媒体1の第1の可逆感熱記録層3および第2の可逆感熱記録層4の記録、消去特性を変更したものである。図10に示した記録特性は、たとえば、8ドット(発熱素子)/mmの解像度のサーマルヘッドによる記録特性を示しており、実線が第2の可逆感熱記録層4の記録特性を、破線が第1の可逆感熱記録層3の記録特性を表わしている。
【0046】
図10において、縦軸は画像濃度、横軸は画像記録媒体1に与えるサーマルヘッドの加熱エネルギを示している。加熱エネルギが約0.2mJ/ドットで第2の可逆感熱記録層4の画像濃度が最も低くなる消色状態となり、加熱エネルギが約0.4mJ/ドット以上で第2の可逆感熱記録層4の画像濃度が最も高くなる発色状態となる。また、加熱エネルギが約0.4mJ/ドットで第1の可逆感熱記録層3の画像濃度が最も低くなる消色状態となり、加熱エネルギが約0.6mJ/ドット以上で第1の可逆感熱記録層3の画像濃度が最も高くなる発色状態となる。加熱エネルギが約0.6mJ/ドット以上では、第1の可逆感熱記録層3と第2の可逆感熱記録層4の両方が発色する。この記録特性は、第2の可逆感熱記録層4を発色させる加熱エネルギと第1の可逆感熱記録層3を消色させる加熱エネルギとが約0.4mJ/ドットで重複しているのが特徴である。
【0047】
このようにすることで、第1の可逆感熱記録層3を消色させる加熱エネルギと、発色させる加熱エネルギを図2に示した記録特性に比べ、それぞれ約0.2mJ/ドット低減できるため、サーマルヘッドの加熱エネルギが減り、サーマルヘッドの耐久性が向上する。また、保護層5の熱ストレスも低減するため、画像記録媒体1の繰り返し耐久性も向上する。
【0048】
次に、図10に示した記録特性の画像記録媒体1に対して、サーマルヘッド13を駆動する通電パルスについて図11を用いて説明する。図11は、サーマルヘッド13を駆動する通電パルス(イネーブル信号)を示す(信号はローアクティブ)。図11の1画素記録周期内に3つの通電パルスがあり、第2の可逆感熱記録層4を消色させる場合は1番目のパルスを使用し、第2の可逆感熱記録層4を発色させ、かつ、第1の可逆感熱記録層3を消色させる場合は1番目と2番目のパルスを使用し、第1の可逆感熱記録層3を発色させる場合は1番目と2番目と3番目のパルスを使用する。
【0049】
次に、本例の画像記録方法を実現する記録手順について、図12および図13に示すフローチャートを参照して説明する。なお、図8および図9の第1の実施の形態のフローチャートと同一部分は説明を省略し、異なる部分についてだけ説明する。
【0050】
ステップS5では、記録・消去パルスデータ演算部35が、第1の可逆感熱記録層3を消色させる消去加熱エネルギE2となる消去パルスを設定する。ステップS16では、第1の可逆感熱記録層3を発色させる記録加熱エネルギE3となる記録パルスを設定する。
【0051】
以上説明したように、第2の実施の形態では、1回目の記録動作で第1の可逆感熱記録層3の全面消去加熱を行ない、2回目の記録動作で第2の可逆感熱記録層4の全面消去加熱を行ない、3回目の記録動作で、記録する画像に応じて、第1の可逆感熱記録層3の記録加熱と第2の可逆感熱記録層4の記録加熱を選択的かつ同時に行なうことにより、画像を記録している。
【0052】
したがって、第2の実施の形態の画像記録方法では、画像記録媒体1の第1の可逆感熱記録層3の書換え記録と、第2の可逆感熱記録層4の書換え記録を3パスで行なうことができる。
【0053】
次に、第3の実施の形態について説明する。
前述したように、第1の実施の形態および第2の実施の形態では、サーマルヘッド13による記録行程を3回行なっていたが、サーマルヘッド13による記録行程を2回に減らして処理の高速化を図るようにしたのが第3の実施の形態であり、以下、それについて説明する。
【0054】
なお、本実施の形態に係る画像記録媒体1の構成、画像記録装置の構成、制御部の構成、および、サーマルヘッド13を駆動する通電パルスなどは、前述した第2の実施の形態と同様であるため、その説明は省略する。
【0055】
図14を用いて、単一のサーマルヘッドで、記録する画像に応じて、画像記録媒体1の第1の可逆感熱記録層3の記録加熱と第2の可逆感熱記録層4の非画像部消去加熱を選択的かつ同時に行なうことにより、画像を記録する動作について詳細に説明する。図14は、単一のサーマルヘッド13によって画像が第1の可逆感熱記録層3と第2の可逆感熱記録層4に記録されている様子を模式的に示している。図中、31はライン形のサーマルヘッド13の発熱抵抗体列であり、第1の可逆感熱記録層3が全面消色状態で、第2の可逆感熱記録層4が全面発色状態(斜線で示してある)の画像記録媒体1が、矢印方向に移動しながら、発熱抵抗体列31による加熱を受け、第1の可逆感熱記録層3にアルファベット文字の「T」という可視像を記録し、第2の可逆感熱記録層4に上記アルファベット文字「T」から1ドット離して文字枠の可視像を非画像部消去により記録している様子を示している。
【0056】
第1の可逆感熱記録層3に記録した文字「T」の各ドットは模式的に黒丸で示し、第2の可逆感熱記録層4に記録した文字「T」の文字枠(斜線)以外の非画像部を消去した各ドットを白で示している。ここで、サーマルヘッド13の発熱抵抗体列31は、記録すべき画像の画像データに応じて、画素単位で加熱エネルギを第1の可逆感熱記録層3の発色条件と、第2の可逆感熱記録層4の消色条件になるように制御している。
【0057】
なお、図14において、発熱抵抗体列31の第1の可逆感熱記録層3の発色条件の加熱エネルギを与えている素子は黒く塗り潰し、第2の可逆感熱記録層4の消色条件の加熱エネルギを与えている素子は横線で表わしている。
【0058】
このように、単一のサーマルヘッド13で、記録する画像に応じて、画像記録媒体1の第1の可逆感熱記録層3の記録加熱と、第2の可逆感熱記録層4の非画像部への消色加熱とを選択的かつ同時に行なうことにより、第1の可逆感熱記録層3に記録する画像と、第2の可逆感熱記録層4に記録する画像を1ドット単位で正確な位置に記録できる。
【0059】
次に、本例の画像記録方法を実現する記録手順について、図15および図16に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS21で、タイミングセンサ12が画像記録媒体1を検知すると、ステップS22へ進み、搬送モータ27をオンして、画像記録媒体1をサーマルヘッド13の方向へ搬送する。
【0060】
次に、ステップS23で、記録動作が1回目か判断し、この場合は1回目であるので、ステップS24に進む。ステップS24では、記録・消去データ作成部34が消去データ33を読出し、ステップS25に進む。ステップS25では、記録・消去パルスデータ演算部35が、第1の可逆感熱記録層3を消色させる消去加熱エネルギE2となる消去パルスを設定する。
【0061】
次に、ステップS26で、画像記録媒体1がサーマルヘッド13の位置に到達するまで時間を延長した後、ステップS27でサーマルヘッド13による記録動作を行なうことにより、第1の可逆感熱記録層3を全面消色させる消去動作と、第2の可逆感熱記録層4を全面発色させる記録動作が同時に行なわれる。
【0062】
次に、ステップS28で、記録動作が終了したか否かを判断し、記録動作が終了すると、ステップS29に進み、搬送モータ27をオフして、1回目の記録動作が終了する。1回目の記録動作では、第1の可逆感熱記録層3の全面消去加熱と第2の可逆感熱記録層4の全面記録加熱とが同時に行なわれる。
【0063】
次に、2回目の記録動作について説明する。なお、ステップS21,S22は1回目の記録動作と同様のため説明は省略する。ステップS23の判断で、記録動作が2回目になると(1回目でないと)、ステップS30に進む。ステップS30では、記録・消去データ作成部34が第1の可逆記録用の画像データ32aと第2の可逆記録用の画像データ32bを読出し、ステップS31に進む。
【0064】
ステップS31では、第2の可逆感熱記録層4の記録を非画像部を消去することにより行なうため、第2の可逆記録用の画像データ32bを反転させる。次に、ステップS32で、第1の可逆記録用の画像データ32aと第2の可逆記録用の画像データ32bの反転データとを合成する。
【0065】
次に、ステップS33で、注目画素が第1の可逆記録用画像か第2の可逆記録用画像かを判断し、注目画素が第1の可逆記録用画像であればステップS34へ進む。ステップS34では、第1の可逆感熱記録層3を発色させる記録加熱エネルギE3となる記録パルスを設定する。
【0066】
また、ステップS33において、注目画素が第2の可逆記録用画像であればステップS35へ進む。ステップS35では、第2の可逆感熱記録層4を消色させる消去加熱エネルギE1となる記録パルスを設定する。
【0067】
その後は、1回目の記録動作と同様に、ステップS26〜S29を実行し、2回目の記録動作が終了する。2回目の記録動作では、第1の可逆感熱記録層3を発色させる記録動作と第2の可逆感熱記録層4を消色させる記録動作とが同時に行なわれる。
【0068】
以上説明したように、第3の実施の形態では、1回目の記録動作で第1の可逆感熱記録層3の全面消去加熱と第2の可逆感熱記録層4の全面記録加熱を行ない、2回目の記録動作で、記録する画像に応じて、第1の可逆感熱記録層3の記録加熱と第2の可逆感熱記録層4の非画像部への消去加熱を選択的かつ同時に行なうことにより、画像を記録している。
【0069】
したがって、第3の実施の形態の画像記録方法では、画像記録媒体1の第1の可逆感熱記録層3の書換え記録と、第2の可逆感熱記録層4の書換え記録を2パスで行なうことができる。
【0070】
次に、第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態は、さらに処理の高速化を図るようにしたものであり、以下、それについて説明する。
【0071】
なお、本実施の形態に係る画像記録媒体1の構成、および、サーマルヘッド13を駆動する通電パルスなどは、前述した第2の実施の形態と同様であるため、その説明は省略する。
【0072】
図17は、本実施の形態に係る画像記録装置の構成を示すものである。この画像記録装置は、搬送される画像記録媒体1に対して画像の書換え記録を行なう2つのサーマルヘッド13a,13bを画像記録媒体1の搬送方向に対して並設するとともに、これらサーマルヘッド13a,13bで記録するときに、画像記録媒体1をその裏面から押し付けながら搬送する2つのプラテンローラ14a,14bを設けた点が図3の画像記録装置と異なり、その他の構成は図3の画像記録装置と同様のため、説明は省略する。
【0073】
図17で説明した画像記録装置の制御部を図18に示し、図18におけるサーマルヘッド駆動回路25の詳細を図19に示す。サーマルヘッド13a,13bをサーマルヘッド駆動回路25により駆動する構成以外は図4の制御部と同様のため、説明は省略する。なお、図19において、31a,31bは発熱抵抗体列、36a,36bはドライバである。
【0074】
次に、本例の画像記録方法を実現する記録手順について、図20および図21に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS41で、タイミングセンサ12が画像記録媒体1を検知すると、ステップS42へ進み、搬送モータ27をオンして、画像記録媒体1をサーマルヘッド13aの方向へ搬送する。
【0075】
次に、ステップS43とステップS48とに分岐し、ステップS43以降の処理と、ステップS48以降の処理とが同時に行なわれる。最初に、ステップS43以降の処理について説明する。
【0076】
ステップS43では、記録・消去データ作成部34が消去データ33を読出し、ステップS44に進む。ステップS44では、記録・消去パルスデータ演算部35で、第1の可逆感熱記録層3を消色させる消去加熱エネルギE2となる消去パルスを設定する。
【0077】
次に、ステップS45で、画像記録媒体1がサーマルヘッド13aの位置に到達するまで時間を遅延した後、ステップS46でサーマルヘッド13aによる記録動作を行なうことにより、第1の可逆感熱記録層3を全面消色させる消去動作と、第2の可逆感熱記録層4を全面発色させる記録動作が同時に行なわれる。そして、ステップS47で記録動作が終了するのを待機し、記録動作が終了すると、サーマルヘッド13aによる記録動作を終了する。
【0078】
次に、ステップS48以降の処理について説明する。ステップS48では、記録・消去データ作成部34が第1の可逆記録用の画像データ32aと第2の可逆記録用の画像データ32bを読出し、ステップS49に進む。
【0079】
ステップS49では、第2の可逆感熱記録層4の記録を非画像部を消去することにより行なうため、第2の可逆記録用の画像データ32bを反転させる。次に、ステップS50で、第1の可逆記録用の画像データ32aと第2の可逆記録用の画像データ32bの反転データとを合成する。
【0080】
次に、ステップS51で、注目画素が第1の可逆記録用画像か第2の可逆記録用画像かを判断し、注目画素が第1の可逆記録用画像であればステップS52へ進む。ステップS52では、第1の可逆感熱記録層3を発色させる記録加熱エネルギE3となる記録パルスを設定する。
【0081】
また、ステップS51において、注目画素が第2の可逆記録用画像であればステップS53へ進む。ステップS53では、第2の可逆感熱記録層4を消色させる消去加熱エネルギE1となる記録パルスを設定する。
【0082】
次に、ステップS54で、画像記録媒体1がサーマルヘッド13bの位置に到達するまで時間を遅延した後、ステップS55でサーマルヘッド13bによる記録動作を行なうことにより、第1の可逆感熱記録層3を発色させる記録動作と、第2の可逆感熱記録層4を消色させる消去動作が同時に行なわれる。
【0083】
次に、ステップS56で、記録動作が終了したか否かを判断し、記録動作が終了すると、ステップS57に進み、搬送モータ27をオフして、記録動作が終了する。
【0084】
以上説明したように、第4の実施の形態では、画像記録媒体1に対して、最初にサーマルヘッド13aによる記録動作で第1の可逆感熱記録層3の全面消去加熱と第2の可逆感熱記録層4の全面記録加熱とを同時に行なった後、サーマルヘッド13bによる記録動作で、記録する画像に応じて、第1の可逆感熱記録層3の記録加熱と第2の可逆感熱記録層4の非画像部への消去加熱を選択的かつ同時に行なうことにより、画像を記録している。
【0085】
したがって、第4の実施の形態の画像記録方法では、画像記録媒体1の第1の可逆感熱記録層3の書換え記録と、第2の可逆感熱記録層4の書換え記録を1パスで行なうことができる。
【0086】
なお、第4の実施の形態において、第1の可逆感熱記録層3を全面消色させる消去動作をサーマルヘッドを用いて行なったが、これに限らず、たとえば、ライン状に細長い1個の発熱素子で形成されているサーマルバーなどを用いても、同様の作用効果が得られる。
【0087】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、画像の改ざん防止効果が大きく、かつ、画像記録装置の小形化および低価格化が可能な画像記録方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像記録媒体の構成を模式的に示す断面図。
【図2】図1に示した画像記録媒体の記録、消去特性を示す図。
【図3】第1の実施の形態に係る画像記録装置の構成を模式的に示す構成図。
【図4】第1の実施の形態に係る画像記録装置の制御部の構成を示すブロック図。
【図5】図4におけるサーマルヘッド駆動回路とその周辺部の構成を示すブロック図。
【図6】第1の実施の形態に係るサーマルヘッドの駆動通電パルスを示す図。
【図7】第1の実施の形態において、サーマルヘッドによって第1の可逆感熱記録層と第2の可逆感熱記録層を同時に記録されている様子を模式的に示した図。
【図8】第1の実施の形態に係る画像記録方法の手順を説明するフローチャート。
【図9】第1の実施の形態に係る画像記録方法の手順を説明するフローチャート。
【図10】第2の実施の形態に係る画像記録媒体の記録、消去特性を示す図。
【図11】第2の実施の形態に係るサーマルヘッドの駆動通電パルスを示す図。
【図12】第2の実施の形態に係る画像記録方法の手順を説明するフローチャート。
【図13】第2の実施の形態に係る画像記録方法の手順を説明するフローチャート。
【図14】第3の実施の形態において、サーマルヘッドによって第1の可逆感熱記録層と第2の可逆感熱記録層を同時に記録されている様子を模式的に示した図。
【図15】第3の実施の形態に係る画像記録方法の手順を説明するフローチャート。
【図16】第3の実施の形態に係る画像記録方法の手順を説明するフローチャート。
【図17】第4の実施の形態に係る画像記録装置の構成を模式的に示す構成図。
【図18】第4の実施の形態に係る画像記録装置の制御部の構成を示すブロック図。
【図19】図18におけるサーマルヘッド駆動回路とその周辺部の構成を示すブロック図。
【図20】第4の実施の形態に係る画像記録方法の手順を説明するフローチャート。
【図21】第4の実施の形態に係る画像記録方法の手順を説明するフローチャート。
【符号の説明】
1……画像記録媒体、2……基材、3……第1の可逆感熱記録層(第1の記録層)、4……第2の可逆感熱記録層(第2の記録層)、11……搬送ローラ対、12……タイミングセンサ、13,13a,13b……サーマルヘッド(加熱手段)、14……プラテンローラ、21……CPU、23……ROM、24……RAM、25……サーマルヘッド駆動回路、26……搬送モータ駆動回路、26……搬送モータ、31……発熱抵抗体列(発熱体)、32a……第1の可逆記録画像データ、32b……第2の可逆記録画像データ、33……消去データ、34……記録・消去データ作成部、35……記録・消去パルスデータ演算部、55……ドライバ。
Claims (4)
- 基材の一方の面に加熱エネルギの違いによって消色状態と発色状態とに可逆的に変化する第1の記録層を形成するとともに、この第1の記録層の上に加熱エネルギの違いによって消色状態と発色状態とに可逆的に変化する第2の記録層を形成してなり、かつ、前記第2の記録層を消色させる加熱エネルギよりも前記第2の記録層を発色させる加熱エネルギの方が大きく、前記第2の記録層を発色させる加熱エネルギよりも前記第1の記録層を消色させる加熱エネルギの方が大きく、前記第1の記録層を消色させる加熱エネルギよりも前記第1の記録層を発色させる加熱エネルギの方が大きい画像記録媒体に対して、複数の発熱体からなる加熱手段の前記各発熱体を選択的に駆動することにより画像を記録する画像記録方法であって、
前記画像記録媒体の前記第1の記録層を全面消去加熱してから、前記第2の記録層の全面消去加熱を行ない、その後、記録する画像に応じて、前記第1の記録層の記録加熱と前記第2の記録層の記録加熱を選択的かつ同時に行なうことにより、画像を記録することを特徴とする画像記録方法。 - 基材の一方の面に加熱エネルギの違いによって消色状態と発色状態とに可逆的に変化する第1の記録層を形成するとともに、この第1の記録層の上に加熱エネルギの違いによって消色状態と発色状態とに可逆的に変化する第2の記録層を形成してなり、かつ、前記第2の記録層を消色させる加熱エネルギよりも前記第2の記録層を発色させる加熱エネルギの方が大きく、前記第2の記録層を発色させる加熱エネルギと前記第1の記録層を消色する加熱エネルギの少なくとも一部が重複し、前記第1の記録層を消色させる加熱エネルギよりも前記第1の記録層を発色させる加熱エネルギの方が大きい画像記録媒体に対して、複数の発熱体からなる加熱手段の前記各発熱体を選択的に駆動することにより画像を記録する画像記録方法であって、
前記画像記録媒体の前記第1の記録層を全面消去加熱してから、前記第2の記録層の全面消去加熱を行ない、その後、記録する画像に応じて、前記第1の記録層の記録加熱と前記第2の記録層の記録加熱を選択的かつ同時に行なうことにより、画像を記録することを特徴とする画像記録方法。 - 基材の一方の面に加熱エネルギの違いによって消色状態と発色状態とに可逆的に変化する第1の記録層を形成するとともに、この第1の記録層の上に加熱エネルギの違いによって消色状態と発色状態とに可逆的に変化する第2の記録層を形成してなり、かつ、前記第2の記録層を消色させる加熱エネルギよりも前記第2の記録層を発色させる加熱エネルギの方が大きく、前記第2の記録層を発色させる加熱エネルギと前記第1の記録層を消色する加熱エネルギの少なくとも一部が重複し、前記第1の記録層を消色させる加熱エネルギよりも前記第1の記録層を発色させる加熱エネルギの方が大きい画像記録媒体に対して、複数の発熱体からなる加熱手段の前記各発熱体を選択的に駆動することにより画像を記録する画像記録方法であって、
前記画像記録媒体の前記第1の記録層の全面消去加熱と前記第2の記録層の全面記録加熱を同時に行ない、その後、記録する画像に応じて、前記第1の記録層の記録加熱と前記第2の記録層の非画像部への消去加熱を選択的かつ同時に行なうことにより、画像を記録することを特徴とする画像記録方法。 - 基材の一方の面に加熱エネルギの違いによって消色状態と発色状態とに可逆的に変化する第1の記録層を形成するとともに、この第1の記録層の上に加熱エネルギの違いによって消色状態と発色状態とに可逆的に変化する第2の記録層を形成してなり、かつ、前記第2の記録層を消色させる加熱エネルギよりも前記第2の記録層を発色させる加熱エネルギの方が大きく、前記第2の記録層を発色させる加熱エネルギと前記第1の記録層を消色する加熱エネルギの少なくとも一部が重複し、前記第1の記録層を消色させる加熱エネルギよりも前記第1の記録層を発色させる加熱エネルギの方が大きい画像記録媒体に対して、複数の発熱体からなる第1の加熱手段の前記各発熱体を選択的に駆動することにより画像を記録する画像記録方法であって、
前記第1の加熱手段の画像記録媒体搬送方向の上流側に単一または複数の発熱体からなる第2の加熱手段を設け、この第2の加熱手段で前記第1の記録層の全面消去加熱と前記第2の記録層の全面記録加熱を行ない、その後、前記第1の加熱手段で記録する画像に応じて前記第1の記録層の記録加熱と前記第2の記録層の非画像部への消去加熱を選択的かつ同時に行なうことを特徴とする画像記録方法。
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