JPH06122250A - 記録方式 - Google Patents

記録方式

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Publication number
JPH06122250A
JPH06122250A JP20958693A JP20958693A JPH06122250A JP H06122250 A JPH06122250 A JP H06122250A JP 20958693 A JP20958693 A JP 20958693A JP 20958693 A JP20958693 A JP 20958693A JP H06122250 A JPH06122250 A JP H06122250A
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JP
Japan
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recording
pulse
erasing
pulse train
thermal
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Application number
JP20958693A
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English (en)
Inventor
Takashi Yamaguchi
隆 山口
Tadayoshi Ono
忠義 大野
Shinichi Ito
進一 伊藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Publication of JPH06122250A publication Critical patent/JPH06122250A/ja
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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)
  • Electronic Switches (AREA)
  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 常に安定した可視像の記録あるいは消去が可
能となり、且つ装置の小形化及び簡素化が可能となる記
録方式を提供する。 【構成】加熱温度に依存して透明あるいは非透明に変化
する記録媒体に対して、複数の発熱体を有するサーマル
ヘッドを用いて可視像の記録及び消去を行う記録方式で
あって、非透明のドットを前記記録媒体上に記録する
際、1ドット形成周期内に第1デューティ係数の複数パ
ルスを有する第1パルス列で前記発熱体を通電し、前記
記録媒体上に透明のスペースドットを記録する際、ある
いは前記非透明のドットを消去する際、前記第1駆動パ
ルス列のパルス数と実質的に同数のパルスで第2デュー
ティ係数のパルスを含む第2パルス列で前記発熱体を通
電する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱エネルギを与えること
により白濁化あるいは透明化し、可視像の記録あるいは
消去が繰り返し可能な記録媒体に対して、サーマルヘッ
ドなどの熱記録手段を用いて、可視像の記録あるいは消
去を行う記録方式に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のハードコピーは、紙などの記録媒
体に外部からインクあるいはトナーなどの顕像材により
画像を形成するか、あるいは感熱記録紙のように紙など
の基材上に記録層を設け、この記録層に可視像を形成す
るなど、永久画像を記録するものであった。
【0003】しかし、最近、各種ネットワークの構築、
ファクシミリ、複写機の普及に伴い、これらの記録媒体
の消費量が急激に増加し、森林伐採などによる自然破壊
問題、ごみ処理などの社会問題が生じている。これらの
問題に対応するために、記録紙の再生など記録媒体の消
費量の削減が強く要求されている。この課題に対して、
最近、記録/消去を繰り返し行える記録媒体が注目され
ている。
【0004】そこで、このような特性を持つ記録媒体と
して、例えば特開昭55−1514198に開示される
ような、記録材料に与えられる温度により透明と白濁の
両状態を可逆的に変化できる記録媒体が提案されてい
る。
【0005】この記録媒体は例えば、常温白濁状態か
ら、その温度を第1閾値温度に上昇させると、白濁状態
から透明状態に変化し、その温度が常温に戻った後も透
明状態を維持する。その温度を常温から第1閾値温度を
越えて第2閾値温度に上昇させると、記録媒体は白濁状
態となり、再び常温に戻した後もその白濁状態を保つ。
この変化は繰り返し再現可能である。
【0006】このような記録媒体を用いてサーマルヘッ
ドで繰り返し記録したときの分解能の劣化についての検
討が、例えば第4回ノンインクプリンティング技術シン
ポジューム論文集、3−2、p57(昭和62年)で報
告されている。
【0007】又、例えば実開平2−19568に開示さ
れるように、熱可逆性記録材料を有する表示体による表
示及び消去を行う表示変更装置が提案されている。この
装置は、表示体の表示を熱的に消去する消去手段と、熱
的に印字する印字手段とを備えている。この公報には具
体例として、フロッピーディスクカートリッジ用表示体
上の熱可逆性表示をヒーターヘッド(消去手段)により
消去し、ムービングサーマルヘッド(印字手段)を用い
て表示書き込みをする構成が示されている。
【0008】又、例えば実開平2−3876では、熱可
逆性記録層を有する情報記録カードに、ヒートローラー
(消去手段)とサーマルヘッド(印字手段)を用いて表
示の消去、記録を行う装置が開示されている。
【0009】更に、例えば Japan Hardcopy '90,NIP-2,
p147(1990)では、熱エネルギの制御のみで可逆的な色調
変化を与えるロイコ染料(leuco dye) を発色源とした記
録材料も発表されている。
【0010】このように、記録、消去を繰り返し行うこ
とのできる記録媒体を用いた記録方式は、従来の記録方
式の問題点を解決するものである。特に、前述したよう
な異なる温度履歴により白濁と透明の両状態を繰り返し
示す低分子/高分子複合膜記録材料からなる記録媒体
は、従来の熱記録手段に多用されているサーマルヘッド
を使用して記録、消去ができる優れた材料である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来、前述したような
異なる温度履歴により白濁と透明の両状態を繰り返し示
す記録媒体に対して、サーマルヘッドを熱記録手段とし
て用いて可視像の記録あるいは消去を行う場合、記録あ
るいは消去は、サーマルヘッドの発熱抵抗体(以下発熱
体)を電気的に駆動する駆動パルスを、電圧振幅変調、
あるいはパルス数変調して行っている。このような従来
の装置では、記録時と消去時において駆動パルスのデュ
ーティ係数は同一である。しかし、このような記録媒体
を使用する記録方式では、記録温度と消去温度との関係
は、 記録温度(白濁化温度)>消去温度(透明化温度) となり、消去の温度制御範囲が非常に狭く、常に安定し
た可視像の記録あるいは消去が行えないという問題があ
った。
【0012】又、従来の記録方式では、記録手段、消去
手段がそれぞれ別々に設けられているので、装置が大型
化するという問題もあった。そこで本発明は、常に安定
した可視像の記録あるいは消去が可能となり且つ、装置
の小形化及び簡素化が可能となる記録方式を提供するこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段及び】本発明の記録方式
は、異なる温度の熱履歴により記録と消去の2の状態を
示す記録媒体に対して熱記録手段を用いて可視像の記録
あるいは消去を行う記録方式であって、可視像の記録あ
るいは消去を行う際、前記熱記録手段を前記可視像の記
録単位である1画素1ドット形成周期内に、それぞれ同
数の複数のパルスからなる通電パルス列で駆動し、前記
通電パルス列の第1パルス幅が他のパルス幅よりも長
く、且つ第2パルス以降の前記1ドット形成周期内の通
電時間を可視像の記録時と消去時とで異ならせることを
特徴とする。
【0014】又、本発明の記録方式は、異なる温度の熱
履歴により記録と消去の2つの状態を示す記録媒体に対
して熱記録手段を用いて可視像の記録あるいは消去を行
う際、前記熱記録手段を前記可視像の記録単位である1
ドット形成周期内に発生する複数のパルスからなる通電
パルス列で駆動し、前記通電パルス列は、通電時間の異
なった3種類の単位パルスからなり、通電パルス列の第
1パルスは最も長い単位パルス、第二パルス以降は中間
の長さの単位パルスと最も短い単位パルスとが一単位と
して繰り返し構成され、記録時には第1パルスと中間の
長さのパルスを用い、消去時には第1パルスと一番短い
パルスを用いて前記可視像の記録あるいは消去を行うこ
とを特徴とする。
【0015】
【作用】従って、記録時と消去時で同数のパルスを有す
るパルス列を用いて、同一発熱体を通電することによ
り、可視像の記録と消去を行うことができるので、装置
の小形化及び簡素化が図れる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例が図面を参照して詳
細に説明する。図1は本発明の記録方式を用いる記録装
置の一実施例を示す。記録媒体1は、搬送ローラー対
3、搬送ガイド4、及びプラテンローラー5を順次介し
て搬送路2上を搬送される。搬送路2の搬送ガイド4の
近傍には、搬送路2により搬送される記録媒体1の先端
を検知する検知器6が設けられる。この検知器6は発光
素子と受光素子の対から構成される周知のものである。
搬送ローラー対3は、モータ(図示されず)により回転
駆動される。プラテンローラー5の対向位置には、複数
の発熱体7a …で構成されるサーマルヘッド7が設けら
れている。
【0017】記録媒体1は低分子と高分子の複合膜記録
材料を記録層として用いている。記録媒体1は加熱され
る温度により透明状態又は白濁状態に変化する。この変
化は可逆的で、加熱温度を制御することにより透明状態
及び白濁状態は繰り返し再現できる。図2は記録媒体1
の断面図である。即ち記録媒体1は、基材11の一方の
面に黒色などに着色された着色層12、透明と白濁の2
つの状態を可逆的に示す記録層13、及び保護層14を
順次積層して構成されている。
【0018】記録媒体1の温度特性を図3に示す。記録
媒体1は常温(T1)白濁状態から、温度T2に加熱さ
れると透明状態に変化し、その後、常温T1に冷却して
も透明状態を維持する。そして記録媒体1は常温(T
1)透明状態から、温度T2、T3を経て温度T4まで
加熱してから再びT1に冷却すると白濁状態に変化し、
その白濁状態を維持する。前述したように、この変化は
繰り返し再現できる。
【0019】図4は本発明による記録装置の電気回路を
示す概略ブロック図である。CPU(central processin
g unit) 21には、ROM(read only memory)22、R
AM(random access memory)23、キャラクタ発生部2
4、サーマルヘッド制御回路27、モータ駆動回路2
5、及び前記検知器6が接続されている。
【0020】CPU21は図示しない外部機器から画像
データとしてコードデータを入力する。CPU21はコ
ードデータに対応するドットデータをサーマルヘッド7
に出力し、その結果、ドットデータに対応する発熱体7
a…が加熱される。ROM22はCPU21の制御プロ
グラムなどを記憶している。RAM23はキャラクタ発
生部24からのドットデータなど各種データの一時記憶
に用いられる。キャラクタ発生部24は、種々の文字コ
ードデータに対応するフォントデータ即ちドットデータ
を記憶し、コードデータに対するドットデータを出力す
る。
【0021】サーマルヘッド制御回路27は、検知器6
により記録媒体1の先端が検知された後、サーマルヘッ
ド7の各発熱体7a…に電気パルスを所定のタイミング
にて断続的に印加する。即ちサーマルヘッド制御回路2
7は、記録媒体1の記録層13に可視像を記録し、ある
いは記録層13の不要な可視像を消去(透明化)できる
ように、サーマルヘッド7の各発熱体7aの温度を制御
する。モータ駆動回路25は、前記搬送ローラー対3を
回転するモータ26を駆動する。サーマルヘッド制御回
路27には基本パルス列発生部28、記録用パルス列発
生部29、及び消去用パルス列発生部30が含まれる
(これらのパルス列は後述される)。記録用パルス列発
生部29あるいは消去用パルス列発生部30で発生され
たパルス列はサーマルヘッド駆動回路31により電流増
幅され、サーマルヘッド駆動回路31は前記パルス列を
用いてサーマルヘッド7を通電する。
【0022】図5(a)〜5(e)はサーマルヘッド制
御回路27及びサーマルヘッド7で処理される様々の信
号を示し、図5(a)はサーマルヘッドの基本パルス
列、図5(b)は1ドットを記録するためのデータ、図
5(c)は記録時に発熱体7aを駆動するためのパルス
列即ち記録用パルス列であって、図5(a)の信号を基
にして得られるパルス列、図5(d)は1ドットを消去
するためのデータ、図5(e)は消去時に発熱体7aを
駆動するためのパルス列即ち消去用パルス列であって、
図5(a)の信号を基にして得られるパルス列である。
【0023】本発明による記録方式では、図5(a)に
示すように、サーマルヘッドの駆動パルス列は、幅(通
電時間)の異なった3種類の単位パルス(ENL1 EN
L2,ENL3 )を使用して構成されている。第1パル
ス(ENL1 )は最も幅広い共通単位パルスで、記録時
及び消去時の両方で最初に使用されるパルスである。第
2パルス以降は記録時と消去時で異なるパルスが使用さ
れる。ENL2 は記録時の第2パルス以降に使用され、
ENL2 より短い幅のENL3 は消去時の第2パルス以
降に使用される。
【0024】記録を行う場合、サーマルヘッドは図5
(b)に示す記録データ[110101010101010] がCPU2
1を介してサーマルヘッド制御回路27に入力されるこ
とにより、図5(c)に示される共通単位パルスENL
1 及び複数の記録用単位パルスENL2 がサーマルヘッ
ド制御回路27からサーマルヘッド駆動回路31を介し
て所望の発熱体7aに出力される。又、消去を行う場
合、図5(d)に示す消去データ[101010101010101] が
サーマルヘッド制御回路27に入力されることにより、
図5(e)に示す共通第1パルスENL1 と消去用の複
数の単位パルスENL3 が発熱体7aに出力される。
【0025】本発明による記録方式では、記録する可視
像の記録単位である1ドット形成周期内に、複数のパル
スからなる駆動パルス列でサーマルヘッドの発熱体7a
を駆動して発熱させる。そして図9に示した状態変化を
する記録媒体は発熱体7aに接触することで加熱され可
視像が記録される。
【0026】従来の熱記録媒体、例えば感熱記録紙ある
いは熱転写記録リボンでは、発色、軟化、溶融、昇華な
どの状態変化を示す1つの閾値温度以上に単に加熱され
れば記録できるのに対し、本発明で用いる記録媒体は記
録と消去の2つの閾値温度を持ち、温度の3値制御を必
要とするところに従来の熱記録媒体にない特徴がある。
【0027】このように本発明による記録方式では、サ
ーマルヘッドの各発熱体7aは1ドット形成周期内に、
一定電圧駆動パルス列が印加され、そのパルス列の第1
パルスの幅は最も広く、第2パルス以降のデューティ係
数は記録時と消去時で異なる。
【0028】本実施例における各定数は、例えば次に示
す値である。 発熱体の平均抵抗値:600Ω 1ドット形成周期内の記録パルス数 =消去パルス数 :8 1ドット形成周期 :3.125ms DT1 :1.25 ms ENL1 :1.0 ms DT2 :0.182 ms ENL2 :0.181 ms DT3 :0.078 ms ENL3 :0.077 ms 印加電圧 :10 V 次に、図6及び図7を用いて図5に示した駆動パルス列
による記録、消去動作について詳細に説明する。図6
(a)は記録時の駆動パルス即ち記録パルス列、図6
(b)はそのときのサーマルヘッドの発熱体7aの発熱
温度の時間的変化、図7(a)は消去時の駆動パルス即
ち消去パルス列、図7(b)はそのときのサーマルヘッ
ドの発熱体7aの発熱温度の時間的変化をそれぞれ示
す。
【0029】このように、1ドット形成周期内に、複数
の駆動パルスが発熱体7aに与えられると、発熱体の温
度の包絡線は発熱体近傍の蓄熱と発熱とのバランスによ
り、緩やかに上昇して目的の温度域に達し、更に長い間
その温度域に維持される。
【0030】本発明による記録方式では、サーマルヘッ
ド駆動パルスのデューティ係数:パルス幅/周期 =
ENL/(DT2 +DT3 )を記録時と消去時とでそれ
ぞれ変えることにより、発熱体の発熱と放熱の収支、従
って記録媒体の加熱と放熱の収支を記録時と消去時とで
変化させ、記録媒体の最高到達温度を制御するところに
特徴がある。
【0031】又、本実施例のように、記録時と消去時に
異なる幅で、同じ数の駆動パルスを用いることにより、
1ドットの記録と消去に必要な加熱時間が同一となり、
且つ、記録媒体を記録温度と消去温度にほぼ同じ時間の
間保持することができる。
【0032】本発明による記録方式では、サーマルヘッ
ドの各発熱体7aを駆動する各駆動パルス列の第2パル
ス以降は、記録時と消去時でその位相が異なる。ここ
で、記録用のパルスENL2 と消去用のパルスENL3
の位相は重要であり、以下、図8及び図9を用いてこれ
について説明する。
【0033】図8は本発明の記録方式による記録と消去
時の最初の2つの駆動パルスを示し、第1パルスの次に
記録用パルスが発生し、その次のタイミングに消去用パ
ルスが発生する。以後同様に記録用パルス、消去用パル
スの順で次々と発生する。これらのパルスは図4の基本
パルス列発生部28で発生され、記録パルス列発生部2
9又は消去パルス列発生部30で分離され、サーマルヘ
ッド駆動回路31に出力される。図9は本発明とは逆
に、第1パルスの次に消去用パルスが発生し、その次に
記録用パルスが発生し、以後同様に消去用パルス、記録
用パルスの順で次々と発生された場合を示す。本発明に
よる記録方式では、図8のように、第2パルスで発熱体
7aの温度が記録温度域に達するが、図9のように、駆
動パルスの順番を逆にすると、第2パルスが発生しても
発熱体7aは記録温度域に達しないので、記録の立上が
りが遅くなってしまう。
【0034】又、消去を行う場合、本発明による記録方
式では、図7で示したように第1パルスで消去温度域上
限まで発熱体を加熱させ、その後のパルスで保温させる
ことにより消去温度が維持されるが、駆動パルスの順番
を逆にした場合は、発熱体が加熱し過ぎて消去温度域を
越えてしまう。又、駆動パルスの順番を本発明と逆にし
て、消去の目的で第1パルス幅を短くすると図9に示し
た以上に記録時の立上がりが遅くなって好ましくない。
【0035】図10は本発明の記録方式を用いて文字の
書換えを行った様子を示している。この例は、”1”の
文字を”L”の文字に書換える例を示している。最初
に、図10(a)に示すように、記録媒体1上に”1”
の文字が記録されていて、その上に図10(c)に示す
ように”L”の文字を書き込む場合、図10(b)の過
程を経る。
【0036】即ち、記録媒体1上に熱記録手段としての
サーマルヘッド7の発熱体列7a…が接触していて、こ
の発熱体列7a…の方向は記録媒体の搬送方向(図中矢
印)と直交する向きになるように配置されている。尚、
発熱体列7a…の発熱体7aの数は記録媒体1の幅を記
録するのに十分な数が設けられている。
【0037】図10において、ドット28は既に記録さ
れている画像”I”の一部分、ドット 29は新たに記
録されている画像”L”の一部分、空白30は消去され
た画像”I”の一部分、ドット31は再記録されたドッ
ト部分である。記録媒体1に新たなドットを記録し、同
時に既画像の余分なドットを消去するためには、既画像
のドット配列に関係なく、所望画素(マークドット)に
対応した発熱体7aを記録媒体1の白濁温度域まで加熱
し、他の画素を透明温度域まで加熱するだけでよい。
【0038】このように、固定されたサーマルヘッドの
発熱体列7a…の下を記録媒体1を矢印方向に搬送しな
がら、発熱体列7a…の各発熱体7aを選択的に所望温
度まで発熱させることにより、新たな画像29を記録す
ると同時に旧い画像28を消去する書換え記録(いわゆ
るオーバーライト記録)が実現される。
【0039】尚、ここで使用した記録媒体1の記録層1
3は、約70〜100°Cで透明化し、約110°C以
上で白濁が飽和する。又、記録層の耐熱性などによって
決定される加熱温度の上限は、この記録媒体1では約1
60°Cであった。
【0040】上記説明では、発熱体への通電時間は、記
録媒体の温度を白濁温度域あるいは消去温度域にするた
めに単純に2種類に分けたが、実際にはサーマルヘッド
による熱記録では、サーマルヘッドの蓄熱、発熱履歴、
環境などにより、通電時間が同じでも発熱体の温度が必
ずしも同一ではないことが知られている。
【0041】この書換え記録においては、蓄熱、発熱履
歴、環境などに関係なく、記録層の温度を白濁温度域あ
るいは透明温度域にするような熱エネルギを記録媒体に
与えることが重要である。従って、これらの要因を考慮
して付与エネルギを制御することにより、より正確に記
録層の温度を所定の温度に上昇させることができる。
【0042】次に、本発明における付与エネルギの制御
について詳細に説明する。図11はサーマルヘッド7に
与える熱エネルギを補正するための回路の略ブロック図
で、この回路は図4のサーマルヘッド制御回路27に含
まれる。
【0043】CPU21を介して転送されるデータ、つ
まり記録される画像データは1ラインデータ単位でシリ
アルに参照領域切出部35に入力される。参照領域切出
部35は、ラインデータの注目画素周辺の参照領域に対
応する部分を切出し、切出したデータをマーク/スペー
スドット判定部36、蓄熱量算出部37、及びデータ更
新部38へ出力する。マーク/スペースドット判定部3
6は、注目画素が画像を構成するマークドットか、ある
いは画像を構成しないスペースドットかを判定する。
【0044】ラインバッファ39は、参照領域に対応す
るライン数の容量を持っており、データ更新部38がラ
インバッファ39内の画像データを順次更新する。蓄熱
量算出部37には、参照領域切出部35及びラインバッ
ファ39からの参照領域に対応する画像データが入力さ
れ、図12(a)に示すような予め設定された重み付け
テーブル41などを用いて注目画素に対する蓄熱量を算
出する。
【0045】記録/消去エネルギ算出部40は、蓄熱量
算出部37からの出力に基づいて、マーク/スペースド
ット判定部36からの出力を補正し、注目画素への最適
付与エネルギ量を求める。この補正された最適付与エネ
ルギ量を示すデータは記録/消去部、即ちサーマルヘッ
ド7に送られて、そこで可視像の記録、消去が行われ
る。
【0046】この記録方式における特徴は、画像を構成
するマークドットに対応する発熱体を加熱するだけでな
く、画像を形成しないスペースドットに対応する発熱体
も加熱する点にある。このために、蓄熱量算出部37に
はマークドット用及びスペースドット用の重み付けテー
ブルがそれぞれ設けられている。 以下、蓄熱量算出部
37における、重み付けテーブルを用いた注目画素に対
する蓄熱量の求め方について説明する。図12(a)に
重み付けテーブルの例を示し、図12(b)に重み付け
テーブルに対応する画像データの例を示す。本実施例で
は、3ドット×3ドットの大きさの重み付けテーブルを
使用し、例えば、M:−0.3、S:−0.1と示され
る要素は、その要素に対応する画像データが画像を構成
するマークドットの場合は重み値が”−0.3”である
ことを示す。この重み値がマイナスの大きな値になるほ
ど蓄熱量が大きい、即ち注目画素に強く影響する画素で
あることを示している。参照領域内の全画像データの重
み値を加算することにより、注目画素付近のミクロ的な
蓄熱量を算出できる。
【0047】又、図12(a)の例では、注目画素に対
応する要素は、M:8,S:8となっているが、この値
がマークドット及びスペースドットの基本加熱時間に対
応しており、これらの値に各要素の重みを加算した値
が、この注目画素のための加熱時間となる。
【0048】このように、サーマルヘッドの各発熱体に
おいて異なる蓄熱エネルギに対して駆動パルス数を補正
することにより、周りのドット構成にかかわらず、記録
媒体の記録層温度を、マークドットのときは白濁温度域
に、又、スペースドットのときは透明温度域にすること
ができる。
【0049】上記の補正を行う場合、図6及び図7に示
したように、記録時と消去時で同じ数の駆動パルスを用
いているので、記録及び消去時共に同じ細かさで制御で
きる。即ち、図6及び図7を参照すると、記録時及び消
去時とも各状態変化温度域に7〜8つの温度ピークが生
じている。従って、記録時及び消去時共に同程度のパル
ス数(記録:7パルス、消去:8パルス)の範囲で補正
することができる。
【0050】これに対して、1ドット形成周期内に発生
する複数のパルスからなる駆動パルス列により、記録及
び消去を行う従来記録方式であっても、記録と消去のと
き駆動パルスのデューティ係数を一定に設定し、パルス
数を変えることにより、記録及び消去を行う従来方式の
場合、消去時は記録時よりも少ないパルス数で記録媒体
を加熱しなければならない。そのために、上記のような
補正が要求されるとき、消去時においては、記録時より
も、所望温度域で補正に使用できるパルス数が少ないた
めに、同じ細かさで補正することができない。
【0051】
【発明の効果】このように、上記実施例によれば、既に
記録された可視像を事前にいったん全部消去することな
く、可視像の書換えが可能になる。又、記録時と消去時
に同じ数の駆動パルス列を使用できるので、熱蓄積など
に対する補正に対して同レベル細かさで制御ができ、よ
って制御し易くなり、より鮮明な可視像の記録が行え
る。
【0052】更に、可視像の記録と消去が同一手段、つ
まり1つのサーマルヘッドで可能になり、これによっ
て、装置の小形化、簡素化が可能である。又、記録媒体
の任意の部分に画素単位で記録、消去が可能になる。
【0053】尚、前記実施例では、記録媒体の記録層の
白濁状態を記録画像としたが白濁状態を初期状態として
透明状態を記録画像としても良い。又、本発明を適用で
きる記録媒体の記録材料としては、実施例の材料に限定
されず、例えば、熱エネルギの制御のみで可逆的な色調
変化を与えるロイコ染料を発色源とした記録材料を用い
た記録媒体にも同様に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の記録方式を用いる記録装置の一
実施例を示す。
【図2】図2は記録媒体の断面図の一例を示す。
【図3】図3は記録媒体の温度特性の一例を示す。
【図4】図5は本発明の記録方式を用いる記録装置の回
路構成を概略示すブロック図。
【図5】図5は本発明の一実施例に係る記録方式による
サーマルヘッド内の各発熱体への駆動パルス列を示し、
図5(a)はサーマルヘッドの参照パルス列、図5
(b)は記録データ、図5(c)は記録パルス列、図5
(d)は消去データ、図5(e)、は消去パルス列を示
す。
【図6】図6は本実施例の記録方式による記録の様子を
示し、図6(a)は記録パルス列、図6(b)はそのと
きのサーマルヘッド内の発熱体の温度変化を示す。
【図7】図7は本実施例の記録方式により消去の様子を
示し、図7(a)は消去時パルス列、図7(b)はその
ときのサーマルヘッドの発熱体の温度変化を示す。
【図8】図8ははサーマルヘッドを駆動する駆動パルス
の順番を示す。
【図9】図9はサーマルヘッドを駆動する駆動パルスの
他の順番を示素。
【図10】図10は本実施例の記録方式を用いたときの
書換え記録の様子を示す。
【図11】図11は付与エネルギ制御部を説明するため
のブロック図。
【図12】図12は重み付けテーブルを用いた蓄熱量の
算出を説明するための図で、図12(a)は重み付けテ
ーブルの一例を示し、図12(b)は重み付けテーブル
に対応する画像データを示す。
【符号の説明】
1…記録媒体、2…搬送路、3…搬送ローラ、4…搬送
ガイド、5…プラテンローラ、14…保護層、13…記
録層、12…着色層、11…基材、28…基本パルス列
発生部、29…記録用パルス列発生部、30…消去用パ
ルス列発生部、7…サーマルヘッド、7a…発熱体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41M 5/26 6956−2H B41M 5/18 101 A 8305−2H 5/26 P

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異なる温度の熱履歴により記録と消去の
    2つの状態を示す記録媒体に対して熱記録媒体手段を用
    いて可視像の記録あるいは消去を行う記録方式であっ
    て、 可視像の記録あるいは消去を行う際、前記熱記録手段を
    前記可視像の記録単位である1ドット形成周期内にそれ
    ぞれ同数の複数のパルスからなる通電パルス列で駆動
    し、 前記通電パルス列の第1パルス幅が他のパルス幅よりも
    長く、かつ、第2パルス以降の前記1ドット形成周期内
    の通電時間を可視像の記録時と消去時とで異ならせるこ
    とを特徴とする記録方式。
  2. 【請求項2】 異なる温度の熱履歴により記録と消去の
    2つの状態を示す記録媒体に対して熱記録手段を用いて
    可視像の記録あるいは消去を行う記録方式であって、 可視像の記録あるいは消去を行う際、前記熱記録手段を
    前記可視像の記録単位である1ドット形成周期内に発生
    する複数のパルスからなる通電パルス列で駆動し、 前記通電パルス列は、通電時間の異なった3種類の単位
    パルスからなり、通電パルス列の第1パルスは1番長い
    単位パルス、第2パルス以降は中間の長さの単位パルス
    と一番短い単位パルスとが一単位として繰り返し構成さ
    れ、記録時には第1パルスと中間の長さのパルスを用
    い、消去時には第1パルスと一番短いパルスを用いて前
    記可視像の記録あるいは消去を行うことを特徴とする記
    録方式。
  3. 【請求項3】 第1温度に加熱すると画像が記録され、
    前記第1温度より低い第2温度に加熱すると前記画像が
    消去する記録媒体に対して画像の記録及び消去を行う熱
    記録装置において、 前記記録媒体を加熱する発熱体を有する熱記録手段と、 第1周期、第2周期、及び第3周期を有するパルス信号
    を1画素形成周期内に連続的に発生し、前記パルス信号
    を用いて前記熱記録手段を通電する手段と、ここで、前
    記第1周期は前記第2周期より長く、前記第2周期は前
    記第3周期より長く、 前記画像を記録するとき、前記第1及び第2周期を有す
    る記録パルス信号を出力し、前記画像を消去するとき、
    前記第1及び第3周期を有する消去パルス信号を出力す
    る手段と、 前記出力手段により出力される前記記録パルス信号及び
    消去パルス信号に従って、前記加熱手段を加熱するため
    に前記熱記録手段を駆動する手段と、を具備することを
    特徴とする熱記録装置。
  4. 【請求項4】 第1温度域に加熱されることで透明に変
    化し、第2温度域に加熱されることで非透明に変化する
    記録層を有する記録媒体に対して、複数の発熱体を有す
    るサーマルヘッドを用いて可視像の記録及び消去を行う
    記録方法において、 前記可視像を構成する非透明の各ドットを前記記録媒体
    上に記録する際、1ドット形成周期内に第1デューティ
    係数の複数パルスを有する第1パルス列を発生し、 前記第1パルス列を用いて前記発熱体を通電し、前記発
    熱体に接触している前記媒体を前記第1温度域に加熱
    し、 前記記録媒体上に透明の各スペースドットを記録する
    際、前記第1デューティ係数より小さい第2デューティ
    係数のパルスで、前記第1駆動パルス列のパルス数と実
    質的に同数のパルスを含む第2パルス列を発生し、 前記第2パルス列を用いて前記発熱体を通電し、前記発
    熱体に接触している前記媒体を前記第2温度域に加熱
    し、 以上の行程を有することを特徴とする記録方法。
JP20958693A 1992-08-24 1993-08-24 記録方式 Pending JPH06122250A (ja)

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