JPH06270421A - 記録方法および記録装置 - Google Patents

記録方法および記録装置

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JPH06270421A
JPH06270421A JP5060306A JP6030693A JPH06270421A JP H06270421 A JPH06270421 A JP H06270421A JP 5060306 A JP5060306 A JP 5060306A JP 6030693 A JP6030693 A JP 6030693A JP H06270421 A JPH06270421 A JP H06270421A
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JP5060306A
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Hitoshi Sugimoto
仁 杉本
Hiromitsu Hirabayashi
弘光 平林
Yuji Akiyama
勇治 秋山
Miyuki Matsubara
美由紀 松原
Fumihiro Gotou
史博 後藤
Hidehiko Kanda
英彦 神田
Toshio Kashino
俊雄 樫野
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 濃度が異なる複数の記録ヘッドの温度が変化
しても所望の記録画像濃度を得ること。 【構成】 濃度が異なる複数のインクに対応した複数の
記録ヘッドを用いて画像を形成するに際し、記録ヘッド
に関する温度をヘッド温度センサ56、57により検出
し、画像データを振り分け手段52により前記複数のイ
ンクの各々に対応したデータに振り分け、振り分けられ
たデータを前記検出した温度データに基づき補正手段5
3により補正し、補正されたデータに基づき記録ヘッド
を駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録方法及び記録装置
に関し、詳しくは濃淡インクを記録媒体に吐出して記録
を行うインクジェット記録方法及びその装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来のインクジェット記録方式において
は、記録ヘッドに形成した複数のインク吐出口からデー
タ信号に基いてインクを吐出し、インク液滴を用紙等の
被記録材に付着させて記録している。この記録方法は、
例えば、プリンタやファクシミリあるいは複写機などに
利用されている。
【0003】以上の装置において、インクを吐出させる
ため、吐出口近傍に発熱素子(電気・熱エネルギー変換
体)を設け、この発熱素子に電気信号を印加することに
よりインクを局所的に加熱して圧力変化を起こさせ、イ
ンクを吐出口から吐出させる電気・熱エネルギー変換体
を用いる方法や圧電素子などの電気・機械変換体を用い
る方法がある。
【0004】この種の記録方法では、一定サイズの記録
ドットにより単位面積当りの記録ドット数を制御して中
間調を表現するドット密度制御法、あるいは記録ドット
のサイズを制御して中間調を表現するドット径制御法に
より、中間調の記録制御を行っている。
【0005】ここで、後者のドット径制御法は、記録ド
ットのサイズを微妙に変更するための複雑な制御が必要
となるため制約があるため、一般的には前者のドット密
度制御法が用いられている。
【0006】また、インク吐出手段として、製造が容易
で高密度化が可能であるため高解像度化が可能な電気・
熱エネルギー変換体を用いた場合、圧力変化量を制御す
ることが困難であり、記録ドットの径を変調することが
困難であるため、ドット密度制御法が用いられている。
【0007】このドット密度制御法に用いられる中間調
表現の2値化手法の代表的なもののひとつとして、組織
的ディザ法があるが、この方法は階調数がマトリクスサ
イズで制限されるという問題がある。即ち、階調数を多
くするためにはマトリクスサイズを大きくする必要があ
るが、マトリクスサイズを大きくすると1つのマトリク
スで構成される記録画像の1画素が大きくなって解像度
を損なうなどの問題があった。
【0008】また、2値化手法のもうひとつの代表的な
ものとして、誤差拡散法などの条件付決定型ディザ法が
ある。これは前述した組織的ディザ法が、入力画素に無
関係なしきい値を用いて2値化する独立決定型ディザ法
であるのに対し、入力画素の周辺画素を考慮してしきい
値を変化させる方法である。この誤差拡散法に代表され
る条件付決定型ディザ法は、階調性と解像力の両立性が
良く、また原画像が印刷画像の場合、記録画像にモアレ
パターンが発生することが極めて少ないなどの長所があ
る反面、画像明部で粒状性が目立ち易く、画質の評価が
低くなるという問題があった。この問題は、特に記録密
度の低い記録装置において顕著であった。
【0009】そこで上述した粒状性を目立たなくするた
めに、従来のインクジェット記録装置では、色の薄いイ
ンクと濃いインクをそれぞれ吐出する2個の記録ヘッド
を設け、画像の明部から中間調部分は色の薄いインクで
記録ドットを形成し、中間調部分から暗部までは色の濃
いインクで記録ドットを形成するような記録方法が提案
されている。
【0010】同一色について複数の濃度の異なる濃淡イ
ンクを用いた濃淡多値記録法により、2値から3値にし
ただけでも特にハイライト部の階調性が良くなり、ドッ
トによる粒状感が低減し、高画質化することが可能とな
る。これは、ハイライト部に濃度の低い(淡い)インク
を打ち込むことによって単ドットのノイズ感を低減する
ことができるからである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
濃淡インクを用いたインクジェット記録装置において
は、インクの吐出量の安定性は吐出部でのインク温度に
大きく影響される。一般的にインク温度が低いと吐出量
は少なく、インクの温度も高くなってくると吐出量は多
くなり、結果として記録ヘッドの温度に従って記録画像
の濃度が異なってしまうという問題があった。
【0012】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であり、記録ヘッドの温度が変化しても所望の記録画像
濃度を得ることができ、階調性の優れた記録が可能なイ
ンクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、濃度が異なる複数のインクに対応した複数の記録
ヘッドを用いて画像を形成する記録装置であって、前記
記録ヘッドに関する温度を検出する温度検出手段と、画
像データを前記複数のインクの各々に対応したデータに
振り分ける振り分け手段と、前記振り分け手段が振り分
けたデータを、前記温度検出手段が検出した温度データ
に基づき補正する補正手段と、を備えることを特徴とす
る。
【0014】また、本発明により、濃度が異なる複数の
インクに対応した複数の記録ヘッドを用いて画像を形成
する記録装置であって、前記記録ヘッドに関する温度を
検出する温度検出手段と、画像データを、前記複数のイ
ンクの各々に対応するとともに前記温度検出手段が検出
した温度データに応じた複数のデータに振り分ける振り
分け手段と、を備えることを特徴とする記録装置が提供
される。
【0015】また、本発明により、濃度が異なる複数の
インクに対応した複数の記録ヘッドを用いて画像を形成
する記録方法であって、前記記録ヘッドに関する温度を
検出し、画像データを、前記複数のインクの各々に対応
するとともに前記検出した温度データに応じた複数のデ
ータに振り分け、前記振り分けられたデータに基づき、
前記記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を形成すること
を特徴とする記録方法が提供される。
【0016】
【作用】本発明によれば、記録ヘッドに関する温度を検
出し、画像データを、複数のインクの各々に対応すると
ともに検出した温度データに応じた複数のデータに振り
分け、前記振り分けられたデータに基づき、前記記録ヘ
ッドを用いて記録媒体に画像を形成する。これにより記
録ヘッドの温度が変化しても所望の記録画像濃度を得る
ことができ、階調再現性を格段に向上させることができ
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明を適用した実施例を図面を参照
して具体的に説明する。
【0018】(第1実施例)図1は本発明の実施例にお
けるカラーインクジェット記録装置の要部構成を示す斜
視図である。
【0019】濃色インクを吐出する吐出口列を有するイ
ンクジェットユニット11Aと、淡色インクを吐出する
吐出口列を有するインクジェットユニット11Bはキャ
リッジ23に並列して設置してある。
【0020】用紙やプラスチック薄板等から成る被記録
材Pは搬送ローラ(不図示)を経て排紙ローラ21に挟
持され、不図示の搬送モータの駆動に伴い矢印方向に送
られる。
【0021】ガイドシャフト22、およびエンコーダ
(不図示)によりキャリッジ23が案内支持されてい
る。
【0022】キャリッジ23は駆動ベルト24を介して
キャリッジモータ25の駆動により前記ガイドシャフト
22に沿って往復移動させられる。
【0023】前記インクジェットユニットのインク吐出
口の内部(液路)にはインク吐出用の熱エネルギーを発
生する発熱素子(電気・熱エネルギー変換体)が設けら
れている。
【0024】エンコーダ(不図示)の読み取りタイミン
グにしたがい、前記発熱素子を記録信号に基づいて駆動
し、濃インク色、淡インク色の順に被記録材P上にイン
ク液滴を吐出し付着させることで画像を形成することが
できる。
【0025】記録領域外に選定されたキャリッジのホー
ムポジション(HP)には、キャップ部26をもつ回復
ユニットが配設されている。記録を行わない時には、キ
ャリッジ23をホームポジション(HP)へ移動させて
キャップ部26の各キャップにより対応するインクジェ
ットユニットのインク吐出口形成面を密閉し、インク溶
剤蒸発に起因するインクの固着あるいは塵埃等の異物の
付着等による吐出口の目詰まりを防止する。
【0026】また、上記キャップ部26のキャッピング
機能は、記録頻度の低いインク吐出口の吐出不良や目詰
まりを解消するために、インク吐出口から離れた状態に
あるキャップ部26へインクを吐出させる予備吐出モー
ドに利用されたり、キャップした状態で不図示のポンプ
を作動させ、インク吐出口からインクを吸引し、吐出不
良を起こしたインク吐出口の吐出回復を行う際に利用さ
れる。またキャップ部26の隣接位置にブレード、拭き
部材を配設することにより、インクジェットユニットの
インク吐出口形成面をクリーニングすることが可能であ
る。
【0027】図2は記録ヘッド12のインク吐出口列を
被記録材側から見た模式的斜視図であり、図3はインク
吐出部の構造を模式的に示す部分斜視図である。図2に
おいて濃インクヘッド12Aと淡インクヘッド12Bは
並列に配置され、各々の記録ヘッドは開口した複数の吐
出口2を有する吐出口面1を備え、その各吐出口2に連
通した液路部分3にインクを吐出するのに必要とされる
エネルギーを発生する吐出エネルギー発生素子4が各々
配置される。図2において矢印yはキャリッジ23の走
査方向を示している。図3の5は記録ヘッド温度を検知
するためのセンサであり、本実施例においては、このセ
ンサとしてダイオードセンサ5が用いられ、吐出口列の
両端に設けられている。温度検知手段の種類は特に限定
するものではなく、サーミスタ等の他のセンサを用いて
もよいし、さらには印字ドット数をカウントする等、印
字ドットのデューティに基づき、ヘッド温度を演算推定
してもよい。
【0028】図4は本実施例におけるカラーインクジェ
ット記録装置の基本的構成を示すブロック図である。
【0029】図4において、41はCCD等による原稿
画像を光学的に読み取る、あるいはホストコンピュータ
やビデオ機器等から画像輝度信号(RGB信号)を入力
する画像入力部を示し、42は各種パラメータの設定お
よび印字開始を支持する各種キーを備えた操作部を示し
ている。43はROM中に格納された各種プログラムに
従って本記録装置全体を制御するCPUを示している。
【0030】44は制御プログラムやエラー処理プログ
ラム等、本記録装置を動作させるためのプログラム等を
格納しているROMを示している。このROM中、44
aは入力ガンマ変換回路の処理で参照するための入力ガ
ンマ変換テーブル、44bは色補正(マスキング)回路
の処理で参照するマスキング係数、44cは黒生成およ
びUCR回路の処理で参照する黒生成およびUCRテー
ブル、44は後述の濃淡振り分け回路の処理で参照する
ための濃淡振り分けテーブル、44eはプログラム群で
あり、上述の各種プログラムからなる。
【0031】45はROM中の各種プログラムのワーク
エリアおよびエラー処理時の一時退避エリアとして用い
るRAMを示している。そして46は後述する画像信号
処理を行う処理部を示し、47は記録時に画像信号処理
部で処理した画像信号に基いてドッド画像を形成するプ
リンタ部を示している。48は本装置内のアドレス信
号、データ、制御信号等を伝送するバスラインを示して
いる。
【0032】次に、画像信号処理部について説明する。
【0033】図5に画像信号処理系のブロック図を示
す。51の画像処理回路部はマスキングやUCR(=Und
er Color Removal)処理などを行う回路であり、一般的
な画像処理フローなら全て適応可能である。
【0034】さて、色処理後の単色データは、次の濃淡
振り分け処理部52に取り込まれる。ここではROM4
4中の濃淡振り分けテーブル44dによって、入力した
データが淡インクデータと濃インクデータとに分配され
る。
【0035】濃淡振り分けテーブルの変換グラフの一例
を図6に示す。ここで実線は淡インクデータに、一点鎖
線は濃インクデータに対応しており、8ビットの単色デ
ータの値が0〜128の範囲であれば濃インクのデータ
を”0”,淡インクのデータを”0〜255”の範囲で
出力し、単色データの値が128〜255の範囲であれ
ば濃インクのデータを”0〜255”,淡インクのデー
タを逆に”255〜0”に対応させて出力させる。
【0036】要するに、本実施例においては入力データ
が低い場合(ハイライト側)は染料濃度の低いインク
(淡インク)を主体に使用し、入力データが高い場合は
染料濃度の高いインクを使用して記録するようにしたも
のである。
【0037】しかし、前述したようにインクジェット記
録装置は記録ヘッドの温度によりインク吐出量は大きく
左右される。一般的にインク温度が低いと吐出量は少な
く、インクの温度が高くなってくると吐出量は多くな
り、結果として記録ヘッドの温度に従って記録画像の濃
度が異なってしまう。
【0038】そこで、濃淡振り分けテーブルで分配され
た淡インクデータおよび濃インクデータをそれぞれ淡イ
ンクヘッド温度センサ56及び濃インクヘッド温度セン
サ57からの温度データに基づきデータ補正回路53に
より補正処理を行う。図7にデータ補正回路53により
行われるデータ補正の変換グラフの一例を示す。これは
ヘッド温度が低い場合にはグラフを矢印のA側にシフト
して出力データが高くなるように補正をかけて濃度が高
くなるようにし、又ヘッド温度が高い場合にはグラフに
おいて矢印のB側にシフトして出力データが低くなるよ
うに補正をかけて濃度が低くなるようにする。この様に
してヘッド温度に応じて補正された淡インクデータおよ
び濃インクデータがそれぞれ2値化回路54および55
にて2値化され、各記録ヘッドにオン/オフのデータ
(1ビット信号)として出力される。
【0039】本実施例では単色インクを例に説明をして
きたが、特にこれに限定するものではなく、シアン,マ
ゼンタ,イエロー,ブラック等複数の異なる色のそれぞ
れ濃淡インクを備えたカラー記録装置にも適用できる。
又インクの染料濃度も濃淡の2種類に限定するものでは
なく、3種類以上にしても良い。というのは、色の濃淡
インク間のドット濃度の差が大きい場合は薄いインクと
濃いインクの切り換え部分で階調の再現が線形になら
ず、疑似輪郭が生じ易くなる。また、記録された画像の
粒状性の変化や色調の変化がインク切り換え部分で発生
して不自然な画像となる場合がある。このため、低濃度
インク、中濃度インク、高濃度インクを用いるなどして
インク色数を増やして記録を行うことが好ましい。
【0040】(第2実施例)以下、インクジェット用の
記録ヘッドにおいて同一ヘッドに複数の液室を有し、さ
らにこの複数の液室に同一色で濃度の異なるインクを供
給可能にして階調性を向上させたインクジェット記録装
置を例に説明する。
【0041】図8は本発明の第2実施例におけるカラー
インクジェット記録装置の要部構成を示す斜視図であ
り、基本的には実施例1と同じ様な動作をするものであ
る。
【0042】また、図9はこの記録装置における記録ヘ
ッドのインク吐出口列を被記録材側から見た模式的斜視
図である。
【0043】図8は、C(シアン),M(マゼンタ),
Y(イエロー),K(ブラック)の4色のインクの記録
ヘッドをもつカラーインクジェット記録装置を示してお
り、各々の記録ヘッドには濃色インクを吐出する吐出口
列と淡色インクを吐出する吐出口列とを有しており、キ
ャリッジ23に並列して設置されている。
【0044】濃淡インクを用いて記録を行う場合、濃イ
ンクドットと淡インクドットの着弾位置のずれも非常に
重要であり、ドットのずれによって濃度が変化する場合
もある。本実施例によれば、濃淡異なる濃度のインクの
吐出口列を一つの記録ヘッド内に分割して配置すること
により、前記濃淡吐出口列をそれぞれ別個のヘッドに設
けた場合のような縦横の位置ずれがなくなるため、着弾
位置に起因する濃度階調のずれのおそれが少ないという
特徴を有している。
【0045】図10は本実施例に用いるインクジェット
記録ヘッドの構成についての説明図である。
【0046】配線基盤200の一端は、ヒーターボード
100の配線部分と相互に接続され、さらに配線基盤2
00の他端部には、本装置からの電気信号を受けるため
の各電気・熱エネルギー変換体に対応した不図示の複数
個のパッドが設けられている。これにより本体装置から
の電気信号は、それぞれの電気・熱エネルギー変換体に
供給される。
【0047】配線基盤200の裏面を平面で支持する金
属製の支持体300は、インクジェットユニットの底板
となる。押えばね500は溝天1300のインク吐出口
近傍の領域を線上に弾性的に押圧するために断面略U字
形状に折り曲げ形成した部分とベースプレートに設けた
逃げ穴を利用して引っかける爪と、バネに作用する力を
ベースプレートで受ける一対の後脚を有している。この
バネ力により配線基盤200と溝天1300とを圧接し
ている。また、支持体に対する配線基盤200の取付け
は、接着剤等による貼着で行われる。
【0048】インク供給管2200の端部にはフィルタ
ー700が設けられている。インク供給部材600は、
モールド成形で作られ、溝天1300もオリフィスプレ
ート部1201と各インク供給口へと導く流路1500
が一体的に形成されている。インク供給部材600の支
持体300に対する固定は、インク供給部材600の裏
面側の2本のピン(不図示)を支持体300の穴190
1、1902にそれぞれ貫通突出させ、これを熱融着す
ることにより行われる。
【0049】この際、オリフィスプレート部1201と
インク供給部材600との隙間は均一に形成されてい
る。封止剤はインク供給部材600の上部封止剤注入口
から注入され、ワイヤーボンディングを封止すると同時
にオリフィスプレート部1201とインク供給部材60
0との隙間を封止し、更に支持基盤30の前端部との隙
間を完全に封止する。
【0050】図11は、本実施例に用いる記録ヘッドの
溝天1300をヒーターボード100側から見た斜視図
である。液室は複数個設けられており、各液室は壁10
で仕切られている。各液室にはインクが供給されるため
の供給口20aと20bが設けられている。
【0051】この各液室を仕切る壁10のヒーターボー
ド100との圧接面に溝30を設けてある。この溝は、
溝天1300の外周部と連通している。溝天1300を
ヒーターボードに圧接し密着させた後、外周部は、前述
したように封止剤で封止される。この際、上記溝に沿っ
て、封止剤が浸透していき、溝天とヒーターボードの隙
間を埋めていく。このようにして、液室を完全に分離す
ることができる。この溝の構造は封止剤の物性により異
なり、それぞれに対応した形状にする必要がある。この
ように、液室を複数室に分離することにより、各インク
吐出口に異なったインクを供給することができる。
【0052】図12はC,M,Y,Kの4色の記録ヘッ
ドをフレーム枠3000で一体的に組み立てた4ヘッド
一体インクジェットカートリッジ(IJC)の構造を示
している。4つの記録ヘッドはフレーム3000内に所
定の間隔で取り付けられ、しかもノズル列方向の縦横の
位置も調整された状態で固定される。3100はフレー
ムのカバーであり、3200は4つの記録ヘッドの配線
基盤200に設けられたパッドと本体装置からの電気信
号をつなぐためのコネクタである。
【0053】図13は4ヘッド一体インクジェットカー
トリッジをキャリッジに搭載したときのようすを示した
ものである。インクタンク(IT)は上下2つの部屋に
仕切られており、上の部屋に濃インクを下の部屋には淡
インクを充填してある。そしてキャリッジ上でインクジ
ェットカートリッジ(IJT)とC,M,Y,Kの4つ
のインクタンク(IT)とが圧接結合されインクタンク
より記録ヘッドに各インクの供給が行われる。
【0054】本実施例においても、ヘッドの温度検知手
段としてヒータボード100上にダイオードセンサが設
けられる。前述のように温度検知手段は特にこれに限定
するものではなく、サーミスタ等の他のセンサを用いて
もよいし、さらには印字ドットのデューティからヘッド
温度を演算推定する手段でもよい。
【0055】図14に画像信号処理系のブロック図を示
す。画像処理回路部51はマスキングやUCR(=Under
Color Removal)処理などを含むものであり、一般的な
画像処理フローなら全て適応可能である。
【0056】さて、画像処理後のC,M,Y,Kデータ
は、次の濃淡振り分け部52に取り込まれるが、本実施
例では記録ヘッドの温度センサ58からの温度データに
基づき予め用意された複数の濃淡振り分けテーブルより
最適なものが選択され、その選択された濃淡振り分けテ
ーブルに従って、入力したデータが淡インクデータと濃
インクデータとに分配される。
【0057】図15(a)はヘッド温度が低い場合の濃
淡振り分けテーブルの一例を示し、図15(b)はヘッ
ド温度が高い場合の濃淡振り分けテーブルの一例を示し
たものである。
【0058】図6の濃淡振り分けテーブルを基準として
比較して説明する。
【0059】ヘッド温度が低い場合は吐出量が低いた
め、図15(a)に示すように入力データに対して濃イ
ンク出力データおよび淡インク出力データを高めて濃度
が高くなるように設定されている。入力データの高いと
ころ(255付近)ではすでに濃インク出力データが最
大になってしまっているのでここに淡インクデータをさ
らに加算することにより濃度アップを図っている。
【0060】ヘッド温度が高い場合は吐出量が多くなる
ため、図15(b)に示すように図6の基準時よりも入
力データに対して出力データが低くなるようにして濃度
を抑えるように設定されている。この様にして記録ヘッ
ドの温度に応じて濃淡振り分けテーブルを変更すること
により、温度による吐出量変動が生じても常に一定した
濃度を出すことができ、階調再現性の良いインクジェッ
ト記録装置が可能となる。
【0061】濃淡振り分けテーブルを用いて入力データ
を淡インクデータと濃インクデータとに分配する方法は
第1実施例の場合と同様であり、記録ヘッドの温度に応
じて選択された濃淡振り分けテーブルに基づき、入力さ
れたC,M,Y,Kデータは、淡インクデータ(C’,
M’,Y’,K’)と濃インクデータ(C”,M”,
Y”,K”)とに分配され、それぞれ2値化回路54及
び55で2値化されて記録ヘッドにオン/オフのデータ
(1ビット信号)として出力される。
【0062】本実施例においても記録ヘッドの温度によ
らず、常に一定の濃度階調を再現することが可能とな
り、また、記録ヘッドの温度も濃淡部で平均化してしま
うことにより処理を簡略化できる。
【0063】但し、本実施例のように濃淡の複数のイン
クをを一つの記録ヘッド内で分割して使用する場合、ノ
ズル数が多くなると濃インク部と淡インク部の温度を平
均化して扱えなくなる場合がある。そのような場合は、
それぞれのインク領域で独立に検知した温度に応じて各
々の濃淡振り分けデータを補正するようにしても良い。
さらに本実施例で用いたような一つの記録ヘッド内を複
数のインク領域に分割した記録ヘッドを用いて、第1実
施例で述べた一つの濃淡振り分けテーブルで振り分けら
れた濃インクデータおよび淡インクデータにヘッド温度
に応じて補正をかけるような画像信号処理系との組み合
わせとしてもよい。
【0064】また、濃淡インクの吐出口列を一つのヘッ
ドにまとめることにより記録ヘッドを増やさずに済み、
装置の小型化が図れる。
【0065】本実施例ではシアン,マゼンタ,イエロ
ー,ブラックの4色のカラーインクジェット記録装置で
説明をしたが、色数は特にこれに限定するものではな
く、モノクロ単色でも、それ以外の複数の異なる色のそ
れぞれ濃淡インクを備えたカラー記録装置にも適用でき
る。又、インクの染料濃度も濃淡の2種類に限定するも
のではなく、3種類以上にしても良い。色の濃淡インク
間のドット濃度の差が大きい場合は薄いインクと濃いイ
ンクの切り換え部分で階調の再現が線形にならず、疑似
輪郭が生じ易くなる。また、記録された画像の粒状性の
変化や色調の変化がインク切り換え部分で発生して不自
然な画像となる場合があるので、低濃度インク、中濃度
インク、高濃度インクを用いるなどしてインク色数を増
やして記録を行うことが好ましい。
【0066】(他の実施例)インクジェット記録ヘッド
の吐出量制御の方法として従来よりPWM(パルス幅変
調)吐出量制御方法が提案されている。
【0067】次に図面を参照してPWM吐出量制御方法
について詳細に説明する。図16は分割パルスを説明す
るための図である。同図においてVopは駆動電圧、P1
は複数の分割されたヒートパルスの最初のパルス(以
下、プレパルスという)のパルス幅、P2はインターバ
ルタイム、P3は2番目のパルス(以下、メインパルス
という)のパルス幅である。T1,T2,T3はP1,
P2,P3を決めるための時間を示している。駆動電圧
Vopはインク流路内に設けた電気熱変換体が熱エネルギ
ーを発生させるために必要な電気エネルギーを示すもの
の一つであり、その値は電気熱変換体の面積、抵抗値、
膜構造やインク流路の構造によって決まる。
【0068】本実施例のPWM吐出量制御はプレパルス
幅変調駆動法とも言うことができ、一つのインク液滴の
吐出に際してP1,P2,P3の幅で順次パルスを与え
ると共に、記録ヘッド温度やインク温度に応じてプレパ
ルスの幅を変調する。プレパルスは主に液路内のインク
温度を制御するためのパルスであり、吐出量制御の重要
な役割を担っている。このプレヒートパルス幅は、その
印加によって電気熱変換体が発生するエネルギーによっ
てインク中に発泡現象が生じないような値に設定するの
が好ましい。インターバルタイムは、インク液路内のイ
ンクへのプレパルスのエネルギー伝達のための時間を確
保するものである。メインパルスは液路内のインク中に
発泡を生じさせて吐出口よりインクを吐出させるための
ものであり、その幅は電気熱変換体の面積、抵抗値、膜
構造やインク流路の構造によって決定するのが好まし
い。
【0069】図17にプレパルス幅と吐出量の関係を示
す。同図は吐出量のプレパルス依存性を示す線図であ
り、図においてV0 はP1=0の時の吐出量を示し、こ
の値はヘッドの構造によって定まる。
【0070】図17の曲線aに示されるようにプレパル
スのパルス幅P1の増加に応じて、吐出量Vdはパルス
幅P1が0からP1LMTまで線形性を有して増加し、パル
ス幅がP1LMTより大きい範囲ではその変化が線形性を失
い、パルス幅P1MAXで飽和し最大となる。
【0071】この様にパルス幅P1の変化に対する吐出
量Vdの変化が線形性を示すパルス幅P1LMTまでの範囲
は、パルス幅P1を変化させることによる吐出量の制御
を容易に行える範囲として有効である。
【0072】パルス幅がP1MAXより大きい場合、吐出量
VdはVMAより小さくなる。この現象は上記範囲のパル
ス幅を有するプレパルスが印加されると電気熱変換体上
に微小な発泡を生じ、この気泡が消泡する前に次のメイ
ンパルスが印加され、上記微少気泡がメインパルスによ
る発泡を乱すことによって吐出量が小さくなる。この領
域をプレ発泡領域と呼び、この領域ではプレパルスによ
る吐出量制御は困難なものとなる。図17に示すP1=
0〜P1LMTまでの範囲の直線の傾きをプレパルス依存係
数と定義すると、 Kp =ΔVdp/ΔP1 となり、この係数はKp は温度によらずヘッド構造・駆
動条件インク物性等によって定まるものである。図17
中曲線b,cは他の記録ヘッドの場合を示しており、記
録ヘッドが異なるとその吐出特性が変化することがわか
る。
【0073】一方、インクジェット記録ヘッドの吐出量
を決定する別の要因として吐出部のインク温度(記録ヘ
ッドの温度で代用できる場合がある)がある。図18は
吐出量の温度依存性を示す線図である。同図の曲線aに
示すように、記録ヘッドの温度TH の増加に対して吐出
量Vdは直線的に増加する。この直線の傾きを温度依存
係数と定義すると KT =ΔVdt/ΔTH となる。この係数は駆動条件によらず、ヘッドの構造・
インク物性等によって定まる。図18においても他の記
録ヘッドの場合を曲線b,cに示す。
【0074】以上の図17および図18に示す関係を実
際の制御図として図19に示す。同図においてT0 は記
録ヘッドの保温温度であり、吐出部のインク温度がT0
より低い温度の場合はサブヒータ(不図示)などにより
記録ヘッドを加熱する。したがってインク温度に応じた
吐出量制御はT0 以上で行うことになる。図19でPW
M領域と示した温度範囲が吐出量を安定化できる温度範
囲であり、プレパルスを11ステップで変化させた場合
の吐出部のインク温度と吐出量の関係を示している。吐
出部のインク温度が変化してもインク温度に応じて温度
ステップを幅ΔT毎にプレパルス幅を変えることによ
り、目標吐出量Vd0に対してΔVの幅で吐出量を制御す
ることができる。しかしながら、このPWM吐出量制御
方法もPWM制御可能な上限温度TL 以上の温度範囲で
は吐出量を安定化することができない。
【0075】そこで本実施例においては、記録ヘッドの
温度がT0 以下の時はサブヒータによる保温で吐出量を
調整し、T0 からTL の温度領域ではPWM吐出量制御
方法で吐出量を調整し、吐出量の制御ができないTL 以
上の温度領域では第1実施例および第2実施例で述べた
ような濃淡インク振り分けデータを補正することにより
記録画像の濃度階調再現性を良好にし、濃度ムラのない
画像が得られる。
【0076】このようにPWM吐出量制御方法と組み合
わせることにより、より広い温度領域で階調再現性を良
好にすることが可能となる。
【0077】また、濃淡振り分けテーブルを複数持たせ
るような場合、本実施例においては第2実施例の場合に
比べて温度が低くなった場合のことを考慮する必要がな
いためテーブル数を減らすことができる。
【0078】尚、以上述べた実施例においては記録ヘッ
ドとして、インクジェット記録ヘッドを用いた場合につ
いて説明したが、これに限らず、感熱式記録ヘッドや熱
転写式記録ヘッドを用いてもよい。
【0079】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を形成し、記
録を行うインクジェット方式の記録ヘッド、記録装置に
おいて優れた効果をもたらすものである。
【0080】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特にオンデマンド型の場合には、液体(インク)が
保持されているシートや液路に対応して配置されている
電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越え
る急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を
印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを
発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせ
て、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(イ
ンク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡
の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)
を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。この駆
動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収
縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)
の吐出が達成でき、より好ましい。
【0081】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。尚、
上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4
313124号明細書に記載されている条件を採用する
と、さらに優れた記録を行うことができる。
【0082】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。
【0083】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギー
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成
としても本発明は有効である。
【0084】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよいが、本発明は、上述した効果を
一層有効に発揮することができる。
【0085】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも
本発明は有効である。
【0086】また、記録ヘッドに対しての回復手段、予
備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層
安定できるので好ましいものである。これらを具体的に
挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、ク
リーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体
あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合
わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備
吐出モードを行うことも安定した記録を行うために有効
である。
【0087】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
もよいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極
めて有効である。
【0088】以上説明した本発明実施例においては、イ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化するもの、もしくは
液体であるもの、あるいは上述のインクジェット方式で
はインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調
整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温
度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与
時にインクが液状をなすものであればよい。
【0089】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで防止するか、またはイン
クの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを
用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号
に応じた付与によってインクが液化し、液状インクとし
て吐出するものや、記録媒体に到達する時点では既に固
化し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初め
て液化する性質のインクの使用も本発明には適用可能で
ある。このような場合、インクは特開昭54−5684
7号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載
されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状ま
たは固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対
して対向するような形態としてもよい。本発明において
は、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述
した膜沸騰方式を実行するものである。
【0090】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、上述のようなワードプロセッサやコンピュ
ータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または
別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複
写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置
の形態を採るものであっても良い。
【0091】図20は本発明のインクジェット記録装置
をワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ファク
シミリ装置、複写装置としての機能を有する情報処理装
置に適用した場合の概略構成を示すブロック図である。
図中、1201は装置全体の制御を行う制御部で、マイ
クロプロセッサ等のCPUや各種I/Oポートを備え、
各部に制御信号やデータ信号等を出力したり、各部より
の制御信号やデータ信号を入力して制御を行っている。
1202はディスプレイ部で、この表示画面には各種メ
ニューや文書情報及びイメージリーダ1207で読み取
ったイメージデータ等が表示される。1203はディス
プレイ部1202上に設けられた透明な感圧式のタッチ
パネルで、指等によりその表面を押圧することにより、
ディスプレイ部1202上での項目入力や座標位置入力
等を行うことができる。
【0092】1204はFM(Frequency M
odulation)音源部で、音楽エディタ等で作成
された音楽情報をメモリ部1210や外部記憶装置12
12にデジタルデータとして記憶しておき、それらメモ
リ等から読み出してFM変調を行うものである。FM音
源部1204からの電気信号はスピーカ部1205によ
り可聴音に変換される。プリンタ部1206はワードプ
ロセッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ装
置、複写装置の出力端末として、本発明に係る記録装置
が適用されたものである。
【0093】1207は原稿データを光電的に読み取っ
て入力するイメージリーダ部で、原稿の搬送経路途中に
設けられており、ファクシミリ原稿や複写原稿の他、各
種原稿の読み取りを行う。1208はイメージリーダ部
や1207で読み取った原稿データのファクシミリ送信
や、送られてきたファクシミリ信号を受信して復号する
ファクシミリ送受信部であり、外部とのインターフェー
ス機能を有する。1209は通常の電話機能や留守番電
話機能等の各種電話機能を有する電話部である。121
0はシステムプログラムやマネージャプログラム及びそ
の他のアプリケーションプログラム等や文字フォント及
び辞書等を記憶するROMや、外部記憶装置1212か
らロードされたアプリケーションプログラムや文字情報
を記憶するためのRAM、さらにはビデオRAM等を含
むメモリ部である。
【0094】1211は文書情報や各種コマンド等を入
力するキーボード部である。1212はフロッピィディ
スクやハードディスク等を記憶媒体とする外部記憶装置
で、この外部記憶装置1212には文字情報や音楽ある
いは音声情報、ユーザのアプリケーションプログラム等
が格納される。
【0095】図21は図20に示す情報処理装置の外観
図である。図中、1301は液晶等を利用したフラット
パネルディスプレイで、各種メニューや図形情報及び文
書情報等を表示する。このディスプレイ1301上には
タッチパネルが設置されており、このタッチパネルの表
面を指等で押圧することにより座標入力や項目指定入力
を行うことができる。1302は装置が電話機として機
能するときに使用されるハンドセットである。
【0096】キーボード1303は本体と脱着可能にコ
ードを介して接続されており、各種文字情報や各種デー
タ入力を行うことができる。また、このキーボード13
03には各種機能キー1304等が設けられている。1
305はフロッピィディスクの挿入口である。
【0097】1307はイメージリーダ部1207で読
み取られる原稿を載置する用紙載置部で、読み取られた
原稿は装置後部より排出される。またファクシミリ受信
等に於ては、インクジェットプリンタ1307により記
録される。
【0098】尚、上記ディスプレイ1301はCRTで
もよいが、強誘電性液晶を利用した液晶ディスプレイ等
のフラットパネルが望ましい。小型、薄型化に加え軽量
化が図れるからである。上記情報処理装置をパーソナル
コンピュータやワードプロセッサとして機能する場合、
図12においてキーボード部1211から入力された各
種情報が制御部1201により所定のプログラムに従っ
て処理され、プリンタ部1206に画像として出力され
る。ファクシミリ装置の受信機として機能する場合、通
信回線を介してファクシミリ送受信部1208から入力
したファクシミリ情報が制御部1201により所定のプ
ログラムに従って受信処理され、プリンタ部1206に
受信画像として出力される。
【0099】また、複写装置として機能する場合、イメ
ージリーダ部1207によって原稿を読み取り、読み取
られた原稿データが制御部1201を介してプリンタ部
1206に複写画像として出力される。尚、ファクシミ
リ装置の送信機として機能する場合、イメージリーダ部
1207によって読み取られた原稿データは、制御部1
201により所定のプログラムに従って送信処理された
後、ファクシミリ送受信部1208を介して通信回線に
送信される。尚、上述した情報処理装置は図22に示す
ようにインクジェットプリンタを本体に内蔵した一体型
としてもよく、この場合はよりポータブル性を高めるこ
とが可能となる。同図において、図21と同一機能を有
する部分には、対応する符号を付した。
【0100】以上説明した多機能型情報処理装置に本発
明の記録装置を適用することによって、高品位の記録画
像を得ることができるため、上記情報処理装置の機能を
さらに向上させることが可能となる。
【0101】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
記録ヘッドに関する温度を検出し、画像データを、複数
のインクの各々に対応するとともに検出した温度データ
に応じた複数のデータに振り分け、前記振り分けられた
データに基づき、前記記録ヘッドを用いて記録媒体に画
像を形成する。これにより記録ヘッドの温度が変化して
も所望の記録画像濃度を得ることができ、階調再現性を
格段に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置の概
略説明図である。
【図2】記録ヘッドの模式的斜視図である。
【図3】記録ヘッドのインク吐出部の構造を模式的に示
す部分斜視図である。
【図4】インクジェット記録装置の構成を示すブロック
図である。
【図5】画像信号処理部のブロック図である。
【図6】濃淡振り分けテーブルの変換グラフの一例を示
す図である。
【図7】データ補正の変換グラフの一例を示す図であ
る。
【図8】第2実施例を適用したインクジェット記録装置
の概略説明図である。
【図9】第2実施例の記録ヘッドの模式的斜視図であ
る。
【図10】記録ヘッドの構成の説明図である。
【図11】溝天の構造を説明する斜視図である。
【図12】4ヘッド一体インクジェットカートリッジ
(IJC)の構成の説明図である。
【図13】インクジェットカートリッジとインクタンク
をキャリッジに搭載する説明図である。
【図14】第2実施例の画像信号処理部のブロック図で
ある。
【図15】第2実施例での濃淡振り分けテーブルの変換
グラフの一例を示す図である。
【図16】分割パルス幅変調駆動法の説明図である。
【図17】吐出量のプレパルス依存性を示す線図であ
る。
【図18】吐出量の温度依存性を示す線図である。
【図19】吐出量制御に関する説明図である。
【図20】本発明の記録装置を情報処理装置に適用した
場合の概略構成を示すブロック図である。
【図21】情報処理装置の外観図である。
【図22】情報処理装置の他の例を示す外観図である。
【符号の説明】
11A,11B,12A,12B 記録ヘッド 51 画像処理回路 52 濃淡振り分け部 53 データ補正回路 54 淡インクデータ2値化回路 55 濃インクデータ2値化回路 56 淡インクヘッド温度センサ 57 濃インクヘッド温度センサ 58 記録ヘッド温度センサ
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 2/125 B41M 5/00 A 8808−2H H04N 1/23 101 B 9186−5C 9012−2C B41J 3/04 103 B 9012−2C 104 K (72)発明者 松原 美由紀 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 後藤 史博 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 神田 英彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 樫野 俊雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 濃度が異なる複数のインクに対応した複
    数の記録ヘッドを用いて画像を形成する記録装置であっ
    て、 前記記録ヘッドに関する温度を検出する温度検出手段
    と、 画像データを前記複数のインクの各々に対応したデータ
    に振り分ける振り分け手段と、 前記振り分け手段が振り分けたデータを、前記温度検出
    手段が検出した温度データに基づき補正する補正手段
    と、を備えることを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記振り分け手段は、前記複数の記録ヘ
    ッドの各々が用いられる度合いを定めた振り分けテーブ
    ルに基づき、画像データを前記複数のインクの各々に対
    応したデータに振り分けることを特徴とする請求項1記
    載の記録装置。
  3. 【請求項3】 濃度が異なる複数のインクに対応した複
    数の記録ヘッドを用いて画像を形成する記録装置であっ
    て、 前記記録ヘッドに関する温度を検出する温度検出手段
    と、 画像データを、前記複数のインクの各々に対応するとと
    もに前記温度検出手段が検出した温度データに応じた複
    数のデータに振り分ける振り分け手段と、を備えること
    を特徴とする記録装置。
  4. 【請求項4】 前記振り分け手段は、前記複数の記録ヘ
    ッドの各々が用いられる度合いを定めた複数の振り分け
    テーブルの中から、前記温度検出手段が検出した温度デ
    ータに応じた振り分けテーブルを選択することを特徴と
    する請求項3記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記記録ヘッドは、インクを吐出して記
    録を行うインクジェット記録ヘッドである請求項1ない
    し4のいずれかに記載の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用
    してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに与
    える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換体
    を備えているインクジェット記録ヘッドである請求項5
    記載の記録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録ヘッドは、前記熱エネルギー変
    換体によって印加される熱エネルギーによりインクに状
    態変化を生起させ、該状態変化に基づいて吐出口よりイ
    ンクを吐出させるものである請求項6記載の記録装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載の記録
    装置と原稿画像読み取り手段を備えることを特徴とする
    画像形成装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至7のいずれかに記載の記録
    装置と画像情報の送信及び/または受信手段を備えるこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  10. 【請求項10】 原稿画像読み取り手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項9記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至7のいずれかに記載の記
    録装置と記録信号入力手段を備えることを特徴とする画
    像形成装置。
  12. 【請求項12】 記録信号入力手段がキーボードである
    ことを特徴とする請求項11記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 濃度が異なる複数のインクに対応した
    複数の記録ヘッドを用いて画像を形成する記録方法であ
    って、 前記記録ヘッドに関する温度を検出し、 画像データを、前記複数のインクの各々に対応するとと
    もに前記検出した温度データに応じた複数のデータに振
    り分け、 前記振り分けられたデータに基づき、前記記録ヘッドを
    用いて記録媒体に画像を形成することを特徴とする記録
    方法。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の記録方法により記録
    されたことを特徴とする記録物。
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AT93310642T ATE214529T1 (de) 1993-01-08 1993-12-31 Aufzeichnungsverfahren zur gradationsaufzeichnung mit hell- und dunkelfarbigen tinten und gerät dafür
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