JPH06270352A - ライニング構造 - Google Patents
ライニング構造Info
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- JPH06270352A JPH06270352A JP5851693A JP5851693A JPH06270352A JP H06270352 A JPH06270352 A JP H06270352A JP 5851693 A JP5851693 A JP 5851693A JP 5851693 A JP5851693 A JP 5851693A JP H06270352 A JPH06270352 A JP H06270352A
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- conductive
- tetrafluoroethylene
- tetrafluoroethylene resin
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Abstract
(57)【要約】 （修正有）
【構成】導電性四フッ化エチレン樹脂層１と、熱溶融性
フッ素樹脂層２と、四フッ化エチレン樹脂層３とがこの
順序で順次積層されてなるライニングシートが、接着層
を介して、前記導電性四フッ化エチレン樹脂層１が外側
となるように被着体に一体化されていることを特徴とす
るライニング構造。 【効果】帯電防止でき、浸透漏洩を防ぐことができ、劣
化しにくく、しかも、このライニング構造を缶体などの
被着体に接着剤を介して設けた際に接着層の劣化も起き
にくいようなライニング構造が提供される。
フッ素樹脂層２と、四フッ化エチレン樹脂層３とがこの
順序で順次積層されてなるライニングシートが、接着層
を介して、前記導電性四フッ化エチレン樹脂層１が外側
となるように被着体に一体化されていることを特徴とす
るライニング構造。 【効果】帯電防止でき、浸透漏洩を防ぐことができ、劣
化しにくく、しかも、このライニング構造を缶体などの
被着体に接着剤を介して設けた際に接着層の劣化も起き
にくいようなライニング構造が提供される。
Description
【０００１】
【発明の技術分野】本発明は、反応塔などの塔槽類、鋼
管、バルブ、缶体などの内壁面にフッ素樹脂をライニン
グして該内壁面を内部薬液から保護する際に設けられる
導電性のライニング構造に関し、さらに詳しくは、帯電
防止性能および浸透漏洩防止性能に優れ、ライニングシ
ートと被着体との間に設けられる接着剤が劣化し難いよ
うなライニング構造に関する。
管、バルブ、缶体などの内壁面にフッ素樹脂をライニン
グして該内壁面を内部薬液から保護する際に設けられる
導電性のライニング構造に関し、さらに詳しくは、帯電
防止性能および浸透漏洩防止性能に優れ、ライニングシ
ートと被着体との間に設けられる接着剤が劣化し難いよ
うなライニング構造に関する。
【０００２】
【発明の技術的背景】四フッ化エチレン樹脂（ＰＴＦ
Ｅ）は、優れた耐薬品性、耐溶剤性、非粘着性、耐熱性
などの特性を有しているため、このような優れた特性を
利用して、化学工業、食品業界、医薬業界、半導体工業
などに広く利用されている。
Ｅ）は、優れた耐薬品性、耐溶剤性、非粘着性、耐熱性
などの特性を有しているため、このような優れた特性を
利用して、化学工業、食品業界、医薬業界、半導体工業
などに広く利用されている。
【０００３】このような優れた特性を有するＰＴＦＥ
は、例えばシート状に加工され、塔槽類などの大型容器
の内壁面にライニングされ、内壁面を腐食性の薬液から
保護している。
は、例えばシート状に加工され、塔槽類などの大型容器
の内壁面にライニングされ、内壁面を腐食性の薬液から
保護している。
【０００４】缶体などの被着体に被着されるライニング
シートに関しては、実開昭５７-１６２８４０号公報に
は、ＰＴＦＥ板とガラス繊維織布との間に少なくともテ
トラフルオロエチレン／パーフルオロアルキルビニルエ
ーテル共重合体層を含む中間層を介在させた積層板が開
示されている。
シートに関しては、実開昭５７-１６２８４０号公報に
は、ＰＴＦＥ板とガラス繊維織布との間に少なくともテ
トラフルオロエチレン／パーフルオロアルキルビニルエ
ーテル共重合体層を含む中間層を介在させた積層板が開
示されている。
【０００５】また特開昭５７-１６３５５５号公報に
は、ＰＴＦＥシート上にテトラフルオロエチレン・パー
フルオロアルキル-パーフルオロビニルエーテル共重合
体樹脂粉末の有機液体分散液を施し、乾燥させたのち、
このシートを上記共重合体樹脂が施された面を被接合面
として無機材料に融着することによって、ポリテトラフ
ルオロエチレン樹脂積層板を製造する方法が開示されて
いる。
は、ＰＴＦＥシート上にテトラフルオロエチレン・パー
フルオロアルキル-パーフルオロビニルエーテル共重合
体樹脂粉末の有機液体分散液を施し、乾燥させたのち、
このシートを上記共重合体樹脂が施された面を被接合面
として無機材料に融着することによって、ポリテトラフ
ルオロエチレン樹脂積層板を製造する方法が開示されて
いる。
【０００６】ところがこれらの公報に開示された従来の
ＰＴＦＥライニングシートは、絶縁抵抗値が極めて高く
（体積抵抗率：１０18Ω・ｃｍ）、非常に帯電しやすい
という問題点がある。
ＰＴＦＥライニングシートは、絶縁抵抗値が極めて高く
（体積抵抗率：１０18Ω・ｃｍ）、非常に帯電しやすい
という問題点がある。
【０００７】このため絶縁抵抗値の高い薬液を、上記の
ような帯電し易いＰＴＦＥシートにてライニングされた
タンク類などに収容した場合には、該薬液あるいはライ
ニングシートに高圧の静電気が帯電し、この静電気に起
因する静電破壊によりＰＴＦＥシートにピンホールが発
生し、タンク外部への薬液漏れや、薬液の汚染発生の原
因となる。また、絶縁抵抗値の高い溶剤などの可燃物を
タンク類に収容している場合に、もしスパークによって
タンク内に火花が発生すると、爆発や火災発生の危険性
もある。
ような帯電し易いＰＴＦＥシートにてライニングされた
タンク類などに収容した場合には、該薬液あるいはライ
ニングシートに高圧の静電気が帯電し、この静電気に起
因する静電破壊によりＰＴＦＥシートにピンホールが発
生し、タンク外部への薬液漏れや、薬液の汚染発生の原
因となる。また、絶縁抵抗値の高い溶剤などの可燃物を
タンク類に収容している場合に、もしスパークによって
タンク内に火花が発生すると、爆発や火災発生の危険性
もある。
【０００８】なお、ＰＴＦＥに導電性カーボンを配合す
ることにより、帯電防止効果を有する導電性ＰＴＦＥシ
ートが提案されているが、このようなカーボンが含まれ
た導電性ＰＴＦＥシートは、導電性カーボンが含まれて
いないＰＴＦＥシートに比べて耐透過性に劣り、接着層
の劣化を起こし、缶体の腐食によって製品寿命を大幅に
低下させてしまうという問題点がある。
ることにより、帯電防止効果を有する導電性ＰＴＦＥシ
ートが提案されているが、このようなカーボンが含まれ
た導電性ＰＴＦＥシートは、導電性カーボンが含まれて
いないＰＴＦＥシートに比べて耐透過性に劣り、接着層
の劣化を起こし、缶体の腐食によって製品寿命を大幅に
低下させてしまうという問題点がある。
【０００９】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようするものであって、帯電防止性に優
れ、しかも浸透漏洩を防ぐことができ、かつ、ライニン
グシートを缶体などの被着体に接着剤を介して設けた際
に接着層の劣化も起きにくいようなライニング構造を提
供することを目的としている。
問題点を解決しようするものであって、帯電防止性に優
れ、しかも浸透漏洩を防ぐことができ、かつ、ライニン
グシートを缶体などの被着体に接着剤を介して設けた際
に接着層の劣化も起きにくいようなライニング構造を提
供することを目的としている。
【００１０】
【発明の概要】本発明に係るライニング構造は、導電性
四フッ化エチレン樹脂（導電性ＰＴＦＥ）層と、熱溶融
性フッ素樹脂層と、四フッ化エチレン樹脂（ＰＴＦＥ）
層とがこの順序で順次積層されてなるライニングシート
が、導電性ＰＴＦＥ層が外側となるように接着層を介し
て被着体に一体化されていることを特徴としている。
四フッ化エチレン樹脂（導電性ＰＴＦＥ）層と、熱溶融
性フッ素樹脂層と、四フッ化エチレン樹脂（ＰＴＦＥ）
層とがこの順序で順次積層されてなるライニングシート
が、導電性ＰＴＦＥ層が外側となるように接着層を介し
て被着体に一体化されていることを特徴としている。
【００１１】また本発明では、導電性四フッ化エチレン
樹脂層と、熱溶融性フッ素樹脂層と、四フッ化エチレン
樹脂層と、基材繊維層とがこの順序で順次積層されてな
るライニングシートが、導電性ＰＴＦＥ層が外側となる
ように接着層を介して被着体に一体化されていてもよ
い。
樹脂層と、熱溶融性フッ素樹脂層と、四フッ化エチレン
樹脂層と、基材繊維層とがこの順序で順次積層されてな
るライニングシートが、導電性ＰＴＦＥ層が外側となる
ように接着層を介して被着体に一体化されていてもよ
い。
【００１２】このような本発明の好ましい態様において
は、上記熱溶融性フッ素樹脂層は、四フッ化エチレン-
パーフロロアルキルビニルエーテル共重合樹脂（ＰＦ
Ａ）、四フッ化エチレン-六フッ化プロピレン共重合樹
脂（ＦＥＰ）または四フッ化エチレン-六フッ化プロピ
レン-パーフロロアルキルビニルエーテル共重合樹脂
（ＥＰＥ）から形成されていることが好ましい。
は、上記熱溶融性フッ素樹脂層は、四フッ化エチレン-
パーフロロアルキルビニルエーテル共重合樹脂（ＰＦ
Ａ）、四フッ化エチレン-六フッ化プロピレン共重合樹
脂（ＦＥＰ）または四フッ化エチレン-六フッ化プロピ
レン-パーフロロアルキルビニルエーテル共重合樹脂
（ＥＰＥ）から形成されていることが好ましい。
【００１３】本発明に係るライニング構造は、帯電防止
性に優れ、しかも、浸透漏洩を防止でき、かつ、このラ
イニング構造を缶体などの被着体に接着層を介して設け
た際に接着層の劣化も起きにくい。
性に優れ、しかも、浸透漏洩を防止でき、かつ、このラ
イニング構造を缶体などの被着体に接着層を介して設け
た際に接着層の劣化も起きにくい。
【００１４】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るライニング構
造について図面に示す実施例に基づき具体的に説明す
る。なお、添付図面において、同一の符号は、同一の部
材、層を意味する。
造について図面に示す実施例に基づき具体的に説明す
る。なお、添付図面において、同一の符号は、同一の部
材、層を意味する。
【００１５】図１および図２は、本発明に係るライニン
グ構造の要部断面図である。本発明に係る第１のライニ
ング構造では、ライニングシート１０が缶体などの被着
体２０に接着層３０を介して一体化されており、このラ
イニングシート１０は、導電性四フッ化エチレン樹脂層
１と、熱溶融性フッ素樹脂層２と、四フッ化エチレン樹
脂（ＰＴＦＥ）層３とがこの順序で積層されて形成され
ている。このように導電性四フッ化エチレン樹脂層／熱
溶融性フッ素樹脂層／四フッ化エチレン樹脂層が順次積
層されてなるライニングシート（ライニング層）１０
は、その四フッ化エチレン樹脂層３が被着体２０と向き
合うように、接着層３０を介して、被着体２０に接着さ
れており、導電性ＰＴＦＥ層が外側となるようにされて
いる。
グ構造の要部断面図である。本発明に係る第１のライニ
ング構造では、ライニングシート１０が缶体などの被着
体２０に接着層３０を介して一体化されており、このラ
イニングシート１０は、導電性四フッ化エチレン樹脂層
１と、熱溶融性フッ素樹脂層２と、四フッ化エチレン樹
脂（ＰＴＦＥ）層３とがこの順序で積層されて形成され
ている。このように導電性四フッ化エチレン樹脂層／熱
溶融性フッ素樹脂層／四フッ化エチレン樹脂層が順次積
層されてなるライニングシート（ライニング層）１０
は、その四フッ化エチレン樹脂層３が被着体２０と向き
合うように、接着層３０を介して、被着体２０に接着さ
れており、導電性ＰＴＦＥ層が外側となるようにされて
いる。
【００１６】このような導電性四フッ化エチレン樹脂層
１は、四フッ化エチレン樹脂と導電性充填剤とから形成
されている。導電性充填剤として、具体的には、カーボ
ンブラック、グラファイト、アセチレンブラックなどの
導電性カーボン類、あるいは酸化亜鉛、酸化第二錫、酸
化チタンなどの白色導電性粉末が挙げられる。
１は、四フッ化エチレン樹脂と導電性充填剤とから形成
されている。導電性充填剤として、具体的には、カーボ
ンブラック、グラファイト、アセチレンブラックなどの
導電性カーボン類、あるいは酸化亜鉛、酸化第二錫、酸
化チタンなどの白色導電性粉末が挙げられる。
【００１７】このような導電性充填剤は、通常、１〜３
０重量％の量で、好ましくは２〜１０重量％の量で導電
性四フッ化エチレン樹脂に含まれている。導電性充填剤
が１重量％未満では、導電性四フッ化エチレン樹脂の導
電性が不充分となることがあり、また、３０重量％を超
えると導電性四フッ化エチレン樹脂の機械的強度が低下
するとともに浸透漏洩が生じやすくなる。
０重量％の量で、好ましくは２〜１０重量％の量で導電
性四フッ化エチレン樹脂に含まれている。導電性充填剤
が１重量％未満では、導電性四フッ化エチレン樹脂の導
電性が不充分となることがあり、また、３０重量％を超
えると導電性四フッ化エチレン樹脂の機械的強度が低下
するとともに浸透漏洩が生じやすくなる。
【００１８】導電性四フッ化エチレン樹脂の絶縁抵抗
は、通常、１０8Ω・ｃｍ以下である。このように絶縁
抵抗が１０8Ω・ｃｍ以下と低いため、缶体などの被着
体２０に高絶縁抵抗値を有する薬液４０を収容しても、
導電性四フッ化エチレン樹脂層に静電気が蓄積されるこ
とはない。
は、通常、１０8Ω・ｃｍ以下である。このように絶縁
抵抗が１０8Ω・ｃｍ以下と低いため、缶体などの被着
体２０に高絶縁抵抗値を有する薬液４０を収容しても、
導電性四フッ化エチレン樹脂層に静電気が蓄積されるこ
とはない。
【００１９】熱溶融性フッ素樹脂層２は、例えば、四フ
ッ化エチレン-パーフロロアルキルビニルエーテル共重
合樹脂（ＰＦＡ）、四フッ化エチレン-六フッ化プロピ
レン共重合樹脂（ＦＥＰ）、四フッ化エチレン-六フッ
化プロピレン-パーフロロアルキルビニルエーテル共重
合樹脂（ＥＰＥ）、三フッ化塩化エチレン樹脂（ＰＣＴ
ＦＥ）四フッ化エチレン-エチレン共重合樹脂（ＥＴＦ
Ｅ）などの熱溶融性フッ素樹脂から形成されている。こ
のうちで四フッ化エチレン-パーフロロアルキルビニル
エーテル共重合樹脂（ＰＦＡ）が好ましく用いられる。
ッ化エチレン-パーフロロアルキルビニルエーテル共重
合樹脂（ＰＦＡ）、四フッ化エチレン-六フッ化プロピ
レン共重合樹脂（ＦＥＰ）、四フッ化エチレン-六フッ
化プロピレン-パーフロロアルキルビニルエーテル共重
合樹脂（ＥＰＥ）、三フッ化塩化エチレン樹脂（ＰＣＴ
ＦＥ）四フッ化エチレン-エチレン共重合樹脂（ＥＴＦ
Ｅ）などの熱溶融性フッ素樹脂から形成されている。こ
のうちで四フッ化エチレン-パーフロロアルキルビニル
エーテル共重合樹脂（ＰＦＡ）が好ましく用いられる。
【００２０】ＰＦＡなどから形成される熱溶融性フッ素
樹脂層２は導電性四フッ化エチレン樹脂層１と同様に優
れた耐薬品性を有しているため、殆どの薬品に対して劣
化することがない。しかもこの熱溶融性フッ素樹脂層
は、導電性四フッ化エチレン層と熱融着されて強固に結
合しており、熱溶融性フッ素樹脂層と導電性四フッ化エ
チレン樹脂層間で剥離することはない。
樹脂層２は導電性四フッ化エチレン樹脂層１と同様に優
れた耐薬品性を有しているため、殆どの薬品に対して劣
化することがない。しかもこの熱溶融性フッ素樹脂層
は、導電性四フッ化エチレン層と熱融着されて強固に結
合しており、熱溶融性フッ素樹脂層と導電性四フッ化エ
チレン樹脂層間で剥離することはない。
【００２１】また四フッ化エチレン樹脂（ＰＴＦＥ）層
３は、カーボンブラックなどを含有しない四フッ化エチ
レン樹脂から形成されている。このように導電剤が含ま
れていない四フッ化エチレン樹脂層３は、非常に浸透漏
洩防止能に優れている。
３は、カーボンブラックなどを含有しない四フッ化エチ
レン樹脂から形成されている。このように導電剤が含ま
れていない四フッ化エチレン樹脂層３は、非常に浸透漏
洩防止能に優れている。
【００２２】このように本発明で用いられるライニング
シート１０は、導電性四フッ化エチレン樹脂層１の内側
に熱溶融性フッ素樹脂層２および四フッ化エチレン樹脂
層３が設けられているため、もし薬液が導電性四フッ化
エチレン樹脂層１を通して浸透漏洩したとしても、熱溶
融性フッ素樹脂層２および四フッ化エチレン樹脂層３に
て薬液の浸透漏洩を確実に阻止することができ、接着層
３０を劣化させることがなく、しかも確実に缶体などの
被着体２０を薬液から保護することができる。
シート１０は、導電性四フッ化エチレン樹脂層１の内側
に熱溶融性フッ素樹脂層２および四フッ化エチレン樹脂
層３が設けられているため、もし薬液が導電性四フッ化
エチレン樹脂層１を通して浸透漏洩したとしても、熱溶
融性フッ素樹脂層２および四フッ化エチレン樹脂層３に
て薬液の浸透漏洩を確実に阻止することができ、接着層
３０を劣化させることがなく、しかも確実に缶体などの
被着体２０を薬液から保護することができる。
【００２３】接着層３０は、四フッ化エチレン樹脂層３
と被着体２０とを強固に接着し得るような接着剤から構
成され、このような接着剤としては、具体的には、例え
ば、エポキシ系、ゴム系、ビニル系、ウレタン系、フェ
ノール系などの従来公知の接着剤が挙げられ、好ましく
はエポキシ系あるいはゴム系の接着剤が用いられる。
と被着体２０とを強固に接着し得るような接着剤から構
成され、このような接着剤としては、具体的には、例え
ば、エポキシ系、ゴム系、ビニル系、ウレタン系、フェ
ノール系などの従来公知の接着剤が挙げられ、好ましく
はエポキシ系あるいはゴム系の接着剤が用いられる。
【００２４】被着体２０の材質は、特に限定されない
が、具体的には、鉄、ステンレス、アルミニウムなどの
金属が挙げられる。このようなライニング構造では、導
電性四フッ化エチレン樹脂層１の厚さは、通常０．１〜
３ｍｍ、好ましくは０．５〜１ｍｍである。熱溶融性フ
ッ素樹脂層２の厚さは、通常０．１〜０．５ｍｍ、好ま
しくは０．１〜０．２ｍｍであり、四フッ化エチレン樹
脂層３の厚さは、通常１〜５ｍｍ、好ましくは２〜３ｍ
ｍである。なお、接着層３０の厚さは、通常０．１〜１
ｍｍ、好ましくは０．３〜０．５ｍｍである。
が、具体的には、鉄、ステンレス、アルミニウムなどの
金属が挙げられる。このようなライニング構造では、導
電性四フッ化エチレン樹脂層１の厚さは、通常０．１〜
３ｍｍ、好ましくは０．５〜１ｍｍである。熱溶融性フ
ッ素樹脂層２の厚さは、通常０．１〜０．５ｍｍ、好ま
しくは０．１〜０．２ｍｍであり、四フッ化エチレン樹
脂層３の厚さは、通常１〜５ｍｍ、好ましくは２〜３ｍ
ｍである。なお、接着層３０の厚さは、通常０．１〜１
ｍｍ、好ましくは０．３〜０．５ｍｍである。
【００２５】このような本発明に係るライニングシート
を缶体などの被着体２０の内壁面などに形成するには、
例えば、下記のようにすればよい。例えば、導電性カー
ボン入り四フッ化エチレン樹脂シートと四フッ化エチレ
ン樹脂シートとを熱溶融性フッ素樹脂層２を介して重ね
合わせ、四フッ化エチレン樹脂の融点より１０〜７０℃
程度高い温度で、シートの厚さなどの条件にもよるが、
通常１０〜３０分程度加熱し、これらのシートを互いに
融着してライニングシートとする。このようにして得ら
れたライニングシートを、エポキシ系接着剤などを介し
て、四フッ化エチレン樹脂面が被着体２０の内壁面と向
かい合うように内壁面に押し当てて被着体とを接着させ
ればよい。なおこの場合四フッ化エチレン樹脂３におい
て、被着体２０と接着する側の表面を公知の化学的処理
または物理的処理によって、接着性を付与することもで
きる。
を缶体などの被着体２０の内壁面などに形成するには、
例えば、下記のようにすればよい。例えば、導電性カー
ボン入り四フッ化エチレン樹脂シートと四フッ化エチレ
ン樹脂シートとを熱溶融性フッ素樹脂層２を介して重ね
合わせ、四フッ化エチレン樹脂の融点より１０〜７０℃
程度高い温度で、シートの厚さなどの条件にもよるが、
通常１０〜３０分程度加熱し、これらのシートを互いに
融着してライニングシートとする。このようにして得ら
れたライニングシートを、エポキシ系接着剤などを介し
て、四フッ化エチレン樹脂面が被着体２０の内壁面と向
かい合うように内壁面に押し当てて被着体とを接着させ
ればよい。なおこの場合四フッ化エチレン樹脂３におい
て、被着体２０と接着する側の表面を公知の化学的処理
または物理的処理によって、接着性を付与することもで
きる。
【００２６】図２は、本発明に係る第２のライニング構
造を有する缶体の要部断面図である。このライニング構
造では、ライニングシート１０’が缶体などの被着体２
０に接着層３０を介して一体化されており、このライニ
ングシート１０’は、導電性四フッ化エチレン樹脂層１
と、熱溶融性フッ素樹脂層２と、四フッ化エチレン樹脂
層３と、基材繊維層４とから形成されている。
造を有する缶体の要部断面図である。このライニング構
造では、ライニングシート１０’が缶体などの被着体２
０に接着層３０を介して一体化されており、このライニ
ングシート１０’は、導電性四フッ化エチレン樹脂層１
と、熱溶融性フッ素樹脂層２と、四フッ化エチレン樹脂
層３と、基材繊維層４とから形成されている。
【００２７】導電性四フッ化エチレン樹脂層１と、熱溶
融性フッ素樹脂層２と、四フッ化エチレン樹脂層３は、
上記のような第１のライニング構造と同じである。この
基材繊維層４は、ガラス繊維、カーボン繊維、金属繊維
などの無機繊維あるいはアラミド繊維などの有機繊維か
らなる。このような基材繊維層は、これら繊維の織布で
あってもよく、不織布であってもよく、具体的には、ガ
ラスロングクロス、ガラスチョップドマットなどが好ま
しく用いられる。
融性フッ素樹脂層２と、四フッ化エチレン樹脂層３は、
上記のような第１のライニング構造と同じである。この
基材繊維層４は、ガラス繊維、カーボン繊維、金属繊維
などの無機繊維あるいはアラミド繊維などの有機繊維か
らなる。このような基材繊維層は、これら繊維の織布で
あってもよく、不織布であってもよく、具体的には、ガ
ラスロングクロス、ガラスチョップドマットなどが好ま
しく用いられる。
【００２８】このような基材繊維層４の厚さは、通常
０．５〜３ｍｍ、好ましくは０．５〜１ｍｍ程度であ
る。このような基材繊維層４を有するライニング構造で
は、導電性四フッ化エチレン樹脂層と熱溶融性フッ素樹
脂層と四フッ化エチレン樹脂層と基材繊維層とからなる
ライニングシート１０’は、接着層３０を介して、缶体
などの被着体２０と強固に接着される。
０．５〜３ｍｍ、好ましくは０．５〜１ｍｍ程度であ
る。このような基材繊維層４を有するライニング構造で
は、導電性四フッ化エチレン樹脂層と熱溶融性フッ素樹
脂層と四フッ化エチレン樹脂層と基材繊維層とからなる
ライニングシート１０’は、接着層３０を介して、缶体
などの被着体２０と強固に接着される。
【００２９】このような図２に示すライニングシートを
図２に示す缶体などの被着体２０の内壁面に形成するに
は、例えば、下記のようにすればよい。例えば、導電性
カーボン入り四フッ化エチレン樹脂１と、熱溶融性フッ
素樹脂層２と、四フッ化エチレン樹脂層３と、ガラスチ
ョップマットなどの基材繊維層４とをこの順序で重ね合
わせ、ＰＴＦＥの融点より１０〜７０℃程度高い温度
で、シートの厚さなどの条件にもよるが、通常１０〜３
０分程度加熱し、これらのシートを互いに融着してライ
ニングシートとする。このようにして得られたライニン
グシートを、エポキシ系接着剤などを介して、ライニン
グシートの基材繊維層が被着体２０の内壁面と向かい合
うように、被着体２０の内壁面に押し当てて該ライニン
グシートと被着体とを接着させればよい。この場合ライ
ニングシート１０’は、基材繊維層３による投錨効果に
より、被着体２０に接着層３０を介して強固に接着させ
ることができる。
図２に示す缶体などの被着体２０の内壁面に形成するに
は、例えば、下記のようにすればよい。例えば、導電性
カーボン入り四フッ化エチレン樹脂１と、熱溶融性フッ
素樹脂層２と、四フッ化エチレン樹脂層３と、ガラスチ
ョップマットなどの基材繊維層４とをこの順序で重ね合
わせ、ＰＴＦＥの融点より１０〜７０℃程度高い温度
で、シートの厚さなどの条件にもよるが、通常１０〜３
０分程度加熱し、これらのシートを互いに融着してライ
ニングシートとする。このようにして得られたライニン
グシートを、エポキシ系接着剤などを介して、ライニン
グシートの基材繊維層が被着体２０の内壁面と向かい合
うように、被着体２０の内壁面に押し当てて該ライニン
グシートと被着体とを接着させればよい。この場合ライ
ニングシート１０’は、基材繊維層３による投錨効果に
より、被着体２０に接着層３０を介して強固に接着させ
ることができる。
【００３０】
【発明の効果】本発明に係るライニング構造は、帯電防
止性に優れ、しかも、浸透漏洩性にも優れ、かつ接着層
の劣化も起きにくい。
止性に優れ、しかも、浸透漏洩性にも優れ、かつ接着層
の劣化も起きにくい。
【図１】図１は、本発明に係るライニング構造を有する
缶体の要部断面図である。
缶体の要部断面図である。
【図２】図２は、本発明に係るライニング構造を有する
缶体の要部断面図である。
缶体の要部断面図である。
１０，１０’……ライニングシート １……導電性四フッ化エチレン樹脂層 ２……熱溶融性フッ素樹脂層 ３……四フッ化エチレン樹脂層 ４……基材繊維層 ２０……缶体 ３０……接着層
Claims (3)
- 【請求項１】導電性四フッ化エチレン樹脂層と、熱溶融
性フッ素樹脂層と、四フッ化エチレン樹脂層とがこの順
序で順次積層されてなるライニングシートが、接着層を
介して、前記導電性四フッ化エチレン樹脂層が外側とな
るように被着体に一体化されていることを特徴とするラ
イニング構造。 - 【請求項２】導電性四フッ化エチレン樹脂層と、熱溶融
性フッ素樹脂層と、四フッ化エチレン樹脂層と、基材繊
維層とがこの順序で順次積層されてなるライニングシー
トが、接着層を介して、前記導電性四フッ化エチレン樹
脂層が外側となるように被着体に一体化されていること
を特徴とするライニング構造。 - 【請求項３】上記熱溶融性フッ素樹脂層が、四フッ化エ
チレン-パーフロロアルキルビニルエーテル共重合樹脂
（ＰＦＡ）、四フッ化エチレン-六フッ化プロピレン共
重合樹脂（ＦＥＰ）または四フッ化エチレン-六フッ化
プロピレン-パーフロロアルキルビニルエーテル共重合
樹脂（ＥＰＥ）から形成されていることを特徴とする請
求項１または２に記載のライニング構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5851693A JPH06270352A (ja) | 1993-03-18 | 1993-03-18 | ライニング構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5851693A JPH06270352A (ja) | 1993-03-18 | 1993-03-18 | ライニング構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06270352A true JPH06270352A (ja) | 1994-09-27 |
Family
ID=13086597
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5851693A Pending JPH06270352A (ja) | 1993-03-18 | 1993-03-18 | ライニング構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06270352A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001151826A (ja) * | 1999-11-29 | 2001-06-05 | Daikin Ind Ltd | 薬液透過抑制剤、該抑制剤を含んでなる薬液透過抑制性含フッ素樹脂組成物 |
| JP2002283500A (ja) * | 2001-03-28 | 2002-10-03 | Mitsui Chemicals Inc | 処理容器 |
| JP4719975B2 (ja) * | 1998-05-29 | 2011-07-06 | ダイキン工業株式会社 | 結晶性含フッ素樹脂の球晶微小化剤、該微小化剤を含んでなる結晶性含フッ素樹脂組成物 |
| JP2016037022A (ja) * | 2014-08-11 | 2016-03-22 | 日本バルカー工業株式会社 | 積層体および積層体の製造方法 |
-
1993
- 1993-03-18 JP JP5851693A patent/JPH06270352A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JP4592203B2 (ja) * | 2001-03-28 | 2010-12-01 | 三井化学株式会社 | 電解槽 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20011211 |