JPH06269912A - 金属薄帯製造装置の注湯ノズル - Google Patents

金属薄帯製造装置の注湯ノズル

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JPH06269912A
JPH06269912A JP6210393A JP6210393A JPH06269912A JP H06269912 A JPH06269912 A JP H06269912A JP 6210393 A JP6210393 A JP 6210393A JP 6210393 A JP6210393 A JP 6210393A JP H06269912 A JPH06269912 A JP H06269912A
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JP
Japan
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nozzle
molten metal
opening
pouring
pouring nozzle
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Pending
Application number
JP6210393A
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English (en)
Inventor
Saburo Moriwaki
三郎 森脇
Kiyoshi Shibuya
清 渋谷
Masaaki Kuga
正昭 久我
Nozomi Tamura
望 田村
Nobuisa Shiga
信勇 志賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Publication of JPH06269912A publication Critical patent/JPH06269912A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷却ロールを用いた急冷プロセスによる金属
薄帯製造装置において、該冷却ロールの表面に溶融金属
を供給する注湯ノズルに関し、特に冷却ロール上での鋳
造の安定化に寄与する構造について提案する。 【構成】 高速回転する冷却ロールの表面に溶融金属を
供給する注湯ノズルであって、該溶融金属をノズルの開
口に導くノズル内通路10を、その入側11は幅狭におよび
出側12は幅広に形成して成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、冷却ロールを用いた
急冷プロセスによる金属薄帯製造装置において、該冷却
ロールの表面に溶融金属を供給する注湯ノズルに関し、
特に冷却ロール上での鋳造の安定化に寄与する構造につ
いて提案する。
【0002】近年、単ロールや双ロールなどの冷却ロー
ルを用いた急冷プロセスによって、溶融金属(合金を含
む)を直接金属薄帯(以下、薄帯と示す)に加工する製
造技術に関する開発が進められている。特に、広幅の薄
帯を鋳造するには、スリット状の開口を有する注湯ノズ
ルから、高速回転する単ロール上に射出し、該溶融金属
を急冷凝固させて薄帯を連続的に鋳造する、いわゆる単
ロール法が多用されている。
【0003】
【従来の技術】薄帯の鋳造に供する注湯ノズルは、溶融
金属が通過するスリット状開口の幅(以下、ノズル開口
幅と示す)が数百μmから数mmと極めて狭く、かつノズ
ル先端と冷却ロールとの間隙(以下、ロール間間隙と示
す)も数百μmから数mmと非常に狭い。このノズル開口
幅およびロール間間隙が、薄帯の厚みに大きな影響を及
ぼしており、鋳造中にノズル開口幅およびロール間間隙
を一定に保つことが、製品の板厚を均一に保つ上で重要
になる。
【0004】これらノズル開口幅およびロール間間隙を
最適化する技術としては、例えば特開昭60−108144号公
報に示される、細かい連続的な多重スリットを有するノ
ズルや多くの細孔を有するノズル等、種々の形状のノズ
ルが提案されているが、ノズルの加工が容易で、しかも
効果的なものがない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の溶融金属の供給
方式では、とくに製品の厚みが100 μm以下の極薄肉の
薄帯を製造する場合、ノズル本体の熱変形により、ノズ
ル開口幅が変化したり、またノズル本体が薄帯の幅方向
に曲がって、適正な薄帯厚みが得られない不利がある。
例えば、特公昭60−108144号公報に示された、連続した
スリット状開口を有するノズルでは、ノズル本体がスリ
ットで分割されているため、薄帯鋳造方向の剛性が弱
く、熱により容易に変形する。さらに、スリットの隙間
が狭いために、ノズル内またはノズル開口の出側で溶融
金属が凝固し、所期した鋳造の続行が不可能となる、ノ
ズル詰りが多発していた。
【0006】従って、この発明は、特に広幅で100 μm
以下の厚みの薄帯を得るために必要である、熱変形に強
いノズル形状について提案することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、高速回転す
る冷却ロールの表面に溶融金属を供給する注湯ノズルで
あって、該溶融金属をノズルの開口に導くノズル内通路
を、その入側は幅狭におよび出側は幅広に形成して成る
金属薄帯製造装置の注湯ノズルである。ここで、ノズル
内通路の幅は、ノズル開口の長手方向と直交する向きに
おける通路の径である。
【0008】また実施に当たり、ノズル内通路の出側に
おける幅が1〜5mmであること、およびノズル内通路の
入側に、通路の入側から出側に向けて貫通した多数の孔
をノズル開口の長手方向に間隔を置いて形成した堰を有
すること、がそれぞれ有利に適合する。
【0009】さて、図1にこの発明の注湯ノズルを適用
する薄帯の製造装置を示す。図において、符号1は供給
ノズル2からの溶融金属3が装入されるタンディッシュ
であり、該タンディッシュ1の底部に注湯ノズル4を配
設して成る。そして、注湯ノズル4の直下に配置した冷
却ロール5上に、注湯ノズル4のスリット状の開口から
溶融金属を射出し、ここで急冷凝固を強いて薄帯6を製
造する。かくして得られた薄帯6は、コイル7に巻き取
られる。
【0010】注湯ノズル4は、図2(a) に側断面を、同
図(b) にそのa−a線断面をそれぞれ示すように、タン
ディッシュ1内の溶融金属3を溶湯溜まり8から開口9
に導く通路10を、その入口部11で幅狭におよび出側域12
で幅広に形成したものである。ここで、特に出側域12の
幅を1〜5mmの範囲にすることが好ましく、さらに好ま
しくは入側域11の幅dおよび出側域12の幅wは、これら
の比w/dを1.2 〜3.5 程度とすることにより、入側域
11での流出圧損を大きく出来るため、より均一な幅方向
流出量分布が得られる。
【0011】なお、通路10の入側域11から出側域12への
幅変化は、同図(b) に示す、ほぼ直角をなして拡大する
形状のほか、同図(c) に示すテーパー状、または同図
(d) に示す断面円弧状としてもよい。また、図3に示す
注湯ノズル4は、通路10の入側域11に堰13を設け、ノズ
ル開口の長手方向に間隔を置いて形成した多数のスロッ
ト状(または円筒状)の孔14から溶融金属3を通す構造
としたもので、その他は図2(b) に示したノズルと同様
になる。
【0012】
【作用】上記の図2または図3に示した形状のノズル内
通路を有する注湯ノズルは、鋳造中においても、ノズル
開口幅を常に一定に保つことが可能である。なぜなら、
ノズル内側と外側に温度差が生じると、通常の連続スリ
ットではスリットの中央部が広がる太鼓状変形又は中央
部のスリット幅が狭くなるつづみ状変形をまねくのが一
般的であるが、この発明によればノズル中央部に多数の
堰が設けられており、堰の効果によりスリットの変形が
回避されるため、ノズルチップの剛性が極めて大きくな
り、常に開口幅を一定に保持できる。又堰の効果によ
り、ここで溶鋼の流出圧損は大きくなり、幅方向での流
出量が均等になり、一方、堰直下は再び幅方向に延びる
スリットとなるため、堰を設けたことによる幅方向流出
量分布は生じない。
【0013】さらに、注湯ノズル内壁部の厚みを増すこ
とによりノズルの剛性を高めて、従来は不可避であった
ノズルの薄帯幅方向の変形を極めて小さく抑えたため、
均一な厚み分布で薄帯を鋳造することが可能である。
【0014】また、この発明に従う注湯ノズルを用いる
ことによって、ロール間間隙を所定の距離に保持するこ
とが容易となる。なぜなら、ノズルは加熱により、下向
きに凹の形状に変形することが多いが、この発明のノズ
ルは堰が設けられているため、加熱あるいは受鋼による
ノズルの変形がなく、常に所望のノズル間隔を保持する
ことが可能である。
【0015】特に、この発明に従う注湯ノズルは薄帯の
厚みが100 μm 以下の場合に有効である。ここで、薄帯
厚みと、これに影響を与えるノズル開口幅およびロール
間間隙との関係は、例えば H.Fiedler, H Muhlback and
G.Stephani: J. Mater Sci.,19(1984) 3229によると
【数1】 で示される。すなわち、製造される板の厚みはロールギ
ャップの1/4 乗に比例し、ノズル開口幅の3/4 乗に比例
し、又鋳造速度と噴射圧の0.5 乗に反比例することがわ
かる。
【0016】得られる薄帯の厚みが薄い場合は、次の工
程で形状修正が困難であり、特に100 μm 以下の薄帯は
鋳造のままで直接使用されるため、厚み偏差の少ない鋳
造ができる、この発明に従う注湯ノズルは極めて有効で
ある。さらに、この厚み偏差は、例えばアモルファス合
金の鋳造において、アモルファス化が不十分な部分の出
現に直結しているため、品質上極めて大きな問題とな
る。
【0017】また、鋳造中のノズル詰りは、冷却ロール
の回転に伴う周辺空気などの高速で移動する気体がノズ
ル先端に衝突し、ノズル先端が冷却されて溶融金属を凝
固させることにより生じるもので、薄帯製造上の大きな
問題となっている。この問題に対しても、この発明に従
う注湯ノズルは、ノズル開口幅が通常ノズルより広いた
めに、ノズル先端部における、周辺空気の流入による冷
却に対抗する、熱的余裕が大きくなり、ノズル詰りの発
生を回避できる。
【0018】
【実施例】図1に示した薄帯製造装置を用いて、Si :6
wt%、Mn :1wt%およびB:13wt%を含み残部鉄および
不可避的不純物からなる溶鋼を、1350℃に保持したの
ち、供給ノズル2を介してタンデイッシュ1内に注入
{全溶鋼ヘッドH(図1参照):300mm }し、タンデイ
ッシュ底部に設けた注湯ノズル4から、高速回転 (30m/
s )する内部水冷の冷却ロール5の表面に、図1に示す
ロール間間隙G:0.4mmで板状に溶鋼を供給して、幅:2
00mm の薄帯を鋳造した。ここで、使用した注湯ノズル
A〜Cの仕様は、表1に示す通りである。また比較とし
て、ノズル内通路の幅が一定(d=w=0.8mm )の注湯
ノズルを用いて、同様の鋳造を行った。
【0019】
【表1】
【0020】かくして得られた薄帯における、板厚偏差
の測定結果を、図4に示すように、製品の板厚偏差は、
従来方式のノズルを用いた場合は−2〜+8μm と大き
いが、この発明に従うノズルAを用いた場合は0〜+4
μm 、同様にノズルBおよびCを用いた場合は±1μm
となり、安定した板厚偏差となった。
【0021】また、ノズルにおける出側域の幅を1〜5
mmの範囲で変化させて、同様の鋳造を行って得られた薄
帯の厚さについて調査した結果を、図5に示す。同図か
ら、出側域の幅変化によって所望の厚みの薄帯を得るこ
とができることがわかる。また、72μm の極薄の薄帯に
おいても全てアモルファス化しており、良好な品質の製
品が得られた。
【0022】さらに、ノズルにおける出側域の幅を1〜
5mmの範囲で変化させたときの、ノズル詰まり発生率を
図6に示すように、従来ノズル(ノズル開口幅:0.8mm
均一)に対して、出側域の幅を3mm以上にすると、ノズ
ル詰まりが全く発生しないことがわかる。
【0023】
【発明の効果】この発明の注湯ノズルを用いることによ
り、ノズル開口の熱変形に起因した薄帯の厚み偏差を小
さくでき、長時間の安定鋳造が可能となる。また、ノズ
ル内通路の出側域の幅を大きくすることにより、厚物ア
モルファス薄帯が製造できる上、ノズル詰りがなくなる
ため、さらなる安定鋳造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】金属薄帯製造装置の模式図である。
【図2】注湯ノズルの断面図である。
【図3】注湯ノズルの断面図である。
【図4】板厚偏差に及ぼすノズル内通路の入側域幅の影
響を示す図である。
【図5】薄帯厚みに及ぼすノズル内通路の出側域幅の影
響を示す図である。
【図6】ノズル詰り発生率に及ぼすノズル内通路の出側
域幅の影響を示す図である。
【符号の説明】
1 タンデイッシュ 2 供給ノズル 3 溶融金属 4 注湯ノズル 5 冷却ロール 6 薄帯 7 コイル 8 溶湯溜まり 9 開口 10 通路 11 入側域 12 出側域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久我 正昭 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 田村 望 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 志賀 信勇 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高速回転する冷却ロールの表面に溶融金
    属を供給する注湯ノズルであって、該溶融金属をノズル
    の開口に導くノズル内通路を、その入側は幅狭におよび
    出側は幅広に形成して成る金属薄帯製造装置の注湯ノズ
    ル。
  2. 【請求項2】 ノズル内通路の出側における幅が1〜5
    mmである請求項1に記載の注湯ノズル。
  3. 【請求項3】 ノズル内通路の入側に、通路の入側から
    出側に向けて貫通した多数の孔をノズル開口の長手方向
    に間隔を置いて形成した堰を有する請求項1に記載の注
    湯ノズル。
JP6210393A 1993-03-22 1993-03-22 金属薄帯製造装置の注湯ノズル Pending JPH06269912A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6210393A JPH06269912A (ja) 1993-03-22 1993-03-22 金属薄帯製造装置の注湯ノズル

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JP6210393A JPH06269912A (ja) 1993-03-22 1993-03-22 金属薄帯製造装置の注湯ノズル

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JPH06269912A true JPH06269912A (ja) 1994-09-27

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ID=13190386

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JP6210393A Pending JPH06269912A (ja) 1993-03-22 1993-03-22 金属薄帯製造装置の注湯ノズル

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JP (1) JPH06269912A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021074750A (ja) * 2019-11-08 2021-05-20 大同特殊鋼株式会社 溶湯装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021074750A (ja) * 2019-11-08 2021-05-20 大同特殊鋼株式会社 溶湯装置

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