JPH06269250A - 養魚用飼料ペレット - Google Patents

養魚用飼料ペレット

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JPH06269250A
JPH06269250A JP5085671A JP8567193A JPH06269250A JP H06269250 A JPH06269250 A JP H06269250A JP 5085671 A JP5085671 A JP 5085671A JP 8567193 A JP8567193 A JP 8567193A JP H06269250 A JPH06269250 A JP H06269250A
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JP
Japan
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astaxanthin
oil
feed
fish
pigment
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Withdrawn
Application number
JP5085671A
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Inventor
Yasuyoshi Ueda
恭義 上田
Ikuo Sawa
郁男 澤
Takeshi Furuta
武 古田
Hiroki Kobayashi
洋樹 小林
Shiro Imamura
史朗 今村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish
    • Y02A40/818Alternative feeds for fish, e.g. in aquacultures

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  • Fodder In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 飼料ペレットにアスタキサンチン色素を含有
する油脂を被覆及び/又は含浸してなる養魚用飼料ペレ
ット。 【効果】 飼料効率や漁場の衛生環境を従来同様の維持
しながら、ペレット製造時のアスタキサンチンの分解ロ
スが無い上、飼料ペレット間でアスタキサンチン含有量
のバラツキが無く、且つ充分な体内吸収性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アスタキサンチン色素
を含有する油脂(以下、アスタキサンチン色素油と記
す)を被覆及び/又は含浸(以下、被覆・含浸と記す)
してなる養魚用飼料ペレットに関するものである。本発
明の養魚用飼料ペレットは、サケ、マス、マダイ等の肉
色や皮膚色の着色や栄養価の強化に有用である。
【0002】
【従来の技術】近年、サケ、マス、マダイ等の魚類の養
殖が広く行われているが、樓息環境、餌料が天然の場合
と異なるため、天然魚類の色調と同様の色調を呈しにく
い。これら魚類の肉色や皮膚色の赤色はアスタキサンチ
ンと関係があり、この色素を与えると色調が改善できる
ことや卵質改善効果が見られることから、この色素を含
有する飼料が広く給餌されている。養魚用飼料の形態と
しては、生餌、ねり餌、配合飼料粉末(マッシュ)、配
合固形飼料等があるが、魚類の健康管理、飼料効率の向
上、漁場の汚染防止等の観点から配合固形飼料、特にE
P(expanded pellet 、膨張ペレット)が欧米を中心に
広く用いられている。特に、EPでは、飼料効率、漁場
の汚染防止等の点から、ペレットを膨張・発泡させてソ
フト感を与え、また、ペレットの水中での沈降速度をあ
る一定レベルに調整するために、エクストルーダーでの
押し出し膨化処理時に非常に苛酷な温度、水分及び圧力
条件を必要とする。
【0003】アスタキサンチン或いはアスタキサンチン
を含有する加工品は、他の配合飼料材と共にこの押し出
し膨化処理前に添加混合される。飼料メーカーは、この
飼料ペレット製法上の問題から、飼料ペレット間でアス
タキサンチン含有量にバラツキが生じないように流動性
(均一分散性)の高いアスタキサンチン加工品を求め、
また、飼料ペレット製造時、特に押し出し膨化処理時の
苛酷な温度、水分及び圧力条件下でもアスタキサンチン
の分解ロスが小さく、安定性の高いアスタキサンチン加
工品を強く望んでいる。この理由から、現在は被覆媒体
等を用いて粉粒体に加工することで流動性(均一分散
性)や安定性の改善を図ったアスタキサンチン含有粉粒
体が広く利用されており、アスタキサンチン結晶やアス
タキサンチン色素油は、たとえ充分なアスタキサンチン
含有量を有していても、ペレット化時の安定性が悪いこ
とや飼料中への均一分散性に難があることから利用価値
は極めて低い状況にある。
【0004】利用されているアスタキサンチン含有粉粒
体の代表例としては、純粋な状態で化学合成したアスタ
キサンチンを含有する粉粒体(カロフィルピンク、被覆
媒体としてゼラチン等を用いたCAROPHYLL P
ink 5%或いはCAROPHYLL Pink 8
%、エフ・ホフマン・ラ・ロッシュ社製、登録商標)が
挙げられる。また、近年、ファフィア・ロドチーマ酵母
乾燥加工粉粒体(ナチュピンク、NATUPINK、ギ
スト・ブローケーズ社製、登録商標等)も開発されてい
る。しかし、アスタキサンチンをはじめとするカロチノ
イドは元来高温に極めて敏感であり、これらのアスタキ
サンチン含有粉粒体を用いても、この飼料ペレット製造
時に少なくてもおよそ10%以上の顕著なアスタキサン
チンの分解が生じる。このため、飼料メーカーは、更に
安定性の高いアスタキサンチン含有粉粒体を求め、ま
た、非常に高価なアスタキサンチンの分解を極力抑える
べく、飼料ペレット化条件の改善を繰り返している。
【0005】アスタキサンチン含有粉粒体として安定性
や流動性が高いことは重要な条件であるが、体内吸収性
も非常に重要な条件である。しかし、一般に安定性を向
上させるために被覆媒体等を用いて強固な粉粒体に加工
すると体内吸収性に悪影響を及ぼす傾向がある。アスタ
キサンチン生産性のファフィア・ロドチーマ酵母も、強
固な細胞壁を有しているために、この細胞壁を完全に破
壊して体内吸収性を高める必要がある〔エリック.A.
ジョンソンら;アクアカルチャー誌、20巻、123〜
134頁(1980)、特開平4−228064〕が、
破壊が不充分なためにアスタキサンチンが安定して有効
に利用されない場合も多い。このように、安定性、流動
性、体内吸収性の全てを充分に満足できるアスタキサン
チン含有粉粒体を製造することは非常に難しい。
【0006】また、アスタキサンチン結晶、アスタキサ
ンチン色素油やファフィア・ロドチーマ酵母等を被覆媒
体等を用いて粉粒体に加工する場合、加工時にアスタキ
サンチンの分解が生じたり、歩留まりが低い場合もあっ
て、必ずしもアスタキサンチンを有効に利用できないこ
とやこれら粉粒体の製造プロセス自体が複雑であり且つ
経費がかかるので、本来このような粉粒体に加工するこ
となく利用できる方が好ましい。更に、アスタキサンチ
ン含有飼料ペレットとして、飼料効率や漁場の汚染防止
を考慮し、且つ、ペレット製造時のアスタキサンチンの
分解ロスが無く、飼料ペレット間でアスタキサンチン含
有量のバラツキが無く、且つ充分な体内吸収性を有する
飼料ペレットを製造することは非常に難しい技術課題で
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、アス
タキサンチンを含有する養魚用飼料ペレットとして、飼
料効率や漁場の衛生環境を従来同様に維持し、且つ、ペ
レット製造時のアスタキサンチンの分解ロスが無く、飼
料ペレット間でアスタキサンチン含有量のバラツキが無
く、且つ充分な体内吸収性を有する飼料ペレットを開発
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これまで
安定性や均一分散性に難があることから飼料ペレット製
造において利用価値の低かったアスタキサンチン色素油
が、実は高温ではかなり不安定である場合が多いものの
低温では良好な安定性を示すとの知見を得、この色素油
を用いて目的とする飼料ペレットを得んとして鋭意検討
した結果、飼料ペレットにアスタキサンチン色素油を被
覆・含浸させることにより目的とする飼料ペレットが得
られることを見い出した。即ち、本発明はアスタキサン
チン色素油を被覆・含浸してなる養魚用飼料ペレットを
内容とする。
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の被覆・含浸なる語は、飼料ペレット製造後、当該
ペレットに保持させたアスタキサンチン色素油の保持状
態の全てを意味しており、保持させる手段に関係しな
い。本発明に使用し得るアスタキサンチン色素油は、基
本的にアスタキサンチンを含有する油脂であれば天然、
合成を問わず利用できる。天然のアスタキサンチン色素
油の例としては、オキアミ、ニシキエビ、アメリカザリ
ガニ等の甲殻類から油脂又は有機溶剤で抽出して得られ
たもの、ヘマトコッカス藻から二酸化炭素、油脂又は有
機溶剤で抽出して得られたものやファフィア・ロドチー
マ酵母から油脂又は有機溶剤で抽出して得られたもの等
を挙げることができる。もちろん化学合成で得られるア
スタキサンチンを油脂等で均質化したものも使用でき
る。使用する天然色素油中のアスタキサンチン濃度は、
油脂等の添加で薄めることもできるし、一般的な色素濃
縮操作で高めることもできる。色素濃縮操作としては、
溶剤中で脂質を晶析除去する方法、脂質を分子蒸留する
方法、脂質をリパーゼで分解後、分子蒸留する等の方
法、吸着剤を用いる方法等を挙げることができる。尚、
このようにして得られる色素油は、完全に脱水、脱溶剤
されていない場合もあるが、水の存在、或いは他の溶剤
の少量の存在は問題とはならない。
【0010】アスタキサンチン色素油には、他の天然及
び合成のカロチノイドやビタミン活性物質、或いはその
誘導体を含ませることができる。また、油脂、プロピレ
ングリコール、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪
酸エステル、レシチンなどのリン脂質、ソルビタン脂肪
酸エステル、アラビアガム、デキストリン、ポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート、
ビタミンA類、アルファトコフェリルポリエチレングリ
コールスクシネート等を含めた他の成分を含ませること
もできる。更に必要に応じて、エトキシキン、BHA、
BHT、トコフェロール、ビタミンC類等の安定化剤を
添加しても良い。これらの色素油を被覆・含浸させる飼
料ペレットとしては、一般に用いられる養魚用配合飼料
の配合物、例えば魚粉、肉骨粉、オキアミミール、大豆
油粕、コーングルテンミール、トルラ酵母、小麦粉、澱
粉、米ぬか油粕、魚油、グアーガム、デキストリン、C
MC、アルギン酸ソーダ、レシチンなどのリン脂質、ミ
ネラル、ビタミン類等からなるものを普通用いられる手
段でペレット化したものを利用できる。EP(expanded
pellet 、膨張ペレット)だけでなく、通常のペレット
(コールドペレット、ハードペレット)も用いられる。
この場合、色素油の飼料ペレットへの被覆・含浸量は一
般にアスタキサンチンとしておよそ10〜100ppm で
有効であり、通常はおよそ20〜80ppm であり、アス
タキサンチン含有量と色調改善、卵質改善等の目的に応
じて適宜調整する。例えば、養殖魚の出荷直前に急いで
色調を改善する場合にはアスタキサンチン含有量の高い
飼料ペレットを給餌し、また、徐々に色調を改善する場
合にはアスタキサンチン含有量の低い飼料ペレットを給
餌すれば良い。
【0011】飼料ペレット中のアスタキサンチン含有量
を上記の効果的なレベルに調整する場合、使用する色素
油中のアスタキサンチン濃度が低すぎると非常に多量の
色素油を被覆・含浸させねばならず、全量を被覆・含浸
させるのが物理的に不可能となる。また、色素油中のア
スタキサンチン濃度が高すぎると被覆・含浸させる色素
油の油脂の量が微少量になりすぎて、全ペレットに均一
に被覆・含浸させるのが難しい場合も生じる。一般的に
被覆・含浸させる色素油の量は飼料ペレットに対してお
よそ0.1〜30重量%であり、色素油中に油脂等を添
加してアスタキサンチン濃度を調整し、被覆・含浸操作
を行いやすくすることもできる。
【0012】色素油は、押し出し膨化処理直後の高温の
ペレットに被覆・含浸させることもできるが、アスタキ
サンチンの分解を抑えるには、およそ70℃以下のペレ
ット、好ましくは室温まで冷却したペレットに被覆・含
浸させるのが良い。しかし、色素油によっては固化温度
が高い場合もあり、色素油が液状を保てるように温度を
コントロールすることが好ましい。被覆・含浸させる飼
料ペレットの水分含量はある程度低いものが好ましく、
通常およそ5〜30重量%程度であるが、被覆・含浸さ
せる色素油の量にもよるので、特に規定されない。色素
油の飼料ペレットへの被覆・含浸は、混合、浸漬、噴
霧、塗布などの手段により行うことができる。例えば、
常圧下に飼料ペレットと色素油をドラム中で回転混合さ
せることにより達成されるが、加圧下でも減圧下でも実
施できる。被覆・含浸させるのに必要な時間は、被覆・
含浸させる色素油の量や混合速度等の操作条件による
が、通常は数分から十数時間である。このような調製法
で被覆・含浸されなかった色素油は反復使用することが
できるので、ペレット化前に色素油を加えた場合に生じ
るアスタキサンチンの分解ロスを回避できる。
【0013】色素油を被覆・含浸させた飼料ペレットは
そのまま給餌することもできるが、更に好ましくは、色
素油を被覆・含浸させた後、更に魚油等の油脂等を被覆
・含浸させて、保存時のアスタキサンチンの空気酸化分
解を抑制したり、アスタキサンチンを含む配合飼料材の
水中への分散を抑えるのが良い。被覆・含浸に用いる油
脂は植物油脂でも動物油脂でもよく、何ら限定されな
い。この油脂には、プロピレングリコール、ショ糖脂肪
酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、レシチンなど
のリン脂質、ソルビタン酸エステル、アラビアガム、デ
キストリン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エス
テル、ポリソルベート、ビタミンA類、アルファトコフ
ェリルポリエチレングリコールスクシネート等を含めた
他の成分を含ませることもできるし、更に必要に応じ
て、エトキシキン、BHA、BHT、トコフェロール、
ビタミンC類等の安定化剤を添加しても良い。尚、通常
の飼料ペレットの製造においては、飼料ペレットに魚油
等の油脂が最高40重量%程度配合されるので、被覆・
含浸させる色素油や被覆・含浸させる油脂をその一部と
考えれば、栄養学的に何ら問題とはならない。
【0014】本発明で得られる飼料ペレットは、アスタ
キサンチンを含有する養魚用飼料ペレットとして、飼料
効率や漁場の衛生環境を従来同様に維持し、且つ、ペレ
ット製造時のアスタキサンチンの分解ロスが無く、飼料
ペレット間でアスタキサンチン含有量のバラツキが無
く、充分な体内吸収性を有するものである。また、アス
タキサンチン色素油を粉粒体に加工する必要がないの
で、粉粒体に加工する際の分解ロスや回収ロスを回避で
きる。体内吸収性を高めるためには一般に種々好適な製
剤化を試みるが、本発明によればアスタキサンチン色素
油をそのまま利用することで良好な体内吸収性が得られ
る。特に、アスタキサンチン色素油としてファフィア・
ロドチーマ酵母抽出油脂を使用する場合は、ファフィア
・ロドチーマ酵母の形態よりもアスタキサンチンは良好
に利用され、安定した体内吸収性が得られる。本発明で
得られる飼料ペレットは、飼料ペレットとアスタキサン
チン色素油を混合、浸漬、噴霧、塗布等の処理に付すも
のであるが、これによって、驚くべきことに、これまで
利用価値の低かったアスタキサンチン色素油がうまく飼
料ペレットに被覆・含浸して、非常に好ましいアスタキ
サンチン含有飼料ペレットを得ることができる。
【0015】
【実施例】以下、参考例、実施例、試験例により本発明
を更に詳細に説明するが、もとより本発明はこれに限定
されるものではない。尚、以下の記載において、「%」
は特に断らない限り「重量%」を意味する。 参考例1 ファフィア・ロドチーマ酵母培養液から酵母を遠心分離
した後、0.5Nの硫酸中で100℃下で4時間攪拌
し、室温まで冷却した。次いで、水酸化ナトリウム水溶
液で中和した後、酵母を遠心分離し、充分量の水で洗浄
した。この酵母を培養液と同容量のアセトンとともに室
温下で30分間攪拌し、酵母内容物を抽出した。抽出後
の酵母を濾過して除いた後、溶剤を減圧留去して、ファ
フィア・ロドチーマ酵母抽出油(アスタキサンチン含量
2.5%)を得た。
【0016】参考例2 60℃に加温した蒸留水6.6kgに210ブルームのゼ
ラチン2.1kgを添加し溶解させた。このゼラチン溶液
を攪拌しながら、水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH
値8.5に調整した。次に、上述の参考例1で得たファ
フィア・ロドチーマ酵母抽出油1.8kg(アスタキサン
チン含量2.5%)を加えた後、60℃下で混合し均質
化した。この乳濁液をノズル型噴霧装置を用いて、澱粉
層中に噴霧した。澱粉と粉末化粒子を篩にかけた後、ま
ず室温で気流乾燥し、次いで50℃で気流乾燥した。得
られた粉粒体の粒径は74〜840ミクロン、水分含量
10%、アスタキサンチン含量は0.81%であった。
【0017】実施例1 餌量〔フィッシュミール約65%、フィッシュオイル
(ビタミンC10%、エトキシキン100ppm 含有)約
10%、小麦粉約23%、大豆レシチン約1%、ビタミ
ン約1%、ミネラル(酸化イッテルビウム2%含有)約
0.5%〕75kgに対して、カロフィルピンク(CAR
OPHYLL Pink 8%、エフ・ホフマン・ラ・
ロッシュ社製 登録商標)(A)、又は参考例2で得た
粉粒体(B)をアスタキサンチン含量が約50ppm とな
るように添加混合した。また、参考例1で得たファフィ
ア・ロドチーマ酵母抽出油を被覆・含浸させるためにア
スタキサンチン加工品無添加区(C)も用意した。
(A)と(C)にはゼラチンと澱粉を追加して、栄養学
的に(B)と同等になるように調製した。これらの各餌
料を良く混合し、押し出し式のペレット製造機を用い
て、以下の条件で飼料ペレット化した。 餌料供給速度:120kg/hr 水分供給速度:約0.2kg/min (混合ゾーン) 約0.04kg/min (押し出しゾーン) 蒸気供給速度:約9.0kg/hr(混合ゾーン) 約4.0kg/hr(押し出しゾーン) 温度:71℃(混合シリンダー) 140℃(押し出し機中央部) 圧力:110psi (押し出し機出口)
【0018】得られた押し出し膨化処理後の飼料ペレッ
トを気流で乾燥冷却した。更に、得られた飼料ペレット
(C)50kgに対して、参考例1で得たファフィア・ロ
ドチーマ酵母抽出油を約120gの割合で、室温下、ド
ラム中で添加混合し、ファフィア・ロドチーマ酵母抽出
油を被覆・含浸させた飼料ペレット(D)を得た。得ら
れた飼料ペレット(A)、(B)及び(D)の各50kg
に対して、フィッシュオイル(ビタミンC10%、エト
キシキン100ppm 含有)を約3kgの割合で、室温下で
混合して、フィッシュオイルで被覆した飼料ペレットを
得た。最終的に得られた、フィッシュオイルで被覆した
アスタキサンチン含有飼料ペレット中のカロチノイド含
量とアスタキサンチン含量を測定した。その結果を表1
に示した。
【0019】
【表1】
【0020】試験例1 実施例1で得られた、フィッシュオイルで被覆した飼料
ペレット(A)、(B)並びに(D)について、n数を
3、試料各約10gとし、測定日を変えてカロチノイド
含量を測定し、その時のCV値(%)を算出した。その
結果を表2に示した。表2の結果から明らかなように、
本発明品のカロチノイド含量の均一性については、問題
ないと判断できる。
【0021】
【表2】
【0022】試験例2 実施例1で得られたフィッシュオイルで被覆した飼料ペ
レット(A)、(B)及び(D)を遮光下、20℃で2
8日間保存し、アスタキサンチン残存率を評価した。そ
の結果を表3に示した。表3の結果から明らかなよう
に、本発明品は良好な保存安定性を有している。
【0023】
【表3】
【0024】試験例3 実施例1で得られた押し出し膨化処理後の乾燥冷却した
飼料ペレット(A)と(B)に関して、ペレット化時の
アスタキサンチン分解率を評価した。その結果を表4に
示した。表4の結果から明らかなように、押し出し膨化
処理時にアスタキサンチンが存在すると顕著な分解を生
じる。
【0025】
【表4】
【0026】試験例4 大西洋サケに実施例1で得られた、フィッシュオイルで
被覆した飼料ペレット(A)並びに(D)を以下の条件
で給餌し、カロチノイドとアスタキサンチンの体内吸収
性を評価した。 供試魚:大西洋サケ 平均体重約750gで体重の揃っ
たもの 試験区:各飼料ペレットに対して、生け簀数3(計15
0尾)使用 飼育条件 生け簀:容量27m3(50尾) 飼育水:海水、温度なりゆき 給餌:3回/日、1日当たり魚体重の0.5%を投餌 飼育期間:2週間
【0027】体内吸収性評価法 飼育2週間後、全ての大西洋サケをMS−222(Metk
ainsulfonate、メトカインスルホネート)で麻酔させ
た。腹部(後腸)を指圧し、糞を絞り出した。得られた
糞を直ちに液体窒素で凍結させた後、凍結乾燥した。飼
料及び凍結乾燥した糞中のイッテルビウム含量を、発光
分光法で測定した。飼料及び凍結乾燥した糞中のカロチ
ノイド含量とアスタキサンチン含量を、分光光度法とH
PLC法で測定した。次の計算式を用いて体内吸収性を
算出した。 体内吸収性=100−(100×a×b) a=飼料中のイッテルビウム含量(ppm )/糞中のイッ
テルビウム含量(ppm) b=糞中のカロチノイド含量(ppm )/飼料中のカロチ
ノイド含量(ppm )或いは糞中のアスタキサンチン含量
(ppm )/飼料中のアスタキサンチン含量(ppm ) 各飼料ペレットを用いた場合の体内吸収性の結果を表5
に示した。表5の結果から明らかなように、本発明品は
良好な体内吸収性を有している。
【0028】
【表5】
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、アスタキサンチン色素
油を飼料ペレットに被覆・含浸することにより、飼料効
率や漁場の衛生環境を従来同様に維持し、且つ飼料ペレ
ット間でアスタキサンチン含有量のバラツキが無く、充
分な体内吸収性を有するアスタキサンチン含有養魚着色
用飼料ペレットを得ることが可能である。また、本発明
の飼料ペレットは、ペレット製造時にアスタキサンチン
の分解ロスを生じることが無く効率的である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 飼料ペレットにアスタキサンチン色素を
    含有する油脂を被覆及び/又は含浸してなる養魚用飼料
    ペレット。
  2. 【請求項2】 飼料ペレットにアスタキサンチン色素を
    含有する油脂を被覆及び/又は含浸し、更に油脂を被覆
    及び/又は含浸してなる養魚用飼料ペレット。
  3. 【請求項3】 押し出し膨化処理後の飼料ペレットにア
    スタキサンチン色素を含有する油脂を被覆及び/又は含
    浸してなる養魚用飼料ペレット。
  4. 【請求項4】 押し出し膨化処理後の飼料ペレットにア
    スタキサンチン色素を含有する油脂を被覆及び/又は含
    浸し、更に油脂を被覆及び/又は含浸してなる養魚用飼
    料ペレット。
  5. 【請求項5】 アスタキサンチン色素を含有する油脂が
    ファフィア・ロドチーマ酵母のアスタキサンチン含有抽
    出油脂を含んでなる請求項1、2、3又は4記載の養魚
    用飼料ペレット。
JP5085671A 1993-03-18 1993-03-18 養魚用飼料ペレット Withdrawn JPH06269250A (ja)

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Cited By (3)

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