JPH0626895Y2 - シャッタの露出秒時調整機構 - Google Patents

シャッタの露出秒時調整機構

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JPH0626895Y2
JPH0626895Y2 JP1988079985U JP7998588U JPH0626895Y2 JP H0626895 Y2 JPH0626895 Y2 JP H0626895Y2 JP 1988079985 U JP1988079985 U JP 1988079985U JP 7998588 U JP7998588 U JP 7998588U JP H0626895 Y2 JPH0626895 Y2 JP H0626895Y2
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彰 鈴木
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Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本考案はシャッタの露出秒時調整機構に関し,多くの種
類のシャッタ機構に適用できる。特に,本考案はシャッ
タ駆動機構をマグネットでホールドした電磁レリーズ方
式のシャッタの露出秒時調整に最適なシャッタの露出秒
時調整機構に関する。
【従来の技術及びその問題点】
フォーカルプレーンシャッタを一例として本考案の前提
となる従来技術を説明すると,一般にフォーカルプレー
ンシャッタによる露出制御では有効露出時間は先幕のレ
リーズタイミングと後幕のレリーズタイミングの時間差
によって決定される。 第6図において,横軸は時間を示し,縦軸は羽根位置を
示す。又,Aはアパーチュアの上縁位置を,Aはア
パーチュアの中心位置を,Aはアパーチュアの下縁位
置を各々示す。 時刻tで先幕をカーブaの様な特性で開口レリーズし
た後に,時刻tで後幕をカーブbの様な特性で閉鎖レ
リーズした場合において,先幕のスリット形成縁がアパ
ーチュアの中心位置Aを通過してから後幕のスリット
形成縁がアパーチュアの中心位置Aを通過する迄の時
間tが有効露出時間と定義される。 この種のシャッタでは,先幕の走行特性カーブaと後幕
の走行特性カーブbとが実質的に等しいことが,アパー
チュアの全域に渡って均一な露出を与えるための必要条
件となり,又,上記の条件を満たす場合には先幕レリー
ズタイミングtから後幕レリーズタイミングtに至
る時間間隔を制御することによって露出秒時を適正に制
御し得る。 ところで電磁レリーズ方式のフォーカルプレーンシャッ
タでは両幕の駆動力源としては一般的にスプリングが使
用されるとともに,マグネットによって走行部材が初期
セット状態でホールドされ,先幕ホールド用のマグネッ
ト及び後幕ホールド用のマグネットが順次レリーズされ
て露出が行われる。 この様なフォーカルプレーンシャッタにおいては,シャ
ッタ羽根の駆動機構を簡素化する上では,シャッタ羽根
の駆動機構をマグネットで直接的にホールドすることが
望ましい。 しかしながら,シャッタ秒時の高速化やストロボ同調速
度の高速化に対する要請を満足する為に,幕速の高速化
が望まれ,この幕速を高速化する為に相対的に力量の大
きなスプリングが駆動力源として使用されており,シャ
ッタ羽根の駆動機構を直接的にマグネットでホールドす
るためには上記スプリングの力量を上回る力量のマグネ
ットが必要になる。しかしながら,ホールド用のマグネ
ットの力量には実際上の限界があるために,従来は一般
的にはシャッタ羽根の駆動部材を直接的にマグネットで
ホールドすることができず,中間係合部材でシャッタ羽
根の駆動機構を係合し,この中間係合部材をマグネット
ホールドするという手法が従来は採用されていた。 しかしながら,近年では軽合金や合成樹脂の薄板を使用
した極めて軽量なシャッタ羽根が普及しており,この種
の軽量素材を使用したシャッタ羽根の場合には駆動力源
となるスプリングの力量が僅かなもので済み,シャッタ
羽根の駆動機構を直接的にマグネットでホールドするこ
とが可能となっている。 さて、シャッタ機構のセッティング時には所望の露出特
性が得られる様に露出秒時の微調整が必要になる。 フォーカルプレーンシャッタにおける露出秒時調整のた
めの第1の手法は,先幕レリーズタイミングから後幕レ
リーズタイミング迄の時間制御をするタイマ回路中に微
調整要素を組み込むことである。 例えば,第6図において有効露出時間をtとするために
は先幕をタイミングtでレリーズした後に後幕をタイ
ミングtでレリーズすることは既述の通りであるが,
この有効露出時間をTに調整するためには,調整前の有
効露出時間tと調整後の有効露出時間Tとの時間差ΔT
に相当するだけの時定数をタイマ回路に組み込み,タイ
ミングtよりも上記ΔTに相当する時間だけ遅延した
タイミングt′で後幕をレリーズするものであり,こ
の手法を採用した場合にはシャッタ機構には一切の手を
触れる必要がない。 しかしながら,一般に制御回路とシャッタ機構は別体の
部品として製造され,最終組立時に結合されるものであ
り,上記手法による場合は制御回路とシャッタ機構をカ
メラ内に組み込んだ後に初めて調整が可能となるので,
カメラの組立工程が煩雑なものとなる。従って,カメラ
の組立工程を簡略化するためには,シャッタ機構単体で
の露出秒時の調整が可能となることが望ましい。 又,中間係合部材でシャッタ羽根の駆動機構を係合し,
この中間係合部材をマグネットホールドするという従前
の手法を採用したシャッタ機構の場合には,中間係合部
材をレリーズした後,この中間係合部材とシャッタ羽根
の駆動機構の係止が解除されるまでの時間差を調整する
ことによって後幕の走行開始タイミングを調整し,以て
露出秒時の調整をすることが可能であり,この様な手法
も広く採用されているが,この手法はシャッタ羽根の駆
動機構を直接的にホールドする様にしたシャッタ機構に
は適用できないことはいうまでもない。 そこで,シャッタ羽根駆動機構を直接的にホールドする
シャッタ機構の場合にはシャッタ羽根のスタート位置を
調整することによって秒時調整をするという手法が一般
に採用されている。 例えば,第7図において点線で示されるカーブbが調整
前の後幕の走行特性とした場合にアパーチュアの中心位
置Aにおける有効露出時間はtである。このアパーチ
ュアの中心位置Aにおける有効露出秒時がTになる様
に秒時調整をする場合には,カーブb′に示されるよう
に後幕のスタート位置をLだけオフセットすれば,アパ
ーチュアの中心位置Aにおいては所望される露出秒時
Tが得られる。 しかしながら,先幕及び後幕は基本的にスタート位置か
らの走行特性が実質的に等しくなる様に設計されている
ので,後幕のスタート位置をオフセットした場合にはア
パーチュアの範囲内において先幕と後幕の走行特性の共
通性がくずれることになり,所謂露出ムラが発生する。 例えば上記の例であれば,アパーチュアの上縁A付近
における実効露出時間T′はアパーチュアの中心位置A
における有効露出時間Tよりも長くなり,アパーチュ
アの下縁A付近における実効露出時間T″はアパーチ
ュアの中心位置Aにおける有効露出時間Tよりも短く
なってしまう。
【問題点を解決するための手段】
本考案はこの様な問題点を解決するためになされたもの
であり、電気秒時とは無関係にシャッタ機構単体での露
出秒時の調整が可能で,アパーチュアの全領域において
露出ムラが発生しないシャッタの露出秒時調整機構を提
供することを目的とする。 本考案のシャッタの露出秒時調整機構は:シャッタ羽根
の走行方向に付勢され,該付勢力によって走行する源動
部材と, 前記シャッタ羽根と連結され,前記源動部材に係合され
て走行することにより前記シャッタ羽根を駆動する従動
部材と;前記源動部材をその走行開始位置でホールドす
るとともに,そのホールドを解除することにより前記源
動部材を走行させるホールド手段と;前記従動部材の走
行開始位置を前記シャッタ羽根の所定の走行開始位置に
対応した位置で規制する従動部材走行開始位置規制手段
とを備える;前記ホールド手段により規制される前記源
動部材の走行開始位置を前記従動部材走行開始位置規制
手段により規制される前記従動部材の走行開始位置より
も走行方向の後方に位置せしめるとともに,前記ホール
ド手段により規制される前記源動部材の走行開始位置を
調整可能としたことを特徴とするものである。
【作用】
即ち,本考案ではシャッタ羽根は従動部材に連結されて
おり,従動部材の走行に伴ってシャッタ羽根も走行す
る。従動部材の初期チャージ位置はシャッタ羽根の所定
の走行開始位置で規制されており,従って,シャッタ羽
根も所定の位置から走行を開始する。この従動部材は,
源動部材が初期チャージ状態からホールド解除されて走
行することにより,源動部材に追従して走行し,シャッ
タ羽根を走行させる。この源動部材はシャッタ羽根の所
定の走行開始位置に対応した位置よりもオーバーチャー
ジされているので,源動部材はホールド解除されると上
記オーバーチャージ量に相当した序走後に従動部材を駆
動する。そして,源動部材のオーバーチャージ量は調整
可能であるので,このオーバーチャージ量を調整するこ
とにより源動部材がホールド解除された後に実際にシャ
ッタ羽根が走行開始するまでの遅延時間を調整すること
が可能となる。
【実施例】
以下図面を参照して本考案の1実施例を詳細に説明す
る。 第1図乃至第3図は本考案に係るシャッタの露出秒時調
整機構を適用した,いわゆる縦走り方式のフォーカルプ
レーンシャッタの正面図であり,第1図はシャッタチャ
ージ以前の状態,第2図はシャッタチャージ完了状態,
第3図はシャッタレリーズ直前の状態を各々示す。 図中において1はシャッタ地板,1aはシャッタ地板1
に形成されたアパーチュアを各々示す。 シャッタ地板1の表面に設けられた軸1bには先幕駆動
レバー2が揺動自在に支持されており,先幕駆動レバー
2の先端部の裏側に形成された先幕駆動ピン2aは軸1
bを中心としてシャッタ地板1に形成された円弧状溝1
cを貫通してシャッタ地板1の裏面において図外の先幕
駆動アームと係合している。しかして,先幕駆動レバー
2の揺動範囲は円弧状溝1cによって,その前進限及び
後退限を規制され,先幕駆動レバー2の揺動範囲内にお
いて図外の先幕はアパーチュア1aを全閉状態から全開
状態まで走行する。 又,第4図の拡大図に示す様に,先幕駆動レバー2の表
面には鉄片支持部材2bが固着されており,鉄片支持部
材2bに形成された貫通孔2cには鉄片軸3aが緩挿さ
れており,鉄片軸3aの一端には外形が貫通孔2cの内
径よりも大きな鉄片3bが固着され,又,鉄片軸3aの
他の一端には外形が貫通孔2cよりも大きなフランジ3
cが固着されている。 又,鉄片3bと鉄片支持部材2bの間には,鉄片軸3a
の周囲に圧縮バネ4が配設され,鉄片3bを鉄片支持部
材2bから離反させる方向の付勢力を与えている。 軸1bの周囲には捩じりバネ5が配設され,捩じりバネ
5の一端はシャッタ地板1上のピン1dと係合され,他
の一端は鉄片支持部材2bの係合部2dと係合されて,
先幕駆動レバー2に対して時計廻りの付勢力を与えてい
る。 次に,シャッタ地板1上の軸1eには後幕駆動源動レバ
ー6が揺動自在に支持されており,後幕駆動源動レバー
6とシャッタ地板1の間に後幕駆動従動レバー7が軸1
eに揺動自在に支持されている。 後幕駆動従動レバー7の先端部の裏側に形成された後幕
駆動ピン7aは軸1eを中心としてシャッタ地板1に形
成された円弧状溝1fを貫通してシャッタ地板1の裏面
において図外の後幕駆動レバーと係合している。しかし
て,後幕駆動従動レバー7の揺動範囲は円弧状溝1fに
よって,その前進限及び後退限を規制され,後幕駆動従
動レバー7の揺動範囲内において図外の後幕はアパーチ
ュア1aを全開状態から全閉状態まで走行する。従っ
て,円弧状溝1fの上側の端部が後幕駆動従動レバー7
の走行開始位置を規制する従動部材走行開始位置規制手
段として作用する。 この後幕駆動従動レバー7は引きバネ8によっ反時計方
向に付勢されている。 又,後幕駆動限源動レバー6の表面には鉄片支持部材6
aが固着されており,鉄片支持部材6aに形成された貫
通孔6bには鉄片軸9aが緩挿されており,鉄片軸9a
の一端には外形が貫通孔6bの内径よりも大きな鉄片9
bが固着され,又,鉄片軸9aの他の一端には外形が貫
通孔6bよりも大きなフランジ9cが固着されている。 又,鉄片9bと鉄片支持部材6aの間には,鉄片軸9a
の周囲に圧縮バネ10が配設され,鉄片9bを鉄片支持
部材6bから離反させる方向の付勢力を与えている。 軸1eの周囲には捩じりバネ11が配設され,捩じりバ
ネ11の一端はシャッタ地板1上のピン1gと係合さ
れ,他の一端は鉄片支持部材6aの係合部6cと係合さ
れて,後幕駆動源動レバー6に対して時計廻りの付勢力
を与えている。 尚,引きバネ8は後幕駆動従動レバー7をシャッタ地板
1に対して引張しても良いし,又,後幕駆動従動レバー
7を後幕駆動源動レバー6に対して引張しても良いが,
後幕駆動従動レバー7をシャッタ地板1に対して引張す
る場合には捩じりバネ11の右旋力と引きバネ8の左旋
力の差が捩じりバネ5の右旋力と等しい様に調整をす
る。 又,後幕駆動源動レバー6の裏面には半円形の係合部6
dが設けられ引きバネ8から後幕駆動従動アーム7に対
して与える反時計廻りの付勢力を受け止めている。 次に,12は三又のチャージレバーであり,チャージレ
バー12はシャッタ地板1上の軸1hに揺動自在に支持
されている。チャージレバー12の一端に形成された先
幕チャージアーム12aは先幕駆動レバー2の表面側を
通過し,先幕駆動レバー2の表面には先幕チャージアー
ム12aの通過軌跡上にローラ2eが回転自在に支持さ
れている。又,チャージレバー12の一端に形成された
後幕チャージアーム12bは図面の紙面方向に立ち上曲
げられており,後幕チャージアーム12bは後幕駆動源
動レバー6の裏面側を通過し,後幕駆動源動レバー6の
裏面には後幕チャージアーム12bの通過軌跡上にロー
ラ6eが回転自在に支持されている。 軸1hの周囲には捩じりバネ13が配設され,捩じりバ
ネ13の一端はシャッタ地板1上のピン1jと係合さ
れ,他の一端はチャージレバー12の表面に形成された
係合突起12cと係合されて,チャージレバー12に対
して反時計廻りの付勢力を与えている。 又,14は矢示A方向に移動するチャージピンであり,
係合突起12cはチャージピン14の通過軌跡上に位置
する。 次に,15は鉄片3bを吸着する電磁式の先幕ホールド
マグネットであり,その鉄心15aは固定されている。 又,16は鉄片9bを吸着する電磁式の後幕ホールドマ
グネットである。本実施例における特徴点として,後幕
ホールドマグネット16の鉄心16aは後幕ホールドマ
グネット16のリール部分の内周に沿って摺動自在に挿
入されている。又,鉄心16aのリール部分から突出し
た部分には溝16bが形成されている。更に,17はカ
メラボディやシャッタ地板1に回転自在に支持されてい
る二段ピンであり,二段ピン17の小径部17aは大径
部17bに対して偏心している。この小径部17aの直
径は溝16bの幅と実質的に等しく,小径部17aが溝
16bと係合している。しかして,二段ピン17を回転
させると,鉄心16aは後幕ホールドマグネット16の
リール内に沿って摺動して,その接合面16cが変位す
る。 次に,上記事項及び第5図を参照して本実施例の動作を
説明する。 先ず,前回の撮影が終了した時点においてシャッタの駆
動機構は第1図及び第4図に示す状態にある。 この状態でフィルムの巻き上げ機構に連動してチャージ
ピン14が矢示A方向に移動すると,チャージレバー1
2は捩じりバネ13に抗して時計廻りに回転する。 このチャージレバー12の反時計廻りの回転により,先
ず,先幕チャージアーム12aが先幕駆動レバー2のロ
ーラ2eに当接して,先幕駆動レバー2をスプリング5
に抗して反時計廻りに回転させる。 この時後幕駆動ピン2aは図外の先幕駆動アームを係合
して図外の先幕を上昇させて,アパーチュア1aを先幕
によって遮蔽させる。 先幕によるアパーチュア1aの遮蔽動作が開始した後
に,チャージレバー12の後幕チャージアーム12bが
後幕駆動源動レバー6のローラ6dに当接して,後幕駆
動源動レバー6をスプリング11に抗して反時計廻りに
回転させる。 後幕駆動源動レバー6の反時計廻りの回転により,後幕
駆動従動レバー7は係合部6dに追従して引きバネ8の
張力で反時計廻りに回転し,この後幕駆動従動レバー7
の反時計廻りの回転により後幕駆動ピン7aは図外の後
幕駆動アームを係合して図外の後幕を上昇させる。即
ち,後幕をアパーチュア1aの上方にたたみ込む。 尚,本実施例では先幕のチャージ開始時点から後幕のチ
ャージ開始時点までに時間差があるため,チャージ動作
に伴ってアパーチュア1aが開口させる危険性はない。 さて,チャージピン14がチャージ終了位置まで移動し
た時点においては第2図に示す様に,先幕駆動レバー2
側の鉄片3bは先幕ホールドマグネット15の鉄心15
aに当接して圧縮バネ4は圧縮されている。 又,後幕駆動源動レバー6側の鉄片9bは後幕ホールド
マグネット16の鉄心16aに当接して圧縮バネ10は
圧縮されている。この時後幕駆動従動レバー7は後幕駆
動ピン7aが円弧状溝1fによって反時計方向の回動範
囲を規制されるため,第2図の状態において後幕駆動源
動レバー6の裏面に設けられた半円形の係合部6dは後
幕駆動従動レバー7から離反している。 その後,先幕ホールドマグネット15と後幕ホールドマ
グネット16が励磁された後にチャージピン14は初期
位置に復帰し,又,チャージレバー12もスプリング1
3によって反時計廻りに回転して初期位置に復帰する。 この状態が第3図に示す状態である。第3図の状態にお
いて,先幕駆動レバー2はチャージレバー12から開放
されることにより僅かに時計廻りに回転するが鉄片3b
が鉄心15aに吸着されるため,フランジ3cが鉄片支
持部材2bを係合した状態で停止し,この位置が図外の
先幕の走行開始位置になる。 同様に,後幕駆動源動レバー6もチャージレバー12か
ら開放されることにより僅かに時計廻りに回転するが鉄
片9bが鉄心16aに吸着されるため,フランジ9cが
鉄片支持部材6aを係合した状態で停止し,この状態に
おいても後幕駆動源動レバー6の裏面に設けられた半円
形の係合部6dは後幕駆動従動レバー7から離反してい
る。従って,後幕駆動従動レバー7は引きバネ8の張力
によって後幕駆動ピン7aが円弧状溝1fによって反時
計方向の回動範囲を規制された位置を維持し,この位置
が図外の後幕の走行開始位置になる。 さて,第5図の時刻tにおいて先幕ホールドマグネッ
ト15が消磁されると鉄片3bは鉄心15aから開放さ
れて捩じりバネ5によって時計廻りに回転し,図外の先
幕はその駆動アームが先幕駆動ピン2aに係合されなが
ら第5図のカーブaに示す特性で走行する。 続いて第5図の時刻tのタイミングで後幕ホールドマ
グネット16が消磁されると鉄片9bは鉄心16bから
開放されて捩じりバネ11によって時計廻りに回転す
る。 しかしながら,第3図に示す様に後幕ホールドマグネッ
ト16が消磁された瞬間には係合部6dが後幕駆動従動
レバー7から離反しているので,この時点では後幕駆動
従動アーム7は第3図の状態を維持し,第5図の時刻t
で係合部6dが後幕駆動従動レバー7と当接した時点
から後幕駆動従動アーム7が時計廻りに回転し,図外の
後幕はその駆動アームが後幕駆動ピン7aに係合されな
がら第5図のカーブbに示す特性で走行する。 そして,その時の有効露出時間が第5図のtで示され
る。 さて,所望される有効露出時間が第5図のTであるとす
るとTとtの差に相当する調整秒時ΔT相当後幕の走行
開始タイミングを遅延させることが要求される。 そして,後幕の走行開始タイミングを遅延させる場合に
は,本実施例では二段ピン17を回転させることにより
鉄心16の接合面16cを後退させる。 鉄心16の接合面16cが後退すると,第3図における
係合部6dと後幕駆動従動レバー7との離反距離が大き
くなるので,後幕ホールドマグネット16が消磁されて
後幕駆動源動レバー6が時計廻りの回転を開始してから
後幕駆動従動レバー7が時計廻りの回転を開始する迄の
時間差が大きくなり,後幕は第5図のタイミングt
において走行を開始する。 従って,タイミングtからタイミングt′に至る時
間差を所望される調整秒時ΔTになる様に二段ピン17
の回転角度を調整すれば良い。 そして,この様にして調整をした場合においても後幕の
走行開始地点は一定であるので,アパーチュアの全領域
に露出ムラは発生しない。 尚,本実施例では露出秒時の調整に際して,後幕駆動源
動レバー6が走行を開始してから後幕駆動従動レバー7
が走行を開始するまでの時間が変動するため,後幕駆動
源動レバー6の係合面6dが後幕駆動従動レバー7に当
接した時点における後幕駆動源動レバー6の速度は若干
変化するが,後幕駆動源動レバー6の慣性モーメントは
後幕駆動従動レバー7やこれに連結される後幕駆動アー
ムや後幕の合成慣性モーメントよりも十分に小さいので
後幕の走行特性に与える影響は実質的に無視することが
できる範囲にある。 尚,上記においては後幕の走行開始タイミングを調整す
る様にした例を示したが,先幕の走行開始タイミングを
調整しても良く,又,後幕及び先幕の走行開始タイミン
グを調整してもよい。 又,上記においてはフォーカルプレーンシャッタの露出
秒時調整に本考案を適用した例を示したが,羽根の駆動
機構を直接ホールドする方式のシャッタ機構の露出秒時
調整機構として本考案は広く適用でき,例えばレンズシ
ャッタ等であってもシャッタのレリーズタイミングと露
出制御回路間のタイミング調整等に本考案を適用するこ
とができ,又,ホールド手段もマグネットに限定されず
例えばメカレリーズ方式でも良い。 更に,上記では軸旋回するレバーを駆動力源であるスプ
リングで付勢した例を示したが,軸旋回でなく直進動を
するレバーを使用することも可能である。
【効果】
以上説明した様に,本考案によればマグネット等のホー
ルド手段で羽根駆動機構を直接的にホールドするシャッ
タ機構において,アパーチュアの全領域に露出ムラが生
じることなく露出秒時の調整を行うことができる。又,
露出制御回路とは無関係にシャッタ機構単体での秒時調
整が行えるので,露出制御回路中に秒時調整のための回
路要素を組み込む必要がなくなり,又,シャッタ機構や
露出制御回路をカメラボティに組み込んだ後に秒時調整
を行う必要がないので,カメラの組立調整工程も短縮化
される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の1実施例に係るフォーカルプレーンシ
ャッタの駆動機構のシャッタチャージ以前の状態を示す
正面図,第2図は第1図に示す機構のシャッタチャージ
完了状態を示す正面図,第3図は第1図に示す機構のシ
ャッタレリーズ直前の状態を示す正面図。第4図は第1
図の拡大図,第5図は第1図に示すシャッタ機構の走行
特性を示す特性図,第6図は露出制御回路側で秒時調整
を行った場合のシャッタ機構の走行特性を示す特性図,
第7図は後幕の走行開始位置を調整することによって秒
時調整を行った場合のシャッタ機構の走行特性を示す特
性図。 1f……円弧状溝、6……後幕駆動源動レバー 6a……鉄片支持部材、6b……貫通孔 6d……係合部、7……後幕駆動従動レバー 8……引きバネ、9a……鉄片軸 9b……鉄片、9c……フランジ 10……圧縮バネ、11……捩じりバネ 16……後幕ホールドマグネット 16a……鉄心、16b……溝 16c……接合面、17……二段ピン 17a……小径部、17b……大径部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】シャッタ羽根の走行方向に付勢され,該付
    勢力によって走行する源動部材と, 前記シャッタ羽根と連結され,前記源動部材に係合され
    て走行することにより前記シャッタ羽根を駆動する従動
    部材と, 前記源動部材をその走行開始位置でホールドするととも
    に,そのホールドを解除することにより前記源動部材を
    走行させるホールド手段と, 前記従動部材の走行開始位置を前記シャッタ羽根の所定
    の走行開始位置に対応した位置で規制する従動部材走行
    開始位置規制手段とを備え, 前記ホールド手段により規制される前記源動部材の走行
    開始位置を前記従動部材走行開始位置規制手段により規
    制される前記従動部材の走行開始位置よりも走行方向の
    後方に位置せしめるとともに,前記ホールド手段により
    規制される前記源動部材の走行開始位置を調整可能とし
    たことを特徴とするシャッタの露出秒時調整機構。
JP1988079985U 1988-06-16 1988-06-16 シャッタの露出秒時調整機構 Expired - Lifetime JPH0626895Y2 (ja)

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JPS609775U (ja) * 1983-06-30 1985-01-23 三菱農機株式会社 乗用移動農機のエンジン遮熱防音装置
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