JPH06266100A - 感光性組成物 - Google Patents

感光性組成物

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JPH06266100A
JPH06266100A JP5054398A JP5439893A JPH06266100A JP H06266100 A JPH06266100 A JP H06266100A JP 5054398 A JP5054398 A JP 5054398A JP 5439893 A JP5439893 A JP 5439893A JP H06266100 A JPH06266100 A JP H06266100A
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JP
Japan
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acid
compound
group
resist
compd
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Application number
JP5054398A
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English (en)
Inventor
Takuya Naito
卓哉 内藤
Naoko Kihara
尚子 木原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は化学増幅型レジストのパターン形状
の向上を目的とする。 【構成】 化学増幅型のレジストにおいて、光をはじめ
とする電離放射線の照射により分解する塩基性化合物を
添加することにより、レジストパターンの形状を向上さ
せた。その結果として微細パターン加工における解像度
を飛躍的に向上させる等の効果が得られた。 【効果】 本発明によりレジストのコントラストが向上
し、微細パターン加工における解像度を飛躍的に向上で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置、特に半導
体集積回路等電子部品の微細加工に用いられる感光性樹
脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】LSI等の半導体集積回路等をはじめと
する各種の電子部品には超微細加工が必要とされ、その
加工技術にはレジストが広く用いられている。特に電子
部品の高密度化に伴う高密度集積化を図るために、レジ
ストパターンの超微細化が求められる。
【0003】こうした超微細加工に用いられるレジスト
としては、例えば特開昭63-27829号等に開示されている
レジスト(化学増幅型レジスト)が挙げられる。この化
学増幅型レジストには、大別するとポジ型とネガ型があ
る。ポジ型の化学増幅型レジストは、アルカリ可溶性樹
脂と、溶解抑止剤と、酸発生剤の三成分又はアルカリ可
溶性樹脂に溶解抑止効果を有する置換基(溶解抑止基)
を導入した化合物と、酸発生剤の二成分からなる組成物
である。この組成物では、未露光の状態では溶解抑止剤
又は溶解抑止基がアルカリ可溶性樹脂の溶解性を抑えて
いるが、光又はX線又は高エネルギー電子線の照射によ
って、酸発生剤から酸を発生し、更にベーキングによっ
て、発生した酸が溶解抑止剤を分解し、アルカリ可溶性
樹脂の溶解抑止効果を失わせる。最終的には露光部分が
アルカリ可解性を呈しアルカリ現像液に溶解する。
【0004】一方、ネガ型の化学増幅型レジストは、酸
発生剤と、酸によって架橋する置換基を有する化合物
と、必要に応じてアルカリ可溶性樹脂とを含有する組成
物である。この組成物では光またはX線または高エネル
ギー電子線によって酸発生剤から酸を発生し、更にベー
キングによって発生した酸が架橋を促進する。最終的に
は露光部分のアルカリ溶解性が低下し、当該部分が現像
処理において残存する。
【0005】上記の如くの化学増幅型レジストはポジ型
にあってもネガ型にあっても、酸発生剤は触媒として働
き、光等の照射によってその触媒が活性化し、レジスト
内の溶解抑止剤又は酸によって架橋する置換基を有する
化合物に連鎖反応的に作用する。よって光子1つあたり
反応し得る分子が1つ以上になり得るため従来のレジス
トよりも高感度化する。
【0006】しかしながら、従来の化学増幅型レジスト
を用いて微細パターンを形成すると、露光部と未露光部
における溶解度の違いが露光量の違いに対応しない、す
なわちコントラストが低いため正確なパターンが得られ
ず、微細パターンの形成には限界があった。
【0007】図3に従来のポジ型レジストを用いて得ら
れるパターン形状を示す。図3において11は基板、12は
レジスト層である。また図3中14で示される部分は露光
部分である。本来得られるパターンの側面の角度は露光
部分14に沿って基板表面に対して垂直であるべきである
が、従来の化学増幅型レジストを用いるとコントラスト
が低いため、図3に示す如くパターン側面が傾斜してし
まう。ネガ型レジストにあっても同様の現象が生じる。
【0008】上記の問題点は、露光後、加熱等によって
未露光部においても酸が生じたり、露光部で発生した酸
が未露光部に拡散することによって、未露光部において
も酸による反応が進行してしまうことによる。このよう
な問題点を解決するために、従来、レジスト中にアミン
化合物やアミン発生物質を添加し、発生した酸の一部を
中和させ、レジストパターンの形状を改善する技術が特
開昭63-149638 号公報、特開昭63-149639 号公報、特開
昭63-149640 号公報に開示されている。
【0009】しかしながら、上記の技術は、露光部にお
いても、発生した酸の一部を中和し強制的に失活させて
消費してしまうため、露光部においては、強制的に失活
させられた分を補える量の酸を発生させる必要がある。
従って、アミン又はアミン発生物質を添加しない場合に
比して多くの露光量が必要となる、すなわち感度が低下
してしまう。一方、より多くの酸発生剤を添加すると酸
は多く発生するが、一般に酸発生剤は高価なためコスト
が高くなってしまうといった問題点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来の化
学増幅型レジストにあっては、コントラストの向上が求
められていた。一方、化学増幅型レジストにアミン又は
アミンを発生する化合物を添加するとコントラストは向
上するが、感度が低下するかあるいは、その感度低下を
補うために多量の酸発生剤を必要とするという問題点が
あった。本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであ
り、コントラストが高く、かつ高感度な化学増幅型レジ
ストを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段および作用】本発明は、酸
によって分解又は架橋する置換基を有する化合物と、化
学放射線の照射により酸を発生し得る化合物と、酸を中
和し化学放射線の照射により分解又は酸の中和力が低下
する化合物とから成る感光性組成物である。
【0012】すなわち本発明は、ポジ型又はネガ型の化
学増幅型レジスト中に、酸を中和しかつ化学放射線の照
射により分解又は酸の中和力が低下する物質を添加した
感光性組成物であり、この組成物を用いてレジストパタ
ーンを形成すると、レジスト層の未露光部にて選択的に
酸を中和して失活させるため、レジストの感度を低下さ
せることなくコントラストを向上させることが可能とな
る。
【0013】以下本発明に係る感光性組成物を具体的に
説明する。まず、本発明の感光性樹脂組成物の第1成分
である酸によって分解又は架橋する化合物について説明
する。まず酸により分解する化合物は、酸により分解し
て現像液に対する溶解性が変化するものなら特に限定さ
れないが、具体的にはフェノール化合物のエステルまた
はエーテルが好適である。前記フェノール化合物として
は、例えばフェノール、クレゾール、キシレノール、ビ
スフェノールA、ビスフェノールS、ヒドロキシベンゾ
フェノン、3,3,3′,3′−テトラメチル1,1′
−スピロビインダン5,6,7,5′,6′,7′−ヘ
キサノール、フェノールフタレイン、クレゾールフタレ
イン、ポリビニルフェノール、ノボラック樹脂等を挙げ
ることができる。これらのヒドロキシ基を適当なエステ
ル化剤またはエーテル化剤を用いてエステル化またはエ
ーテル化する。導入するエステルまたはエーテルとして
は、例えばメチルエステル、エチルエステル、n−プロ
ピルエステル、iso−プロピルエステル、tert−
ブチルエステル、n−ブチルエステル、iso−ブチル
エステル、ベンジルエステル、テトラヒドロピラニルエ
ーテル、ベンジルエーテル、メチルエーテル、エチルエ
ーテル、n−プロピルエーテル、iso−プロピルエー
テル、tert−ブチルエーテル、アリルエーテル、メ
トキシメチルエーテル、p−ブロモフェナシフエーテ
ル、トリメチルシリルエーテル、ベンジルオキシカルボ
ニルエーテル、tert−ブトキシカルボニルエーテ
ル、tert−ブチルアセテート、4−tert−ブチ
ルベンジルエーテル等を挙げることができる。前記酸に
より分解する化合物の具体例を表1乃至表6に示す。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】
【表3】
【0017】
【表4】
【0018】
【表5】
【0019】
【表6】 また前記酸により分解する化合物としては一般式(I)
で表されるものが好適である。
【0020】
【化1】
【0021】ただし、式(I)中のR1 は1価の有機
基、mは0または1以上の正の数、nは正の数を示す。
前記一般式(I)に導入されるR1 は、1価の有機基で
あれば特に限定されないが、例えばメチル、エチル、n
−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、tert
−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、ベンジル
等を用いることができる。特に、tert−ブチルが好
適である。
【0022】前記一般式(I)におけるn/(m+n)
の値は、0.03〜1、より好ましくは0.05〜0.70の範囲と
することが望ましい。この理由は、前記n/(m+n)
の値を0.03未満にすると露光部と未露光部との溶解速度
差が小さくなり、解像性が低下する恐れがあるからであ
る。
【0023】前記一般式(I)で表される化合物は、耐
熱性を向上させる観点から、分子量を1000以上にするこ
とが望ましい。一方、酸により架橋する置換基を有する
化合物は、酸の存在下で架橋し、アルカリ現像液に対す
る溶解性を低下させる物質であれば、特に限定されるも
のではないが、その中でも、C−O−R基(Rはアルキ
ル基)を有する化合物、あるいはエポキシ基を有する化
合物が好ましい。
【0024】C−O−R基(Rはアルキル基)を有する
化合物の具体例としては、アルキルエーテル化メラミン
樹脂、アルキルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂、アル
キルエーテル化ユリア樹脂、アルキルエーテル基含有フ
ェーノール系化合物などが挙げられる。
【0025】アルキルエーテル化メラミン樹脂は、常法
に従って合成することが可能であって、三輪一朗、松永
英夫編著「ユリア・メラミン樹脂」(1979、日刊工業新
聞社発行)などに詳説されている。アルキルエーテル化
メラミン樹脂は、メラミンとホルムアルデヒドを塩基性
条件下で縮合して得られたメチロールメラミンをアルコ
ールでアルキルエーテル化して得られる。本発明で用い
るアルキルエーテル化メラミン樹脂としては、保存安定
性が良好であることから、ヘキサアルキルエーテル化メ
ラミンを主成分とするメラミン樹脂が好ましく、その中
でも特にヘキサメチルエーテル化メラミン樹脂が好まし
い。
【0026】アルキルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂
は、アルキルエーテル化メラミン樹脂のメラミンの代わ
りにベンゾグアナミンを用いることにより容易に合成す
ることが可能である。本発明において用いるアルキルエ
ーテル化ベンゾグアナミン樹脂としては、保存安定性が
良好であることから、テトラアルキルエーテル化ベンゾ
グアナミン樹脂が好ましく、特にその中でもテトラメチ
ルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂が好ましい。
【0027】アルキルエーテル化ユリア樹脂は、常法に
従って合成することが可能であって、前記「ユリア・メ
ラミン樹脂」などに詳説されている。アルキルエーテル
化ユリア樹脂は、尿素とホルムアルデヒドを縮合して得
られたメチロール尿素をアルコールでアルキルエーテル
化して得られる。本発明において用いるアルキルエーテ
ル化ユリア樹脂としては、モノメチロール尿素、ジメチ
ロール尿素、トリメチロール尿素、ウロン化合物のアル
キルエーテル化物が好ましく、さらに好ましくはトリメ
チロール尿素のアルキルエーテル化物が挙げられる。ア
ルキルエーテル基含有フェノール系化合物の具体例とし
ては、一般式(II)で示される化合物が挙げられる。
【0028】
【化2】
【0029】(ただし、式中、R1 はアルキル基、アル
コキシ基、アルケニル基、またはアルケニルオキシ基で
あり、R2 はアルキル基、nは1〜5、特に好ましくは
1〜3の整数を表わす。)エポキシ基を有する化合物の
具体例としては、ビフェノールA系エポキシ、ビスフェ
ノールF系エポキシ、ビスフェノールS系エポキシ、ビ
スフェノールE系エポキシ、ノボラック系エポキシ、臭
素化エポキシなどのグリシジルエーテル系エポキシ樹
脂;シクロヘキセンオキサイド基、トリシクロデセンオ
キサイド基、シクロペンチンオキサイド基などを含む脂
環式脂肪族エポキシ樹脂;グリシジルエステル系エポキ
シ樹脂;グリシジルアミン系エポキシ樹脂;複素還式エ
ポキシ樹脂;多官能性エポキシ樹脂;などが挙げられ
る。
【0030】これらエポキシ樹脂は、常法に従って合成
することが可能であって、堀内弘編著「エポキシ樹脂」
(1985、昭晃堂発行)などに詳説されている。これら酸
架橋性化合物は、単独でも2種以上を混合して用いても
よい。
【0031】また、本発明の感光性樹脂組成の第2成分
である化学放射線の照射により酸を発生し得る化合物剤
は、各種の公知の化合物及び混合物を使用することがで
きる。例えば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スル
ホニウム塩、ヨードニウム塩のCF3 SO3 - 、p−C
3 PhSO3 - 、p−NO2 PhSO3 - 、(ただ
し、Phはフェニル基)等の塩、有機ハロゲン化合物、
オルトキノン−ジアジドスルホニルクロリド、又はスル
ホン酸エステル等を挙げることができる。前記有機ハロ
ゲン化合物は、ハロゲン化水素酸を形成する化合物であ
り、かかる化合物は米国特許第3515552 号、米国特許第
3536489 号、米国特許第3779778 号及び西ドイツ特許公
開公報第2243621 号に開示されたものが挙げられる。前
記記載の他の光照射により酸を発生する化合物は、特開
昭54-74728号、特開昭55-24113号、特開昭55-77742号、
特開昭60-3626 号、特開昭60-138539 号、特開昭56-173
45号及び特開昭50-36209号に開示されている。
【0032】このような化合物を具体的に例示すると、
ジ(p−ターシャリ−ブチルフェニル)ヨードニウムト
リフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウ
ムトリフルオロメタンスルホネート、ベンゾイントシレ
ート、オルトニトロベンジルパラトルエンスルホネー
ト、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスル
ホネート、トリ(ターシャリ−ブチルフェニル)スルホ
ニウムトリフルオロメタンスルホネート、ベンゼンジア
ゾニウムパラトルエンスルホネート、4−(ジ−n−プ
ロピルアミノ)−ベンゾニウムテトラフルオロボレー
ト、4−p−トリル−メルカプト−2,5−ジエトキシ
−ベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート、
テトラフルオロボレート、ジフェニルアミン−4−ジア
ゾニウムサルフェート、4−メチル−6−トリクロロメ
チル−2−ピロン、4−(3,4,5−トリメトキシ−
スチリル)−6−トリクロロメチル−2−ピロン、4−
(4−メトキシ−スチリル)−6−(3,3,3−トリ
クロロ−プロペニル)−2−ピロン、2−トリクロロメ
チル−ベンズイミダゾール、2−トリブロモメチル−キ
ノリン、2,4−ジメチル−1−トリブロモアセチル−
ベンゼン、4−ジブロモアセチル−安息香酸、1,4−
ビス−ジブロモメチル−ベンゼン、トリス−ジブロモメ
チル−S−トリアジン、2−(6−メトキシ−ナフチル
−2−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−
トリアジン、2−(ナフチル−1−イル)−4,6−ビ
ス−トリクロロメチル−S−トリアジン、2−(ナフチ
ル−2−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S
−トリアジン、2−(4−エトキシエチル−ナフチル−
1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−ト
リアジン、2−(ベンゾピラニ−3−イル)−4,6−
ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン、2−(4−
メトキシ−アントラシ−1−イル)−4,6−ビス−ト
リクロロメチル−S−トリアジン、2−(フェナンチ−
9−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−ト
リアジン、o−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸
クロリド等がある。スルホン酸エステルとしては、ナフ
トキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ナフトキ
ノンジアジド−5−スルホン酸エステル、p−トルエン
スルホン酸−o−ニトロベンジルエステル、p−トルエ
ンスルホン酸−2,6−ジニトロベンジルエステル等を
挙げることができる。
【0033】前記化学放射線の照射により酸を発生し得
る化合物としては、特にo−キノンジアジド化合物を用
いることが好ましい。前記o−キノンジアジド化合物
は、特に限定されないが、o−キノンジアジドスルホン
酸とフェノール化合物とのエステルが好ましい。o−キ
ノンジアジドスルホン酸とフェノール化合物とのエステ
ルは、常法にしたがってo−キノンジアジドスルホン酸
クロライドとフェノール化合物とを反応させることによ
って得ることができる。前記o−キノンジアジドスルホ
ン酸クロライドとしては、例えば1−ベンゾフェノン−
2−ジアゾ−4−スルホン酸クロライド、1−ナフトキ
ノン−2−ジアゾ−5−スルホン酸クロライド、1−ナ
フトキノン−2−ジアゾ−4−スルホン酸クロライド等
を用いることができる。前記フェノール化合物として
は、例えばフェノール、クレゾール、キシレノール、ビ
スフェノールA、ビスフェノールS、ヒドロキシベンゾ
フェノン、3,3,3′,3′−テトラメチル−1,
1′−スピロビインダ5,6,7,5′,6′,7′−
ヘキサノール、フェノールフタレイン、p−ヒドロキシ
ベンジリデンマロン酸ジメチル、p−ヒドロキシベンジ
リデンマロン酸ジントリル、シアノフェノール、ニトロ
フェノール、ニトロソフェノール、ヒドロキシアセトフ
ェノン、トリヒドロキシ安息香酸メチル、ポリビニルフ
ェノール、ノボラック樹脂等を用いることができる。こ
のようなo−キノンジアジド化合物を下記表7〜表11に
具体的に例示する。
【0034】
【表7】
【0035】
【表8】
【0036】
【表9】
【0037】
【表10】
【0038】
【表11】
【0039】前記o−キノンジアジド化合物の中で特に
1−ナフトキノン−2−ジアゾ−4−スルホン酸エステ
ルが好適である。かかるエステルはJ.J.Grunwald,C,Ga
l,S,Eidelman,SPIE Vol,1262,Advances in Resist Tech
nology and Processing Vll,p444,(1990 )で発表され
ているように光照射によりカルボン酸と、カルボン酸よ
りも強い酸であるスルホン酸を生じることが知られてお
り、触媒作用が大きく特に有効である。また、前記化学
放射線の照射により酸を発生する化合物としては、一般
式(III ),(IV),(V )で示される化合物が挙げら
れる。
【0040】
【化3】
【0041】式中、R11は1価の有機基、またはハロゲ
ン原子、ニトロ基、およびシアノ基からなる群より選ば
れた少なくとも1種が導入された1価の有機基を表し、
12、R13およびR14は、夫々独立に、水素原子、ハロ
ゲン原子、ニトロ基、シアノ基、1価の有機基、または
ハロゲン原子、ニトロ基、およびシアノ基からなる群よ
り選ばれた少なくとも1種が導入された1価の有機基を
表す。
【0042】
【化4】
【0043】式中、R21およびR23は、夫々独立に、1
価の有機基、またはハロゲン原子、ニトロ基、およびシ
アノ基からなる群より選ばれた少なくとも1種が導入さ
れた1価の有機基を表し、R22はスルホニル基またはカ
ルボニル基を表す。
【0044】
【化5】
【0045】式中、R31、R32およびR35は、夫々独立
に、1価の有機基、またはハロゲン原子、ニトロ基、お
よびシアノ基からなる群より選ばれた少なくとも1種が
導入された1価の有機基を表し、R33は、水素原子、1
価の有機基、またはハロゲン原子、ニトロ基、およびシ
アノ基からなる群より選ばれた少なくとも1種が導入さ
れた1価の有機基を表し、R34は、スルホニル基、スル
フィニル基、硫黄原子、またはカルボニル基を表す。
【0046】この前記化合物(III )に、R11、R12
13およびR14として導入される1価の有機基の具体例
としては、アリル、アニシル、アントラキノリル、アセ
トナフチル、アンスリル、アズレニル、ベンゾフラニ
ル、ベンゾキノリル、ベンゾキサジニル、ベンゾキサゾ
リル、ベンジル、ビフェニレニル、ボルニル、ブテニ
ル、ブチル、シンナミル、クレゾトイル、クメニル、シ
クブタンジエニル、シクロブテニル、シクロブチル、シ
クロペンタジエニル、シクロペンタトリエニル、シクロ
ヘプチル、シクロヘキセニル、シクロペンチル、シクロ
プロピル、シクロプロペニル、デシル、ジメトキシフェ
ネチル、ジフェニルメチル、ドコシル、ドデシル、エイ
コシル、エチル、フルオレニル、フルフリル、ゲラニ
ル、ヘプチル、ヘキサデシル、ヘキシル、ヒドロキシメ
チル、インダニル、イソブチル、イソプロピル、イソプ
ロピルベンジル、イソキアゾリル、メンチル、メシチ
ル、メトキシベンジル、メトキシフェニル、メチル、メ
チルベンジル、ナフチル、ナフチルメチル、ノニル、ノ
ルボニル、オクタコジル、オクチル、オキサジニル、オ
キサゾリジニル、オキサゾリニル、オキサゾリル、ペン
チル、フェナシル、フェナンスリル、フェネチル、フェ
ニル、フタリジル、プロピニル、プロピル、ピラニル、
ピリジル、キナゾニル、キノリル、サリシル、テレフタ
リル、テトラゾリル、チアゾリル、チアフテニル、チエ
ニル、トリル、トリチル、トリメチルシリルメチル、ト
リメチルシリルオキシメチル、ウンデシル、バレリル、
ベラチル、キシリル等が挙げられる。また、ハロゲン原
子、ニトロ基、およびシアノ基からなる群より選ばれた
少なくとも1種が導入された1価の有機基としては、以
上に列挙した基の水素原子が置換されてなるものが挙げ
られる。
【0047】前記化合物(III )の具体例としては、フ
ェニルメチルスルホン、エチルフェニルスルホン、フェ
ニルプロピルスルホン、メチルベンジルスルホン、ベン
ジルスルホン(ジベンジルスルホン)、メチルスルホ
ン、エチルスルホン、ブチルスルホン、メチルエチルス
ルホン、メチルスルホニルアセトニトリル、フェニルス
ルホニルアセトニトリル、トルエンスルホニルアセトニ
トリル、ベンジルフェニルスルホン、ニトロフェニルス
ルホニルアセトニトリル、フロロフェニルスルホニルア
セトニトリル、クロロフェニルスルホニルアセトニトリ
ル、メトキシフェニルスルホニルアセトニトリル、αメ
チルフェニルスルホニルアセトニトリル、エチルスルホ
ニルアセトニトリル、メチルチオメチルp−トルイルス
ルホン、フェニルスルホニルアセトフェノン、フェニル
スルホニルプロピオニトリル、フェニルスルホニルプロ
ピオン酸およびそのエステル化合物、ブロモメチル−2
−(フェニルスルホニルメチル)ベンゼン、ナフチルメ
チルスルホン、1−メチル−2−((フェニルスルホニ
ル)メチル)ベンゼン、トリメチル−3−フェニルスル
ホニル)オルトプロピオネート等が挙げられる。
【0048】本発明において、前記化合物(III )であ
って、R12、R13およびR14のうち少なくとも1個が電
子吸引性基であるものが好ましく、特にシアノ基である
ものは、露光時の酸発生効率が高く、感光性組成物(レ
ジスト)の感度を向上させる点で好ましい。また、
12、R13およびR14の少なくとも1つが水素原子であ
る化合物は、アルカリ溶解性が高く、レジストに対して
アルカリ溶液を使用する現像処理を適用した場合に、ス
カムの発生を低減させる点で好ましい。
【0049】前記化合物(III )では、R11と、R12
13またはR14とが互いに結合して、あるいはR12、R
13、R14が相互に結合して環を形成してもよい。この場
合、誘導される環状化合物としては、フェニルスルホニ
ルテトラヒドロピラン、フェニルスルホニルシクロヘキ
サン、3−フェニル 2H−チオピラン1,1−ジオキ
サイドおよび6−メチル3−フェニル 2H−チオピラ
ン1,1−ジオキサイドのようなチオピランジオキサイ
ド化合物、トリメチレンスルホン、テトラメチレンスル
ホン、4−メチル−2,6,7−トリチアビシクロ
[2,2,2]−オクタン−2,2,6,6,7,7−
ヘキサオキサイドのようなビスサイクリックトリスルホ
ン化合物、下記化合物等が挙げられる。
【0050】
【化6】
【0051】前記化合物(IV)は、特定の炭素原子に、
2個のスルホニル基が、または1個のスルホニル基およ
び1個のカルボニル基が結合した有機化合物である。こ
の化合物(IV)に、R21およびR23として導入される1
価の有機基としては、上述した化合物(III )に導入さ
れる1価の有機基として例示した基と同様のものが挙げ
られる。また、これら有機基の水素原子は、ハロゲン原
子、ニトロ基、およびシアノ基からなる群より選ばれた
少なくとも1種により置換されてもよい。
【0052】前記化合物(IV)の具体例としては、ビス
(フェニルスルホニル)メタン、ビス(メチルスルホニ
ル)メタン、ビス(エチルスルホニル)メタン、(メチ
ルスルホニル)(フェニルスルホニル)メタン、フェニ
ルスルホニルアセトフェノン、メチルスルホニルアセト
フェノン等が挙げられる。
【0053】前記化合物(IV)においても、R21とR23
とが、互いに結合して環を形成してもよい。この場合、
誘導される環状化合物としては、例えば、下記環状スル
ホン化合物が挙げられる。
【0054】
【化7】
【0055】本発明において、前記化合物(IV)は、ア
ルカリ溶解性、および露光時の酸発生効率が高く、感光
性組成物(レジスト)の感度を向上させる点でより好ま
しい酸発生剤である。
【0056】酸発生剤として使用される前記化合物(V
)は、特定の炭素原子に少なくとも2個のスルホニル
基が、更に硫黄を含有する連結基または1個のカルボニ
ル基が結合した有機化合物である。この化合物は(V )
に、R31、R32、R33およびR35として導入される1価
の有機基としては、上述した化合物(III )に導入され
る1価の有機基として例示した基と同様のものが挙げら
れる。更に、それらの有機基の水素原子は、ハロゲン原
子、ニトロ基、およびシアノ基からなる群より選ばれた
少なくとも1種、また水酸基、カルボキシル基、エステ
ル化されたカルボキシル基により置換されてもよい。一
方、R34としては、スルホニル基、スルフィニル基、お
よび硫黄原子が好ましい。
【0057】前記化合物(V )の具体例としては、トリ
ス(フェニルスルホニル)メタン、フェニルチオ−ビス
(フェニルスルホニル)−メタン、フェニルメルカプト
−ビス(メチルスルホニル)−メタン、トリス(メチル
スルホニル)メタン、トリス(エチルスルホニル)メタ
ン、ビス(フェニルスルホニル)−メチルスルホニル−
メタン、ビス(メチルスルホニル)−フェニルスルホニ
ル−メタン、フェニルスルホニル−エチルスルホニル−
メチルスルホニル−メタン、トリス(4−ニトロフェニ
ルスルホニル)メタン、トリス(2,4−ニトロフェニ
ルスルホニル)メタン、ビス(フェニルスルホニル)−
(4−ニトロフェニルスルホニル)−メタン、ビス(フ
ェニルスルホニル)−(3−ニトロフェニルスルホニ
ル)−メタン、ビス(フェニルスルホニル)−(2−ニ
トロフェニルスルホニル)−メタン、ビス(フェニルス
ルホニル)−(p−トリルスルホニル)−メタン、ビス
(メチルスルホニル)−(4−ニトロフェニルスルホニ
ル)−メタン、ビス(メチルスルホニル)−(4−クロ
ロフェニルスルホニル)−メタン、ビス(フェニルスル
ホニル)−(4−フロロフェニルスルホニル)−メタ
ン、1,1,1−トリス(フェニルスルホニル)エタン
等が挙げられる。
【0058】上述したような化合物(III )、(IV)ま
たは(V)にあっては、例えば、R11、R21およびR23
少なくとも1個、またはR31、R32およびR35の少なく
とも1個が芳香族基であるものが、特にKrFエキシマ
レーザによる露光が適用される場合、感光性組成物のド
ライエッチング耐性、耐熱性を向上させる点で好まし
い。この他、融点が50℃以上であり、且つ有機溶媒に対
する溶解度の高い酸発生剤も好ましい。
【0059】一方、前記化合物(III )、(IV)および
(V)が、各々スルホアミド等の塩基性置換基を有するス
ルホニル化合物である場合、露光により発生する酸が失
活することがある。また、スルホン酸等のアルカリ可溶
性の大きい酸性基を有するスルホニル化合物である場
合、感光性組成物の未露光部におけるアルカリ可溶性を
過度に増大させることがある。従って、これらスルホニ
ル化合物に関しては、本発明の組成物における酸発生剤
としての使用が、厳しく制限されることがある。
【0060】前記化学放射線の照射により酸を発生する
化合物は、感光性組成物の全固形成分のうち酸を中和し
化学放射線の照射によって分解又は酸の中和力が低下す
る化合物を除く固形成分中に 0.1〜30重量%、より好ま
しくは 0.5〜20重量%含まれることが望ましい。これ
は、次のような理由によるものである。前記化合物の配
合量を 0.1重量%未満にすると、十分な感光特性を得る
ことが困難になる。一方、前記化合物の配合量が30重量
%を超えると、均一なレジスト膜を形成することが困難
になったり、現像後またはエッチング後の除去において
残渣が生じたりする恐れがある。
【0061】また本発明の感光性樹脂組成物の第3成分
である酸を中和し、化学放射線の照射により分解又は酸
の中和力が低下する化合物としては、特に限定されるも
のではないが、例えば光分解性塩基化合物である下記一
般式(V1)で示されるカルボニル化合物及びそれらの誘
導体が挙げられる。
【0062】
【化8】
【0063】ただし、R41、R42は、水素原子、ハロゲ
ン原子、シリル基、一価の有機基から選ばれる少なくと
も一種の原子又は置換基を示す。)前記一価の有機とし
ては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、正ブチル、t−ブチル等の置換または非置換の直鎖
または側鎖を持つアルキル基が挙げられる。但し、
41、R42のうち少なくとも一方は最長の炭素鎖の長さ
が3以上であり、かつカルボニル基のγ位に活性水素を
持っている必要がある。またR41、R42を構成している
炭素原子のうち少なくとも1つが窒素原子に変わってお
り、アミノ基もしくはアルキルアミノ基もしくはジアル
キルアミノ基である必要がある。これらの有機基はその
一部もしくは全部の水素原子をハロゲン原子、ニトロ
基、ヒドロキシル基、エステル化したカルボキシル基等
で置き換えても構わない。また、該有機基に含まれる一
部の炭素原子を窒素原子、酸素原子、硫黄原子等と置き
換えても構わない。
【0064】また、本発明の感光性樹脂組成物に係る別
の酸を中和し、化学放射線の照射により分解又は酸の中
和力が低下する化合物としては、下記(VII) に示すピロ
ール化合物及びその誘導体が挙げられる。
【0065】
【化9】
【0066】ただし、R51、R52、R53、R54はすべて
同一であっても、同一のものがあっても、すべて異なっ
ていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シリル基、ま
たは1価の有機基を示す。R51、R52、R53、R54とし
て導入される1価の有機基としては、例えばメチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、正ブチル、t−ブチル
等の置換または非置換の直鎖または側鎖を持つアルキル
基が挙げられる。これらの有機基はその一部もしくは全
部の水素原子をハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシル
基、エステル化したカルボキシル基等で置き換えても構
わない。また、該有機基に含まれる一部の炭素原子を窒
素原子、酸素原子、硫黄原子等と置き換えても構わな
い。
【0067】上記(VII) に示す化合物は、化学放射線を
照射すると光酸化反応を生ずる化合物である。例えば、
上記カルボニル化合物に紫外線を照射するとカルボニル
基が励起され、分子内のγ位に存在する水素を引き抜く
ことにより分子が開裂する。NorrishのII型反応が生起
する。その反応形態の一例を図2に示す。該反応によっ
てアミノ基を含む部分が切断し、低分子となり、沸点が
低下するため、感光性組成物からアミノ基を含む部分が
揮発することにより感光性組成物から塩基性が失なわれ
ることとなる。
【0068】本願の感光性組成物は、前記第1成分、第
2成分、第3成分の他アルカリ可溶性重合体を第4成分
として配合することを許容する。かかるアルカリ可溶性
重合体は、アルカリ現像液に対する前記レジスト層の溶
解速度を調節してパターンの解像性を高める作用を有す
る。
【0069】前記アルカリ可溶性重合体としては、ヒド
ロキシ基が導入されたアリール基またはカルボキシ基を
含む樹脂が望ましい。具体的には、フェノールノボラッ
ク樹脂、クレゾールノボラック樹脂、キシレゾールノボ
ラック樹脂、ビニルフェノール樹脂、イソプロペニルフ
ェノール樹脂、ビニルフェノールとアクリル酸、メタク
リル酸誘導体、アクリロニトリル、スチレン誘導体など
との共重合体、イソプロペニルフェノールとアクリル
酸、メタクリル酸誘導体、アクリロニトリル、スチレン
誘導体などとの共重合体、スチレン誘導体とアクリル樹
脂、メタクリル樹脂、アクリル酸、メタクリル酸、マレ
イン酸、無水マレイン酸、アクリロニトリルなどとの共
重合体、またはこれらのポリマーにケイ素を含む化合物
等を挙げることができる。ただし、ドライエッチングの
際の耐性の点から、芳香環を含む樹脂が好ましく、例え
ばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹
脂などが挙げられる。具体的なアルカリ可溶性重合体を
下記表12、表13、表14に列挙する。また、酸化に
より生じた前記フェノール樹脂中のキノンを還元し、透
明性を向上したものを用いることができる。
【0070】
【表12】
【0071】
【表13】
【0072】
【表14】
【0073】前記アルカリ可溶性重合体は、酸により分
解又は架橋する置換基を有する化合物と前記アルカリ可
溶性重合体の合計量を 100重量部とした時、90重量部以
下、より好ましくは80重量部以下配合することが望まし
い。この理由は、前記アルカリ可溶性重合体の配合量が
90重量部を超えると露光部と未露光部との溶解速度の差
が小さく、解像性が低下する恐れがあるからである。
【0074】本発明に係る感光性組成物は、前記第1成
分、第2成分、第3成分および第4成分の他にさらに必
要に応じて増感剤塗膜改質剤としての界面活性剤、また
は反射防止剤としての染料を配合することを許容する。
【0075】酸を中和し、化学放射線の照射によって分
解又は酸の中和力が低下する化合物は、前記化合物を除
く感光性組成物の固形分 100重量部に対して0.01〜30重
量部、より好ましくは 0.5〜20重量部相当を添加するこ
とが望ましい。これは、前記化合物が0.01重量部未満で
あると未露光部において不要な酸を十分中和することが
困難であり、一方、前記化合物の配合量が30重量部を超
えると、露光部において発生した酸を中和する割合が大
きくなる恐れがあるためである。
【0076】また本発明の感光性組成物を用いたパター
ン形成方法について説明する。図1にパターン形成方法
の一例を示す概略図を示す。ここではポジ形のレジスト
を用いた場合について説明する。まず図1(a)に示す
如く基板11に本願発明の感光性組成物をスピンコート法
等により塗付した後、 150℃以下、好ましくは70〜 120
℃で乾燥して感光性組成物質(レジスト層)12を形成す
る。前記基板としては、例えばシリコンウエハ、表面に
各種の絶縁膜、電極および配線等が形成された段差を有
するシリコンウエハ、マスクブランクス、GaAs、A
lGaAs等のIII−V化合物半導体ウエハ、水晶また
はリチウムタンタレイト等の圧電体ウエハ等を挙げるこ
とができる。
【0077】次に図1(b)に示す如く、レジスト層12
に所望のパターンを有するマスク13を介して化学放射線
15にてレジスト層12上の所定の領域14にパターン露光を
行なう。化学放射線としては水銀ランプのg−線、h−
線、i−線、エキシマレーザであるKrF線、ArF
線、F2 線等の紫外線またはX−線等を照射してパター
ン露光を行う。また、マスクを用いずに電子線、イオン
ビーム等を走査して前記レジスト膜および被覆層を直接
にパターン露光してもよい。
【0078】更に露光後ベーキングを行う。露光後ベー
キングは70〜 160℃、好ましくは80〜 150℃の温
度にて行う。それにより図1(c)に示す如く、レジス
ト層の露光領域14に潜像16を形成させる。
【0079】図1の(d)に示すように、レジスト層12
の未露光部においては露光後加熱などによって生じる酸
や露光領域14から拡散してくる酸17が生じるが、未露光
部においては余分な酸はレジスト層中に含まれる、酸を
中和し化学放射線の照射により分解又は酸の中和力が低
下する化合物18によって捕捉され、酸の濃度は低下す
る。一方、露光領域14においては該化合物は分解又は中
和力が低下してしまうために酸の濃度には影響を与えな
い。これによって露光部と未露光部との酸発生量の格差
が増幅され、それによって酸によって分解する置換基を
有する化合物の反応量の差が大きくなる。結果として現
像時の現像液に対する溶解性の差を大きくすることによ
って、レジストパターンのコントラストを高め、図1の
(e)に示す如く断面形状の向上を図れることになる。
【0080】露光後加熱処理の後は、レジスト層をアル
カリ水溶液で現像処理し、純水で前記現像液を洗い流し
た後、基板を乾燥させることにより、レジストパターン
を得ることができる。
【0081】
【実施例】
(実施例1)酸により分解する置換基を有する化合物と
して、下記の式(VIII)に示す化合物を用いた。
【0082】
【化10】
【0083】上記式(VIII)で示される、側鎖の一部に
溶解抑止効果を持つ基を導入したポリビニルフェノール
樹脂95重量%に、酸発生剤としてフェニルスルホニルア
セトニトリル5重量%からなる組成物に、光分解性塩基
化合物として1−アミノ−3−ペンタノンを3重量%加
えた感光性組成物を、シリコンウエハ上にスピンナーを
用いて塗布し、90℃で2分間乾燥して、厚さ 0.5〜1μ
mのレジスト膜を形成した。続いてこのレジスト膜に対
して電子線照射(加速電圧20kV)、またはKrFエキシ
マレーザー光(波長 248nm)を用いた縮小投影露光機
(100mJ /cm2 )で露光を行なった。次いで、露光後の
各レジスト膜を熱板上で、 100℃1分の露光後加熱を行
なった後、2.38重量%のテトラメチルアンモニウムヒド
ロキサイド(TMAH)水溶液による現像処理を行な
い、各々レジストパターンを形成した。このときの感度
と解像度は電子線の場合は6μC/cm2 、 0.175μm、
KrFエキシマレーザーの場合は30mJ/cm2 、0.25μm
であった。形成したレジストパターンの断面形状をSE
Mによって観察した結果、パターンのコントラストがよ
く、ウォールアングルが高くなり、パターン形状が飛躍
的に向上した。 (比較例1)1−アミノ−3−ペンタノンを加えない以
外は、実施例1と同様の組成の感光性組成物を用い、実
施例1と同様な方法でレジストパターンを形成した。こ
のときの感光と解像度は電子線の場合は、5μC/cm
2 、 0.2μm、KrFエキシマレーザーの場合は30mJ/
cm2 、 0.3μmであった。形成したレジストパターンの
断面形状をSEMによって観察した結果、実施例1で得
られたパターン形状に比較して、ウォールアングルが低
く、パターン形状は悪くなっていた。 (比較例2)1−アミノ−3−ペンタノンの代わりに光
で分解しない塩基化合物である1−アミノペンタンを3
重量%加えた感光性樹脂組成物を用い実施例1と同様な
方法でレジストパターンを形成した。このときの感度と
解像度は電子線の場合は30μC/cm2 、0.35μm、Kr
Fエキシマレーザーの場合は 150mJ/cm2 、 0.4μmで
あった。 (実施例2)実施例1と同様な、酸により分解する置換
基を有する化合物(95重量%)、及び実施例1と同様な
酸発生剤(5重量%)の組成物に光分解性塩基化合物と
してN−エチルプロピオンアミドを7重量%加えた感光
性組成物を、シリコンウエハ上にスピンナーを用いて塗
布し、90℃で2分間乾燥して、厚さ 0.5〜1μmのレジ
スト膜を形成し、続いてこのレジスト膜を電子線照射
(加速電圧20kV)またはKrFエキシマレーザー光(波
長 248nm)を用いた縮小投影露光機( 100mJ/cm2 )で
露光を行なった。次いで、露光後の各レジスト膜を熱板
上で、 100℃2分で露光後加熱を行った後、2.38重量%
濃度のテトラメチルアンモニウムヒドロキサイド(TM
AH)水溶液による現像処理を行ない、各々レジストパ
ターン形成した。形成したレジストパターンの断面形状
をSEMによって観察した結果、パターンのコントラス
トが向上し、ウォールアングルが高くなり、パターン形
状が飛躍的に向上した。 (実施例3)実施例1と同様な、酸により分解する置換
基を有する化合物(95重量%)、及び実施例1と同様な
酸発生剤(5重量%)からなる組成物に光酸化性塩基化
合物として2,5−ジエチルピロールを10重量%加えた
感光性組成物を、シリコンウエハ上にスピンナーを用い
て塗布し、90℃で2分間乾燥して、厚さ 0.5〜1μmの
レジスト膜を形成し、続いてこのレジスト膜を電子線照
射(加速電圧20kV)またはKrFエキシマレーザー光
(波長 248nm)を用いた縮小投影露光機( 100mJ/cm
2 )で露光を行なった。次いで、露光後の各レジスト膜
を熱板上で、 100℃2分で露光後加熱を行った後、2.38
重量%濃度のテトラメチルアンモニウムヒドロキサイド
(TMAH)水溶液による現像処理を行ない、各々レジ
ストパターンを形成した。形成したレジストパターンの
断面形状をSEMによって観察した結果、パターンのコ
ントラストが向上し、ウォールアングルが高くなり、パ
ターン形状が飛躍的に向上した。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば特
に感度を低下させることなく化学増幅型レジストのコン
トラストを効果的に向上させ、化学増幅型レジストのパ
ターン断面形状が改善させることができる。この事によ
り、超微細パターン加工における解像度を飛躍的に向上
させる事が出来る等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法によるパターン形成方法の一例
を各工程に沿って説明する断面図。
【図2】 光分解性塩基化合物の一例としてのカルボニ
ル化合物の光分解反応のスキーム。
【図3】 従来感光性組成物を用いたパターン断面図。
【符号の説明】
11…基板 12…レジスト層 13…マスク 14…露光領域 15…露光 16…潜像 17…酸 18…酸を中和し化学放射線の照射により分解又は酸の中
和力が低下する化合物
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/027

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸により分解又は架橋する置換基を有す
    る化合物と、化学放射線の照射により酸を発生し得る化
    合物と、酸を中和し化学放射線の照射により分解又は酸
    の中和力が低下する化合物とからなる感光性組成物。
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