JPH06265459A - 分解ガス検出装置 - Google Patents

分解ガス検出装置

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JPH06265459A
JPH06265459A JP5053693A JP5369393A JPH06265459A JP H06265459 A JPH06265459 A JP H06265459A JP 5053693 A JP5053693 A JP 5053693A JP 5369393 A JP5369393 A JP 5369393A JP H06265459 A JPH06265459 A JP H06265459A
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JP
Japan
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sensor
pressure
gas
temperature
output
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JP5053693A
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English (en)
Inventor
Hideaki Hiraki
英朗 平木
Takeaki Suzuki
健聡 鈴木
Masayuki Shiratori
昌之 白鳥
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、主検出用センサ出力の温度・圧力
変化に伴う変動を補償し、SF6 分解ガスを、高感度で
精度良く検出するための方法を提供することを目的とす
る。 【構成】 SF6 ガスを主とする雰囲気を密封する耐圧
性密封容器内に配置されるSF6 ガスからの分解ガス量
を検知する主検出用センサと、前記耐圧性密封容器内に
配置され前記主検出用センサの温度を検出する温度参照
用センサと、前記耐圧性密封容器内に配置され前記雰囲
気の圧力を検出するガス圧力参照用センサと、前記温度
参照用センサから得られた温度情報に従って予め設定し
た温度での基準レベルに前記ガス圧力参照用センサのガ
ス圧力情報及び前記主検出用センサの分解ガス量情報を
シフトさせる手段と、シフトされた前記分解ガス量情報
を前記ガス圧力情報に従って予め設定した圧力での基準
レベルにシフトさせて出力する手段とを具備した分解ガ
ス検出装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高電圧電気機器に絶縁
ガスとして封入されているSF6 の分解ガスを検出する
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばガス絶縁遮断器(以下GISと略
記する)に用いられているSF6 ガスは、コロナ放電や
アーク放電により、SOF2 、SO2 2 等の低級フッ
化硫黄ガスやSO2 、HF等の腐食性ガスを生じ絶縁性
低下の原因になるため、低濃度の段階に於いて絶縁ガス
の異常を検知する必要がある。このため現在はガスクロ
マトグラフや呈色反応試薬を用いたガスチェッカー等が
用いられているが、これらの装置を用いた測定作業は極
めて手間と時間の掛かる作業であるため、この作業を自
動化するための高感度で安定なセンサが望まれている。
【0003】一方、近年ガスセンサの分野において高感
度で室温駆動可能なガスセンサとして、振動子の質量負
荷効果を応用したガスセンサが数多く試みられている。
【0004】この形のガスセンサで一般的によく用いら
れるのは、図13に示した様なATカット厚み滑り振動
モード水晶振動子の電極上(質量負荷感応面)に、ガス
吸着膜を形成した構造となっており、ガスの吸着にもと
づくガス吸着膜の重量変化Δwを、下記次式の様な原理
式で与えられる水晶振動子の発振周波数変化Δfを測定
することにより、ガスの量が検出できる。
【0005】Δf=−2.3×106 ×f2 ×Δw/A ここで、fは水晶振動子の発振周波数、Aは水晶振動子
の電極面積である。
【0006】なお、図13に一般的な水晶振動子形ガス
センサ200を断面図で示す。図13において、202
は水晶板で両主面に電極203a、203b、これらの
電極にガス吸着膜204が夫々被着されており、前記電
極203a、203bは導電ペースト206を介して各
リード線205a、205bに夫々接続し導出されてい
る。
【0007】この様なガスセンサは原理式からわかる様
に、振動子の発振周波数を高くするほど高感度なガスセ
ンサとなるが、このセンサの特性はガス吸着による重量
変化以外にガスの圧力や粘性の変化によっても変動する
ため、周囲の温度や圧力が変化すると、振動子の温度特
性とガス吸着膜の吸着量変化以外にもバックグランドガ
スによる影響を受ける。
【0008】特にGISの様に分子量の大きい(粘性
大)ガスを高圧で充填した条件で、微量の分解ガスを検
出しようとする場合、センサが設置された雰囲気の温度
や圧力変動は分解ガスの検出精度を大きく低下させる原
因となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた様に、振動
子の質量負荷効果を用いたSF6 分解ガスセンサは、周
囲の温度や圧力の変化により特性が大きく変動するとい
う問題があった。
【0010】本発明は、環境温度にともなって変化する
GIS内部の温度、圧力条件のもとで、SF6 分解ガス
を高感度で精度良く検出するための方法を提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる分解ガス
検出装置は、SF6 ガスを主とする雰囲気を密封する耐
圧性密封容器内に配置されるSF6 ガスからの分解ガス
量を検知する主検出用センサと、前記耐圧性密封容器内
に配置され前記主検出用センサの温度を検出する温度参
照用センサと、前記耐圧性密封容器内に配置され前記雰
囲気の圧力を検出するガス圧力参照用センサと、前記温
度参照用センサから得られた温度情報に従って予め設定
した温度での基準レベルに前記ガス圧力参照用センサの
ガス圧力情報及び前記主検出用センサの分解ガス量情報
をシフトさせる手段と、シフトされた前記分解ガス量情
報を前記ガス圧力情報に従って予め設定した圧力での基
準レベルにシフトさせて出力する手段とを具備した特徴
を有する。
【0012】次に本発明は、主検出用センサが、質量負
荷感応振動子形ガスセンサを通気性容器中に端子を介し
て外部回路と接続される様に取り付けて構成される特徴
を備える。
【0013】また、本発明は温度参照用センサが、前記
主検出用センサと同等のガス吸着特性を有し、密封端子
を介して外部回路と接続される様に取り付けられた質量
負荷感応振動子形ガスセンサを、実質的に圧力変形しな
い熱伝導性の密閉容器中に、SF6 ガスとともに封入し
て構成される特徴を有する。
【0014】また、本発明は圧力参照用センサが、前記
主検出用センサと同等のガス吸着特性を有し、密封端子
を介して外部回路と接続される様に取り付けられた質量
負荷感応振動子形ガスセンサを、内圧および外圧の変化
に応じてその容積が変化する熱伝導性の容積変化密閉容
器中に、SF6 ガスとともに封入して構成される特徴を
有する。
【0015】さらに、本発明は容積変化密閉容器が、熱
伝導性材料で構成されるベローズである特徴を有する。
【0016】
【作用】本発明に於いて、主検出用センサの温度補償の
ため用いている温度参照用センサの出力は、補償回路に
よって主検出用センサのガス圧一定のもとでの温度出力
に変換され、主検出用センサ出力から差し引きされるこ
とにより温度変化分がキャンセルされる。
【0017】また主検出用センサの圧力補償のため用い
ている圧力参照用センサの出力は、前記主検出用センサ
と同様、温度参照用センサの出力を補償回路によって圧
力参照センサのガス圧一定のもとでの温度出力に変換さ
れ、圧力参照用センサ出力から差し引きされることによ
り温度変化分がキャンセルされ、さらにこの出力を補償
回路によって主検出用センサのガス圧特性となる様に変
換し、温度補償された主検出用センサの出力から差し引
きすることにより圧力による変化分がキャンセルされ
る。
【0018】
【実施例】以下、実施例として水晶振動子形SF6 分解
ガスセンサを、周波数検出形として用いる場合の特性補
償方法について説明する。
【0019】図1は本発明を用いて構成されるSF6
解ガス検出装置のブロック図で、48、13はそれぞれ
9MHz用ATカット水晶振動子の電極上(Cr電極を
下地にAu電極を形成)に、SF6 分解ガス吸着膜とし
てテトラハイドロキシエチルエチレンジアミン(THE
ED)を塗布し、その上を非晶質フッ素樹脂(Dupo
ntAF−1600)101(図2)でコートした構造
からなる図2に示す様な水晶振動子形のガスセンサ10
で、ほぼ同じ特性を有するセンサが各々密封端子5、
10、15に接続され、4kg/cm2 のSF6 ガス2
で充填された耐圧性密閉容器1に取り付けられた密封端
子6、11、16を介して、各々のセンサの特性変化を
電気信号に変換する図3に示した様なセンサ駆動回路1
7、18、19に接続されている。主検出用センサとな
る水晶振動子形ガスセンサ4は、その一部が焼結テフロ
ン(多孔性)で構成される通気性容器3の中に設置さ
れ、特性変化が駆動回路17で電気信号に変換され、補
償回路23に出力される。温度参照用センサとなる水晶
振動子形ガスセンサ8は、ステンレス製の耐圧性密閉容
器7に耐圧性密閉容器1と同じく4kg/cm2 のSF
6 ガスと共に封入されており、周囲温度変化による水晶
振動子形ガスセンサ8の特性変化は、駆動回路18で電
気信号に変換され信号調整回路23に出力される。ま
た、圧力参照用センサとなる水晶振動子形ガスセンサ1
3は、外圧及び内圧の変化によりその容積が変化する容
積変化密閉容器としてインコネル製のベローズ形容器1
2の中に、4kg/cm2 のSF6 ガスと共に封入さ
れ、温度及び圧力変化による水晶振動子形ガスセンサ1
3の特性変化は、駆動回路19で電気信号に変換され補
償回路23に出力される。上記3つの出力を受けた補償
回路23は、各々の入力信号の波形、振幅、ダイナミッ
クレンジ等を一度整えた後、これらの信号を用いて補正
演算し、分解ガス濃度信号24、温度信号25、及び圧
力信号26を出力する。27は各々のセンサ駆動回路1
7、18、19、補償回路23の電源回路である。
【0020】続いて図4は前記補償回路23内部のブロ
ック図を示したもので、センサ駆動回路出力信号を高精
度に補正演算するために、信号のレベルと波形を調整す
る信号調整回路部aと、前記信号調整回路部aの出力を
受けて最適な補償を施す補正演算回路部bに大別され
る。
【0021】図4に於いて28、29、30は図1のセ
ンサ駆動回路17、18、19からの出力信号20、2
1、22を受けて信号波形及び振幅を整えるためのバッ
ファ回路で、演算増幅器からなる。32、33、34
は、各センサの発振周波数の中から、分解ガスの吸着や
環境条件で変化する周波数領域のみを取り出すための周
波数差検出回路で、周波数混合用ICを用いて構成(ヘ
テロダイン検波器)されており、それぞれ前記バッファ
回路28、29、30と温度補償された基準発振器31
の周波数差が出力される。周波数差検出回路32、3
3、34で検出された周波数出力は、それぞれ35、3
6、37の周波数/直流電圧変換器で直流信号に変換さ
れる。この周波数差検出回路32、33、34の出力が
一定となるように、基準水晶発信器31をそれぞれの回
路の特性に合ったものを一つ一つ設けてもよい。
【0022】40は主検出用センサの分解ガス量情報を
温度情報に従ってシフトさせる手段でF/V変換器36
の出力を用いてF/V変換器35の出力を補償するため
の差動増幅器で、F/V変換器35の出力とF/V変換
器36の出力を増幅器38で調整した出力との差信号が
出力される。
【0023】同様に41の差動増幅器も圧力情報を温度
情報に従ってシフトさせる手段であり、F/V変換器3
7の出力を用いてF/V変換器36の出力を補償するた
めのもので、F/V変換器37の出力と、F/V変換器
36の出力を増幅器39で調整した出力との差信号を出
力する。
【0024】また、43はシフトされた分解ガス量情報
をシフトされたガス圧力情報に従って予め設定した圧力
での基準レベルに再シフトさせる手段として差動増幅器
40の出力と、増幅器42で調整された差動増幅器41
の出力との差を出力する差動増幅器である。
【0025】続いて、以上の様な構成からなるSF6
解ガス検出装置を用いて、SF6 ガスの充填圧が4kg
/cm2 で、充填圧の変動幅が±0.2kg/cm2
制御されたSF6 ガス封入電気機器の中において、周囲
温度が環境温度に依存して変化する条件で、SF6 分解
ガスセンサのベースラインを補償する手順を説明する。
【0026】まず、ここで用いる主検出用センサ、温度
参照用センサ及び圧力参照用センサの特性を簡単に説明
する。
【0027】主検出用センサ、温度参照用センサ及び圧
力参照用センサに共通して用いているSF6 分解ガスセ
ンサの温度、圧力特性の例として、耐圧性密閉容器内の
SF6 ガス充填圧を4kg/cm2 一定にした時の、温
度によるセンサの発振周波数シフト量を図5に、温度一
定での圧力によるセンサの発振周波数シフト量を図6に
それぞれ示している。図5、6の特性より本実施例に用
いた水晶振動子形ガスセンサの発振周波数は温度に対し
て対数的に大きく変化すると共に、温度による変化に比
べれば少ないものの圧力による変化は耐圧性密閉容器1
の圧力変動範囲±0.2kg/cm2 あたり±200H
z(図10中1kg/cm2 当たり約1000Hz)程
度と、図示していないがセンサの分解ガス感度に換算す
ると、SF6 分解ガスの代表ガスであるSOF2 ガス濃
度で、±400ppm分にも相当(SOF2 1000
ppmにたいする周波数シフト量は約500Hz)し、
温度・圧力変化によるこの様なベースラインの変化は、
分解ガスの検出精度を大きく低下させることが判る。
【0028】図7は各センサ間の特性の違いを明確に示
すため、センサが取り付けられた耐圧性密閉容器1中の
SF6 のガス圧を、装置の制御範囲で変動させた時の各
センサの温度特性(周波数シフト量)を定性的に示した
もので、特性1は4kg/cm2 一定の時、特性2は
4.2kg/cm2 一定の時、特性3は3.8kg/c
2 一定の時の変化で、実線は主検出用センサ、一点鎖
線は温度参照用センサ、点線は圧力参照用センサのそれ
ぞれ特性である。
【0029】図中に於いて一点鎖線で示した温度参照用
センサの周波数変化は、他のセンサに比べ周波数変化が
少ない。これは温度参照用センサが圧力変形しない密閉
容器に封入されているため、周囲温度の変化に伴って発
生する内圧変化が温度による出力変化分を相殺するため
である。従って、温度補償のため主検出用センサ出力か
ら温度参照用センサ出力を単純に差し引いても、出力は
0にならないことが判る。また図の特性からも判る様
に、この温度参照用センサは唯一温度のみで出力が決ま
るセンサであり、補償を行う上での標準センサとなる。
【0030】一方、点線で示した圧力参照用センサの出
力は、ベローズの効果により実線で示した主検出用セン
サの特性に近い特性を示しているが、温度特性、圧力特
性ともまだ同じではない。これは、ベローズにはバネ定
数に比例して圧力変形を制限する力が働き、ベローズに
加わる内外圧の変化が内部に取り付けた参照センサにそ
のまま反映されないためで、実線と点線の温度特性(傾
き)の違いは、温度によりベローズの内圧が変化して
も、バネ定数に比例して働く圧力変形制限力によりベロ
ーズの外圧と同じにならないことを示している。また実
線と点線の圧力特性(圧力による温度特性のシフト量)
の違いは、ベローズの外圧が変化しても、ベローズのバ
ネ定数の効果により、ベローズの内圧は外圧と同じに変
化しないことを示している。
【0031】従って、前記温度参照用センサと同様に、
そのまま主検出用センサの出力から圧力参照用センサの
出力を差し引いても圧力変動分をキャンセルできないた
め、まず圧力補償用センサ自身の温度による変動分をキ
ャンセルしてから、主検出用センサの圧力変動分を補償
する必要のあることが判る。
【0032】次にこれらのセンサと回路を用いて、まず
主検出用センサ出力の温度変化分をキャンセルする手順
を説明する。
【0033】図4に示した構成の補償回路に於いて、前
記図1の耐圧性密封容器1のSF6ガス圧を4kg/c
2 一定にした時、主検出用センサ駆動回路出力20を
受けたバッファ回路28と基準発振器31の周波数差を
F/V変換した出力、温度参照用センサ駆動回路出力2
1を受けたバッファ回路29と基準発振器31の周波数
差をF/V変換した出力のそれぞれ温度変化は、図8中
に実線と一点鎖線1で示した特性の様に、参照センサ間
の発振周波数や回路定数のバラツキにより基準点と勾配
が異なる出力電圧となっている。
【0034】温度参照用センサ出力である一点鎖線の特
性1は、前もって調整された増幅器38の増幅率とオフ
セットで一点鎖線の特性2から特性3へと、実線で示さ
れた主検出用センサとほぼ等しい出力に変換され、差動
増幅器40で主検出用センサ出力から引き差ることで、
主検出用センサ出力の温度変化分がキャンセルされる。
こうして得られた主検出用センサ出力は、図9に示した
様に、温度による変化がなくなり、耐圧性密封容器1の
基準圧力での特性1を中心に、圧力制御範囲である特性
2から特性3の範囲で変化する様な特性に変換される。
【0035】次にこの圧力変化分をキャンセルする手順
を説明する。
【0036】主検出用センサ出力の圧力変化分のキャン
セルには、前記圧力参照用センサの出力を用いるが、前
述した様にまず圧力参照用センサの出力を温度参照用セ
ンサ出力が温度補償する必要がある。
【0037】圧力参照用センサの出力温度補償は前記主
検出用センサの場合と同様、温度参照用センサ駆動回路
出力21を受けたバッファ回路29と基準発振器31の
周波数差をF/V変換した出力と、圧力参照用センサ駆
動回路出力22を受けたバッファ回路30と基準発振器
31の周波数差をF/V変換した出力は、温度変化によ
り図10に示した点線と一点鎖線1の特性の様に、セン
サ間の発振周波数や回路定数のバラツキにより、基準点
と勾配が異なる出力電圧となっている。温度参照用セン
サ出力である一点鎖線1の特性は、前もって調整された
増幅器39の増幅率とオフセットで一点鎖線の特性2か
ら特性3へと、点線1で示した圧力参照用センサとほぼ
等しい出力に変換した後、差動増幅器41で圧力参照用
センサ出力から引き去ることで、圧力参照用センサ出力
の温度変化分がキャンセルされる。
【0038】こうして得られた圧力参照用センサ出力
は、図11に示した様に、温度による変化がなくなり、
耐圧性密封容器1の基準圧力での特性1を中心に、圧力
制御範囲である特性2から特性3の範囲で変化する様な
特性に変換される。
【0039】次にこうして得られた圧力信号を用いて図
9に示した主検出用センサの圧力特性を補償する方法を
説明する。
【0040】図12は温度特性が補償された主検出用セ
ンサと圧力参照用センサの温度特性を示したもので、差
動増幅器40と41で出力される主検出用センサ(実
線)と圧力参照用センサ(点線1)の出力は、基準点と
勾配が異なる出力電圧となっている。
【0041】圧力参照用センサ出力である点線1の特性
は、前もって調整された増幅器42の増幅率とオフセッ
トで点線の特性2から特性3へと実線で示した主検出用
センサの特性とほぼ等しい出力に変換された後、差動増
幅器43で差動増幅器40の出力から引き去られること
で、主検出用センサ出力の圧力変化分がキャンセルさ
れ、その結果、温度と圧力によるベースラインの変化を
ゼロにした主検出用センサの出力が得られる。
【0042】本実施例においては詳しく説明しなかった
が、水晶振動子形SF6 分解ガスセンサの分解ガス感度
もベースライン同様周囲温度の変化により変動するの
で、前記差動増幅回路43の出力を、前記温度参照用セ
ンサの出力25を用いて温度変化分を補償回路により直
接演算する方法や、前もって入力しておいたROMデー
タを参照してマイクロコンピュータで演算し、または図
1の三センサの出力23の部分をfカウンタ・マイクロ
コンピュータに置換え同様に演算操作をソフトで行うこ
とも出来る。また、温度参照用センサ出力25と圧力参
照用センサ補償出力26を用いることにより、GIS内
部のセンサ近傍の温度と圧力を測定することができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば質量
負荷感応振動子形ガスセンサからなる主検出用センサ以
外に、主検出用センサと同じ特性の温度参照用センサと
圧力参照用センサを用いて、補償回路により主検出用セ
ンサの温度と圧力による変動分をキャンセルすることに
より、GIS内部に設置されたSF6 分解ガスセンサの
環境温度変化にともなう特性のシフトを補償することが
できSF6 の分解ガスを高感度に精度良く検出できると
同時に、センサ近傍の温度と圧力をも測定することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】SF6 分解ガス検出装置のブロック図。
【図2】SF6 分解ガスセンサの構造を説明するための
断面図。
【図3】センサ駆動回路のブロック図。
【図4】補償回路のブロック図。
【図5】主検出用センサの温度特性を示す線図。
【図6】主検出用センサの圧力特性を示す線図。
【図7】各センサの特性を比較して示す線図。
【図8】主検出用センサの温度補償信号を示す線図。
【図9】温度補償後の主検出用センサの特性を示す線
図。
【図10】圧力参照用センサの温度補償信号を示す線
図。
【図11】温度補償後の圧力参照用センサの特性を示す
線図。
【図12】温度補償後の主検出用センサと圧力参照用セ
ンサの特性を示す線図。
【図13】水晶振動子形ガスセンサの構造を説明するた
めの断面図。
【符号の説明】
1 耐圧性密閉容器、 2,9,14 SF6 ガス、 4,8,13 水晶振動子形ガスセンサ、 3 通気性容器、 7 密閉容器、 12 ベローズ、 5,10,15 センサ密封端子、 6,11,16 耐圧性密閉容器端子、 17,18,19 センサ駆動回路、 20 主センサ駆動回路出力、 21 温度参照センサ駆動回路出力、 22 圧力参照センサ駆動回路出力、 23 補償回路、 24 ベースライン補償分解ガス信号出力、 25 温度信号出力、 26 圧力信号出力、 27 電源回路、 28,29,30 バッファ回路、 31 基準水晶発振器、 32,33,34 周波数差検出回路、 35,36,37 周波数/電圧変換器、 38,39,42 増幅器、 40,41,43 差動増幅器100200 水晶振動子形ガスセンサ、 101 非晶質ふっ素樹脂膜、 202 水晶板、 203 電極、 204 ガス吸着膜、 205 リード線、 206 導電ペースト。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SF6 ガスを主とする雰囲気を密封する
    耐圧性密封容器内に配置されるSF6 ガスからの分解ガ
    ス量を検知する主検出用センサと、前記耐圧性密封容器
    内に配置され前記主検出用センサの温度を検出する温度
    参照用センサと、前記耐圧性密封容器内に配置され前記
    雰囲気の圧力を検出するガス圧力参照用センサと、前記
    温度参照用センサから得られた温度情報に従って予め設
    定した温度での基準レベルに前記ガス圧力参照用センサ
    のガス圧力情報及び前記主検出用センサの分解ガス量情
    報をシフトさせる手段と、シフトされた前記分解ガス量
    情報を前記ガス圧力情報に従って予め設定した圧力での
    基準レベルにシフトさせて出力する手段とを具備した分
    解ガス検出装置。
JP5053693A 1993-03-15 1993-03-15 分解ガス検出装置 Pending JPH06265459A (ja)

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