JPH06265378A - 流体振動式流量計 - Google Patents
流体振動式流量計Info
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- JPH06265378A JPH06265378A JP5531793A JP5531793A JPH06265378A JP H06265378 A JPH06265378 A JP H06265378A JP 5531793 A JP5531793 A JP 5531793A JP 5531793 A JP5531793 A JP 5531793A JP H06265378 A JPH06265378 A JP H06265378A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は低流量域での器差を下げるとともに
低流量域から高流量域における計測精度を向上させて、
流量計測範囲を拡大できるよう構成した流体振動式流量
計を提供することを目的とする。 【構成】 流体振動式流量計は流量計本体1内に下流に
向かって噴出ノズル2,柱状ターゲット3,絞り部5を
順次設けてなる。柱状ターゲット3は後面3fの両端に
面取り3g,3hを有し、柱状ターゲット3の側面3
b,3cの厚さbと側面3b,3cの面取り幅cとが0.
25 ≦c/b≦0.75を満足するように設定され、側面3
b,3cの延長線と面取り3g,3hとのなす角度θが
30°≦θ≦60°を満足するように設定される。又、
噴出ノズル2を形成する側壁2a,2bの表面粗さRma
x がRmax /t≦3×10-3となるように設定されてい
る。
低流量域から高流量域における計測精度を向上させて、
流量計測範囲を拡大できるよう構成した流体振動式流量
計を提供することを目的とする。 【構成】 流体振動式流量計は流量計本体1内に下流に
向かって噴出ノズル2,柱状ターゲット3,絞り部5を
順次設けてなる。柱状ターゲット3は後面3fの両端に
面取り3g,3hを有し、柱状ターゲット3の側面3
b,3cの厚さbと側面3b,3cの面取り幅cとが0.
25 ≦c/b≦0.75を満足するように設定され、側面3
b,3cの延長線と面取り3g,3hとのなす角度θが
30°≦θ≦60°を満足するように設定される。又、
噴出ノズル2を形成する側壁2a,2bの表面粗さRma
x がRmax /t≦3×10-3となるように設定されてい
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は流体振動式流量計に係
り、特に広い測定範囲にわたり高精度の流量計測が可能
な流体振動式流量計に関する。
り、特に広い測定範囲にわたり高精度の流量計測が可能
な流体振動式流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、流量計本体内に、順次下流に向っ
て、噴出ノズル、柱状ターゲット及び絞り部が形成され
てなる流体振動式の流量計が知られている。この種の流
量計は噴出ノズルから噴出した噴流の向きが、流体の物
性によらず、流量に比例した振動数で柱状ターゲットの
両側に交互に偏向する現象(流体振動)を利用し、圧力
変化等から検知したこの流体振動の振動数により流量を
演算してこれを表示するものである。
て、噴出ノズル、柱状ターゲット及び絞り部が形成され
てなる流体振動式の流量計が知られている。この種の流
量計は噴出ノズルから噴出した噴流の向きが、流体の物
性によらず、流量に比例した振動数で柱状ターゲットの
両側に交互に偏向する現象(流体振動)を利用し、圧力
変化等から検知したこの流体振動の振動数により流量を
演算してこれを表示するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記流量計は、機械的
可動部がなく、流体の物性に依存しないという優れたも
のであるが、改善すべき問題点を有していた。すなわ
ち、流量の小さな範囲では性能が安定せず測定誤差が非
常に大きくなるという問題があった。これは、従来の流
量計が、前記噴流の一部が噴出ノズル側に戻る流れ、す
なわち帰還流と呼ばれるものにより前記流体振動を発生
させる構成をとっていたことに起因することが大きかっ
た。
可動部がなく、流体の物性に依存しないという優れたも
のであるが、改善すべき問題点を有していた。すなわ
ち、流量の小さな範囲では性能が安定せず測定誤差が非
常に大きくなるという問題があった。これは、従来の流
量計が、前記噴流の一部が噴出ノズル側に戻る流れ、す
なわち帰還流と呼ばれるものにより前記流体振動を発生
させる構成をとっていたことに起因することが大きかっ
た。
【0004】そこで、本出願人は、特開平4−1286
12号により、横断面が四角形状とされた柱状ターゲッ
トの後方に発生させた渦により前記流体振動を発生させ
る新方式の流体振動式流量計を提案した。この方式で
は、従来の帰還流によるものに比べ、同じ流量であって
も流体の振動数が高くなり、又流体振動が安定的に生じ
易くなるので、測定精度が向上するという効果があっ
た。
12号により、横断面が四角形状とされた柱状ターゲッ
トの後方に発生させた渦により前記流体振動を発生させ
る新方式の流体振動式流量計を提案した。この方式で
は、従来の帰還流によるものに比べ、同じ流量であって
も流体の振動数が高くなり、又流体振動が安定的に生じ
易くなるので、測定精度が向上するという効果があっ
た。
【0005】しかしながら、この流体振動式流量計で
は、低流量域の流量を計測する場合、噴出ノズルからの
噴流の流速が小さくなり、上記流体振動を発生させるた
めの渦が弱くなるといった課題がある。その結果、渦発
生による流体振動が不安定になり、低流量域における流
量計測精度が低下することになる。
は、低流量域の流量を計測する場合、噴出ノズルからの
噴流の流速が小さくなり、上記流体振動を発生させるた
めの渦が弱くなるといった課題がある。その結果、渦発
生による流体振動が不安定になり、低流量域における流
量計測精度が低下することになる。
【0006】又、上記のような流体振動式流量計におい
ては、低流量域から高流量域まで広い範囲にわたって安
定的に流量計測精度を維持するためには、噴出ノズルか
らの噴流が柱状ターゲットに向かって真っ直ぐに、且つ
均一な流速分布を持った(ピーク流速と平均流速との差
が小さい)噴流が噴出することが必要である。
ては、低流量域から高流量域まで広い範囲にわたって安
定的に流量計測精度を維持するためには、噴出ノズルか
らの噴流が柱状ターゲットに向かって真っ直ぐに、且つ
均一な流速分布を持った(ピーク流速と平均流速との差
が小さい)噴流が噴出することが必要である。
【0007】しかし、噴流の流速分布は、図13に示す
ように壁面に対する流体の粘性により噴出ノズルの側壁
近傍を流れる流速が小さくなり、噴出ノズルの中心線上
付近で流速がピークとなるように尖った形、即ち下流側
に向かって放物線を描くような形となる。
ように壁面に対する流体の粘性により噴出ノズルの側壁
近傍を流れる流速が小さくなり、噴出ノズルの中心線上
付近で流速がピークとなるように尖った形、即ち下流側
に向かって放物線を描くような形となる。
【0008】特に、流速が小さいと壁面に対する粘性抵
抗の影響が大きくなり、流速が小さくなるにしたがって
ピーク流速と平均流速との差が大きくなってしまう。こ
のため図14に示すように、噴流のピーク流速Vp と流
量Qとの比Vp /Qは一定でなくなり、流量とピーク流
速とが比例しなくなる。
抗の影響が大きくなり、流速が小さくなるにしたがって
ピーク流速と平均流速との差が大きくなってしまう。こ
のため図14に示すように、噴流のピーク流速Vp と流
量Qとの比Vp /Qは一定でなくなり、流量とピーク流
速とが比例しなくなる。
【0009】従って、上記流体振動式流量計では、噴流
の振動数が噴流のピーク流速に比例するため、流量が小
さくなると噴流の振動数が流量と比例しなくなり、図1
5に示すように、低流量域での器差特性が変化して低流
量域における流量計測精度が低下するといった課題があ
る。
の振動数が噴流のピーク流速に比例するため、流量が小
さくなると噴流の振動数が流量と比例しなくなり、図1
5に示すように、低流量域での器差特性が変化して低流
量域における流量計測精度が低下するといった課題があ
る。
【0010】そこで、本発明は上記課題を解決した流体
振動式流量計を提供することを目的とする。
振動式流量計を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、噴出
ノズルと柱状ターゲットとが流量計本体の内部中心線上
に順次形成された流体振動式流量計において、前記柱状
ターゲットの後面の両端に面取りを形成したことを特徴
とする。又、請求項2の発明は、前記面取りの側面の幅
cと前記柱状ターゲットの側面の幅bとが、0.25 ≦c
/b≦0.75を満足するように設定されていることを特徴
とする。
ノズルと柱状ターゲットとが流量計本体の内部中心線上
に順次形成された流体振動式流量計において、前記柱状
ターゲットの後面の両端に面取りを形成したことを特徴
とする。又、請求項2の発明は、前記面取りの側面の幅
cと前記柱状ターゲットの側面の幅bとが、0.25 ≦c
/b≦0.75を満足するように設定されていることを特徴
とする。
【0012】又、請求項3の発明は、前記柱状ターゲッ
トの側面の延長線と前記面取りのなす角度θが、30°
≦θ≦60°を満足するように設定されていることを特
徴とする。
トの側面の延長線と前記面取りのなす角度θが、30°
≦θ≦60°を満足するように設定されていることを特
徴とする。
【0013】又、請求項4の発明は、噴出ノズルと柱状
ターゲットとが流量計本体の内部中心線上に順次形成さ
れた流体振動式流量計において、前記噴出ノズルの幅t
と前記噴出ノズルを形成する側壁との表面粗さRmax と
が、Rmax /t≦3×10-3を満足するように設定され
ていることを特徴とする。
ターゲットとが流量計本体の内部中心線上に順次形成さ
れた流体振動式流量計において、前記噴出ノズルの幅t
と前記噴出ノズルを形成する側壁との表面粗さRmax と
が、Rmax /t≦3×10-3を満足するように設定され
ていることを特徴とする。
【0014】
【作用】柱状ターゲットの後面に面取りを設けることに
より、噴流ノズルからの噴流が柱状ターゲットの後方に
流れやすくなり、これにより柱状ターゲットの後方に流
体を振動させる渦が発生しやすくなり、比較的渦が発生
しにくい低流量域においても噴流の偏向動作(発振)が
安定する。
より、噴流ノズルからの噴流が柱状ターゲットの後方に
流れやすくなり、これにより柱状ターゲットの後方に流
体を振動させる渦が発生しやすくなり、比較的渦が発生
しにくい低流量域においても噴流の偏向動作(発振)が
安定する。
【0015】又、噴流ノズルの側壁の表面粗さを噴流が
粘性の影響を受けにくい値に設定することにより、流速
が小さくなってもピーク流速と平均流速との差が大きく
ならず流量とピーク流速とが比例するようになる。この
ため、流量と噴流の振動数が比例し、低流量域から高流
量域まで広い範囲にわたって高精度な流量計測が可能と
なる。
粘性の影響を受けにくい値に設定することにより、流速
が小さくなってもピーク流速と平均流速との差が大きく
ならず流量とピーク流速とが比例するようになる。この
ため、流量と噴流の振動数が比例し、低流量域から高流
量域まで広い範囲にわたって高精度な流量計測が可能と
なる。
【0016】
【実施例】図1乃至図3に本発明になる流体振動式流量
計の一実施例を示す。
計の一実施例を示す。
【0017】各図中、流体振動式流量計は流量計本体1
の内部に下流に向って噴出ノズル2,流路拡大部4及び
流路絞り部5が順次形成され、さらに前記流路拡大部4
内の中心線J上に柱状ターゲット3が設けられている。
の内部に下流に向って噴出ノズル2,流路拡大部4及び
流路絞り部5が順次形成され、さらに前記流路拡大部4
内の中心線J上に柱状ターゲット3が設けられている。
【0018】なお、噴出ノズル2,流路拡大部4及び流
路絞り部5の軸直角断面(中心線Jに対しての直交断
面)形状はすべて矩形とされている。さらに、図1にお
いて紙面と平行な方向にはどの位置でも同一形状であ
る。
路絞り部5の軸直角断面(中心線Jに対しての直交断
面)形状はすべて矩形とされている。さらに、図1にお
いて紙面と平行な方向にはどの位置でも同一形状であ
る。
【0019】柱状ターゲット3は図3に拡大して示すよ
うに、噴出ノズル2に対向するノズル対向面としての前
面3aの幅寸法aと、前面3aの両端より後方に延在す
る側面3b,3cの厚さ寸法bとがa>bとなるように
設定されている。柱状ターゲット3の前面3aの中央に
は上下方向に延在する凹面13が形成されている。この
凹面13は半径R1 の円弧状凹部であり、比較的ゆるや
かな曲面状のへこみである。そして、柱状ターゲット3
の前面3aの両端には半径R2 の円弧状の曲面3d,3
eが形成されている。従って、前面3aの両端と側面3
b,3cとは曲面3d,3eを介して連続する。
うに、噴出ノズル2に対向するノズル対向面としての前
面3aの幅寸法aと、前面3aの両端より後方に延在す
る側面3b,3cの厚さ寸法bとがa>bとなるように
設定されている。柱状ターゲット3の前面3aの中央に
は上下方向に延在する凹面13が形成されている。この
凹面13は半径R1 の円弧状凹部であり、比較的ゆるや
かな曲面状のへこみである。そして、柱状ターゲット3
の前面3aの両端には半径R2 の円弧状の曲面3d,3
eが形成されている。従って、前面3aの両端と側面3
b,3cとは曲面3d,3eを介して連続する。
【0020】又、柱状ターゲット3は後面3fの両端に
面取り3g,3hが形成されている。この面取り3g,
3hは、後述するように噴出ノズル2からの噴流が柱状
ターゲット3の後方(下流側)に流れやすくして噴流を
振動させる渦の発生を容易にしている。
面取り3g,3hが形成されている。この面取り3g,
3hは、後述するように噴出ノズル2からの噴流が柱状
ターゲット3の後方(下流側)に流れやすくして噴流を
振動させる渦の発生を容易にしている。
【0021】流量計本体1の中心線Jを含み柱状ターゲ
ット3に直交する平面(図1においては紙面)上におい
て、噴出ノズル2の中心線Jより一側の出口内面の側壁
2aから接線状に延び中心線Jと交差して柱状ターゲッ
ト3の中心線Jより他側の角部の曲面3dと接する円弧
6aの延長線、あるいは、噴出ノズル2出口内面の側壁
2bから接線状に延び中心線Jと交差して柱状ターゲッ
ト3の両端の曲面3eと接する円弧6bの延長線が、そ
れぞれ流量計本体1内の絞り部5を形成する壁面5b,
5aに達するように各部の寸法が設定されている。
ット3に直交する平面(図1においては紙面)上におい
て、噴出ノズル2の中心線Jより一側の出口内面の側壁
2aから接線状に延び中心線Jと交差して柱状ターゲッ
ト3の中心線Jより他側の角部の曲面3dと接する円弧
6aの延長線、あるいは、噴出ノズル2出口内面の側壁
2bから接線状に延び中心線Jと交差して柱状ターゲッ
ト3の両端の曲面3eと接する円弧6bの延長線が、そ
れぞれ流量計本体1内の絞り部5を形成する壁面5b,
5aに達するように各部の寸法が設定されている。
【0022】即ち、上記構成になる流体振動式流量計の
各部分は以下のような特徴的な構成となっている。ま
ず、第一に、柱状ターゲット3は前面3aが前述した凹
面13,即ち、円弧状の凹形曲面とされている。第二
に、柱状ターゲット3の前面3aの凹面13の半径R1
と柱状ターゲット3の幅aとが次式(1) を満足するよう
に設定されている。
各部分は以下のような特徴的な構成となっている。ま
ず、第一に、柱状ターゲット3は前面3aが前述した凹
面13,即ち、円弧状の凹形曲面とされている。第二
に、柱状ターゲット3の前面3aの凹面13の半径R1
と柱状ターゲット3の幅aとが次式(1) を満足するよう
に設定されている。
【0023】 0.7 ≦R1 /a≦1.2 …(1) 第三に、柱状ターゲット3の前面3aと側面3b,3c
とからなる角部の曲面3d,3eの半径R2 と柱状ター
ゲット3の幅aとが次式(2) を満足するように設定され
ている。
とからなる角部の曲面3d,3eの半径R2 と柱状ター
ゲット3の幅aとが次式(2) を満足するように設定され
ている。
【0024】 R2 /a≦0.1 …(2) 第四に、噴出ノズル2の幅tと柱状ターゲットの幅aと
が次式(3) を満足するように設定されている。
が次式(3) を満足するように設定されている。
【0025】 1.0 ≦a/t≦1.4 …(3) 第五に、柱状ターゲット3の前面3aの幅aと柱状ター
ゲット3の側面3b,3cの厚さbとが次式(4) を満足
するように設定されている。
ゲット3の側面3b,3cの厚さbとが次式(4) を満足
するように設定されている。
【0026】 b/a≦0.6 …(4) 第六に、柱状ターゲット3に直交する平面上において、
図1に示す如く、噴出ノズル2の出口内面の一方の側壁
2aより接線方向に出て、軸線Jに対して前記側壁2a
と反対側に位置する柱状ターゲット3の端部3bに接す
る円弧6aの延長線が、流路拡大部4の内側面4bに達
する手前で、絞り部5から延びる壁面5bに達し、また
円弧6bについても同様の条件が満足されるように、噴
出ノズル2の幅t,噴出ノズル2からは柱状ターゲット
3までの距離H,噴出ノズル2から絞り部5までの距離
L,絞り部5の幅T,流路拡大部4の幅Wが設定されて
いる。
図1に示す如く、噴出ノズル2の出口内面の一方の側壁
2aより接線方向に出て、軸線Jに対して前記側壁2a
と反対側に位置する柱状ターゲット3の端部3bに接す
る円弧6aの延長線が、流路拡大部4の内側面4bに達
する手前で、絞り部5から延びる壁面5bに達し、また
円弧6bについても同様の条件が満足されるように、噴
出ノズル2の幅t,噴出ノズル2からは柱状ターゲット
3までの距離H,噴出ノズル2から絞り部5までの距離
L,絞り部5の幅T,流路拡大部4の幅Wが設定されて
いる。
【0027】第七に、前記壁面5a,5bと流路拡大部
4の内側面4a,4bとはそれぞれ明らかに分離した形
状とされている。すなわち、なだらかな曲面で接続され
ておらず、噴出ノズル2からの噴流が前記壁面5a,5
bに当たっても噴出ノズル2側に戻る帰還流が生じにく
い形状とされている。
4の内側面4a,4bとはそれぞれ明らかに分離した形
状とされている。すなわち、なだらかな曲面で接続され
ておらず、噴出ノズル2からの噴流が前記壁面5a,5
bに当たっても噴出ノズル2側に戻る帰還流が生じにく
い形状とされている。
【0028】第八に、噴出ノズル2の出口から絞り部5
までの距離Lと、噴出ノズル2の出口から柱状ターゲッ
ト3までの距離Hとが、次式(5) を満足するように設定
されている。
までの距離Lと、噴出ノズル2の出口から柱状ターゲッ
ト3までの距離Hとが、次式(5) を満足するように設定
されている。
【0029】H/L≧0.5 …(5) 第九に、柱状ターゲット3の幅a及び絞り部5の幅Tと
が、次式(6) を満足するように設定されている。
が、次式(6) を満足するように設定されている。
【0030】 a≦T …(6) 第十に、柱状ターゲット3の側面3b,3cの厚さbと
側面3b,3cの面取り幅cとが、次式(7) を満足する
ように設定されている。
側面3b,3cの面取り幅cとが、次式(7) を満足する
ように設定されている。
【0031】 0.25 ≦c/b≦0.75 …(7 ) 第十一に、柱状ターゲット3の側面3b,3cの延長線
と面取り3g,3hとのなす角度θが、次式(8) を満足
するように設定されている。
と面取り3g,3hとのなす角度θが、次式(8) を満足
するように設定されている。
【0032】 30°≦θ≦60° …(8) 第十二に、図4に示すように、噴出ノズル2の幅tと噴
出ノズル2を形成する側壁2a,2bの表面粗さRmax
とが、次式(9) を満足するように設定されている。
出ノズル2を形成する側壁2a,2bの表面粗さRmax
とが、次式(9) を満足するように設定されている。
【0033】 Rmax /t≦3×10-3 …(9) なお、図1において8は、流路拡大部4内の圧力変化あ
るいは流速の変化を検出するセンサであり、9はこのセ
ンサ8から出力される信号を積算して流量を求め表示す
る流量測定器である。
るいは流速の変化を検出するセンサであり、9はこのセ
ンサ8から出力される信号を積算して流量を求め表示す
る流量測定器である。
【0034】今、上記流量計本体1を被測流体が流れる
流路に接続すると、図2に示すように、噴出ノズル2か
ら噴出した噴流12は、柱状ターゲット3のどちらかに
偏向し、例えば壁面5aに向かう流れとなる。柱状ター
ゲット3は、前述したように後面3fの両端に面取り3
g,3hを有するため、噴出ノズル2からの噴流12が
柱状ターゲット3の後方(下流側)に流れやすくなり、
噴流12は流速が低下せずに柱状ターゲット3の後方へ
流れる。
流路に接続すると、図2に示すように、噴出ノズル2か
ら噴出した噴流12は、柱状ターゲット3のどちらかに
偏向し、例えば壁面5aに向かう流れとなる。柱状ター
ゲット3は、前述したように後面3fの両端に面取り3
g,3hを有するため、噴出ノズル2からの噴流12が
柱状ターゲット3の後方(下流側)に流れやすくなり、
噴流12は流速が低下せずに柱状ターゲット3の後方へ
流れる。
【0035】柱状ターゲット3の下流側に渦10が発生
し、この渦10によって柱状ターゲット3の廻りに循環
流11が発生する。この循環流11は、噴流12を反対
側へ偏向させる向きに発生するので、これによって噴流
12は流れ方向が壁面5bに向かうように切換わる。そ
して、この切換えが交互に発生し、流量に比例した周波
数の流体振動となる。
し、この渦10によって柱状ターゲット3の廻りに循環
流11が発生する。この循環流11は、噴流12を反対
側へ偏向させる向きに発生するので、これによって噴流
12は流れ方向が壁面5bに向かうように切換わる。そ
して、この切換えが交互に発生し、流量に比例した周波
数の流体振動となる。
【0036】又、柱状ターゲット3の後面3fの両端に
面取り3g,3hが設けられているため、噴流12は流
速が低下せずに柱状ターゲット3の後方へ流れ、流速の
小さい低流量域においても、噴流12を柱状ターゲット
3の後方に入り込む力が発生する。従って、この力の発
生により噴流12の偏向が小さくなり、又柱状ターゲッ
ト3の後方で発生する渦10が小さくなる。その結果、
噴流12の偏向の切り換え動作がスムーズになり、渦1
0の大きさが一定とすることが可能になり、ひいては流
量計測精度を向上する。
面取り3g,3hが設けられているため、噴流12は流
速が低下せずに柱状ターゲット3の後方へ流れ、流速の
小さい低流量域においても、噴流12を柱状ターゲット
3の後方に入り込む力が発生する。従って、この力の発
生により噴流12の偏向が小さくなり、又柱状ターゲッ
ト3の後方で発生する渦10が小さくなる。その結果、
噴流12の偏向の切り換え動作がスムーズになり、渦1
0の大きさが一定とすることが可能になり、ひいては流
量計測精度を向上する。
【0037】従って、噴流2の流れ方向の切換に伴う流
路拡大部4内の圧力変化あるいは流速の変化を検出する
センサ8から出力される信号を流量測定器9で演算処理
することによって、流量を知ることができる。
路拡大部4内の圧力変化あるいは流速の変化を検出する
センサ8から出力される信号を流量測定器9で演算処理
することによって、流量を知ることができる。
【0038】さらに、上記構成になる流体振動式流量計
では、柱状ターゲット3の前面3aに円弧状の凹面13
が形成され、且つ前記式(1) ,(2) を満足するように設
定されているので、図2に示すように柱状ターゲット3
の上流側に渦14が発生する。
では、柱状ターゲット3の前面3aに円弧状の凹面13
が形成され、且つ前記式(1) ,(2) を満足するように設
定されているので、図2に示すように柱状ターゲット3
の上流側に渦14が発生する。
【0039】この渦14は柱状ターゲット3の円弧状の
凹面13に沿うように発生し、循環流11と同様に噴流
12の流れを反対側へ偏向させる向きの旋回流として作
用する。従って、渦14の発生により反対側へ偏向させ
る力が増大し、噴流12は上記循環流11と渦14との
作用により流体の慣性力が増大する高流量域においても
流れ方向の切換えが安定し、流量に比例した周波数で振
動する。これにより、高流量域での流量計測精度が高ま
り、計測可能な最大流量Qmax が大となり、流量計測範
囲がより広範囲に設定できる。
凹面13に沿うように発生し、循環流11と同様に噴流
12の流れを反対側へ偏向させる向きの旋回流として作
用する。従って、渦14の発生により反対側へ偏向させ
る力が増大し、噴流12は上記循環流11と渦14との
作用により流体の慣性力が増大する高流量域においても
流れ方向の切換えが安定し、流量に比例した周波数で振
動する。これにより、高流量域での流量計測精度が高ま
り、計測可能な最大流量Qmax が大となり、流量計測範
囲がより広範囲に設定できる。
【0040】図5は、面取り3g,3hの角度をθ=4
5°にして柱状ターゲット3の側面3b,3cの厚さb
と側面3b,3cの面取り幅cとの比c/bを変化させ
た場合の器差を示した線図である。同図より本実施例の
ように上記比c/bの値が0.25,0.5,0.75
となるように面取り3g,3hを設けた場合、従来(c
/b=0)の面取り無しに比べて低流量域での器差が向
上しているのが分かる。
5°にして柱状ターゲット3の側面3b,3cの厚さb
と側面3b,3cの面取り幅cとの比c/bを変化させ
た場合の器差を示した線図である。同図より本実施例の
ように上記比c/bの値が0.25,0.5,0.75
となるように面取り3g,3hを設けた場合、従来(c
/b=0)の面取り無しに比べて低流量域での器差が向
上しているのが分かる。
【0041】又、図6は上記c/bの値を0.5にして
柱状ターゲット3の側面3b,3cの延長線と面取り3
g,3hとのなす角度θを変化させた場合の器差を示し
た線図である。同図より本実施例のように角度θを30
°,45°,60°となるように面取り3g,3hを設
けた場合、従来(角度θ=0)の面取り無しに比べて低
流量域での器差が向上しているのが分かる。
柱状ターゲット3の側面3b,3cの延長線と面取り3
g,3hとのなす角度θを変化させた場合の器差を示し
た線図である。同図より本実施例のように角度θを30
°,45°,60°となるように面取り3g,3hを設
けた場合、従来(角度θ=0)の面取り無しに比べて低
流量域での器差が向上しているのが分かる。
【0042】又、上記のように噴出ノズル2を形成する
側壁2a,2bの表面粗さRmax がRmax /t≦3×1
0-3となるように設定されているため、噴流12が噴出
ノズル2を通過する際に側壁2a,2bに対する流体の
粘性抵抗が小さくなり、粘性の影響を受けにくい。従っ
て、図7に示すように、噴出ノズル2を通過する噴流1
2の横方向(図1において紙面と平行な水平方向)の速
度分布は、流速が小さくなってもピーク流速と平均流速
との差が大きくならず、中心線J上の流速と側壁2a,
2b近傍の流速との差が小さくなっている。
側壁2a,2bの表面粗さRmax がRmax /t≦3×1
0-3となるように設定されているため、噴流12が噴出
ノズル2を通過する際に側壁2a,2bに対する流体の
粘性抵抗が小さくなり、粘性の影響を受けにくい。従っ
て、図7に示すように、噴出ノズル2を通過する噴流1
2の横方向(図1において紙面と平行な水平方向)の速
度分布は、流速が小さくなってもピーク流速と平均流速
との差が大きくならず、中心線J上の流速と側壁2a,
2b近傍の流速との差が小さくなっている。
【0043】従って、図8に示すように、噴流12のピ
ーク流速Vp と流量Qとの比Vp /Qはほぼ一定とな
り、流量とピーク流速とが比例することになる。そのた
め、流量と噴流12の振動数とが比例し、図9に示すよ
うに、低流量域から高流量域まで広い範囲にわたって高
精度な流量計測が可能となる。
ーク流速Vp と流量Qとの比Vp /Qはほぼ一定とな
り、流量とピーク流速とが比例することになる。そのた
め、流量と噴流12の振動数とが比例し、図9に示すよ
うに、低流量域から高流量域まで広い範囲にわたって高
精度な流量計測が可能となる。
【0044】図10は、噴出ノズル2の幅tと噴出ノズ
ル2の側壁2a,2bの表面粗さRmax との比Rmax /
tと、ある流量範囲における器差の幅との関係を示した
線図である。同図より、Rmax /tが3×10-3以上に
なると器差が急激に大きくなることが分かる。従って、
側壁2a,2bの表面粗さRmax /t≦3×10-3とな
るように設定することにより器差をできるだけ小さくす
ることができる。
ル2の側壁2a,2bの表面粗さRmax との比Rmax /
tと、ある流量範囲における器差の幅との関係を示した
線図である。同図より、Rmax /tが3×10-3以上に
なると器差が急激に大きくなることが分かる。従って、
側壁2a,2bの表面粗さRmax /t≦3×10-3とな
るように設定することにより器差をできるだけ小さくす
ることができる。
【0045】図11は縦方向(図1において紙面に垂直
方向)の噴流12の流速分布を示した線図である。尚、
図11(A)〜(D)は、上記側壁2a,2bの場合と
条件を合わせるため、噴出ノズル2の高さH1 と表面粗
さRmax との比Rmax /H1を変化させた場合の実験結
果である。同図より、噴出ノズル2の上壁2c,下壁2
dの表面粗さを変えても噴流12の流速分布が変化しな
いことが分かる。
方向)の噴流12の流速分布を示した線図である。尚、
図11(A)〜(D)は、上記側壁2a,2bの場合と
条件を合わせるため、噴出ノズル2の高さH1 と表面粗
さRmax との比Rmax /H1を変化させた場合の実験結
果である。同図より、噴出ノズル2の上壁2c,下壁2
dの表面粗さを変えても噴流12の流速分布が変化しな
いことが分かる。
【0046】これは、側壁2a,2bの場合に比べて上
壁2c,下壁2d間の距離が充分に大きいため、上壁2
c,下壁2dの表面粗さを変えても流速分布に影響しな
いからである。
壁2c,下壁2d間の距離が充分に大きいため、上壁2
c,下壁2dの表面粗さを変えても流速分布に影響しな
いからである。
【0047】上記のように、噴出ノズル2の側壁2a,
2bの表面粗さRmax がRmax /t≦3×10-3となる
ように設定することにより、噴流12が粘性の影響を受
けにくく、流速が小さくなってもピーク流速と平均流速
との差が大きくならず、流量とピーク流速とがほぼ比例
することになる。そのため、流量と噴流12の振動数が
比例し、広範囲にわたって高精度な流量計測が可能とな
る。
2bの表面粗さRmax がRmax /t≦3×10-3となる
ように設定することにより、噴流12が粘性の影響を受
けにくく、流速が小さくなってもピーク流速と平均流速
との差が大きくならず、流量とピーク流速とがほぼ比例
することになる。そのため、流量と噴流12の振動数が
比例し、広範囲にわたって高精度な流量計測が可能とな
る。
【0048】図12に本発明の変形例を示す。
【0049】同図中、噴出ノズル2、柱状ターゲット3
は上記実施例と同一である。即ち、噴出ノズル2は前述
したように、噴出ノズル2の幅tと噴出ノズル2を形成
する側壁2a,2bの表面粗さRmax とが、Rmax /t
≦3×10-3の条件を満足するように設定されている。
は上記実施例と同一である。即ち、噴出ノズル2は前述
したように、噴出ノズル2の幅tと噴出ノズル2を形成
する側壁2a,2bの表面粗さRmax とが、Rmax /t
≦3×10-3の条件を満足するように設定されている。
【0050】又、柱状ターゲット3は前述したように、
後面3fの両端に面取り3g,3hが形成されている。
後面3fの両端に面取り3g,3hが形成されている。
【0051】ケーシング21の底板21aの上面には、
上記噴出ノズル2、柱状ターゲット3及び、第1〜第4
のガイド部材24〜27が設けられ、底板21aの下面
には圧電効果を有する高分子膜よりなる圧電膜センサ2
9が取付けられている。
上記噴出ノズル2、柱状ターゲット3及び、第1〜第4
のガイド部材24〜27が設けられ、底板21aの下面
には圧電効果を有する高分子膜よりなる圧電膜センサ2
9が取付けられている。
【0052】噴出ノズル2からの噴流Aは柱状ターゲッ
ト3の作用及びコアンダ効果により図12中左方向又は
右方向に偏向され第1のガイド部材24と第3のガイド
部材26との間を流れる帰還流B又は第2のガイド部材
25と第3のガイド部材26との間を流れる帰還流Cと
なる。この帰還流Bにより噴流Aの向きが右方向に切換
り、そして帰還流Cによりこの噴流Aの向きが左方向に
切換わる。この噴流Aの振動周波数は流体の物性にかか
わらず、ケーシング21内を流れる流量に比例する。
ト3の作用及びコアンダ効果により図12中左方向又は
右方向に偏向され第1のガイド部材24と第3のガイド
部材26との間を流れる帰還流B又は第2のガイド部材
25と第3のガイド部材26との間を流れる帰還流Cと
なる。この帰還流Bにより噴流Aの向きが右方向に切換
り、そして帰還流Cによりこの噴流Aの向きが左方向に
切換わる。この噴流Aの振動周波数は流体の物性にかか
わらず、ケーシング21内を流れる流量に比例する。
【0053】従って、センサ29から出力された検出信
号を流量測定器30で処理することにより流量が算出さ
れる。
号を流量測定器30で処理することにより流量が算出さ
れる。
【0054】又、上記のように噴出ノズル2を形成する
側壁2a,2bの表面粗さRmax がRmax /t≦3×1
0-3となるように設定されているため、噴流Aが噴出ノ
ズル2を通過する際に側壁2a,2bに対する流体の粘
性抵抗が小さくなり、粘性の影響を受けにくい。従っ
て、噴出ノズル2を通過する噴流Aの横方向(図12に
おいて紙面と平行な水平方向)の速度分布は、流速が小
さくなってもピーク流速と平均流速との差が大きくなら
ず、中心線J上の流速と側壁2a,2b近傍の流速との
差が小さくなっている。よって、噴流Aのピーク流速V
p と流量Qとの比Vp /Qはほぼ一定となり、流量とピ
ーク流速とが比例することになる。そのため、流量と噴
流Aの振動数とが比例し、低流量域から高流量域まで広
い範囲にわたって高精度な流量計測が可能となる。
側壁2a,2bの表面粗さRmax がRmax /t≦3×1
0-3となるように設定されているため、噴流Aが噴出ノ
ズル2を通過する際に側壁2a,2bに対する流体の粘
性抵抗が小さくなり、粘性の影響を受けにくい。従っ
て、噴出ノズル2を通過する噴流Aの横方向(図12に
おいて紙面と平行な水平方向)の速度分布は、流速が小
さくなってもピーク流速と平均流速との差が大きくなら
ず、中心線J上の流速と側壁2a,2b近傍の流速との
差が小さくなっている。よって、噴流Aのピーク流速V
p と流量Qとの比Vp /Qはほぼ一定となり、流量とピ
ーク流速とが比例することになる。そのため、流量と噴
流Aの振動数とが比例し、低流量域から高流量域まで広
い範囲にわたって高精度な流量計測が可能となる。
【0055】又、柱状ターゲット3の後面3fの両端に
面取り3g,3hが設けられているため、帰還流B又は
Cから分流して柱状ターゲット3と第3のガイド部材2
6との間を流れる帰還流D,Eは、柱状ターゲット3の
後方へ流れやすくなり、流速の小さい低流量域において
も、帰還流D,Eを柱状ターゲット3の後方に入り込む
力が発生する。その結果、噴流Aは柱状ターゲット3の
前側においては上記帰還流B又はCの作用により切り換
わり、柱状ターゲット3の後側においては柱状ターゲッ
ト3と第3のガイド部材26との間を流れる帰還流D,
Eの作用により帰還流B又はCが維持される。従って、
噴流Aの偏向の切り換え動作がスムーズになり、低流量
域においても帰還流D,Eが流量に比例した周波数で振
動でき、ひいては流量計測範囲が広くなるとともに流量
計測精度が向上する。
面取り3g,3hが設けられているため、帰還流B又は
Cから分流して柱状ターゲット3と第3のガイド部材2
6との間を流れる帰還流D,Eは、柱状ターゲット3の
後方へ流れやすくなり、流速の小さい低流量域において
も、帰還流D,Eを柱状ターゲット3の後方に入り込む
力が発生する。その結果、噴流Aは柱状ターゲット3の
前側においては上記帰還流B又はCの作用により切り換
わり、柱状ターゲット3の後側においては柱状ターゲッ
ト3と第3のガイド部材26との間を流れる帰還流D,
Eの作用により帰還流B又はCが維持される。従って、
噴流Aの偏向の切り換え動作がスムーズになり、低流量
域においても帰還流D,Eが流量に比例した周波数で振
動でき、ひいては流量計測範囲が広くなるとともに流量
計測精度が向上する。
【0056】
【発明の効果】上述の如く、本発明になる流体振動式流
量計は、柱状ターゲットの後面に面取りを設けたため、
噴流ノズルからの噴流が柱状ターゲットの後方に流れや
すくなり、これにより柱状ターゲットの後方に流体を振
動させる渦が発生しやすくなり、比較的渦が発生しにく
い低流量域においても噴流の偏向動作(発振)を安定さ
せることができる。さらに、流速の小さい低流量域にお
いても、噴流の偏向の切り換え動作がスムーズになり、
ひいては計測可能な流量範囲が広く設定できるとともに
流量計測精度を向上させることができる。
量計は、柱状ターゲットの後面に面取りを設けたため、
噴流ノズルからの噴流が柱状ターゲットの後方に流れや
すくなり、これにより柱状ターゲットの後方に流体を振
動させる渦が発生しやすくなり、比較的渦が発生しにく
い低流量域においても噴流の偏向動作(発振)を安定さ
せることができる。さらに、流速の小さい低流量域にお
いても、噴流の偏向の切り換え動作がスムーズになり、
ひいては計測可能な流量範囲が広く設定できるとともに
流量計測精度を向上させることができる。
【0057】又、噴流ノズルの側壁の表面粗さを噴流が
粘性の影響を受けにくい値に設定することにより、流速
が小さくなってもピーク流速と平均流速との差が大きく
ならず流量とピーク流速とが比例するようになる。この
ため、流量と噴流の振動数が比例し、低流量域から高流
量域まで広い範囲にわたって高精度な流量計測を行うこ
とができ、且つ低流量域から高流量域まで噴流の発振動
作を安定化させることができるので、全域にわたって器
差を小さく抑えることができる等の特長を有する。
粘性の影響を受けにくい値に設定することにより、流速
が小さくなってもピーク流速と平均流速との差が大きく
ならず流量とピーク流速とが比例するようになる。この
ため、流量と噴流の振動数が比例し、低流量域から高流
量域まで広い範囲にわたって高精度な流量計測を行うこ
とができ、且つ低流量域から高流量域まで噴流の発振動
作を安定化させることができるので、全域にわたって器
差を小さく抑えることができる等の特長を有する。
【図1】本発明になる流体振動式流量計の一実施例の横
断面図である。
断面図である。
【図2】流量計本体における噴流の流れ及び渦発生状態
を示す図である。
を示す図である。
【図3】柱状ターゲットの形状を示す平面図である。
【図4】噴流ノズルを中心線J方向からみた図である。
【図5】面取りの角度をθ=45°にして柱状ターゲッ
トの側面の厚さbと側面の面取り幅cとの比c/bを変
化させた場合の器差を示した線図である。
トの側面の厚さbと側面の面取り幅cとの比c/bを変
化させた場合の器差を示した線図である。
【図6】柱状ターゲットの側面の厚さbと側面の面取り
幅cとの比c/bの値を0.5にして柱状ターゲットの
側面の延長線と面取りとのなす角度θを変化させた場合
の器差を示した線図である。
幅cとの比c/bの値を0.5にして柱状ターゲットの
側面の延長線と面取りとのなす角度θを変化させた場合
の器差を示した線図である。
【図7】本実施例の噴出ノズル内の速度分布を示す線図
である。
である。
【図8】本実施例の噴流のピーク流速Vp と流量Qとの
関係を示す線図である。
関係を示す線図である。
【図9】本実施例の器差と流量との関係を示す線図であ
る。
る。
【図10】噴出ノズルの幅tと噴出ノズル側壁の表面粗
さRmax との比Rmax /tと、ある流量範囲における器
差の幅との関係を示した線図である。
さRmax との比Rmax /tと、ある流量範囲における器
差の幅との関係を示した線図である。
【図11】縦方向(図1において紙面に垂直方向)の噴
流の流速分布を示した線図である。
流の流速分布を示した線図である。
【図12】本発明の変形例を示す横断面図である。
【図13】従来の噴出ノズル内の速度分布を示す線図で
ある。
ある。
【図14】従来の噴流のピーク流速Vp と流量Qとの関
係を示す線図である。
係を示す線図である。
【図15】従来の流体振動式流量計の器差特性を示す線
図である
図である
1 流量計本体 2 噴出ノズル 2a,2b 側壁 3 柱状ターゲット 3g,3h 面取り 4 流路拡大部 5 絞り部 8 センサ 9 流量測定部 10 渦 11 循環流 12 噴流
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒丸 達郎 神奈川県川崎市川崎区富士見1丁目6番3 号 トキコ株式会社内 (72)発明者 岡村 繁憲 大阪府大阪市西区千代崎3丁目2番95号 大阪瓦斯株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 噴出ノズルと柱状ターゲットとが流量計
本体の内部中心線上に順次形成された流体振動式流量計
において、 前記柱状ターゲットの後面の両端に面取りを形成したこ
とを特徴とする流体振動式流量計。 - 【請求項2】 前記面取りの側面の幅cと前記柱状ター
ゲットの側面の幅bとが、0.25 ≦c/b≦0.75を満足
するように設定されていることを特徴とする請求項1の
流体振動式流量計。 - 【請求項3】 前記柱状ターゲットの側面の延長線と前
記面取りのなす角度θが、30°≦θ≦60°を満足す
るように設定されていることを特徴とする請求項1の流
体振動式流量計。 - 【請求項4】 噴出ノズルと柱状ターゲットとが流量計
本体の内部中心線上に順次形成された流体振動式流量計
において、 前記噴出ノズルの幅tと前記噴出ノズルを形成する側壁
との表面粗さRmax とが、Rmax /t≦3×10-3を満
足するように設定されていることを特徴とする流体振動
式流量計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5531793A JPH06265378A (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | 流体振動式流量計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5531793A JPH06265378A (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | 流体振動式流量計 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06265378A true JPH06265378A (ja) | 1994-09-20 |
Family
ID=12995181
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5531793A Pending JPH06265378A (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | 流体振動式流量計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06265378A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1962352A1 (en) | 2007-02-20 | 2008-08-27 | Mitsumi Electric Co., Ltd. | Method of bonding a laminated piezoelectric element to an object |
-
1993
- 1993-03-16 JP JP5531793A patent/JPH06265378A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1962352A1 (en) | 2007-02-20 | 2008-08-27 | Mitsumi Electric Co., Ltd. | Method of bonding a laminated piezoelectric element to an object |
US8597457B2 (en) | 2007-02-20 | 2013-12-03 | Mitsumi Electric Co., Ltd. | Bonding method for laminated piezoelectric element |
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