JPH06160134A - 流体振動式流量計 - Google Patents

流体振動式流量計

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Publication number
JPH06160134A
JPH06160134A JP31377592A JP31377592A JPH06160134A JP H06160134 A JPH06160134 A JP H06160134A JP 31377592 A JP31377592 A JP 31377592A JP 31377592 A JP31377592 A JP 31377592A JP H06160134 A JPH06160134 A JP H06160134A
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JP
Japan
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flow
fluid
pole magnet
electrodes
pair
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Pending
Application number
JP31377592A
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English (en)
Inventor
Akira Nakamura
明 中村
Tatsuro Kuromaru
達郎 黒丸
Shigenori Okamura
繁憲 岡村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Tokico Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Tokico Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は微小流量域から大流量域まで広い測
定範囲にわたって高精度の流量計測が行えるよう構成さ
れた流体振動式流量計を提供することを目的とする。 【構成】 流量計本体1には噴出ノズル2、柱状ターゲ
ット3、絞り部5が順次形成され、噴出ノズル2から噴
出された噴流は柱状ターゲット3の作用により振動す
る。柱状ターゲット3の側面3d,流路拡大部4の側壁
4bには一対の電極17a,17bが水平方向で対向し
て設けられ、流量計本体1の蓋と流路拡大部4の底部に
は一対の永久磁石18a,18bが上下方向で対向して
設けられている。一対の電極17a,17b間は流量計
本体1内を流れる導電性の流体により導通されている。
噴流19が振動すると起電力Eが電極17a,17bに
誘起され、流量に比例し周波数の検出信号が変換器24
より出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は流体振動式流量計に係
り、特に広い測定範囲にわたる高精度の流量計測が可能
な流体振動式流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、流量計本体内に、順次下流に向っ
て、噴出ノズル、柱状ターゲット及び絞り部が形成され
てなる流体振動式の流量計が知られている。これは、噴
出ノズルから噴出した噴流の向きが、流体の物性によら
ず、流量に比例した振動数で柱状ターゲットの両側に交
互に偏向する現象(流体振動)を利用し、圧力センサに
より検知した流体振動の振動数に基づいて流量を演算し
これを表示するものである。
【0003】又、実公平3−13692号公報に見られ
るように、柱状ターゲットにより振動する流体が流れる
流路内壁に高分子圧電体膜を取付け、振動する流体の圧
力変化を検出する構成の流量計もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
に流量に比例した流体の振動に伴う圧力変化を圧力セン
サ又は高分子圧電体膜により検出する構成とされた流体
振動式流量計では、圧力変化により検出された検出信号
が流速の2乗で変化するため、小流量域での計測時には
流速も小さくなって検出信号のレベルが低下して正確な
流量計測が難しくなる。さらに、流体振動を高感度で検
出し、より大きなレベルの検出信号を得るためには、セ
ンサが直接流体に接する構成とする必要があり、特に流
体の流量を計測する場合圧力を検出するセンサ部内に液
体が侵入して正確な圧力検出が難しく、流体振動の圧力
変化検出の信頼性が劣るといった課題がある。
【0005】又、上記圧力センサ等では外部振動により
誤動作してしまうことがあり、配管振動等の外部振動が
発生しやすい場所での計測精度が低く、設置場所が制限
されるといった課題もある。
【0006】さらに、上記流量計は、機械的可動部がな
く、流体の物性に依存しないという優れたものである
が、改善すべき問題点を有していた。すなわち、流量の
小さい範囲では、性能が安定せず計測誤差が非常に大き
くなるという問題があった。これは、従来の流量計が、
前記噴流の一部が噴出ノズル側に戻る流れ、すなわち帰
還流と呼ばれるものにより前記流体振動を発生させる構
成をとっていたことに起因することが大きかった。
【0007】そこで、本発明は上記課題を解決した流体
振動式流量計を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、矩形
状の室を形成する流路拡大部と、該流路拡大部の内部に
設けられた柱状ターゲットと、該流路拡大部の上流側に
設けられた噴出ノズルと、該流路拡大部の下流側に設け
られた絞り部とを有し、該柱状ターゲットにより振動す
る流体の振動の変化より流量を計測する流体振動式流量
計であって、前記柱状ターゲットにより振動する流体が
通過する流路拡大部に設けられたN極の磁石と、該N極
の磁石に対向する位置に設けられたS極の磁石と、前記
振動する流体の流れの両側に位置し、電流の向きが前記
N極の磁石とS極の磁石との間の磁束の方向と直交する
ように設けられた一対の電極と、前記N極の磁石とS極
の磁石との間の磁束を通過する流体の振動に応じて前記
一対の電極間に誘起された起電力を検出する検出手段
と、を備えてなることを特徴とする。
【0009】又、請求項2の発明は、矩形状の室を形成
する流路拡大部と、該流路拡大部の内部に設けられた柱
状ターゲットと、該流路拡大部の上流側に設けられた噴
出ノズルと、該流路拡大部の下流側に設けられた絞り部
とを有し、該柱状ターゲットにより振動する流体の振動
の変化より流量を計測する流体振動式流量計であって、
前記柱状ターゲットにより振動する流体が通過する流路
拡大部に設けられたN極の磁石と、該N極の磁石に対向
する位置に設けられたS極の磁石と、前記前記柱状ター
ゲットの一側を通過する流体の流れの両側に位置し、電
流の向きが前記N極の磁石とS極の磁石との間の磁束の
方向と直交するように設けられた第1の一対の電極と、
前記前記柱状ターゲットの他側を通過する流体の流れの
両側に位置し、電流の向きが前記N極の磁石とS極の磁
石との間の磁束の方向と直交するように設けられた第2
の一対の電極と、前記N極の磁石とS極の磁石との間の
磁束を通過する流体の振動に応じて前記第1の一対の電
極間に誘起された起電力と前記第2の一対の電極間に誘
起された起電力との差に基づいて流体の振動を検出する
検出手段と、を備えてなることを特徴とする。
【0010】
【作用】N極の磁石とS極の磁石との間の磁束を通過す
る流体の振動周波数に応じて前記一対の電極間に誘起さ
れた起電力を検出して流量に比例した流体の振動周波数
を検出することができるので、流速の小さい小流量域で
も正確な流量計測が可能となり、しかも液体の流量計測
も支障なく行なえるばかりか外部振動の影響を受けるこ
となく流量を計測しうる。
【0011】又、N極の磁石とS極の磁石との間の磁束
を通過する流体の振動に応じて第1の一対の電極間に誘
起された起電力と第2の一対の電極間に誘起された起電
力との差に基づいて流体の振動を検出することにより、
より一層高感度に流量を計測しうる。
【0012】
【実施例】図1乃至図3に本発明になる流体振動式流量
計の第1実施例を示す。
【0013】各図中、流体振動式流量計は流量計本体1
の内部に下流に向って噴出ノズル2、流路拡大部4及び
流路絞り部5が順次形成され、さらに前記流路拡大部4
内の中心線J上には柱状ターゲット3が設けられてい
る。
【0014】なお、噴出ノズル2、流路拡大部4及び流
路絞り部5の軸直角断面形状はすべて矩形されている。
すなわち、図1において紙面を直交する方向には内部形
状が変化しないように流量計本体1の下部での横断面形
状と流量計本体1の上部での横断面形状とは同一形状で
ある。
【0015】図4に示すように、流量計本体1は流入口
7と連通する流入室8と、流出口9と連通する流出室1
0とを有し、流入室8と流路拡大部4との間に噴出ノズ
ル2が設けられ、流路拡大部4と流出室10との間に流
路絞り部5が設けられている。又、流量計本体1の上面
1aには略長方形形状のOリング溝11が設けられ、上
面1aの四隅にはねじ孔1bが設けられている。
【0016】12は平板状の蓋で、四隅には取付用の孔
13が穿設されている。この蓋12は流量計本体1の上
面1aにOリング14を介在して載置され、4本の取付
ボルト15が各孔13に挿入されてねじ孔1bにねじ込
まれることにより流量計本体1に固定される。尚、流量
計本体1と蓋12とにより筐体16が形成される。
【0017】柱状ターゲット3は横断面形状が長方形状
に形成されており、噴出ノズル2に対向する前面3aの
幅寸法aと、前面3aの両端より後方に延在する側面3
b,3cの厚さ寸法bとがa>bとなるように設定され
ている。そして、柱状ターゲット3の前面3aの両端角
部には半径Rの円弧状の曲面3d,3eが形成されてい
る。従って、前面3aの両端と側面3b,3cとは曲面
3d,3eを介して連続する。
【0018】流量計本体1の中心線Jを含み柱状ターゲ
ット3に直交する平面(図1においては紙面)上におい
て、噴出ノズル2の中心線Jより一側の出口内面の端部
2aから接線状に延び中心線Jと交差して柱状ターゲッ
ト3の中心線Jより他側の角部の曲面3dと接する円弧
6aの延長線、あるいは、噴出ノズル2出口内面の端部
2bから接線状に延び中心線Jと交差して柱状ターゲッ
ト3の角部の曲面3eと接する円弧6bの延長線が、そ
れぞれ流量計本体1内の絞り部5を形成する壁面5b,
5aに達するように各部の寸法が設定されている。
【0019】即ち、上記構成になる流体振動式流量計の
各部分は以下のような特徴的な構成とされている。
【0020】まず、第一に柱状ターゲット3の前面3a
の幅aと、前面3aの両端角部に設けられた曲面3d,
3eの半径Rとが次式(1)を満足するように設定され
る。 R/a≦0.05 …(1) 第二に、噴出ノズル2の幅tは柱状ターゲットの幅aと
が次式(2)を満足するように設定されている。
【0021】 1.0≦a/t≦1.4 …(2) 第三に、柱状ターゲット3の前面3aの幅aと柱状ター
ゲット3の側面3b,3cの厚さbとが次式(3)を満
足するように設定されている。
【0022】 b/a≦0.6 …(3) 第四に、柱状ターゲット3に直交する平面上において、
図1に示す如く噴出ノズル2の出口内面の一方の端部2
aより接線方向に出て、軸線Jに対して前記端部2aと
反対側に位置する柱状ターゲット3の端部3bに接する
円弧6aの延長線が、流路拡大部4の内側面4bに達す
る手前で、絞り部5から延びる壁面5bに達し、また円
弧6bについても同様の条件が満足されるように、噴出
ノズル2の幅t、噴出ノズル2から柱状ターゲット3ま
での距離H、噴出ノズル2から絞り部5までの距離L、
絞り部5の幅T、流路拡大部4の幅Wが設定されてい
る。第五に、前記壁面5a,5bと流路拡大部4の内側
面4a,4bとはそれぞれ明らかに分離した形状とされ
ている。すなわち、なだらかな曲面で接続されておら
ず、噴出ノズル2からの噴流が前記壁面5a,5bに当
っても噴出ノズル2側に戻り帰還流が生じにくい形状と
されている。
【0023】第六に、噴出ノズル2の出口から絞り部5
までの距離Lと、噴出ノズル2の出口から柱状ターゲッ
ト3までの距離Hとが、次式(4)を満足するように設
定されている。
【0024】 H/L≧0.5 …(4) 第七に、前記円弧6a,6bの延長線のそれぞれが前記
壁面5b,5aと交差する各点間の距離Cと、柱状ター
ゲット3の幅a及び絞り部5の幅Tとが、次式(5)を
満足するように設定されている。
【0025】 a≦T≦C …(5) 今、上記流量計本体1を被測流体が流れる流路に接続す
ると、図2において、噴出ノズル2から噴出した噴流1
9は、柱状ターゲット3の作用によってどちらかに偏向
し、例えば壁面5aに向う流れとなる。すると、柱状タ
ーゲット3の下流側に図2に示すような渦20が発生
し、この渦20によって柱状ターゲット3の廻りに循環
流21が発生する。この循環流21は、噴流19を反対
側へ偏向させる向きに発生するので、これによって噴流
19はその流れ方向が壁面5bに向うように切換わる。
そして、この切換えが交互に発生し、流量に比例した周
波数の流体振動となる。
【0026】上記噴流19の流れにより流路拡大部4の
側面4a又は4bに沿う循環流22が発生する。この循
環流22は噴流19が壁面5aに向う流れるとき側面4
aに沿って逆流するように循環し、噴流19が壁面5b
に向う流れのとき側面4bに沿って逆流するよう循環す
る。
【0027】流量計本体1の内部には上記流体振動を検
出するための一対の電極17a,17bと、一対の永久
磁石18a,18bとが設けられており、流体振動式流
量計は導電性の流体(イオンによって電荷を移動させら
れる電界質を有する液体又は、イオン化された気体)が
一対の永久磁石18a,18b間の磁束23を横切って
流れる際に誘起される起電力E(電圧)を検出して流量
を求めるようになっている。
【0028】上記一対の電極17a,17bが取り付け
られた流量計本体1及び柱状ターゲット3、蓋12は夫
々絶縁材により形成されているか、あるいは流量計本体
1及び柱状ターゲット3、蓋12の表面が絶縁被覆され
ている。そのため、一対の電極17a,17bは流量計
本体1内を流れる流体を介して導通され、図3に示すよ
うに電極17a,17b間には電流Iaが流れる。
【0029】柱状ターゲット3と流路拡大部4の側面4
bとの間の蓋12の下面には一方の永久磁石18aが埋
設され、流路拡大部4の底面4cには蓋12の永久磁石
18aに対向するように他方の永久磁石18bが埋設さ
れている。本実施例では、上方の永久磁石18aがS極
が下面側に位置する向きで取り付けられ、下方の永久磁
石18bがN極を上面側に位置する向きで取り付けられ
ている。
【0030】従って、図3に示すように、永久磁石18
aと永久磁石18bとの間には矢印で示す方向の磁束2
3が通り、この上記噴流19はこの磁束23を横切って
壁面5aあるいは5bに向かう。
【0031】又、柱状ターゲット3の流路拡大部4の側
面4bに対向する側面3bには、上記第1の電極17a
が設けられ、該第1の電極17aに対向する流路拡大部
4の側面4bには第2の電極17bが設けられている。
この一対の電極17a,17bは変換器24に接続され
ており、変換器24には一対の電極17a,17bに電
流を供給する電源と、一対の電極17a,17bに誘起
された起電力E(電圧)を検出し噴流19の振動周波数
の検出信号に変換して出力する検出回路とが内蔵されて
いる。
【0032】又、本実施例では、柱状ターゲット3の前
面3aの幅aと、柱状ターゲット3の前面3aの幅a
と、柱状ターゲット3の前面3aと側面3b,3cとの
角部が半径Rの曲面3d,3eとが前記(1)式を満足
するように設定されているため、小流量域でも渦及び循
環流が安定的に発生する。従って、測定可能な最小流量
をより一層下げることができ、その結果広範囲な流量計
測が可能となる。
【0033】ここで、上記流体振動の周波数を検出する
流量計測動作につき説明する。
【0034】図5、図6に示す如く、流入室8から噴流
ノズル2を通過した噴流19は柱状ターゲット3の作用
により壁面5bに向う流れとなり、さらに絞り部5へ向
う噴流29となって流出する。その際、柱状ターゲット
3の下流側に渦20が発生し、この渦20により柱状タ
ーゲット3の廻りに循環流21が発生する。これと同時
に噴流19より分流した循環流22が側面4bに沿って
発生する。
【0035】そして、一対の電極17a,17bには変
換器24から電流が供給されており、一対の電極17a
と17bとの間は流路拡大部4内を流れる導電性の流体
を介して導通されている。
【0036】しかも、一対の永久磁石18a,18b間
には、一対の電極17a,17b間を流れる電流Iaの
方向と直交する方向に磁束23が通っているため、噴流
19の流れ方向とも直交する上下方向に一様な磁場が形
成されている。
【0037】従って、上記噴流19は柱状ターゲット3
と流路拡大部4の側面4bとの間を通過する際、一対の
永久磁石18a,18b間の磁場を通過して電極17
a,17bに起電力Eが誘起される。尚、この起電力E
の方向はフレミングの右手の法則により電流Iaと同一
方向となる。この起電力Eの大きさは、次式で表され
る。
【0038】 E=vBL …(6) 但し、v:流速、B:磁束密度、L:電極間の距離であ
る。
【0039】又、循環流21は噴流19を反対側へ偏向
される向きに発生するため、噴流19は図7に示すよう
に反対側、つまり壁面5aに向う流れに切換わる。そし
て、噴流19は循環流21の作用により再び壁面5bに
向う流れに切換わる。この噴流19の流れ方向の切換え
は交互に行なわれて噴流19が振動し、この噴流19の
振動周波数が流量に比例している。
【0040】従って、上記電極17a,17bに生じた
起電力E(電圧)は、噴流19が柱状ターゲット3によ
って振動して図5に示すように一対の永久磁石18a,
18b間(柱状ターゲット3と側面4bとの間)の磁場
を通過したとき発生する。よって、変換器24は図8に
示すような周期的に誘起される起電力E(電圧)の周波
数を検出して流量に比例した周波数のパルスを出力す
る。即ち、変換器24から出力されたパルスを計数する
ことにより流量を計測でき、微小流量域から高流量域ま
で広範囲に正確に計測でき、しかも流体の流れの乱れに
よるノイズや外部振動によるノイズの影響を受けにく
く、流量計測精度が向上する。
【0041】図9、図10に本発明の第2実施例を示
す。尚、両図中上記第1実施例と同一部分には同一符号
を付してその説明を省略する。
【0042】同図中、流量計本体1の内部には、中心線
Jより左側に上記第1実施例と同様上記流体振動を検出
するための一対の電極25a,25bと、一対の永久磁
石26a,26bとが設けられ、中心線Jより右側に流
体振動を検出するための一対の電極25a,25bと、
一対の永久磁石26a,26bとが設けられている。第
2実施例の流体振動式流量計は、上記第1の一対の永久
磁石18a,18b間又は第2の一対の永久磁石26
a,26b間の磁束23、27を横切って流れる導電性
の流体に誘起される起電力E(電圧)を検出して流量を
求めるようになっている。
【0043】蓋12の下面には永久磁石18a,26a
が埋設され、流路拡大部4の底面4cには蓋12の永久
磁石18a,26aに対向するように永久磁石18b,
26bが埋設されている。本実施例では、上方の永久磁
石18a,26aがS極が下面側に位置する向きで取り
付けられ、下方の永久磁石18b,26bがN極を上面
側に位置する向きで取り付けられている。
【0044】従って、永久磁石18aと永久磁石18b
との間には磁束23が通り、永久磁石26aと永久磁石
26bとの間には磁束27が通っている。上記噴流19
はこの磁束23,27を横切って壁面5aあるいは5b
に向かう。
【0045】柱状ターゲット3は左側の側面3bに第1
の電極17aが設けられ、右側の側面3cに第1の電極
25aが設けられている。又、第1の電極17aが対向
する流路拡大部4の側面4bには第2の電極17bが設
けられ、第1の電極25aに対向する流路拡大部4の側
面4aには第2の電極25bが設けられている。
【0046】この一対の電極17a,17b及び電極2
5a,25bは変換器28に接続されており、変換器2
8には一対の電極17a,17b及び電極25a,25
bに電流を供給する電源と、一対の電極17a,17b
及び電極25a,25bに交互に誘起された起電力Eと
E’との差を求め、この噴流19の振動周波数に比例し
た差E−E’の信号を検出信号に変換して出力する検出
回路とが内蔵されている。
【0047】ここで、上記流体振動の周波数を検出する
流量計測動作につき説明する。
【0048】図11に示す如く、流入室8から噴流ノズ
ル2を通過した噴流19は柱状ターゲット3の作用によ
り永久磁石18aと永久磁石18bとの間を通過して壁
面5bに向う流れとなり、さらに絞り部5へ向う噴流2
9となって流出する。その際、柱状ターゲット3の下流
側に渦20が発生し、この渦20により柱状ターゲット
3の廻りに循環流21が発生する。これと同時に噴流1
9より分流した循環流22が壁面4bに沿って発生す
る。
【0049】そして、一対の電極17a,17b及び電
極25a,25bには変換器24から電流が供給されて
おり、一対の電極17aと17bとの間及び電極25a
と25bとの間は流路拡大部4内を流れる導電性の流体
を介して導通されている。
【0050】しかも、一対の永久磁石18a,18b間
及び永久磁石26a,26b間には、一対の電極17
a,17b及び電極25a,25b間を流れる電流の方
向と直交する方向に磁束23,27が通っているため、
噴流19の流れ方向とも直交する上下方向に一様な磁場
が形成されている。
【0051】従って、上記噴流19は柱状ターゲット3
と流路拡大部4の壁面4bとの間を通過する際、一対の
永久磁石18a,18b間の磁場を通過して電極17
a,17bに起電力Eを発生させる。
【0052】又、循環流21は噴流19を反対側へ偏向
される向きに発生するため、噴流19は図12に示すよ
うに反対側、つまり永久磁石26aと26bとの間を通
過して壁面5aに向う流れに切換わる。従って、上記噴
流19は柱状ターゲット3と流路拡大部4の壁面4aと
の間を通過する際、一対の永久磁石26a,26b間の
磁場を通過して電極25a,25bに起電力E’を発生
させる。
【0053】このような噴流19の流れ方向の切換えは
交互に行なわれて噴流19が振動し、この噴流19の振
動周波数が流量に比例している。
【0054】従って、上記電極17a,17b及び電極
25a,25bに生じた起電力E,E’は、噴流19が
柱状ターゲット3によって振動しているので、噴流19
が一対の永久磁石18a,18b間又は永久磁石26
a,26b間の磁場を通過したとき発生する。よって、
変換器28は図13に示すような周期的な起電力E,
E’の周波数を検出して流量に比例した周波数のパルス
を出力する。本実施例では、電極17a,17bに生じ
た起電力E(図13(A)中実線で示す)の周波数と電
極25a,25bに生じた起電力E’(図13(A)中
破線で示す)の周波数とは180°の位相差があるの
で、変換器28において両起電力E,E’の差E−E’
を求めると上記第1実施例よりも2倍の出力が得られ
る。
【0055】即ち、変換器28から2倍の大きさで出力
されたパルスを計数することにより感度良く流量を計測
でき、流体の流れの乱れによるノイズや外部振動による
ノイズの影響を受けにくく、流量計測精度が向上する。
【0056】従って、変換器28による検出感度が第1
実施例よりも高められ、微小流量域においてもより正確
な流量計測が可能となる。
【0057】尚、上記実施例では、永久磁石を使用した
が、これに限らず、電磁石を使用しても良いのは勿論で
ある。
【0058】又、上記実施例では、一対の磁石が上下方
向で対向し、一対の電極が水平方向で対向するように配
設されているが、これに限らず、上記実施例とは逆に一
対の磁石が水平方向で対向し、一対の電極が上下方向で
対向するような構成にしても良いのは言うまでもない。
【0059】
【発明の効果】上述の如く、本発明になる流体振動式流
量計は、N極の磁石とS極の磁石との間の磁束を通過す
る流体の振動に応じて一対の電極間に誘起された起電力
を検出して流体の振動周波数を検出することができるの
で、流速の小さい小流量域でも流体振動を高感度に検出
でき、より正確な流量計測が可能となり、小流量域から
大流量域まで計測範囲を拡げることができる。しかも、
液体の流量計測も支障なく行なえるばかりか外部振動の
影響を受けにくい構造のため、流量計の設置場所が制限
されず外部振動が伝わりやすい環境でも正確な流量計測
が行える。
【0060】又、N極の磁石とS極の磁石との間の磁束
を通過する流体の振動に応じて第1の一対の電極間に誘
起された起電力と第2の一対の電極間に誘起された起電
力との差に基づいて流体の振動を検出することにより、
より一層高感度に流量を計測することができる等の特長
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる流体振動式流量計の第1実施例の
横断面図である。
【図2】流体の流れを説明するための平面図である。
【図3】図1中III −III 線に沿う縦断面図である。
【図4】流量計本体と蓋との分解斜視図である。
【図5】流量計測動作を説明するための平面図である。
【図6】流量計測動作を説明するための縦断面図であ
る。
【図7】流量計測動作を説明するための平面図である。
【図8】流体振動により誘起された起電力の波形図であ
る。
【図9】本発明の第2実施例の横断面図である。
【図10】第2実施例の縦断面図である。
【図11】第2実施例の流量計測動作を説明するための
平面図である。
【図12】第2実施例の流量計測動作を説明するための
平面図である。
【図13】第2実施例の流体振動により誘起された起電
力の波形図である。
【符号の説明】
1 流量計本体 2 噴出ノズル 3 柱状ターゲット 4 流路拡大部 5 絞り部 8 流入室 10 流出室 12 蓋 16 筐体 17a,17b,25a,25b 電極 18a,18b,26a,26b 永久磁石 24,28 変換器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒丸 達郎 神奈川県川崎市川崎区富士見1丁目6番3 号 トキコ株式会社内 (72)発明者 岡村 繁憲 大阪府大阪市西区千代崎3丁目2番95号 大阪瓦斯株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 矩形状の室を形成する流路拡大部と、該
    流路拡大部の内部に設けられた柱状ターゲットと、該流
    路拡大部の上流側に設けられた噴出ノズルと、該流路拡
    大部の下流側に設けられた絞り部とを有し、該柱状ター
    ゲットにより振動する流体の振動の変化より流量を計測
    する流体振動式流量計であって、 前記柱状ターゲットにより振動する流体が通過する流路
    拡大部に設けられたN極の磁石と、 該N極の磁石に対向する位置に設けられたS極の磁石
    と、 前記振動する流体の流れの両側に位置し、電流の向きが
    前記N極の磁石とS極の磁石との間の磁束の方向と直交
    するように設けられた一対の電極と、 前記N極の磁石とS極の磁石との間の磁束を通過する流
    体の振動に応じて前記一対の電極間に誘起された起電力
    を検出する検出手段と、 を備えてなることを特徴とする流体振動式流量計。
  2. 【請求項2】 矩形状の室を形成する流路拡大部と、該
    流路拡大部の内部に設けられた柱状ターゲットと、該流
    路拡大部の上流側に設けられた噴出ノズルと、該流路拡
    大部の下流側に設けられた絞り部とを有し、該柱状ター
    ゲットにより振動する流体の振動の変化より流量を計測
    する流体振動式流量計であって、 前記柱状ターゲットにより振動する流体が通過する流路
    拡大部に設けられたN極の磁石と、 該N極の磁石に対向する位置に設けられたS極の磁石
    と、 前記前記柱状ターゲットの一側を通過する流体の流れの
    両側に位置し、電流の向きが前記N極の磁石とS極の磁
    石との間の磁束の方向と直交するように設けられた第1
    の一対の電極と、 前記前記柱状ターゲットの他側を通過する流体の流れの
    両側に位置し、電流の向きが前記N極の磁石とS極の磁
    石との間の磁束の方向と直交するように設けられた第2
    の一対の電極と、 前記N極の磁石とS極の磁石との間の磁束を通過する流
    体の振動に応じて前記第1の一対の電極間に誘起された
    起電力と前記第2の一対の電極間に誘起された起電力と
    の差に基づいて流体の振動を検出する検出手段と、 を備えてなることを特徴とする流体振動式流量計。
JP31377592A 1992-11-24 1992-11-24 流体振動式流量計 Pending JPH06160134A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100690053B1 (ko) * 2004-12-27 2007-03-08 한국항공우주연구원 전도성 유체의 전자기식 속도분포 측정기
JP2014518705A (ja) * 2011-05-12 2014-08-07 アークアクア・プロプライエタリー・リミテッド 流量センサを備えたオゾンベースの殺菌装置

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