JP4438119B2 - 流量測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、流路を流れる導電性の液体や気体(以下、「流体」という)の流量を測定する流量測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、流路を流れる流体の流量を測定する流量測定装置として、流体中にカルマン渦を発生させ、これを検知して流量を算出するカルマン渦流量測定装置と呼ばれるものが広く知られている(例えば特開昭60−40914号公報参照)。このカルマン渦流量測定装置では、発生するカルマン渦を検知する手段として超音波、振動等が用いられている。
【0003】
しかしながら、カルマン渦を検知するために超音波や振動等の変化により渦発生周波数を検知する検知装置は複雑で且つ高コストまたは大型なものとなるという問題を有していた。
【0004】
そこで、この問題点を解決するために、カルマン渦発生を検知する手段として、特開平5−172598号公報に代表されるように磁界を用いて誘導起電力を検知する方法が提案された。また本発明者らも本出願に先立って、この誘導起電力を用いた検知方式の流量測定装置を提案している。この流量測定装置について以下説明する。
【0005】
図5は従来の流量測定装置を示す断面図であり、図6は図5のB−B線断面図である。図5、図6において、1は管、2は渦発生体、3は磁界発生部、3aはカルマン渦、4a、4bは電極、6は演算部である。
【0006】
図5、図6において、流体が通過する管1内には、カルマン渦3aを発生させる渦発生体2が設けられている。また、渦発生体2よりも下流側の管1内には、電極4a、4bが一対、磁界と直交するように両側から管内に突出するに設けられている。そして、管1の外周の所定位置には、管1を挟むように対向してS極とN極の磁石が配置された磁界発生部3が設けられている。この磁界発生部3は磁界方向が電極4a、4bに対して垂直に形成されるように設けられている。なお、電極4a、4bには流体の流量を算出する演算部6が電気的に接続される。
【0007】
このような流量測定装置によると、カルマン渦3aに伴って電極4a、4b間を横切る流体の渦運動で流速変化が発生し、磁界下ではこれに基いて誘導起電力に変化が生じるので、この誘導起電力の変化による周波数を演算部6によりカウントすれば流量の算出ができるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の流量測定装置では、管内に渦発生体2が存在し、また電極4a、4bが両側から突出するため、渦発生体2及び突出する電極4a、4bに毛髪等の付着物が着き、得られる誘導起電力の精度を低下させるという問題点を有していた。すなわち、渦発生体2に毛髪等の付着物が付着した場合、カルマン渦3aの発生が妨げられ、渦発生の発生周波数が乱れ、検出される流量の精度が低下する。また、電極4a、4bに毛髪等の付着物が付着した場合、付着物の電気的な抵抗変化により検知する誘導起電力のレベルが変動し、算出流量に誤差を生じるという問題点を有していた。さらに、付着が進行すると配管の詰まりを引き起こすという可能性も有していた。
【0009】
この流量測定装置では、毛髪等の付着物の付着が少ないことが要求されている。
【0010】
本発明は、毛髪等の付着物の付着による精度低下を防ぎ、高精度で信頼性に優れた流量測定装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明の流量測定装置は、管内の流路内に設置され、流体の流れ方向の下流側に向けてカルマン渦を発生させる渦発生体と、渦発生体の下流側の管壁に配設され、流路を横切って磁界を形成する磁界発生部と、流路内に突出する形で管壁に配設され、流れが磁界内を通過するときの磁界変化で発生する誘導起電力を検出する複数の棒状の電極と、電極に発生する誘導起電力から管内を流れる流量を算出する演算部とを有し、複数の電極は、先端と前記管壁との間に隙間を有する形で、流れ方向に沿って所定の間隔で並べられ、複数の電極は、各一対の電極が各々露出する電極面積を異ならせるとともに、前記流路内に挿入される長さを異ならせて、絶縁材により一体成形化された1乃至複数の電極ユニットであることを特徴とする。
【0012】
これにより、毛髪等の付着物の付着による精度低下を防ぎ、高精度で信頼性に優れた流量測定装置が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の流量測定装置は、管内の流路内に設置され、流体の流れ方向の下流側に向けてカルマン渦を発生させる渦発生体と、渦発生体の下流側の管壁に配設され、流路を横切って磁界を形成する磁界発生部と、流路内に突出する形で管壁に配設され、流れが磁界内を通過するときの磁界変化で発生する誘導起電力を検出する複数の棒状の電極と、電極に発生する誘導起電力から管内を流れる流量を算出する演算部とを有し、複数の電極は、先端と前記管壁との間に隙間を有する形で、流れ方向に沿って所定の間隔で並べられ、複数の電極は、各一対の電極が各々露出する電極面積を異ならせるとともに、前記流路内に挿入される長さを異ならせて、絶縁材により一体成形化された1乃至複数の電極ユニットであることとしたものであり、管内に突出する電極が対向せずに互いに近傍にあるため、突出した電極の管断面積に占める割合が大きく低下し、毛髪等の付着する機会が大幅に低減されるという作用を有する。また、流量に対する圧力損失を少なくすることができるという作用を有する。
また、複数設置される電極のうちの上流設置の電極に発生する乱流が減少し、上流設置の電極による下流設置電極へのノイズの影響を防止することができ、さらに、それぞれの電極間への付着物の付着を防止して、電極短絡等が生じる可能性を防止することができるという作用を有する。
また、管内に付着する付着物の量により露出面積を調節することが可能であり、管壁近傍のように管内流速が遅いために毛髪等の付着物の付着の多い電極の露出面積を多くすることにより、電極の出力インピーダンスが下がるので、増幅部の入力インピーダンスが低下し、回路構成を簡単にすることができるという作用を有する。
【0014】
請求項2に記載の流量測定装置は、請求項1に記載の流量測定装置において、複数の電極は、管内の流れに対して鈍角になるように設置されていることとしたものであり、設置される電極に付着する付着物が流れにより剥離し易くなると共に圧力損失を低減することができるという作用を有する。
【0016】
請求項3に記載の流量測定装置は、請求項1または2に記載の流量測定装置において、電極ユニットは、流れ方向に対して流線形に形成されていることとしたものであり、カルマン渦により電極に乱流が発生することが防止され、乱流によるノイズの発生が抑制され、高精度な流量測定が可能になるという作用を有する。
【0018】
請求項4に記載の流量測定装置は、請求項1乃至3のいずれか1に記載の流量測定装置において、渦発生体は、管内に片持ち支持して設置されていることとしたものであり、渦発生体に付着する付着物が片持ちされない端側から外れることにより、付着物の付着が低減されるという作用を有する。
【0019】
請求項5に記載の流量測定装置は、請求項1乃至4のいずれか1に記載の流量測定装置において、渦発生体は、管内の流体の流れ方向に対して鈍角になるように設置されていることとしたものであり、渦発生体に付着する付着物が鈍角側に外れることにより、付着物の付着が低減されるという作用を有する。
【0020】
以下、本発明の実施の形態について図1〜図4を用いて説明する。
【0021】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1による流量測定装置を示す断面図であり、図2は図1のA−A線断面図、図3は流量と誘導起電力の関係を示すグラフ、図4はカルマン渦発生に伴いパルス状に変化する誘導起電力を示すグラフである。
【0022】
図1、図2において、管1、磁界発生部3、演算部6は図5、図6と同様のものなので、同一符号を付し、説明は省略する。2Aは渦発生体、4A、4Bは電極、5は電極ユニットである。
【0023】
図1、図2に示すように、たとえば直径10mmの内径を有し、導電性の液体もしくは気体(流体)が流れる管1の内部には、流体中に位置してこの流体にカルマン渦列を発生させる渦発生体2Aが設置されている。この渦発生体2Aは、たとえば断面が幅2.2mm、高さ3mmの二等辺三角形の三角柱である。しかし、カルマン渦列を発生させることができるものであれば、二等辺三角形の三角柱のほかどのような形状のものであってよい。
【0024】
渦発生体2Aは片持ちとして設置され、管壁へ設置されていない端から毛髪等の付着物が通り抜ける構成となっている。また、付着した付着物の重力による落下効果から、渦発生体2Aの片持ちの上端を管1に持つ構造とすることが望ましい。さらに渦発生体2Aは、流れに対して鈍角となるよう設置し、この角度は、渦活性体の形状、材質、流れの流速、毛髪等の付着物の量により適宜設定されてよい。本実施の形態の場合、流れ方向に対して110度の角度を持つように設置されている。
【0025】
渦発生体2Aの下流側において、管1の外周には、管1を挟むようにしてS極とN極の永久磁石が対向配置された磁界発生部3が設けられている。ここでは磁界発生部3は永久磁石から成るとしたが、電磁石でもよい。そして、一対の電極4A、4Bは、磁界発生部3で発生した磁界に対して垂直に交差する位置にそれぞれの電極の互いの近傍に設けられている。しかし、磁界が流れと傾斜していても、磁界と流れが交差することにより磁界と流れとの間に直交成分が存在すれば測定は可能である。
【0026】
一対の電極4A、4Bを複数対設ける場合は、流量、設置状態、管形状の予定する検知精度等の観点から、位置や設置数、挿入される長さが適宜選択される。ただし、電極対の一方の極を他の電極とで共用すれば電極は必ずしも対であることを要せず、電極は複数あれば足りるものである。さらに、互いに近傍に設けられたそれぞれの電極は、絶縁材を用いて一体化され、電極ユニット5を形成している。この絶縁材としては、電極間を絶縁するものであればよく、樹脂、ゴム、セラミック等のいずれの絶縁材を使用しても良い。
【0027】
また、電極4A、4Bの露出する面積は、付着物の付着が多い管壁近傍では電極露出面積を大きく設定してよく、また付着物の種類、量により適宜設定されてよい。
【0028】
さらに電極ユニット5は、流れに対して乱流を起こさないように流線形の形状をしている。この結果、流れ中に設置されることによる電極の周囲に発生する乱流の発生を防いでいる。
【0029】
また、突出する電極4A、4Bは、渦発生体2Aと同様に、流れに対して鈍角を為すよう設置されている。本実施の形態の場合、電極4A、4Bの直径0.6mm、電極ユニット5の断面幅10mm×高さ2mmとして、P.P樹脂にて一体成形を行い、設置角度110度としている。
【0030】
図1の本実施の形態による流量測定装置と図2の従来の流量測定装置とについて、流体中に作為的に毛髪を投入する毛髪投入における渦発生体および電極への付着量比較を行った。この結果を(表1)に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
(表1)に示す毛髪の付着試験による付着比較によれば、図1の流量測定装置においては、図5の従来の流量測定装置と比べ、毛髪等の付着量が大きく低減していることが分かる。例えば、流体中に投入する毛髪本数が十万本の場合、従来装置では電極への毛髪付着本数が160本であるのに対し、本装置ではわずかに4本である。
【0033】
次に、本実施の形態による流量測定装置について、その動作を説明する。
【0034】
管内を流れる流体は、渦発生体2Aによって生じさせられたカルマン渦3aが主流すなわち管内を流れる流速に加えて渦回転速度を有しているため、磁界を横切るとき、流速変化により磁界の変化を生じさせ、電極4A、4B間に誘導起電力を発生させる。
【0035】
図1および図2に示すように、対に設けられた電極4A、4Bには誘導起電力が現われるが、この誘導起電力から管1内を流れる流量を算出する演算部6が、電極4A、4Bに電気的に接続されている。
【0036】
管1内を流れる流体は、磁界発生部3で発生している磁界内を通過する。このとき、図3に示すように、ファラデーの法則に従い、電極4A、4B間には流速したがって流量に比例した誘導起電力が発生する。ところで管1には渦発生体2Aが設けられているから、管1中の流れには周期的にカルマン渦列が発生する。このカルマン渦列の渦度(渦の回転速度)は主流の流れの速度に重畳されるため、カルマン渦列が磁界発生部3を通過すると、図4に示すように、速度の変化が誘導起電力の変化としてパルス状に現われる。したがって、このパルス状に変化する周波数をカウントすれば、管1内を流れる流体の流量が算出できることになる。
【0037】
なお、本実施の形態による流量測定装置の場合、流量検知範囲を1L/min〜7L/minに設定しているために管1の中心の磁束密度を高める必要があり、管1の中心の磁束密度を高めるために磁界発生部3には希土類の永久磁石を用い、管1径の1/2の幅をもつ磁石(5mm×5mm×3mm、磁束密度1(T))のN極、S極の2極を用いて、電極4A、4B間に100mV程度の誘導起電力を得るような設定としている。しかし、得られる誘導起電力の大きさは設置状態によるノイズの大きさや、回路構成により変化するから、それに伴い磁界発生部に使用する磁石の磁束密度を適宜設定するのがよい。
【0038】
次に、演算部6で行われる流量算出について説明する。流量Qの算出は以下の式によって求める。
【0039】
まず、カルマン渦発生の周波数と流速の関係は、一般に周波数f(Hz)と流速v(m/s)と、渦発生体の径d(m)、比例定数をSt(ストローハル数)とおくと、周波数fは次式(1)で求められる。
【0040】
f=St×v/d・・・・・・(1)
ここで、ストローハル数Stはレイノルズ数Reの関数であり、このレイノルズ数Reは、水の動粘性係数ν、速度v、渦発生体の径dから、次式(2)で求められる。
【0041】
Re=v×d/ν・・・・・・(2)
本実施の形態は水の流量を測定するものであり、水の動粘性係数ν=1.004×10-6m2/s(20℃、1atm)、渦発生体の径d=2.2mm、流量Q=1〜7(L/min)である。
【0042】
また、流量Q(L/min)=速度v(m/s)×管断面積A(m2)の関係からレイノルズ数Reを求めると、管1の直径=10mmと(2)式とから、
Re=v×d/ν=(Q/A)×d/ν=2.3×102〜3.4×103
となり、実験的に、この範囲では、上記ストローハル数Stはレイノルズ数Reの影響を受けずほとんど一定であり、St=0.2として与えることができる。したがって、流量Qを求める式に変換すると、次式(3)式が得られる。
【0043】
Q=A×v=f×A×d/St・・・・・・・(3)
(3)式に本実施の形態での条件を代入すると、求められる流量Q1は、次式(4)となる。
【0044】
Q1=0.05×f・・・・・・・・・・・・(4)
なお、本実施の形態では、Q=1〜7(L/min)、ν=1.004×10-6m2/sの水を用いたが、Re=102〜105の範囲でストローハル数St=0.2で一定であるから、上記の共通の式を使用でき、水であればおおむねQ=100(L/min)程度までの測定が可能である。
【0045】
以上のように御実施の形態では、管1内に突出する複数の電極4A、4Bを対向させずに互いに近傍に配設したことにより、従来の対向する電極4a、4bと比べ、突出した電極4A、4Bの管断面積Aに占める割合が大きく低下し、毛髪等の付着する機会が大幅に低減される。また、複数の電極4A、4Bに関し、流路内に挿入される長さがそれぞれ異なるようにしたことにより、電極4A、4Bを渦発生体2Aに対して最適な位置に設定することができ、高精度な流量測定が可能となる。さらに、複数の電極4A、4Bを流れに対して鈍角(110度)になるように設置したことにより、設置した電極4A、4Bに付着する付着物が流れにより剥離し易くなる。さらに、複数の電極に関し、一対の電極4A、4Bが絶縁材を用いた成形により一体化されるようにしたことにより、複数設置される電極4A、4Bのうちの上流設置の電極4Aに発生する乱流が減少し、上流設置の電極4Aによる下流設置電極4Bへのノイズの影響を防止することができ、さらに、それぞれの電極間への付着物の付着を防止して、電極短絡等が生じる可能性を防止することができる。さらに、成形により一体化された電極4A、4Bを流れ方向に対して流線形となるようにしたことにより、カルマン渦3aにより電極4A、4Bに乱流が発生することが防止され、乱流によるノイズの発生が抑制され、高精度な流量測定が可能になる。さらに、成形により一体化された電極4A、4Bにおいて、露出する電極面積がそれぞれ異なるようにしたことにより、管1内に付着する付着物の量により露出面積を調節することが可能であり、管壁近傍のように管内流速が遅いために毛髪等の付着物の付着の多い電極の露出面積を多くすることにより、付着物の増加によるノイズの増大を防止することができる。さらに、渦発生体2Aを片持ちとして設置したことにより、渦発生体2Aに付着する付着物が片持ちされない端側から外れるので、付着物の付着が低減される。さらに、渦発生体2Aを流れ方向に対して鈍角(110度)になるように設置したことにより、渦発生体2Aに付着する付着物が鈍角側に外れるので、付着物の付着が低減される。
【0046】
【発明の効果】
以上のように本発明の請求項1に記載の流量測定装置によれば、管内の流路内に設置され、流体の流れ方向の下流側に向けてカルマン渦を発生させる渦発生体と、渦発生体の下流側の管壁に配設され、流路を横切って磁界を形成する磁界発生部と、流路内に突出する形で管壁に配設され、流れが磁界内を通過するときの磁界変化で発生する誘導起電力を検出する複数の棒状の電極と、電極に発生する誘導起電力から管内を流れる流量を算出する演算部とを有し、複数の電極は、先端と前記管壁との間に隙間を有する形で、流れ方向に沿って所定の間隔で並べられ、複数の電極は、各一対の電極が各々露出する電極面積を異ならせるとともに、前記流路内に挿入される長さを異ならせて、絶縁材により一体成形化された1乃至複数の電極ユニットであることにより、管内に突出する電極が対向せずに互いに近傍にあるため、従来の電極と比べ、突出した電極の管断面積に占める割合を大きく低下させることができ、毛髪等の付着する機会を大幅に低減することができ、高精度な流量測定を行うことができるという有利な効果が得られる。また、流量に対する圧力損失を少なくすることができるという有利な効果が得られる。
また複数の電極は、各一対の電極が絶縁材により一体成形された1乃至複数の電極ユニットであることにより、複数設置される電極のうちの上流設置の電極に発生する乱流が減少し、上流設置の電極による下流設置電極へのノイズの影響を防止することができ、さらに、それぞれの電極間への付着物の付着を防止して、電極短絡等が生じる可能性を防止することができるという有利な効果が得られる。
また電極ユニットは、各々露出する電極面積が異なるように形成されていることにより、管内に付着する付着物の量により露出面積を調節することが可能であり、管壁近傍のように管内流速が遅いために毛髪等の付着物の付着の多い電極の露出面積を多くすることができ、電極の出力インピーダンスが下がるので増幅部の入力インピーダンスが低下し、回路構成を簡単にすることができるという有利な効果が得られる。
【0047】
請求項2に記載の流量測定装置によれば、請求項1に記載の流量測定装置において、複数の電極は、管内の流れに対して鈍角になるように設置されていることにより、設置される電極に付着する付着物が流れにより剥離し易くなると共に圧力損失を低減することができるという有利な効果が得られる。
【0049】
請求項3に記載の流量測定装置によれば、請求項1または2に記載の流量測定装置において、電極ユニットは、流れ方向に対して流線形に形成されていることにより、カルマン渦により電極に乱流が発生することが防止され、乱流によるノイズの発生が抑制され、高精度な流量測定が可能になるという有利な効果が得られる。また、乱流の発生を抑制することにより圧力損失を低減することができるという有利な効果が得られる。
【0051】
請求項4に記載の流量測定装置によれば、請求項1乃至3のいずれか1に記載の流量測定装置において、渦発生体は、管内に片持ち支持して設置されていることにより、渦発生体に付着する付着物が片持ちされない端側から外れるので、付着物の付着を低減することができるという有利な効果が得られる。
【0052】
請求項5に記載の流量測定装置によれば、請求項1乃至4のいずれか1に記載の流量測定装置において、渦発生体は、管内の流体の流れ方向に対して鈍角になるように設置されていることにより、渦発生体に付着する付着物が鈍角側に外れるので、付着物の付着を低減することができるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による流量測定装置を示す断面図
【図2】図1のA−A線断面図
【図3】流量と誘導起電力の関係を示すグラフ
【図4】カルマン渦発生に伴いパルス状に変化する誘導起電力を示すグラフ
【図5】従来の流量測定装置を示す断面図
【図6】図5のB−B線断面図
【符号の説明】
1 管
2A 渦発生体
3 磁界発生部
4A、4B 電極
5 電極ユニット
6 演算部
Claims (5)
- 管内の流路内に設置され、流体の流れ方向の下流側に向けてカルマン渦を発生させる渦発生体と、前記渦発生体の下流側の前記管壁に配設され、前記流路を横切って磁界を形成する磁界発生部と、前記流路内に突出する形で前記管壁に配設され、前記流れが前記磁界内を通過するときの磁界変化で発生する誘導起電力を検出する複数の棒状の電極と、前記電極に発生する誘導起電力から前記管内を流れる流量を算出する演算部とを有し、
複数の電極は、先端と前記管壁との間に隙間を有する形で、流れ方向に沿って所定の間隔で並べられ、
複数の電極は、各一対の電極が各々露出する電極面積を異ならせるとともに、前記流路内に挿入される長さを異ならせて、絶縁材により一体成形化された1乃至複数の電極ユニットであることを特徴とする流量測定装置。 - 前記複数の電極は、前記管内の流れに対して鈍角になるように設置されていることを特徴とする請求項1に記載の流量測定装置。
- 前記電極ユニットは、流れ方向に対して流線形に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の流量測定装置。
- 前記渦発生体は、前記管内に片持ち支持して設置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載の流量測定装置。
- 前記渦発生体は、前記管内の流体の流れ方向に対して鈍角になるように設置されていることを特徴とする1乃至4のいずれか1に記載の流量測定装置。
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